JP4497979B2 - 血流速度測定装置および血流速度の測定方法 - Google Patents

血流速度測定装置および血流速度の測定方法 Download PDF

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本発明は、生体内の血液の流動性を示す血液レオロジーの評価のための特に血管中を流れる血液の速度を測定する技術に関する。
人体の健康状態を判断する検査項目のひとつとして、血液の流動性に着目した血液レオロジー測定が注目されている。血液レオロジーを測定する手段として、被験者より採血した一定量の血液が微小流路(マイクロチャネル)を通過する時間を測定する装置(製品名MC−FAN)が開発されている(非特許文献1参照。)。現在においては、MC−FAN装置は、血液レオロジー測定における標準機とされている。
しかし、MC−FAN装置による測定においては上記のように必ず採血を行う必要があり、測定が行えるのは医療機関に限られ、いつでもだれでもが手軽に健康状態を検査する目的には大きな不都合がある。また、採血は被験者に対する肉体的および心理的な負担も大きく、1日あたりに測定作業が可能な回数もせいぜい数回まででしかないため、時系列的に連続したデータが得られないという問題がある。
血液レオロジーと生体内の血流速度は強い相関があると考えられる。すなわち、血液の流動性が低い場合、血流速度は遅く、流動性が高い場合は血流速度が速いと考えられる。そのため、生体内の血流速度を計測することで、間接的に血液レオロジーを知ることが可能となる。そこで従来、血液レオロジーと強い相関のある血流速度を計測するため、生体内を伝播し、血管内の血流に反射する超音波のドップラシフトから血流速度を計測する発明が提案されている(特許文献1参照。)。
特開2003−159250号公報 「血液レオロジー測定装置」 菊池佑二「毛細血管モデルを用いた全血流動性の測定」(食品研究成果情報,NO.11 1999年発行)
しかしながら、生体内を伝播し、血管内の血流に反射する超音波のドップラシフトから血流速度を計測する従来の技術は、超音波ドップラ計測では微小な信号を大きく増幅する必要があるため、電源から生じるノイズや増幅回路から生じるノイズの影響も大きく、出力信号にも大きなノイズ成分が含まれやすく、S/N比(信号対ノイズ比)の優れた信号が得にくいという問題がある。さらに、例えば、電源由来のノイズは商用電源周波数の50Hz、60Hzのノイズのみならず、スイッチング電源が発するより高い周波数成分を有するノイズなどもあり、単純なフィルタ回路では信号を損なうことなくノイズのみを除去することが困難である。
そこで本願発明は、血液の採取を行なわずに、専門家以外の誰でも手軽に正確な血流速度を計測し、血液レオロジーを知ることを可能とするのみならず、低コストでS/Nの優れた測定が可能な血流速度測定装置および測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明では、超音波送信機と超音波受信機から成る超音波センサを複数個組み合わせた血流速度センサを用いて計測を行い、センサの信号の周波数分布(周波数スペクトル)を計算し、測定対象(生体)を計測したセンサ信号の周波数分布データから、ほとんどがノイズ成分で占められる場合の信号の周波数分布データを差し引いてノイズの影響を最小限とした周波数分布データに基づき血流速度を求める。
被験者から採血を行うことなく、非侵襲にて血液レオロジーと強い相関を持つ血流速度を測定することができ、また、超音波センサから得られるS/Nの劣る信号からノイズ成分を除去した血流速度を計測することが可能となるため、S/N比が数倍程度向上し、より正確な血流速度の測定が可能となり、被験者から採血を行うことなく、専門家以外の誰でも手軽に正確なレオロジーを調べることができ、健康状態の確認に利用することができるようになる。また、センサからの信号を増幅する増幅器に、特別にS/N特性を向上させた高価な増幅器を使用せずとも、安価な一般的な増幅器が利用できる。
