JP4502624B2 - ポリオレフィンフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、フィルム成形性が良好で、柔軟で寸法安定性の優れたポリオレフィンフィルムに関するものであり、更に詳しくは焼却時に有害な塩素系ガスを発生しないポリオレフィンフィルムであり、二次加工(印刷や粘着剤塗布など)において、乾燥工程などの加熱時のフィルムの収縮や伸びが少なく寸法安定性が良好で、なおかつ、施工(貼付けや延伸など)時の曲面追従性や均一な延伸性などが良好な柔軟性に優れるポリオレフィンフィルムに関するものである。
軟質ポリ塩化ビニルからなるフィルムやシートは、安価で成形も容易なことから、自動車内装用表皮レザー、建築用化粧シート、鋼鈑用化粧シート、表面保護フィルム、マーキングフィルム、粘着テープ、ラップフィルム、輸液バッグ、壁紙、農業用フィルム等として広く利用されている。しかしながら、ポリ塩化ビニル(PVC)は燃焼した際に有毒なダイオキシンや塩化水素ガスを排出するおそれが指摘され、また、軟質PVCに含まれる可塑剤が人体に悪影響を与えるともいわれている。特に近年においては、上記環境面での問題が重要視され、PVCの使用はあらゆる分野で問題視されている。さらに軟質PVCフィルムは、環境温度の変化に対してフィルムの柔軟性が激しく変動することや、可塑剤のブリードや移行による非着体の汚染や経時での非着体に対する粘着力の低下などの問題がある。
上記の問題点を解決するために、PVCの代替材料として、可塑剤を含まず環境汚染を引き起こす可能性が低い材料として、ポリオレフィン系樹脂が検討されている。軟質PVCフィルムに似たフィルムとしては、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体などフィルムがあるが、これらのフィルムは、印刷や粘着剤塗布などの二次加工で、乾燥工程等の加熱に対してフィルムが収縮または伸びてしまい、寸法安定性が不十分である。また、エチレン・酢酸ビニル共重合体は、重合時の未反応の酢酸ビニルモノマーや、劣化によって生じる酢酸の臭気があり、さらに、フィルム成形時の加熱により樹脂が劣化しゲルを生じやすく、フィルムの外観が不良になりやすい欠点がある(例えば、特許文献1参照)。一方、ポリプロピレン系重合体、エチレン系重合体などの結晶性ポリオレフィンからなるフィルムは、寸法安定性は優れているものの柔軟性が十分とはいえず、貼付けや延伸などの施工時での非着体への曲面追従性や均一な延伸性などが不十分であった(例えば、特許文献2、3参照。)。
また近年では、印刷や粘着剤塗布などの加工では、環境問題から印刷インキや粘接着剤の脱溶剤化が求められており、水性インキやエマルション系の粘接着剤が使用される場合が増えてきた。水性インキやエマルジョン系の粘接着剤を使用する場合、従来の溶剤系の印刷インキや粘接着剤を使用した場合の乾燥工程の温度が60〜100℃であるのに対して、80〜120℃の乾燥温度が必要となる。これにともない、印刷や粘着剤塗布を施すフィルム基材に、これまで以上の寸法安定性が求められている。
特開昭59−215343号公報 特開平09−87439号公報 特開平09−87440号公報
本発明は、上記のような技術背景に伴う問題点を解決しようとするものであって、焼却時に有害な塩素系ガスを発生しないポリオレフィンフィルムであり、フィルム成形性が良好であり、二次加工などの加熱に対してフィルムの収縮や伸びが少なく寸法安定性が良好で、柔軟で施工性に優れるポリオレフィンフィルムを提供することを目的としている。
本発明に係るポリオレフィンフィルムは、〔A〕成分60〜95重量部と〔B〕成分40〜5重量部とからなる樹脂組成物を製膜して得られた、厚さが10〜300μmであるポリオレフィンフィルム。
〔A〕成分:(1)密度が915kg/m3未満であり、
(2)190℃、2.16kg荷重下で測定されたメルトフローレート(MFR)が0.1〜20g/10分の範囲であり、
(3)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンからなり、
メタロセン系触媒を用いて製造したエチレン・α−オレフィン共重合体。
〔B1〕成分:(1)190℃、2.16kg荷重下で測定されたメルトフローレート(MFR)が0.1〜40g/10分の範囲であり、
(2)密度が90kg/m3以上である
エチレン単独重合体、またはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体。
