JP4499604B2 - 超臨界処理方法 - Google Patents

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本発明は、例えばnmオーダの微細な構造体を有する基板よりレジストパターンなどの有機物を除去するなどの処理を行う超臨界処理方法に関する。
LSIを初めとする半導体装置を作製する要素技術として、リソグラフィーによるパターン形成技術がある。今日では、nmオーダの極微細なパターンが用いられており、研究開発のレベルでは、10nm以下の大きさのパターンが形成されるに至っている。上記パターン形成技術では、塗布などによるレジスト膜形成,露光,現像を経て形成されるレジストパターンをマスクとし、このマスクの下の基板や薄膜をエッチングにより加工している。このようなマスクに用いられるレジストは、紫外線,エックス線,電子線などに感光する有機材料であり、粉末状もしくは高粘性液体を溶剤に溶解したものが使われる。
このような材料から構成されて加工されたレジストパターンは、基板や薄膜にパターンが形成された後で除去されるものである。レジスト(レジストパターン)の除去を行う洗浄には、古くは硫酸を主体にした酸溶液などが洗浄液として用いられてきたが、微細部分の洗浄が難しく微細部特に微細な凹部の内部を洗浄しきれないことが問題となってきた。例えば、レジストパターンが、すでに形成されているパターンの上に形成される場合、現像やエッチング処理を経た後にも、パターンの部分はレジスト材料が残っている領域である。このため、レジストパターンの下層のパターンの隙間には、レジストが入り込んだ状態となっている。レジストの除去では、上述したような微細なパターンの間に入り込んでいる部分も除去する必要がある。しかしながら、パターンの間隔がnmオーダと微細な場合、洗浄液が隙間に含浸しにくいため、パターンの隙間に、有機物(レジスト)の残渣が残る場合があった。
一方、酸素ガスプラズマを用いたアッシング手法は、廃液の問題もなくガスが微細構造内部に拡散するため、近年では、レジスト除去の一般的な手法として用いられている。しかしながら、形成するパターンが有機材料である場合、レジスト除去にアッシング手法を用いることは困難である。例えば、LSIでは、多層配線間の層間絶縁層に用いる材料として、半導体装置の高速化に伴う配線容量の低下のため、多孔質のメチルポリシロキサンや水素化ポリシロキサンなどの低誘電率材料が用いられ始めている。しかしながら、このような層間絶縁層をレジストパターンをマスクとしてエッチング加工した後、レジストパターン除去のためのアッシングを行うと、層間絶縁層を構成しているメチル基や水素もアッシングされてしまい、結果として誘電率が上昇する問題が発生していた。
上述した問題を解決する方法として、超臨界流体を用いた洗浄(除去)方法が提案されている(非特許文献1参照)。この技術では、気体の拡散性と液体の溶解性(高密度性)とを兼ね備えた超臨界流体を洗浄溶液として用いて洗浄を行っている。このような、超臨界流体を用いた処理では、多くの場合、超臨界流体として二酸化炭素が用いられている。上述した超臨界流体を用いる処理では、レジストなどが残存する基板を耐高圧容器内に配置し、この耐高圧容器内に超臨界状態の二酸化炭素を導入することで、超臨界状態の二酸化炭素が基板に作用するようにしている。ただし、二酸化炭素は双極子モーメントを持たず、極性分子からなる有機材料であるレジストがほとんど溶解しない。
また、二酸化炭素を用いた超臨界処理では、気体である二酸化炭素を1MPa以上の高圧な状態とするために、高圧ガス保安法に規制される耐高圧容器を用いる必要がある。このような耐高圧容器では、高価な認定高圧バルブ類の使用が義務づけられ、また、バルブの交換や容器の改造などは安易に行えず、また、年1回行うことが義務づけられている定期点検のための費用が必要となる。このため、常温(25℃程度)常圧(大気圧程度)において気体である二酸化炭素を用いた超臨界処理は、利用しやすい方法とはいえない。
これに対し、高圧ガス保安法に規制されない常温常圧で液体のものを用いて超臨界処理を行う方法が、最近になって提案されている(特許文献1参照)。特許文献1の技術では、例えばアルコールやフッ化炭素類などの極性を有する有機物(極性溶剤)の超臨界流体を用いることで、より低い臨界条件で基板の上に形成されたレジストパターンなどの有機物を除去している。また、従来では、図8(a)に示すように、容器801の外壁と内壁との間に設けられたヒータ810により、処理対象の基板802が載置される反応室803内の温度を、極性溶剤が超臨界状態となる200℃程度にまで上昇させている。また、図8(b)に示すように、容器801内において、加熱機構を内蔵する基板台811に基板802を載置し、基板802の近傍を加熱する技術も提案されている(特許文献2参照)。
特開2004−335988号公報 特許第3494939号公報 嵯峨 幸一郎 他、「超臨界CO2中でのシリコンウェーハ表面パーティクル除去」、第65回応用物理学会学術講演会 講演予稿集,3p−B−7,p.670,2004年9月。
