本発明の実施の形態について図1ないし図19に基づいて説明する。本実施の形態のグループウェアシステムは、一企業体に導入された社員用の研修管理システムへの適用例である。
図1は、研修管理システムを概略的に示す模式図である。研修管理システムは、1台の研修管理サーバ1と、複数台のクライアント2とを有する。研修管理サーバ1の記憶部であるHDD(図示せず)には、グループウェアシステムを構築するためのプログラムであるグループウェアがインストールされている。クライアント2は一例としてパソコンであり、その記憶部であるHDD(図示せず)には、グループウェアシステムを構築するためのプログラムであるグループウェアがインストールされている。また、クライアント2は、情報を表示する表示デバイス2aと情報を入力する入力デバイス2bとを有する。研修管理サーバ1と各々のクライアント2とは、ネットワーク3(例えばLAN)を介して接続されている。より詳細には、ネットワーク3は、研修管理サーバ1が有する通信インターフェース(図示せず)とクライアント2が有する通信インターフェース(図示せず)とに接続されている。これにより、研修管理サーバ1とクライアント2とはデータ通信自在となっている。研修管理サーバ1は、各種データベースを有する。研修管理サーバ1が記憶するデータベースとしては、利用者データベース4、アクセス権データベース5、教育カルテデータベース6、研修データベース7、申込文書データベース8、資料データベース9等が含まれる。なお、これらのデータベースは、同一のサーバ内に格納されていなくても良く、複数のサーバに分散されて格納されていても良い。
図2は、利用者データベース4のデータ構成を示す模式図である。利用者データベース4には、グループを構成する構成員である全利用者の個人データが利用者別に記憶される。ここで、利用者には、研修管理システムを利用する社員やその上長が含まれ、さらに、後述する研修データを作成する作成者や研修の主催者等も含まれる。利用者データベース4に記憶される個人データには、図2中のレコード4Rとして示すように、ユーザID、パスワード、氏名、所属組織、メールアドレス、上長及び教育担当者等が含まれる。ユーザIDは、利用者を特定するために利用者毎に付与された固有のコードである。パスワードは、対応するユーザIDによって特定される利用者が任意に定めた文字列である。このような利用者データベース4は、グループウェアシステムとしての本実施の形態の研修管理システムを利用できる全ての利用者情報データベースを意味する。研修管理サーバ1は、入力デバイス2bの操作によってクライアント2に入力されたユーザIDとパスワードとの組合せに応じて、クライアント2の操作者がグループの一員であるか否かを判定する。ここに、ユーザIDは、各利用者の認証用のIDとして機能する。利用者データベース4は、各利用者の認証用IDを記憶する認証用ID記憶手段として機能する。
図3は、アクセス権データベース5のデータ構成を示す模式図である。アクセス権データベース5には、利用者別にその利用者に係わる電子資料へのアクセス権を有する他の利用者の識別データが記憶される。識別データとして、具体的には、図3中のレコード5Rとして示すように、利用者毎のユーザIDと共に、一以上の付与者IDと氏名との組合せデータが記憶される。付与者IDは、アクセス権が付与された他の利用者の認証用IDを指す。電子資料とは、電子文書やイメージデータ等の電子化されたデータの総称である。
図4は、教育カルテデータベース6のデータ構成を示す模式図である。教育カルテデータベース6には、電子資料に含まれる電子文書の一種である教育カルテ6Rのデータが社員別に記憶される。図4に示すように、教育カルテ6Rは、社員のユーザID、氏名、所属組織に加えて、社員の上長及び教育担当者や、上長からの育成方針や自己目標等のテキストデータが含まれる。また、一以上の閲覧者IDと氏名との組合せデータが含まれる。閲覧者IDは、この教育カルテデータへのアクセス権を有する他の利用者の認証用IDであり、この閲覧者IDとともにその利用者の氏名も記憶される。
図5は、研修データベース7のデータ構成を示す模式図である。研修データベース7には、各種研修に関するデータが記憶される。図5に示すように、一つの研修7Rに対して、研修コード、研修科目名、分類、募集区分、承認区分、開催日、申込期間、参加料金、主催者ID、作成者ID、属性等の項目データが記憶される。研修コードは、各種の研修を特定するために研修毎に付与された固有のコードである。研修科目名は、研修のタイトルである。分類は、研修が属する分野(新人研修、管理職研修、技術研修、英会話等)を特定する。募集区分は、研修が一般公募か対象者を指定するものかを区別する。承認区分は、研修への参加に上長の承認を必要とするか否かを区別する。主催者IDは、研修の主催者を特定するユーザIDである。作成者IDは、この研修データの作成者を特定するユーザIDである。属性は、この研修データの状態、つまり、未公開か公開かを示す。未公開の状態では、クライアント2からアクセスがあっても閲覧をすることができない。
図6は、申込文書データベース8のデータ構成を示す模式図である。申込文書データベース8には、利用者から研修への申込がある毎に作成される電子資料、すなわち申込文書が順次記憶される。図6に示すように、一つの申込文書8Rには、文書タイトル、文書番号、研修コード、研修科目名、参加料金、申込者IDと氏名及び所属組織、作成期、承認者ID及び氏名、閲覧日、属性、申込者の上長及び教育担当者等が含まれる。文書番号は、各申込文書を特定するために文書毎に付与された固有のコードである。申込者IDと氏名及び所属組織は、この研修を申し込んだ社員のユーザID、その氏名、及び、その所属である。承認者ID及び氏名は、この研修への参加を許可するか否かを承認する上長のユーザID及びその氏名である。閲覧日は、承認者がこの申込文書を閲覧した最終の日付である。なお、最終の日付だけでなく、それ以前の閲覧日も全て記憶するものでもよい。属性は、この申込文書によって特定される研修申込の状態を示す。状態には、「承認待ち」、「承認済」、「申込確定」、「申込取止め」、「参加」、「不参加」等がある。参加申込の計画を行い上長の承認を待っている段階は、「承認待ち」である。上長の承認が得られると「承認済」となる。さらに、研修の主催者から研修への参加が承認されると「申込確定」となる。研修開始日以前にその研修への参加を取止めると「申込取止め」となる。研修に参加すると「参加」となる。研修に参加しないと「不参加」となる。
