JP4496690B2 - 映像情報レコメンドシステム、方法及び装置、並びに、映像情報レコメンドプログラム及びプログラムの記録媒体 - Google Patents

映像情報レコメンドシステム、方法及び装置、並びに、映像情報レコメンドプログラム及びプログラムの記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像コンテンツの視聴者間におけるコミュニケーションを支援するシステムに係り、特に、映像コンテンツ視聴者へ他の視聴者の関心に基づいて映像情報をレコメンドするシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
映像コンテンツの視聴者は、たとえば、その映像コンテンツの特定の場面に感動したり、特定の場面から学習したり、或いは、特定の場面によって影響を受けるなどのように、その映像コンテンツに関心をもったとき、コンピュータネットワークなどを介して、自分と似た関心をもつ他の視聴者、たとえば、自分と気の合いそうな人とコミュニケーションを行うことを望む場合がある。特に、映像コンテンツの視聴者は、自分と似た関心をもつ他の視聴者とのコミュニケーションを通じて、他の視聴者が自分の特定した場面以外にどのような映像コンテンツの場面に関心をもっているかを知り得るならば、その映像コンテンツに同様に関心をもつ可能性がある。
【0003】
従来、多数のユーザが特定の映像コンテンツのようなある種の情報内容に関してコミュニケーションを行える場を提供するため、幾つかの支援システムが開発、提案されている。
【0004】
ネットワーク上の特定のサーバで運営される情報、意見の交換システムである「掲示板」や、通信機能を利用して複数の人が書き込みによってオンラインで会話を行うことができる「チャット」は、特定の映像コンテンツ名をトピックとして開設することにより、その特定の映像コンテンツについて関心をもつ人が集まり、その映像コンテンツについてコミュニケーションを行える場である。
【0005】
また、ユーザに関する情報、すなわち、キーワードの集まりであるユーザ・プロファイルをユーザ間で比較して似た関心をもつユーザを抽出する「プロファイルを用いたユーザフィルタリング」が提案されている(参考文献:亀井剛次 他「ネットコミュニティの形成を支援するシステム"Community Organizer"における情報提示手法の検討」)。この技術では、ユーザが関心をもつ映像コンテンツの分野をキーワードによって表現し、そのキーワードの集合であるユーザ・プロファイルをユーザ間で比較することにより、映像コンテンツに関して似た関心を
もつ人を提示することができる。
【0006】
さらに、映像コンテンツに対するユーザ評価を収集し、その評価の集合を利用して、映像コンテンツ間の類似度、ユーザ間の類似度を計算することによって、似た関心を持つ人を提示する「映像コンテンツ単位のユーザマッチングシステム」が提案されている(参考文献:日本ソフトウェア科学会第14回大会論文集 舘村純一 「批評空間の視覚化に基づく情報媒介システムの構築」)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術によれば、映像コンテンツの視聴者は、自分と似た関心をもつ他の視聴者とコミュニケーションを行う場を得ることができるが、他の視聴者が関心をもっている別の映像コンテンツや、その別の映像コンテンツの特定の場面などに関する情報、すなわち、映像情報を得るためには、他の視聴者との現実のコミュニケーションを通じて、他の視聴者から直接にその情報を取得する必要がある。このような状況は、映像コンテンツの視聴者にとっても、他の視聴者にとっても煩雑である。また、映像コンテンツの視聴者、或いは、他の視聴者は、他の人との直接的なコミュニケーションを望まない場合もある。
【0008】
また、映像コンテンツの視聴者が他の視聴者とのコミュニケーションを望む場合であっても、従来技術によるコミュニケーションには以下のような種々の問題点がある。
【0009】
たとえば、従来技術の「掲示板」や「チャット」の場合、視聴者が映像コンテンツの詳細な部分、すなわち、特定の場面において自分と似た関心をもつ他の参加者を見つけるためには、他の参加者がその映像コンテンツに対する関心の度合いや、特に関心をもっている部分を「掲示板」や「チャット」に積極的に書き込んでいること、並びに、視聴者は、他の参加者の関心の度合いや、関心のある部分を把握するため、「掲示板」ではコミュニケーションログを読むこと、及び、「チャット」では長期間に亘ってコミュニケーションを行う必要がある。したがって、映像コンテンツの視聴者がその映像コンテンツに対して自分と似た関心をもつ他の視聴者を短期間で的確に見つけた後に、その他の視聴者とコミュニケーションを図ることは困難であるという問題がある。
【0010】
また、従来技術の場合、コミュニケーションの場を提供する「掲示板」や「チャット」などのシステムと、映像コンテンツの視聴者間で関心の傾向が類似している視聴者を検索するシステムとは、別々のシステムであったため、検索によって得られた情報をコミュニケーションの場へ反映させるためには視聴者の介在が不可欠であった。
【0011】
したがって、本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて、映像コンテンツの場面単位で視聴者と似た関心、すなわち、類似した関心傾向をもつ他の視聴者を検索するシステムと、映像コンテンツや映像コンテンツの場面に関する情報である映像情報を映像コンテンツの視聴者へ提供するシステムとが統合され、映像コンテンツの視聴者と類似した関心をもつ他の視聴者が関心をもっている映像情報をその視聴者へ推奨する映像情報レコメンドシステム、方法及び装置、並びに、映像情報レコメンドプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
図1は、上記目的を達成する本発明の原理構成図である。本発明の映像情報レコメンドシステムは、図1に示されるように、映像コンテンツ識別情報と関連付けられた、映像情報及び音情報を含む映像コンテンツを再生する映像コンテンツ再生手段11と、上記映像コンテンツ再生手段11で再生されている映像コンテンツの場面を特定する場面情報を指定する場面指定手段12と、映像コンテンツ毎に、その映像コンテンツの映像コンテンツ識別情報、及び、その映像コンテンツの内容の区分情報を格納する映像コンテンツ情報データベース22と、上記場面指定手段12から、映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、再生中の映像コンテンツ識別情報及び指定された場面情報を受け、上記映像コンテンツ情報データベース22から、上記再生中の映像コンテンツ識別情報及び上記指定された場面情報に対応した区分情報を獲得するユーザ入力制御手段21と、上記ユーザ入力制御手段21からの上記映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、上記再生中の映像コンテンツ識別情報及び上記指定された場面情報を格納するユーザ情報データベース23と、上記ユーザ入力制御手段21からの上記映像コンテンツ識別情報及び上記指定された場面情報に基づいて、上記ユーザ情報データベース23から、上記映像コンテンツ識別情報及び上記指定された場面情報に関連付けられている別の視聴者のユーザ識別情報を取得し、類似ユーザ情報を生成する類似ユーザ情報検索手段24と、上記取得された別のユーザ識別情報に関連して上記ユーザ情報データベース23に蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得するレコメンド映像情報取得手段27と、上記レコメンド映像情報を上記映像コンテンツの視聴者へ提示するレコメンド映像情報提示手段18と、を有する。
【0013】
上記映像情報レコメンドシステムは、好ましい実施形態では、上記類似ユーザ情報検索手段24からの類似ユーザ情報を視聴者へ提示する類似ユーザ情報提示手段13を含む。
【0014】
本発明の映像情報レコメンドシステムは、映像コンテンツの場面単位で視聴者と似た関心、すなわち、類似した関心傾向をもつ他の視聴者を検索するシステムと、映像コンテンツや映像コンテンツの場面に関する情報である映像情報を映像コンテンツの視聴者へ提供するシステムとが統合され、映像コンテンツの視聴者と類似した関心をもつ他の視聴者が関心をもっている映像情報をその視聴者へ推奨することが可能になる。
【0015】
図2に示されるように、上記映像情報レコメンドシステムにおいて、上記レコメンド映像情報提示手段18は、上記類似ユーザ情報提示手段13から上記類似ユーザ情報を取得し、上記類似ユーザ情報の中から選択されたユーザ識別情報を上記レコメンド映像情報取得手段27へ通知し、上記レコメンド映像情報取得手段27は、上記取得された別のユーザ識別情報の中で上記レコメンド映像情報取得手段18から通知されたユーザ識別情報に関連して上記ユーザ情報データベース23に蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得するようにしてもよい。
【0016】
図3は、本発明の原理に基づく映像情報レコメンド方法の説明図である。この映像情報レコメンド方法は、図3に示されるように、映像コンテンツを再生する手順(ステップ1)と、上記映像コンテンツの特定の場面を指定する手順(ステップ2)と、上記指定された映像コンテンツの場面を指定した別の視聴者に関するユーザ識別情報を類似ユーザ情報として検索する手順(ステップ3)と、上記類似ユーザ情報と関連した上記別の視聴者が指定した別の映像コンテンツの場面に関する情報を検索する手順(ステップ4)と、上記別の映像コンテンツの場面に関する情報から、上記視聴者へ提示されるべき映像コンテンツに関する情報をリコメンド映像情報として生成する手順(ステップ5)と、上記リコメンド映像情報を上記視聴者へ提示する手順(ステップ6)と、を有する。
【0018】
また、本発明は、図4に示されるように、映像コンテンツ毎に、その映像コンテンツの映像コンテンツ識別情報、及び、その映像コンテンツの内容の区分情報を格納する映像コンテンツ情報データベース22と、映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、映像コンテンツ識別情報及び場面情報に基づいて、上記映像コンテンツ情報データベース22から、上記映像コンテンツ識別情報及び上記場面情報に対応した区分情報を獲得するユーザ入力制御手段21と、上記ユーザ入力制御手段21からの上記映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、上記映像コンテンツ識別情報及び上記場面情報を格納するユーザ情報データベース23と、上記ユーザ入力制御手段21からの上記映像コンテンツ識別情報及び上記場面情報に基づいて、上記ユーザ情報データベース23から、上記映像コンテンツ識別情報及び上記場面情報に関連付けられている別の視聴者のユーザ識別情報を取得し、類似ユーザ情報を生成する類似ユーザ情報検索手段24と、上記取得された別のユーザ識別情報に関連して上記ユーザ情報データベース23に蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得するレコメンド映像情報取得手段27と、を有する、映像情報レコメンド装置2として構成することができる。
また、本発明は、請求項1に記載されたように、映像コンテンツ識別情報と関連付けられた、映像情報及び音情報を含む映像コンテンツを再生する映像コンテンツ再生手段と、上記映像コンテンツ再生手段で再生されている映像コンテンツの場面を特定する場面情報であるタイムコードを指定する場面指定手段と、映像コンテンツ毎に、その映像コンテンツの映像コンテンツ識別情報、及び、その映像コンテンツの内容の区分情報を格納する映像コンテンツ情報データベースと、上記場面指定手段から、映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、映像コンテンツ識別情報及び指定されたタイムコードを受け、上記映像コンテンツ情報データベースから、上記再生中の映像コンテンツ識別情報及び上記指定されたタイムコードに対応した許容幅を獲得するユーザ入力制御手段と、上記ユーザ入力制御手段からの上記ユーザ識別情報、上記映像コンテンツ識別情報、上記指定されたタイムコード、及び上記許容幅に対応したタイムコード範囲を格納するユーザ情報データベースと、上記ユーザ入力制御手段からの上記映像コンテンツ識別情報及び上記指定されたタイムコードに基づいて、上記ユーザ情報データベースから、上記映像コンテンツ識別情報及び上記指定されたタイムコードとの差が所定の閾値未満であるタイムコードに関連付けられている別の視聴者のユーザ識別情報群を取得し、上記ユーザ入力制御手段からの上記ユーザ識別情報に対応して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群を取得し、上記別の視聴者のユーザ識別情報群の各ユーザ識別情報に関して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組を取得し、当該取得した映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組が、上記映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群の中の各組に当てはまるかどうか調べることにより、上記別の視聴者のユーザ識別情報毎に、上記ユーザ入力制御手段からのユーザ識別情報との一致度を計算し、一致度に関する所定の条件を満たす別の視聴者のユーザ識別情報群を類似ユーザ情報として選択する類似ユーザ情報検索手段と、上記類似ユーザ情報に関連して上記ユーザ情報データベースに蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得するレコメンド映像情報取得手段と、上記レコメンド映像情報を上記映像コンテンツの視聴者へ提示するレコメンド映像情報提示手段と、を有する映像情報レコメンドシステムとして構成してもよい。