しかしながら、特許文献1に示されている従来の技術では、レジストの種類によっては、未だ十分な溶解特性が得られず、短時間で十分な洗浄の状態を得ることが容易でないという問題があった。また、常温常圧で液体の物質を超臨界状態とするためには、二酸化炭素などの場合に比較してより高い温度が必要となるが、従来の装置では、容器の側への熱伝導による損失が大きく、処理対象の基板近傍の温度をより迅速に所定温度にまで制御するなどが容易ではなく、処理時間の遅延を招いていた。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、短時間で十分な超臨界処理の状態が得られるようにすることを目的とする。
本発明に係る超臨界処理方法は、基板を高圧容器の内部に配置する第1の工程と、高圧容器の内部にフッ素化合物と有機物を溶解する溶剤とからなる混合溶液を収容して加熱し、高圧容器の内部が超臨界状態となったフッ素化合物及び溶剤による超臨界流体で充填された状態とする第2の工程と、高圧容器の内部圧力を低下させて超臨界流体が気化された状態とする第3の工程とを少なくとも備えるものである。この方法では、超臨界状態となったフッ素化合物及び溶剤による超臨界流体により、基板が処理される。
上記超臨界処理方法において、フッ素化合物は、ハイドロフルオロエーテル及びハイドロフルオロエステルの少なくとも1つから構成されたものであり、ハイドロフルオロエーテルは、HCF2CF2OCH2CF3、CF3CHFCF2OCH2CF3、及びCF3CHFCF2OCH2CF2CF3の中の少なくとも1つである。た、溶剤は、多価アルコールのエーテル化合物及び多価カルボン酸のエステル化合物の少なくとも1つであればよい。
また、上記超臨界処理方法において、溶剤は、ヒドロキシ酸,ヒドロキシ酸のエステル,及びヒドロキシ酸のエーテル化合物の少なくとも1つであればよい。また、溶剤は、乳酸エチルであればよい。また、フッ素化合物と溶剤とは、共沸状態の組成比とされていればよい。
また、本発明に係る他の超臨界処理方法は、基板を高圧容器の内部に配置する第1の工程と、高圧容器の内部にフッ素化合物からなる混合溶液を収容して加熱し、高圧容器の内部が超臨界状態となったフッ素化合物による超臨界流体で充填された状態とする第2の工程と、高圧容器の内部圧力を低下させて超臨界流体が気化された状態とする第3の工程とを少なくとも備え、フッ素化合物は、フッ化ヒドロキシ酸,フッ化ヒドロキシ酸のエステル化合物,及びフッ化ヒドロキシ酸のエーテル化合物の少なくとも1つから構成されているようにしたものである。
以上説明したように、本発明では、ハイドロフルオロエーテル及びハイドロフルオロエステルなどのフッ素化合物と有機物を溶解する溶剤との混合溶液が超臨界状態とされた超臨界流体により、基板を処理するようにした。また、本発明では、フッ化ヒドロキシ酸,フッ化ヒドロキシ酸のエステル化合物,及びフッ化ヒドロキシ酸のエーテル化合物などのフッ素化合物が超臨界状態とされた超臨界流体により、基板を処理するようにした。この結果、本発明によれば、基板に付着しているレジストなどの有機物がより迅速に溶解するようになるなど、短時間で十分な超臨界処理の状態が得られるようになるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における超臨界処理方法を説明するための工程図である。まず、例えば単結晶シリコンからなる基板101の上に、低誘電率材料のHSQ(水素化シルセスキオキサン)からなる低誘電率膜が形成された状態とし、この上に、例えばArFレジストの膜を形成し、公知のフォトリソグラフィーにより90nm程度の幅のレジストパターンが形成された状態とする。ついで、形成されたレジストパターンをマスクとし、CHF3とアルゴンとの混合ガスのプラズマを用いたドライエッチングにより低誘電率膜を加工し、シリコン基板101の上に低誘電率材料からなるパターンが形成された状態とする。
上述したようにパターンが形成されたら、基板101を、図1(a)に示すように、容器下部102を密閉するための蓋103に設けられた基板保持部104に保持させる。なお、容器下部102は、一方の開放部を備え、この開放部が蓋103により密閉可能とされ、容器下部102と蓋103とにより、密閉された高圧容器が構成可能とされている。ついで、薬液導入用タンク105に収容されているHCF2CF2OCH2CF3(フッ素化合物)と乳酸エチル(溶剤)とが混合されたフッ素化合物混合液体を、配管106により容器下部102内に供給し、容器下部102の内部に、洗浄液120が収容された状態とする。なお、配管106の途中にはバルブ107が設けられている。また、容器下部102には、排出管108が設けられ、排出管108には背圧弁109が設けられている。また、容器下部102は、容器下部102より溢れ出た液体を収容する液体排出容器110の内部に配置されている。液体排出容器110は、排出部111より収容された廃液を排出する。