図7は、資料データベース9のデータ構成を示す模式図である。資料データベース9には、電子資料9Rとして、研修に参加した利用者が作成したレポートや受講資料等が電子データ化されて保存されている。各々の電子資料9Rには、資料タイトルの他、作成者のユーザIDである作成者ID、作成者の氏名、作成者の所属組織、及び、作成期が付されている。作成期とは、電子資料9Rが作成された年度及び期(例えば、何年度の上期など)をいう。さらに、電子資料9Rには固有の資料番号が付されている。このような資料データベース9は、本社及び複数の支社毎に複数個設けられている。
なお、本実施の形態では、研修データベース7、申込文書データベース8については、期(例えば、2008年度上期)毎に複数設けられている。つまり、研修データベース7、申込文書データベース8には、期がそれぞれ対応付けられている。
また、期以外では、データ量等に応じて、例えば教育カルテデータベース6の中身を教育カルテ[1]、教育カルテ[2]のように、データベースを分割することもある(図示せず)。
図8は、クライアント2で実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。クライアント2の制御部25は、グループウェアの起動に応じて、表示デバイス2aにログイン画面(図示せず)を表示する(ステップS1)。ログイン画面は、ユーザIDの入力エリアとパスワードの入力エリアとを有する。クライアント2の操作者は、入力デバイス2bの操作によって、自身のユーザIDとパスワードとを入力する。ユーザIDとパスワードとの入力に応じて(ステップS2のY)、クライアント2の制御部25は、研修管理サーバ1に認証要求コマンドを送信する(ステップS3)。認証要求コマンドには、入力されたユーザIDとパスワードとが含まれる。
図9は、研修管理サーバ1で実行されるユーザ認証処理の流れの一例を示すフローチャートである。研修管理サーバ1の制御部15は、ネットワーク3を介して認証要求コマンドを受信すると(ステップT1のY)、受信した認証要求コマンドが含むユーザIDを検索キーとして利用者データベース4を検索する(ステップT2)。そして、同一のユーザIDが記憶されているか否かを判定する(ステップT3)。記憶されている場合には(ステップT3のY)、そのユーザIDに対応付けられているパスワードを取得する(ステップT4)。そして、受信した認証要求コマンドが含むパスワードと一致するか否かを判定する(ステップT5)。両パスワードが一致する場合には(ステップT5のY)、クライアント2の操作者は利用者として承認される。この場合、研修管理サーバ1の制御部15は、認証OKの応答信号を認証要求コマンドの送信元のクライアント2に送信する(ステップT6)。これに対し、認証要求コマンドが含むユーザIDが利用者データベース4に記憶されていない場合(ステップT3のN)やパスワード不一致の場合(ステップT5のN)には、クライアント2の操作者は利用者として承認されない。このとき、研修管理サーバ1の制御部15は、認証NGの応答信号を認証要求コマンドの送信元のクライアント2に送信する(ステップT7)。
図8に基づく説明に戻る。クライアント2の制御部25は、認証要求コマンドの送信後、研修管理サーバ1からの応答に待機する(ステップS4)。そして、認証NGの応答信号を受信した場合には(ステップS4のN)、認証エラーのメッセージを表示デバイス2aに表示して、ユーザIDとパスワードとの再入力に待機する。これに対し、認証OKの応答信号を受信した場合には(ステップS4のY)、クライアント2の制御部25は、ユーザIDを記憶した後に、表示デバイス2aにメインメニュー画面を表示する(ステップS5)。メインメニュー画面は、入力デバイス2bの操作により選択される複数のメニューを有する。そして、いずれかのメニュー選択に待機する(ステップS6)。ここで、終了指示がなされた場合には(ステップS7のY)、研修管理サーバ1からログアウトする。
メインメニュー画面が有するメインメニューの一つとして、アクセス権付与者設定メニューがある。このアクセス権付与者設定メニューの選択に応じて(ステップS8のY)、アクセス権付与者設定処理が開始される(ステップS9)。
図10は、アクセス権付与者設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図10中の左側にクライアント2の処理手順を示し、右側に研修管理サーバ1の処理手順を示す。アクセス権付与者設定処理の開始に際して、クライアント2の制御部25は、研修管理サーバ1にアクセス権者要求コマンドを送信する(ステップS21)。このアクセス権者要求コマンドには、ユーザ認証によって利用者として承認されたユーザIDが含まれる。
アクセス権者要求コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、このアクセス権者要求コマンド中のユーザIDを検索キーとしてアクセス権データベース5を検索する(ステップT11)。検索の結果、検索キーと一致するユーザIDが記憶されたレコード5Rを検出した場合(ステップT12のY)、研修管理サーバ1の制御部15は、このレコード5Rに含まれる全ての付与者IDと氏名との組合せデータを取得する(ステップT13)。次に、研修管理サーバ1の制御部15は、アクセス権者要求コマンド中のユーザIDを検索キーとして利用者データベース4を検索する。そして、このユーザIDが記憶されているレコード4Rから、氏名、所属等のデータを取得する(ステップT14)。さらに、研修管理サーバ1の制御部15は、利用者データベース4に記憶されている全てのレコード4RからそれぞれユーザIDと氏名とを取得する(ステップT15)。次に、研修管理サーバ1の制御部15は、これらの取得したデータに基づいて、個人マスタデータを作成する(ステップT16)。そして、この個人マスタデータを、ネットワーク3を介して、アクセス権者要求コマンドの送信元のクライアント2に送信する(ステップT17)。
個人マスタデータを受信したクライアント2の制御部25は、表示デバイス2aに個人マスタ画面(図示せず)を表示する(ステップS22)。個人マスタ画面には、本人データ表示欄とアクセス権付与者表示欄とが設けられている。本人データ表示欄には、このクライアント2において承認された利用者本人の氏名、所属などが表示される。すなわち、研修管理サーバ1におけるステップT14にて利用者データベース4から取得されたデータが表示される。アクセス権付与者表示欄には、この利用者本人が自身に係わる電子資料へのアクセス権を付与する他の者として認定した利用者の認証用IDと氏名とが表示される。すわなち、研修管理サーバ1におけるステップT13にてアクセス権データベース5から取得されたデータが表示される。