また、本発明は、請求項2に記載されたように、上記類似ユーザ情報検索手段からの類似ユーザ情報を視聴者へ提示する類似ユーザ情報提示手段を更に有し、上記レコメンド映像情報提示手段は、上記類似ユーザ情報提示手段から上記類似ユーザ情報を取得し、上記類似ユーザ情報の中から選択されたユーザ識別情報を上記レコメンド映像情報取得手段へ通知し、上記レコメンド映像情報取得手段は、上記類似ユーザ情報の中で上記レコメンド映像情報取得手段から通知されたユーザ識別情報に関連して上記ユーザ情報データベースに蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得する、請求項1記載の映像情報レコメンドシステムとして構成することもできる。
また、本発明は、請求項3に記載されたように、映像コンテンツ再生手段と、場面指定手段と、映像コンテンツ情報データベースと、ユーザ入力制御手段と、ユーザ情報データベースと、類似ユーザ情報検索手段と、レコメンド映像情報取得手段と、レコメンド映像情報提示手段と、を有する映像情報レコメンドシステムが実行する映像情報レコメンド方法であって、上記映像コンテンツ情報データベースは、映像コンテンツ毎に、その映像コンテンツの映像コンテンツ識別情報、及び、その映像コンテンツの内容の区分情報を格納しており、上記映像情報レコメンド方法は、上記映像コンテンツ再生手段が、映像コンテンツ識別情報と関連付けられた、映像情報及び音情報を含む映像コンテンツを再生する映像コンテンツ再生手順と、上記場面指定手段が、上記映像コンテンツ再生手段で再生されている映像コンテンツの場面を特定する場面情報であるタイムコードを指定する場面指定手順と、上記ユーザ入力制御手段が、上記場面指定手段から、映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、映像コンテンツ識別情報及び指定されたタイムコードを受け、上記映像コンテンツ情報データベースから、上記再生中の映像コンテンツ識別情報及び上記指定されたタイムコードに対応した許容幅を獲得するユーザ入力制御手順と、上記ユーザ情報データベースが、上記ユーザ入力制御手段からの上記ユーザ識別情報、上記映像コンテンツ識別情報、上記指定されたタイムコード、及び上記許容幅に対応したタイムコード範囲を格納する手順と、上記類似ユーザ情報検索手段が、上記ユーザ入力制御手段からの上記映像コンテンツ識別情報及び上記指定されたタイムコードに基づいて、上記ユーザ情報データベースから、上記映像コンテンツ識別情報及び上記指定されたタイムコードとの差が所定の閾値未満であるタイムコードに関連付けられている別の視聴者のユーザ識別情報群を取得し、上記ユーザ入力制御手段からの上記ユーザ識別情報に対応して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群を取得し、上記別の視聴者のユーザ識別情報群の各ユーザ識別情報に関して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組を取得し、当該取得した映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組が、上記映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群の中の各組に当てはまるかどうか調べることにより、上記別の視聴者のユーザ識別情報毎に、上記ユーザ入力制御手段からのユーザ識別情報との一致度を計算し、一致度に関する所定の条件を満たす別の視聴者のユーザ識別情報群を類似ユーザ情報として選択する類似ユーザ情報検索手順と、上記レコメンド映像情報取得手段が、上記類似ユーザ情報に関連して上記ユーザ情報データベースに蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得するレコメンド映像情報取得手順と、上記レコメンド映像情報提示手段が、上記レコメンド映像情報を上記映像コンテンツの視聴者へ提示するレコメンド映像情報提示手順と、を有する、映像情報レコメンド方法として構成してもよい。
また、本発明は、請求項4に記載されたように、上記映像情報レコメンドシステムは、上記類似ユーザ情報検索手段からの類似ユーザ情報を視聴者へ提示する類似ユーザ情報提示手段を更に有し、上記映像情報レコメンド方法は、上記レコメンド映像情報提示手段が、上記類似ユーザ情報提示手段から上記類似ユーザ情報を取得し、上記類似ユーザ情報の中から選択されたユーザ識別情報を上記レコメンド映像情報取得手段へ通知する手順と、上記レコメンド映像情報取得手段が、上記類似ユーザ情報の中で上記レコメンド映像情報取得手段から通知されたユーザ識別情報に関連して上記ユーザ情報データベースに蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得する手順と、を含む、請求項3記載の映像情報レコメンド方法として構成してもよい。
また、本発明は、請求項5に記載されたように、映像コンテンツ毎に、その映像コンテンツの映像コンテンツ識別情報、及び、その映像コンテンツの内容の区分情報を格納する映像コンテンツ情報データベースと、映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、映像コンテンツ識別情報及び場面情報であるタイムコードに基づいて、上記映像コンテンツ情報データベースから、上記映像コンテンツ識別情報及び上記タイムコードに対応した許容幅を獲得するユーザ入力制御手段と、上記ユーザ入力制御手段からの上記映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、上記映像コンテンツ識別情報及び上記タイムコード、及び上記許容幅に対応したタイムコード範囲を格納するユーザ情報データベースと、上記ユーザ入力制御手段からの上記映像コンテンツ識別情報及び上記タイムコードに基づいて、上記ユーザ情報データベースから、上記映像コンテンツ識別情報及び上記タイムコードとの差が所定の閾値未満であるタイムコードに関連付けられている別の視聴者のユーザ識別情報群を取得し、上記ユーザ入力制御手段からの上記ユーザ識別情報に対応して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群を取得し、上記別の視聴者のユーザ識別情報群の各ユーザ識別情報に関して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組を取得し、当該取得した映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組が、上記映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群の中の各組に当てはまるかどうか調べることにより、上記別の視聴者のユーザ識別情報毎に、上記ユーザ入力制御手段からのユーザ識別情報との一致度を計算し、一致度に関する所定の条件を満たす別の視聴者のユーザ識別情報群を類似ユーザ情報として選択する類似ユーザ情報検索手段と、上記類似ユーザ情報に関連して上記ユーザ情報データベースに蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得するレコメンド映像情報取得手段と、を有する、映像情報レコメンド装置として構成してもよい。
【0019】
また、請求項6に係る発明によれば、上記レコメンド映像情報取得手段は、映像コンテンツに関して上記別の視聴者が入力した場面情報に対応した区分情報に評価値を与える手段と、上記与えられた評価値が所定の閾値を超える映像コンテンツの区分情報に対応した部分映像を抽出する手段と、上記抽出された部分映像を上記レコメンド映像情報とする手段と、を含む。
【0020】
また、請求項7に係る発明によれば、上記レコメンド映像情報取得手段は、上記映像コンテンツの上記区分情報毎に上記別の視聴者が入力した場面情報を割り当てる手段と、上記割り当てられた場面情報の量が所定の閾値を超える映像コンテンツの区分情報に対応した部分映像を抽出する手段と、上記抽出された部分映像を上記レコメンド映像情報とする手段と、を含む。
【0022】
請求項乃至10に係る発明は、サーバ装置に映像情報レコメンド機能を実現させるプログラムである。
【0023】
請求項11に係る発明は、請求項乃至10に記載されたプログラムを記録した記録媒体である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の種々の実施例について添付図面を参照して説明する。全ての図面を通じて、同じ機能又は類似した機能を実現するコンポーネントには、同じ参照番号が付されている。
【0025】
図5は、本発明の第1の実施例による映像情報レコメンドシステムの構成図である。映像情報レコメンドシステムは、映像コンテンツの視聴者に類似ユーザ情報を提供する類似ユーザ情報提供システムと、類似ユーザ情報提供システムの結果を利用して、映像コンテンツの視聴者に類似ユーザが関心を抱いている映像コンテンツに関するレコメンド映像情報を提供するレコメンド映像情報提供システムとにより構成される。
【0026】
類似ユーザ情報提供システムは、複数の場面についての関心情報としてタイムコードを入力して、類似する関心のあるユーザ群を提示する。第1の実施例では、関心情報として、映像コンテンツの特定の場面を指定する時間情報であるタイムコードを利用し、類似するユーザを表示する。タイムコードは、映像コンテンツ内の時間情報、たとえば、先頭からの経過時間である。本明細書の説明中、映像コンテンツは、映像情報と音情報を含むコンテンツに限定されることはなく、少なくとも画像情報を含むあらゆるコンテンツを映像コンテンツと呼ぶ。また、映像コンテンツ自体は、デジタル形式でもアナログ形式でも構わない。
【0027】
このシステムは、ユーザ側のクライアント装置1と、サービス提供側のサーバ装置2とを含む。サーバ装置1には、複数のクライアント装置1が接続され得る。
【0028】
クライアント装置1は、映像コンテンツを再生する映像コンテンツ再生部11と、ユーザが関心を持った再生中の映像コンテンツの場面を表すタイムコードと、ユーザIDと、その映像コンテンツの映像コンテンツIDとを指定する映像場面指定インタフェース12と、サーバ装置1から得た類似したユーザに関する情報であるユーザIDを表示する類似ユーザ表示インタフェース13とを含む。
【0029】
サーバ装置1は、映像コンテンツの映像コンテンツID、映像コンテンツの特定の場面に対応したタイムコードの所定の区間(すなわち、タイムコード区間)、タイムコード区間内で同じ場面であると評価できる時間情報の閾値、並びに、映像コンテンツ若しくは映像コンテンツのタイムコード区間毎に予め定められた時間情報の許容幅を格納する映像コンテンツ情報DB22を含む。時間情報の許容幅とは、映像コンテンツの特定の場面を指定するタイムコードを中心として、そのタイムコードを中心として時間情報の許容幅の範囲内に収まる別のタイムコードを、中心となるタイムコードが指定する映像コンテンツの場面と同じ場面を指定しているとみなすための基準である。本例では、時間情報の許容幅は、映像コンテンツ毎に決められている。図6は、本発明の第1の実施例による映像コンテンツ情報DB22の説明図である。
【0030】
サーバ装置2は、クライアント装置1の映像場面インタフェース11から、タイムコード、ユーザID及び映像コンテンツIDを受けるユーザ入力制御部21を更に有する。ユーザ入力制御部21は、映像場面インタフェース11から受け取った映像コンテンツID及びタイムコードを検索キーとして映像コンテンツ情報DB22を検索し、対応した閾値及び許容幅を取得する。
【0031】