次に、図1(b)に示すように、蓋103を容器下部102の側に近づけて基板保持部104に保持されている基板101が、容器下部102に収容されている洗浄液120に浸漬された状態とする。このとき、薬液導入用タンク105によるフッ素化合物混合液体の供給を追加し、容器下部102において洗浄液120がオーバーフローする状態とし、基板101が洗浄された状態としてもよい。この洗浄により、常温(25℃程度)常圧(大気圧程度)の状態において、洗浄液120に溶解する成分は、基板101より除去(洗浄)可能である。例えば、基板101の上に形成されているレジストパターンの一部が、洗浄液120に溶解し、一部が基板101の上に残る。これに対し、低誘電率材料からなるパターンは、洗浄液120に溶解しない。
次に、蓋103を容器下部102に密着させて、また、バルブ107を閉じることで、容器下部102の内部が密閉され、高圧容器が形成された状態とし、図示しない加熱手段により容器下部102の内部に収容されている洗浄液120が、例えば、200〜250℃程度に加熱された状態とする。加えて、背圧弁109を調整することで、密閉された容器下部102の内部が3MPa程度となるようにする。このことにより、図1(c)に示すように、密閉された容器下部102の内部は、超臨界状態となったHCF2CF2OCH2CF3及び乳酸エチルからなる超臨界流体121で充填され、基板101が、超臨界流体121に浸漬された状態となる。なお、この段階で、図2に示すように、循環ポンプ201を配管202及び配管203により容器下部102(高圧容器)に接続し、容器下部102内に充填されている超臨界流体121が、配管202−循環ポンプ201−配管203の経路により循環されるようにしてもよい。
このように、超臨界流体121が作用することで、常温常圧の状態では溶解しきれずに基板101の上に残ったレジストパターンは、超臨界流体121に溶解し、基板101の表面からレジストパターンが除去される。また、超臨界流体121は、低誘電率材料からなる微細なパターンの隙間にも容易に浸透していくため、パターンの隙間に入り込んでいたレジストパターンの部分も、超臨界流体121に溶解する。加えて、200℃程度に加熱されてレジストの溶解速度が向上しているので、効果的な洗浄が行える。一方、低誘電率材料からなるパターンは、超臨界流体121に溶解することがない。さらに、これらの材料を超臨界状態で用いた場合、洗浄面をフッ素化することができる。洗浄面がフッ素化されることで、微細孔内の洗浄だけではなく、高温処理による水分の除去,さらにはフッ素化による水分再吸着が防げるようになる。これらのことは、デバイスの特性安定性に好適である。
この後、背圧弁109を徐々に開放して容器下部102(高圧容器)内部の超臨界流体121を外部に排出し、容器下部102内部の圧力を低下させることで、図1(d)に示すように、密閉されて200〜250℃程度に加熱されている容器下部102の内部が、気体122で充填された状態とする。このことにより、低誘電率材料からなるパターンが形成されている基板101の領域では、レジストパターンが除去され、かつ乾燥した状態となる。この超臨界処理方法によれば、HCF2CF2OCH2CF3(フッ素化合物)と乳酸エチル(溶剤)とが混合されたフッ素化合物混合液体が超臨界状態とされた超臨界流体を用いるようにしたので、有機物であるレジストがより迅速に溶解するようになり、従来に比較して短時間で処理が行える。また、この乾燥の過程では、低誘電率材料からなるパターンの部分に気液界面が形成されることがなく、液体の表面張力などによるパターン異常の発生が抑制されている。
次に、上述した超臨界処理に用いるフッ素化合物混合液体について説明する。はじめに、フッ素化合物混合液体を構成しているフッ素化合物について説明する。超臨界洗浄に適するフッ素化合物としては、まず、常温、常圧で液体であることが要求される。また、臨界点が250℃以下であった方がよい。250℃を超える温度が必要な場合、高圧容器を構成する密閉シール材の適用材料が少なくなるなどのことがある。さらには、燃焼しにくい材料である方がよく、また、レジスト等が溶解しやすい材料であり、環境影響が低いことが好ましい。これらの要求を満足する材料として、ハイドロフルオロエーテルやハイドロフルオロエステルがある。
この中でもハイドロフルオロエーテルは安全性の点からより適している。ハイドロフルオロエーテルとしては、例えばCF3CF2CH2OCHF2,CF3CF2OCH2CF3,C37OCH3,CHF2CF2OCH2CF3,CF3CHFCF2OCH2CF3、CF3CHFOCHF2、CF3CHFCF2CH2OCHF2,CF3CHFCF2OCH2CF2CF3、CF3CHFCF2OCH2CF2CHF2などの、CxymO又はC(x-1)ym1O(x,y,mは自然数)の構造を有しているものが適用可能である。さらには、この中でも最末端基が−CH3ではない方が、難燃性の点からは優れている。
入手の容易性なども考慮すると、次に示すフッ素化合物が特によい。まず、HCF2CF2OCH2CF3がある。これは、180℃,3.7MPaで超臨界状態となる。また、CF3CHFCF2OCH2CF3がある。これは、200℃,2.4MPaで超臨界状態となる。また、CF3CHFCF2OCH2CF2CF3がある。これは、210℃,2.5MPaで超臨界状態となる。また、ハイドロフルオロエステルとしては、CHF2COOCH2CH3,(CF32CHCOOCH3などのCxym2又はC(x-1)ym12(x,y,mは自然数)の構造を有していればすべて適用できる。
