JP4497610B2 - Photocurable resin composition - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光硬化性樹脂組成物に関し、特に、銀電極などの各種電極の保護を目的とした紫外線硬化型のペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子部品等における各種電極の保護剤として、熱硬化系、紫外線硬化系及び室温硬化系の樹脂組成物が知られている。例えば、熱硬化系の樹脂組成物としては特公平1−19834号公報に開示されているような樹脂組成物があり、また、紫外線硬化系の樹脂組成物としては特開昭60−103343号公報に開示されているような樹脂組成物がある。
【0003】
ところが、これらの樹脂組成物のうち、熱硬化系の樹脂組成物では、硬化処理に際して長時間の加熱を要するために、作業性が悪く、また他の部材への悪影響が懸念される。
紫外線硬化系の樹脂組成物では、硬化速度が早いという利点があるものの、硬化収縮が大きいために密着性が悪く、硬化物に歪みが残ったり、耐水性が悪いという欠点がある。
室温硬化系の樹脂組成物では、硬化設備が必要なく安価であるという利点があるものの、硬化に長時間を要するために硬化中の保管場所を確保する必要性が生じ、作業性が悪いという欠点がある。
【0004】
これに対し、上述した各種欠点を克服し得る樹脂組成物として、紫外線硬化系の樹脂組成物の中でも特に低硬化収縮を特徴とする光カチオン触媒を使用した樹脂組成物が提案されている(特公平2−30326号、特開平5−186755号公報参照)。しかしながら、かかる樹脂組成物では、金属電極上で用いると、光カチオン触媒が原因と思われる金属電極の腐食が生じやすいという新たな問題が生じる。
【0005】
一方で、フラットパネルのモジュール等に代表されるように、外部電極のファインパターン化が進行する今日では、その電極の一部は、フォトリソ法にて狭ピッチにパターン化された焼成銀ペーストにて作成されている。そのため、かかる狭ピッチにパターン化された金属電極を、上述したような従来の樹脂組成物にて保護しようとしても、十分に保護性能が得られないのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上述したような実情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、紫外線硬化系の樹脂組成物が有する利点を具えつつ、耐水性や基材密着性に優れ、マイグレーションによる電極間のショートに耐え得る光硬化性樹脂組成物を提供することにある。
ここで、マイグレーションによる電極間のショートに耐え得る性能のことを、以下、単に「耐マイグレーション」という。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者らは上述した目的の実現に向け鋭意研究した結果、以下に示す内容を要旨構成とする発明を完成するに到った。
即ち、本発明の第一の態様によれば、光硬化性樹脂組成物は、(A)単官能(メタ)アクリレート系化合物、(B)エポキシ樹脂、(C)光ラジカル重合開始剤及び(D)ビニルトリアジン誘導体を必須成分としていることを特徴としており、第二の態様において、上記成分に加えてさらに(E)飽和ポリエステル樹脂を含むことを特徴としており、第三の態様においては、上記成分に加えてさらに(F)シランカップリング剤を含むことを特徴としている。
【0008】
このような本発明の光硬化性樹脂組成物において、前記エポキシ樹脂(B)は、軟化点が40℃以上の、室温で半固形もしくは固形状態にあるものが好ましく、さらに好適には、一分子中に下記一般式(1)で示される部分構造を有するエポキシ化合物、あるいは下記式(2)又は(3)で示されるいずれかの構造を有する脂環式エポキシ化合物が好ましい。
【化2】

Figure 0004497610
(式中、Xはエポキシ基又は/及びビニル基を表わし、nは1〜100の整数を表わす。但し、分子中に少なくとも1個のエポキシ基を含む。)
また、ビニルトリアジン誘導体(D)は、2,4−ジアミノ−6−ビニル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシ−S−トリアジン、及びこれらのイソシアヌル酸付加物から選ばれるいずれか少なくとも1種であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の光硬化性樹脂組成物は、(A)単官能(メタ)アクリレート系化合物を必須の構成成分としている点に第1の特徴がある。
この単官能(メタ)アクリレート系化合物(A)は、反応に関与する官能基数を1分子中に1つと限定したことで、光ラジカル重合する際の硬化収縮の影響を最小限に抑え、密着性低下の防止に寄与していると考えられる。
なお、組成物の硬化収縮に悪影響を及ぼさない範囲内、即ち(A)成分全体の20質量%未満の範囲内であれば、分子内に2つ以上のエチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂を配合することができる。
【0010】
この単官能(メタ)アクリレート系化合物(A)は、活性エネルギー線の照射によりエチレン性不飽和二重結合がラジカル重合する化合物であり、アクリロイル基(メタクリロイル基)を有している。さらに、樹脂骨格中に芳香環やシクロ環を有していると疎水性の点で有利である。
具体的には、4−(メタ)アクリロキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デカン、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノールEO変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールPO変性(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどの単官能(メタ)アクリレート類などを挙げることができる。
【0011】
この単官能(メタ)アクリレート類は、グリシジル基を(メタ)アクリレート化したものであってもよい。具体的には、o−フェニルフェニルグリシジルエーテル、ナフチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルなどの(メタ)アクリレート化物が挙げられる。
【0012】
本発明の光硬化性樹脂組成物は、(B)エポキシ樹脂を必須の構成成分としている点に第2の特徴がある。
このエポキシ樹脂(B)は、硬化に関与しないため、硬化収縮の低減(密着性の改善)に効果がある。
【0013】
前記エポキシ樹脂(B)としては、公知慣用の各種エポキシ樹脂、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂などのグリシジルエーテル化合物、テレフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステルなどのグリシジルエステル化合物、トリグリシジルイソシアヌレート、N,N,N′,N′−テトラグリシジルメタキシレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリンなどのグリシジルアミン化合物などの公知慣用のエポキシ化合物が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物では、これらのエポキシ樹脂の中でも特に、軟化点が40℃以上の、室温で半固形もしくは固形状態にあるエポキシ樹脂を使用することが好ましい。これにより、樹脂組成物の表面硬化性(指触乾燥性)、耐水性が向上する。さらに、疎水性骨格を有するエポキシ樹脂を選択することにより、樹脂組成物の疎水性を向上させマイグレーションを効果的に防止することができる。