本発明のポリオレフィンフィルムは、〔A〕成分の密度が低いほど、配合比率が多いほど柔性に優れ、〔B1〕成分の密度が高いほど、配合比率が多いほど、寸法安定性が良好となるが、各成分の特性や配合比率は、フィルムの柔軟性と寸法安定性とのバランス関係により適宜に決定される。
本発明のポリオレフィンフィルムは、メタロセン系触媒を用いて製造したエチレン・α−オレフィン共重合体〔A〕成分の密度が880kg/m未満であることが好ましい。
また、本発明のポリオレフィンフィルムが、粘着剤塗布用フィルムであることを特徴としている。
本発明のポリオレフィンフィルムは、ポリオレフィン樹脂を使用しているので、焼却時に有害な塩素系ガスを発生することはない。また、柔軟性と寸法安定性を兼ね備えているため、従来の軟質PVCフィルムと同様の印刷、粘着剤塗布用途での使用が可能である。さらに、環境温度の変化による柔軟性の変動が少なく、可塑剤のブリードや移行による不具合が生じない。
以下、本発明のポリオレフィンフィルムについて具体的に説明する。本発明に係る柔軟で寸法安定性の優れたポリオレフィンフィルムはメタロセン系触媒を用いて製造したエチレン・α−オレフィン共重合体〔A〕成分60〜95重量部と結晶性ポリオレフィン〔B〕成分40〜5重量部とからなる組成物を製膜して得られた厚さが10〜300μmであるフィルムである。
本発明において、〔A〕成分として用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、炭素数が3〜20のα−オレフィンからなるエチレン・α−オレフィン共重合体である。
上記炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1等が挙げられる。中でもヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1が特に好ましい。
本発明において用いられる〔A〕成分は、公知のメタロセン系触媒を用いて製造することができる。一般にメタロセン系触媒は、チタン、ジルコニウム等IV族金属のシクロペンタジエニル誘導体と助触媒からなり、重合触媒として高活性であるだけでなく、チーグラー系触媒と比較して、得られる重合体の分子量分布が狭く、共重合体の中のコモノマーであるα−オレフィンの分布が均一である。分子量分布が狭く、コモノマーの組成分布が均一であるため、低分子量のべたつき成分が少ない。したがって、メタロセン系触媒を用いて製造したエチレン・α−オレフィン共重合体を使用して製膜した本発明のポリオレフィンフィルムは、フィルムどうしが密着するブロッキング現象を生じにくい。
本発明において用いられる〔A〕成分の密度は、915kg/m未満であり、好ましくは880kg/m未満である。密度が915kg/m以上の場合、エチレン・α−オレフィン共重合体そのものの硬度が高くなり、従って、ポリオレフィンフィルムの柔軟性も低くなる。
本発明において用いられる〔A〕成分のメルトフローレート(MFR)は、190℃、2.16kg荷重下で測定した場合、0.1〜20g/10分の範囲であり、好ましくは、0.2〜10g/10分、更に好ましくは、0.4〜5g/10分の範囲である。MFRが0.1g/10分未満の場合、混練機、成形機での過負荷やせん断発熱による樹脂劣化などの問題を生じる。また、20g/10分を超える場合、溶融張力不足によりフィルムの成形安定性が劣ることになる。
本発明において用いられる〔A〕成分は、複数種を混合して用いても良く、そのような場合には、成形加工性の更なる向上を図ることが可能となる。
B〕成分として用いる結晶性ポリオレフィンは、〔B1〕エチレン系共重合体および〔B2〕プロピレン系共重合体から選ばれる少なくとも一種類の結晶性ポリオレフィンである。すなわち〔B1〕および〔B2〕はおのおのを単独で用いても、〔B1〕と〔B2〕とを同時に使用しても良い。
本発明において、〔B1〕成分として用いるエチレン系共重合体は、エチレン単独重合体、またはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合を使用する。
上記炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1等が挙げられる。
本発明において用いられる〔B1〕成分のメルトフローレート(MFR)は、190℃、2.16kg荷重下で測定した場合、0.1〜40g/10分の範囲であり、好ましくは、0.2〜35g/10分、更に好ましくは、0.4〜30g/10分の範囲である。0.1g/10分未満の場合、〔B1〕成分の分散不良により、フィルム外観が悪化する。40g/10分を超える場合、溶融張力不足によりフィルムの成形安定性が劣ることになる。