次に、フッ素化合物混合液体を構成している溶剤について説明する。まず、溶剤は、レジストなどの有機物を溶解するものである。また、溶剤は、共沸混合物(最低沸点共沸混合物)となるような比率でフッ素化合物と混合された状態とすることが好ましい。共沸混合物になればこの比率を保ったまま一定の沸点で蒸発することになり、蒸留による回収・再使用(リサイクル)が非常にしやすいことになる。例えば、HCF2CF2OCH2CF3はエタノール5.5%の混合比で共沸混合物になる。さらには、混和させてレジスト除去や洗浄により高い効果を得るためには、レジストがより溶解しやすいレジストの溶解用の溶剤を用いることが好ましい。これらは、極性を有する溶剤である。
現在、多くの半導体製造プロセスで使われるレジストは、アクリレートもしくはポリヒドロキシスチレンをベースとした有機物であり、溶剤はこれら有機物が溶解しやすいヒドロキシ酸(分子中に水酸基とカルボキシル基を有するもの)から構成されているものが好適である。また、カルボン酸をエステル化したものも、溶剤として好適である。また、水酸基をエーテルとしたものでも良い。例えば、乳酸エチルが、フッ素化合物混合液体を構成する溶剤として典型例である。もしくは、多価アルコールのエーテル化合物も適用可能である。例えば、エチレングリコールモノエチルエーテルやこれらの酢酸塩、プロピレングリコールモノメチルエーテルやこの酢酸塩などが、多価アルコールのエーテル化合物の例である。また、多価カルボン酸のエステルも、上記溶剤として用いることができる。
これらの溶剤とフッ素化合物とを任意の量で混合することにより、よりレジストが溶解する状態が得られる。上記混合の割合は、前述したように共沸混合物となる量であることが好ましく、物質によって変わるが、混合比は5−10%程度の範囲となればよい。
次に、フッ素化合物混合液体を用いた他の実施の形態について説明する。まず、例えば単結晶シリコンからなる基板の上に、低誘電率材料のHSQ(水素化シルセスキオキサン)からなる低誘電率膜が形成された状態とし、この上に、例えばArFレジストの膜を形成し、公知のフォトリソグラフィーにより90nm程度の幅のレジストパターンが形成された状態とする。ついで、形成されたレジストパターンをマスクとし、CHF3とアルゴンとの混合ガスのプラズマを用いたドライエッチングにより低誘電率膜を加工し、シリコン基板の上に低誘電率材料からなるパターンが形成された状態とする。
上述したようにパターンが形成されたら、基板を、高圧容器に収容されている洗浄液に浸漬された状態とする。ここで、洗浄液は、CF3CHFCF2OCH2CF3(フッ素化合物)とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤)とが混合されたフッ素化合物混合液体から構成されたものである。このとき、フッ素化合物混合液体の供給を追加し、高圧容器において洗浄液がオーバーフローする状態とし、基板が洗浄された状態としてもよい。この洗浄により、常温(25℃程度)常圧(大気圧程度)の状態において、洗浄液に溶解する成分は、基板より除去(洗浄)可能である。例えば、基板の上に形成されているレジストパターンの一部が、洗浄液に溶解し、一部が基板の上に残る。これに対し、低誘電率材料からなるパターンは、洗浄液に溶解しない。さらに、これらの材料を超臨界状態で用いた場合、洗浄面をフッ素化することができる。洗浄面がフッ素化されることで、微細孔内の洗浄だけではなく、高温処理による水分の除去,さらにはフッ素化による水分再吸着が防げるようになる。これらのことは、デバイスの特性安定性に好適である。
次に、高圧容器の内部が密閉された状態とし、図示しない加熱手段により高圧容器の内部に収容されている洗浄液が、例えば、220℃程度に加熱された状態とする。加えて、高圧容器の背圧弁を調整することで、密閉された高圧容器の内部が3MPa程度となるようにする。このことにより、密閉された高圧容器の内部は、超臨界状態となったCF3CHFCF2OCH2CF3及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートからなる超臨界流体で充填され、基板が、超臨界流体に浸漬された状態となる。
このように、超臨界流体が作用することで、常温常圧の状態では溶解しきれずに基板の上に残ったレジストパターンは、超臨界流体に溶解し、基板の表面からレジストパターンが除去される。また、超臨界流体は、低誘電率材料からなる微細なパターンの隙間にも容易に浸透していくため、パターンの隙間に入り込んでいたレジストパターンの部分も、超臨界流体に溶解する。加えて、200℃程度に加熱されてレジストの溶解速度が向上しているので、効果的な洗浄が行える。一方、低誘電率材料からなるパターンは、超臨界流体に溶解することがない。さらに、これらの材料を超臨界状態で用いた場合、洗浄面をフッ素化することができる。洗浄面がフッ素化されることで、微細孔内の洗浄だけではなく、高温処理による水分の除去,さらにはフッ素化による水分再吸着が防げるようになる。これらのことは、デバイスの特性安定性に好適である。
