JP4502508B2 - 硼酸塩添加によるアルカリパルプ化液体苛性化効率増大法 - Google Patents

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、木材及び非木質セルロース繊維材料のためのアルカリパルプ化及び漂白工程で生ずるようなアルカリ含有液体の再苛性化で硼酸塩を使用することに関し、特に慣用的石灰再苛性化工程の苛性化効率を硼酸塩の添加により向上させる方法に関する。
【0002】
(背景技術)
木材及び非木質セルロース系材料のパルプ化、漂白、又は酸化で水酸化ナトリウム等のアルカリベース化学物質を使用した種々の方法が存在する〔カーク・オスマー(Kirk-Othmer)「エンサイクロペディア・オブ・ケミカル・テクノロジー」(Encyclopedia of Chemical Technology)、第4版、第20巻、第493頁〜第582頁参照〕。慣用的アルカリパルプ化法では、水酸化ナトリウム(NaOH)、及び多くの場合硫化ナトリウム(Na2S)の水溶液である白液を蒸煮液として用い、高温加圧蒸解器中で木材チップから繊維を分離する。パルプを濾過し、濾液(黒液)を蒸発/濃縮し、その濃縮黒液を回収炉中で燃焼し、得られた無機残渣〔溶融物(smelt)〕を苛性化プラント中で苛性化し、工程の最初の所で再使用するための水酸化ナトリウムを回収することにより使用済み化学物質を回収する。
【0003】
従来の苛性化プラントでは、炭酸ナトリウム水溶液(緑液)と石灰を反応させ、水酸化ナトリウム(白液)を再生させる。石灰苛性化法は三つの主な工程によって行う:i)回収ボイラーからの溶融物を溶解タンク中で水で溶解し、主に炭酸ナトリウム(Na2CO3)及びNa2Sからなる緑液を生成させる、ii)その緑液をスレーカー(slaker)、清澄器、及び一連の苛性化器中で石灰(CaO)で苛性化することによりそれを白液へ転化し、そしてiii)沈澱した石灰泥漿(CaCO3)を石灰キルン中で乾燥及びか焼し、CaOを生成し、それを次に再利用する。含まれる反応は次の通りである:
石灰消石灰化: CaO(s)+H2O(l)→Ca(OH)2(s)
苛性化:Na2CO3(aq)+Ca(OH)2(s)⇔2NaOH(aq)+CaCO3(s)
石灰燃焼:CaCO3(s)→CaO(s)+CO2(g)

【0004】
苛性化操作には固有の問題が存在する。苛性化反応は決して完結(即ち、100%反応)まで行くことはできず、むしろ次の式によって表すことができる平行に近づく。
【0005】
Figure 0004502508
式中、Kは見掛けの平衡定数であり、
Figure 0004502508
は、夫々OH-イオン及びCO3 2-イオンの無次元活性度係数であり、
Figure 0004502508
は、夫々Ca(OH)2及びCaCO3の溶解度定数である。
【0006】
パルプミルでは、苛性化反応の完結度、又は苛性化効率(CE)は、慣習的に次のように定義されている。
【0007】
Figure 0004502508
【0008】
式中、[NaOH]及び[Na2CO3]は、夫々液体中のNaOH及びNa2CO3の、Na2Oのモル/l、又はg/l(又はlb/ft3)で表した濃度である。平衡苛性化効率は、液体濃度(全滴定可能なアルカリ、TTA)、水酸化物濃度(活性アルカリ、AA)、硫化物濃度(硫化度)によって強く影響され、僅かな程度まで液体温度によって影響される。図1に示したように、平衡苛性化効率は、Na2Oとして2 lb/ft3のTTA及び0%の硫化度を有する希釈溶液についての99%から、Na2Oとして9 lb/ft3のTTA及び30%の硫化度を有する濃厚溶液についての82%まで著しく減少する。
【0009】
