JP4164934B2 - インピーダンス可変ユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波伝送路やマイクロ波空胴共振器に組込まれて使用されるインピーダンス可変ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のユニットは、マイクロ波伝送路が導波管の場合にはたとえば導波管のH面から円筒状金属を挿入する構成が採られ円筒状金属のH面からの挿入深さを可変して導波管内の容量性成分を可変してインピーダンスを可変させるものがある。
【0003】
また、導波管同士を接続する際のそれぞれの導波管の接続フランジの組み立てにおいて、接続部での隙間を皆無にすることが困難なため接続領域にチョーク溝を設ける技術がある。このチョーク溝は溝の深さが使用する周波数に対してその波長寸法の1/2の深さで構成され導波管管壁に望むチョーク溝の開口のインピーダンスを理想的には零にさせる技術である。この技術を応用するとチョーク溝の深さを可変させることでチョーク溝の開口部のインピーダンスを可変させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のインピーダンス可変の構成は可変部材を上下あるいは左右方向に構造物を機械的に移動させる必要があり、インピーダンス可変の駆動系の構成が複雑であり、また可変部材と導波管本体との摺動に伴う磨耗対策あるいはスパーク発生の解消など様々な課題を有していた。
【0005】
本発明は、インピーダンスの可変構成が簡易で、インピーダンス可変幅が大きく採れる新規な構成のインピーダンス可変ユニットを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のインピーダンス可変ユニットは上記課題を解決するために、一端が金属境界で終端され他端が開放された導波管と、前記導波管内において前記開放された端面および終端された端面とそれぞれ所定間隔でもって配置されるとともに導波管のE面にて支持され回転駆動される比誘電率の範囲が5以上30以下の平板形状からなる誘電体板とを備え、前記誘電体板の幅広面が前記導波管の終端に略平行な状態の時に導波管の開放端における反射係数の位相値を略±180°とするとともに誘電体板を回転させることで導波管の終端面と開放端との間の電気長を変化させて前記導波管の他端の開放端のインピーダンスを可変させている。
【0007】
上記発明によれば、誘電体板が終端面に略平行の場合に開放端における反射係数の位相値を略±180°とすることで、一端が金属境界で終端された導波管の実効長(以下電気長と記す)を最大(すなわち、導波管内のマイクロ波の伝送波長の1/2の長さ)としている。また誘電体板を終端面に垂直にすると電気長最小になる。これにより、誘電体板を回転させることで終端面で与えられるインピーダンス零(反射係数の位相は±180°)を開放端までの電気長に応じてインピーダンス変換し開放端のインピーダンスを容易に可変させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1のインピーダンス可変ユニットは、一端が金属境界で終端され他端が開放された導波管と、前記導波管内において前記開放された端面および終端された端面とそれぞれ所定間隔でもって配置されるとともに導波管のE面にて支持され回転駆動される比誘電率の範囲が5以上30以下の平板形状からなる誘電体板とを備え、誘電体板の幅広面が前記導波管の終端に略平行な状態の時に導波管の開放端における反射係数の位相値を略±180°とするとともに誘電体板を回転させることで導波管の終端面と開放端との間の電気長を変化させて前記導波管の他端の開放端のインピーダンスを可変させている。このように誘電体板を回転駆動させる構成は、誘電体板が終端面に略平行の場合に開放端における反射係数の位相値を略±180°とすることで、一端が金属境界で終端された導波管の電気長を最大(すなわち、導波管内のマイクロ波の伝送波長の1/2の長さ)としている。また誘電体板を終端面に垂直にすると電気長最小になる。これにより、誘電体板を回転させることで終端面で与えられるインピーダンス零(反射係数の位相は±180°)を開放端までの電気長に応じてインピーダンス変換し開放端のインピーダンスを容易に可変させることができる。
【0009】
