JP4500707B2 - 画像データ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像データ処理装置に関するものである。
背景技術1として、共一次解像度変換方法の一例を以下に示す。
まず、係数テーブル作成方法について説明する。
図9は、背景技術1における係数テーブル作成処理フロー図であり、補間画素位置オフセット作成ステップ600において、テーブル作成に必要な参照画素に対する補間画素の位置オフセット(補間画素位置オフセット)を作成し、係数算出ステップ601において、図10のように前記補間画素位置オフセット作成ステップで算出した補間画素位置オフセットd(u),d(v)を用いて、
Figure 0004500707

としたとき、該当する係数K(u,v)を、
Figure 0004500707

によって算出し、係数格納ステップ602において、前記係数算出ステップ601で算出した係数をテーブル内の該当する場所に格納する。
次に、前記テーブルを用いた解像度変換処理について説明する。
図8は、背景技術1における解像度変換方法の処理フロー図であり、参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ500において、参照画素のアドレスと、参照画素に対する補間画素の位置オフセット(補間画素位置オフセット)を算出し、係数取得ステップ502において、前記参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ500で算出した補間画素位置オフセットをインデクスとして予め作成した係数テーブルより係数を取得する。
参照画素取得ステップ501において、前記参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ500で算出した参照アドレスと、参照用画素データとを用いて、参照すべき画素データを取得する。
補間画素作成ステップ503において、前記係数取得ステップ502で取得した係数データと、前記参照画素取得ステップ501で取得した参照画素データとを用いて、各参照画素と対応する各係数との積算と、その結果の総和を算出することで補間画素データとし、補間画素格納ステップ504において前記補間画素作成ステップ503で作成した補間画素データをメモリへ格納する。
以上のような背景技術1では、ぼやけた画像となり十分な画質を得られない問題がある。
背景技術2として、3次畳み込み解像度変換方法の一例を以下に示す。
係数テーブル作成処理、解像度変換処理は背景技術1にほぼ同じであり、差異のみを以下に挙げる。
背景技術1とは異なり、係数テーブル作成処理における係数算出ステップ601では、図11のように前記補間画素位置オフセット作成ステップで算出した補間画素位置オフセットd(u),d(v)を用いて、該当する係数K(u,v)を算出する。ここでは、
Figure 0004500707

としたとき、係数は、
Figure 0004500707

によって算出される。
また、解像度変換処理においても補間画素の近隣4画素ではなく近隣16画素について同様の処理を行う。
以上のような背景技術2では、高周波数成分を保持し画像をぼやかさずに良好な画質を得られるものの、参照画素が多いためメモリアクセス回数や演算量が多く、ハードウエアで実現する場合は回路規模が大きくなり、ソフトウエアで実現する場合は処理負荷が大きい問題があった。
このような問題を解決する方法として、特許文献1に開示された解像度変換方法があり、これを背景技術3として挙げる。
以下、背景技術3の解像度変換方法の一実施例を示す。
まず、係数テーブル作成方法について説明する。
図13は、背景技術3における係数テーブル作成処理フロー図であり、補間画素位置オフセット作成ステップ800において、テーブル作成に必要な参照画素に対する補間画素の位置オフセット(補間画素位置オフセット)を作成し、第1係数算出ステップ801において、図14の例のように前記補間画素位置オフセット作成ステップ800で作成した補間画素位置オフセットd(u)に応じて、
Figure 0004500707

としたとき、該当する係数K(u)を、
Figure 0004500707

によって算出し、第1係数格納ステップ802において、前記第1係数算出ステップ801で算出した係数をテーブル内の該当する場所に格納する。
第2係数算出ステップ803において、図15の例のように前記補間画素位置オフセット作成ステップ800で作成した補間画素位置オフセットd(u)に応じて、
Figure 0004500707