図1の平衡苛性化効率曲線〔「パルプ及び紙の製造」(Pulp & Paper Manufacture)第2版、第1巻、第XXI章、第563頁〜第589頁、「木材のパルプ化」(The Pulping of Wood)、TAPPI/CPPA、1989年〕は、可能な最大転化効率についての限界としてのみ役立つ。しかし、実際には、Na2CO3からNaOHへの転化率は、反応速度によってもそれは制御されるので一層低い。通常反応は最初は早く進行するが、20〜30分後には非常に遅くなる。それは主に次の二つの理由による:i)OH-イオンの濃度が時間と共に増大し、反応の平衡が左へ移行する傾向があること、及びii)反応が進行するにつれて、Ca(OH)2粒子の表面が析出CaCO3で覆われるようになり、それがCO3 2-イオンの溶液からCa(OH)2粒子の芯への拡散を妨げることである。平衡及び反応の効果により、苛性化効率は、液体温度、保持時間、石灰対緑液比、及び石灰の品質によっても大きな影響を受ける。
【0010】
クラフトパルプミル中の白液の苛性化効率は、約81%であるのが典型的であり、78〜83%で変動する。従って、蒸煮工程で必要なNaOH1kg当り、液体中を循環する未反応又は「不要」Na2CO3が約0.23kgになる。この多量の炭酸塩死荷重は、木材チップ1単位当り一層多量の白液を使用することを必要とし、そのため木材パルプ化経路の製造能力を低下する。
【0011】
石灰を使用する必要がない別の再苛性化法及びそれに伴われる石灰回収法が、1970年代にフィンランドの研究者であるジャン・ジャンソン(Jan Janson)により開発された(米国特許第4,116,759号)。ジャンソンは溶融物中の炭酸ナトリウムを、木材パルプ化経路に硼酸塩を添加することにより回収ボイラー中で自動的に苛性化(自動苛性化)し、それにより水酸化カルシウムによる後の再苛性化及びそれに伴われる石灰回収経路の必要性を除くことができることを提案する。しかし、石灰を用いた従来の苛性化は、硼酸塩の存在により妨またげられ、従ってこれらの二つの苛性化法は互いに両立することができず、組合せることができないことが示唆された。〔ジャン・ジャンソン「自動苛性化用アルカリ及びそのパルプ化及び漂白での使用」(Autocausticizing alkali and its use in pulping and bleaching)、Paperi ja Puu, 61, No.8, p. 502, (1979)〕。
【0012】
関連出願
本出願人の関連米国特許出願Serial No.09/238,828には、硼素対照炭酸イオンモル比が2:1より小さく、ナトリウム対硼素のモル比が3:1より大きくなるように、限定された量の硼酸塩を添加することにより、回収ボイラーで大きな効率で溶融物を自動苛性することにより水酸化ナトリウムを再生する改良方法が記載され、特許請求されている。その場合、水酸化ナトリウムは、硼酸塩自動苛性化溶融物が溶解された溶液中で再生されている。米国特許出願Serial No.09/238,828には、硼酸塩による部分的自動苛性化と、それに続く石灰による未反応炭酸ナトリウムの慣用的苛性化との組合せにより水酸化ナトリウムを再生する方法も記載されている。
【0013】
(発明の開示)
本発明は、アルカリパルプ化液体の苛性化効率を向上させるための方法を与える。特に、本発明は、硼酸塩の存在下で石灰との反応により炭酸ナトリウムを水酸化ナトリウムへ転化する効率を増大する方法に関する。
【0014】
(本発明の詳細な説明)
本発明の方法は、苛性化反応効率を向上させるため、硼酸塩の存在下で炭酸ナトリウムの水溶液と石灰とを反応させて水酸化ナトリウムを生成させること(苛性化)からなる。特に、硼酸塩は、少なくとも約0.001:1、例えば、約0.001:1〜約0.4:1の範囲、好ましくは約0.003:1〜0.33:1の範囲、一層好ましくは約0.01:1〜0.3:1の範囲の硼素対ナトリウム(B/Na)モル比を与えるのに充分な量で添加し、それにより硼酸塩を存在させずに得られる反応効率よりも8%までの増大した苛性化効率をもたらす。
【0015】
この方法は、従来の石灰による苛性化を用いて炭酸ナトリウムから水酸化ナトリウムを再生するアルカリパルプ化法で用いることができる。それは、硫化物又は硫酸塩を含まない方法の場合と同様、硫化ナトリウム及び硫酸ナトリウムの存在下で適用することができる。そのような方法には、木材又は非木質セルロース系材料を含めた慣用的クラフト法、サーダ法、及び漂白又は酸化法が含まれる。