この後、背圧弁を徐々に開放して高圧容器内部の超臨界流体を外部に排出し、高圧容器内部の圧力を低下させることで、密閉されて220℃程度に加熱されている高圧容器の内部が、気体で充填された状態とする。このことにより、パターンが形成されている基板の領域では、レジストパターンが除去され、かつ乾燥した状態となる。また、この乾燥の過程では、パターンの部分に気液界面が形成されることがなく、液体の表面張力などによるパターン異常の発生が抑制されている。
また、次に説明するように、フッ素化合物混合液体を用いることで効率的に超臨界処理を行うようにしてもよい。まず、例えば単結晶シリコンからなる基板の上に、酸化シリコンからなる膜厚300nmの酸化膜が形成された状態とした後、この上に、多結晶シリコンからなる膜厚600nmのシリコン層が形成された状態とする。ついで、シリコン層を公知のフォトリソグラフィー技術とエッチング技術とにより微細加工し、多結晶シリコンからなるシリコンパターンが形成された状態とする。次に、シリコンパターン形成に用いたレジストパターンを除去した後、シリコンパターンをマスクとし、フッ酸水溶液により酸化膜をエッチング加工し、酸化シリコンパターンとシリコンパターンとにより梁構造が形成された状態とする。
上述したように梁構造が形成されたら、基板を、水洗し、引き続いて、高圧容器に収容されている洗浄液に浸漬された状態とする。ここで、洗浄液は、HCF2CF2OCH2CF3と乳酸エチルとが混合されたフッ素化合物混合液体から構成されたものである。このとき、基板が振動する状態とすることで、基板の表面に付着している水が、フッ素化合物混合液体に置換される。また、このとき、フッ素化合物混合液体の供給を追加し、高圧容器において洗浄液がオーバーフローする状態とすれば、基板より分離された水は、容器の上部より排出された状態とすることができる。
次に、高圧容器の内部が密閉された状態とし、加熱手段により高圧容器の内部に収容されている洗浄液が、例えば、220℃程度に加熱された状態とする。加えて、高圧容器の背圧弁を調整することで、密閉された高圧容器の内部が3MPa程度となるようにする。このことにより、密閉された高圧容器の内部は、超臨界状態となったHCF2CF2OCH2CF3と乳酸エチルからなる超臨界流体で充填され、基板が、超臨界流体に浸漬された状態となる。
この後、直ちに背圧弁を徐々に開放して高圧容器内部の超臨界流体を外部に排出し、高圧容器内部の圧力を低下させることで、密閉されて220℃程度に加熱されている高圧容器の内部が、気体で充填された状態とする。このことにより、パターンが形成されている基板の領域では、微細な梁構造が乾燥された状態となる。また、この乾燥の過程では、微細な梁構造の部分に気液界面が形成されることがなく、液体の表面張力などによる梁構造における異常の発生が抑制されている。
次に、本発明の他の実施の形態について、図1を用いて説明する。以下では、レジストに対してより高い溶解性を示すフッ素化合物を用いた超臨界処理方法について説明する。まず、例えば単結晶シリコンからなる基板101の上に、低誘電率材料のHSQ(水素化シルセスキオキサン)からなる低誘電率膜が形成された状態とし、この上に、例えばArFレジストの膜を形成し、公知のフォトリソグラフィーにより90nm程度の幅のレジストパターンが形成された状態とする。ついで、形成されたレジストパターンをマスクとし、CHF3とアルゴンとの混合ガスのプラズマを用いたドライエッチングにより低誘電率膜を加工し、シリコン基板101の上に低誘電率材料からなるパターンが形成された状態とする。
上述したようにパターンが形成されたら、基板101を、図1(a)に示すように、容器下部102の蓋103に設けられた基板保持部104に保持させる。ついで、薬液導入用タンク105に収容されているCF3CF2CH(OH)OCHF2からなるフッ素化合物液体を、配管106により容器下部102内に供給し、容器下部102の内部に、洗浄液120が収容された状態とする。なお、配管106の途中にはバルブ107が設けられている。また、容器下部102には、排出管108が設けられ、排出管108には背圧弁109が設けられている。また、容器下部102は、容器下部102より溢れ出た液体を収容する液体排出容器110の内部に配置されている。液体排出容器110は、排出部111より収容された廃液を排出する。
次に、図1(b)に示すように、蓋103を容器下部102の側に近づけて基板保持部104に保持されている基板101が、容器下部102に収容されている洗浄液120に浸漬された状態とする。このとき、薬液導入用タンク105によるフッ素化合物液体の供給を追加し、容器下部102において洗浄液120がオーバーフローする状態とし、基板101が洗浄された状態としてもよい。この洗浄により、常温(25℃程度)常圧(大気圧程度)の状態において、洗浄液120に溶解する成分は、基板101より除去(洗浄)可能である。例えば、基板101の上に形成されているレジストパターンの一部が、洗浄液120に溶解し、一部が基板101の上に残る。これに対し、低誘電率材料からなるパターンは、洗浄液120に溶解しない。