本発明において用いられる〔B1〕の密度は、950kg/m以上であり、好ましくは960kg/m以上である。950kg/m未満の時、フィルムの寸法安定性が劣る。
B2〕成分として用いるプロピレン系共重合体は、プロピレン単独重合体、またはプロピレンとエチレンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンとの共重合である。
上記炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、例えば、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプレン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1等が挙げられる。
B2〕成分のメルトフローレート(MFR)は、230℃、2.16kg荷重下で測定した場合、0.1〜80g/10分の範囲であり、好ましくは、0.2〜60g/10分、更に好ましくは、0.4〜40g/10分の範囲である。0.1g/10分未満の場合、〔B2〕の分散不良により、フィルム外観が悪化する。80g/10分を超える場合、溶融張力不足によりフィルムの成形安定性が劣ることになる。
B2〕の融点は、130〜170℃の範囲であり、好ましくは140℃〜170℃の範囲である。130℃未満の時、フィルムの耐加熱収縮性が劣ることになる。
〔A〕成分と〔B〕成分との配合比率(重量)は〔A〕:〔B〕=60:40〜95:5の範囲であり、好ましくは〔A〕:〔B〕=65:35〜90:10の範囲である。〔A〕成分が60未満ではフィルムの柔軟性が低く、〔A〕成分が95を超えると寸法安定性が劣ることになる。
A〕成分の密度が低いほど、配合比率が多いほど柔軟性に優れ、〔B1〕成分の密度が高いほど、配合比率が多いほど、または〔B2〕成分の融点が高いほど、配合比率が高いほど寸法安定性が良好となるが、各成分の特性や配合比率は、フィルムの柔軟性と寸法安定性とのバランス関係により適宜に決定される。
本発明のポリオレフィンフィルムに用いる樹脂組成物には、用途に応じて、上記〔A〕成分のエチレン・α−オレフィン共重合体および〔B〕成分の結晶性ポリオレフィンを除く、例えば、高圧法低密度ポリエチレンなどのオレフィン系重合体等の熱可塑性重合体、高級脂肪酸,高級脂肪族アミド,金属石鹸,グリセリンエステル等の滑剤、天然シリカ,合成シリカ,タルク,珪藻土等のアンチブロッキング剤、フェノール系、りん系等の酸化防止剤、ベンゾフェノン,ベンゾトリアゾール,HALS等紫外線吸収剤、水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム,りん系,ハロゲン系等の難燃剤、シリカ,炭酸カルシウム,マイカ,カーボンブラック等の無機・有機充填剤、アゾ系,フタロシアニン系,キナクリドン系,酸化鉄,群青等の顔料、帯電防止剤、界面活性剤などを添加することができる。
本発明のポリオレフィンフィルムを製膜する際には、上記〔A〕成分のエチレン・α−オレフィン共重合体と〔B〕成分の結晶性ポリオレフィンと、用途に応じて配合される上記熱可塑性重合体および上記添加剤とを、単純に混ぜ合わせたものを材料として用いてもよく、予め混練機で溶融混練したものを用いてもよい。ここで使用される混練機としては公知の装置が使用できるが、取り扱いが容易で均一な分散が可能であるロール、1軸または2軸押出機、ニーダー、コニーダー、プラネタリーミキサー、バンバリーミキサーなどが好ましく用いられる。更に、添加剤を樹脂に高濃度で配合した通常、マスターバッチと称される材料を前もって調製し、これらを単純に混合するか、または樹脂ペレットとマスターバッチを溶融混練したものを用いてもよい。
本発明のポリオレフィンフィルムは、インフレーション成形、Tダイ押出成形、カレンダー成形等の公知の成形法により製膜する事により得られる。また、フィルム表面には、必要に応じて片面または両面に、コロナ処理などの表面処理を施す事ができる。