【0016】
苛性ソーダを再生するための炭酸ナトリウムと石灰との反応の効率は、苛性化効率が約78〜83%の範囲にあるのが典型的な化学的平衡及び反応速度によって限定される。本発明の方法は、アルカリパルプ化法での苛性化効率を約81%から約89%まで増大することができる。この増大は、アルカリ性溶液中のメタ硼酸ナトリウム(NaBO2)の緩衝作用から少なくとも一部分誘導され、Ca(OH)2粒子の表面又はその近くのヒドロキシルイオン濃度を抑制し、苛性化反応の平衡を右へ移行させ、それにより苛性化効率を増大するものと考えられる。
【0017】
硼酸塩は、硼酸、酸化硼素、硼酸ナトリウム、例えば四硼酸ナトリウム及びメタ硼酸ナトリウム、及びそれらの種々の水和型のものを含めた種々の無機硼酸塩の形でパルプ化工程へ添加することができる。パルプ化工程のナトリウム含有量及びアルカリ度に必要な条件により、四硼酸ナトリウム及びメタ硼酸ナトリウムのような硼酸ナトリウムが好ましい。硼酸塩はパルプ化工程では消費されない。典型的な条件下では硼酸塩は維持され、工程中を循環する。従って、一度びパルプ化工程で希望の定常状態の硼酸塩含有量が確立されたならば、その工程からの硼酸塩の損失を補充するために付加的硼酸塩を添加しさえすればよい。
【0018】
苛性化効率に対する硼酸塩の有利な効果は、系中の硫化ナトリウムのような硫黄化合物が存在する場合と存在しない場合の両方で起きる。パルプ化経路中の苛性化効率%は、80%台の始めにあるのが典型的である。硫化物が存在する場合、約0.01:1〜0.3:1の範囲で溶液中に硼素対ナトリウム(B/Na)モル比を与えるのに充分な量で硼素を添加することにより、少なくとも約3〜4%苛性化効率を向上する結果になり、それにより硼酸塩がない場合の81%と比較して、84〜85%の実測効率を与える。硼酸塩が存在する場合の硫化物含有溶液の真の苛性化効率は、実際には85%より高くなるが、溶液を分析するために用いられる分析方法の限界のため低くなることがある(例3参照)。0.0036:1の非常に低いB/Naモル比の場合でも、苛性化効率の僅かな向上が観察されている。
【0019】
硫化物を含有しない溶液の場合、硼酸塩の存在は苛性化効率を8%位大きく増加することができる。約0.003:1〜0.33:1の範囲のB/Naモル比で、88〜90%の範囲の苛性化効率が達成され、0.0016:1の非常に低いB/Naモル比で、硼酸塩が存在しない場合の83%の効率に対し、87%の苛性化効率が達成されている。
【0020】
従って、本発明の方法は、約0.001:1〜0.4:1の範囲、好ましくは約0.003:1〜0.33:1の範囲、一層好ましくは約0.01:1〜0.3:1の範囲の硼素対ナトリウムモル比(B/Na)で、硫化物が存在しても、或は存在していなくても、実施することができる。
【0021】
硼酸塩が固体として添加される場合、それは、水、或は緑液、白液、又は黒液のような水性工程液体中に溶解し、然る後、回収ボイラーで燃焼することができる。向上した苛性化効率に関する直接的利点を得、パルプ蒸解工程を開始する前に白液のアルカリ度が低下するのを避けるため、苛性化後の白液よりも石灰苛性化前の緑液に硼酸塩を添加するのが好ましい。硼酸塩が固体として添加された場合、完全に溶解させるため混合が必要になるであろう。速く溶解する硼酸塩を選択することにより、溶解問題は最小にすることができる。特に、微細な粒径の硼酸塩を使用したならば、一般に溶解速度は速くなり、或る形態の硼酸塩は、他のものよりも速く溶解する。例えば、四硼酸ナトリウム10水和物は、無水四硼酸ナトリウムよりも速く水に溶解する。
【0022】
本発明の方法は、慣用的パルプ化操作で緑液を用いるなどして、水溶液中で行われる。慣用的石灰苛性化操作に典型的な反応時間及び温度を用いて苛性化反応を行うことができる。典型的には、回収ボイラーからの高温流動溶融物を直接水又は工程液体へ添加し、高温緑液を生成し、それを石灰苛性化工程へ供給する。結果として苛性化反応が行われる温度は、一般に他の工程条件に依存する。約80〜100℃の範囲の反応温度が、商業的操作で典型的である。