本発明の請求項2のインピーダンス可変ユニットは、一端が金属境界で終端され他端が開放された導波管と、前記導波管内において前記開放された端面および終端された端面とそれぞれ所定間隔を有しそれ自身も所定間隔をもって配置されるとともに導波管のE面にて支持され回転駆動される比誘電率の範囲が5以上30以下の平板形状からなる複数の誘電体板とを備え、前記誘電体板の少なくとも1つを回転駆動することで導波管の終端面と開放端との間の電気長を変化させて前記導波管の他端の開放端のインピーダンスを可変させている。このように複数の誘電体板を設けた構成は、各誘電体板の回転位置を組み合わせることで開放端のインピーダンスを広範囲に可変できる。
【0010】
本発明の請求項3のインピーダンス可変ユニットは、導波管の伝送モードはTEn0モード(nは正の整数)としている。このように導波管内の伝送モードをTEn0とすることで、導波管内の電磁場分布を特定化でき誘電体板の回転支持角度と開放端とのインピーダンス値とを1対1に対応させることができる。また、nの値を大きくすることで開放端の面積を拡大しインピーダンス可変が作用する領域を大きくすることができる。
【0011】
本発明の請求項のインピーダンス可変ユニットは、導波管の開放端における反射係数は、反射係数の位相値が0°と±180°とを含むように導波管の電気長および誘電体板の比誘電率を構成したことを特徴としている。このように開放端の反射係数の位相の可変幅を最大にすることでインピーダンス可変に伴う作用全体を容易に測定することができる。
【0012】
本発明の請求項のインピーダンス可変ユニットは、一端が金属境界で終端され他端が開放された導波管と、前記導波管内において前記開放された端面および終端された端面と所定間隔でもって配置されるとともに導波管のE面にて支持され回転駆動される比誘電率の範囲が5以上30以下の平板形状からなる誘電体板とを備え、誘電体板の幅広面が導波管の終端に対して略45°または略135°の状態の時に導波管の開放端における反射係数の位相値を略±180°となるように導波管の電気長および誘電体板の比誘電率を構成し誘電体板を回転させることで導波管の終端面と開放端との間の電気長を変化させて前記導波管の他端の開放端のインピーダンスを可変させたものである。このような構成において誘電体板を回転させることで開放端に誘導性成分と容量性成分とのインピーダンスを形成させることができる。
【0013】
本発明の請求項のインピーダンス可変ユニットは、導波管の終端の面と開放端の面とは略90°の関係に構成している。このように終端の面と開放端の面とを構成することで導波管の長さが長い場合でもインピーダンス可変ユニットを偏平形状として組み込むことができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0015】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1を示すインピーダンス可変ユニットの構成図、図2は図1の要部断面構成図である。
【0016】
図1および図2において、インピーダンス可変ユニットの導波管10は金属材料から構成された金属境界部を有しその内部にマイクロ波の伝搬空間11を形成している。この伝搬空間11の終端12は金属境界として閉じている。また導波管の他端13は開放端としている。伝搬空間11内には平板形状の誘電体板14を配置している。この誘電体板14の両端には円筒状の支持部15,16を構成し、この支持部15,16は導波管10のE面に設けた孔に挿入組立てておりこの孔によって回転支持させている。また、17は誘電体板14を回転駆動する駆動手段であるステッピングモータ、18は誘電体板14の支持部15とステッピングモータ17の駆動軸とを連結させる連結部を内蔵させたケースである。誘電体板14は、導波管10の開放端13および終端12との間隔をそれぞれLi、Lbとして配置している。19はインピーダンス可変ユニットを組み込む時に用いられる接続フランジ(図示していないが取付け孔を設けてもよい)である。
【0017】
次に本発明のインピーダンス可変ユニットの基本をなす誘電体板14について説明する。誘電体板14は、その材料の比誘電率と板厚さを最適に選択する必要がある。このことを理解していただくために極端な例について以下に説明する。
【0018】
まず比誘電率が1とした場合、導波管10の電気長は(Li+Lb)で一義的に決まる。この場合誘電体板14を回転させても導波管の電気長は変化しない。したがってインピーダンス可変はできない。