【0014】
発明者らは、耐マイグレーションに寄与する樹脂として、エポキシ樹脂を含む数々の疎水性樹脂の中から上記の如き室温で半固形もしくは固形状態にあるエポキシ樹脂を選定したが、さらに検討を重ねた結果、これらのエポキシ樹脂の中でも、エピクロルヒドリンの誘導体よりは、アリル基を過酢酸でエポキシ化した下記構造を有するもの、即ち、一分子中に下記一般式(1)で示される部分構造を有するエポキシ化合物、あるいは下記式(2)又は(3)で示されるいずれかの構造を有する脂環式エポキシ化合物が、耐マイグレーション性に優れていることが明らかとなった。これはエピクロルヒドリン誘導体に比べ、下記構造を有するエポキシ化合物は不純物イオン濃度が低いため、電気特性に優れていると考えられる。
【化3】
Figure 0004497610
(式中、Xはエポキシ基又は/及びビニル基を表わし、nは1〜100の整数を表わす。但し、分子中に少なくとも1個のエポキシ基を含む。)
【0015】
特に、耐マイグレーション性の点では、一分子中に上記一般式(1)で示される部分構造を有するエポキシ化合物において、下記式(a)及び(b)で表わされる官能基の数の比(a)/(b)が平均1.0〜4.0であることが好ましい。
【化4】
Figure 0004497610
このようなエポキシ樹脂としては、ダイセル化学工業(株)製のセロキサイド3150、セロキサイド2085などを挙げることができる。
【0016】
上記一般式(1)で示される官能基を有するポリエーテル型のエポキシ樹脂は、活性水素を有する化合物と4−ビニルシクロヘキセン1−オキシド、あるいはさらに必要に応じて他のエポキシ基を1個有する化合物を触媒存在下に反応させることにより得られるポリエーテル化合物のビニル基を、過酢酸等の過酸類やハイドロパーオキサイド類などの酸化剤で部分的に又は完全にエポキシ化することによって得られる。この際、少量のアセチル基等が導入されても構わない。活性水素を有する化合物としては、アルコール類、例えば直鎖状又は分枝鎖状の脂肪族アルコール、好ましくはトリメチロールプロパン等の多価アルコールや、フェノール類、カルボン酸類、アミン類、チオール類などが挙げられる。これら活性水素を有する化合物には、前記一般式(1)で示される官能基を1個だけ導入する場合に限られず、複数個導入することができ、またその方が好ましい。但し、複数個導入する場合でも、前記官能基の繰り返し単位部分の数が多すぎると融点の高い化合物となるため、合計数が100個以下となるようにすることが好ましい。その他、特公平7−25864号に記載の他のポリエーテル型エポキシ樹脂も用いることができる。このようなポリエーテル型エポキシ樹脂については、上記公報に詳しく説明されているので、詳細については上記公報を参照されたい。
【0017】
これらエポキシ樹脂(B)の配合量は、前記単官能(メタ)アクリレート系化合物(A)100質量部に対して5〜60質量部が適当であり、好ましくは5〜40質量部である。この理由は、エポキシ樹脂(B)の配合量が5質量部未満では、前記したような効果が得られ難く、一方、60質量部を超えて大量に配合しても期待される効果が飽和状態となるために経済的でなく、また逆に組成物の光硬化性を妨げるおそれがあるからである。
【0018】
光ラジカル重合開始剤(C)は、活性エネルギー線によって前記単官能(メタ)アクリレート系化合物(A)をラジカル重合させる化合物であれば特に限定されない。具体的には、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のα−ヒドロキシケトン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等の(ビス)アシルホスフィンオキサイド類;ビス(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等のチタノセン類;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等アミノアセトフェノン類;ベンジル、4,4’−ジメトキシベンジル、カンファーキノン等のα−ジケトン類などが挙げられる。
【0019】
また、上記光ラジカル重合開始剤(C)は、使用する光源等に応じて数種を併用することも可能であり、例えば、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアミノアセトフェノン類とチオキサントン類またはアミノベンゾフェノンとの組み合わせ;ベンゾフェノン類とアミノベンゾフェノン類との組み合わせ;1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン等のα−ヒドロキシケトン類と2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等の(ビス)アシルホスフィンオキサイド類との組み合わせ等が挙げられる。さらにこれら公知慣用の光ラジカル重合開始剤にはトリエタノールアミンなどの第3アミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジメチルアミノエチルメタクリレートなどの光開始助剤を加えることができる。
【0020】
前記したような光ラジカル重合開始剤(C)の中でも、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1などのフェニルケトン系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシドなどの(ビス)アシルホスフィンオキサイド類やチタノセン化合物が好ましい。
【0021】
これら光ラジカル重合開始剤(C)の配合量は、前記単官能(メタ)アクリレート系化合物(A)100質量部に対して0.5〜20質量部が適当であり、好ましくは0.5〜5質量部である。光ラジカル重合開始剤(C)の配合量が0.5質量部未満では、前記の活性エネルギー線による光硬化が充分に進行せず、一方、20質量部を超えて大量に配合してもその硬化が飽和状態となるため経済的でなく、また逆に組成物の光硬化後に残存して硬化物の特性を低下させるおそれがあるからである。
【0022】
本発明の光硬化性樹脂組成物は、上述した必須成分に加えてさらにビニルトリアジン誘導体(D)を配合することが好ましい。このビニルトリアジン誘導体(D)を用いる目的は、金属電極のマイグレーションをより効果的に防止するためである。
具体的には、2,4−ジアミノ−6−ビニル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシ−S−トリアジン及びこれらのイソシアヌル酸付加物が挙げられる。
これらのビニルトリアジン化合物又はその誘導体(D)は、単独で又は2種以上の混合物として使用できる。
【0023】
これらビニルトリアジン誘導体(D)の配合量は、前記単官能(メタ)アクリレート系化合物(A)100質量部に対して0.5〜20質量部が適当であり、好ましくは0.5〜5質量部である。この理由は、ビニルトリアジン誘導体(D)の配合量が0.5質量部未満では、耐マイグレーション効果を充分に高めることが難しく、一方、20質量部を超えて大量に配合しても期待される効果が飽和状態となるために経済的でなく、また逆に組成物の光硬化後に残存して硬化物の特性を低下させるおそれがあるからである。
【0024】
本発明の光硬化性樹脂組成物は、上述した各成分に加えてさらに飽和ポリエステル樹脂(E)を配合することが好ましい。この飽和ポリエステル樹脂(E)は、被着体との密着性を向上させる効果があるものであれば特に限定されない。具体的には東洋紡バイロンシリーズ(東洋紡績(株))のバイロン200、220、240、245、270、280、290、296、300、500、530、550、560、600、630、650、BX1001、GK110、130、140、150、180、190、250、330、590、640、680、780、810、880、890等が挙げられる。