【0023】
本発明の方法は、苛性化反応の反応速度に或る僅かな増加しか与えないが、用いられる反応時間は、硼酸塩がない場合の慣用的石灰苛性化法の場合とほぼ同じであると予測される。本発明の方法を現存する石灰苛性化操作に適用する有利な特徴の一つは、反応時間及び温度に関して、それが何等工程の修正を必要としないことである。
【0024】
本発明の方法によって与えられる向上した苛性化効率は、種々のやり方でパルプミルに恩恵を与える。石灰回収経路の能力により生産速度が限定されるパルプ化法では、本発明の方法を用いて苛性化プラントの能力を増大することにより全生産速度を増大することができる。苛性化プラント及び石灰回収経路の能力が、全パルプ化工程の生産速度を限定しない方法では、アルカリパルプミルの苛性化効率増大の主要な効果は、パルプ化及び回収サイクルを廻って循環する炭酸塩死荷重(dead load)の減少によって起きる。81%から89%への苛性化効率の増大は、炭酸塩死荷重に46%の減少を与える結果になる。これは、下で論ずるように、多くの有利な効果を有する。
【0025】
パルプ化操作では、白液中の炭酸塩死荷重が低くなると、連続的蒸解器中のスクリーン及び熱交換器上にCaCO3スケールを形成する傾向を低下する。これらスケールは、蒸解器の容量に大きな影響を与え、時々除去するために停止しなければならない。黒液中の炭酸塩ナトリウムの量は、約6〜6.5%から3.2〜3.5%へ減少する。これは、液体中に過剰の炭酸塩が存在するため一般に広葉樹液体についての主要な問題になっている蒸発器中でのCaCO3スケール形成傾向を低下する。
【0026】
黒液の臨界的固体含有量(硫酸塩・炭酸塩の沈澱が始まる濃度)は、炭酸塩死荷重減少の結果として、数%増大し、50%の中程の範囲になるであろう。このことは、液体を濃縮器へ送るか、又は直接接触蒸発器へ送る前に、約50%の固体含有量を達成するのに、LTV(長い垂直管)蒸発器を用いた蒸発器系では特に有利である。それは、炭酸塩自身が(硫酸塩と共沈するのではなく)析出する点が固体含有量の高い方へ移動するので、特に非常に高い固体含有量の場合には、濃縮器でのスケール形成傾向と同様、直接接触蒸発器中でのスラッジ形成問題も減少する。このことは、固体濃度の高い濃縮器の汚染に関する現在の主な問題の一つである。
【0027】
黒液中の炭酸ナトリウム濃度が低下すると、その液体の沸点上昇を低下する。第一の効果に対し同じ水蒸気圧で、これは蒸発器について一層高いΔT(実際の溶液の沸点と水の沸点との差)をもたらし、従って、能力を増大する。この効果だけでも蒸発器の能力を5〜10%増大する。回収ボイラーの水蒸気効率にも増大が起きる。一つの理由は、同じ燃焼固体含有量に対しボイラーに入る水が少なくなることである。70%の固体では、水導入量の減少で、絶対基準で約0.2%、相対的基準で0.3%の水蒸気効率の増大を与える結果になる。溶融物の流れも約7%減少し、水蒸気効率に僅かに高い増大を与える結果になる。全てを総合して、水蒸気生成に0.6〜0.7%の相対的増大が得られる。もし炭酸塩死荷重の減少により、蒸発器から固体濃度の一層高い液体が得られるようになるならば、更に大きな利得が可能である。
【0028】
パルプ1t当り液中固体の全量に3%の減少、パルプ1t当りナトリウム導入量に6〜7%の減少、及び液体加熱値に約200Btu/lbの増大がある。これは、回収ボイラーに多くの利点を与える。例えば、多くの回収ボイラーは、燃焼できる液中固体の量に限界を与えている。この場合には、パルプ1t当りの液中固体の減少を用いて、パルプ製造に3%の増大を得ることができる。一層大きな加熱値は、液体を一層容易に燃焼させ、下方炉を一層熱くする。このことは、SO2損失を低下し、発生バンク(generating bank)及びエコノマイザーの腐食問題を小さくし、粘稠性塵による閉塞を少なくする結果になる。
【0029】