としたとき、該当する係数K(u)を、
Figure 0004500707

によって算出し、第2係数格納ステップ804において、前記第2係数算出ステップ803で算出した係数をテーブル内の該当する場所に格納する。
次に、前記テーブルを用いた解像度変換処理について説明する。
図12は、背景技術3における解像度変換方法の処理フロー図であり、水平方向参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ702において、参照画素のアドレスと、参照画素に対する水平方向の補間画素の位置オフセット(水平方向補間画素位置オフセット)を算出し、垂直方向参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ703において、参照画素のアドレスと、参照画素に対する垂直方向の補間画素の位置オフセット(垂直方向補間画素位置オフセット)を算出する。
エッジ検出ステップ700において、参照用画素データを用いて、解像度変換処理前の画像からエッジ方向を算出し、補間方式判定ステップ701において、図16に示すように、前記エッジ検出ステップ700で検出されたエッジ方向に応じた補間方式を判定する。
前記補間方式判定ステップ701において、画像の垂直方向にエッジ成分が多いと判断された場合には、以下の一連の処理を行う。
水平方向第1係数取得ステップ705において、前記水平方向参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ702で算出した水平方向補間画素位置オフセットをインデクスとして、予め作成した係数テーブルより係数を取得する。水平方向第1参照画素取得ステップ704において、前記水平方向参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ702で算出した水平方向参照アドレスと、参照用画素データとを用いて、参照すべき画素データを取得する。水平方向第1補間画素作成ステップ706において、前記水平方向第1係数取得ステップ705で取得した係数データと、前記水平方向第1参照画素取
得ステップ704で取得した参照画素データとを用いて、各参照画素と対応する各係数との積算と、その結果の総和を算出することで水平方向補間画素データとし、水平方向第1補間画素格納ステップ707において前記水平方向第1補間画素作成ステップ706で作成した補間画素データをメモリへ格納する。
垂直方向第2係数取得ステップ709において、前記垂直方向参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ703で算出した垂直方向補間画素位置オフセットをインデクスとして、予め作成した係数テーブルより係数を取得する。垂直方向第2参照画素取得ステップ708において、前記垂直方向参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ702で算出した垂直方向参照アドレスと、前記水平方向第1補間画素格納ステップ707で格納された画素データとを用いて、参照すべき画素データを取得する。垂直方向第2補間画素作成ステップ710において、前記垂直方向第2係数取得ステップ709で取得した係数データと、前記垂直方向第2参照画素取得ステップ708で取得した参照画素データとを用いて、各参照画素と対応する各係数との積算と、その結果の総和を算出することで補間画素データとし、補間画素格納ステップ718において前記垂直方向第2補間画素作成ステップ710で作成した補間画素データをメモリへ格納する。
一方、前記補間方式判定ステップ701において、画像の水平方向にエッジ成分が多いと判断された場合には、以下の一連の処理を行う。