さらに、このポリエステル樹脂は、密着性を向上させる効果の他に、硬化物を基材から剥がす行為が容易になるというリペア性に優れる特性を有する。
【0025】
この飽和ポリエステル樹脂(E)の配合量は、前記単官能(メタ)アクリレート系化合物(A)100質量部に対して5〜50質量部が適当であり、好ましくは5〜30質量部である。この理由は、飽和ポリエステル樹脂(E)の配合量が5質量部未満では、前記したような効果が得られ難く、一方、50質量部を超えて大量に配合しても期待される効果が飽和状態になるために経済的でなく、また逆に組成物の硬化性を阻害したり、硬化物の特性を低下させるおそれがあるからである。
【0026】
本発明の光硬化性樹脂組成物は、所望によりシランカップリング剤(F)を加えてもよい。シランカップリング剤(F)を加える目的は、基材特にガラスとの密着性を向上させるためである。シランカップリング剤(F)としては基材との密着性が向上するものであれば特に限定されない。
具体的には日本ユニカー(株)製のA−143、A−150、A−151、A−171、A−172、A−174、A−186、A−187、A−189、A−1100、A−1120及びA−1160、又は東芝シリコーン(株)製のTSL−8310、TSL−8311、TSL−8320、TSL−8395、TSL−8325、TSL−8331、TSL−8340、TSL−8345、TSL−8380、TSL−8350、TSL−8355、TSL−8370及びTSL−8375等が挙げられる。
【0027】
以上説明したような本発明の光硬化性樹脂組成物には、前記したような成分の他に添加剤を適宜配合することが可能である。例えば、硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定性向上、弾性率向上、粘度調整、熱伝導率向上、強度向上、靭性向上等の観点から有機又は無機の充填剤を配合できる。このような充填剤としては、ポリマー、セラミックス、金属、金属酸化物、金属塩等を用いることができ、形状については粒子状、繊維状等特に限定されない。なお上記ポリマーの配合に当っては、充填剤としてではなくポリマーブレンド、ポリマーアロイとして、光硬化性樹脂組成物中に溶解、半溶解又はミクロ分散させることも可能である。
また、本発明の光硬化性樹脂組成物は、添加剤として有機又は無機の顔料、染料等の着色剤を配合せしめ、塗料、インク等の用途に供することもできる。
さらに、本発明の光硬化性組成物では、その他の添加剤として柔軟性付与剤、可塑剤、難燃化剤、保存安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、チクソトロピー付与剤、分散安定剤、流動性付与剤等を適宜配合することができる。
【0028】
本発明の光硬化性樹脂組成物は、公知慣用の方法により基材上に塗布し、形成された塗布層に活性エネルギー線を照射し、エチレン性不飽和結合を有する化合物を光ラジカル重合させることにより硬化する。
活性エネルギー線の照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ又はメタルハライドランプなどが適当である。その他、レーザー光線、電子線なども露光用活性エネルギー線として利用できる。
なお、本発明の樹脂組成物は、液状、ペースト状及びフィルム状のいずれの形態でも使用することができる。液状で用いる場合、樹脂組成物の粘度を調整するために適宜、有機溶剤等の公知の粘度調整剤を用いて粘度を調整することができる。
【0029】
【実施例】
以下実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。
【0030】
実施例1〜、比較例1〜3
表1に示す各成分を所定の割合になるように撹拌装置で混合し、各種成分組成の光硬化性樹脂組成物を調製した。
【0031】
【表1】
Figure 0004497610
尚、表中の略語はそれぞれ以下の内容を表わしている。
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート、YX−4000(油化シェルエポキシ(株)製):ビフェノール型固形エポキシ樹脂、EOCN1020(日本化薬(株)製):O−クレゾールノボラックのポリグリシジルエーテル、セロキサイド3150(ダイセル工業(株)製):2,2−(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、イルガキュア184(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製):1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、SP−150(株式会社旭電化製):光カチオン重合触媒、V.T(四国化成(株)製):2,4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジン、バイロン200(東洋紡績(株)製):飽和ポリエステル樹脂、A−174(日本ユニカー(株)製のシランカップリング剤):γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
【0032】
こうして調製した各樹脂組成物について、吸水率、耐マイグレーション性、密着性を評価した。この評価の方法は、以下のとおりである。なお、各樹脂組成物は、紫外線照射装置(オーク製作所(株)メタルハライドランプ)を使用し、照射量2000mJ/cmで硬化した。
【0033】
(1)吸水率:
各樹脂組成物試料を、それぞれ直径150mm、深さ2mmの円形のテフロン製容器に流し込んだ後、硬化させ、測定用ペレットを作成した。この測定用ペレットの質量(a)を測定した後、20℃のイオン交換水に24時間浸漬し、浸漬後の質量(b)を測定した。このときの吸水率は{((b)−(a))/(a)}×100で求めた値(%)となる。
【0034】
(2)耐マイグレーション性試験:
試験用基板として、コーニング1737のガラス板(厚さ0.7mm)上に市販の焼成型銀ペーストでくし型電極(L/S=100/100μm)を作成したものを使用した。
この試験用基板のくし型電極上に、各樹脂組成物を厚さ2mmとなるように塗布した後、温度85℃、相対湿度85%の恒温恒湿槽内で1500時間放置した。このときのくし型電極の印加電圧はDC100Vとし、随時、恒温恒湿槽内で絶縁抵抗値を測定した。
耐マイグレーション性の評価は、前記測定で絶縁抵抗値が1.0×10Ω以下の値を示した時点を短絡とみなし、試験開始から短絡までの時間で評価を行った。
【0035】
(3)密着性試験:
上記耐マイグレーション性試験(2)において、温度85℃、相対湿度85%、DC100V下で1500時間後のガラスおよび銀電極とペーストの密着性を目視で確認した。評価は以下の通りである。
◎:1500時間以上でも、浮きと剥がれが見られなかった。
○:1500時間後に電極上に若干の浮きが見られた。
△:1500時間以内にガラスから剥離した。
×:硬化直後に剥離した
【0036】
表1に示す結果から明らかなように、本発明によれば、光ラジカル重合の樹脂組成物中に疎水性バインダーとしてエポキシ樹脂を添加することで、ファインピッチの銀電極に対しても十分な電極保護の効果を得ることができる。