サーバ装置2は、ユーザIDと、映像コンテンツIDと、タイムコードと、タイムコード及び許容幅に対応したタイムコード範囲の組を格納するユーザ情報DB23を更に有し、ユーザ入力制御部21は、映像場面インタフェース11から受け取ったユーザID、映像コンテンツID、及び、タイムコードと、タイムコード及び許容幅から得られたタイムコード範囲とを、ユーザ情報DB23へ格納する。たとえば、タイムコードをt、許容幅をwとするとき、タイムコード範囲は、(t−w,t+w)のように表される。図7は、本発明の第1の実施例によるユーザ情報DB23の説明図である。
【0032】
サーバ装置2は、ユーザ入力制御部21及びユーザ情報DB23と接続された類似ユーザ情報検索部24を更に有する。類似ユーザ情報検索部24は、ユーザ入力制御部21から、クライアント装置1側で入力されたユーザID、映像コンテンツID及びタイムコードと、映像コンテンツDBから取得した閾値とを受け取る。類似ユーザ情報検索部24は、第1の実施例の場合と同様に、映像コンテンツID及びタイムコードに基づいて、ユーザ情報DB23から、この映像コンテンツIDと同じ映像コンテンツID、及び、このタイムコードとの差が閾値未満であるタイムコードと関連付けられたユーザID群を抽出する。さらに、類似ユーザ情報検索部24は、ユーザ入力制御部21から得たユーザIDに基づいて、このユーザIDに対応してユーザ情報DBに格納されている映像コンテンツID及びタイムコード範囲の組(以下では、タイムコード範囲群と称する)を取得する。次に、類似ユーザ情報検索部24は、先に抽出したユーザID群の各ユーザIDに関して、ユーザ情報DB23から、この映像コンテンツIDと同じ映像コンテンツID、及び、このタイムコード範囲に収まるタイムコードを取得し、タイムコード範囲群に割り当てる。次に、類似ユーザ情報検索部24は、タイムコード範囲群に割り当てられたユーザID群に関して、映像コンテンツID及びタイムコード範囲の一致度を計算し、所定の条件を満たすユーザID群を類似ユーザ情報として選択し、選択したユーザID群をクライアント装置1の類似ユーザ表示インタフェース12へ渡す。
【0033】
次に、図8の本発明の第1の実施例による類似ユーザ情報提供システムのシーケンスチャートを参照して、本実施例の類似ユーザ情報提供処理について説明する。以下の説明では、クライアント装置1で再生される映像コンテンツは、サーバ装置2から配信されるものとしているが、本発明はこのような例に限定されることはなく、クライアント装置1は、たとえば、DVDのようにクライアント装置1側に設けられた記録媒体から映像コンテンツを読み出して再生しても構わない。
【0034】
ステップ11:サーバ装置2からクライアント装置1へ複数の映像コンテンツを配信する。
【0035】
ステップ12:クライアント装置1の映像コンテンツ再生部11は、配信された映像コンテンツを表示する。
【0036】
ステップ13:ユーザは、映像コンテンツ再生部11に表示された画面に関心を持ったとき(たとえば、感動したとき)、その場面を指定する。場面指定は、たとえば、図9に示されるような本発明の第1の実施例による映像再生画面111において、再生映像表示112中に関心を持った場面が表示された瞬間にチェックボタン113をクリックすることによって行われる。或いは、ユーザが関心を持った場面が表示された瞬間にリモコン(図示せず)のボタンを押下する操作などによって場面が指定される(チェックされる)。映像場面指定インタフェース12は、このようなユーザによる場面を指定する行動から映像コンテンツのタイムコードを取得する。或いは、ユーザがタイムコードを直接入力してもよく、又は、タイムコードが割り当てられた静止画像をユーザが指定してもよい。クライアント装置1の映像場面指定インタフェース12からサーバ装置2のユーザ入力制御部21へユーザID、映像コンテンツID及びタイムコードが渡される。
【0037】
ステップ14:ユーザ入力制御部21は、映像場面指定インタフェース12から受け取った映像コンテンツID及びタイムコードに対応する閾値を映像コンテンツ情報DB22から取り出す。ユーザ入力制御部21は、映像場面指定インタフェース12から得た映像コンテンツID及びタイムコードと、映像コンテンツ情報DB22から得た対応する閾値を、類似ユーザ情報検索部24へ渡す。また、ユーザ入力制御部21は、映像場面指定インタフェース12から得た映像コンテンツID、タイムコード及びユーザIDをユーザ情報DB23へ渡し、保存する。
【0038】
類似ユーザ情報検索部24は、ユーザ入力制御部21から受け取った映像コンテンツID、タイムコード及び閾値に基づいて、類似ユーザ情報を検索する。より具体的には、類似ユーザ情報検索部24は、ユーザ入力制御部21から受け取った映像コンテンツIDをキーにして、ユーザ情報DB23から、他ユーザの関心情報であるタイムコード群及び対応したユーザID群を取り出す。
【0039】
類似ユーザ情報検索部24は、次に、取り出したタイムコード群(タイムコードi)の中から、ユーザ入力制御部21から受け取ったタイムコード(入力タイムコード)との差の絶対値(すなわち、類似度)が、ユーザ入力制御部21から受け取った閾値未満であるタイムコードを抽出し、抽出されたタイムコードに対応するユーザID及び類似度をユーザID群として取得する。
【0040】
ステップ15:サーバ装置2のユーザ入力制御部21は、クライアント装置1から入力されたタイムコードに対応したタイムコード範囲を得るため、本例の場合には、映像コンテンツIDをキーとして、映像コンテンツ情報DB22から、タイムコードに対応した許容値を獲得し、タイムコード及び許容値からタイムコード範囲を導出し、導出したタイムコード範囲を、ユーザID、映像コンテンツID及びタイムコードに関連付けてユーザ情報DB23に格納する。ステップ45の処理は、ステップ44の処理と一体化して実行することが可能である。
【0041】
ステップ16:類似ユーザ情報検索部24は、ユーザ入力制御部21からユーザIDを受け取り、このユーザIDに関してユーザ情報DB23に記憶されているタイムコード範囲群、すなわち、映像コンテンツIDとタイムコード範囲の組を取得し、タイムコード範囲一覧表を作成する。
【0042】
ステップ17:次に、類似ユーザ情報検索部24は、ステップ44で獲得したユーザID群に含まれる別のユーザID毎に、ユーザ情報DB23に蓄積されている映像コンテンツID及びタイムコードの組が、ステップ46で取得したタイムコード範囲群に当てはまるかどうかを調べる。すなわち、別のユーザIDに関してユーザ情報DBに記憶されている映像コンテンツIDとタイムコードについて、同じ映像コンテンツIDと、このタイムコードを含むタイムコード範囲の組がタイムコード範囲一覧表に存在するかどうかを判定し、存在する場合に、その別のユーザIDに関する映像コンテンツID及びタイムコードをタイムコード範囲一覧表に割り当てる。
【0043】
ステップ18:類似ユーザ情報検索部24は、タイムコード範囲一覧表を、ユーザID毎に走査して、タイムコード範囲一覧表に所定の程度以上の度合いで割り当てられているユーザID群を類似ユーザIDとして抽出し、クライアント装置1の類似ユーザ情報表示インタフェース13へ渡す。
【0044】
ステップ19:類似ユーザ情報表示インタフェースは、サーバ装置2の類似ユーザ情報検索部24から受け取った類似ユーザ情報(ユーザID等)を表示する。
【0045】
図10は、本発明の第1の実施例による類似ユーザ情報検索処理部で行われるタイムコード一覧表への割り当て処理と、類似ユーザIDの抽出処理の一例の詳細なフローチャートである。図11には、本発明の第1の実施例において使用されるタイムコード一覧表が示されている。
【0046】
ステップ21:既に獲得したユーザID群の中のユーザIDiに関して、タイムコード一覧表に掲載された映像コンテンツID及びタイムコード範囲に対応した映像コンテンツID及びタイムコードの組をユーザ情報DB23から取得し、タイムコード一覧表の対応したユーザID、映像コンテンツID及びタイムコード範囲の欄をマークする。添え字iはi番目に取り出された項目であることを示す。
【0047】
ステップ22:クライアント装置1側のユーザIDに関してユーザ情報DB23に蓄積されている(すなわち、チェックされている)映像コンテンツID及びタイムコード範囲の組と、ユーザIDiに関してユーザ情報DB23に蓄積されている映像コンテンツID及びタイムコードの組の一致度を計算する。
【0048】
ステップ23:条件式、本例では、一致度が設定値以上であるかどうかを判定する。
【0049】
ステップ24:条件式が満たされるので、このときのユーザIDiと一致度を一致度の順に並ぶように結果列に加える。
【0050】
ステップ25:ユーザID群の中に取り出されるべきユーザIDiが未だ残っている場合、ステップ51へ戻る。
【0051】
ステップ26:ユーザID群の中のすべてのユーザIDiについてタイムコード一覧表への割り当てが終了したとき、結果数と、予め定められた出力希望の類似ユーザ数とを比較して、得られる結果数を増減させる(調整する)かどうかを判定する。
【0052】
ステップ27:結果数を調整するため、設定値を調節する。設定値の調節は自動、又は、ユーザの入力によって行われる。結果数を減少させるため、設定値を増加させる。逆に、結果数を増加させるためには、設定値を減少させる。
【0053】
尚、本実施例では、ステップ24において、類似ユーザ情報検索処理と並行して検索結果のソーティングを行っているが、このようなソーティングは、検索結果列を獲得した後にクライアント装置1へ結果を出力する際にソーティングをしても構わない。
【0054】
次に、再度図11を参照して、本発明の第1の実施例による一致度の計算方法を説明する。図11には、ユーザID毎に、チェックされている映像コンテンツID及びタイムコード範囲が示され、そのチェック数の合計がチェック合計欄に示されている。同図において、チェック箇所は、+で記されている。たとえば、ユーザ001は、映像コンテンツ001のタイムコード範囲(45,55)及び(100,110)と、映像コンテンツ005のタイムコード範囲(57,62)及び(120,125)にチェックし、チェック数の合計はN1である。ユーザ002、ユーザiについても同様である。
【0055】
ここで、ユーザ001とユーザiとのチェック状況を比較すると、ユーザ001とユーザiの両方がチェックしている箇所は、映像コンテンツ001のタイムコード範囲(45,55)と、映像コンテンツ005のタイムコード範囲(57,62)であることがわかる。両方がチェックしている箇所、すなわち、一致箇所は、同図において、丸付きの+で記されている。
【0056】
ユーザiがユーザ001にどの程度類似しているかを表す一致度の一例として、チェックの一致箇所の個数2をそのまま採用することができる(ケース1)。或いは、一致度として、一致箇所の個数2をユーザiのチェック合計Niで割った値を採用してもよい(ケース2)。
【0057】
一致度と大小比較される設定値は、ケース1とケース2に応じて決定される。
【0058】
以上の本発明の第1の実施例の説明では、映像コンテンツ情報DB22に許容幅が記憶され、ユーザ入力制御部21が映像コンテンツ情報DB22から許容幅を取得し、入力タイムコードと許容幅からタイムコード範囲を導出し、導出されたタイムコード範囲をユーザ情報DB23に保存させている。しかし、タイムコード範囲は、必ずしもユーザID毎にユーザ情報DB23に保存させなくてもよい。その場合、類似ユーザ情報検索部21がユーザ入力制御部21を介して映像コンテンツ情報DB22から許容幅を取得し、ユーザ入力制御部21から同時に与えられたユーザIDに関して、ユーザ情報DB23に記憶されているタイムコードに基づいて、タイムコード範囲一覧表を直接作成するように構成することができる。これにより、ユーザ情報DB23のメモリ使用量を削減することができる。
【0059】
また、本発明の第1の実施例の説明では、タイムコード一覧表への割り当てを行う前に、入力タイムコードに基づいてユーザ情報DB23からユーザID群を獲得しているが、本発明は、このような構成に限定されることはなく、最初にタイムコード一覧表を作成し、次に、入力タイムコードに基づいて類似している別のユーザIDをユーザ情報DB23から順番に取得し、取得した別のユーザID毎にタイムコード一覧表への割り当てを行ってもよい。
【0060】
次に、本発明の第1の実施例による映像情報レコメンドシステムにおけるレコメンド映像情報提供システムについて説明する。レコメンド映像情報提供システムは、クライアント装置1のレコメンド映像情報提示インタフェース18と、サーバ装置2のレコメンド映像情報取得部27とにより構成される。
【0061】
レコメンド映像情報提示インタフェース18は、類似ユーザ情報表示インタフェース13に接続され、類似ユーザ情報表示インタフェース13から類似ユーザのユーザIDである類似ユーザIDを取得する。レコメンド映像情報提示インタフェース18は、類似ユーザIDの中からユーザによって選択されたユーザID(又は、ユーザID群)をレコメンド映像情報取得部27へ通知し、レコメンド映像情報を要求する。
【0062】
