JP4498366B2 - 流体によって冷却されるイオン源 - Google Patents

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Description

関連出願の参照
本出願は、「水冷式イオン源」を発明の名称として2004年2月23日に出願された米国仮出願第60/547,270の利益を主張する出願であり、特に、その出願は、その出願が開示および教示する事項のすべてにつき、参照によって本明細書に組み込まれる。
本発明は、概略的には、イオン源に関し、具体的には、流体によって冷却されるイオン源に関する。
イオン源は、作動中、大量の熱を発生する。その熱は、作動ガスのイオン化によって生成されたものであり、結果的に、イオン源内に高温プラズマを生じさせる。作動ガスをイオン化するために、磁気回路が、イオン源のイオン化領域に磁界を生成するように形成される。その磁界は、作動ガスが存在するイオン化領域内の強力な電界と相互的に作用する。その電界は、電子を放出するカソードと、正に帯電されたアノードとの間に生成され、また、前記磁気回路は、マグネットと、透磁性材料からなる磁極片とを用いて形成される。イオン源の側壁およびベースは、磁気回路のうちの別の構成部品である。作動中、プラズマのイオンは、イオン化領域内で生成され、その後、誘導された電界によってイオン化領域から離れる方向に加速される。
しかしながら、マグネットは、特に、典型的なイオン源の作動温度範囲内においては、熱に敏感な部品である。例えば、熱放射のみによって冷却される一般的なエンド・ホール・イオン源(end-Hall ion source)においては、特にマグネットへの熱害を防止するため、放電電力が、通常、約100ワットに制限され、また、イオン電流が、通常、約1.0アンペアに制限される。大放電電力、ひいては、大イオン電流を管理するため、アノードを直接冷却するシステムが、マグネットおよびイオン源内の他の部品に到達する熱の量を減少させるために開発された。例えば、イオン化プロセスにおける過剰な熱を吸収するため、中空のアノードを通過するようにクーラントを圧送することにより、3000ワットもある放電電力および3.0アンペアもあるイオン電流を達成することが可能である。真空室内の個別部品間において熱を移動させることは従来から困難であったため、アノードを積極的に冷却する別の手法が阻害されてきた。
イオン源内には、定期的メンテナンスを必要とする部品も存在する。特に、イオン化領域内に流れ込むために作動ガスが通過するガス分配プレートは、作動中に、浸食し、その他、経時的に縮退する。同様に、アノードは、そのアノードが絶縁加工(プロセス)材料でコーティングされるときに、洗浄されなければならず、また、インシュレータは、そのインシュレータが導通性材料でコーティングされるときに、洗浄されなければならない。したがって、イオン源の作動を許容状態に維持するため、イオン源内のある部品が定期的に交換または保守される。
残念ながら、イオン源を冷却する既存の手法は、中空のアノードに至り、かつ、その中空のアノードを通過するように圧送されるクーラントが流れるクーラント・ラインを必要とする。そのような構成により、イオン源の組立ておよびメンテナンスにつき、いくつかの障害が発生する。それら障害は、クーラント・ラインを電気的に絶縁させる必要性と、クーラントを媒介にしてアノードからグランドへの電気的な短絡を発生させる危険性と、クーラント・ライン用の電気的なインシュレータの劣化およびそのインシュレータに必要なメンテナンスと、ガス分配プレート、アノードおよび種々のインシュレータの如き保守可能部品にアクセスするためにクーラント・ラインを分解しなければならないことに伴う大きな不便とを含んでいる。
本明細書および特許請求の範囲に記載されたいくつかの実施態様によれば、アノードから分離し、かつ、独立した冷却プレートを用いてイオン源を冷却することにより、上述の問題が解決される。この方式においては、冷却プレートおよび冷却ラインを、メンテナンス中、保守可能部品への容易なアクセス、分解および再組立てを可能にしつつ、高電圧のアノードから電気的に分離(isolate:絶縁)してもよい。そのような構成においては、マグネットを、冷却プレートによって熱的に保護してもよい。さらに、それら構造物を複数の個別の部分組立体として構成すると、イオン源の組立ておよびメンテナンスが容易になり得る。
一実施態様においては、イオン源が、マグネットに磁気的に結合された磁極片を含んでいる。アノードが、磁極片とマグネットとの間において軸線に対して位置決めされる。冷却プレートが、アノードからクーラントに熱を逃がすために、アノードとマグネットとの間において前記軸線に対して位置決めされる。その冷却プレートは、クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成する。アノードは、冷却プレートから分離可能である。
別の実施態様においては、イオン源が、アノードと冷却プレートとを含んでいる。その冷却プレートは、アノードからクーラントに熱を逃がすために、熱伝導が可能な状態でアノードに接触するように配置される。この冷却プレートは、クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成する。この冷却プレートは、アノードから分離可能である。
さらに別の実施態様においては、アノード部分組立体とマグネット部分組立体とを有するイオン源を作動させる方法が提供される。アノード部分組立体はアノードを有し、また、マグネット部分組立体はマグネットと冷却プレートとを有している。その冷却プレートは、クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成する。アノード部分組立体は、マグネット部分組立体から分離可能である。アノードからクーラントに熱を逃がすために、クーラントがクーラント・キャビティを通過して流れるように提供される。
さらにまた別の実施態様においては、イオン源がアノード部分組立体とマグネット部分組立体とを含んでいる。アノード部分組立体はアノードを有している。マグネット部分組立体はマグネットと冷却プレートとを有している。その冷却プレートは、クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成する。少なくとも1つの部分組立体取付具が、アノード部分組立体をマグネット部分組立体に結合する。それらアノード部分組立体およびマグネット部分組立体は、上記部分組立体取付具の取外し(detaching)により、互いに分離することが可能である。
さらにまた別の実施態様においては、イオン源を組み立てる方法が提供される。マグネット部分組立体が、マグネットと冷却プレートとを有するように組み立てられる。アノード部分組立体が、アノードを有するとともに、アノード部分組立体取付具を用いて組み立てられる。マグネット部分組立体は、部分組立体取付具を用いて、アノード部分組立体に組み付けられる。
さらにまた別の実施態様においては、イオン源を分解する方法が提供される。アノード部分組立体とマグネット部分組立体とを結合する少なくとも1つの部分組立体取付具が取り外される。アノード部分組立体は、アノードを有している。マグネット部分組立体は、マグネットと冷却プレートとを有している。アノード部分組立体は、マグネット部分組立体から分離される。アノード部分組立体内において少なくとも1つのアノード部分組立体取付具が取り外される。アノードは、アノード部分組立体から取り外される。
本明細書および特許請求の範囲には、他のいくつかの実施態様も記載されている。
(1) マグネットに磁気的に連結された磁極片と、
その磁極片と前記マグネットとの間において軸線に対して位置決めされたアノードと
を有するイオン源であって、
前記アノードからクーラントに熱を逃がすために、前記アノードと前記マグネットとの間において前記軸線上に配置された冷却プレートを含み、
その冷却プレートは、前記クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成し、
前記アノードは、前記冷却プレートから分離可能であるイオン源。
(2) (1)項に記載のイオン源であって、さらに、