インフレーション成形では、押出機で溶融混練された樹脂が円筒状ダイのスリットを通ってチューブ状に押出され、このチューブ内に吹き込まれる気体(通常は空気)の圧力を調整する事によって広範囲の幅のフィルムが製造できる。フィルムの厚さは、溶融樹脂の押出速度とブロー・アップ・レシオ(BUR)の選択により調整できる。押出されたチューブは、その外側から気体(通常は空気)および/または液体(通常は水)によって冷却される。水による冷却を行う方法は、水冷インフレーション成形と呼ばれ、透明性の優れフィルムが得られるが、フィルムの幅変更の際にサイジングリングの交換を伴うので作業性が悪い。また、空気による冷却を行う方法は、空冷インフレーション成形と呼ばれ、種々の冷却装置や方法が提案されているが、大別すると空冷を一段で行う方法と多段で行う方法とがある。多段空冷インフレーション成形はフィルムの成形安定性が良好で、製膜時のトラブルが少なく、また冷却効率が高いため、比較的高透明なフィルムを得る事ができる。押出時の溶融樹脂の温度は、通常、使用した材料の融点から220℃の範囲内で選ばれる。本発明フィルムは、その用途や生産数や品質要求に応じて、上記いずれかのインフレーション成形を選択できる。
Tダイ押出成形では、押出機で溶融混練された樹脂がスリット状のダイを通って押出され、水などの冷媒を通したロールに接触して冷却され引取られる。一般的に透明性が良好で、厚み精度のよいフィルムが得られる。フィルムの厚さは、溶融樹脂の押出速度とフィルムの引取速度の選択により調整できる。フィルムを引取る冷却ロール装置としては、金属冷却ロールに溶融樹脂フィルムを空気の圧力により押し付ける方法と、ゴムロールにより押し付けて冷却する方法とがある。金属冷却ロールとゴムロールとの組合せによる冷却装置では、金属冷却ロールおよび/またはゴムロール表面を粗面にする事で、ロール表面の凹凸をフィルム表面に転写する事が可能であり、風合いが良好なフィルムを得る事ができる。押出時の溶融樹脂の温度は、通常、使用した材料の融点から280℃の範囲内で選ばれる。本発明フィルムは、その用途や良品質要求に応じて、上記いずれかのTダイ押出成形を選択できる。
カレンダー成形では、ロール、押出機、ニーダー、コニーダー、プラネタリーミキサー、バンバリーミキサーなどで溶融混練された樹脂が、加熱した金属ロール(カレンダーロール)間で圧延され引取られる。成形時のカレンダーロールの温度は、通常、使用した材料の融点から240℃の範囲内で選ばれる。フィルムの厚さは、カレンダーロールの間隙とフィルムの引取速度との選択により調整できる。インフレーション成形やTダイ成形におけるダイス近傍でのトラブル(目ヤニ、ダイライン等)がなく、得られるフィルムの厚み精度が極めて良好である。さらに、金属冷却ロールとゴムロールとの組合せによる引取装置の、ロール表面を粗面にする事で、ロール表面の凹凸をフィルム表面に転写する事が可能であり、風合いが良好で品質的に優れたものが比較的容易に製膜できる。加えて、成形速度が速く生産性に優れているので、同じ規格の製品を多量に生産するのに適した成形法である。
カレンダー成形は、上記のようにフィルムの厚み精度が極めて良好であり、品質的に優れたものが比較的容易に製膜できる、生産性に優れているなどの特長から、本発明のポリオレフィンフィルムを製膜する方法として好適である。
本発明のポリオレフィンフィルムの厚さは、10〜300μmの範囲であり、好ましくは20〜200μmの範囲である。10μmより薄いとフィルムの腰が極端に低くなり、製膜時の巻取り工程、印刷や粘着剤塗布など二次加工工程、貼付けや延伸など施工時の作業性が劣る。300μmより厚くすると、製膜時の冷却が不十分であり、巻取り後のフィルムの収縮による巻き締まり、フィルムどうしが密着するブロッキング現象を生じるばかりでなく、材料コストがアップしてしまう。
また、本発明のポリオレフィンフィルムの引張初期弾性率は、好ましくは150MPa以下である。引張初期弾性率が250MPaより大きいと、柔軟性は十分とはいえず、貼付けや延伸などの施工時での非着体への曲面追従性や均一な延伸性などが不十分となる。
なおかつ、本発明のポリオレフィンフィルムの120℃雰囲気で20分間保持した時の加熱収縮率は、好ましくは5%以下である。10%より大きいと、印刷や粘着剤塗布などの二次加工などでの乾燥工程等の加熱に対して、フィルムが収縮または伸びてしまい、寸法安定性が劣る。
ここで、加熱収縮率と寸法安定性の関係について述べる。単一樹脂組成のフィルムの場合、加熱収縮率と二次加工時の寸法安定性は必ずしも一致しない。例えば、樹脂のポリマー分子鎖に配向を与えないように成形したフィルムでは、加熱収縮率は極めて小さいが、二次加工時の熱と張力により、フィルムが伸びる場合がある。本発明の配合組成フィルムは、加熱収縮率と二次加工時の寸法安定性は相関しており、加熱収縮率が小さいフィルムは、二次加工性の寸法安定性が良好である。