また、(1)エポキシ樹脂の中でも、特にイオン残渣の少ない構造のものを用いることによって、一層のマイグレーション防止効果が得られること、(2)架橋成分を官能基数1のラジカル重合成分とすることで密着性の低下を防止できること、(3)飽和ポリエステル樹脂の添加により被着体に対する密着性を一段と高めることができること、が明らかとなった。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、紫外線硬化系の樹脂組成物が有する利点を具えつつ、疎水性や基材密着性、耐マイグレーション性にも優れた光硬化性樹脂組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、飽和ポリエステル樹脂を添加することにより、上記樹脂組成物からなる硬化物の基材からのリペア性を向上させることができる。
従って、本発明の光硬化性樹脂組成物は、従来技術に比べて作業性が良好で、各種被着体に対する密着性、各種電極のマイグレーション防止効果に優れた紫外線硬化型接着剤として極めて有用なものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a photocurable resin composition, and more particularly to an ultraviolet curable paste for the purpose of protecting various electrodes such as a silver electrode.
[0002]
[Prior art]
In general, as a protective agent for various electrodes in electronic parts and the like, thermosetting, ultraviolet curable and room temperature curable resin compositions are known. For example, as a thermosetting resin composition, there is a resin composition as disclosed in JP-B-1-19834, and as an ultraviolet curable resin composition, JP-A-60-103343. There is a resin composition as disclosed in US Pat.
[0003]
However, among these resin compositions, thermosetting resin compositions require a long heating time for the curing treatment, and thus workability is poor, and there is a concern about adverse effects on other members.
The ultraviolet curable resin composition has an advantage that the curing speed is high, but has a drawback that adhesion is poor due to large cure shrinkage, and the cured product remains distorted or has poor water resistance.
The room temperature curable resin composition has the advantage of being inexpensive and does not require curing equipment, but it takes a long time to cure, so it is necessary to secure a storage place during curing, and the workability is poor There is.
[0004]
On the other hand, as a resin composition that can overcome the above-mentioned various disadvantages, a resin composition that uses a photocationic catalyst that is characterized by low curing shrinkage among ultraviolet curing resin compositions has been proposed. No. 2-30326 and JP-A-5-186755). However, when such a resin composition is used on a metal electrode, there arises a new problem that the metal electrode is likely to corrode due to the photocationic catalyst.
[0005]
On the other hand, as represented by flat panel modules and the like, today, with the progress of fine patterning of external electrodes, some of the electrodes are made of baked silver paste patterned at a narrow pitch by photolithography. Has been created. For this reason, even if it is intended to protect the metal electrode patterned in such a narrow pitch with the conventional resin composition as described above, the protection performance cannot be obtained sufficiently.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the present invention has been made in view of the above-described circumstances, and its main purpose is to provide excellent water resistance and substrate adhesion while providing the advantages of an ultraviolet curable resin composition, and by migration. It is providing the photocurable resin composition which can endure the short circuit between electrodes.
Here, the ability to withstand a short circuit between electrodes due to migration is simply referred to as “migration resistance”.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive research aimed at the realization of the above-mentioned object, the inventors have completed an invention having the following contents.