【0019】
一方、比誘電率が非常に大きい値とした場合、誘電体板14が図2(a)の状態では開放端13から入射したマイクロ波は誘電体板14によってほぼ完全に反射し誘電体板14を透過できない。この場合の電気長は(Li−t/2)である。ここでtは誘電体板の板厚さである。また誘電体板14が図2(b)の状態では、導波管10内の伝搬空間11を伝搬するマイクロ波の伝搬波長が誘電体板14の存在により若干波長圧縮されるので実質的な導波管10の電気長は(Li+Lb+α)となる。したがって開放端13のインピーダンスは電気長として(Lb−t/2+α)相当だけ可変する。この時のαの大きさは比誘電率の値と誘電体板14の板厚さに依存する。誘電体板14の板厚さを大きくするとαは大きくなるが板厚さを厚くしすぎると誘電体板14によってマイクロ波が反射するので板厚さには上限がある。理論上はαを相当大きくできるが、一例として比誘電率を10000、板厚さtを導波管10の高さHの1/3とした場合、空気と誘電体板14との直列接続であるから、誘電体板14が存在する伝搬空間11の実効比誘電率は約1.5である。したがって、開放端13のインピーダンス可変に寄与する電気長は略Lbであり、Lbとして導波管10内のマイクロ波の伝搬波長寸法にすればインピーダンスの可変幅を最大にできる。しかし、たとえばマイクロ波の周波数が2450MHz、導波管の伝搬モードをTE10モードとし幅寸法を80mmとするとLbは約190mmとなり、導波管10は大きな形状構成になる課題を有する。
【0020】
以上の説明は本発明のインピーダンス可変ユニットの誘電体板14の比誘電率の選択が重要であることを記述したものである。そして本発明のインピーダンス可変ユニットの誘電体板14に使用する比誘電率の範囲は実用性を考慮して大よそ5以上30以下であり、望ましくは7以上15以下が好ましい。このような比誘電率の誘電体板においては、誘電体板を透過するマイクロ波と誘電体板の表面で反射するマイクロ波のエネルギがそれぞれ無視できない程度の配分となるからである。そして使用できる誘電体板14の材料としては、ガラス系、セラミックス系あるいは樹脂系の中から用途に応じて選択できる。
【0021】
そして誘電体板が終端面に平行の場合は導波管の電気長を最大にし、終端面に垂直の場合に電気長を最小にする。これにより、誘電体板を回転させる簡易構成によって開放端のインピーダンスを容易かつ広範囲に可変させることができる。
【0022】
上記した構成のインピーダンス可変ユニットの具体的な特性例とその応用例について以下に説明する。なお、以下の説明で使用する誘電体板14の回転支持角度は図2(a)に示す角度表現としている。
【0023】
図3は、誘電体板14の比誘電率が12.3、板厚さが6.2mm、導波管10の開放端の幅寸法と高さ寸法がそれぞれ80mmと30mm、Lbが20mmとした場合の、Li寸法の変化に対する開放端12の反射係数S11の位相値の特性を示す。θ=0degは誘電体板14が図2(a)の状態であり、θ=90degは図2(b)の状態である。
【0024】
図3において、矢印20すなわちLi=20mmの構成とすることで導波管10の開放端12の反射係数S11の位相を略±180°から略0°の範囲で可変させることができることが認められる。また、矢印21すなわちLi=35mmの構成とすることでθ=45degの時に開放端13の反射係数S11の位相を略±180°とし、誘電体板14を回転させることで開放端13には誘導性成分(位相範囲:+180°から略+150°)と容量性成分(位相範囲:−180°から略−115°)値を存在させることができることが認められる。
【0025】
そして矢印20で示す特性を備えたインピーダンス可変ユニットを構成することにより、開放端の反射係数の位相値を±180°とすることで開放端を金属壁面と同様の作用にさせることができ、インピーダンス可変ユニットを使用しない場合との特性比較を容易にチェックできる。また、開放端の反射係数の位相値として0°と±180°とを含むように可変させるユニット構成により、開放端の反射係数の位相の可変幅を最大化しインピーダンス可変に伴う作用全体を容易に確認できるとともに有効かつ広範囲の作用をさせることができる。
【0026】
一方矢印21で示す特性を備えたインピーダンス可変ユニットを構成することにより、誘電体板を回転させることで開放端に誘導性成分と容量性成分とのインピーダンスを形成させることができる。
【0027】