ここで、入力デバイス2bの操作によって、終了指示がなされた場合には(ステップS23のY)、クライアント2の制御部25は、表示デバイス2aの表示をメインメニュー画面に戻す。これに対して、入力デバイス2bの操作によって、付与者設定指示がなされた場合には(ステップS24のY)、利用者リスト画面(図示せず)を表示する(ステップS25)。利用者リスト画面には、全利用者のユーザIDと氏名とが利用者リストとしてスクロール表示される。すわなち、研修管理サーバ1におけるステップT15にて利用者データベース4から取得されたデータが表示される。そして、個人マスタ画面のアクセス権付与者表示欄に表示されているユーザIDに対しては予めチェックが付されている。そこで、クライアント2の利用者は、入力デバイス2bの操作によって、自身に係わる電子資料へのアクセス権を付与する他の利用者、例えば上長等のユーザIDにチェックを付す。あるいは、アクセス権の付与を取り消す他の利用者、例えば元上長のユーザIDからチェックを外す。アクセス権を付与する利用者の数は、特に制限されない。アクセス権を付与する全ての利用者のユーザIDにチェックを付したならば、クライアント2の利用者は、入力デバイス2bの操作によって、確定指示を行う。ここに、各クライアント2は、認証手段により利用者が承認されたクライアント2において、その利用者に係わる電子資料へのアクセス権を付与する利用者の認証用IDが、認証用ID記憶手段(利用者データベース4)に記憶された認証用IDの中から選択されるのを受け付けるアクセス権付与手段を備えている。
クライアント2の制御部25は、確定指示がなされると(ステップS26のY)、利用者リスト上でチェックが付されたユーザIDと氏名との組合せデータを全て抽出する(ステップS27)。そして、ネットワーク3を介してアクセス権設定コマンドをクライアント2に送信する(ステップS28)。このアクセス権設定コマンドには、利用者リストから抽出されたユーザIDと氏名との組合せデータが含まれる。また、このクライアント2において利用者として承認されたユーザIDも本人IDとして含まれる。
アクセス権設定コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、このコマンド中の本人IDを検索キーとして、アクセス権データベース5を検索する(ステップT18)。検索の結果、検索キーと一致するユーザIDがセットされたレコード5Rを検出できなかった場合には(ステップT19のN)、アクセス権データベース5に新規のレコード5Rを追加する。そして、このレコード5Rに、コマンド中の本人IDをセットする。また、このコマンド中のユーザIDと氏名との組合せデータを、付与者IDと氏名との組合せデータとしてセットする(ステップT20)。検索キーと一致するユーザIDがセットされたレコード5Rを検出した場合には(ステップT19のY)、研修管理サーバ1の制御部15は、そのレコード5Rの付与者IDと氏名との組合せデータを、コマンド中のユーザIDと氏名との組合せデータに置換する(ステップT21)。ここに、アクセス権データベース5は、クライアント2でのアクセス権付与手段により、当該クライアント2で受付けた認証用IDを、そのクライアント2で承認された利用者に紐付けて記憶するアクセス権記憶手段として機能する。
ところで、メインメニュー画面(図示せず)が有するメインメニューの一つとして、所属変更メニューがある。この所属変更メニューが入力デバイス2bの操作によって選択されると(ステップS10のY)、所属変更処理が開始される(ステップS11)。処理の開始に際して、クライアント2の制御部25は、まず、研修管理サーバ1に所属変更コマンドを送信する。このコマンドには、ユーザ認証により利用者として承認されたユーザIDが含まれる。コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、受信したコマンド中のユーザIDを検索キーとして利用者データベース4を検索して、このユーザIDがセットされたレコード4Rから所属組織を抽出し、抽出した所属組織のデータを、ネットワーク3を介して、コマンド送信元のクライアント2に送信する。所属組織のデータを受信したクライアント2の制御部25は、表示デバイス2aに所属組織を表示する(図示せず)。また、このとき、クライアント2の制御部25は、表示デバイス2aに複数の所属組織を選択可能にリスト表示する(図示せず)。入力デバイス2bの操作によって、一つの所属組織が選択されて、さらに、入力デバイス2bの操作によって、確定指示がなされた場合には、クライアント2の制御部25は、ネットワーク3を介して新規所属コマンドを研修管理サーバ1に送信する。このコマンドには、ユーザ認証により利用者として承認されたユーザIDと選択された所属組織とが含まれる。コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、受信したコマンド中のユーザIDを検索キーとして利用者データベース4を検索する。そして、このユーザIDがセットされたレコード4Rに記憶されている所属組織を、受信したコマンド中の所属組織に置換する。このようにして、所属変更処理が実行される。なお、利用者データベース4のレコード4Rに記載されている所属組織の変更は、社員管理データベースに変更があった社員IDの情報のみ更新してもよく、社員管理データベースの更新の有無に関係なく、利用者データベースに登録する全員のデータ全てを例えば毎日更新するようにしてもよい。
また、メインメニュー画面(図示せず)が有するメインメニューの一つに教育カルテ閲覧メニューがある。入力デバイス2bの操作によって、教育カルテ閲覧メニューが選択されると(ステップS12のY)、教育カルテ閲覧処理が開始される(ステップS13)。
図11及び図12は、教育カルテ閲覧処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11及び図12中の左側にクライアント2の処理手順を示し、右側に研修管理サーバ1の処理手順を示す。教育カルテ閲覧処理の開始に際して、クライアント2の制御部25は、まず、研修管理サーバ1に教育カルテ閲覧要求コマンドを送信する(ステップS31)。このコマンドには、ユーザ認証によって利用者として承認されたユーザIDが含まれる。