前記アノードから前記冷却プレートに熱を逃がすために、前記アノードと前記冷却プレートとの間に配置された熱移動界面部品を含むイオン源。
(3) (2)項に記載のイオン源であって、
前記アノードは、正電位を有し、
前記冷却プレートは、中性の電位を有するイオン源。
(4) (2)項に記載のイオン源であって、
前記熱移動界面部品は、
熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する材料を含むイオン源。
(5) (2)項に記載のイオン源であって、
前記熱移動界面部品は、
熱移動プレートと、
その熱移動プレートの表面上に設けられ、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する第1の被膜であって、前記アノードと接触しているものと、
前記熱移動プレートの別の表面上に設けられ、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する第2の被膜であって、前記冷却プレートと接触しているものと
を含むイオン源。
(6) (2)項に記載のイオン源であって、
前記熱移動界面部品は、
前記アノードと前記冷却プレートとの間に設けられ、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する第1の被膜層を含むイオン源。
(7) (2)項に記載のイオン源であって、
前記熱移動界面部品は、
前記アノードと前記クーラント・キャビティとの間に設けられ、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する被膜を含み、
その被膜は、前記アノードのうち前記クーラント・キャビティに露出する表面に付着されるイオン源。
(8) (7)項に記載のイオン源であって、
前記アノードおよび前記冷却プレートは、前記クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成するために、互いにシールされるイオン源。
(9) (2)項に記載のイオン源であって、
前記熱移動界面部品は、
熱移動プレートと、
その熱移動プレートと前記クーラント・キャビティとの間に配置され、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する被膜層と
を含むイオン源。
(10) (9)項に記載のイオン源であって、
前記熱移動プレートおよび前記冷却プレートは、前記クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成するために、互いにシールされるイオン源。
(11) (1)項に記載のイオン源であって、さらに、
前記冷却プレートと前記アノードとの間において前記軸線に沿って配置されたガス分配プレートを含むイオン源。
(12) (1)項に記載のイオン源であって、
前記アノードは、アノード部分組立体内に配置され、
前記マグネットおよび前記冷却プレートは、マグネット部分組立体内に配置され、
前記アノード部分組立体および前記マグネット部分組立体は、互いに物理的に接触しているイオン源。
(13) イオン源であって、
アノードと、
前記アノードからクーラントに熱を逃がすために、熱伝導が可能な状態で前記アノードに接触する冷却プレートと
を含み、
その冷却プレートは、前記クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成し、
前記冷却プレートは、前記アノードから分離可能であるイオン源。
(14) (13)項に記載のイオン源であって、
前記アノードは、正電位を有し、
前記冷却プレートは、中性の電位を有するイオン源。
(15) (13)項に記載のイオン源であって、さらに、
前記アノードから前記冷却プレートに熱を逃がすために、前記アノードと前記冷却プレートとの間に配置され、かつ、熱伝導が可能な状態でそれらアノードと冷却プレートとに接触する熱移動界面部品を含むイオン源。
(16) (15)項に記載のイオン源であって、
前記アノードおよび前記冷却プレートは、正の等電位にあるイオン源。
(17) (15)項に記載のイオン源であって、
前記アノードは、正電位を有し、
前記冷却プレートは、中性の電位を有するイオン源。
(18) (13)項に記載のイオン源であって、
前記アノードは、アノード部分組立体内に配置され、
前記マグネットおよび前記冷却プレートは、マグネット部分組立体内に配置され、
前記アノード部分組立体および前記マグネット部分組立体は、互いに物理的に接触しているイオン源。
(19) イオン源を作動させる方法であって、
アノード部分組立体およびマグネット部分組立体を提供する工程であって、前記アノード部分組立体はアノードを有し、前記マグネット部分組立体はマグネットと冷却プレートとを有し、その冷却プレートは、クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成し、前記アノード部分組立体は、前記マグネット部分組立体から分離可能であるものと、
前記アノードから前記クーラントに熱を逃がすために、前記クーラント・キャビティを通過するようにクーラントを流す工程と
を含む方法。
(20) (19)項に記載の方法であって、さらに、
前記アノードと前記冷却プレートとを、互いに異なる電位に維持する工程を含む方法。
(21) (19)項に記載の方法であって、さらに、
前記アノードは正電位に、前記冷却プレートは中性の電位にそれぞれ維持する工程を含む方法。
(22) イオン源であって、
アノードを有するアノード部分組立体と、
マグネットおよび冷却プレートを有するマグネット部分組立体であって、前記冷却プレートは、クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成するものと、
前記アノード部分組立体を前記マグネット部分組立体に結合する少なくとも1つの部分組立体取付具であって、前記アノード部分組立体および前記マグネット部分組立体は、当該部分組立体取付具の取外しによって分離可能であるものと
を含むイオン源。
(23) (22)項に記載のイオン源であって、
前記アノード部分組立体は、さらに、磁極片を有し、
前記アノードは、前記アノード部分組立体と前記マグネット部分組立体とが前記部分組立体取付具によって結合されている状態で、前記磁極片と前記マグネットとの間において軸線に対して位置決めされるイオン源。
(24) (22)項に記載のイオン源であって、
前記アノード部分組立体は、さらに、磁極片を有し、
前記アノードおよび前記磁極片は、前記アノード部分組立体内において、少なくとも1つのアノード部分組立体取付具によって結合されるイオン源。
(25) イオン源を組み立てる方法であって、
マグネットと冷却プレートとを有するマグネット部分組立体を組み立てる工程と、
アノードを有するアノード部分組立体を組み立てる工程であって、前記アノード部分組立体は、アノード部分組立体取付具によって組み立てられるものと、
部分組立体取付具を用いて前記マグネット部分組立体を前記アノード部分組立体に組み付ける工程と
を含む方法。
(26) (25)項に記載の方法であって、
前記冷却プレートは、
クーラント・キャビティと、
クーラント・キャビティ内に流れ込むためにクーラントが通過して流れるクーラント・ラインと
を有する方法。
(27) イオン源を分解する方法であって、
アノード部分組立体とマグネット部分組立体とを結合する少なくとも1つの部分組立体取付具を取り外す工程であって、前記アノード部分組立体はアノードを有し、前記マグネット部分組立体はマグネットと冷却プレートとを有するものと、
前記アノード部分組立体を前記マグネット部分組立体から分離する工程と、
前記アノード部分組立体内において、少なくとも1つのアノード部分組立体取付具を取り外す工程と、
前記アノードを前記アノード部分組立体から取り外す工程と
を含む方法。
(28) (27)項に記載の方法であって、さらに、
ガス分配プレートを前記アノード部分組立体から取り外す工程を含む方法。
(29) (27)項に記載の方法であって、
前記冷却プレートは、
クーラント・キャビティと、
クーラント・キャビティ内に流れ込むようにクーラントが通過して流れるクーラント・ラインと