水平方向第2係数取得ステップ711において、前記水平方向参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ702で算出した水平方向補間画素位置オフセットをインデクスとして、予め作成した係数テーブルより係数を取得する。水平方向第2参照画素取得ステップ712において、前記水平方向参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ702で算出した水平方向参照アドレスと、参照用画素データとを用いて、参照すべき画素データを取得する。水平方向第2補間画素作成ステップ713において、前記水平方向第2係数取得ステップ711で取得した係数データと、前記水平方向第2参照画素取得ステップ712で取得した参照画素データとを用いて、各参照画素と対応する各係数との積算と、その結果の総和を算出することで水平方向補間画素データとし、水平方向第2補間画素格納ステップ714において前記水平方向第2補間画素作成ステップ713で作成した補間画素データをメモリへ格納する。
垂直方向第1係数取得ステップ715において、前記垂直方向参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ703で算出した垂直方向補間画素位置オフセットをインデクスとして、予め作成した係数テーブルより係数を取得する。垂直方向第1参照画素取得ステップ716において、前記垂直方向参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ703で算出した垂直方向参照アドレスと、前記水平方向第2補間画素格納ステップ714で格納された画素データとを用いて、参照すべき画素データを取得する。垂直方向第1補間画素作成ステップ717において、前記垂直方向第1係数取得ステップ715で取得した係数データと、前記垂直方向第1参照画素取得ステップ716で取得した参照画素データとを用いて、各参照画素と対応する各係数との積算と、その結果の総和を算出することで補間画素データとし、補間画素格納ステップ718において前記垂直方向第1補間画素作成ステップ717で作成した補間画素データをメモリへ格納する。
このように、背景技術3では、水平方向第1補間画素作成ステップ706と垂直方向第1補間画素作成ステップ717は共一次補間を行い、水平方向第2補間画素作成ステップ713と垂直方向第2補間画素作成ステップ710は3次畳み込み補間を行い、画像の垂直方向にエッジ成分が多いと判断された場合には、水平方向は第1補間画素作成ステップ706、垂直方向は第2補間画素作成ステップ710、画像の水平方向にエッジ成分が多いと判断された場合には、水平方向は第2補間画素作成ステップ713、垂直方向は第1補間画素作成ステップ717を施すことによって、ハードウエア回路規模を抑えつつ、エッジ部をなまらせずかつ擬似輪郭を抑えた画質を得ることができる。
特開2000−69278号公報
良好な画質が得られる解像度変換が求められている。本願発明は新規かつ良好な解像度変換技術を実現することを目的とする。
ここで課題を解決できる発明の構成を説明する。なお発明の理解を助けるためにこの項でも具体的な構成例について言及している。
本願に係わる画像データ処理装置の発明は以下のように構成される。すなわち、画像データの解像度を変換する画像データ処理装置であって、補間画素の画素データの算出に用いうる画素の画素データを入力する入力手段と、前記補間画素の画素データの算出に用いうる画素から、前記補間画素の画素データの算出に用いる複数の参照画素を決定する決定手段と、前記決定手段により決定される前記複数の参照画素の画素データを用いて、前記補間画素の画素データを算出する演算手段とを有しており、前記決定手段により決定され
る前記複数の参照画素は、前記補間画素の位置に対して隣接位置にある4つの隣接画素、及び前記4つの隣接画素を頂点とする矩形領域の重心位置からの距離が前記4つの隣接画素の次に近く、かつ前記矩形領域の重心位置から等距離にある8つの画素の中から選択される4つの画素であり、前記矩形領域を複数に分割したサブ領域を設け、前記4つの隣接画素のうち2つが前記補間画素の位置する前記サブ領域の頂点である場合、前記選択される4つの画素は、前記8つの画素のうち、前記サブ領域の頂点である一方の前記隣接画素に最も距離が近く、かつ隣接した2つの画素と、他方の前記隣接画素に最も距離が近く、かつ隣接した2つの画素とであることを特徴とする画像データ処理装置である。
本願発明によれば好適な解像度変換を実現することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る解像度変換方法について説明する。