レコメンド映像情報取得部27は、レコメンド映像情報提示インタフェース18からの要求に応じてレコメンド映像情報を生成し、レコメンド映像情報提示インタフェース18へ送る。レコメンド映像情報提示インタフェース18は、映像コンテンツの部分映像、代表画像、或いは、書誌情報などのレコメンド情報をクライアント装置1のディスプレイ(図示しない)に表示し、音声を含む場合には、スピーカー(図示しない)から出力する。
【0063】
上記の説明では、レコメンド映像情報提示インタフェース13が類似ユーザIDの中から、所望のレコメンド映像情報に関連したユーザIDを指定しているが、本発明は、このような実施例に限定されることはなく、レコメンド映像情報取得部27は、類似ユーザ情報検索部24で抽出された全ての類似ユーザIDに関連したレコメンド映像情報を生成してもよい。
【0064】
次に、本発明の第1の実施例によるレコメンド映像情報取得部27で行われるレコメンド映像情報提供処理について説明する。
【0065】
本例によるレコメンド映像情報提供処理では、上述の類似ユーザ情報提供処理で獲得された類似ユーザ(の全部、又は、選択された一部)がチェックした映像コンテンツの部分画像を映像コンテンツの視聴者へレコメンドする。そのため、本実施例では、次のようなレコメンド映像情報提供処理を行う。
【0066】
(1)全ての映像コンテンツk(kは、たとえば、映像コンテンツIDに対応した映像コンテンツを識別するための添え字であり、コンテンツの総数をKとすると、1≦k≦Kである。)において、全ての類似ユーザj(jは、たとえば、類似ユーザIDに対応した類似ユーザを識別するための添え字であり、類似ユーザの総数をJとすると、1≦j≦Jである。)がチェックした全てのタイムコードi(iは、映像コンテンツkに対してユーザjがチェックしたタイムコードを識別するための添え字であり、ユーザjが映像コンテンツkにチェックした総数をIとすると、1≦i≦Iである。)からレコメンドすべき映像コンテンツの部分を探す。
【0067】
(2)各映像コンテンツkに対し、時間tに関して全ての類似ユーザの評価の累積を表わす離散関数Fk(t)を導入する。
【0068】
(3)F(t)の値がある閾値以上の時間区間に対応した映像コンテンツの部分を、映像コンテンツのレコメンドする部分映像の区間とする。
【0069】
ここで、離散関数F(t)は、類似ユーザが映像コンテンツkに対しタイムコードTを入力した場合に、タイムコードTを中央値とし、許容幅wの範囲に含まれる時間区間(T−w,T+w)のF(t)の値が増加させられるような関数である。
【0070】
図12は、本発明の第1の実施例による映像シーン検索処理のフローチャートである。
【0071】
ステップ31:ユーザjが映像コンテンツkに対して、i番目にチェックしたタイムコードTjkiを取得する。
【0072】
ステップ32:タイムコードTjkiを中央値とし、許容幅をwとしたとき、時間区間t=(Tjki−w,Tjki+w)に対し、
(t)=F(t)+α
それ以外の区間では、
(t)=F(t)
とする。これにより、類似ユーザjがタイムコードTjkiをチェックしているとき、タイムコードTjkiを中央値とする時間区間tに対し、関数F(t)の値が増大する。
【0073】
ここで、αとしては、一定値を利用することができるが、たとえば、レコメンド映像情報を要求している着目中のユーザ(ユーザx)と、類似ユーザjとの類似度(類似しているほど値が大きくなるような類似度)をαとして利用することにより、類似ユーザ毎に重み付けされた離散関数F(t)を生成することが可能である。
【0074】
ステップ33:ユーザjが映像コンテンツkにチェックしたタイムコードが未だ存在するかどうか、すなわち、i<Iであるかどうかを判定し、存在する場合には、ステップ31へ戻り次のタイムコードを取得する。
【0075】
ステップ34:着目中のユーザxに対する類似ユーザが他に存在するかどうか、すなわち、j<Jであるかどうかを判定し、存在する場合、ステップ31へ戻り、新たな類似ユーザjに対するタイムコードを取得する。
【0076】
ステップ35:映像コンテンツkに関して、F(t)>β(但し、βは所定の閾値)となる時間tの集合、すなわち、時間集合
T={t|F(t)<β}
を取得する。この時間集合Tは、関数F(t)が一定値を超える時間区間の集合を表わしている。換言すると、この時間集合Tに含まれる時間tにおいて、ある程度以上の類似ユーザが映像コンテンツkをチェックしている。
【0077】
ステップ36:映像コンテンツkの時間集合Tに対応した部分映像を着目中のユーザxに対しリコメンドする。
【0078】
ステップ37:他の映像コンテンツkが存在するかどうか、すなわち、k<Kであるかどうかを判定し、存在する場合、ステップ31へ戻り次の映像コンテンツに関して全ての類似ユーザのチェックしたタイムコードを取得し、ステップ32からステップ36までの処理を繰り返す。
【0079】
以上の通り、本発明の第1の実施例によれば、図6に示されるように映像コンテンツ情報データ22に許容幅が保持され、着目中のユーザxがタイムコードを入力したときに、着目中のユーザxが類似ユーザと直接的なコミュニケーションをすることなく、ある程度の頻度で類似ユーザがチェックしている映像コンテンツの部分映像(いわゆる、映像シーン)を着目中のユーザxにリコメンドすることができる。
【0080】
次に、図5から図12を参照して説明した本発明の第1の実施例に基づいて、着目中のユーザxに(部分映像ではなく)映像コンテンツをリコメンドする本発明の第2の実施例について説明する。
【0081】
映像コンテンツをリコメンドするためには、以下の2通りの方法が考えられる。
【0082】
方法1:映像コンテンツkに含まれる映像シーンに対応した時間区間への評価の累積が一定値を超えた場合、すなわち、全ての類似ユーザjが映像コンテンツkのいずれかの時間区間にチェックした度合いが一定値を超えた場合に、この映像コンテンツkを着目中のユーザxへレコメンドする。
【0083】
たとえば、関数F(t)を映像コンテンツの全時間(0≦t≦T)に亘って積分した値が閾値γを超えた場合、すなわち、条件式、
【0084】
【数1】
Figure 0004496690
が成立するならば、映像コンテンツkを着目中のユーザxへレコメンドする。
【0085】
方法2:映像コンテンツkに対する時間集合
T={t|F(t)<β}
の要素の個数、すなわち、総時間が一定値を超えた場合に、映像コンテンツkをレコメンドする。この方法2の場合、映像コンテンツkの全体に対して、ある程度以上チェックされている箇所の割合が所定の量を超えた場合に、映像コンテンツkがレコメンドされる。
【0086】
図13は、本発明の第3の実施例による映像情報レコメンドシステムの構成図である。映像情報レコメンドシステムは、映像コンテンツの視聴者に類似ユーザ情報を提供する類似ユーザ情報提供システムと、類似ユーザ情報提供システムの結果を利用して、映像コンテンツの視聴者に類似ユーザが関心を抱いている映像コンテンツに関するレコメンド映像情報を提供するレコメンド映像情報提供システムとにより構成される。
【0087】
本実施例の類似ユーザ情報提供システムは、単一の場面についての関心情報(又は、チェック情報)に基づいて類似する関心をもつユーザ群を提示する。第3の実施例では、関心情報として、映像コンテンツの特定の場面を指定する意味的な区切りである映像構造情報を利用し、類似するユーザを表示する。映像構造情報とは、映像コンテンツの場面の変わり目(カット)、文字が現れた場面(テロップ)、カメラの動き(カメラワーク)、音楽、及び、人の声(音声)の切れ目、並びに、DVDの「チャピター」及び「サブチャピター」のように映像コンテンツの章立てを示す情報である。一例として、映像構造情報は、情報の種別を表わす属性情報と、同一種別内での識別情報(ID)とを含む。
【0088】
このシステムは、ユーザ側のクライアント装置1と、サービス提供側のサーバ装置2とを含む。サーバ装置1には、複数のクライアント装置1が接続され得る。
【0089】
クライアント装置1は、映像コンテンツを再生する映像コンテンツ再生部11と、ユーザが関心を持った再生中の映像コンテンツの場面を表す映像構造情報と、ユーザIDと、その映像コンテンツの映像コンテンツIDとを指定する映像場面指定インタフェース12と、サーバ装置2から得た類似したユーザに関する情報であるユーザIDを表示する類似ユーザ表示インタフェース13とを含む。
【0090】
クライアント装置1は、映像構造情報を生成するため、映像コンテンツを入力し、映像コンテンツの場面の変わり目(カット)、文字が現れた場面(テロップ)、カメラの動き(カメラワーク)、音楽、人の声(音声)の変化を検出し、検出された位置を区切り位置Piとして、区切り位置Piから次の区切り位置Pi+1までの区間をシーンIDiとして出力する(図示されない)映像コンテンツ解析装置に接続され得る。
【0091】
サーバ装置2は、クライアント装置1の映像場面インタフェース11から、ユーザID、映像コンテンツID及び映像構造情報を受けるユーザ入力制御部21を更に有する。
【0092】
サーバ装置2は、ユーザID、映像コンテンツID、及び、映像構造情報の組を格納するユーザ情報DB23を更に有し、ユーザ入力制御部21は、映像場面インタフェース11から受け取ったユーザID、映像コンテンツID、及び、映像構造情報の組を、ユーザ情報DB23へ格納する。映像構造情報は、属性情報と属性別識別情報によって表わされる。図14は、本発明の第3の実施例によるユーザ情報DB23の説明図である。
【0093】
サーバ装置2は、ユーザ入力制御部21及びユーザ情報DB23と接続された類似ユーザ情報検索部24を更に有する。類似ユーザ情報検索部24は、ユーザ入力制御部21から映像コンテンツID及び映像構造情報を受け取り、この映像コンテンツIDと同じ映像コンテンツID、及び、この映像構造情報と同じ映像構造情報と関連付けられたユーザID群を、ユーザ情報DB23から抽出する。類似ユーザ情報検索部24は、抽出したユーザID群をクライアント装置1の類似ユーザ表示インタフェース12へ渡す。
【0094】
類似ユーザ情報検索部24は、抽出されるユーザID群の個数を調節するため、映像構造情報と関係した時間区間情報を利用する。そのため、類似ユーザ情報検索部24は、サーバ装置2に設けられた、映像コンテンツ毎に映像コンテンツID及び映像構造情報を格納する映像コンテンツ情報DB22に接続される。映像コンテンツ情報DB22は、シーンIDと、シーンの開始時点のタイムコードと、シーンの属性とを含む。シーンとは、映像コンテンツ解析部25の出力の区切り位置から次の区切り位置までの区間(部分映像)を表し、シーンの開始位置に対応した区切り位置がPiであるとき、シーンIDはiである。シーンの属性とは、カット、テロップ、カメラワーク、音楽及び音声、並びに、チャピター及びサブチャピターなどの章立てなどの意味的な区切りを表わす最小単位の情報である。シーンの属性には、属性情報と属性別識別情報によって表わされる映像構造情報が対応する。図15は、このような本発明の第3の実施例における映像コンテンツ情報DB22の一例の説明図である。
【0095】
次に、図16の本発明の第3の実施例による類似ユーザ情報提供システムのシーケンスチャートを参照して、本実施例の動作について説明する。以下の説明では、クライアント装置1で再生される映像コンテンツは、サーバ装置2から配信されるものとしているが、本発明はこのような例に限定されることはなく、クライアント装置1は、たとえば、DVDのようにクライアント装置1側に設けられた記録媒体から映像コンテンツを読み出して再生しても構わない。
【0096】
ステップ41:サーバ装置2からクライアント装置1へ映像コンテンツを配信する。
【0097】
ステップ42:クライアント装置1の映像コンテンツ再生部11は、配信された映像コンテンツを表示する。
【0098】
ステップ43:ユーザは、映像コンテンツ再生部11に表示された画面に関心を持ったとき(たとえば、感動したとき)、その場面を指定する。場面指定は、たとえば、クライアント装置1側での映像コンテンツの再生中に映像ブラウザによって表示される映像構造情報選択ボタンをクリックしたり、あるいは、映像構造情報をキー入力したりすることによって行われる。映像場面指定インタフェース12は、このようなユーザによる場面を指定する行動から映像コンテンツの映像構造情報を取得する。クライアント装置1の映像場面指定インタフェース12からサーバ装置2のユーザ入力制御部21へユーザID、映像コンテンツID及び映像構造情報が渡される。
【0099】
ステップ44:ユーザ入力制御部21は、映像場面指定インタフェース12から受け取ったユーザID、映像コンテンツID及び映像構造情報をユーザ情報DB23に格納し、映像コンテンツID及び映像構造情報を類似ユーザ情報検索部24へ渡す。類似ユーザ情報検索部24は、ユーザ入力制御部21から受け取った映像コンテンツID及び映像構造情報と一致する映像コンテンツID及び映像構造情報と対応するユーザID群をユーザ情報DB23から取り出し、類似ユーザIDとしてクライアント装置1へ渡す。
【0100】
ステップ45:類似ユーザ情報表示インタフェース13は、サーバ装置2の類似ユーザ情報検索部24から受け取った類似ユーザ情報(ユーザID)を表示する。