を有する方法。
図1には、付着室(デポジション・チャンバ:deposition chamber)101内のイオン源100の作動環境の一例が示されており、その付着室101は、一般に、真空室を有する。イオン源100は、別の材料104による基板102の処理・加工を促進するエンド・ホール・イオン源であるが、別の種類のイオン源および用途を採用することが可能である。図示された環境においては、イオン源106が材料104をターゲット108から基板102に向けってスパッタするにつれて、基板102が付着室101内で回転させられる。したがって、スパッタされた材料104は、基板102の表面上に付着される。別の実施態様においては、その付着される材料を、蒸発源(エバポレーション源:evaporation source)または別の付着源(デポジション源:deposition source)によって生成してもよい。イオン源106を、本明細書に記載された、流体によって冷却されるイオン源の一具体例としてもよいことを理解すべきである。イオン源100は、材料104の基板102上への付着を向上させる(すなわち、促進する)ため、基板102に向けられている。
したがって、イオン源100は、本明細書に記載されているように、冷却プレートを通過して流れる液体またはガス状のクーラント(すなわち、流体クーラント)を用いて冷却される。クーラントのいくつかの例として、蒸留水、水道水等(tap water)、窒素、ヘリウム、エチレングリコールならびに他の液体およびガスが、これらに限定されることなく、存在してもよい。互いに隣接するいくつかの物体の表面間の熱移動が、真空室内においては、非真空室内におけるより低効率であることを理解すべきである。すなわち、隣接する2つの表面間の物理的接触は、一般的に、顕微鏡レベルにおいて微小であり、また、真空室内においては、対流による熱移動が事実上発生しない。したがって、そのような熱移動を促進すなわち向上させるため、あるいくつかの隣接表面を、機械加工し、圧縮し、またはコーティングし、その他、組み立てられるいくつかの部品の熱伝導性が向上するように界面接触(interface)させてもよい。
さらに、メンテナンスの要求事項および電気的な漏洩は、作動のために考慮すべき重要な事項でもある。したがって、イオン源100の構成により、いくつかの部品の組立体を、便利な部分組立体単位で、イオン源本体から容易に分離するとともに、そのイオン源本体に容易に挿入することが可能となり、それにより、イオン源を構成するいくつかの部品のメンテナンスが容易となる。それら部品は、電気的な破壊および電流漏れ(例えば、アノードから、接地された部品を経由して、グランドまでの経路、アノードからクーラントを経由してグランドまでの経路など)を防止するために、絶縁し(insulate)、その他、分離(isolate)してもよい。
図2には、流体によって冷却されるイオン源200が一例として断面図で示されている。本明細書においては、当該イオン源を構成するいくつかの部品の位置が、軸線201に対して相対的に説明される。軸線201および本明細書において説明される他のいくつかの軸線は、一部品の、他の部品に対する、上記軸線の方向における相対的な位置の説明を容易にするために図示されている。いかなる部品も、図示されたいくつかの軸線と実際に交差することは不要である。
磁極片202が、透磁性材料によって構成されるとともに、磁気回路の一方の極を実現する。マグネット204が、その磁気回路の他方の極を実現する。磁極片202とマグネット204とは、磁気回路を完成させるために、透磁性のベース206と、透磁性の本体側壁(図示しない)とを介して接続されている。イオン源についての種々の実施態様において使用されるいくつかのマグネットは、永久磁石または電磁石としてもよく、また、磁気回路のうちの他のいくつかの部分に沿って配置してもよい。
図示された実施態様においては、アノード208が、複数の絶縁スペーサ(図示しない)により、磁極片202の下方に隙間を隔てて配置されている。このアノード208は、正電位に給電され、一方、カソード210、磁極片202、マグネット204、ベース206および前記側壁は、接地される(すなわち、中性の電位を有する)。この構成により、イオン化領域212内において、磁界と電界との間での相互作用が起こる。イオン化領域212内においては、作動ガスの分子がイオン化されてプラズマが発生する。やがて、イオンは、イオン化領域212から脱出し、そして、カソード210の方向に、しかも、基板に向かって加速される。
図示された実施態様においては、電子を発生させるために熱フィラメント式カソードが使用される。熱フィラメント・カソードが作用するために、耐火性の金属ワイヤが加熱され、その加熱のために、熱フィラメント・カソードに交流電流が、熱フィラメント・カソードの温度が熱イオン電子を放出する高さになるまで流される。カソードの電位はグランド電位に近い電位であるが、異なる電位に変更することが可能である。別の一般的な実施態様においては、電子を発生させるために、中空カソード型のカソードが使用される。中空カソード型の電子源が作動するために、作動ガス内にプラズマが発生させられるとともにそのプラズマから電子が抽出される。そのために、中空カソードがグランド電位より数ボルト負の電位にバイアスされるが、その電位は、異なる電位に変更することが可能である。それら2種類のカソードとは異なる他の種類のカソードを採用することが可能である。
作動ガスは、ダクト214を通過してイオン化領域212に供給されるとともに、出口218を通過してガス分配プレート216の背後において放出される。作動中、図示されたガス分配プレート216は、セラミック製のアイソレータ220と、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する熱移動界面部品222とにより、当該イオン源中の他の部品から電気的に分離(isolate)される。したがって、ガス分配プレート216は、電気的に浮動な状態に置かれる。ただし、ガス分配プレート216は、別の実施態様においては、接地するか、または零電位に帯電してもよい。ガス分配プレート216は、作動ガスがイオン化領域212内に均一に分配されることを促進する。多くの構成態様においては、ガス分配プレート216は、ステンレス・スチール製であるとともに、定期的な取外しおよびメンテナンスを必要とする。ガス分配プレートを構成する他の材料の例として、グラファイト、チタンおよびタンタルがあるが、これらに限定されない。
イオン源200の作動により、大量の熱が発生し、その熱は、主として、アノード208に移動する。例えば、一般的な実施態様においては、望ましい作動条件を、3000ワットのオーダとしてもよく、そのうちの75%を、アノード208によって吸収される不要熱としてもよい。したがって、冷却を行うために、アノード208の下面が熱移動界面部品222の上面に押し付けられ、また、熱移動界面部品222の下面が冷却プレート224の上面に押し付けられる。その冷却プレート224は、クーラントが通過して流れるクーラント・キャビティ226を有する。一実施態様においては、熱移動界面部品222は、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する材料であって、例えば、窒化ホウ素、窒化アルミニウムまたは窒化ホウ素と窒化アルミニウムの複合物(例えば、GEアドバンス・セラミック社によって販売されているBIN77)のようなものを有する。熱移動界面部品222を単層界面部品または多層界面部品としてもよいことを理解すべきである。
一般に、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する低弾性係数材料は、イオン源の環境において、高弾性係数材料より良好に機能する。低弾性係数材料は、材料が破損しない状態で熱変形に耐えることが可能である程度が、高弾性係数材料より高い。さらに、真空室内においては、隣接面間に非常に小さな隙間しかなくても、それが原因で、それら隣接面間の界面を通過する熱移動が大きく低減する。したがって、低弾性係数材料には、熱的に接触する表面上における小さな表面凹凸(プラナ・デビエーション:planar deviations)によく追従してそれら表面間の界面上において隙間を最小化する傾向がある。