図1は本実施形態に係る解像度変換方法の処理を示すフロー図であり、図2は同解像度変換方法における係数/参照画素位置オフセットテーブル作成処理を示すフロー図である。
まず、図2を参照して、係数/参照画素位置オフセットテーブル作成方法について説明する。図2に示すフローは、実際の解像度変換処理に先立って準備段階として行うものである。
図2に示すように、補間画素位置オフセット作成ステップ200において、テーブル作成に必要な参照画素に対する補間画素の位置オフセット(補間画素位置オフセット)を作成する。補間画素の位置オフセットとは、補間画素に最も近い4つの画素の位置を頂点とする矩形領域内における補間画素の位置を示すものである。
次に、参照画素位置判定ステップ201において、図3(a)〜(e)に示す様に、補間画素位置オフセット作成ステップ200で作成した補間画素位置オフセットに応じて参照すべき画素を判定する。図3において各画素は丸で表示されている。中央の4つの画素に囲まれた領域のうちの網掛けされた各領域に補間画素が位置する場合に参照すべき画素が、それぞれ網掛けされた丸で示されている。図3に示されるように、網掛けで表示された補間画素の領域に応じて、参照すべき画素の位置が異なる。ここで2次元の座標系を、図の上下方向に伸びる軸と図の左右方向に伸びる軸による座標系(u,v)で示すと、この実施形態の構成では、4つの隣接画素の位置(1,1)(2,1)(1,2)(2,2)を頂点とする矩形領域の重心位置に対して、(1,0)(2,0)(0,1)(0,2)(1,3)(2,3)(3,1)(3,2)はいずれも等距離にある。
図3(b)では補間画素の位置は前述の重心位置よりも図面上左よりに位置しており、
(1,0)の画素と補間画素との距離<(1,3)の画素と補間画素との距離
の関係を満たしている。そして(1,0)の画素は選択された参照画素となり、補間画素の画素データの算出に用いられる。一方(1,3)の画素は選択された参照画素とはなら
ず、補間画素の画素データの算出には用いられない。
図3(e)では補間画素の位置は前述の重心位置よりも図面上右よりに位置しており、
(1,0)の画素と補間画素との距離>(1,3)の画素と補間画素との距離
の関係を満たしている。そして(1,3)の画素は選択された参照画素となり、補間画素の画素データの算出に用いられる。一方(1,0)の画素は選択された参照画素とはならず、補間画素の画素データの算出には用いられない。
図3(c)、(d)には補間画素が前述の重心位置よりも図面上よりに位置する場合、および下側に位置する場合が図示されている。ここでも(0,1)の画素と(3,1)の画素を対比すると、図3(c)の構成では前者が補間画素により近くなっており、前者が選択された参照画素となり、後者は選択されない。
なお上記条件は全ての補間画素の画素データの算出に際して満たされている必要はない。例えば本実施形態では、4つの隣接画素の位置(1,1)(2,1)(1,2)(2,2)を頂点とする矩形領域内を、5つのサブ領域に分けている。4つの隣接画素の位置(1,1)(2,1)(1,2)(2,2)を頂点とする矩形領域内に、図面左側のサブ領域(図3(b))、図面右側のサブ領域(図3(e))、図面上側のサブ領域(図3(c))、図面下側のサブ領域(図3(d))が設定され、更に、4つの隣接画素の位置(1,1)(2,1)(1,2)(2,2)を頂点とする矩形領域内の中心付近にももう一つのサブ領域(図3(a))を設けている。図3(a)のサブ領域内にある補間画素がどの画素により近いかを判別できるように構成することもできるが、このサブ領域内に補間画素がある場合には、補間画素と(1,0)(2,0)(0,1)(0,2)(1,3)(2,3)(3,1)(3,2)の各位置にある画素との距離の差は小さいので、判別をしない構成としている。
次に、係数算出ステップ202において、図4の例のように前記参照画素位置判定ステップ201で算出した参照画素位置に応じて、該当する係数を算出する。図4において、補間画素の位置から参照すべき画素は網掛け表示された8つの画素となる。ここでは、非線形関数による補間演算を行う3次たたみ込み解像度変換方法を用いる。3次元各画素の位置を、左上を原点とし、2つの座標軸が下方及び右方に延びる2次元の座標系(u,v)で示すと、参照すべき画素の位置は、
Figure 0004500707