【0101】
図17は、本発明の第3の実施例による類似ユーザ情報検索処理部で行われる類似ユーザ情報検索処理の一例の詳細なフローチャートである。本例では、最初、ユーザによって指定された映像構造情報自体と一致する映像構造情報をユーザ情報DB23から検出し、次に、結果数を増加させるため、映像構造情報の範囲、すなわち、映像構造情報と対応した時間区間を段階的に拡張する。
【0102】
ステップ51:ユーザによって指定された映像コンテンツID及び映像構造情報と一致する映像コンテンツID及び映像構造情報と関連付けられたユーザID群をユーザ情報DB23から抽出する。
【0103】
ステップ52:結果数を増加させるかどうかを判定する。
【0104】
ステップ53:検索範囲を拡張するため、指定された映像構造情報と時間区間が一致する別の映像構造情報を映像コンテンツ情報DB22から検出し、この別の映像構造情報に対応したユーザID群をユーザ情報DB23から抽出する。
【0105】
ステップ54:結果数を更に増加させるかどうかを判定する。
【0106】
ステップ55:検索範囲を更に拡張するため、指定された映像構造情報の時間区間を包含する時間区間を有する別の映像構造情報を映像コンテンツ情報DB22から検出し、この別の映像構造情報に対応したユーザID群をユーザ情報DB23から抽出する。
【0107】
ステップ56:結果数を更に増加させるかどうかを判定する。
【0108】
ステップ57:検索範囲を更に拡張するため、指定された映像構造情報の時間区間と一部が重複する時間区間を有する別の映像構造情報を映像コンテンツ情報DB22から検出し、この別の映像構造情報に対応したユーザID群をユーザ情報DB23から抽出する。
【0109】
本例における映像構造情報に対応した時間区間の拡張は、図15に示された映像コンテンツ情報DBを用いることにより実現される。現在の映像構造情報の時間区間は、現在の映像構造情報と同じ属性で同じ識別番号を有するシーンIDを見つけることによって決まる。ここで、たとえば、(Px,Py)というシーンIDの組(区切り位置の組とみなすこともできる)が得られ、対応したタイムコードの組を取得することができる。
【0110】
時間区間が一致する別の映像構造情報が存在するかどうかは、たとえば、映像コンテンツ情報DBの区切りタイムコードの欄を走査することによって判定することができる。
【0111】
時間区間を包含する別の映像構造情報は、Pi(i<x)、Pj(j>y)であって、かつ、属性及びIDが一致するPiとPjの組を探すことによって見つけることができる。
【0112】
また、時間区間の一部が重なりある別の映像構造情報は、i<x<j<y、又は、x<i<y<jであり、かつ、属性及びIDが一致するPiとPjの組に対応する。
【0113】
このように、映像構造情報の拡張は、シーンIDのID番号の大小比較と、属性及びIDの比較とによって簡単に実現することができる。
【0114】
上記の例では、映像構造情報を自動的に拡張しているが、区切り位置情報の組(Px,Py)をクライアント装置1の表示装置(図示しない)に表示させ、ユーザに映像構造情報を選択させることによって手動的に映像構造情報を拡張することも可能である。
【0115】
次に、本発明の第3の実施例による映像情報レコメンドシステムにおけるレコメンド映像情報提供システムについて説明する。レコメンド映像情報提供システムは、クライアント装置1のレコメンド映像情報提示インタフェース18と、サーバ装置2のレコメンド映像情報取得部27とにより構成される。
【0116】
レコメンド映像情報提示インタフェース18は、類似ユーザ情報表示インタフェース13に接続され、類似ユーザ情報表示インタフェース13から類似ユーザのユーザIDである類似ユーザIDを取得する。レコメンド映像情報提示インタフェース18は、類似ユーザIDの中からユーザによって選択されたユーザID(又は、ユーザID群)をレコメンド映像情報取得部27へ通知し、レコメンド映像情報を要求する。
【0117】
レコメンド映像情報取得部27は、レコメンド映像情報提示インタフェース18からの要求に応じてレコメンド映像情報を生成し、レコメンド映像情報提示インタフェース18へ送る。レコメンド映像情報提示インタフェース18は、映像コンテンツの部分映像、代表画像、或いは、書誌情報などのレコメンド情報をクライアント装置1のディスプレイ(図示しない)に表示し、音声を含む場合には、スピーカー(図示しない)から出力する。
【0118】
上記の説明では、レコメンド映像情報提示インタフェース13が類似ユーザIDの中から、所望のレコメンド映像情報に関連したユーザIDを指定しているが、本発明は、このような実施例に限定されることはなく、レコメンド映像情報取得部27は、類似ユーザ情報検索部24で抽出された全ての類似ユーザIDに関連したレコメンド映像情報を生成してもよい。
【0119】
次に、本発明の第3の実施例によるレコメンド映像情報取得部27で行われるレコメンド映像情報提供処理について説明する。
【0120】
本例によるレコメンド映像情報提供処理では、上述の類似ユーザ情報提供処理で獲得された類似ユーザ(の全部、又は、選択された一部)がチェックした映像コンテンツの部分画像を映像コンテンツの視聴者へレコメンドする。そのため、本実施例では、次のようなレコメンド映像情報提供処理を行う。図18は、本発明の第3の実施例による映像シーン検索処理のフローチャートである。
【0121】
ステップ61:全ての類似ユーザj(1≦j≦J)が入力し、ユーザ情報DB22に格納されている映像コンテンツIDと映像構造情報とに基づいて、図19に示されるような部分映像マップを作成する。すなわち、映像コンテンツk(簡単のため、1≦k≦K)について、ユーザj(1≦j≦J)が部分映像i(1≦i≦I)をチェックしている場合に、Cijk=1とし、チェックしていない場合に、Cijk=0として、部分映像マップを作成する。
【0122】
ステップ62:次に、作成した部分映像マップについて、映像コンテンツkの部分映像iに関して、チェック総数Nki、すなわち、
【0123】
【数2】
Figure 0004496690
を計算する。
【0124】
ステップ63:Nkiが所定の閾値βを超えるかどうかを判定する。
【0125】
ステップ64:Nkiが所定の閾値βを超えている判定された場合、映像コンテンツkの部分映像iを着目中のユーザxへレコメンドする。
【0126】
ステップ65:次の部分映像が存在するかどうか、すなわち、i<Iであるかどうかを判定し、存在する場合、ステップ62へ戻り、次の部分映像に対する処理を行う。
【0127】
ステップ66:次の映像コンテンツkが存在するかどうか、すなわち、k<Kであるかどうかを判定し、存在する場合、ステップ62へ戻り、次の映像コンテンツに関して、ステップ62からステップ65までの処理を繰り返す。
【0128】
以上の通り、本発明の第3の実施例によれば、図15に示されるように映像コンテンツ情報データ22に部分映像に対応した属性とIDが保持され、着目中のユーザxが映像構造情報を入力したときに、着目中のユーザxが類似ユーザと直接的なコミュニケーションをすることなく、ある程度の頻度で類似ユーザがチェックしている映像コンテンツの部分映像(いわゆる、映像シーン)を着目中のユーザxにリコメンドすることができる。
【0129】
次に、図13から図19を参照して説明した本発明の第3の実施例に基づいて、着目中のユーザxに(部分映像ではなく)映像コンテンツをリコメンドする本発明の第4の実施例について説明する。
【0130】
映像コンテンツをリコメンドするためには、以下の2通りの方法が考えられる。
【0131】
方法1:映像コンテンツkへのチェック総数が一定値を超えた場合に、この映像コンテンツkを着目中のユーザxへレコメンドする。
【0132】
たとえば、上述の部分映像マップへ割り当てられた値Cijkを映像コンテンツkに関して加算した値γを超えた場合、すなわち、条件式、
【0133】
【数3】
Figure 0004496690
が成立するならば、映像コンテンツkを着目中のユーザxへレコメンドする。
【0134】
方法2:映像コンテンツkに関して、チェックされている部分映像の時間区間の合計が一定値を超えた場合に、映像コンテンツkをレコメンドする。この方法2の場合、映像コンテンツkの全体に対して、ある程度以上チェックされている箇所の割合が所定の量を超えた場合に、映像コンテンツkがレコメンドされる。
【0135】
部分映像の時間区間は、シーンIDと、シーンの開始時点のタイムコードと、シーンの属性とを含む映像コンテンツ情報DB22から求めることができる。本例の場合、シーンkは、映像コンテンツ解析部25の出力の区切り位置から次の区切り位置までの区間、すなわち、部分映像kを表しているので、部分映像kの時間区間は、シーンkの開始位置に対応した区切り位置Pと、シーンk+1の開始位置に対応した区切り位置Pk+1の範囲(P,Pk+1)である。
【0136】
図20は、本発明の第5の実施例による映像情報レコメンドシステムの構成図である。映像情報レコメンドシステムは、映像コンテンツの視聴者に類似ユーザ情報を提供する類似ユーザ情報提供システムと、類似ユーザ情報提供システムの結果を利用して、映像コンテンツの視聴者に類似ユーザが関心を抱いている映像コンテンツに関するレコメンド映像情報を提供するレコメンド映像情報提供システムとにより構成される。
【0137】
本発明の第5の実施例における類似ユーザ情報提供システムは、単一の場面についての関心情報(又は、チェック情報)に基づいて類似する関心をもつユーザ群を提示する。本実施例では、関心情報として、映像コンテンツの特定の場面を指定する時間情報であるタイムコードを利用し、類似するユーザを表示する。タイムコードは、映像コンテンツ内の時間情報、たとえば、先頭からの経過時間である。
【0138】
このシステムは、ユーザ側のクライアント装置1と、サービス提供側のサーバ装置2とを含む。サーバ装置1には、複数のクライアント装置1が接続され得る。
【0139】
クライアント装置1は、映像コンテンツを再生する映像コンテンツ再生部11と、ユーザが関心を持った再生中の映像コンテンツの場面を表すタイムコードと、ユーザIDと、その映像コンテンツの映像コンテンツIDとを指定する映像場面指定インタフェース12と、サーバ装置2から得た類似したユーザに関する情報であるユーザIDを表示する類似ユーザ表示インタフェース13とを含む。
【0140】
サーバ装置2は、映像コンテンツを入力し、映像コンテンツの場面の変わり目(カット)、文字が現れた場面(テロップ)、カメラの動き(カメラワーク)、音楽、人の声(音声)の変化を検出し、検出された位置を区切り位置Piとして、区切り位置Piから次の区切り位置Pi+1までの区間をシーンIDiとして出力する映像コンテンツ解析部25を含む。映像コンテンツ解析部については、特許第2839132号公報、特開平9−238298号公報、及び、特開平11−178007号公報に記載されている。
【0141】
図21は、本発明の第5の実施例による映像コンテンツ解析部25の出力情報の例を説明する図である。同図の(A)には、ある映像コンテンツを解析したときに、検出された区切り位置と、その区切り位置で検出された属性とが示されている。たとえば、区切り位置P2でテロップ1の始まりが検出され、区切り位置P3で音楽1の始まりが検出され、区切り位置P4でテロップ1の終わりが検出されている。同図の(B)には、区切り位置と、区切り位置の時間(たとえば、映像コンテンツの先頭から区切り位置までの経過時間)と、区切り位置の属性とを含む区切り位置情報が示されている。たとえば、区切り位置P2は、時間0010msの位置にあり、テロップ1(の始まり)を表している。
【0142】
サーバ装置2は、映像コンテンツ毎に映像コンテンツID及び映像構造情報を格納する映像コンテンツ情報DB22を含む。映像構造情報とは、たとえば、シーンIDと、シーンの開始時点のタイムコードと、シーンの属性とを含む。シーンとは、映像コンテンツ解析部25の出力の区切り位置から次の区切り位置までの区間(部分映像)を表し、シーンの開始位置に対応した区切り位置がPiであるとき、シーンIDはiである。シーンの属性とは、カット、テロップ、カメラワーク、音楽及び音声などの種類と出現・消滅を個々に識別する情報である。図22は、本発明の第5の実施例による映像コンテンツ情報DB22の説明図である。シーンIDが002であるシーンの区間の長さ、すなわち、時間区間情報は、シーンIDが002であるシーン(以下では、簡単にシーン2と表すことがある)の区切りタイムコード0005と、シーン3の区切りタイムコード0010を両端とする時間的な範囲(0005,0010)として表される。シーンIDとタイムコードは、ユーザ同士が類似しているか否かを判定するため利用される。たとえば、同じ映像コンテンツに関して、あるユーザによって指定されたタイムコードを含むシーンIDと、別のユーザによって指定されたタイムコードを含むシーンIDとが一致する場合、あるユーザと別のユーザのユーザ同士が類似していると判定され、さもなければ、ユーザ同士は類似していないと判定される。