次に、蓋103を容器下部102に密着させて、また、バルブ107を閉じることで、容器下部102の内部が密閉されて高圧容器が形成された状態とし、図示しない加熱手段により容器下部102の内部に収容されている洗浄液120が、例えば、200〜250℃程度に加熱された状態とする。加えて、背圧弁109を調整することで、密閉された容器下部102の内部が3MPa程度となるようにする。このことにより、図1(c)に示すように、密閉された容器下部102の内部は、超臨界状態となったCF3CF2CH(OH)OCHF2からなる超臨界流体121で充填され、基板101が、超臨界流体121に浸漬された状態となる。
このように、超臨界流体121が作用することで、常温常圧の状態では溶解しきれずに基板101の上に残ったレジストパターンは、超臨界流体121に溶解し、基板101の表面からレジストパターンが除去される。また、超臨界流体121は、低誘電率材料からなる微細なパターンの隙間にも容易に浸透していくため、パターンの隙間に入り込んでいたレジストパターンの部分も、超臨界流体121に溶解する。加えて、200℃程度に加熱されてレジストの溶解速度が向上しているので、効果的な洗浄が行える。一方、低誘電率材料からなるパターンは、超臨界流体121に溶解することがない。さらに、これらの材料を超臨界状態で用いた場合、洗浄面をフッ素化することができる。洗浄面がフッ素化されることで、微細孔内の洗浄だけではなく、高温処理による水分の除去,さらにはフッ素化による水分再吸着が防げるようになる。これらのことは、デバイスの特性安定性に好適である。
この後、背圧弁109を徐々に開放して容器下部102(高圧容器)内部の超臨界流体121を外部に排出し、容器下部102内部の圧力を低下させることで、図1(d)に示すように、密閉されて200〜250℃程度に加熱されている容器下部102の内部が、気体122で充填された状態とする。このことにより、低誘電率材料からなるパターンが形成されている基板101の領域では、レジストパターンが除去され、かつ乾燥した状態となる。この超臨界処理方法によれば、レジストなどの有機物に対して高い溶解性を示すCF3CF2CH(OH)OCHF2からなるフッ素化合物液体が超臨界状態とされた超臨界流体を用いるようにしたので、有機物であるレジストがより迅速に溶解するようになり、従来に比較して短時間で処理が行える。また、この乾燥の過程では、低誘電率材料からなるパターンの部分に気液界面が形成されることがなく、液体の表面張力などによるパターン異常の発生が抑制されている。
次に、上述した超臨界処理に用いるフッ素化合物液体について説明する。上述した超臨界洗浄に適するフッ素化合物としては、まず、常温、常圧で液体であることが要求される。また、臨界点が250℃以下であった方がよい。250℃を超える温度が必要な場合、高圧容器を構成する密閉シール材の適用材料が少なくなるなどのことがある。さらには、燃焼しにくい材料である方がよく、また、前述したフッ素化合物混合液体と同様にレジスト等が溶解しやすい材料であり、環境影響が低いことが好ましい。これらの要求を満足する材料として、C(x-1)ym1O(OR),C(x-1)ym1OO(OR),又はCxymn(OR)の構造のフッ素化合物がある。なお、x,y,m,nは自然数である。
例えば、CF3CF2CH(OR)OCHF2,CF3CF2OCH(OR)CF3,CHF2CF2OCH(OR)CF3,CF3CHFCF2OCH(OR)CF3,CF3C(OR)FOCHCF2,CF3CHFCF2OCH(OR)CF2CF3,CHF2COOCH(OR)CF3,及び(CF32CHCOOCF(OR)2 などが、上述したフッ素化合物として用いることができる。なお、Rは、H,CHF2,CF3などである。これらは、フッ化ヒドロキシ酸もしくはこのエステル化合物、又はフッ化ヒドロキシ酸のエーテル化合物といえる。これらのフッ素化合物は、前述したフッ素化合物に比較してより極性が強いため、単独で用いても良好な洗浄効果を得ることができる。
なお、上述したいずれの超臨界処理方法においても、レジスト除去などの洗浄に限らず、水洗処理の後の微細なパターンの以上が抑制された状態の乾燥を行うなどの超臨界乾燥に適用させることが可能である。微細なパターンが形成されている基板を水などの液処理の後に乾燥する場合、パターン部において形成される気液界面により発生する表面張力で、パターンが他の部分に張り付くなどのパターン異常が発生する。表面張力を持たない超臨界流体を用いた乾燥によれば、上述したパターンの異常が抑制できるようになる。特に、フッ素化合物は、水と混和しやすいため、水による処理の後、パターンに付着している水を置換するのに好適である。
次に、高圧容器の内部のフッ素化合物を超臨界状態とするための加熱機構について説明する。まず、迅速に高圧容器内部の温度を上昇させるためには、例えば、「IHヒーター」として知られる誘導加熱を用いればよい。誘導加熱では、数MHz〜数十MHzの高周波交流電界を加熱板に作用させ、加熱板に誘導電流を流すことにより、加熱板が加熱された状態となる現象を利用するものである。加熱板に常磁性金属が含まれていれば、上記誘導加熱により、瞬時に加熱板が200℃程度に加熱された状態が得られる。