で示される。
ここで、
Figure 0004500707

とおくと、各参照すべき画素位置に対応する係数は、
Figure 0004500707

となる。d(u)、d(v)はそれぞれ、選択された参照画素と補間画素との間のu軸上での距離、v軸上での距離を示している。
次に、係数格納ステップ203において、前記係数算出ステップ202で算出した係数をテーブル内の該当する場所に格納する。
また、参照画素位置オフセット算出ステップ204において、前記参照画素位置判定ステップ201で算出した参照画素位置に応じて、参照画素のアドレス(以下、「参照アドレス」という。)に対する参照画素の位置オフセット(参照画素位置オフセット)を算出し、参照画素位置オフセット格納ステップ205において、前記参照画素位置オフセット算出ステップ204で算出した参照画素位置オフセットをテーブル内の該当する場所に格納する。参照画素位置オフセットとは、以下に示す解像度変換処理を演算回路で円滑に行うことができるように、参照画素のアドレスを、補間画素を中心付近に位置付けることとなる4×4画素の範囲内での相対アドレスに置き換えたものであり、具体的には、図4の(0,0)の画素に対する、選択された参照画素の相対的な位置を示すものである。
なお入力画像データの解像度と出力画像データの解像度との関係が予め定まっている場合には、図2に示すフローはここで説明する解像度変換を行う装置の出荷前(製造時など)に行い、上述の各係数や参照画素位置オフセットをその装置に予め記憶させておくこともできる。解像度が任意に指定される構成においては、上述の処理を指定された解像度に応じて行い、以降解像度の条件が変更されるまで上記係数テーブル及び参照画素位置オフセットテーブルの内容を維持する。
次に、図1に従って係数テーブル及び参照画素位置オフセットテーブルを用いた解像度変換処理について説明する。
まず、参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ100において、参照アドレスと、参照画素に対する補間画素の位置オフセット(補間画素位置オフセット)を算出する。
次に、係数取得ステップ102において、前記参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ100で算出した補間画素位置オフセットをインデクスとして、予め作成した係数テーブルより係数を取得する。
また、参照画素位置オフセット取得ステップ101において、前記参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ100で算出した参照アドレスをインデクスとして、予め作成した参照画素位置オフセットテーブルより参照アドレスに対する参照画素の位置オフセット(参照画素位置オフセット)を取得する。
次に、参照画素取得ステップ103において、前記参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ100で算出した参照アドレスと、前記参照画素位置オフセット取得ステップ101で算出した参照画素位置オフセットと、を用いて入力される参照用画素データから選択すべき参照画素データを取得する。ここで、参照用画素データは、解像度変換処理前の画素データである。これによって補間画素の画素データの算出に必要な画素データ(選択された参照画素データ)が得られる。
次に、補間画素作成ステップ104において、前記係数取得ステップ102で取得した係数データと、前記参照画素取得ステップ103で選択された参照画素データとを用いて、各参照画素と対応する各係数との積算と、その結果の総和を算出することで補間画素データとする。
次に、補間画素格納ステップ105において前記補間画素作成ステップ104で作成した補間画素データをメモリへ格納する。
図1に示す処理を各補間画素ごとに行う。
なお本実施形態では係数算出方法として、テーブル作成時に一括して算出する方法を示したが、テーブル作成を行わずに補間画素作成と同時に算出する方法、またはテーブル作成時に一部係数(1次元用の係数等)を算出して補間画素作成と同時に残りの係数作成(1次元用係数から2次元用係数算出等)を算出する方法を用いてもよい。
また、本実施形態では補間演算のための参照パターンとして、5つのパターンを用意したが、これに限るものではない。
なお、本実施形態及び第2の実施形態における各ステップは、演算回路としてのCPUと記憶回路としてのRAM,ROM等を備える演算装置を用いて実行することができる。この演算装置は解像度変換装置として機能する。この演算装置の構成を図17に示す。図17の演算装置は、演算回路であるCPU1701、上述の処理を実行するためのプログラムを格納するメモリであるROM1702、画像データを入力する入力部であるインターフェース1703、解像度変換前の画像データを構成する画素データや、上述の係数やオフセットを記憶するメモリであるRAM1704、解像度変換された画像データ(補間画素の画素データを少なくとも含む)を出力する出力部を構成するインターフェース1705を有している。なお本発明の解像度変換を実行するためのプログラムを外部から供給できるようにする場合は、ROM1702を書き換え可能なものとすればよい。なおこれらの構成要件の少なくとも一部は一つの基板上に集積することもできる。