(実施の形態1)
まず、図面に基づき実施例の構成を説明する。図1は、本発明の測定装置の構成を示すブロック図である。図2には本発明で用いた血流速度センサを示す。また、図3に超音波ドップラ信号測定原理の概略を示す模式図を示す。
血流速度センサ30は、2対の超音波センサ、すなわち、発信素子2a、受信素子3aから成る超音波センサ1aと、発信素子2b、受信素子3bから成る超音波センサ1bとを組み合わせたものである。超音波センサ1a、1bの発信素子2a、2bと受信素子3a、3bはいずれも圧電性セラミックス板に電極薄膜を形成した圧電振動素子である。本実施の形態においては超音波の周波数は15MHzとした。本発明においては、2対の超音波センサ1a、1bを用い、超音波の射出および受信の指向性の方向が互いに平行にならない角度αを成すようにセンサ支持基板10上に配置してある。この血流速度センサ30に、図3に示すように測定対象である生体71(被験者の指先など)を接触させて、血流速度を計測する。
超音波センサ1aの発信素子2aから発した超音波(送信波13a)は生体組織中を伝播し、血管中を流れる血液で反射される。反射波14aは、血液の流れる速度に従いドップラシフトを受けた信号に変化している。この反射波を受信素子3aで受信する。超音波センサ1bについても同様に、発信素子2bから発した超音波(送信波13b)は血流によるドップラシフトを受けて反射され受信素子3bで検出されるのであるが、超音波センサ1aと1bでは超音波の放射される指向方向が異なる。この超音波センサ1aと1bの角度の差αと超音波センサ1aと1bの信号から得られたそれぞれのドップラ周波数ΔFa、ΔFbから血流速度を計算することが可能である。
血流計測部51は、2対の超音波センサ1からなる血流速度センサ30、それぞれ2組の検波回路23、フィルタ回路24、増幅回路25、A/D変換器26からなる。反射波14a、14bを受けた受信素子3a、3bのそれぞれの信号は、検波回路23a、23bで検波され、超音波の搬送波成分(ベース成分)を取り除いたドップラシフト信号成分のみが取り出され、さらにフィルタ回路24a、24bによりA/D変換処理に不要な周波数成分を取り除き、増幅回路25a、25bでそれぞれ増幅される。このドップラシフト信号はアナログ信号であるが、A/D変換器26a、26bによりデジタルデータに変換され、バッファメモリ31に一時蓄積される。本実施の形態では、A/D変換器25a、25bのサンプリング周波数は20kHzとした。
計測状態検知部52は、前記圧力センサ4、圧力センサ4の信号から不要な振動成分を除去するためのフィルタ回路28、増幅回路27、A/D変換器29からなる。圧力センサ4は血流速度センサ30からの圧力を受けるようにセンサ支持基板10の裏面に設置されている。またセンサ支持基板10は弾性支持部材11を介して筐体に設置する。その弾性支持部材11の材質はスポンジまたは柔軟なシリコーンゴムであるが、柔軟なばね材でセンサを支持しても良い。圧力センサ4によって、測定対象と血流速度センサ30が接触している圧力を検出することができる。
演算部51は、バッファメモリ31および32と、演算処理装置33からなる。バッファメモリ31は血流速度センサ30からの計測データを一時的に保持する。バッファメモリ32は圧力センサ4からのデータを一時的に保持する。それぞれのバッファメモリ内のデータは一定量ごとに演算処理装置33に送られる。演算処理装置33は、各A/D変換器によりデジタル化された各センサからのデータをデジタル入力部34を経由して受取り、信号演算処理部35および汎用演算処理部36の機能により演算処理し、ノイズ成分を除去した血流速度を算出する。なお、演算処理装置33が計測データのサンプリングレートに対して十分高速に動作するのであれば、バッファメモリ31および32は省略可能である。また信号演算処理部35は特殊なハードウェア構成によって信号処理を高速に実行する装置であり、汎用演算処理部36の処理速度が高速である場合は、信号演算処理部35は省略可能である。