教育カルテ閲覧要求コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、このコマンド中のユーザIDを検索キーとして、教育カルテデータベース6を検索する(ステップT31)。検索の結果、検索キーと一致するユーザIDがセットされた教育カルテ6Rを検出できなかった場合には(ステップT32のN)、研修管理サーバ1の制御部15は、教育カルテデータベース6に新規の教育カルテ6Rを追加する。そして、この教育カルテ6Rに、コマンド中のユーザIDをセットする。また、利用者データベース4から、コマンド中のユーザIDに対応して記憶されている氏名、所属等の個人データを読み出し、この新規の教育カルテ6Rにセットする(ステップT33)。教育カルテデータベース6に新規の教育カルテ6Rを追加した後、あるいは教育カルテデータベース6から検索キーと一致するユーザIDがセットされた教育カルテ6Rを検出できた場合には(ステップT32のY)、研修管理サーバ1の制御部15は、コマンド中のユーザIDを検索キーとして教育カルテデータベース6に記憶されている全てのレコードの閲覧者IDを検索して、検索キーと一致するユーザIDが閲覧者IDとしてセットされたレコードを全て抽出する(ステップT34)。そして、教育カルテデータベース6から抽出したレコードのデータで閲覧可能者リストを作成し(ステップT35)、このリストデータをコマンド送信元のクライアント2に送信する(ステップT36)。
閲覧可能者リストデータを受信したクライアント2の制御部25は、表示デバイス2aに閲覧可能者リスト画面(図示せず)を表示する(ステップS32)。この画面には、本人表示欄と閲覧可能者リスト表示欄とが設けられている。本人表示欄には、このクライアント2にて承認された利用者本人のユーザIDと氏名とが表示される。閲覧可能者リスト表示欄には、この利用者を閲覧者として登録している他の利用者のユーザIDと氏名とが表示される。すなわち、研修管理サーバ1におけるステップS34にて教育カルテデータベース6から抽出されたレコードのデータが表示される。そこで、クライアント2の利用者は、入力デバイス2bの操作によって、教育カルテを閲覧したい利用者(本人も含む)のユーザIDを画面から選択する。クライアント2の制御部25は、ユーザIDが選択されると(ステップS33のY)、ネットワーク3を介して、研修管理サーバ1に教育カルテ閲覧実行コマンドを送信する(ステップS34)。このコマンドには、選択されたユーザIDが含まれる。
教育カルテ閲覧実行コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、コマンド中のユーザIDを検索キーとして教育カルテデータベース6を検索する。そして、検索キーと一致するユーザIDがセットされた教育カルテ6Rを抽出する(ステップT37)。また、研修管理サーバ1の制御部15は、コマンド中のユーザIDを検索キーとして申込文書データベース8を検索する。そして、検索キーと一致するユーザIDが申込者IDとしてセットされた申込文書8Rを全て抽出し、抽出した申込文書8Rに基づいて研修実績テーブルを作成する(ステップT38)。さらに、研修管理サーバ1の制御部15は、コマンド中のユーザIDを検索キーとしてアクセス権データベース5を検索する。そして、検索キーと一致するユーザIDがセットされたレコード5Rから、全ての付与者IDと氏名との組合せデータを抽出する(ステップT39)。その後、研修管理サーバ1の制御部15は、ステップT37、ステップT38、及びステップT39で得られたデータに基づいて閲覧対象者の教育カルテデータを作成する(ステップT40)。そして、この教育カルテデータをコマンド送信元のクライアント2に送信する(ステップT41)。
教育カルテデータを受信したクライアント2の制御部25は、表示デバイス2aに教育カルテ画面(図示せず)を表示する(ステップS35)。教育カルテ画面には、個人表示欄と実績表示欄とが設けられ、さらに、更新メニューが設けられている。個人表示欄には、閲覧対象者の氏名、所属、育成方針、自己目標などが表示される。すなわち、研修管理サーバ1におけるステップT37にて教育カルテデータベース6から抽出されたデータが表示される。実績表示欄には、閲覧対象者が参加した研修あるいはこれから参加する研修のリスト(申込文書)が表示される。すなわち、研修管理サーバ1におけるステップT38にて作成された研修実績テーブルが表示される。ここで、入力デバイス2bの操作によって、閲覧終了指示がなされた場合には(ステップS36のY)、クライアント2の制御部25は、表示デバイス2aの表示をメインメニュー画面に戻す。
これに対して、入力デバイスの操作によって、教育カルテ画面に設けられた更新メニューが選択された場合には(ステップS51のY)、クライアント2の制御部25は、ネットワーク3を介して研修管理サーバ1に教育カルテ所属更新コマンドを送信して(ステップS52)、表示デバイス2aの表示をメインメニュー画面に戻す。このコマンドには、個人表示欄に表示されている閲覧対象者のユーザIDが含まれる。
教育カルテ所属更新コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、このコマンド中のユーザIDを検索キーとして教育カルテデータベース6を検索する。そして、検索キーと一致するユーザIDが記憶された教育カルテ6Rを検出したならば、さらに、コマンド中のユーザIDを検索キーとして利用者データベース4を検索する。そして、検索キーと一致するユーザIDが記憶されたレコード4Rを検出したならば、そのレコード4Rから所属組織を抽出し、抽出した所属組織を、検出した教育カルテ6Rに付加する。このようにして、研修管理サーバ1の制御部15は、教育カルテ所属更新処理を実行する(ステップT51)。さらに、教育カルテの実績表示欄に表示される研修のリスト(申込文書)を全て検出する(ステップT52)。次に、検出した申込文書8Rに付加されている申込者IDを検索キーとして利用者データベース4を検索して、検索キーの一致するレコード4Rを抽出する(ステップT53)。そして、抽出したレコード4Rから社員情報(例えば所属組織)をさらに抽出し、これをステップT311で検出した申込文書8Rに付加することで、社員情報についての申込文書8Rの更新を行う(ステップT54)。
また、閲覧者設定指示がなされた場合には(ステップS37のY)、クライアント2の制御部25は、表示デバイス2aに付与者リスト画面を表示する(ステップS38)。付与者リスト画面には、閲覧対象者に対してアクセス権が付与されている利用者のユーザIDと氏名とが表示される。すなわち、研修管理サーバ1におけるステップT39にてアクセス権データベース5から取得されたデータが表示される。そして、研修管理サーバ1におけるステップT37にて教育カルテデータベース6から抽出された教育カルテ6Rに閲覧者IDとしてセットされていたユーザIDには、予めチェックが付されている。そこで、クライアント2の利用者は、閲覧中の教育カルテ画面へのアクセス権を付与する他の利用者、例えば教育担当者のユーザIDにチェックを付す。あるいは、アクセス権の付与を取り消す他の利用者、例えば、元教育担当者のユーザIDからチェックを外す。アクセス権を付与する利用者の数は、特に制限されない。クライアント2の利用者は、アクセス権を付与する全ての利用者のユーザIDにチェックを付したならば、入力デバイス2bを操作して、確定指示を行う。