本実施形態によれば、補間画素に隣接する4つの隣接参照画素と、さらに離れた離間参照画素の組み合わせを変えて、より補間画素との距離が短い参照画素のみで補間演算を行うことができる。これにより、処理コストを抑えつつ、良好な画質を得ることができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る解像度変換方法について説明する。
図5は本実施形態に係る解像度変換方法の処理フロー図であり、図6は同解像度変換方法における係数テーブル作成処理のフロー図である。
まず、図6を参照して、係数テーブル作成方法について説明する。
図6に示すように、補間画素位置オフセット作成ステップ400において、テーブル作成に必要な参照画素に対する補間画素の位置オフセット(補間画素位置オフセット)を作成する。
第1係数算出ステップ401において、図4の例のように補間画素位置オフセット作成ステップ400で作成した補間画素位置オフセットに応じて、該当する係数を算出し、第1係数格納ステップ402において、第1係数算出ステップ401で算出した係数をテー
ブル内の該当する場所に格納する。
第2係数算出ステップ403において、図4の例のように補間画素位置オフセット作成ステップ400で作成した補間画素位置オフセットに応じて、該当する係数を算出し、第2係数格納ステップ404において、前記第2係数算出ステップ403で算出した係数をテーブル内の該当する場所に格納する。
第3係数算出ステップ405において、図4の例のように補間画素位置オフセット作成ステップ400で作成した補間画素位置オフセットに応じて、該当する係数を算出し、第3係数格納ステップ406において、前記第3係数算出ステップ405で算出した係数をテーブル内の該当する場所に格納する。
第4係数算出ステップ407において、図4の例のように補間画素位置オフセット作成ステップ400で作成した補間画素位置オフセットに応じて、該当する係数を算出し、第4係数格納ステップ408において、前記第4係数算出ステップ407で算出した係数をテーブル内の該当する場所に格納する。
ここで、第1〜4係数算出ステップは、例えば、それぞれ図7(a)〜(d)に示す参照パターンに示された参照画素位置に対応する係数を算出する。
第1の実施形態と同様にここまでの処理は、入力画像データの解像度及びもしくは出力画像データの解像度の変更が指定されたときに行い、それ以降解像度の条件が変更されるまでは行う必要がない。また解像度変換の条件が一つ乃至複数に固定されている場合には、以上の係数は画像データ処理装置にプリセットして置けばよい。
次に、図5に従って係数テーブルを用いた解像度変換処理について説明する。
まず、エッジ検出ステップ300において、参照用画素データを用いて、解像度変換処理前の画像からエッジ方向を算出し、参照パターン判定ステップ301において、図7(a)〜(d)に示すように、エッジ検出ステップ300で検出されたエッジ方向に応じた参照パターンを判定する。図7(a)〜(d)は、それぞれエッジ方向とこれに対応する参照パターンを示す。図7(a),(b),(c),(d)は、画像が、それぞれ垂直方向,右上から左下への斜め方向,水平方向,左上から右下への斜め方向のエッジ成分を含む場合を示す。図3と同様に、網掛けで示された丸が選択されるべき画素位置を示す。
参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ302において、参照画素のアドレスと、参照画素に対する補間画素の位置オフセット(補間画素位置オフセット)を算出する。
次に、係数取得ステップ303において、前記参照パターン判定ステップ301で取得した参照パターンに応じて、予め作成した係数テーブルより係数を取得する。
また、参照画素取得ステップ304において、前記参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ302で算出した参照アドレスと、を用いて入力される参照用画素データから、補間画素の画素データの算出に用いるべき参照画素データを選択する。この選択は、前記参照パターン判定ステップ301で取得した参照パターンに基づいて行われることになる。
次に、補間画素作成ステップ305において、前記係数取得ステップ303で取得した係数データと、前記参照画素取得ステップ304で選択した参照画素データとを用いて、
各参照画素と対応する各係数との積算と、その結果の総和を算出することで補間画素データとする。