主記憶部37は、計測データと演算処理装置33が演算を実行するにあたって使用する演算データを保持するものである。主記憶部37には、測定データ、および、測定対象とセンサが接触している第1の計測状態での周波数分布(周波数スペクトル)データを記憶する第1記憶領域40、測定対象とセンサが接触していない第2の計測状態での周波数分布データを記憶する第2記憶領域41、第1記憶領域40のデータと第2記憶領域41のデータの差分データを記憶する第3記憶領域が、それぞれ配列変数領域として確保される。主記憶部37が揮発性の記憶装置である場合、装置の電源を落とした状態であっても記憶内容を保持可能なストレージ38にデータを保存する。ストレージ38は不揮発性のフラッシュメモリ装置またはハードディスク装置等で構成されるものである。
入出力装置等39は、キーボード、マウスなどのユーザーインターフェース機能を有する装置、CRTまたはLCDなどの画面表示機能を有する装置、イーサネットまたはシリアル通信バスなどの通信機能を有する装置等である。
次に、流れ図に基づき、上記構成の測定装置を用いた測定方法を説明する。図4、図5、図6は本発明の測定方法を示す流れ図である。
計測準備及び初期値の設定を行った後(S101)、図3に示すように、血流速度センサ30に測定対象である生体71(被験者の指先など)を接触させて(S102)、血流速度を計測する。超音波センサ1aの発信素子2aから発した超音波(送信波13a)は生体組織中を伝播し、血管を流れる血液で反射される。反射波14aは、血液の流速に従いドップラシフトを受けた信号に変化する。この反射を受信素子3aで受信する。超音波センサ1bについても同様に、発信素子2bから発した超音波(送信波13b)は血流によるドップラシフトを受けて反射され受信素子3bで検出されるのであるが、超音波の放射される指向方向が異なる。受信素子3a、3bで受けたそれぞれの反射波14a、14bの信号は、それぞれ、検波回路23a、23bで検波され、超音波の搬送波成分(ベース成分)を取り除いたドップラ信号成分のみが取り出され、さらにフィルタ回路24a、24bによりA/D変換処理に不要な高周波成分を取り除いた後、増幅回路25a,26bでそれぞれ増幅される。このドップラ信号はアナログ信号であるが、A/D変換器26a、26bによりデジタルデータに変換され(S103)、バッファメモリ32に一時蓄積された後(S104)、演算処理装置33へデジタル入力部を通して主記憶部37に転送され(S106)、記憶される(S107)。
バッファメモリ31内では、超音波センサ1aのデータと超音波センサ1bのデータが交互に混在して蓄積されるが、演算処理装置33の演算処理機能により、主記憶部37内においては、データ並べ替えが行われ、超音波センサ1aのデータの連続したデータ配列と超音波センサ1bのデータの連続したデータ配列に分離される。なお、これら測定データを直ちに解析処理を行わない場合、装置に付属した外部記憶であるストレージ38または入出力装置等39のネットワークを介して外部記憶メディアに蓄積しておき、解析処理に必要な時点で取り出せばよい。
上記測定で得られた超音波センサ1aと超音波センサ1bのそれぞれのドップラ信号のデジタルデータを演算処理装置33の信号演算処理部35および汎用演算処理部36においてフーリエ変換(FFT)処理により、周波数分布(スペクトル)データに変換し、周波数分布データを主記憶部37の第1記憶領域40に記憶する(S108)。A/D変換のサンプリング周波数をfs=20kHz、FFT処理の個数をNf=256個とすると、0.0128秒毎の周波数分布データが、Nf=512個とすると、0.0256秒毎の周波数分布データが得られることになる(ただし、FFT処理のデータ個数とFFT処理の時間間隔は必ずしも一致しなくてもよい。たとえば、0.01秒間隔で256個ずつのデータを処理することも可能である。)。