次に上記の構成の応用例を図4から図8を用いて説明する。
【0028】
図4は図3の矢印20で示した構成のインピーダンス可変ユニット22を高周波加熱装置に実装した場合を示す。図において、23は被加熱物が収納されるマイクロ波空胴共振器であるマイクロ波空間であり、右側壁面24、左側壁面25、奥壁面26、上部壁面27、底部壁面28及び被加熱物をマイクロ波空間23内に出し入れする開閉壁面である前面開閉壁面(図示していない)とにより略直方体形状に構成され、給電されたマイクロ波をその内部に実質的に閉じ込めるように形成している。29は左側壁面25に形成した開孔部であり、インビーダンス可変ユニット22の開放端に相当する。インピーダンス可変ユニット22は、その終端面22aと開放端面に相当する開孔部29とを略90°の関係に構成している。これにより、インピーダンス可変ユニット22搭載による高周波加熱装置の大型化を解消するとともに高周波加熱装置使用時の利便性を付与させている。
【0029】
30はマイクロ波空間23内に給電するマイクロ波を発生させるマグネトロン、31はマグネトロン30を一端側に装着し、マグネトロン30が発生するマイクロ波を伝送する導波管、32は導波管31を伝送したマイクロ波をマイクロ波空間23内に放射する給電部であり、マイクロ波空間23の右側壁面24に配設している。また33は被加熱物が載置される載置皿である。
【0030】
次に図4の高周波加熱装置においてインピーダンス可変ユニット22を動作させた時の加熱分布特性を図5に示す。図5は、誘電体板の回転角度に対する積水樹脂(株)製のアドヘア糊(登録商標)200gを用いた加熱分布を示している。マイクロ波空間23は、幅310mm奥行310mm高さ215mm、アドヘア糊(登録商標)を入れた容器の底面積は100平方mmである。
【0031】
なお、アドヘア合成糊(登録商標)はポリビニールアルコール水溶液で通常の温度では透明であるが45℃以上になると白濁する性質を有する。
【0032】
マイクロ波出力は500Wとし40秒間加熱後の加熱分布を示し、白い領域が加熱された領域である。この応用例で用いたインピーダンス可変ユニットは開放端すなわち開孔部29の反射係数S11の位相を略−180°から略0°の容量性成分として変化させるものであり、開孔部29に入射したマイクロ波と開孔部29から再びマイクロ波空間23内に反射するマイクロ波との位相差を最大で略180°可変することができる。これにより、マイクロ波空間23内に生じる定在波分布は開孔部29の反射係数S11の位相に応じて移動させることができる。そして誘電体板の支持角度を可変することによりマイクロ波空間内の電界が大きい領域すなわち被加熱物の加熱においては温度上昇が大きい領域(すなわち、白い領域)を移動させることができる。
【0033】
したがって、高周波加熱装置に本発明のインピーダンス可変ユニットを搭載することにより、被加熱物の中央部あるいは周辺部などのユーザが加熱したい領域を加熱させることを可能にし被加熱物に応じた最適あるいはユーザお好みの加熱を実行できる装置を提供できる。
【0034】
図6は、インピーダンス可変ユニットの開放端の面積を拡大させる手段を提供するものである。すなわち、図6(a)は上述してきたインピーダンス可変ユニットであり、導波管10内のマイクロ波の伝搬空間11および開放胆13の形状が伝搬対象となるマイクロ波の周波数に対してTE10モードを伝送させる形状としている。一方、図6(b)は一実施形態として導波管34内のマイクロ波の伝搬空間35にはTE20モードにてマイクロ波を伝搬させるように導波管34を形成している。すなわち、導波管34の開放端36の形状は、TE10モード対応の開放端13の幅寸法W1に対してその幅寸法W2を2倍としている。なお、図6中の開放端面には各伝搬モードに対応させた電界分布を電気力線37〜39にて示している。
【0035】
このようにその開放端の形状を大きくしたことで本発明のインピーダンス可変ユニットが作用できる領域を拡大させることができ、たとえば上述した高周波加熱装置に搭載することで被加熱物の形状や量に対してより幅広い形状や量に対して加熱分布を可変させることができる。
【0036】
なお、伝搬空間内に伝搬させるモードとしてはTEn0モード(nは正の整数)が実用上最も効果的である。すなわち、このモードを利用すれば誘電体板の板厚さはいずれのモードでも同一とすることができるとともに誘電体板の回転支持角度に基づいて開放端のインピーダンスを所定の値に制御性よく可変させることができる。