That is, according to the first aspect of the present invention, the photocurable resin composition comprises (A) a monofunctional (meth) acrylate compound , (B) an epoxy resin , ( C) a photo radical polymerization initiator, and (D ) A vinyl triazine derivative as an essential component. In the second embodiment, in addition to the above components, (E) a saturated polyester resin is further included. In the third embodiment, the above components are included. In addition to (F) a silane coupling agent.
[0008]
In such a photocurable resin composition of the present invention, the epoxy resin (B) preferably has a softening point of 40 ° C. or higher and is in a semisolid or solid state at room temperature, and more preferably, one molecule Among them, an epoxy compound having a partial structure represented by the following general formula (1) or an alicyclic epoxy compound having any structure represented by the following formula (2) or (3) is preferable.
[Chemical formula 2]
Figure 0004497610
(In the formula, X represents an epoxy group or / and a vinyl group, and n represents an integer of 1 to 100, provided that at least one epoxy group is contained in the molecule.)
The vinyl triazine derivative (D) is any one selected from 2,4-diamino-6-vinyl-S-triazine, 2,4-diamino-6-methacryloyloxy-S-triazine, and these isocyanuric acid adducts. Or at least one of them.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The photocurable resin composition of the present invention has a first feature in that (A) a monofunctional (meth) acrylate compound is an essential constituent.
This monofunctional (meth) acrylate compound (A) limits the number of functional groups involved in the reaction to one per molecule, thereby minimizing the effects of curing shrinkage during photoradical polymerization and adhesion. It is thought that it contributes to prevention of the decline.
The activity having two or more ethylenically unsaturated double bonds in the molecule is within the range that does not adversely affect the cure shrinkage of the composition, that is, within the range of less than 20% by mass of the total component (A). An energy ray curable resin can be blended.
[0010]
The monofunctional (meth) acrylate compound (A), by irradiation of an active energy ray is an ethylenically unsaturated double bond is a compound which radical polymerization has acryloyl group (methacryloyl group). Furthermore, it is advantageous in terms of hydrophobicity to have an aromatic ring or a cyclo ring in the resin skeleton.
Specifically, 4- (meth) acryloxytricyclo [5.2.1.0 2.6 ] decane, phenoxyethyl (meth) acrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, benzyl (meth) acrylate, phenyl (meta ) Acrylate, phenoxydiethylene glycol (meth) acrylate, phenoxypolyethylene glycol (meth) acrylate, phenol EO modified (meth) acrylate, paracumylphenol EO modified (meth) acrylate, nonylphenol EO modified (meth) acrylate, nonylphenol PO modified (meth) Acrylate, 2-hydroxy-3-phenoxypropyl acrylate, isobornyl (meth) acrylate, dicyclopentenyl (meth) acrylate, dicyclopentenyloxyethyl (meth) Acrylates, such as monofunctional (meth) acrylates such as dicyclopentanyl (meth) acrylate.
[0011]
These monofunctional (meth) acrylates may be those in which a glycidyl group is (meth) acrylated. Specific examples include (meth) acrylates such as o-phenylphenyl glycidyl ether, naphthyl glycidyl ether, and phenyl glycidyl ether.
[0012]
The photocurable resin composition of the present invention has a second feature in that (B) an epoxy resin is an essential component.
Since this epoxy resin (B) does not participate in curing, it is effective in reducing curing shrinkage (improving adhesion).
[0013]
Examples of the epoxy resin (B) include various known and commonly used epoxy resins such as bisphenol A type epoxy resins, bisphenol F type epoxy resins, bisphenol S type epoxy resins, brominated bisphenol A type epoxy resins, and hydrogenated bisphenol A type epoxy resins. Glycidyl ether compounds such as biphenol type epoxy resin, bixylenol type epoxy resin, alicyclic epoxy resin, phenol novolac type epoxy resin, cresol novolac type epoxy resin, brominated phenol novolac type epoxy resin, bisphenol A novolac type epoxy resin Glycidyl ester compounds such as diglycidyl terephthalate, diglycidyl hexahydrophthalate, diglycidyl dimer, triglycidyl isocyanurate Glycidylamine compounds such as N, N, N ', N'-tetraglycidylmetaxylenediamine, N, N, N', N'-tetraglycidylbisaminomethylcyclohexane, N, N-diglycidylaniline, etc. Conventional epoxy compounds can be mentioned. These epoxy resins can be used alone or in combination of two or more.
In the photocurable resin composition of the present invention, among these epoxy resins, it is preferable to use an epoxy resin having a softening point of 40 ° C. or higher and in a semisolid or solid state at room temperature. Thereby, the surface curability (touch-drying property) and water resistance of the resin composition are improved. Furthermore, by selecting an epoxy resin having a hydrophobic skeleton, the hydrophobicity of the resin composition can be improved and migration can be effectively prevented.
[0014]
The inventors selected an epoxy resin in a semi-solid or solid state at room temperature as described above from a number of hydrophobic resins including an epoxy resin as a resin that contributes to migration resistance. Among these epoxy resins, those having the following structure in which an allyl group is epoxidized with peracetic acid rather than an epichlorohydrin derivative, that is, an epoxy compound having a partial structure represented by the following general formula (1) in one molecule Alternatively, it was revealed that the alicyclic epoxy compound having any structure represented by the following formula (2) or (3) is excellent in migration resistance. Compared with epichlorohydrin derivatives, epoxy compounds having the following structure are considered to be excellent in electrical characteristics because of low impurity ion concentration.
[Chemical 3]
Figure 0004497610
(In the formula, X represents an epoxy group or / and a vinyl group, and n represents an integer of 1 to 100, provided that at least one epoxy group is contained in the molecule.)
[0015]
In particular, in terms of migration resistance, in the epoxy compound having a partial structure represented by the general formula (1) in one molecule, the ratio of the number of functional groups represented by the following formulas (a) and (b) (a ) / (B) is preferably 1.0 to 4.0 on average.