次に、血流速度センサ30に測定対象を接触させない状態で(S110)、上記と同様に測定を行い(S111〜S115)、周波数分布データに変換し、周波数分布データを主記憶部37の第2記憶領域41に記憶する(S116)。このときの周波数分布データは血流によるドップラ信号成分が全く含まれないノイズのデータである。血流によるドップラ信号成分の含まれる前記第1記憶領域40の周波数分布データからノイズ成分である第2記憶領域41の周波数分布データを各周波数成分ごとに差し引き、その差を第3記憶領域42に記憶させる(S119)。
なお、上記の方法では、測定対象とセンサの接触状態(接触の有無)を判別する必要があるが、装置使用者が操作することなく自動的に判別させるためには、図3に示すように、圧力スイッチまたは圧力センサ4を備えればよい。図8に示すように、圧力センサ4の信号に一定値以上の電圧上昇があった場合を接触状態とする(接触状態81、非接触状態82)。また、自動判別を行わない場合は、装置使用者が別に入出力装置等39に接続されたスイッチまたはキーボード等を操作すればよい。
以上の方法で得られた第3記憶領域42の周波数分布データからピークとなる周波数成分を選ぶ(S120)。超音波センサ1aのデータから得られた周波数をFa、超音波センサ1bのデータから得られた周波数をFb、とすると、血流速度Vは、下記の式で導出できる(S121)。
V = cFa/2Fscosθ
ここで、θ=atan( (−cosα − Fb/Fa)/sinα )
αは2つの超音波センサの超音波の射出および受信の指向性のなす角度、cは生体中での音速、Fsは超音波センサの発信周波数(駆動周波数)である。この血流速度Vが大きければ、相対的に生体中の血液の流動性が高く、Vが小さければ血液の流動性が低いということである。
以上の方法により、微小な信号を大きく増幅する必要のある超音波センサを用いても、ノイズ成分を差し引いて、S/Nの優れた血流速度データを得ることが可能となる。
(実施の形態2)
まず、図面に基づき実施例の構成を説明する。図8は本発明の測定装置の構成を示すブロック図である。図9には本発明で用いた血流速度センサを示す。また、図10は光センサによる測定原理の概略を示す模式図である。超音波ドップラ信号測定原理に関しては実施の形態1と同様である。
実施の形態2は、測定装置の構成において、実施の形態1とは、計測状態検知部52がなく、代わりに生体状態検知部53を備えている。他の構成に関しては、実施の形態1と同様である。
生体状態検知部53は、生体内の局所的な血液容量を検知するための手段であり、発光素子8と受光素子9からなる光センサ7を備えるものである。実施例において発光素子8は青色発光または緑色発光の発光ダイオード、受光素子9はフォトトランジスタである。
発光素子8を発した入射光15は、測定対象の生体内組織で反射されて受光素子9で受光される。入射光15は生体内の血液も照射するが、血液は青色光または緑色光を吸収する性質を有するため、入射光15の照射範囲かつ受光素子9の受光範囲に含まれる局所的な血液容量が多いと反射光16は弱く、逆に局所的な血液容量が少ないと反射光16は強く検出される。したがって、脈に伴う生体内の局所的な血液容量変化を光センサ7で検出することができる。なお、局所的な血液容量が小さい状態(光センサの信号が最大付近の状態)では、血流が少ないため血流速によるドップラ信号も小さく、超音波センサの信号は、ノイズ成分が支配的であると考えられる。光センサの信号は増幅回路27で増幅され、フィルタ回路28で不要な高周波成分を除去した後、A/D変換器29によりデジタルデータに変換される。
次に、流れ図に基づき、上記構成の測定装置を用いた測定方法を説明する。図11、図12、図13は本発明の測定方法を示す流れ図である。
前記実施の形態1と同様に、図9に示すように測定対象である生体71(被験者の指先など)を接触させて(S202)、血流速度および光センサの信号を計測する(S203)。この測定において、超音波ドップラ信号と光センサ信号は、ほぼ同時にA/D変換を行い(超音波ドップラ信号のA/D変換と光センサ信号のA/D変換のタイミングの時間差を、サンプリング・レートによる時間間隔よりも十分に短くする)、位相を同期させて計測する。