【0143】
サーバ装置2は、クライアント装置1の映像場面インタフェース11から、タイムコード、ユーザID及び映像コンテンツIDを受けるユーザ入力制御部21を更に有する。ユーザ入力制御部21は、映像場面インタフェース11から受け取った映像コンテンツID及びタイムコードをキーとして、この映像コンテンツIDと同じ映像コンテンツIDをもち、かつ、このタイムコードを含む時間区間情報に対応したシーンIDを検出し、このシーンID及び対応した属性を含む映像構造情報と、時間区間情報とを取得する。シーンi(シーンID=i)の時間区間情報とは、上述の通り、シーンiの区切りタイムコードとシーンi+1の区切りタイムコードを両端とする時間的な範囲である。
【0144】
サーバ装置2は、ユーザIDと、映像コンテンツIDと、タイムコードの組を格納するユーザ情報DB23を更に有し、ユーザ入力制御部21は、映像場面インタフェース11から受け取ったユーザIDと、映像コンテンツIDと、タイムコードの組を、ユーザ情報DB23へ格納する。図23は、本発明の第5の実施例によるユーザ情報DB23の説明図である。
【0145】
サーバ装置2は、ユーザ入力制御部21及びユーザ情報DB23と接続された類似ユーザ情報検索部24を更に有する。類似ユーザ情報検索部24は、ユーザ入力制御部21から、映像コンテンツID、タイムコード、時間区間情報及び映像構造情報を受け取り、映像コンテンツID及び時間区間情報に基づいて、ユーザ情報DB23から、この映像コンテンツIDと同じ映像コンテンツID、及び、この時間区間情報の範囲内に含まれるタイムコードと関連付けられたユーザID群を抽出する。類似ユーザ情報検索部24は、抽出したユーザID群をクライアント装置1の類似ユーザ表示インタフェース12へ渡す。
【0146】
次に、図24の本発明の第5の実施例によるシステムのシーケンスチャートを参照して、本実施例の動作について説明する。以下の説明では、クライアント装置1で再生される映像コンテンツは、サーバ装置2から配信されるものとしているが、本発明はこのような例に限定されることはなく、クライアント装置1は、たとえば、DVDのようにクライアント装置1側に設けられた記録媒体から映像コンテンツを読み出して再生しても構わない。また、以下の説明中、映像コンテンツは、画像情報及び音情報を含むコンテンツと、代表画像を含むコンテンツとを含む。
【0147】
ステップ71:サーバ装置2からクライアント装置1へ映像コンテンツを配信する。
【0148】
ステップ72:クライアント装置1の映像コンテンツ再生部11は、配信された映像コンテンツを表示する。
【0149】
ステップ73:ユーザは、映像コンテンツ再生部11に表示された画面に関心を持ったとき(たとえば、感動したとき)、その場面を指定する。場面指定は、たとえば、図9に示されるような本発明の第1の実施例による映像再生画面111において、再生映像表示112中に関心を持った場面が表示された瞬間にチェックボタン113をクリックすることによって行われる。或いは、ユーザが関心を持った場面が表示された瞬間にリモコン(図示せず)のボタンを押下する操作などによって場面が指定される。映像場面指定インタフェース12は、このようなユーザによる場面を指定する行動から映像コンテンツのタイムコードを取得する。或いは、ユーザがタイムコードを直接入力してもよく、又は、タイムコードが割り当てられた静止画像をユーザが指定してもよい。クライアント装置1の映像場面指定インタフェース12からサーバ装置2のユーザ入力制御部21へユーザID、映像コンテンツID及びタイムコードが渡される。
【0150】
ステップ74:ユーザ入力制御部21は、映像場面指定インタフェース12から受け取った映像コンテンツID及びタイムコードに対応する映像構造情報及び時間区間情報を映像コンテンツ情報DB22から取り出す。ユーザ入力制御部21は、映像場面指定インタフェース12から得た映像コンテンツID及びタイムコードと、映像コンテンツ情報DB22から得た映像構造情報及び時間区間情報を、類似ユーザ情報検索部24へ渡す。また、ユーザ入力制御部21は、映像場面指定インタフェース12から得た映像コンテンツID、タイムコード及びユーザIDをユーザ情報DB23へ渡し、保存する。
【0151】
類似ユーザ情報検索部24は、ユーザ入力制御部21から受け取った映像コンテンツID及び時間区間情報に基づいて、類似ユーザ情報を検索する。より具体的には、類似ユーザ情報検索部24は、ユーザ情報DB23から、ユーザ入力制御部21より受け取った映像コンテンツIDと同じ映像コンテンツIDを含むユーザID及びタイムコードの組を検索し、次に、検索されたタイムコードが(時間区間情報によって表わされる)時間区間の範囲内に収まる場合に、対応したユーザID(又は、ユーザID群)を取り出す。
【0152】
さらに、本発明の一実施例において、類似ユーザ情報検索部24は、取り出したユーザID群の各ユーザIDに対応した各タイムコードと、ユーザ入力制御部21から受け取ったタイムコード(入力タイムコード)との差の絶対値をユーザ間の類似度として取得し、ユーザID及び類似度を類似ユーザ情報としてクライアント装置1の類似ユーザ情報表示インタフェース13へ渡す。
【0153】
ステップ75:類似ユーザ情報表示インタフェースは、サーバ装置2の類似ユーザ情報検索部24から受け取った類似ユーザ情報(ユーザID、或いは、ユーザIDと類似度)を表示する。
【0154】
図25は、本発明の第5の実施例による類似ユーザ情報検索処理部で行われる類似ユーザ情報検索処理の一例の詳細なフローチャートである。
【0155】
ステップ81:ユーザ情報DB23から、映像コンテンツIDをキーとしてユーザIDjとタイムコードjの組を取り出す。添え字jはj番目に取り出された項目であることを示す。
【0156】
ステップ82:ユーザ情報DB23から取り出したユーザjのタイムコードjが、クライアント装置1側のユーザiから与えられたタイムコードi(即ち,入力タイムコード)に対応した時間区間iの範囲に含まれるかどうかを判定する。含まれない場合、次のユーザIDについて調べる。
【0157】
ステップ83:ユーザiとユーザjの類似度=|入力タイムコード−タイムコードj|を計算する。入力タイムコードとは、ユーザ入力制御部21から受け取ったクライアント装置1側で指定されたタイムコードである。本例における類似度は、類似している度合いが高いほど、類似度の値が小さくなるように定義されているが、類似の度合いの表し方は、この例に限定されるものではない。
【0158】
ステップ84:類似度が閾値未満であるので、このときのユーザIDiと類似度を類似度の小さい順に並ぶように結果列に加える。
【0159】
ステップ85:ユーザ情報DB23から取り出されるべき組が未だ残っている場合、ステップ81へ戻る。
【0160】
ステップ86:ユーザ情報DB23から取り出されるべき組が全て取り出されたとき、結果列に加えられた結果の個数を増加させるかどうかを判定する。
【0161】
ステップ87:結果数を増加させるため、時間区間を拡張する。たとえば、結果列がヌル(結果数=0)の場合、類似ユーザ情報が一つも取得されていないので、結果が得られるように時間区間を調節する。
【0162】
ステップ88:結果列に加えられた結果の個数を減少させるかどうかを判定する。
【0163】
ステップ89:結果数を減少させるため、結果列の中から類似度の高い順に結果、すなわち、ユーザIDを選択し、結果列を短縮する。
【0164】
時間区間は自動的に調節させることが可能であるが、ユーザが手動で時間区間を調節できるようにしてもよい。
【0165】
なお、本例の説明では、類似ユーザ情報検索処理のステップ34において、ユーザ情報DB23から獲得したユーザIDi及び類似度を、類似度の小さい順、すなわち、類似している度合いの高い順に結果列に加える形のソーティングを行っている。このようなソーティングは、検索結果を結果列に加える際に行う代わりに、結果列を作成した後にクライアント装置1へ類似ユーザ情報を出力する際に行ってもよい。
【0166】
図26は、本発明の第5の実施例による時間区間の自動調節処理の動作フローチャートである。図25を参照して説明した類似ユーザ情報検索処理で得られた結果の数が所望の数に満たない場合、結果の数を増加させるため、時間区間を拡張する処理を行う。図26に示された処理例では、この時間区間を自動的に拡張する。
【0167】
ステップ91:現在の時間区間に対応した区切り位置がPiで表わされるとき、この区切り位置Piに関して、映像コンテンツ情報DB22から、相互に属性が対応する区切り位置Px(x<=i)と区切り位置Py(y>=i+1)の全ての組(Px,Py)を見つける。
【0168】
たとえば、図22に示されるように、映像コンテンツ情報DB22の区切り位置の属性として、テロップスタートとテロップエンドのように、意味的な区切りの種別と、その開始又は終了とが明示されている場合には、同じ種類の意味的な区切りの開始と終了が対応する区切り位置の組になる。また、映像コンテンツ情報DB22の区切り位置の属性として、カット、テロップなどの種別だけが記憶されている場合には、同じ種別の区切り位置が対応する区切り位置の組になる。
【0169】
ステップ92:見つけられた組(Px,Py)の中で、時間の長さ=(区切り位置Pyの時間)−(区切り位置Pxの時間)が短い方から順に組(Px,Py)を選択し、新しい時間区間とする。
【0170】
ステップ93:新しい時間区間について、図25のステップ81からステップ85にしたがって類似したユーザID群を取り出す。
【0171】
ステップ94:結果数を増加させるため、時間区間を更に拡張するかどうかを判定する。
【0172】
図27は、本発明の第5の実施例による時間区間の手動調節処理の動作フローチャートである。図27に示された処理例では、ユーザが介入することによってこの時間区間を手動的に拡張する。
【0173】
ステップ101:現在の時間区間に対応した区切り位置がPiで表わされるとき、この区切り位置Piに関して、映像コンテンツ情報DB22から、相互に属性が対応する区切り位置Px(x<=i)と区切り位置Py(y>=i+1)の全ての組(Px,Py)を見つける。
【0174】
ステップ102:見つけられた全ての組(Px,Py)の属性を、クライアント装置1の表示装置(図示せず)を介してユーザへ提示する。
【0175】
ステップ103:クライアント装置1の入力装置(図示せず)を介してユーザによって選択された区切り位置の組(Px,Py)を新しい時間区間とする。
【0176】
ステップ104:新しい区間について、図25のステップ81からステップ85にしたがって類似したユーザID群を取り出す。
【0177】
ステップ105:結果数を増加させるため、時間区間を更に拡張するかどうかを判定する。
【0178】
次に、本発明の第5の実施例による映像情報レコメンドシステムにおけるレコメンド映像情報提供システムについて説明する。レコメンド映像情報提供システムは、クライアント装置1のレコメンド映像情報提示インタフェース18と、サーバ装置2のレコメンド映像情報取得部27とにより構成される。
【0179】
レコメンド映像情報提示インタフェース18は、類似ユーザ情報表示インタフェース13に接続され、類似ユーザ情報表示インタフェース13から類似ユーザのユーザIDである類似ユーザIDを取得する。レコメンド映像情報提示インタフェース18は、類似ユーザIDの中からユーザによって選択されたユーザID(又は、ユーザID群)をレコメンド映像情報取得部27へ通知し、レコメンド映像情報を要求する。
【0180】
レコメンド映像情報取得部27は、レコメンド映像情報提示インタフェース18からの要求に応じてレコメンド映像情報を生成し、レコメンド映像情報提示インタフェース18へ送る。レコメンド映像情報提示インタフェース18は、映像コンテンツの部分映像、代表画像、或いは、書誌情報などのレコメンド情報をクライアント装置1のディスプレイ(図示しない)に表示し、音声を含む場合には、スピーカー(図示しない)から出力する。
【0181】
上記の説明では、レコメンド映像情報提示インタフェース13が類似ユーザIDの中から、所望のレコメンド映像情報に関連したユーザIDを指定しているが、本発明は、このような実施例に限定されることはなく、レコメンド映像情報取得部27は、類似ユーザ情報検索部24で抽出された全ての類似ユーザIDに関連したレコメンド映像情報を生成してもよい。
【0182】
次に、本発明の第5の実施例によるレコメンド映像情報取得部27で行われるレコメンド映像情報提供処理について説明する。
【0183】
本例によるレコメンド映像情報提供処理では、上述の類似ユーザ情報提供処理で獲得された類似ユーザ(の全部、又は、選択された一部)がチェックした映像コンテンツの部分画像を映像コンテンツの視聴者へレコメンドする。
【0184】
本発明の第5の実施例の場合、図22に示された映像コンテンツ情報DB22に保持されているシーンIDによって指定される時間区間は、映像コンテンツ解析部25の出力情報である区切り位置情報に対応している。一般に、このような映像コンテンツ解析部25で作成された時間区間は、たとえば、「テロップの始まりから音楽の終わりまで」というようなシーン区間を表わしているが、このようなシーン区間は、ユーザの意図したシーン区間、たとえば、「音楽の始まりから音楽の終わりまで」と一致しない場合が屡々ある。