ボイラー中で燃焼される液中無機物が6〜7%減少すると、運び出される灰分が少なくなる結果になる。このことは、回収ボイラーの閉塞速度を減少することになる。溶解タンクへの溶融物の流れも6〜7%減少し、従って、同じ緑液TTA(全滴定可能なアルカリ)について、緑液及び白液系全体に亙って6〜7体積%減少する。同じ苛性生成に対し、これは、スレーカー、苛性化器、及び清澄化器中で滞留時間を一層長くし、かす及び石灰泥漿について恐らく一層良い分離効率を与える。石灰泥漿は、一層洗浄及び脱水し易くなるであろう。そのことが今度は石灰キルンに必要な燃料を減少する。この程度は、定量するのが困難である。清澄化器の能力が製造限界になるようなミルの場合、苛性生成の対応する増大を達成するために減少した処理体積量を用いることができるであろう。
【0030】
死荷重が減少したことによる最大の利点は、低い硼酸塩添加量で見出されている。なぜなら、これは、向上した苛性化効率による経路中の未反応炭酸ナトリウムの減少が、硼酸塩を添加した結果として増大する経路中のその含有量を越える範囲にあるからである。この最小死荷重の範囲は、約0.003:1より大きな硼素対ナトリウムモル比の場合のように苛性化効率がその最大値にある時、そして硼素対ナトリウムモル比が低い場合に生ずる。硼素の存在による付加含有量が、向上した苛性化効率の結果として炭酸ナトリウム死荷重の減少を越える水準は、各パルプミルでの特定の条件により、ミル毎に変化する。典型的なミルでは、この水準は約0.06:1の硼素対ナトリウムモル比で起きると推定される。一層高い硼素対ナトリウム比では、経路中の硼素の存在により増大した含有量は、向上した苛性化効率から生ずる炭酸ナトリウム死荷重の減少を越える。
【0031】
増大した苛性化効率は、ある化学的節約も与える。低い苛性化効率から高い苛性化効率の操作への移行期間中、全サイクル中炭酸ナトリウム存在量が、その大部分が徐々に苛性ソーダへ転化していくので枯渇してくる。これは、新しい定常状態に到達するまで継続する。これは、移行期間中に必要になるナトリウム補充導入量を減少する。この利点の程度は、移行の開始時に全サイクル中に存在する炭酸塩の死荷重に依存する。
【0032】
定常状態では一層少ない無機化学物質がパルプと共に循環しているので、同じパルプ洗浄効率で化学的損失は減少する。系を廻って循環するナトリウムの量は6〜7%減少し、それに比例して洗浄損失が減少する。
【0033】
増大した苛性化効率は、か焼器の能力が生産限界になっているならば、一層大きな苛性生成を与える結果にはならない。なぜなら、生成する各2NaOHについて一つの石灰分子(CaO)が必要であり、CaOはCaCO3として終わるからである。しかし、もし一層高い苛性化効率が石灰泥漿中のCa(OH)2を少なくする結果になるならば石灰必要量の減少(即ち、か焼器限界ミルについての処理量の潜在的利得)が存在するであろう。石灰導入量が、生ずる炭酸塩転化に必要な量よりも多い場合には、石灰泥漿中にCa(OH)2が残留する。これは、過剰石灰化と呼ばれている。従って、過剰石灰化が減少されるならば、か焼器限界状態で製造利得が得られるであろう。
【0034】
【実施例】
次の実施例は本発明の方法を例示するものである。
【0035】
例1
次の出発化学物質及び試験方法を用いて一連の実験室での実験を行い、苛性化効率に対する硼酸塩の影響を評価した。
【0036】
出発化学物質
− Na2CO3溶液: 1リットル当り205.2gのNa2CO3(Na2Oとして120g/l)
− Na224溶液: 1リットル当り254.7gのNa224
− BaCl2溶液: 1リットル当り160gのBaCl2・2H2
− 石灰: 純粋CaCO3を950℃で1時間か焼することにより調製。
【0037】
手順
1.50mlのNa2CO3溶液と、希望の体積のNa224溶液とをビーカー中で混合し、希望のB/Naモル比を有する硼酸塩含有Na2CO3溶液(溶液A)を生成させる。
2.ホットプレート上で溶液Aを撹拌及び加熱し、溶液温度を約80℃に制御する。
3.5.41gの石灰を溶液Aに添加し、CaO:Na2CO3モル比を1:1に等しくする。