以上の方法で少なくとも数秒間から数十秒間計測を行い、超音波ドップラ信号、および光センサ信号のデータは、バッファメモリ32に一時蓄積された後(S204)、演算処理装置33へデジタル入力部を通して主記憶部37に転送され(S206)、記憶される(S207)。超音波センサ1aと超音波センサ1bのそれぞれのドップラ信号のデジタルデータを演算処理装置33の信号演算処理部35および汎用演算処理部36においてフーリエ変換(FFT)処理により、周波数分布データに変換し、周波数分布データを主記憶部37の第1記憶領域40に記憶する(S208)。
光センサ信号のデータは、血液容量の小さなときに、信号電圧が大きいので、これを演算処理装置33にて、反転処理を行い、血液容量の大きなときに、信号電圧が大きくなる波形とする(S210)。図14は反転処理を行った後の光センサ信号波形の例である。ただし、増幅回路27が反転増幅作用を有する場合は演算処理装置33による反転処理は不要である。次に、光センサ信号の振幅51を求め(S211)、本実施例では、光センサ信号の振幅51の10%を光センサ信号の区分値52とする。区分値52を基準として、光センサ信号の区分値以上の時間(血液容量大の時間)と区分値未満の時間(血液容量小の時間53)に区別し、血液容量小の時間53と同時間の超音波ドップラ信号のデータのみを抽出する。
その抽出した血液容量小の時間53に対応する超音波ドップラ信号のデータをフーリエ変換(FFT)処理により、周波数分布データに変換し、周波数分布データを主記憶部37の第2記憶領域41に記憶する(S212)。血液容量小の時間53の同時間の超音波センサの信号はドップラ信号成分に対してノイズ成分が割合が支配的であると考えられる。ただし、区分値52の振幅51に対する比率はセンサの特性や増幅回路のS/N特性などから実験的に求めたものであり、本発明において比率は10%に限定されるものではない。
超音波センサの信号からノイズ成分を減少させるため、血流によるドップラ信号成分の含まれる前記第1記憶領域40の周波数分布データからノイズ成分が支配的である第2記憶領域41の周波数分布データを各周波数成分ごとに差し引き、その差を第3記憶領域42に記憶させる(S213)。以上の処理の後、第3記憶領域42の周波数分布データから血流速度を導出する方法は前記実施の形態1と同様である(S214〜S219)。
さて、実施の形態1、実施の形態2のいずれの測定装置においても、血流計測部50について2組の超音波センサを用いた例を述べたが、本発明の適用は、2組の超音波センサを用いる血流測定方式に限定されるものではない。1組のみ超音波センサを用いる血流計測部に本発明の適用が可能であることは明らかであるし、また、たとえば、反射波の周波数分布(スペクトル)から血流速度を求める方式であれば、レーザードップラセンサにおいても本発明は適用可能である。
本発明は、医療および健康維持・増進を目的として、血液の流動性を示す指標としての血液レオロジーと強い相関がある生体内の血流速度を計測することが可能であるだけでなく、生体(人体)の活動状況と生体各部における血流状態の相関を知るための計測においても利用可能である。
本発明に係る測定装置の構成を示すブロック図 本発明に係る血流速度センサの構成を示す図 本発明に係る超音波ドップラ信号測定原理の概略を示す模式図 本発明に係る測定方法を示す流れ図 本発明に係る測定方法を示す流れ図 本発明に係る測定方法を示す流れ図 圧力センサの出力電圧の例を示す図 本発明に係る測定装置の構成を示すブロック図 本発明に係る血流速度センサの構成を示す図 本発明に係る光センサによる測定原理の概略を示す模式図 本発明に係る測定方法を示す流れ図 本発明に係る測定方法を示す流れ図 本発明に係る測定方法を示す流れ図 本発明に係る光センサの出力電圧の例を示す図
符号の説明
1a、1b 超音波センサ
2a、2b 発信素子
3a、3b 受信素子
4 圧力センサ
5 スペーサ