【0037】
次に図3の矢印21で示す構成のインピーダンス可変ユニット40を高周波加熱装置に搭載した応用例を図7に示す。図7において図4と同一または同一機能相当の部材は同一番号で示す。
【0038】
図7のインピーダンス可変ユニット40は、誘電体板41の支持角度を終端40aに対して略45°(略135°も同様)の時にマイクロ波空間23上側壁面27に設けた開孔部29における反射係数S11の位相を略±180°としている。このような作用および構成からなるインピーダンス可変ユニット40の実用上の効用を図8を用いて説明する。
【0039】
図8は、図7のマグネトロン30からマイクロ波空間23側を見たときの負荷特性であり、たとえば点Aは牛乳200ccを入れたマグカップ1個をマイクロ波空間23の中央に載置した場合の負荷特性であり、点Bは上述のマグカップを2個並べてマイクロ波空間23内に載置した場合の負荷特性を示す。また、領域Cはマグネトロン30から供給されたマイクロ波を負荷である被加熱物が効率よく吸収する領域を示す。なお、上記の負荷特性は開孔部29がない場合の特性である。
【0040】
このような負荷特性の高周波加熱装置に対して本発明のインピーダンス可変ユニット40を装着すると以下のような効用が得られる。すなわち、点Aの負荷特性に対しては、インピーダンス可変ユニット40の誘電体板の支持角度を0°に設定することで負荷特性点Aを点A‘に移動させることができ、牛乳へのマイクロ波吸収を促進し加熱時間を短縮化することができ省エネルギ化を図ることができる。一方、負荷特性点Bに対しては誘電体板の支持角度を90°側に制御することで負荷特性の点Bを点B’に移動させることができる。これにより、上述と同様の加熱時間短縮および省エネルギ化を図ることができる。
【0041】
(実施例2)
次に本発明の実施例2を図9から図13を用いて説明する。実施例2が実施例1と相違する構成は、誘電体板を複数個備えたことである。
【0042】
このような形態の実施例2の一例を図9に示す。図9において、42はマイクロ波を伝送させる汎用の導波管であり、その導波管42のH面には所定形状の開孔部43が設けられている。この開孔部43を開放端とした本発明のインピーダンス可変ユニット44が配設されている。インピーダンス可変ユニット44は同一形状からなる誘電体板45,46を所定間隔にて配置している。そしてこれらの誘電体板はそれぞれ独立に回転制御できるようにしている。なお、以下の説明で使用している誘電体板の支持角度θ1、θ2は図9に示す方向の角度表現である。
【0043】
二つの誘電体板を備えた実施例2の具体的構成寸法を図10をもとに示すと、誘電体板46と開孔部43との間隔Liは20mm、各誘電体板45,46の間隔LMは40mm、誘電体板45と終端面47との間隔は20mm、開孔部形状は幅寸法および高さ寸法がそれぞれ80mmと30mm、そして各誘電体板の形状および仕様は実施例1と同様のものを用いている。
【0044】
また図10は、二つの誘電体板の回転角度制御の一例を示すものであり、図10(a)は、誘電体板46は支持角度θ2=0°固定として誘電体板45を回転制御させることを示し、図10(b)は誘電体板46を支持角度θ2=90°固定として誘電体板45を回転制御させることを示している。
【0045】
図10(a)に示す制御に対する開放端である開孔部43の反射係数S11の大きさMagを誘電体板45の支持角度θ1をパラメータとして図11に示す。
【0046】
図11の特性より、誘電体板45の支持角度θ1を特定の角度、すなわち45°あるいは135°にすることで二つの誘電体板を備えたインピーダンス可変ユニット44を共振状態に設定できることが認められる。すなわち、図10(a)に示すような制御方法によれば、インピーダンス可変ユニットを共振素子あるいは整合素子として利用できる。
【0047】
また、図10(b)に示す制御に対し誘電体板45の支持角度θ1をパラメータとした時の開放端である開孔部43の反射係数S11の大きさMagおよび図9に示した導波管42の反射係数S11の大きさMagをそれぞれ図12および図13に示す。
【0048】