図示された実施態様においては、熱移動界面部品222は、冷却プレート224を、正に帯電されるアノード208から電気的に分離(isolate)するが、それと共に、高い熱伝導性を実現する。したがって、熱移動界面部品222により、アノード208が高い正電位を有する一方で、冷却プレート224がグランド電位に維持されることが可能となる。さらに、冷却プレート224は、アノード208を冷却するとともに、マグネット204をアノード208の熱から熱的に絶縁する。
図3には、流体によって冷却されるイオン源300が一例として分解断面図で示されている。当該イオン源を構成するいくつかの部品の位置が、本明細書においては、軸線301に対して相対的に説明される。透磁性を有する磁極片302が、透磁性を有するベース306と、透磁性を有する側壁(図示しない)とを介して、マグネット304に接続されている。カソード310が、イオン源300の出力部の外側に、その放出(イオン源300からのイオンビームの放出)を維持するとともにイオン源300から放出されるイオンビームを中性化する電子を生成するために、配置される。
ダクト314により、作動ガスが、出口318およびガス分配プレート316を通過してイオン化領域312に供給される。ガス分配プレート316は、インシュレータ320によってアノード308から、熱移動界面部品322によって冷却プレート324から、それぞれ電気的に分離(isolate)される。
アノード308が、少なくとも1つの絶縁スペーサ(図示しない)により、磁極片302から離れた位置に配置されている。一般的な実施態様においては、アノード308が正電位にセットされ、また、磁極片302、ベース306、前記側壁、カソード310およびマグネット304が接地される。ただし、異なる電圧関係を採用することが可能である。
冷却プレート324が、アノード308とマグネット304との間に配置され、それにより、アノード308から熱を取り出すことによってマグネット304が熱的に保護される。この冷却プレート324は、クーラント(例えば、液体またはガス)が通過して流れることが可能であるクーラント・キャビティ326を有する。図3の冷却プレート324においては、クーラント・キャビティ326が、ドーナッツ形状の冷却プレート324の内周部の近傍に配置された通路を形成する。ただし、別のいくつかの実施態様においては、キャビティについて他の大きさおよび構成を採用することが可能である。クーラント・ライン(図示しない)が冷却プレート324に接続され、それにより、冷却プレート324のクーラント・キャビティ326を通過するクーラントの流れが生起される。
一実施態様においては、冷却プレート324、マグネット304、ベース306およびダクト314が1つの部分組立体(「マグネット部分組立体」の一例)として組み立てられ、また、磁極片302、アノード308、インシュレータ320、ガス分配プレート316および熱移動界面部品322が第2の部分組立体(「アノード部分組立体」の一例)として組み立てられる。メンテナンス中、冷却プレート324と、関連するクーラント・ラインの分解を必要とすることなく、上記アノード部分組立体をそっくり上記マグネット部分組立体から分離することが可能である。
図4には、流体によって冷却されるイオン源400が一例として概略的に示されている。当該イオン源を構成するいくつかの部品の位置が、本明細書においては、軸線401に対して相対的に説明される。イオン源400は、図2および図3に関連して説明されたいくつかのイオン源と類似の構造を有する。図4に示される実施態様において特に注目すべきことは、熱移動界面部品402の構造であり、その熱移動界面部品402は、金属プレート404によって形成されている。その金属プレート404は、その金属プレート404の表面上において第1の被膜406を有し、さらに、金属プレート404の表面上において第2の被膜410を有する。第1の被膜406は、金属プレート404の表面上に配置され、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する材料により構成されており、その材料は、熱伝導が可能な状態でアノード408に接触している金属プレート404の表面上に配置される。一方、第2の被膜410は、金属プレート404の表面上に配置され、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する材料により構成されており、その材料は、熱伝導が可能な状態で冷却プレート412に接触している金属プレート404の表面上に配置される。一実施態様においては、熱移動界面部品402の各表面を被覆するために、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する材料(例えば、酸化アルミニウム)が熱移動界面部品402上にスプレーされる。別の実施態様においては、金属プレート404の複数の表面のうちの1つのみが、上記のようにして被覆される。いずれの実施態様においても、アノード408が、熱伝導が可能な状態で冷却プレート412に接触する。
冷却プレート412は、クーラント・キャビティ414を形成するように構成されることに注目されたい。したがって、アノード408から熱を吸収するために、クーラント(例えば、液体またはガス)がクーラント・ライン416およびクーラント・キャビティ414を通過して流れることが可能である。
当該イオン源を構成する他のいくつかの部品として、マグネット418、ベース420、側壁422、磁極片424、カソード426、ガス・ダクト428、ガス分配プレート430、複数のインシュレータ432および複数の絶縁スペーサ434がある。アノード408は、正電位(例えば、75〜300ボルトであるが、これに限定されない)にセットされ、また、磁極片424、マグネット418、冷却プレート412、ベース420および側壁422は接地されている。インシュレータ432および熱移動界面部品402上に配置された電気的絶縁材料のおかげで、ガス分配プレート430が電気的に浮動な状態にある。
図5には、流体によって冷却されるイオン源500が別の例として概略的に示されている。当該イオン源を構成するいくつかの部品の位置が、本明細書においては、軸線501に対して相対的に説明される。イオン源500は、図2ないし図4に関連して説明されたいくつかのイオン源と類似の構造を有する。図5に示される実施態様において特に注目すべきことは、熱移動界面部品502の構造であり、その熱移動界面部品502は、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する材料の被膜によって構成され、それにより、アノード508と冷却プレート512とが、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する状態で互いに接触する。一実施態様においては、アノード508の下面を被覆するために、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する材料がアノード508上にスプレーされる。別の実施態様においては、冷却プレート512の上面を被覆するために、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する材料が冷却プレート512上にスプレーされる。
冷却プレート512は、クーラント・キャビティ514を形成するように構成されることに注目されたい。したがって、アノード508から熱を吸収するために、クーラント(例えば、液体またはガス)がクーラント・ライン516およびクーラント・キャビティ514を通過して流れることが可能である。
当該イオン源を構成する他のいくつかの部品として、マグネット518、ベース520、側壁522、磁極片524、カソード526、ガス・ダクト528、ガス分配プレート530、複数のインシュレータ532および複数の絶縁スペーサ534がある。アノード508は、正電位(例えば、75〜300ボルトであるが、これに限定されない)にセットされ、また、磁極片524、マグネット518、冷却プレート512、ベース520および側壁522は接地されている。インシュレータ532および熱移動界面部品502上に配置された電気的絶縁材料のおかげで、ガス分配プレート530が電気的に浮動な状態にある。