7 光センサ
8 発光素子
9 受光素子
10 センサ支持基板
11 弾性支持部材
13a、13b 送信波
14a、14b 反射波
15 入射光
16 反射光
21 発信回路
23a、23b 検波回路
24a、24b フィルタ回路
25a、25b 増幅回路
26a、26b A/D変換器
27 増幅回路
28 フィルタ回路
29 A/D変換器
30 血流速度センサ
31 バッファメモリ
32 バッファメモリ
33 演算処理装置
34 デジタル入力部
35 信号演算部
36 汎用演算部
37 主記憶部
38 ストレージ
39 入出力装置等
40 第1記憶領域
41 第2記憶領域
42 第3記憶領域
50 血流計測部
51 演算部
52 計測状態検知部
53 生体状態検知部
61 振幅
62 区分値
63 血液容量小の時間
71 生体(指先)
72 血管
81 接触状態の信号
82 非接触状態の信号

Claims (4)

  1. 測定対象である生体(人体)に超音波を照射し、生体内の血液に反射された超音波(反射波)を受信する超音波センサと、
    受信した受信データを演算処理する演算部と、
    前記受信データおよび前記受信データを演算処理した後の処理データを記憶する主記憶部と、
    前記生体が前記超音波センサに接触した第1の計測状態と前記生体が超音波センサから離れた第2の計測状態を検知し前記演算部を制御する計測状態検知部と、
    前記生体と対向する生体対向面と、前記生体対向面とは反対側の生体反対面とを備える基板と
    を備え、
    前記演算部は、前記第1の計測状態において得た第1の処理データから前記第2の計測状態において得た第2の処理データを減算することにより新たな処理データを算出して、前記生体内の血流速度を測定するものであり、
    前記超音波センサは、前記生体対向面に備えられ、
    前記計測状態検知部は、前記生体反対面に備えられることを特徴とする血流速度測定装置。
  2. 前記計測状態検知部は、
    前記生体から前記超音波センサに押圧力が加えられている場合に前記第1の計測状態を検知するとともに、前記生体から前記超音波に押圧力が加えられていない場合に前記第2の状態を検知する圧力センサと、
    前記生体反対面に備えられた弾性部材と
    を備え、
    前記圧力センサは、前記基板に固定される側の面とは反対側のセンサ反対面を備え、
    前記弾性部材は、前記基板に固定される面とは反対側の面が前記センサ反対面と面一となるように備えられることを特徴とする請求項1に記載の血流速度測定装置。
  3. 測定対象である生体(人体)に超音波を照射し、生体内の血液に反射された超音波(反射波)を受信する超音波センサと、
    受信した受信データを演算処理する演算部と、
    前記受信データおよび前記受信データを演算処理した後の処理データを記憶する主記憶部と、
    前記生体が前記超音波センサに接触した第1の受光状態と前記生体が超音波センサから離れた第2の受光状態を検知し前記演算部を制御する光センサと、
    前記生体と対向する平坦面と前記平坦面に対して傾斜している傾斜面とを備える基板と
    を備え、
    前記演算部は、前記第1の受光状態において得た第1の処理データから前記第2の受光状態において得た第2の処理データを減算することにより新たな処理データを算出して、前記生体内の血流速度を測定するものであり、
    前記超音波センサ及び前記光センサのうちの一方及び他方は、前記傾斜面及び前記平坦面にそれぞれ備えられており、
    前記平坦面及び前記傾斜面は、前記生体を配置するための凹形状を有することを特徴とする血流速度測定装置。
  4. 前記演算部は、前記新たな処理データのうちのピーク周波数のデータを用いて、前記生体内の血流速度を測定するものであることを特徴とする請求項1又は請求項3のいずれかに記載の血流速度測定装置。
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