フィルムの表面に粘着剤層を形成する粘着剤としては、公知または慣用の粘着剤組成物を用いることができ、特に限定されるものではないが、例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系等からなる粘着剤や、放射線硬化型や加熱発泡型の粘着剤を用いることができる。これら粘着剤層の厚さは、粘着剤の種類にもよるが、通常は3〜100μm、好ましくは3〜50μm程度である。
前記粘着剤の中で、アクリル系粘着剤としては、通常、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体または共重合性コモノマーとの共重合体が用いられる。更にこれらの共重合体を構成するモノマーまたはコモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、オクチルエステル、イソノニルエステル等)、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル(例えば、ヒドロキシエチルエステル、ヒドロキシブチルエステル、ヒドロキシヘキシルエステル)、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリル酸N−ヒドロキシメチルアミド、(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステル(例えば、ジメチルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート等)、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルなどが挙げられる。主モノマーとしては、通常、ホモポリマーのガラス転移点が−50℃以下のアクリル酸アルキルエステルが使用される。
また、紫外線硬化型粘着剤としては、例えば、前記した(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体または共重合性コモノマーとの共重合体(アクリル系ポリマー)と、紫外線硬化成分(前記アクリル系ポリマーの側鎖に炭素−炭素二重結合を付加させる成分)および光重合開始剤と、必要に応じて架橋剤、粘着付与剤、充填剤、老化防止剤、着色剤などの慣用の添加剤を加えたものが使用される。
ちなみに、前記紫外線硬化成分としては、分子中に炭素−炭素二重結合を有しラジカル重合により硬化可能なモノマー、オリゴマー、ポリマーであればよく、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1、6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステル;エステルアクリレートオリゴマー、2−プロペニルジ−3−ブテニルシアヌレート、2−ヒドロキシエチルビス(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロキシエチル)イソシアヌレート等のイソシアヌレートまたはイソシアヌレート化合物などが挙げられる。なお、アクリル系ポリマーとして、ポリマー側鎖に炭素−炭素二重結合を有する紫外線硬化型ポリマーを使用する場合においては、特に上記の紫外線硬化成分を加える必要はない。
前記の重合開始剤としては、その重合反応のきっかけとなり得る適当な波長の紫外線を照射することにより開裂し、ラジカルを生成する物質であればよく、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類;ベンジル、ベンゾイル、ベンゾフェン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどの芳香族ケトン類、ベンジルジメチルケタールなどの芳香族ケタール類;ポリビニルベンゾフェノン;クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン類などを挙げることができる。
なお、前記架橋剤には、例えば、ポリイソシアネート化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリアミン、カルボキシル基含有ポリマーなどが含まれる。
次に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下の説明で、実施例3〜7を参考例と読み替える。