従って、例えば、図3に示すように、蓋103から載置されている基板101の方向に移動可能な常磁性金属からなる加熱板301と、容器下部102の底部から蓋103の方向に移動可能な常磁性金属からなる加熱板302と、蓋103に内蔵された誘導加熱部303と、容器下部102の底部に内蔵された誘導加熱部304とにより、容器下部102の内部を加熱するようにしてもよい。加熱板301は、移動機構305により移動し、加熱板302は、移動機構306により移動する。加熱時には、例えば、図3(b)に示すように、加熱板301は容器下部102の底部方向に移動させ、加熱板302は蓋103の方向に移動させれば、加熱板302の上に載置されている基板101に対し、加熱板301が近設配置された状態が得られる。
このような状態により、誘導加熱部303及び誘導加熱部204を動作させ、加熱板301及び加熱板302が加熱された状態とすることで、基板101の近傍のフッ素化合物液体やフッ素化合物混合液体を、効率よく加熱することが可能となる。また、加熱板301及び加熱板302が蓋103及び容器下部102より離間しているので、容器の側への熱伝導による損失がほとんど生じなく、200℃程度の高温の状態が、安定した状態で維持することが可能となる。
一方、処理が終了して加熱が不要となった段階では、図3(a)に示すように、薄い加熱板301及び加熱板302が蓋103及び容器下部102に接触した状態とし、ペルチェ素子などを用いた冷却機構307により、蓋103及び容器下部102を冷却することで、迅速に加熱板301及び加熱板302の温度を低下させることが可能である。なお、蓋103及び容器下部102の冷却は、冷媒を循環させることで行うようにしてもよい。
この状態でも良いが、加熱時には容器壁から僅かに離しておき(第2図(b))、冷却時に一は冷やされた容器壁に密着させても良い。
また、図4に示すように、常磁性金属から構成され、上部が開放した箱形状の加熱容器401を用い、誘導加熱部402により加熱容器401を加熱することで、容器下部102(高圧容器)の内部を加熱するようにしてもよい。例えば、加熱容器401にフッ素化合物液体やフッ素化合物混合液体を収容し、この中に基板101が浸漬された状態とする。この状態で、図4(b)に示すように、加熱板301を容器下部102の底部方向に移動させ、誘導加熱部303により加熱板301が加熱した状態とし、誘導加熱部402により加熱容器401が加熱した状態とすれば、収容されているフッ素化合物液体やフッ素化合物混合液体の加熱が、より迅速に行える。また、加熱されている状態をより安定して保持できる。また、この場合においても、図4(a)に示すように、加熱板301が蓋103に接触した状態とすることで、冷却が容易である。また、図4に示す構成の場合、蓋103を開放して加熱容器401を搬出すれば、加熱容器401に載置されている基板101の冷却が、より迅速に行える。
また、図5に示すように、蓋103の外側面に凹部103aを設け、凹部103aに嵌合する抵抗加熱部501を用い、蓋103を加熱することで、容器下部102の内部を加熱するようにしてもよい。この場合、容器下部102の内部を加熱するときに、移動機構502を用いて抵抗加熱部501を移動させ、図6(b)に示すように、抵抗加熱部501が凹部103aに嵌合した状態とすればよい。また、移動機構502を用いて抵抗加熱部501を移動させ、図6(a)に示すように、蓋103より抵抗加熱部501が離間した状態とすることで、蓋103に対する加熱が停止できる。この状態で、冷却機構307を動作させれば、容器下部102の内部を迅速に冷却することが可能となる。
また、図6に示すように、容器下部102の外側底面に凹部102aを設け、凹部102aに嵌合する抵抗加熱部601を設けるようにしてもよい。抵抗加熱部601は、移動機構602により移動させることで、凹部102aに嵌合した状態と容器下部102より離間した状態とに制御可能である。この場合においても、上述同様にすることで、容器下部102の内部の加熱と冷却とが迅速に行える。
以下、図4に示す超臨界処理装置を用いた超臨界処理方法について図7の工程図を用いて説明する。この方法では、図1を用いて説明した方法とは異なり、基板をホルダーと共に搬送するようにしたものである。まず、図7(a’)に示すように、加熱容器401が、冷却台701の上に載置されて冷却されている状態で、加熱容器401の内部に処理対象の基板101が載置された状態とする。冷却台701は、例えば、循環する冷媒(水)などにより冷却されれて室温(例えば20℃)程度とされている。
次に、図7(a)に示すように、基板101が載置された加熱容器401が容器下部102の内部に配置された状態とし、ここに、加熱容器401にフッ素化合物液体もしくはフッ素化合物混合液体711を導入し、これらに基板101が浸漬された状態とする。このとき、蓋103は、冷却機構307により室温程度に冷却されている。
この後、図7(b)に示すように、蓋103により容器下部102の内部を密閉状態とし、また、移動機構305を動作させて加熱板301を基板101の方向に移動させる。なお、移動機構305は、例えば、駆動用モータなどから構成されている。また、排出配管702の圧力調整バルブ703は閉じた状態とする。この状態で、冷却機構307の動作を停止し、一方、誘導加熱部303及び誘導加熱部402を動作させて加熱板301及び加熱容器401が加熱した状態とする。加熱板301及び加熱容器401が所定温度にまで上昇すると、内部に収容されているフッ素化合物液体もしくはフッ素化合物混合液体は気化し、内部の圧力が上昇し、この結果、内部の圧力が臨界点以上となると、収容されているフッ素化合物液体もしくはフッ素化合物混合液体が超臨界状態となる。