クライアント2の制御部25は、確定指示がなされると(ステップS39のY)、付与者リスト上にてチェックが付されたユーザIDと氏名との組合せデータを全て抽出する(ステップS40)。そして、ネットワーク3を介して、閲覧者設定コマンドを研修管理サーバ1に送信する(ステップS41)。この閲覧者設定コマンドには、付与者リストから抽出されたユーザIDと氏名との組合せデータが含まれる。また、閲覧中の教育カルテ本人(閲覧対象者)のユーザIDも含まれる。
閲覧者設定コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、コマンド中の教育カルテ本人のユーザIDを検索キーとして教育カルテデータベース6を検索する。そして、検索キーと一致するユーザIDがセットされた教育カルテ6Rの閲覧者IDと氏名との組合せデータを、コマンド中のユーザIDと氏名との組合せデータに置換する(ステップT42)。
ところで、メインメニュー画面(図示せず)が有するメインメニューの一つとして、資料閲覧メニューがある。この資料閲覧メニューが入力デバイス2bの操作によって選択されると(ステップS14のY)、資料閲覧処理が開始される(ステップS15)。
図13は、資料閲覧処理の流れの一例を示すフローチャートである。図13中の左側にクライアント2の処理手順を示し、右側に研修管理サーバ1の処理手順を示す。資料閲覧処理の開始に際して、クライアント2の制御部25は、研修管理サーバ1に資料閲覧要求コマンドを送信する(ステップS91)。このコマンドには、ユーザ認証によって利用者として承認されたユーザIDが含まれる。
コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、受信したコマンド中のユーザIDを検索キーとしてアクセス権データベース5を検索する。そして、検索キーと一致するユーザIDがセットされたレコード5Rから全ての付与者IDと氏名との組合せデータを取得する(ステップT81)。次に、資料データベース9を検索して、作成者IDが、アクセス権データベース5から取得した組合せデータのいずれかの付与者IDと一致する電子資料9Rのデータを抽出する(ステップT82)。そして、この抽出した電子資料9Rの作成者の氏名と所属組織と資料タイトルとをまとめた閲覧可能資料リストを作成する(ステップT83)。そして、この閲覧可能資料リストのデータを、ネットワーク3を介して、資料閲覧要求コマンドの送信元のクライアント2に送信する(ステップT84)。
閲覧可能資料リストのデータを受信したクライアント2の制御部25は、表示デバイス2aに閲覧可能資料リスト画面G(図15参照)を表示する(ステップS92)。閲覧可能資料リスト画面Gには、閲覧可能資料リスト表示欄Lが設けられている。さらに、閲覧可能資料リスト画面Gには、更新メニューMが設けられている。閲覧可能資料リスト表示欄Lには、このクライアント2において承認された利用者本人がアクセス権付与者として登録されている他の利用者が作成した電子資料9Rの資料タイトルとその作成者の氏名とが、その作成者の所属組織に分類されて表示される(図15参照)。すなわち、研修管理サーバ1におけるステップT83で作成されたデータが表示される。ここで、入力デバイス2bの操作によって終了指示がなされた場合には(ステップS94のY)、クライアント2の制御部25は、表示デバイス2aの表示をメインメニュー画面に戻す。
これに対して、入力デバイス2bの操作によって、閲覧可能資料リスト表示欄Lの一以上の資料タイトルにチェックが付され、さらに更新メニューMが選択された場合には(ステップS101のY)、クライアント2の制御部25は、ネットワーク3を介して研修管理サーバ1に資料更新コマンドを送信して(ステップS102)、表示デバイス2aの表示をメインメニュー画面に戻す。このコマンドには、選択された一以上の資料の資料番号のデータが含まれる。
資料更新コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、このコマンド中の資料番号を検索キーとして資料データベース9を検索する。そして、検索キーと一致する資料番号の電子資料9Rを検出したならば、さらに、その電子資料9Rに付されている作成者IDを検索キーとして利用者データベース4を検索する。そして、検索キーと一致するユーザIDが記憶されたレコード4Rを検出したならば、そのレコード4Rから所属組織を抽出し、抽出した所属組織を、検出した電子資料9Rに付加する。このようにして研修管理サーバ1の制御部15は、資料更新処理を実行する(ステップT101)。
また、入力デバイス2bの操作によって、閲覧可能資料リスト表示欄Lの中からいずれか一つの資料タイトルが選択された場合には(ステップS93のY)、クライアント2の制御部25は、ネットワーク3を介して研修管理サーバ1に、資料閲覧実行コマンドを送信する(ステップ95)。資料閲覧実行コマンドには、選択された資料番号のデータが含まれる。
資料閲覧実行コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、このコマンド中の資料番号を検索キーとして資料データベース9を検索して、検索キーが一致する電子資料9Rを取得する(ステップT85)。そして、この電子資料9Rのデータを、ネットワーク3を介して、コマンドの送信元のクライアント2に送信する(ステップT86)。電子資料9Rのデータを受信したクライアント2の制御部25は、表示デバイス2aに電子資料9Rをその所属組織と共に表示する(ステップS96、図16参照)。その後、入力デバイス2bの操作によって、閲覧終了が指示されると(ステップS97のY)、クライアント2の制御部25は、表示デバイス2aの表示を閲覧可能資料リスト画面Gに戻す(ステップS92)。
これに対して、入力デバイス2bの操作によって、更新メニューMが選択された場合には(ステップS103のY)、クライアント2の制御部25は、ネットワーク3を介して研修管理サーバ1に個別資料更新コマンドを送信して(ステップS104)、表示デバイス2aの表示をメインメニュー画面に戻す。このコマンドには、選択されて表示デバイス2aに表示されていた電子資料9Rの資料番号のデータが含まれる。