図6には、流体によって冷却されるイオン源600がさらに別の例として概略的に示されている。当該イオン源を構成するいくつかの部品の位置が、本明細書においては、軸線601に対して相対的に説明される。イオン源600は、図2ないし図5に関連して説明されたいくつかのイオン源と類似の構造を有する。図6に示される実施態様において特に注目すべきことは、熱移動界面部品602の構造であり、その熱移動界面部品602は、熱移動プレート604によって構成されている。その熱移動プレート604は、被膜605を有する。その被膜605は、熱移動プレート604の表面上に配置されるとともに、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する材料によって構成される。それら熱移動プレート604と被膜605との組合せにより、アノード608と、クーラント・キャビティ614内に収容されるクーラントとの間に、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する界面部品が実現される。クーラント・キャビティ614は、冷却プレート612と熱移動プレート604とによって形成される。したがって、アノード608と冷却プレート612とは、熱移動界面部品602とクーラント・キャビティ614内のクーラントとを媒介にして、熱伝導が可能な状態で互いに接触する。一実施態様においては、クーラントの熱対流を促進するとともにそのクーラントを経由した電気的漏洩を低減ないしは防止するために、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する材料が、熱移動プレート604の下面(すなわち、クーラント・キャビティ614に臨む(露出する)表面)上にスプレーされる。
冷却プレート612は、クーラント・キャビティ614を形成するように構成され、その冷却プレート612は、Oリング636と少なくとも1つのクランプ638とを用いて、熱移動プレート604に対してシールされることに注目されたい。クランプ638は、熱移動プレート604から冷却プレート612への電気的短絡を防止するために、絶縁される。したがって、アノード608から熱を吸収するために、クーラントがクーラント・ライン616およびクーラント・キャビティ614を通過して流れることが可能である。なお、継ぎ目(seam)640により、熱移動プレート604と冷却プレート612とが互いに仕切られ、図示された実施態様においては、それら熱移動プレート604と冷却プレート612とが互いに共同して、クーラント・キャビティ614の諸寸法を決める。しかしながら、熱移動プレート604と冷却プレート612とのうちのいずれかを、クーラント・キャビティ614の形成を助ける単なる平坦プレートとすることが可能であることを理解すべきである。ただし、この場合には、その平坦プレートは、クーラント・キャビティ614への容積の追加に寄与しない。
当該イオン源を構成する他のいくつかの部品として、マグネット618、ベース620、側壁622、複数の支持体623、磁極片624、カソード626、ガス・ダクト628、ガス分配プレート630、複数のインシュレータ632および複数の絶縁スペーサ634がある。アノード608および熱移動プレート604は、正電位(例えば、75〜300ボルトであるが、これに限定されない)にセットされ、また、磁極片624、マグネット618、冷却プレート612、ベース620および側壁622は接地されている。クーラントへの熱の移動を促進するために、アノード608と熱移動プレート604との間に、熱伝導性材料(例えば、GRAFOILまたはCHO-SEAL)を配置してもよい。ガス分配プレート630は、電気的に浮動な状態にある。
図7には、流体によって冷却されるイオン源700がさらに別の例として概略的に示されている。当該イオン源を構成するいくつかの部品の位置が、本明細書においては、軸線701に対して相対的に説明される。イオン源700は、図2ないし図6に関連して説明されたいくつかのイオン源と類似の構造を有する。図7に示される実施態様において特に注目すべきことは、冷却プレート702の構造であり、その冷却プレート702は、アノード708から電気的に絶縁されていない。その代わり、冷却プレート702は、いくつかのインシュレータにより、イオン源700のうち実質的に他の部分から絶縁されている。それらインシュレータとしては、複数の絶縁スペーサ734、複数のインシュレータ732および複数のインシュレータ736がある。ダクト728および複数の水ライン716がそれぞれ、複数のインシュレータ738および複数のインシュレータ740によって電気的に分離(isolate)されている。したがって、アノード708および冷却プレート702は、正電位にあり、ガス分配プレート730は電気的に浮動な状態にあり、そして、イオン源700のうち他の部品のうちの大半は、接地されている。クーラントへの熱の移動を促進するために、アノード708と冷却プレート702との間に、熱伝導性材料(例えば、GRAFOILまたはCHO-SEAL)を配置してもよい。
冷却プレート702は、アノード708から熱を吸収するために、クーラントがクーラント・ライン716およびクーラント・キャビティ714を通過して流れるようにクーラント・キャビティ714を形成するように構成されることに注目されたい。当該イオン源を構成する他のいくつかの部品として、マグネット718、ベース720、側壁722、磁極片724、カソード726、ガス・ダクト728、ガス分配プレート730、複数のインシュレータ732および複数の絶縁スペーサ734がある。
図8には、流体によって冷却されるイオン源800がさらに別の例として概略的に示されている。当該イオン源を構成するいくつかの部品の位置が、本明細書においては、軸線801に対して相対的に説明される。イオン源800は、図2ないし図7に関連して説明されたいくつかのイオン源と類似の構造を有する。図8に示される実施態様において特に注目すべきことは、熱移動界面部品802の構造であり、その熱移動界面部品802は、アノード808の下面であって被膜805を有するものによって構成される。その被膜805は、アノード808の表面上に配置されるとともに、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する材料によって構成されている。それらアノード808の下面と被膜805との組合せにより、アノード808と、クーラント・キャビティ814内に収容されるクーラントとの間に、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する界面部品が実現される。クーラント・キャビティ814は、冷却プレート812とアノード808とによって形成される。一実施態様においては、アノード808の下面(すなわち、クーラント・キャビティ814に臨む(露出する)表面)を被覆するために、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する材料がアノード808の下面上にスプレーされる。図示された実施態様においては、アノード808と冷却プレート812とが、被膜805とクーラントとを媒介として、熱伝導性を有する状態で接触する。
冷却プレート812は、クーラント・キャビティ814を形成するように構成され、その冷却プレート812は、複数のOリング836と少なくとも1つのクランプ838とを用いて、アノード808に対してシールされ、それらクランプ838は、熱移動界面部品802から冷却プレート812への電気的短絡を防止するために絶縁されていることに注目されたい。したがって、アノード808から熱を吸収するために、クーラントがクーラント・ライン816およびクーラント・キャビティ814を通過して流れることが可能である。継ぎ目840により、アノード808と冷却プレート812とが互いに仕切られ、図示された実施態様においては、それらアノード808と冷却プレート812とが互いに共同して、クーラント・キャビティ814の諸寸法を決める。しかしながら、アノード808の表面を単に平坦にするか、または冷却プレート812を単なる平坦プレートにし、それにより、1つの部品が、クーラント・キャビティ814への容積の追加に寄与することはないが、それでもなお、そのクーラント・キャビティ814の形成に寄与するようにすることが可能であることを理解すべきである。