【0185】
そこで、本発明の第5の実施例によるレコメンド映像情報提供処理では、(1)図26を参照して説明した方法と同様の方法にしたがって、映像コンテンツ解析部25で作成されたシーン区間(時間区間と称する)をm段階拡張してユーザの意図したシーン区間(部分映像と称する)に近づけ、(2)次に、図18及び19を参照して説明した方法と同様の方法にしたがって、時間区間を拡張して得られた部分映像に類似ユーザの入力タイムコードをマッピングし、(3)最後に、チェックされた頻度の高い部分映像を着目中のユーザxへレコメンドする。
【0186】
時間区間を拡張する段階数mは、所定の一定値でもよいが、類似ユーザ情報検索処理の際に時間区間を拡張した段階数と同数でもよい。また、時間区間を徐々に拡張すると、拡張された後の異なるシーン区間同士が時間的に重複する可能性があるが、ある時間が別個のシーン区間に含まれていても構わない。その結果として、あるユーザjのある入力タイムコードが、たとえば、映像コンテンツkの部分映像iと部分映像i+1の二つ以上の部分映像にマッピングされることがある。
【0187】
図28は、本発明の第5の実施例による映像シーン検索処理のフローチャートである。
【0188】
ステップ111:現在の時間区間に対応した区切り位置がPiで表わされるとき、この区切り位置Piに関して、映像コンテンツ情報DB22から、相互に属性が対応する区切り位置Px(x<=i)と区切り位置Py(y>=i+1)の全ての組(Px,Py)を見つける。
【0189】
たとえば、図22に示されるように、映像コンテンツ情報DB22の区切り位置の属性として、テロップスタートとテロップエンドのように、意味的な区切りの種別と、その開始又は終了とが明示されている場合には、同じ種類の意味的な区切りの開始と終了が対応する区切り位置の組になる。また、映像コンテンツ情報DB22の区切り位置の属性として、カット、テロップなどの種別だけが記憶されている場合には、同じ種別の区切り位置が対応する区切り位置の組になる。
【0190】
ステップ112:見つけられた組(Px,Py)の中で、時間の長さ=(区切り位置Pyの時間)−(区切り位置Pxの時間)が短い方から順に組(Px,Py)を選択し、新しい時間区間とする。
【0191】
ステップ113:所定のm段階拡張したかどうかを判定し、m段階に満たない場合には、ステップ112へ戻る。
【0192】
ステップ114:全ての類似ユーザj(1≦j≦J)が入力し、ユーザ情報DB22に格納されている映像コンテンツIDと映像構造情報とに基づいて、図19に示されるような部分映像マップを作成する。すなわち、映像コンテンツk(簡単のため、1≦k≦K)について、ユーザj(1≦j≦J)が部分映像i(1≦i≦I)をチェックしている場合に、Cijk=1とし、チェックしていない場合に、Cijk=0として、部分映像マップを作成する。
【0193】
ステップ115:次に、作成した部分映像マップについて、映像コンテンツkの部分映像iに関して、チェック総数Nki、すなわち、
【0194】
【数4】
Figure 0004496690
を計算する。
【0195】
ステップ116:Nkiが所定の閾値βを超えるかどうかを判定する。
【0196】
ステップ117:Nkiが所定の閾値βを超えている判定された場合、映像コンテンツkの部分映像iを着目中のユーザxへレコメンドする。
【0197】
ステップ118:次の部分映像が存在するかどうか、すなわち、i<Iであるかどうかを判定し、存在する場合、ステップ62へ戻り、次の部分映像に対する処理を行う。
【0198】
ステップ119:次の映像コンテンツkが存在するかどうか、すなわち、k<Kであるかどうかを判定し、存在する場合、ステップ62へ戻り、次の映像コンテンツに関して、ステップ115からステップ118までの処理を繰り返す。
【0199】
以上の通り、本発明の第5の実施例によれば、図22に示されるように映像コンテンツ情報データ22にシーン区間に対応した属性とIDが保持され、着目中のユーザxがタイムコードを入力したときに、着目中のユーザxが類似ユーザと直接的なコミュニケーションをすることなく、ある程度の頻度で類似ユーザがチェックしている映像コンテンツの部分映像(いわゆる、映像シーン)を着目中のユーザxにリコメンドすることができる。
【0200】
次に、図20から図28を参照して説明した本発明の第5の実施例に基づいて、着目中のユーザxに(部分映像ではなく)映像コンテンツをリコメンドする本発明の第6の実施例について説明する。
【0201】
映像コンテンツをリコメンドするためには、以下の2通りの方法が考えられる。
【0202】
方法1:映像コンテンツkへのチェック総数が一定値を超えた場合に、この映像コンテンツkを着目中のユーザxへレコメンドする。
【0203】
たとえば、上述の部分映像マップへ割り当てられた値Cijkを映像コンテンツkに関して加算した値γを超えた場合、すなわち、条件式、
【0204】
【数5】
Figure 0004496690
が成立するならば、映像コンテンツkを着目中のユーザxへレコメンドする。
【0205】
方法2:映像コンテンツkに関して、チェックされている部分映像の時間区間の合計が一定値を超えた場合に、映像コンテンツkをレコメンドする。この方法2の場合、映像コンテンツkの全体に対して、ある程度以上チェックされている箇所の割合が所定の量を超えた場合に、映像コンテンツkがレコメンドされる。
【0206】
部分映像の時間区間は、シーンIDと、シーンの開始時点のタイムコードと、シーンの属性とを含む映像コンテンツ情報DB22から求めることができる。本例の場合、シーンkは、映像コンテンツ解析部25の出力の区切り位置から次の区切り位置までの区間、すなわち、部分映像kを表しているので、部分映像kの時間区間は、シーンkの開始位置に対応した区切り位置Pと、シーンk+1の開始位置に対応した区切り位置Pk+1の範囲(P,Pk+1)である。
【0207】
続いて、本発明の第5の実施例と同様に、図22に示されるように映像コンテンツ情報データ22にシーン区間に対応した属性とIDが保持され、着目中のユーザxがタイムコードを入力したときに、着目中のユーザxが類似ユーザと直接的なコミュニケーションをすることなく、ある程度の頻度で類似ユーザがチェックしている映像コンテンツの部分映像(いわゆる、映像シーン)を着目中のユーザxにリコメンドすることができる本発明の第7の実施例を説明する。
【0208】
本例によるレコメンド映像情報提供処理では、上述の類似ユーザ情報提供処理で獲得された類似ユーザ(の全部、又は、選択された一部)がチェックした映像コンテンツの部分画像を映像コンテンツの視聴者へレコメンドする。
【0209】
本発明の第7の実施例では、第5の実施例と同様に、図22に示された映像コンテンツ情報DB22に保持されているシーンIDによって指定される時間区間は、映像コンテンツ解析部25の出力情報である区切り位置情報に対応している。一般に、このような映像コンテンツ解析部25で作成された時間区間は、たとえば、「テロップの始まりから音楽の終わりまで」というようなシーン区間を表わしているが、このようなシーン区間は、ユーザの意図したシーン区間、たとえば、「音楽の始まりから音楽の終わりまで」と一致しない場合が屡々ある。
【0210】
そこで、本発明の第7の実施例によるレコメンド映像情報提供処理では、(1)映像コンテンツ解析部25で作成されたシーン区間を、たとえば、「音楽の始まりから音楽の終わりまで」というように区切りの理由を限定して、部分映像の区間に変換し、(2)次に、図18及び19を参照して説明した方法と同様の方法にしたがって、区切りの理由を限定して得られた部分映像に類似ユーザの入力タイムコードをマッピングし、(3)最後に、チェックされた頻度の高い部分映像を着目中のユーザxへレコメンドする。
【0211】
区切りの理由を決めるには、たとえば、図26にしたがって類似ユーザ情報検索処理の際に時間区間を作成するために利用した区切り方と同じ区切りの理由を使用すること、或いは、リコメンド映像情報を要求している着目中のユーザxが指定すること、などが可能である。
【0212】
図29は、本発明の第7の実施例による映像シーン検索処理のフローチャートである。本発明の第7の実施例による映像シーン検索処理は、図28を参照して説明した本発明の第5の実施例による映像シーン検索処理と類似しているが、図28のステップ112及びステップ113が、ステップ112’に置き換えられている点が相違する。ステップ112’では、見つけられた組(Px,Py)の中で、予め限定された上記の区切りの理由を満たす組(Px,Py)を選択し、新しい時間区間とする。
【0213】
したがって、本発明の第7の実施例によれば、図22に示されるように映像コンテンツ情報データ22にシーン区間に対応した属性とIDが保持され、着目中のユーザxがタイムコードを入力したときに、着目中のユーザxが類似ユーザと直接的なコミュニケーションをすることなく、ある程度の頻度で類似ユーザがチェックしている映像コンテンツの部分映像(いわゆる、映像シーン)を着目中のユーザxにリコメンドすることができる。
【0214】
また、本発明の第5の実施例に基づいて、着目中のユーザxに(部分映像ではなく)映像コンテンツをリコメンドする第6の実施例が導かれるのと全く同様の手法で、本発明の第7の実施例に基づいて、着目中のユーザxに(部分映像ではなく)映像コンテンツをリコメンドする本発明の第8の実施例を導くことが可能である。
【0215】
また、本発明の第1の実施例から第8の実施例を通じて、映像コンテンツや、映像コンテンツの特定のシーン、部分映像、代表画像及び書誌情報のようなリコメンド映像情報を着目中のユーザxへ推奨する際に、ユーザxが既にチェックしている映像情報を除外することにより、着目中のユーザにとってより的確なリコメンド映像情報を提供できるようになる。これは、映像情報をリコメンドする際に、着目中のユーザxに関してユーザ情報DB23に保持されているチェック情報を調べ、リコメンド映像情報の中からチェック情報に対応する映像情報を削除すればよい。
【0216】
また、本発明の第1の実施例から第8の実施例において、ユーザが映像コンテンツの特定の場面をチェックしたときに、チェック情報と共にチェック日時をユーザ情報DB23に保持し、たとえば、図12に示した関数F(t)を計算する際に、チェック日時に応じて重み付けをする(現在時刻に近いほど重みを大きくする)ことにより、類似ユーザの動的な関心の変化を考慮して映像情報をリコメンドできるようになる。
【0217】
上記の本発明の実施例による映像コンテンツ視聴者間における映像情報レコメンド方法は、ソフトウェア(プログラム)で構築することが可能であり、コンピュータのCPUによってこのプログラムを実行することにより本発明の実施例による映像情報レコメンドシステムを実現することができる。構築されたプログラムは、ディスク装置等に記録しておき必要に応じてコンピュータにインストールされ、フロッピーディスク、メモリカード、CD−ROM等の可搬記録媒体に格納して必要に応じてコンピュータにインストールされ、或いは、通信回線等を介してコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUによって実行される。
【0218】
以上、本発明の代表的な実施例を説明したが、本発明は、上記の実施例に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
【0219】
【発明の効果】
以上の説明の通り、本発明によれば、映像コンテンツの視聴者は、類似ユーザ情報提供処理によって、映像コンテンツの場面単位で自分と類似した関心傾向をもつ類似ユーザに関する情報を取得し、その類似ユーザが関心をもっている他の映像コンテンツに関する映像情報を容易に取得することができる。その際、映像コンテンツの視聴者は、類似ユーザとコミュニケーションを行うことも可能であるが、コミュニケーションを行うことなく、リコメンド映像情報を取得することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の映像情報レコメンドシステムの構成図である。
【図3】本発明による映像情報レコメンド方法の説明図である。
【図4】本発明による映像情報レコメンド装置の構成図である。
【図5】本発明の第1の実施例によるシステム構成図である。
【図6】本発明の第1の実施例による映像コンテンツ情報DBの説明図である。
【図7】本発明の第1の実施例によるユーザ情報DBの説明図である。
【図8】本発明の第1の実施例による類似ユーザ情報提供システムのシーケンスチャートである。
【図9】本発明の第1の実施例による映像再生画面の説明図である。
【図10】本発明の第1の実施例による類似ユーザ情報検索処理のフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施例による一致度の計算方法の説明図である。