個別資料更新コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、このコマンド中の資料番号を検索キーとして資料データベース9を検索する。そして、検索キーと一致する資料番号が付された電子資料9Rを検出したならば、さらに、その電子資料9Rに付されている作成者IDを検索キーとして利用者データベース4を検索する。そして、検索キーと一致するユーザIDが記憶されたレコード4Rを検出したならば、そのレコード4Rから所属組織を抽出し、抽出した所属組織を、検出した電子資料9Rに付加する。このようにして研修管理サーバ1の制御部15は、個別資料更新処理を実行する(ステップT102)。
また、所属組織が更新される対象は、資料データベース9に記憶された電子資料9Rに限られることはなく、例えば、申込文書データベース8に記憶された申込文書8Rであってもよい。この場合、クライアント2からコマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、申込文書データベース8を検索して、申込者IDが、アクセス権データベース5から取得した組合せデータのいずれかの付与者IDと一致する申込文書8Rのデータを抽出する(ステップT82)。そして、この抽出した申込文書8Rの申込者の氏名、所属組織、文書番号・・・等をまとめた閲覧可能申込文書リストを作成し(ステップT83)、リストのデータをコマンドの送信元のクライアント2に送信する(ステップT84)。リストのデータを受信したクライアント2の制御部25は、表示デバイス2aに閲覧可能申込文書リスト画面(図示せず)を表示する(ステップS92)。この画面には、リスト表示欄と更新メニューとが設けられている。リスト表示欄には、申込文書8Rの申込者の氏名や文書タイトルが、その申込者の所属組織に分類されて表示される。ここで、入力デバイス2bの操作によって、一以上の文書タイトルにチェックが付されて更新メニューが選択された場合には(ステップS101のY)、クライアント2の制御部25は、選択された一以上の文書番号が含まれたコマンドを研修管理サーバ1に送信する(ステップS102)。コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、このコマンド中の文書番号を検索キーとして資料データベース9を検索し、検索キーと一致する申込文書8Rを検出したならば、さらに、この申込文書8Rに付されている申込者IDを検索キーとして利用者データベース4を検索する。そして、検索キーと一致するユーザIDが記憶されたレコード4Rを検出したならば、そのレコード4Rから所属組織を抽出し、抽出した所属組織を、検出した申込文書8Rに付加する。このようにして研修管理サーバ1の制御部15は、資料更新処理を実行する(ステップT101)。そして、申込文書8Rについては、付加された所属組織と共に表示デバイス2aに表示される。
さらに、申込文書データベース8に記憶された申込文書8Rが更新される場合について、別の一例を説明する。
図14は、更新処理の流れの一例を示すフローチャートである。図14中の左側にクライアント2の処理手順を示し、右側に研修管理サーバ1の処理手順を示す。まず、入力デバイス2bに操作によって組織がクライアント2に入力されると(ステップS201のY)、クライアント2の制御部25は、研修管理サーバ1にコマンドを送信する(ステップS202)。このコマンドには、少なくとも入力された組織が含まれる。このコマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、受信したコマンド中の組織を検索キーとして申込文書データベース8を検索して、検索キーと一致する申込文書8Rを抽出する(ステップT201)。そして、抽出した申込文書8Rに基づいて申込文書一覧のデータを作成し、作成した申込文書一覧のデータを、ネットワーク3を介してコマンド送信元のクライアント2に送信する(ステップT202)。申込文書一覧のデータを受信したクライアント2の制御部25は、受信したデータに基づいて、申込文書一覧(図示せず)を表示デバイス2aに表示する(ステップS203)。この申込文書一覧は、更新メニュー(図示せず)をさらに含んでいる。ここで、入力デバイス2bの操作によって、申込文書一覧から一以上の申込文書が選択され(ステップS204)、さらに、更新メニューが選択されたならば(ステップS205)、クライアント2の制御部25は、更新要求コマンドを、ネットワーク3を介して研修管理サーバ1に送信する(ステップS206)。このコマンドは、クライアント2において選択された一以上の申込文書の文書番号を含んでいる。更新要求コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、コマンド中の文書番号を検索キーとして申込文書データベース8を検索して、検索キーの一致する申込文書8Rを検出する(ステップT203)。次に、検出した申込文書8Rに付加されている申込者IDを検索キーとして利用者データベース4を検索して、検索キーの一致するレコード4Rを抽出する(ステップT204)。そして、抽出したレコード4Rから社員情報(例えば所属組織)をさらに抽出し、これをステップT203で検出した申込文書8Rに付加することで、社員情報についての申込文書8Rの更新を行う(ステップT205)。その後、研修管理サーバ1の制御部15は、更新の完了通知をコマンド送信元のクライアント2に送信する(ステップT207)。完了通知を受信したクライアント2の制御部25は、更新の完了メッセージ(図示せず)を表示デバイス2aに表示する(ステップS207)。