当該イオン源を構成する他のいくつかの部品として、マグネット818、ベース820、側壁822、磁極片824、カソード826、ガス・ダクト828、ガス分配プレート830、複数のインシュレータ832、複数の支持体842および複数の絶縁スペーサ834がある。アノード808は、正電位(例えば、75〜300ボルトであるが、これに限定されない)にセットされ、また、磁極片824、マグネット818、冷却プレート812、ベース820および側壁822は接地されている。ガス分配プレート830は、電気的に浮動な状態にある。
図9には、流体によって冷却されるイオン源900が一例として断面図で示されている。当該イオン源を構成するいくつかの部品の位置が、本明細書においては、軸線901に対して相対的に説明される。イオン源900は、図2ないし図8に関連して説明されたいくつかのイオン源と類似の構造を有する。図9に示される実施態様において特に注目すべきことは、イオン源900の複数の部分組立体であり、それらは、イオン源900の分解および組立てを容易にする。
特に、図示された実施態様においては、イオン源900は、磁極片903と、少なくとも1つの部分組立体取付具902(例えば、複数本のボルト)とを有する。部分組立体取付具902は、ねじ穴904に挿入されて、アノード部分組立体をマグネット部分組立体に結合する。いくつかの実施態様においては、そのアノード部分組立体が、イオン源のアノードを含み、また、そのアノード部分組立体は、イオン源900の磁極片、熱移動界面部品およびガス分配プレートをも含むようにしてもよいが、他の構成を採用することが可能である。同様に、いくつかの実施形態においては、上記マグネット部分組立体が、イオン源900のマグネットと冷却プレートとを含み、また、そのマグネット部分組立体は、イオン源900のベース、クーラント・ラインおよびガス・ダクトをも含むようにしてもよいが、他の構成を採用することが可能である。イオン源900の側壁は、それら部分組立体のいずれかのうちの一部品としたり、分解中に一時的に取り外すことが可能な独立した部品としてもよい。
図示された実施態様においては、少なくとも1つのアノード部分組立体取付具906(例えば、複数本のボルト)が、少なくとも1つのインシュレータ908を貫通して磁極片903内にねじ込まれることにより、上記アノード部分組立体を組み立てる。そのアノード部分組立体取付具906は、上記アノード部分組立体を分解し、そして、熱移動界面部品を取り外すために、取り外すことが可能であり、それにより、イオン源900のガス分配プレートの取外しおよび挿入のためのアクセスが容易になる。
図10には、流体によって冷却されるイオン源が一例として分解断面図で示されている。当該イオン源を構成するいくつかの部品の位置が、本明細書においては、軸線1001に対して相対的に説明される。部分組立体用の複数本のボルト1004が外されることにより、マグネット部分組立体1000が、アノード部分組立体1002から分離した状態にある。図示された実施態様においては、マグネット部分組立体1000が冷却プレート1006を有している。
図11には、流体によって冷却されるイオン源が一例として分解断面図で示されている。当該イオン源を構成するいくつかの部品の位置が、本明細書においては、軸線1101に対して相対的に説明される。マグネット部分組立体1100がアノード部分組立体1102から分離した状態にあり(図10に関連して説明したように)、また、アノード部分組立体用の複数本のボルト1104が外されることにより、熱移動界面部品1103が、アノード部分組立体1102のうちの残りの部分から分離される。それにより、ガス分配プレート1106へのアクセスがメンテナンスのために実現される。
図12には、流体によって冷却されるイオン源の一例を分解するための工程1200が示されている。取外し工程1202により、アノード部分組立体をマグネット部分組立体に結合する少なくとも1つの部分組立体用ボルトが外される。マグネットおよび冷却プレートがそのマグネット部分組立体内に存在する。一実施態様においては、上記部分組立体用ボルトが、磁極片から、アノードを通過して、冷却プレート内のねじ穴に延びているが、他の構成を採用することが可能である。分離工程1204により、図10に例示されているように、アノード部分組立体がマグネット部分組立体から分離される。
図示された実施態様においては、別の取外し工程1206により、熱移動界面部品をアノードに取り付ける少なくとも1つのアノード部分組立体用ボルトが外される。分離工程1208により、熱移動界面部品がアノードから分離され、それにより、ガス分配プレートへのアクセスが実現される。しかしながら、別のいくつかの実施態様においては、ガス分配プレートが、熱移動界面部品の下方に、かつ、中心軸線上に位置しており、よって、単にアノード部分組立体を取り外すだけで、ガス分配プレートがアクセス経路に臨まされる。したがって、いくつかの実施態様においては、取外し工程1206および分離工程1208を省略してもよい。メンテナンス工程1210においては、ガス分配プレートがアノード部分組立体から分離され、また、アノードおよびインシュレータが、メンテナンスのために分解される。
図13には、流体によって冷却されるイオン源の一例を組み立てるための工程1300が示されている。メンテナンス工程1302により、インシュレータ、アノードおよびガス分配プレートがアノード部分組立体として組み立てられる。図示された実施態様においては、組付工程1304により、ガス分配プレートをアノード部分組立体内で保持するために、熱移動界面部品がアノードに組み付けられる。取付工程1306により、熱移動界面部品をアノードに組み付けるために、少なくとも1つのアノード部分組立体用ボルトが締められる。しかしながら、別のいくつかの実施態様においては、ガス分配プレートが、熱移動界面部品の下方に、かつ、中心軸線上に位置しており、よって、単にアノード部分組立体を取り外すだけで、ガス分配プレートがアクセス経路に臨まされる。したがって、いくつかの実施態様においては、組付工程1304および取付工程1306を省略してもよい。
組付工程1308により、アノード部分組立体がマグネット部分組立体に組み付けられる。マグネットおよび冷却プレートが、そのマグネット部分組立体内に存在する。取付工程1310により、アノード部分組立体をマグネット部分組立体に組み付けるために、少なくとも1つの部分組立体用ボルトが締められる。一実施態様においては、その部分組立体用ボルトが、磁極片から、アノードを通過して、冷却プレート内のねじ穴に延びているが、他の構成を採用することが可能である。
図14には、流体によって冷却されるイオン源1400がさらに別の例として概略的に示されている。当該イオン源を構成するいくつかの部品の位置が、本明細書においては、軸線1401に対して相対的に説明される。イオン源1400は、図2ないし図11に関連して説明されたいくつかのイオン源と類似の構造を有する。図14に示される実施態様において特に注目すべきことは、冷却プレート1402の構造であり、その冷却プレート1402は、熱伝導が可能な状態でアノード1408に接触している。図14に示される実施形態の利点の一つは、アノード1408の直径がそのアノード1408が加熱されるにつれて増加するということにある。したがって、冷却プレート1402とアノード1408との、熱伝導が可能な状態での接触が、アノード1408の拡張による圧力のもと、改善される傾向がある。冷却プレート1402とアノード1408との間の接触界面が、平面で、かつ、軸線1401に平行であることが必ずしも必要とされないことを理解すべきである。界面についての他の形状(例えば、異なる方向を向いた複数の熱伝導性接触面を有するかみ合い界面(interlocking interface))を採用することが可能である。