エチレン・α−オレフィン重合体として、デュポンダウエラストマー社製のグレードEG8100(以下、これを〔A−1〕と記す。)を用いた。〔A−1〕は、密度が870kg/mで、190℃、2.16kgの荷重下で測定したMFRが1g/10分であった。結晶性ポリオレフィン系樹脂としては、エチレンを主成分とした高密度ポリエチレン(HDPE)を用いた。HDPEは東ソー社製のグレード4010(以下、これを〔B1−1〕と記す。)を用いた。〔B1−1〕は、密度が964kg/mで、190℃、2.16kgの荷重下で測定したMFRが5.5g/10分であった。
また、〔A−1〕と〔B1−1〕の混合比率を重量分率で70:30とし、一般的なカレンダー成形法によりフィルムを作製した。カレンダー成形に際し、〔A−1〕と〔B1−1〕をヘンシェルミキサーで均一に混合し、バンバリーミキサーで樹脂温度が155℃になるまで混練して、樹脂組成物を調製した。これを、175℃に調整された逆L型形の4本ロールのカレンダー成形機を用いて圧延し、引き取り、冷却工程を経て、厚さ100μm、幅1300mmのフィルムを作製した。フィルムの表面は、片面を艶面にし片面を梨地面に仕上げ、梨地面にコロナ処理を施した。コロナ処理は、フィルム表面の濡れ指数が、処理直後に50mN/mになるように条件を設定した。
引張初期弾性率の測定は、フィルムの流れ方向(MD)およびフィルムの流れと垂直方向(TD)にそれぞれ幅19mm、長さ120mmの試験片を切出し、引張試験機により行った。引張条件はチャック間距離50mm、引張速度5mm/分で行い、応力−歪曲線(S−Sカーブ)の初期歪の接線より算出した。
加熱収縮率の測定は、JIS K 6734に準拠し、フィルムのMDまたはTDに平行に120mm×120mmの正方形状の試験片を切出し、MDおよびTDにそれぞれに100mm間隔の標線を引き、加熱収縮後の標線間の長さを読み取ることにより行なった。加熱条件は、雰囲気温度120℃のオーブン中で、保持時間を20分とし、加熱収縮率は下記の式より算出した。加熱収縮率の値は、フィルムが収縮した場合は正の値であり、膨張した場合は負の値である。
加熱収縮率(%)=熱収縮した長さ/熱収縮前の標線間距離×100
[フィルム成形性の評価]
フィルム成形性の評価は、フィルム引取りムラによる厚みの変動、樹脂の分散不良による外観不良などの問題が無い場合を「○」とし、いずれかの問題が生じた場合を「×」とした。
[二次加工性の評価]
二次加工性の評価は、リバースコーターを備えた塗工機による粘着剤塗布試験により、フィルムの寸法安定性を観察することにより実施した。東亞合成社製アクリル系粘着剤HV−C5200(エマルションタイプ、固形分64〜66%、希釈剤は水)を、乾燥温度110℃、乾燥炉通過時間2分で、フィルムのコロナ処理面に乾燥膜厚み20μmになるように調整し塗布した。塗布後のフィルムの寸法安定性が、従来の軟質PVCフィルム{PVC樹脂100重量部に可塑剤としてジ(2−エチルヘキシル)フタレートを25重量部配合したもの}と比較して、同等または優れる場合を「○」、劣る場合を「×」とした。
[施工性の評価]
施工性の評価は、上記の二次加工性の評価で寸法安定性が「○」であったもののみについて実施した。評価方法は、曲面や出隅・入り隅部分を有するステンレス板に、上記粘着剤を塗布したフィルムを貼合せる際に、従来の軟質PVCフィルム{PVC樹脂100重量部に可塑剤としてジ(2−エチルヘキシル)フタレートを25重量部配合したもの)と比較して、作業性、作業時間、仕上がり状態などが、同等または優れる場合を「○」、劣る場合を「×」とした。
実施例2は、実施例1における〔B1−1〕に代えて、ポリオレフィン系樹脂として、〔B1−1〕よりMFRが高いエチレンを主成分とした高密度ポリエチレン(HDPE)を用いた。それ以外は実施例1と同じである。HDPEは東ソー社製のグレード1000(以下、これを〔B1−2〕と記す。)を用いた。〔B1−2〕は、密度が964kg/mで、190℃、2.16kgの荷重下で測定したMFRが20g/10分であった。
実施例3は、実施例1における〔B1−1〕に代えて、結晶性ポリオレフィン系樹脂として、プロピレンを主成分にエチレンをランダムに共重合したランダムポリプロピレン(ランダムPP)を用いた。それ以外は実施例1と同じである。ランダムPPはサンアロマー社製のグレードPC630A(以下、これを〔B2−1〕と記す。)を用いた。〔B2−1〕は、230℃、2.16kgの荷重下で測定したMFRが7.5g/10分で、示差走査熱量計を用いた測定による融点が142℃であった。融点の測定には、樹脂ペレットを180℃のプレス機で厚さ約200μmに圧縮し、そのシートから約5mm×5mmの正方形状の小片を切出して試験片として用いた。融点は、パーキンエルマー社製のPyris1を用い、200℃で5分保持した後に10℃/分の速度で30℃まで冷却し、その後10℃/分の速度で昇温した時に得られる融解ピークの温度から決定した。