従って、容器下部102の内部は、超臨界流体712に充填された状態となる。このとき、必要であれば圧力調整バルブ703の開閉制御により、容器下部102の内部圧力を制御してもよい。また、導入しておく液量により、加熱制御のみで所定の圧力となるようにしてもよい。このようにすることで、基板101に対してフッ素化合物液体やフッ素化合物混合液体の超臨界流体712による処理が可能となる。
次に、圧力調整バルブ703を開放させることで容器下部102の内部の流体を外部に排出させ、内部の圧力を低下させれば、図7(c)に示すように、容器下部102内部が気体713で充填された状態となる。この後、容器下部102の内部が大気圧程度とされた後、加熱板301を蓋103方向に上昇させ、誘導加熱部303の動作を停止し、冷却機構307により蓋103を室温程度にまで冷却し、また、加熱板301が冷却された状態とし、蓋103が開放した状態とする。ついで、容器下部102より加熱容器401を搬出し、これを図7(a’)に示すように、冷却台701の上に載置された状態とし、加熱容器401とともに基板101が冷却された状態とする。この後、加熱容器401に載置されている基板101を、新たな処理対象に交換し、上述した工程を繰り返せば、連続した処理が行える。
本発明の実施の形態における超臨界処理方法を説明するための工程図である。 図1に示す超臨界処理を行う装置の一部構成例を示す構成図である。 図1に示す超臨界処理を行う超臨界処理装置の構成例の一部を概略的に示す構成図である。 図1に示す超臨界処理を行う超臨界処理装置の構成例の一部を概略的に示す構成図である。 図1に示す超臨界処理を行う超臨界処理装置の構成例の一部を概略的に示す構成図である。 図1に示す超臨界処理を行う超臨界処理装置の構成例の一部を概略的に示す構成図である。 図4に示す超臨界処理装置を用いた超臨界処理方法の一例を説明するための工程図である。 従来よりある超臨界処理装置の一部構成を示す構成図である。
符号の説明
101…基板、102…容器下部、102a…凹部、103…蓋、103a…凹部、104…基板保持部、105…薬液導入用タンク、106…配管、107…バルブ、108…排出管、109…背圧弁、110…液体排出容器、111…排出部、120…洗浄液、121…超臨界流体、122…気体、201…循環ポンプ、202,203…配管、301,302…加熱板、303,304…誘導加熱部、305,306…移動機構、307…冷却機構、401…加熱容器、402…誘導加熱部、501…抵抗加熱部、502…移動機構、601…抵抗加熱部、602…移動機構。

Claims (5)

  1. 基板を高圧容器の内部に配置する第1の工程と、
    前記高圧容器の内部にフッ素化合物と有機物を溶解する溶剤とからなる混合溶液を収容して加熱し、前記高圧容器の内部が超臨界状態となった前記フッ素化合物及び前記溶剤による超臨界流体で充填された状態とする第2の工程と、
    前記高圧容器の内部圧力を低下させて前記超臨界流体が気化された状態とする第3の工程と
    を少なくとも備え
    前記フッ素化合物は、ハイドロフルオロエーテル及びハイドロフルオロエステルの少なくとも1つから構成されたものであり、
    前記ハイドロフルオロエーテルは、HCF 2 CF 2 OCH 2 CF 3 、CF 3 CHFCF 2 OCH 2 CF 3 、及びCF 3 CHFCF 2 OCH 2 CF 2 CF 3 の中の少なくとも1つである
    ことを特徴とする超臨界処理方法。
  2. 請求項記載の超臨界処理方法において、
    前記溶剤は、多価アルコールのエーテル化合物及び多価カルボン酸のエステル化合物の少なくとも1つである
    ことを特徴とする超臨界処理方法。
  3. 請求項記載の超臨界処理方法において、
    前記溶剤は、ヒドロキシ酸,ヒドロキシ酸のエステル,及びヒドロキシ酸のエーテル化合物の少なくとも1つである
    ことを特徴とする超臨界処理方法。
  4. 請求項記載の超臨界処理方法において、
    前記溶剤は、乳酸エチルである
    ことを特徴とする超臨界処理方法。
  5. 基板を高圧容器の内部に配置する第1の工程と、
    前記高圧容器の内部にフッ素化合物からなる混合溶液を収容して加熱し、前記高圧容器の内部が超臨界状態となった前記フッ素化合物による超臨界流体で充填された状態とする第2の工程と、
    前記高圧容器の内部圧力を低下させて前記超臨界流体が気化された状態とする第3の工程と
    を少なくとも備え、
    前記フッ素化合物は、フッ化ヒドロキシ酸,フッ化ヒドロキシ酸のエステル化合物,及びフッ化ヒドロキシ酸のエーテル化合物の少なくとも1つから構成されている
    ことを特徴とする超臨界処理方法。
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