[Formula 4]
Figure 0004497610
Examples of such epoxy resins include Celoxide 3150 and Celoxide 2085 manufactured by Daicel Chemical Industries, Ltd.
[0016]
The polyether type epoxy resin having the functional group represented by the general formula (1) is a compound having an active hydrogen and 4-vinylcyclohexene 1-oxide, or, if necessary, another epoxy group. Is obtained by partially or completely epoxidizing the vinyl group of the polyether compound obtained by reacting in the presence of a catalyst with an oxidizing agent such as peracids such as peracetic acid or hydroperoxides. At this time, a small amount of acetyl group or the like may be introduced. Examples of the compound having active hydrogen include alcohols such as linear or branched aliphatic alcohols, preferably polyhydric alcohols such as trimethylolpropane, phenols, carboxylic acids, amines, and thiols. Can be mentioned. The compound having active hydrogen is not limited to the case where only one functional group represented by the general formula (1) is introduced, and a plurality of functional groups can be introduced, and it is preferable. However, even when a plurality of functional groups are introduced, if the number of repeating unit portions of the functional group is too large, a compound having a high melting point is obtained, so that the total number is preferably 100 or less. In addition, other polyether type epoxy resins described in JP-B-7-25864 can also be used. Since such a polyether type epoxy resin is described in detail in the above publication, refer to the above publication for details.
[0017]
5-60 mass parts is suitable with respect to 100 mass parts of said monofunctional (meth) acrylate type compounds (A), and, as for the compounding quantity of these epoxy resins (B), Preferably it is 5-40 mass parts. The reason for this is that when the amount of the epoxy resin (B) is less than 5 parts by mass, it is difficult to obtain the effect as described above. On the other hand, the effect expected even if the amount exceeds 60 parts by mass is saturated. Therefore, it is not economical, and conversely, the photocurability of the composition may be hindered.
[0018]
The radical photopolymerization initiator (C) is not particularly limited as long as it is a compound that radically polymerizes the monofunctional (meth) acrylate compound (A) with active energy rays. Specifically, thioxanthones such as 2,4-dimethylthioxanthone, 2,4-diethylthioxanthone, 2-chlorothioxanthone, and 2,4-diisopropylthioxanthone; 2-methylanthraquinone, 2-ethylanthraquinone, 2-t-butyl Anthraquinones such as anthraquinone and 1-chloroanthraquinone; benzophenones such as 4,4′-bisdiethylaminobenzophenone; 1-hydroxy-cyclohexyl-phenyl-ketone, 2-hydroxy-2-methyl-1-phenylpropan-1-one Α-hydroxyketones such as; (bis) acylphosphine oxides such as 2,4,6-trimethylbenzoyldiphenylphosphine oxide; bis (2,4-cyclopentadien-1-yl) bis (2,6-difluoro- 3- ( Titanocenes such as H-pyrrol-1-yl) -phenyl) titanium; 2-benzyl-2-dimethylamino-1- (4-morpholinophenyl) -butanone-1,2-methyl-1- [4- (methylthio) ) Phenyl] -2-morpholinopropan-1-one and other aminoacetophenones; α-diketones such as benzyl, 4,4′-dimethoxybenzyl and camphorquinone.
[0019]
Further, the photo radical polymerization initiator (C) can be used in combination of several kinds according to the light source used, for example, 2-methyl-1- [4- (methylthio) phenyl] -2- Combinations of aminoacetophenones such as morpholinopropan-1-one and thioxanthones or aminobenzophenones; combinations of benzophenones and aminobenzophenones; and α-hydroxyketones such as 1-hydroxy-cyclohexyl-phenyl-ketone and 2 And combinations with (bis) acylphosphine oxides such as 4,6-trimethylbenzoyldiphenylphosphine oxide. Furthermore, a photoinitiator such as a tertiary amine such as triethanolamine, isoamyl dimethylaminobenzoate and dimethylaminoethyl methacrylate can be added to these known and commonly used radical photopolymerization initiators.
[0020]
Among the photo radical polymerization initiators (C) as described above, 2-hydroxy-2-methyl-1-phenylpropan-1-one, 1-hydroxy-cyclohexyl phenyl ketone, 1- (4-isopropylphenyl) -2 -Hydroxy-2-methylpropan-1-one, 2-methyl-1- [4- (methylthio) phenyl] -2-morpholinopropan-1-one, 2-benzyl-2-dimethylamino-1- (4 Phenyl ketone compounds such as -morpholinophenyl) -butanone-1, (bis) acylphosphine oxides such as bis (2,4,6-trimethylbenzoyl) phenylphosphine oxide, and titanocene compounds are preferred.
[0021]
0.5-20 mass parts is suitable with respect to 100 mass parts of said monofunctional (meth) acrylate type compounds (A), and, as for the compounding quantity of these radical photopolymerization initiators (C), Preferably 0.5- 5 parts by mass. When the blending amount of the photo radical polymerization initiator (C) is less than 0.5 parts by mass, the photocuring by the active energy ray does not sufficiently proceed. On the other hand, even if blended in a large amount exceeding 20 parts by mass, This is because the curing becomes saturated, which is not economical, and conversely, the composition may remain after photocuring of the composition and may deteriorate the properties of the cured product.
[0022]
The photocurable resin composition of the present invention preferably further contains a vinyl triazine derivative (D) in addition to the essential components described above. The purpose of using this vinyl triazine derivative (D) is to more effectively prevent migration of the metal electrode.
Specific examples include 2,4-diamino-6-vinyl-S-triazine, 2,4-diamino-6-methacryloyloxy-S-triazine and their isocyanuric acid adducts.