ここで、利用者データベース4に社員情報として記憶されている情報(所属組織等)を変更する場合について一例を説明する。まず、クライアント2の制御部25は、まず、研修管理サーバ1に所属変更処理のコマンドを送信する。このコマンドには、ユーザ認証により利用者として承認されたユーザIDが含まれる。コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、受信したコマンド中のユーザIDを検索キーとして利用者データベース4を検索して、このユーザIDに編集権限がセットされたレコード4Rから氏名、所属組織、メールアドレス等の情報(社員情報)を抽出し、抽出した社員情報のデータを、ネットワーク3を介して、コマンド送信元のクライアント2に送信する。社員情報のデータを受信したクライアント2の制御部25は、表示デバイス2aに社員情報を表示する(図示せず)。また、このとき、入力デバイス2bの操作によって、変更すべき社員を特定し、新たな社員情報(例えば、所属組織)が入力され、さらに、確定指示がなされた場合には、クライアント2の制御部25は、ネットワーク3を介してコマンドを研修管理サーバ1に送信する。このコマンドには、ユーザ認証により利用者として承認されたユーザが指定した社員IDと入力された社員情報(例えば、所属組織)とが含まれる。コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、受信したコマンド中のユーザIDを検索キーとして利用者データベース4を検索する。そして、このユーザIDがセットされたレコード4Rに記憶されている社員情報(例えば、所属組織)を、受信したコマンド中の社員情報(例えば、所属組織)に置換して変更する。さらに研修管理サーバ1の制御部15は、続けて以下の処理を実行しても良い。つまり、研修管理サーバ1の制御部15は、レコード4Rに記憶されている社員情報の変更後、このレコード4Rに含まれるIDを検索キーとして資料データベース9を検索して検索キーが一致する電子資料9Rを抽出し、この電子資料9Rに対して、この変更後の社員情報を付加しても良い。
図15は、表示デバイス2aに表示された閲覧可能資料リスト画面Gを示す模式図である。図16は、表示デバイス2aに表示された電子資料9Rを示す模式図である。ここで、作成者の氏名が「NN11」でありその資料タイトルが「TT11」である電子資料9R(電子資料9R´と呼ぶ)の所属組織が「グループA」である場合について説明する。この場合、電子資料9R´については、図15(a)に示すように、クライアント2の制御部25は、閲覧可能資料リスト表示欄Lにおける「グループA」に係属させて、その資料タイトルと氏名とを表示する。また、図16(a)に示すように、クライアント2の制御部25は、電子資料9R´の所属組織として「グループA」をテキスト表示する。こうして、電子資料9R´は「グループA」に分類されて表示デバイス2aに表示される。そして、このような電子資料9R´に対して、上記の資料更新処理(図14などを参照)が実行されて、電子資料9R´に新規な所属組織として「グループB」に更新された場合には、図15(b)に示すように、クライアント2の制御部25は、閲覧可能資料リスト表示欄Lにおける「グループB」に係属させて、電子資料9R´の資料タイトルと氏名とを表示する。また、図16(b)に示すように、クライアント2の制御部25は、電子資料9R´の所属組織として「グループB」をテキスト表示する。ところで、電子資料9R´に新規な所属組織が付加された後であっても、用途や目的等に応じて、電子資料9R´が元の所属組織「グループA」に分類して表示されるようにしても良い。この場合、クライアント2の制御部25は、例えば入力デバイス2bによる所定の操作に応じて、電子資料9R´の資料タイトルと氏名とを、「グループB」を除く最新の所属組織である「グループA」に係属させて閲覧可能資料リスト表示欄Lに表示し(図15(a)参照)、また、電子資料9R´の所属組織として「グループA」をテキスト表示する(図16(a)参照)。これにより、旧所属に一旦登録を戻し、誤操作により誤移動させた電子資料を元に戻すなど、多彩な使用態様に柔軟に対応することができる。
ところで、メインメニュー画面(図示せず)が有するメインメニューの一つとして、今期資料更新メニューがある。今期資料更新メニューの選択に応じて(ステップS16のY)、今期資料更新処理が開始される(ステップS17)。
図17は、今期資料更新処理の流れの一例を示すフローチャートである。図17中の左側にクライアント2の処理手順を示し、右側に研修管理サーバ1の処理手順を示す。今期資料更新処理に際して、クライアント2の制御部25は、表示デバイス2aに教育カルテ一覧(図示せず)を表示している(ステップS301)。ここで、教育カルテ一覧について説明する。まず、入力デバイス2bでの操作によってクライアント2にIDと作成期(年度及び期)とが入力されると、これらを含むコマンドをクライアント2の制御部25がサーバ1に送信する。サーバ1の制御部15は、このコマンド中のIDと作成期(年度及び期)とを検索キーとして教育カルテデータベース6を検索して、検索キーの一致する教育カルテ6Rを抽出し、抽出した教育カルテ6Rの一覧である教育カルテ一覧のデータを作成する。そして、サーバ1の制御部15は、作成した教育カルテ一覧のデータをコマンド送信元のクライアント2に送信し、クライアント2の制御部25は、受信したデータに基づいて表示デバイス2aに教育カルテ一覧を表示する。そして、教育カルテ一覧は、更新メニュー(図示せず)を含んでいる。このような教育カルテ一覧が表示デバイス2aに表示されたクライアント2において、入力デバイス2bの操作によって任意の教育カルテが選択される(ステップS302のY)、更新メニューが選択されると(ステップS303のY)、クライアント2の制御部25は、コマンドを研修管理サーバ1に送信する(ステップS304)。このコマンドには、選択された教育カルテのユーザIDの他に、最新の作成期(年度及び期)が含まれている。このコマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、コマンド中のユーザID、年度及び期を検索キーとして、教育カルテデータベース6を検索し(ステップT301)、検索キーが一致する教育カルテ6Rを抽出する(ステップT302)。次に、研修管理サーバ1の制御部15は、コマンド中のユーザIDを検索キーとして利用者データベース4を検索して検索キーの一致するレコード4Rを検出し、検出したレコード4Rから社員情報(例えば所属組織)を抽出する(ステップT303)。そして、研修管理サーバ1の制御部15は、ステップT303で抽出した社員情報(所属組織)をステップT302で抽出した教育カルテ6Rに付加することで、この教育カルテ6Rの更新を行う(ステップT304)。続けて、研修管理サーバ1の制御部15は、ステップT38と同様にして、コマンド中のユーザIDを検索キーとして申込文書データベース8を検索し、検索キーと一致するユーザIDが申込者IDとしてセットされた申込文書8Rを全て検出する(ステップT311)。次に、検出した申込文書8Rに付加されている申込者IDを検索キーとして利用者データベース4を検索して、検索キーの一致するレコード4Rを抽出する(ステップT312)。そして、抽出したレコード4Rから社員情報(例えば所属組織)をさらに抽出し、これをステップT311で検出した申込文書8Rに付加することで、社員情報についての申込文書8Rの更新を行う(ステップT313)。その後、研修管理サーバ1の制御部15は、更新の完了通知をコマンド送信元のクライアント2に送信する(ステップT305)。完了通知を受信したクライアント2の制御部25は、更新の完了メッセージ(図示せず)を表示デバイス2aに表示する(ステップS305)。