図13の特性より、インピーダンス可変ユニットは誘電体板45の支持角度θ1を特定の角度、すなわち45°あるいは135°にすることで導波管42を伝送するマイクロ波の伝送量を可変制御できることが認められる。一方、図12の特性より、伝送量を大きく低減できる誘電体板45の支持角度θ1の反射特性S11の大きさMagは0.7以上の大きさであり、インピーダンス可変ユニット内でのマイクロ波の蓄積は少ないことから導波管42を伝送するマイクロ波の電力が100W以上の大きな電力伝送系にも適用でき、その伝送量を可変制御することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば以下の効果を有する。
【0050】
(1)請求項1のインピーダンス可変ユニットによれば、一端が金属境界で終端され他端が開放された導波管と、前記導波管内において前記開放された端面および終端された端面とそれぞれ所定間隔でもって配置されるとともに導波管のE面にて支持され回転駆動される比誘電率の範囲が5以上30以下の平板形状からなる誘電体板とを備え、誘電体板の幅広面が前記導波管の終端に略平行な状態の時に導波管の開放端における反射係数の位相値を略±180°とするとともに誘電体板を回転させることで導波管の終端面と開放端との間の電気長を変化させて前記導波管の他端の開放端のインピーダンスを可変させたことにより、誘電体板が終端面に平行の場合に開放端における反射係数の位相値を略±180°とすることで、一端が金属境界で終端された導波管の電気長を最大(すなわち、導波管内のマイクロ波の伝送波長の1/2の長さ)にし、また誘電体板を終端面に垂直にすると電気長最小にる。これにより、誘電体板を回転させることで終端面で与えられるインピーダンス零(反射係数の位相は±180°)を開放端までの電気長に応じてインピーダンス変換し開放端のインピーダンスを容易に可変させることができる。
【0051】
(2)請求項2のインピーダンス可変ユニットによれば、一端が金属境界で終端され他端が開放された導波管と、前記導波管内において前記開放された端面および終端された端面とそれぞれ所定間隔を有しそれ自身も所定間隔をもって配置されるとともに導波管のE面にて支持され回転駆動される比誘電率の範囲が5以上30以下の平板形状からなる複数の誘電体板とを備え、誘電体板の少なくとも1つを回転駆動することで導波管の終端面と開放端との間の電気長を変化させて前記導波管の他端の開放端のインピーダンスを可変させたことにより、各誘電体板の回転位置を組み合わせることで開放端のインピーダンスを広範囲に可変できる。
【0052】
(3)請求項3のインピーダンス可変ユニットによれば、導波管の伝送モードはTEn0モード(nは正の整数)としたことにより、導波管内の電磁場分布を特定化でき誘電体板の回転支持角度と開放端とのインピーダンス値とを1対1に対応させることができる。また、nの値を大きくすることで開放端の面積を拡大しインピーダンス可変が作用する領域を大きくすることができる。
【0053】
)請求項のインピーダンス可変ユニットによれば、導波管の開放端における反射係数は、反射係数の位相値が0°と±180°とを含むように導波管の電気長および誘電体板の比誘電率を構成したことにより、開放端の反射係数の位相の可変幅を最大にすることでインピーダンス可変に伴う作用全体を容易に測定することができるとともに大きな作用幅とできる。
【0054】
)請求項のインピーダンス可変ユニットは、一端が金属境界で終端され他端が開放された導波管と、前記導波管内において前記開放された端面および終端された端面と所定間隔でもって配置されるとともに導波管のE面にて支持され回転駆動される比誘電率の範囲が5以上30以下の平板形状からなる誘電体板とを備え、前記誘電体板の幅広面が前記導波管の終端に対して略45°または略135°の状態の時に導波管の開放端における反射係数の位相値を略±180°となるように導波管の電気長および誘電体板の比誘電率を構成し誘電体板を回転させることで導波管の終端面と開放端との間の電気長を変化させて前記導波管の他端の開放端のインピーダンスを可変させたことにより、誘電体板を回転させることで開放端に誘導性成分と容量性成分とのインピーダンスを形成させることができ、整合素子として利用できる。
【0055】
)請求項のインピーダンス可変ユニットによれば、導波管の終端面と開放端面とは略90°の関係に構成したことにより、導波管の長さが長い場合でも組み込み状態を偏平にすることができ、本ユニットの搭載性を高く確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1を示すインピーダンス可変ユニットの構成図