実施例4は、実施例3における〔B2−1〕に代えて、結晶性ポリオレフィン系樹脂として、〔B2−1〕よりMFRが高く、融点が高い、プロピレンを主成分にエチレンをランダムに共重合したランダムポリプロピレン(ランダムPP)を用いた。ランダムPPはサンアロマー社製のグレードPM811M(以下、これを〔B2−2〕と記す。)を用いた。〔B2−2〕は、230℃、2.16kgの荷重下で測定したMFRが13g/10分で、示差走査熱量計を用いた測定による融点が155℃であった。
実施例5は、実施例4における〔A−1〕に代えて、エチレン・α−オレフィン重合体として、〔A−1〕よりMFRが高いデュポンダウエラストマー社製のグレードEG8200(以下、これを〔A−2〕と記す。)を用いた。〔A−2〕は、密度が870kg/mで、190℃、2.16kgの荷重下で測定したMFRが5g/10分であった。また、カレンダー成形に適応するためにカレンダー成形機のロール温度を160℃に変更した。それ以外は実施例1と同じである。
実施例6は、実施例5における〔A−2〕と〔B2−2〕の混合比率を、重量分率で70:30から80:20としたもので、それ以外は実施例5と同じである。
実施例7は、実施例4における〔A−1〕に代えて、エチレン・α−オレフィン重合体として、〔A−1〕より密度が低いデュポンダウエラストマー社製のグレードEG8842(以下、これを〔A−3〕と記す。)を用いた。それ以外は実施例4と同じである。〔A−3〕は、密度が857kg/mで、190℃、2.16kgの荷重下で測定したMFRが1g/10分であった。
以上、実施例1〜7についての評価結果を表1に示す。いずれもフィルム成形性、二次加工性、施工性が優れていた。
Figure 0004502624
比較例1
比較例1は、実施例1〜4で用いた〔A−1〕のみを使用し、実施例1と同じカレンダー成形法により、実施例1と同じ厚さと幅のフィルムを作製し、引張初期弾性率および加熱収縮率を測定し、二次加工性および施工性の評価を行った。
比較例1の評価結果を示した表から、エチレン・α−オレフィン共重合体のみでは、二次加工性が損なわれることが分かる。
比較例2
比較例2は、比較例1で用いた〔A−1〕に代えて、エチレン・α−オレフィン重合体として、〔A−1〕より密度およびMFRが高い東ソー社製のグレードZF260(以下、これを〔A−4〕と記す。)を用いた。それ以外は比較例1と同じである。〔A−4〕は、密度が936kg/mで、190℃、2.16kgの荷重下で測定したMFRが2.0g/10分であった。
比較例2の評価結果を示した表から、比較例1と同様に、エチレン・α−オレフィン共重合体のみで二次加工性が損なわれることが分かる。
比較例3
比較例3は、実施例1で用いた〔B1−1〕のみを使用し、実施例1と同じカレンダー成形法により、実施例1と同じ厚さと幅のフィルムを作製し、引張初期弾性率および加熱収縮率を測定し、二次加工性および施工性の評価を行った。
比較例3の評価結果を示した表から、結晶性ポリオレフィンのみでは二次加工性は良好であるが、施工性が損なわれることが分かる。
比較例4
比較例4は、比較例3で用いた〔B1−1〕に代えて、結晶性ポリオレフィンとして、実施例3で用いた〔B2−1〕を用いた。それ以外は比較例3と同じである。
比較例4の評価結果を示した表から、比較例3と同様に、二次加工性は良好であるが、施工性が損なわれることが分かる。
比較例5
比較例5は、実施例1〜4で用いた〔A−1〕と実施例3で用いた〔B2−1〕との混合比率を、重量分率で10:90とし、実施例1と同じカレンダー成形法により、実施例1と同じ厚さと幅のフィルムを作製し、引張初期弾性率および加熱収縮率を測定し、二次加工性および施工性の評価を行った。
比較例5の評価結果を示した表から、用いた結晶性ポリオレフィンの配合比率が多いと二次加工性は良好であるが、施工性が損なわれることが分かる。
比較例6
比較例6は、比較例5における〔A−1〕と〔B2−1〕の混合比率を、重量分率で10:90から99:1としたもので、それ以外は比較例5と同じである。
比較例6の評価結果を示した表から、結晶性ポリオレフィンの配合比率が少ないと、二次加工性が損なわれることが分かる。
比較例7