4.混合物を連続的に撹拌し、温度を80〜90℃の範囲に種々の長さの時間維持する。
5.得られた泥漿(CaCO3沈澱物)を濾過し、それを100mlの熱水で洗浄し、奇麗な泥漿を150℃の炉で24時間乾燥する。
6.工程5からの炉液(溶液B)を、未反応Na2CO3について分析し、苛性化効率CE)を次の手順に従い決定した。
【0038】
未反応Na 2 CO 3 分析及びCE決定
1.上記手順により得られた溶液B中へ50mlのBaCl2溶液を添加し、未反応CO3 2-イオンをBaCO3として沈澱させた。
2.BaCO3沈澱物を濾過し、それを炉中で乾燥し、乾燥物体を秤量した。
3.炉液に10mlのBaCl2を添加し、全てのCO3 2-イオンを確実に除去するようにした。
4.BaCO3沈澱物の量に基づき溶液B中の未反応Na2CO3を計算した。
5.次の式を用いてCEを計算した。
【0039】
Figure 0004502508
【0040】
結果
表1及び図2は、2種類の硫化物を含まないNa2CO3溶液の、それらが80〜90℃で種々の長さの時間苛性化された後の苛性化効率を示している。一つの溶液は硼酸塩を含まず(B/Naモル比=0)、他の溶液は約0.33の全B/Naモル比で硼酸塩を含んでいた。
【0041】
Figure 0004502508
【0042】
結果は、約30〜120分の範囲の時間について、反応時間の苛性化効率に与える影響は、比較的僅かであることを示している。この時間の範囲に亙って、硼酸塩を含まない溶液は約80〜81%の苛性化効率を達成したが、硼酸塩含有溶液は約86〜89%の範囲の苛性化効率を与えた。この例は、硼酸塩の存在により、約6〜8%の苛性化効率の顕著な増大を示している。
【0043】
例2
硼素対ナトリウムモル比として測定し、硼素導入量の苛性化効率に与える影響を評価するため二つの一連の実験室での実験を行った。反応手順は、例1の場合と同じであったが、全ての実験で60分の反応時間(手順中、工程4)を用いた。例1の場合と同様に、硫化物を含まない炭酸ナトリウム溶液をこれらの実験で用いた。0〜0.33:1のB/Naモル比で行った第1の一連の実験から得られた結果を、例1に記載したのと同じ塩化バリウム沈澱法を用いて分析した。(表2参照)。0〜0.1:1のB/Naモル比で行った第2の一連の実験から得られた結果(表3)を、ABC法〔「硫酸塩緑液及び白液の分析」(Analysis of Sulphate Green and White Liquors)、標準法(Standard method)J.12、Canadian Pulp and Paper Association, Technical Section, June 1961に記載されている〕を用いて分析した。二つの一連の実験についての結果を図3に要約する。
【0044】
Figure 0004502508
【0045】
Figure 0004502508
【0046】
表2及び3、及び図3は、80〜90℃で1時間苛性化したNa2CO3溶液の苛性化効率を、B/Naモル比の関数として示している。約0.001:1〜0.003:1のB/Naモル比の範囲のように非常に低い硼酸塩添加量でさえも苛性化効率は急激に増大し、少なくとも0.33:1のモル比まで高水準の効率を維持する。苛性化効率の増大は約5〜6%であるのが典型的であり、CEは硼酸塩を含まない場合の83〜84%から硼酸塩を用いた場合の88〜89%に増大する。高いB/Na比で信頼性のある苛性化効率を決定するのは、これらの高い水準での溶液を分析することの困難さのため妨げられた。
【0047】
例3
合成調製された炭酸ナトリウム溶液の代わりにクラフト溶融物(Na2CO365.7重量%及びNa2S 34.25重量%を含有)から調製された緑液を用いて、例2と同様な一連の試験を行った。結果(BaCl2法により分析)を表4及び図4に示す。
【0048】
Figure 0004502508
【0049】