次に、補間画素格納ステップ306において前記補間画素作成ステップ305で作成した補間画素データをメモリへ格納する。
また、本実施形態では係数算出方法として、テーブル作成時に一括して算出する方法を示したが、テーブル作成を行わずに補間画素作成と同時に算出する方法を用いてもよい。
また、本実施形態では、テーブル作成時に全参照パターンについて係数を求める方法を示したが、左右または上下対称となる参照パターンについては係数をテーブルとして持たずに、係数参照時に対称型パターン用の係数を参照することで、テーブル用のメモリを省略してもいい。
本実施形態によれば、補間画素に隣接する4つの隣接参照画素と、さらに離れた離間参照画素の組み合わせを変えて、ななめ方向のエッジにも対応した補間演算を行うことができる。これにより、処理コストを抑えつつ、エッジ部をなまらせずかつ擬似輪郭を抑えた良好な画質を得ることができる。
本発明の第1の実施形態における解像度変換処理フロー図 本発明の第1の実施形態におけるテーブル作成処理フロー図 本発明の第1の実施形態における動作説明図1 本発明の第1の実施形態における動作説明図2 本発明の第2の実施形態における解像度変換処理フロー図 本発明の第2の実施形態におけるテーブル作成処理フロー図 本発明の第2の実施形態における動作説明図1 第1の背景技術における解像度変換処理フロー図 第1の背景技術におけるテーブル作成処理フロー図 第1の背景技術における動作説明図1 第2の背景技術における動作説明図1 第3の背景技術における解像度変換処理フロー図 第3の背景技術におけるテーブル作成処理フロー図 第3の背景技術における動作説明図1 第3の背景技術における動作説明図2 第3の背景技術における動作説明図3 第2の実施形態における演算装置の構成図
符号の説明
300,700 エッジ検出ステップ
301 参照パターン判定ステップ
701 補間方式判定ステップ
100,302,500 参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ
702 水平方向参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ
703 垂直方向参照アドレス/補間画素位置オフセット算出ステップ
101 参照画素位置オフセット取得ステップ
102,303,502 係数取得ステップ
705,711 水平方向係数取得ステップ
709,715 垂直方向係数取得ステップ
103,304,501 参照画素取得ステップ
704,712 水平方向参照画素取得ステップ
708,716 垂直方向参照画素取得ステップ
104,305,503 補間画素作成ステップ
706,713 水平方向補間画素作成ステップ
710,717 垂直方向補間画素作成ステップ
105,306,504,718 補間画素格納ステップ
707,714 水平方向補間画素格納ステップ
200,400,600,800 補間画素位置オフセット作成ステップ
201 参照画素位置判定ステップ
202,401,403,405,407,601,801,803 係数算出ステップ
203,402,404,406,408,602,802,804 係数格納ステップ204,700 参照画素位置オフセット算出ステップ
205,700 参照画素位置オフセット格納ステップ

Claims (1)

  1. 画像データの解像度を変換する画像データ処理装置であって、
    補間画素の画素データの算出に用いうる画素の画素データを入力する入力手段と、
    前記補間画素の画素データの算出に用いうる画素から、前記補間画素の画素データの算出に用いる複数の参照画素を決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定される前記複数の参照画素の画素データを用いて、前記補間画素の画素データを算出する演算手段とを有しており、
    前記決定手段により決定される前記複数の参照画素は、
    前記補間画素の位置に対して隣接位置にある4つの隣接画素、及び
    前記4つの隣接画素を頂点とする矩形領域の重心位置からの距離が前記4つの隣接画素の次に近く、かつ前記矩形領域の重心位置から等距離にある8つの画素の中から選択される4つの画素であり、
    前記矩形領域を複数に分割したサブ領域を設け、前記4つの隣接画素のうち2つが前記補間画素の位置する前記サブ領域の頂点である場合、前記選択される4つの画素は、前記8つの画素のうち、前記サブ領域の頂点である一方の前記隣接画素に最も距離が近く、かつ隣接した2つの画素と、他方の前記隣接画素に最も距離が近く、かつ隣接した2つの画素とである
    ことを特徴とする画像データ処理装置。
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