冷却プレート1402は、クーラント・キャビティ1414を形成するように構成されることに注目されたい。したがって、アノード1408から熱を吸収するため、クーラントが、クーラント・ライン1416およびクーラント・キャビティ1414を通過して流れることが可能である。別の実施態様においては、冷却プレート1402の内側部分を、アノード1408の外面で置き換えることが可能であり、この場合、それら冷却プレート1402およびアノード1408は、クーラント・キャビティ1414(図8と類似の構造)を形成するために、アノード1408と冷却プレート1402とを互いにシールするOリングと組み合わせられる。
当該イオン源を構成する他のいくつかの部品として、マグネット1418、ベース1420、側壁1422、磁極片1424、カソード1426、ガス・ダクト1428、ガス分配プレート1430、複数のインシュレータ1432、複数の支持体1442および複数の絶縁スペーサ1434がある。アノード1408および冷却プレート1402は、正電位(例えば、75〜300ボルトであるが、これに限定されない)にセットされ、また、磁極片1424、マグネット1418、ベース1420および側壁1422は接地されている。ガス分配プレート1430は、絶縁されているため、電気的に浮動な状態にある。
図示された実施態様においては、冷却プレート1402が、アノード1408と電気的に接触しているため、アノード1408と等電位にある。したがって、クーラント・ライン1416は、複数のアイソレータ1440により、冷却プレート1402の正電位から絶縁されている。別の実施態様においては、熱移動を促進するために、熱伝導性を有する熱移動界面部品(図示しない)を、冷却プレート1402とアノード1408との間に配置してもよい。その熱移動界面部品が、導電性を有する材料(例えば、GRAFOILまたはCHO-SEAL)である場合には、冷却プレート1402はアノード1408と等電位となる。これに代えて、その熱移動界面部品が、電気的に絶縁性を有する材料(例えば、窒化ホウ素、窒化アルミニウムまたは窒化ホウ素と窒化アルミニウムの複合物)である場合には、冷却プレート1402は、アノード1408上の電位から電気的に絶縁される。したがって、冷却プレート1402は、接地してもよく、そうすれば、アイソレータ1440は不要となる。いずれの場合にも、冷却プレート1402およびアノード1408が直接的に物理的に接触しているか、両者間に熱移動界面部品(電気的に導通性を有するか絶縁性を有するかを問わない)が介在するかを問わず、それら冷却プレート1402およびアノード1408は、アノード1408から冷却プレート1402に熱を導くために、熱伝導が可能な状態で互いに接触することに変わりはない。
本明細書および特許請求の範囲に記載されたいくつかの論理上の工程は、特許請求の範囲に別段に明示されるか、または特定の順序が特許請求の範囲中の用語によって内在的に必要とされていない限り、いかなる順序で実施してもよい。
以上説明した明細書、いくつかの例およびデータにより、本発明のいくつかの具体例についての構成および使用法が完全に説明される。本発明の主旨および範囲を逸脱することなく、本発明についての多くの具体例を実現することが可能であるため、本発明は、後に添付される特許請求の範囲に存在する。さらに、特許請求の範囲の記載から逸脱することなく、本発明についての種々の具体例をさらに別の具体例に組み合わせてもよい。
付着室内のイオン源の作動環境の一例を示す図である。 流体によって冷却されるイオン源の一例を示す断面図である。 流体によって冷却されるイオン源の一例を示す分解断面図である。 流体によって冷却されるイオン源の一例を示す概略図である。 流体によって冷却されるイオン源の別の例を示す概略図である。 流体によって冷却されるイオン源のさらに別の例を示す概略図である。 流体によって冷却されるイオン源のさらに別の例を示す概略図である。 流体によって冷却されるイオン源のさらに別の例を示す概略図である。 流体によって冷却されるイオン源の一例を示す断面図である。 流体によって冷却されるイオン源の一例を示す分解断面図である。 流体によって冷却されるイオン源の一例を示す分解断面図である。 流体によって冷却されるイオン源の一例を分解するための工程を示す図である。 流体によって冷却されるイオン源の一例を組み立てるための工程を示す図である。 流体によって冷却されるイオン源のさらに別の例を示す概略図である。

Claims (29)

  1. マグネットに磁気的に連結された磁極片と、
    その磁極片と前記マグネットとの間において軸線に対して位置決めされたアノードと
    を有するイオン源であって、
    前記アノードからクーラントに熱を逃がすために、前記アノードと前記マグネットとの間において前記軸線上に配置された冷却プレートであって、その冷却プレートは、前記クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成し、前記アノードは、前記冷却プレートから分離可能であるものと、
    前記アノードから前記冷却プレートに熱を逃がすために、前記アノードと前記冷却プレートとの間に配置された熱移動界面部品であって、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有するものと
    を含むイオン源。
  2. 請求項1に記載のイオン源であって、
    前記アノードは、正電位を有し、
    前記冷却プレートは、中性の電位を有するイオン源。
  3. 請求項1に記載のイオン源であって、
    前記熱移動界面部品は、
    熱移動プレートと、
    その熱移動プレートの表面上に設けられ、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する第1の被膜であって、前記アノードと接触しているものと、
    前記熱移動プレートの別の表面上に設けられ、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する第2の被膜であって、前記冷却プレートと接触しているものと
    を含むイオン源。
  4. 請求項1に記載のイオン源であって、
    前記熱移動界面部品は、
    前記アノードと前記冷却プレートとの間に設けられ、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する被膜層を含むイオン源。
  5. 請求項1に記載のイオン源であって、
    前記熱移動界面部品は、
    前記アノードと前記クーラント・キャビティとの間に設けられ、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する被膜を含み、
    その被膜は、前記アノードのうち前記クーラント・キャビティに露出する表面に付着されるイオン源。
  6. 請求項5に記載のイオン源であって、
    前記アノードおよび前記冷却プレートは、前記クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成するために、互いにシールされるイオン源。
  7. 請求項1に記載のイオン源であって、
    前記熱移動界面部品は、
    熱移動プレートと、
    その熱移動プレートと前記クーラント・キャビティとの間に配置され、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する被膜層と
    を含むイオン源。
  8. 請求項7に記載のイオン源であって、
    前記熱移動プレートおよび前記冷却プレートは、前記クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成するために、互いにシールされるイオン源。
  9. 請求項1に記載のイオン源であって、さらに、
    前記冷却プレートと前記アノードとの間において前記軸線に沿って配置されたガス分配プレートを含むイオン源。
  10. 請求項1に記載のイオン源であって、
    前記アノードは、アノード部分組立体内に配置され、
    前記マグネットおよび前記冷却プレートは、マグネット部分組立体内に配置され、
    前記アノード部分組立体および前記マグネット部分組立体は、互いに物理的に接触しているイオン源。
  11. イオン源であって、