前の例のように、クラフト溶融物から生成した硫酸塩含有緑液についてのこれらの試験の結果は、0.3:1以上までのB/Naモル比で苛性化効率の顕著な増大を示している。硫化物含有緑液についてのこの観察された苛性化効率の向上は約4%で、0.014:1のB/Naモル比で硼酸塩が無い場合の81%から85%へ増大する。これは、硫化物を含まない溶液を用いて観察された場合よりも幾らか小さい苛性化効率の増大である。しかし、硫化物が存在場合の苛性化効率の向上が低い水準にあるのは、実験で用いた分析方法の人為的なものである。BaCl2はCO3 2-のみならず、SO4 2-イオンも沈澱する。硼酸塩が存在するとBaCl2は幾らかのS2-イオンも沈澱させ、沈澱物の一層大きな収率及び一層低い苛性化効率計算値を与える結果になる。
【0050】
上記例は、少量でさえ硼酸塩をアルカリパルプ化液体に添加すると、4〜8%程度の顕著な苛性化効率の増大を与えることができることを示している。本発明の方法は、木材の化学的及び半化学的パルプ化を含めた種々のアルカリ法、及び一般にセルロース系材料のパルプ化、漂白又は酸化に関連して、石灰で苛性化することにより水酸化ナトリウムが再成するか、又は再生可能な方法に適用することができる。従って、本発明の種々の修正及び変更を行なうことができ、そのような種々の変更が本発明の本質を組み込んでいる限り、それらは特許請求の範囲内に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 種々の硫化度で全滴定可能なアルカリの関数として示した、白液の平衡苛性化効率のグラフである。
【図2】 例1の結果に基づき、硼素を存在させた場合と、存在させない場合について、時間の関数として示した、80〜90℃での純粋炭酸ナトリウム溶液の苛性化効率のグラフである。
【図3】 例2の結果に基づき、硼素対ナトリウムモル比の関数として示した、80〜90℃で1時間の純粋炭酸ナトリウム溶液の苛性化効率(CE)に対する硼酸塩の影響を示すグラフである。
【図4】 例3の結果に基づき、80〜90℃で1時間の苛性化について、硼素対ナトリウムモル比の関数として示した、溶融物溶液の苛性化効率(CE)に対する硼酸塩の影響を示すグラフである。

Claims (12)

  1. 炭酸ナトリウムと石灰とを水性媒体中で反応させて水酸化ナトリウムを形成することによりアルカリパルプ化工程中で炭酸ナトリウムを苛性化する方法において、有効量の硼酸塩の存在下、0.001:1〜0.06:1の硼素対ナトリウムのモル比で前記反応を行い、それによって前記苛性化反応の効率を増大する工程を含む、上記改良苛性化法。
  2. 硼酸塩を硼酸ナトリウムの形で添加する、請求項1記載の方法。
  3. 硼酸ナトリウムを、メタ硼酸ナトリウム、四硼酸ナトリウム、及びそれらの水和化合物からなる群から選択する、請求項2に記載の方法。
  4. 硼素対ナトリウムのモル比が、0.003:1〜0.06:1の範囲にある、請求項3に記載の方法。
  5. 工程がクラフトパルプ化工程である、請求項1記載の方法。
  6. 工程がソーダパルプ化工程である、請求項1記載の方法。
  7. 無機物質の死荷重を更に減少させる請求項1記載の方法。
  8. 硼酸塩を、0.003:1〜0.06:1の範囲の硼素対ナトリウムモル比を与えるのに充分な量で添加する、請求項7記載の方法。
  9. 硼酸塩を硼酸ナトリウムの形で添加する、請求項7記載の方法。
  10. 工程がクラフトパルプ化工程である請求項7記載の方法。
  11. 工程がパルプ漂白工程である、請求項7記載の方法。
  12. 炭酸ナトリウムと石灰とを水性媒体中で反応させて、循環する無機物の死荷重をも有する水酸化ナトリウム水溶液を形成することによって、アルカリパルプ化工程中で炭酸ナトリウムを苛性化する方法において、有効量の硼酸塩の存在下、0.001:1〜0.06:1の硼素対ナトリウムのモル比で前記反応を行い、それにより前記苛性化反応の効率を増大し、前記無機物の死荷重を減少させる工程を含む、上記改良苛性化法。
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