【図2】 同図1のインピーダンス可変ユニットの回転制御内容を示した断面構成図
【図3】 同インピーダンス可変手段の構成寸法に対する開放端における反射係数の位相特性図
【図4】 同インピーダンス可変ユニットの搭載応用例1を示す高周波加熱装置の構成図
【図5】 同図4の高周波加熱装置においてインピーダンス可変ユニットの効用を示す加熱分布特性図
【図6】 (a)本発明の実施例1の展開例を示すインピーダンス可変ユニットの構成図
(b)図6(a)のインピーダンス可変ユニットの電界分布を電気力線で示した図
(c)本発明の実施例1の他の展開例を示すインピーダンス可変ユニットの構成図
(d)図6(c)のインピーダンス可変ユニットの電界分布を電気力線で示した図
【図7】 本発明の実施例1のインピーダンス可変ユニットの搭載応用例2を示す高周波加熱装置の構成図
【図8】 同図7の高周波加熱装置においてインピーダンス可変ユニットの効用を示す負荷特性図
【図9】 本発明の実施例2を示すインピーダンス可変ユニットの搭載応用例を示す導波管の構成図
【図10】 (a)同図9のインピーダンス可変ユニットの回転制御内容を示した断面構成図
(b)同図9のインピーダンス可変ユニットの回転制御内容を示した断面構成図
【図11】 同図10(a)に示すインピーダンス可変ユニットの開放端における反射係数の特性図
【図12】 同図10(b)に示すインピーダンス可変ユニットの開放端における反射係数の特性図
【図13】 同図10(b)に示すインピーダンス可変ユニットを用いた図9の導波管の伝送特性図
【符号の説明】
10、34 導波管
12、47 導波管の終端
13、36 導波管の開放端
14、41、45、46 誘電体板
22、40、44 インピーダンス可変ユニット
22a、40a インピーダンス可変ユニットの終端
29、43 開孔部(開放端)
37 TE10モード
38、39 TE20モード

Claims (6)

  1. 一端が金属境界で終端され他端が開放された導波管と、前記導波管内において前記開放された端面および終端された端面とそれぞれ所定間隔でもって配置されるとともに前記導波管のE面にて支持され回転駆動される比誘電率の範囲が5以上30以下の平板形状からなる誘電体板とを備え、前記誘電体板の幅広面が前記導波管の終端に略平行な状態の時に導波管の開放端における反射係数の位相値を略±180°とするとともに前記誘電体板を回転させることで前記導波管の終端面と開放端との間の電気長を変化させて前記導波管の他端の開放端のインピーダンスを可変させたインピーダンス可変ユニット。
  2. 一端が金属境界で終端され他端が開放された導波管と、前記導波管内において前記開放された端面および終端された端面とそれぞれ所定間隔を有しそれ自身も所定間隔をもって配置されるとともに前記導波管のE面にて支持され回転駆動される比誘電率の範囲が5以上30以下の平板形状からなる複数の誘電体板とを備え、前記誘電体板の少なくとも1つを回転駆動することで前記導波管の終端面と開放端との間の電気長を変化させて前記導波管の他端の開放端のインピーダンスを可変させたインピーダンス可変ユニット。
  3. 導波管の伝送モードはTEn0モード(nは正の整数)とした請求項1または2記載のインピーダンス可変ユニット。
  4. 導波管の開放端における反射係数は、反射係数の位相値が0°と±180°とを含むように導波管の電気長および誘電体板の比誘電率を構成したことを特徴とする請求項1または2記載のインピーダンス可変ユニット。
  5. 一端が金属境界で終端され他端が開放された導波管と、前記導波管内において前記開放された端面および終端された端面と所定間隔でもって配置されるとともに導波管のE面にて支持され回転駆動される比誘電率の範囲が5以上30以下の平板形状からなる誘電体板とを備え、前記誘電体板の幅広面が前記導波管の終端に対して略45°または略135°の状態の時に前記導波管の開放端における反射係数の位相値を略±180°となるように前記導波管の電気長および前記誘電体板の比誘電率を構成し誘電体板を回転させることで導波管の終端面と開放端との間の電気長を変化させて前記導波管の他端の開放端のインピーダンスを可変させたインピーダンス可変ユニット。
  6. 導波管の終端の面と開放端の面とは略90°の関係に構成した請求項1または2記載のインピーダンス可変ユニット。
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