今期資料更新処理の別の一例について説明する。まず、処理の開始に際しては、クライアント2の制御部25は、研修管理サーバ1にコマンドを送信する。このコマンドには、ユーザ認証によって利用者として承認されたユーザIDが含まれる。コマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、資料データベース9を検索して、作成期が今期である電子資料9Rを全て検出する。そして、検出した電子資料9Rに付されている作成者IDを検索キーとして利用者データベース4を検索する。そして、検索キーと一致するユーザIDが記憶されたレコード4Rを検出したならば、そのレコード4Rから所属組織を抽出し、抽出した所属組織を、検出した電子資料9Rに付加する。これを検出した全ての電子資料9Rについて実行する。こうして、資料データベース9に記憶されている作成期が今期である電子資料9Rについては、作成者の最新の所属組織が反映されたものとなる。なお、処理の対象は、資料データベース9に記憶された電子資料9Rに限られることはなく、申込文書データベース8に記憶された申込文書8R(作成期が記憶されている)等であっても良い。また、処理の対象となる電子資料9Rについては、作成期が今期であるものに限られることはなく、何年の何期といったように指定できるようにしても良い。この場合に実行される処理(期指定更新処理)について次に説明する。期指定更新処理は、メインメニュー画面(図示せず)が有するメインメニューの一つである期指定更新メニュー(図示せず)が、入力デバイス2bでの操作によって選択された場合に(ステップS18のY)、実行される(ステップS19)。
図18は、期指定更新処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、クライアント2において、入力デバイス2bの操作によって任意の期が入力されて(ステップS401のY)、確定指示がなされると(ステップS402のY)、クライアント2の制御部25は、期指定更新コマンドを研修管理サーバ1に送信する(ステップS403)。このコマンドには、ステップS401で入力された期が含まれている。このコマンドを受信した研修管理サーバ1の制御部15は、コマンド中の期が対応付けられている申込文書データベース8から全ての申込文書8Rを検出する(ステップT401)。そして、検出した申込文書8Rに含まれる申込者IDを検索キーとして利用者データベース4を検索して、検索キーの一致するレコード4Rを抽出する(ステップT402)。そして、抽出したレコード4Rから社員情報(例えば所属組織)をさらに抽出し、これをステップT401で検出した申込文書8Rに付加することで、社員情報についての申込文書8Rの更新を行う(ステップT403)。その後、研修管理サーバ1の制御部15は、更新の完了通知をコマンド送信元のクライアント2に送信する(ステップT404)。完了通知を受信したクライアント2の制御部25は、更新の完了メッセージ(図示せず)を表示デバイス2aに表示する(ステップS404)。
ところで、メインメニュー画面(図示せず)が有するメインメニューの一つとして、データベース指定更新メニュー(図示せず)がある。このデータベース指定更新メニューが入力デバイス2bの操作によって選択されると(ステップS20のY)、データベース指定更新処理が開始される(ステップS21)。
図19は、データベース指定更新処理の流れを示すフローチャートである。クライアント2の制御部25は、入力デバイス2bの操作による本社又は支社の指定に待機している(ステップS502)。ここで、入力デバイス2bの操作による本社又は支社の指定がなされると(ステップS502のY)、クライアント2の制御部25は、更新の指定に待機する(ステップS503)。このとき、表示デバイス2aには、例えば「属性変更」と記載された更新ボタン(図示せず)が表示されている。この更新ボタンが入力デバイス2bによって押下されると更新が指定されると(ステップS503のY)、クライアント2の制御部25は、コマンドを、ネットワーク3を介して研修管理サーバ1に送信する(ステップS504)。このコマンドは、ステップS502において指定された本社又は支社の指定を含むものである。研修管理サーバ1の制御部15は、受信したコマンドが指定する本社又は支社についての資料データベース9から全ての電子資料9Rを検出する。次に、検出された各々の電子資料9Rについて以下の処理を行う。まず、電子資料9Rに付されている作成者IDを検索キーとして利用者データベース4を検索して検索キーの一致するレコード4Rを抽出する(ステップT502)。そして、抽出したレコード4Rから社員情報をさらに抽出し、抽出した社員組織を、ステップT501で検出した電子資料9Rに付加する。このようにして、クライアント2において選択された組織に所属する作成者が作成した電子資料9Rについて、社員情報(例えば氏名等)を一括で更新する(ステップT503)。その後、研修管理サーバ1の制御部15は、更新の完了通知をコマンド送信元のクライアント2に送信する(ステップT505)。完了通知を受信したクライアント2の制御部25は、更新の完了メッセージ(図示せず)を表示デバイス2aに表示する(ステップS505)。その後、クライアント2の制御部25が、研修管理サーバ1からデータを受信することによって、「グループA」の資料データベース9に記憶された電子資料9Rを表示デバイス2aに表示する場合、入力デバイス2bの操作によって入力された氏名に係属させて電子資料9Rを表示する(図示せず)。このとき、「グループA」に所属するひとりの作成者について、利用者データベース4に記憶されている氏名が変更されている場合であっても、上記のデータベース指定更新処理が実行されていれば、電子資料9Rは、変更後の氏名に係属させて表示される。
なお、更新を指定する方法としては以下のようにしても良い。指定された本社又は支社の資料データベース9に研修管理サーバ1の制御部15がアクセスし、その資料データベース9に記憶されている電子資料9Rの一覧のデータがクライアント2に送信されて、クライアント2の表示デバイス2aに電子資料9Rの一覧が表示される等(図示せず)、指定されたサーバへのアクセス中にアクセスされたデータベースのデータ表示において、例えば「属性変更」と記載された更新ボタン(図示せず)が表示デバイス2aに表示され、このボタンが入力デバイス2bの操作によって押下されると更新が指定されるようにしても良い。