These vinyl triazine compounds or derivatives (D) thereof can be used alone or as a mixture of two or more.
[0023]
0.5-20 mass parts is suitable with respect to 100 mass parts of said monofunctional (meth) acrylate type compounds (A), and, as for the compounding quantity of these vinyl triazine derivatives (D), Preferably 0.5-5 masses Part. The reason for this is that when the compounding amount of the vinyltriazine derivative (D) is less than 0.5 parts by mass, it is difficult to sufficiently enhance the migration resistance effect. This is because the effect is saturated, which is not economical, and conversely, the composition may remain after photocuring of the composition and may deteriorate the properties of the cured product.
[0024]
The photocurable resin composition of the present invention preferably further contains a saturated polyester resin (E) in addition to the components described above. The saturated polyester resin (E) is not particularly limited as long as it has an effect of improving the adhesion with the adherend. Specifically, Toyobo Byron series (Toyobo Co., Ltd.) Byron 200, 220, 240, 245, 270, 280, 290, 296, 300, 500, 530, 550, 560, 600, 630, 650, BX1001, GK110,130,140,150,180,190,250,330,590,640,680,780,810,880,890 etc. are mentioned.
Furthermore, this polyester resin has the property which is excellent in the repair property that the act which peels hardened | cured material from a base material becomes easy besides the effect of improving adhesiveness.
[0025]
5-50 mass parts is suitable with respect to 100 mass parts of said monofunctional (meth) acrylate type compounds (A), and, as for the compounding quantity of this saturated polyester resin (E), Preferably it is 5-30 mass parts. The reason for this is that when the blending amount of the saturated polyester resin (E) is less than 5 parts by mass, it is difficult to obtain the effect as described above. This is because the state is not economical, and conversely, the curability of the composition may be hindered or the properties of the cured product may be deteriorated.
[0026]
A silane coupling agent (F) may be added to the photocurable resin composition of the present invention as desired. The purpose of adding the silane coupling agent (F) is to improve adhesion to the substrate, particularly glass. As a silane coupling agent (F), if adhesiveness with a base material improves, it will not specifically limit.
Specifically, A-143, A-150, A-151, A-171, A-172, A-174, A-186, A-187, A-189, A-1100 manufactured by Nippon Unicar Co., Ltd. , A-1120 and A-1160, or TSL-8310, TSL-811, TSL-8320, TSL-8395, TSL-8325, TSL-8331, TSL-8340, TSL-8345, TSL manufactured by Toshiba Silicone Co., Ltd. -8380, TSL-8350, TSL-8355, TSL-8370, TSL-8375, and the like.
[0027]
In addition to the components described above, additives can be appropriately blended in the photocurable resin composition of the present invention as described above. For example, an organic or inorganic filler can be blended from the viewpoints of curing shrinkage reduction, thermal expansion coefficient reduction, dimensional stability improvement, elastic modulus improvement, viscosity adjustment, thermal conductivity improvement, strength improvement, toughness improvement, and the like. As such a filler, polymers, ceramics, metals, metal oxides, metal salts, and the like can be used, and the shape is not particularly limited, such as particles and fibers. When blending the above polymer, it is possible to dissolve, semi-dissolve or micro-disperse it in the photocurable resin composition as a polymer blend or a polymer alloy, not as a filler.
Moreover, the photocurable resin composition of the present invention can be used for applications such as paints and inks by blending colorants such as organic or inorganic pigments and dyes as additives.
Furthermore, in the photocurable composition of the present invention, as other additives, flexibility imparting agent, plasticizer, flame retardant, storage stabilizer, antioxidant, ultraviolet absorber, thixotropy imparting agent, dispersion stabilizer, A fluidity imparting agent and the like can be appropriately blended.
[0028]
The photocurable resin composition of the present invention is applied on a substrate by a known and usual method, and the formed coating layer is irradiated with active energy rays to photoradically polymerize a compound having an ethylenically unsaturated bond. To cure.
As the irradiation source of the active energy ray, a low-pressure mercury lamp, a medium-pressure mercury lamp, a high-pressure mercury lamp, an ultrahigh-pressure mercury lamp, a xenon lamp, a metal halide lamp, or the like is suitable. In addition, laser beams, electron beams, and the like can also be used as active energy rays for exposure.
The resin composition of the present invention can be used in any form of liquid, paste, and film. When used in a liquid state, the viscosity can be appropriately adjusted using a known viscosity adjusting agent such as an organic solvent in order to adjust the viscosity of the resin composition.
[0029]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples and comparative examples. However, the present invention is not limited to the following examples.
[0030]
Examples 1-4 , Comparative Examples 1-3
Each component shown in Table 1 was mixed with a stirrer so as to have a predetermined ratio to prepare photocurable resin compositions having various component compositions.
[0031]
[Table 1]
Figure 0004497610
The abbreviations in the table represent the following contents.
TMPTA: trimethylolpropane triacrylate, YX-4000 (manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd.): biphenol type solid epoxy resin, EOCN1020 (manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.): polyglycidyl ether of O-cresol novolac, celoxide 3150 (Daicel Industrial Co., Ltd.): 1,2-epoxy-4 (2-oxiranyl) cyclohexane adduct of 2,2- (hydroxymethyl) -1-butanol, Irgacure 184 (Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd.) Manufactured by: 1-hydroxy-cyclohexyl-phenyl-ketone, SP-150 (manufactured by Asahi Denka Co., Ltd.): photocationic polymerization catalyst, V.I. T (manufactured by Shikoku Kasei Co., Ltd.): 2,4-diamino-6-vinyl-s-triazine, Byron 200 (manufactured by Toyobo Co., Ltd.): saturated polyester resin, A-174 (manufactured by Nippon Unicar Co., Ltd.) Silane coupling agent): γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane [0032]
Each resin composition thus prepared was evaluated for water absorption, migration resistance, and adhesion. The evaluation method is as follows. Each resin composition was cured at an irradiation amount of 2000 mJ / cm 2 using an ultraviolet irradiation device (Oak Manufacturing Co., Ltd. metal halide lamp).