    アノードと、
    そのアノードからクーラントに熱を逃がすために、熱伝導が可能な状態で前記アノードに接触する冷却プレートであって、その冷却プレートは、前記クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成し、前記冷却プレートは、前記アノードから分離可能であるものと、
    前記アノードから前記冷却プレートに熱を逃がすために、前記アノードと前記冷却プレートとの間に、それらアノードと冷却プレートとに熱伝導可能に接触する状態で配置された熱移動界面部品であって、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有するものと
    を含み、
    前記アノードと前記冷却プレートとは、互いに異なる電位に維持されるイオン源。
  12. イオン源であって、
    アノードと、
    そのアノードからクーラントに熱を逃がすために、熱伝導が可能な状態で前記アノードに接触する冷却プレートであって、その冷却プレートは、前記クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成し、前記冷却プレートは、前記アノードから分離可能であるものと、
    前記アノードから前記冷却プレートに熱を逃がすために、前記アノードと前記冷却プレートとの間に、それらアノードと冷却プレートとに熱伝導可能に接触する状態で配置された熱移動界面部品であって、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有するものと
    を含むイオン源。
  13. 請求項12に記載のイオン源であって、
    前記アノードは、正電位を有し、
    前記冷却プレートは、中性の電位を有するイオン源。
  14. 請求項12に記載のイオン源であって、
    前記アノードおよび前記冷却プレートは、正の等電位にあるイオン源。
  15. 請求項12に記載のイオン源であって、
    前記アノードは、アノード部分組立体内に配置され、
    前記マグネットおよび前記冷却プレートは、マグネット部分組立体内に配置され、
    前記アノード部分組立体および前記マグネット部分組立体は、互いに物理的に接触しているイオン源。
  16. イオン源を作動させる方法であって、
    アノード部分組立体およびマグネット部分組立体を提供する工程であって、前記アノード部分組立体は、アノードを有し、前記マグネット部分組立体は、マグネットと冷却プレートとを有し、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する熱移動界面部品が、前記アノードから前記冷却プレートに熱を逃がすために、前記アノードと前記冷却プレートとの間に、それらアノードと冷却プレートとに熱伝導可能に接触する状態で配置され、前記冷却プレートは、クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成し、前記アノード部分組立体は、前記マグネット部分組立体から分離可能であるものと、
    前記アノードから前記クーラントに熱を逃がすために、前記クーラント・キャビティを通過するようにクーラントを流す工程と
    を含む方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、さらに、
    前記アノードと前記冷却プレートとを、互いに異なる電位に維持する工程を含む方法
  18. 請求項16に記載の方法であって、さらに、
    前記アノードは正電位に、前記冷却プレートは中性の電位にそれぞれ維持する工程を含む方法
  19. イオン源であって、
    アノードを有するアノード部分組立体と、
    マグネットおよび冷却プレートを有するマグネット部分組立体であって、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する熱移動界面部品が、前記アノードから前記冷却プレートに熱を逃がすために、前記アノードと前記冷却プレートとの間に、それらアノードと冷却プレートとに熱伝導可能に接触する状態で配置され、前記冷却プレートは、クーラントが通過して流れることが可能なクーラント・キャビティを形成するものと、
    前記アノード部分組立体を前記マグネット部分組立体に結合する少なくとも1つの部分組立体取付具であって、前記アノード部分組立体および前記マグネット部分組立体は、当該部分組立体取付具の取外しによって分離可能であるものと
    を含むイオン源。
  20. 請求項19に記載のイオン源であって、
    前記アノード部分組立体は、さらに、磁極片を有し、
    前記アノードは、前記アノード部分組立体と前記マグネット部分組立体とが前記部分組立体取付具によって結合されている状態で、前記磁極片と前記マグネットとの間において軸線に対して位置決めされるイオン源
  21. 請求項19に記載のイオン源であって、
    前記アノード部分組立体は、さらに、磁極片を有し、
    前記アノードおよび前記磁極片は、前記アノード部分組立体内において、少なくとも1つのアノード部分組立体取付具によって結合されるイオン源
  22. イオン源を組み立てる方法であって、
    マグネットと冷却プレートとを有するマグネット部分組立体を組み立てる工程と、
    アノードを有するアノード部分組立体を組み立てる工程であって、前記アノード部分組立体は、アノード部分組立体取付具によって組み立てられるものと、
    部分組立体取付具を用いて前記マグネット部分組立体を前記アノード部分組立体に、前記アノードから前記冷却プレートに熱を逃がすために、前記アノードと前記冷却プレートとの間に、それらアノードと冷却プレートとに熱伝導可能に接触する状態で配置された熱移動界面部品であって、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有するものを用いて組み付ける工程と
    を含む方法
  23. 請求項22に記載の方法であって、
    前記冷却プレートは、
    クーラント・キャビティと、
    クーラント・キャビティ内に流れ込むためにクーラントが通過して流れるクーラント・ラインと
    を有する方法
  24. イオン源を分解する方法であって、
    アノード部分組立体とマグネット部分組立体とを結合する少なくとも1つの部分組立体取付具を取り外す工程であって、前記アノード部分組立体は、アノードを有し、前記マグネット部分組立体は、マグネットと冷却プレートとを有し、熱的には伝導性を有し電気的には絶縁性を有する熱移動界面部品が、前記アノードから前記冷却プレートに熱を逃がすために、前記アノードと前記冷却プレートとの間に、それらアノードと冷却プレートとに熱伝導可能に接触する状態で配置されているものと、
    前記アノード部分組立体を前記マグネット部分組立体から分離する工程と、
    前記アノード部分組立体内において、少なくとも1つのアノード部分組立体取付具を取り外す工程と、
    前記アノードを前記アノード部分組立体から取り外す工程と
    を含む方法
  25. 請求項24に記載の方法であって、さらに、
    ガス分配プレートを前記アノード部分組立体から取り外す工程を含む方法
  26. 請求項24に記載の方法であって、
    前記冷却プレートは、
    クーラント・キャビティと、
    クーラント・キャビティ内に流れ込むようにクーラントが通過して流れるクーラント・ラインと
    を有する方法
  27. 請求項9に記載のイオン源であって、
    前記ガス分配プレートは、電気的に浮動な状態に置かれているイオン源
  28. 請求項26に記載の方法であって、
    前記アノード部分組立体は、前記冷却プレートおよび前記クーラント・ラインを分離することを必要とすることなく、前記マグネット部分組立体から分離される方法
  29. 請求項24に記載の方法であって、
    前記分離する工程は、前記アノード部分組立体のボルトを緩める工程を含む方法
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