比較例7は、実施例7で用いた〔A−3〕と、結晶性ポリオレフィン系樹脂としては、エチレン・α−オレフィン共重合体を用いた。エチレン・α−オレフィン共重合体としては東ソー社製のグレードZF220(以下、これを〔B1−3〕と記す。)を用いた。〔B1−3〕は、密度が913kg/mで、190℃、2.16kgの荷重下で測定したMFRが2.0g/10分(カタログに記載されている値)であった。〔A−3〕と〔B1−3〕 との混合比率を、重量分率で80:20とし、実施例1と同じカレンダー成形法により、実施例1と同じ厚さと幅のフィルムを作製し、引張初期弾性率および加熱収縮率を測定し、二次加工性および施工性の評価を行った。
比較例7の評価結果を示した表から、結晶性ポリオレフィンとして用いたエチレン・α−オレフィン共重合体の密度が低いと、二次加工性が損なわれることが分かる。
比較例8
比較例8は、実施例1で用いた〔A−1〕に代えて、エチレン・α−オレフィン重合体として、〔A−1〕よりMFRが高いデュポンダウエラストマー社製のグレードEG8407(以下、これを〔A−5〕と記す。)を用いた。〔B〕は実施例1と同じである。〔A−5〕は、密度が870kg/mで、190℃、2.16kgの荷重下で測定したMFRが30g/10分であった。
比較例8は、カレンダー成形における引取りが不安定で、均一な厚さのフィルムを得る事ができなかった。
比較例9
比較例9は、実施例5で用いた〔B2−2〕に代えて、結晶性ポリオレフィンとして、〔B2−2〕よりMFRが高く、融点が低い、プロピレンを主成分にエチレンをランダムに共重合したランダムポリプロピレン(ランダムPP)を用いた。ランダムPPはサンアロマー社製のグレードPMC20M(以下、これを〔B2−3〕と記す。)を用いた。〔B2−3〕は、230℃、2.16kgの荷重下で測定したMFRが85g/10分(カタログに記載されている値)で、示差走査熱量計を用いた測定による融点が146℃であった。
比較例9は、カレンダー成形における引取りが不安定で、均一な厚さのフィルムを得る事ができなかった。
比較例10
比較例10は、実施例1で用いた〔B1−1〕に代えて、結晶性ポリオレフィンとして、〔B1−1〕よりMFRが低い、エチレンを主成分とした高密度ポリエチレン(HDPE)を用いた。HDPEは東ソー社製のグレード7300A(以下、これを〔B1−4〕と記す。)を用いた。〔B1−4〕は、密度が952kg/mで、190℃、2.16kgの荷重下で測定したMFRが0.05g/10分であった。
比較例10は、カレンダー成形において〔B1−4〕の分散不良により、フィルム外観が悪化した。
Figure 0004502624

Figure 0004502624
フィルム成形性の評価で「×」判定のものは、引張初期弾性率および加熱収縮率の測定、二次加工性および施工性の評価は実施せず。
二次加工性の評価で「×」判定のものは、施工性の評価は実施せず。
本発明によるポリオレフィンフィルムは、優れたフィルム成形性、二次加工性と施工性を有するとともに、環境汚染を与える可能性は少ないフィルムとして有用なものであり、印刷や粘着剤塗布加工を施し、非着体に貼付ける粘着剤塗布用フィルムとして好適である。

Claims (3)

  1. 下記の〔A〕成分60〜95重量部と〔B〕成分40〜5重量部とからなる樹脂組成物を製膜して得られた、厚さが10〜300μmであるポリオレフィンフィルム。
    〔A〕成分:(1)密度が915kg/m3未満であり、
    (2)190℃、2.16kg荷重下で測定されたメルトフローレート(MFR)が0.1〜20g/10分の範囲であり、
    (3)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンからなり、
    メタロセン系触媒を用いて製造したエチレン・α−オレフィン共重合体。
    〔B1〕成分:(1)190℃、2.16kg荷重下で測定されたメルトフローレート(MFR)が0.1〜40g/10分の範囲であり、
    (2)密度が90kg/m3以上である
    エチレン単独重合体、またはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体。
  2. 〔A〕成分の密度が880kg/m3未満であることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィンフィルム。
  3. 粘着剤塗布用フィルムであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリオレフィンフィルム。
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