[0033]
(1) Water absorption rate:
Each resin composition sample was poured into a circular Teflon container having a diameter of 150 mm and a depth of 2 mm, and then cured to prepare a measurement pellet. After measuring the mass (a) of this measurement pellet, it was immersed in ion exchange water at 20 ° C. for 24 hours, and the mass (b) after immersion was measured. The water absorption at this time is a value (%) obtained by {((b)-(a)) / (a)} × 100.
[0034]
(2) Migration resistance test:
As a test substrate, a Comb electrode (L / S = 100/100 μm) made of a commercially available calcined silver paste on a Corning 1737 glass plate (thickness 0.7 mm) was used.
Each resin composition was applied on the comb-shaped electrode of the test substrate so as to have a thickness of 2 mm, and then left for 1500 hours in a constant temperature and humidity chamber having a temperature of 85 ° C. and a relative humidity of 85%. The applied voltage of the comb electrode at this time was set to DC 100 V, and the insulation resistance value was measured in a constant temperature and humidity chamber as needed.
Migration resistance was evaluated by considering the time when the insulation resistance value showed a value of 1.0 × 10 5 Ω or less in the measurement as a short circuit, and evaluating the time from the start of the test to the short circuit.
[0035]
(3) Adhesion test:
In the migration resistance test (2), the adhesion between the glass and silver electrodes and the paste after 1500 hours at a temperature of 85 ° C., a relative humidity of 85% and a DC of 100 V was visually confirmed. The evaluation is as follows.
A: No lifting or peeling was observed even after 1500 hours.
○: Some float was observed on the electrode after 1500 hours.
Δ: Peeled from glass within 1500 hours.
×: Peeled immediately after curing [0036]
As is apparent from the results shown in Table 1, according to the present invention, the addition of an epoxy resin as a hydrophobic binder to the resin composition for radical photopolymerization is sufficient for fine pitch silver electrodes. A protective effect can be obtained.
(1) Among epoxy resins, the use of a resin having a structure with few ion residues can provide a further migration prevention effect. (2) By using a crosslinking component as a radical polymerization component having 1 functional group. It has been clarified that it is possible to prevent a decrease in adhesion, and (3) the adhesion to an adherend can be further enhanced by adding a saturated polyester resin.
[0037]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a photocurable resin composition having excellent hydrophobicity, substrate adhesion, and migration resistance while having the advantages of an ultraviolet curable resin composition. Can do.
Moreover, according to this invention, the repair property from the base material of the hardened | cured material which consists of the said resin composition can be improved by adding saturated polyester resin.
Therefore, the photocurable resin composition of the present invention is extremely useful as an ultraviolet curable adhesive having excellent workability compared to the prior art, excellent adhesion to various adherends, and excellent migration preventing effect of various electrodes. Is.

Claims (6)

(A)単官能(メタ)アクリレート系化合物、(B)エポキシ樹脂、(C)光ラジカル重合開始剤及び(D)ビニルトリアジン誘導体を含むことを特徴とする光硬化性樹脂組成物。A photocurable resin composition comprising (A) a monofunctional (meth) acrylate compound , (B) an epoxy resin , ( C) a photoradical polymerization initiator, and (D) a vinyltriazine derivative . さらに(E)飽和ポリエステル樹脂を含むことを特徴とする請求項に記載の光硬化性樹脂組成物。Further (E) photo-curable resin composition according to claim 1, characterized in that it comprises a saturated polyester resin. さらに(F)シランカップリング剤を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の光硬化性樹脂組成物。Further (F) The photocurable resin composition according to claim 1 or 2, characterized in that it comprises a silane coupling agent. 前記エポキシ樹脂(B)は、軟化点が40℃以上の、室温で半固形もしくは固形状態にある請求項1〜のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。The epoxy resin (B), softening point above 40 ° C., the photocurable resin composition according to any one of claims 1 to 3 in the semi-solid or solid state at room temperature. 前記エポキシ樹脂(B)は、一分子中に下記一般式(1)で示される部分構造を有するエポキシ化合物、又は下記式(2)又は(3)で示されるいずれかの構造を有する脂環式エポキシ化合物である請求項1〜のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
Figure 0004497610
(式中、Xはエポキシ基又は/及びビニル基を表わし、nは1〜100の整数を表わす。但し、分子中に少なくとも1個のエポキシ基を含む。)
The epoxy resin (B) is an epoxy compound having a partial structure represented by the following general formula (1) in one molecule, or an alicyclic structure having any structure represented by the following formula (2) or (3). It is an epoxy compound, The photocurable resin composition of any one of Claims 1-4 .
Figure 0004497610
(In the formula, X represents an epoxy group or / and a vinyl group, and n represents an integer of 1 to 100, provided that at least one epoxy group is contained in the molecule.)
ビニルトリアジン誘導体(D)は、2,4−ジアミノ−6−ビニル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシ−S−トリアジン、及びこれらのイソシアヌル酸付加物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。The vinyltriazine derivative (D) is selected from the group consisting of 2,4-diamino-6-vinyl-S-triazine, 2,4-diamino-6-methacryloyloxy-S-triazine, and isocyanuric acid adducts thereof. The photocurable resin composition according to any one of claims 1 to 5 , which is at least one kind.
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