【図12】本発明の第1の実施例による映像シーン検索処理のフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施例によるシステム構成図である。
【図14】本発明の第3の実施例によるユーザ情報DBの説明図である。
【図15】本発明の第3の実施例による映像コンテンツ情報DBの説明図である。
【図16】本発明の第3の実施例による類似ユーザ情報提供システムのシーケンスチャートである。
【図17】本発明の第3の実施例による類似ユーザ情報検索処理のフローチャートである。
【図18】本発明の第3の実施例による映像シーン検索処理のフローチャートである。
【図19】本発明の第3の実施例による部分映像マップの説明図である。
【図20】本発明の第5の実施例によるシステム構成図である。
【図21】本発明の第5の実施例による映像コンテンツ解析部の出力情報の説明図である。
【図22】本発明の第5の実施例による映像コンテンツ情報DBの説明図である。
【図23】本発明の第5の実施例によるユーザ情報DBの説明図である。
【図24】本発明の第5の実施例による類似ユーザ情報提供システムのシーケンスチャートである。
【図25】本発明の第5の実施例による類似ユーザ情報検索処理のフローチャートである。
【図26】本発明の第5の実施例による時間区間の自動調節処理のフローチャートである。
【図27】本発明の第5の実施例による時間区間の手動調節処理のフローチャートである。
【図28】本発明の第5の実施例による映像シーン検索処理のフローチャートである。
【図29】本発明の第7の実施例による映像シーン検索処理のフローチャートである。
【符号の説明】
11 映像コンテンツ再生手段
12 場面指定手段
13 類似ユーザ情報提示手段
18 レコメンド映像情報提示手段
21 ユーザ入力制御手段
22 映像コンテンツ情報データベース
23 ユーザ情報データベース
24 類似ユーザ情報検索手段
27 レコメンド映像情報取得手段

Claims (11)

  1. 映像コンテンツ識別情報と関連付けられた、映像情報及び音情報を含む映像コンテンツを再生する映像コンテンツ再生手段と、
    上記映像コンテンツ再生手段で再生されている映像コンテンツの場面を特定する場面情報であるタイムコードを指定する場面指定手段と、
    映像コンテンツ毎に、その映像コンテンツの映像コンテンツ識別情報、及び、その映像コンテンツの内容の区分情報を格納する映像コンテンツ情報データベースと、
    上記場面指定手段から、映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、映像コンテンツ識別情報及び指定されたタイムコードを受け、上記映像コンテンツ情報データベースから、上記再生中の映像コンテンツ識別情報及び上記指定されたタイムコードに対応した許容幅を獲得するユーザ入力制御手段と、
    上記ユーザ入力制御手段からの上記ユーザ識別情報、上記映像コンテンツ識別情報上記指定されたタイムコード、及び上記許容幅に対応したタイムコード範囲を格納するユーザ情報データベースと、
    上記ユーザ入力制御手段からの上記映像コンテンツ識別情報及び上記指定されたタイムコードに基づいて、上記ユーザ情報データベースから、上記映像コンテンツ識別情報及び上記指定されたタイムコードとの差が所定の閾値未満であるタイムコードに関連付けられている別の視聴者のユーザ識別情報を取得し、上記ユーザ入力制御手段からの上記ユーザ識別情報に対応して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群を取得し、上記別の視聴者のユーザ識別情報群の各ユーザ識別情報に関して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組を取得し、当該取得した映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組が、上記映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群の中の各組に当てはまるかどうか調べることにより、上記別の視聴者のユーザ識別情報毎に、上記ユーザ入力制御手段からのユーザ識別情報との一致度を計算し、一致度に関する所定の条件を満たす別の視聴者のユーザ識別情報群を類似ユーザ情報として選択する類似ユーザ情報検索手段と、
    上記類似ユーザ情報に関連して上記ユーザ情報データベースに蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得するレコメンド映像情報取得手段と、
    上記レコメンド映像情報を上記映像コンテンツの視聴者へ提示するレコメンド映像情報提示手段と、を有する映像情報レコメンドシステム。
  2. 上記類似ユーザ情報検索手段からの類似ユーザ情報を視聴者へ提示する類似ユーザ情報提示手段を更に有し、
    上記レコメンド映像情報提示手段は、上記類似ユーザ情報提示手段から上記類似ユーザ情報を取得し、上記類似ユーザ情報の中から選択されたユーザ識別情報を上記レコメンド映像情報取得手段へ通知し、
    上記レコメンド映像情報取得手段は、上記類似ユーザ情報の中で上記レコメンド映像情報取得手段から通知されたユーザ識別情報に関連して上記ユーザ情報データベースに蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得する、請求項1記載の映像情報レコメンドシステム。
  3. 映像コンテンツ再生手段と、場面指定手段と、映像コンテンツ情報データベースと、ユーザ入力制御手段と、ユーザ情報データベースと、類似ユーザ情報検索手段と、レコメンド映像情報取得手段と、レコメンド映像情報提示手段と、を有する映像情報レコメンドシステムが実行する映像情報レコメンド方法であって、
    上記映像コンテンツ情報データベースは、映像コンテンツ毎に、その映像コンテンツの映像コンテンツ識別情報、及び、その映像コンテンツの内容の区分情報を格納しており、上記映像情報レコメンド方法は、
    上記映像コンテンツ再生手段が、映像コンテンツ識別情報と関連付けられた、映像情報及び音情報を含む映像コンテンツを再生する映像コンテンツ再生手順と、
    上記場面指定手段が、上記映像コンテンツ再生手段で再生されている映像コンテンツの場面を特定する場面情報であるタイムコードを指定する場面指定手順と、
    上記ユーザ入力制御手段が、上記場面指定手段から、映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、映像コンテンツ識別情報及び指定されたタイムコードを受け、上記映像コンテンツ情報データベースから、上記再生中の映像コンテンツ識別情報及び上記指定されたタイムコードに対応した許容幅を獲得するユーザ入力制御手順と、
    上記ユーザ情報データベースが、上記ユーザ入力制御手段からの上記ユーザ識別情報、上記映像コンテンツ識別情報、上記指定されたタイムコード、及び上記許容幅に対応したタイムコード範囲を格納する手順と、
    上記類似ユーザ情報検索手段が、上記ユーザ入力制御手段からの上記映像コンテンツ識別情報及び上記指定されたタイムコードに基づいて、上記ユーザ情報データベースから、上記映像コンテンツ識別情報及び上記指定されたタイムコードとの差が所定の閾値未満であるタイムコードに関連付けられている別の視聴者のユーザ識別情報群を取得し、上記ユーザ入力制御手段からの上記ユーザ識別情報に対応して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群を取得し、上記別の視聴者のユーザ識別情報群の各ユーザ識別情報に関して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組を取得し、当該取得した映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組が、上記映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群の中の各組に当てはまるかどうか調べることにより、上記別の視聴者のユーザ識別情報毎に、上記ユーザ入力制御手段からのユーザ識別情報との一致度を計算し、一致度に関する所定の条件を満たす別の視聴者のユーザ識別情報群を類似ユーザ情報として選択する類似ユーザ情報検索手順と、
    上記レコメンド映像情報取得手段が、上記類似ユーザ情報に関連して上記ユーザ情報データベースに蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得するレコメンド映像情報取得手順と、
    上記レコメンド映像情報提示手段が、上記レコメンド映像情報を上記映像コンテンツの視聴者へ提示するレコメンド映像情報提示手順と、を有する、映像情報レコメンド方法。
  4. 上記映像情報レコメンドシステムは、上記類似ユーザ情報検索手段からの類似ユーザ情報を視聴者へ提示する類似ユーザ情報提示手段を更に有し、上記映像情報レコメンド方法は、
    上記レコメンド映像情報提示手段が、上記類似ユーザ情報提示手段から上記類似ユーザ情報を取得し、上記類似ユーザ情報の中から選択されたユーザ識別情報を上記レコメンド映像情報取得手段へ通知する手順と、
    上記レコメンド映像情報取得手段が、上記類似ユーザ情報の中で上記レコメンド映像情報取得手段から通知されたユーザ識別情報に関連して上記ユーザ情報データベースに蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得する手順と、を含む、
    請求項3記載の映像情報レコメンド方法。
  5. 映像コンテンツ毎に、その映像コンテンツの映像コンテンツ識別情報、及び、その映像コンテンツの内容の区分情報を格納する映像コンテンツ情報データベースと、
    映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、映像コンテンツ識別情報及び場面情報であるタイムコードに基づいて、上記映像コンテンツ情報データベースから、上記映像コンテンツ識別情報及び上記タイムコードに対応した許容幅を獲得するユーザ入力制御手段と、
    上記ユーザ入力制御手段からの上記映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、上記映像コンテンツ識別情報及び上記タイムコード、及び上記許容幅に対応したタイムコード範囲を格納するユーザ情報データベースと、
    上記ユーザ入力制御手段からの上記映像コンテンツ識別情報及び上記タイムコードに基づいて、上記ユーザ情報データベースから、上記映像コンテンツ識別情報及び上記タイムコードとの差が所定の閾値未満であるタイムコードに関連付けられている別の視聴者のユーザ識別情報を取得し、上記ユーザ入力制御手段からの上記ユーザ識別情報に対応して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群を取得し、上記別の視聴者のユーザ識別情報群の各ユーザ識別情報に関して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組を取得し、当該取得した映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組が、上記映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群の中の各組に当てはまるかどうか調べることにより、上記別の視聴者のユーザ識別情報毎に、上記ユーザ入力制御手段からのユーザ識別情報との一致度を計算し、一致度に関する所定の条件を満たす別の視聴者のユーザ識別情報群を類似ユーザ情報として選択する類似ユーザ情報検索手段と、
    上記類似ユーザ情報に関連して上記ユーザ情報データベースに蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得するレコメンド映像情報取得手段と、を有する、映像情報レコメンド装置。
  6. 上記レコメンド映像情報取得手段は、
    映像コンテンツに関して上記別の視聴者が入力した場面情報に対応した区分情報に評価値を与える手段と、
    上記与えられた評価値が所定の閾値を超える映像コンテンツの区分情報に対応した部分映像を抽出する手段と、上記抽出された部分映像を上記レコメンド映像情報とする手段と、を含む、請求項5記載の映像情報レコメンド装置。
  7. 上記レコメンド映像情報取得手段は、
    上記映像コンテンツの上記区分情報毎に上記別の視聴者が入力した場面情報を割り当てる手段と、
    上記割り当てられた場面情報の量が所定の閾値を超える映像コンテンツの区分情報に対応した部分映像を抽出する手段と、
    上記抽出された部分映像を上記レコメンド映像情報とする手段と、を含む、請求項5記載の映像情報レコメンド装置。
  8. 映像コンテンツ毎に、その映像コンテンツの映像コンテンツ識別情報、及び、その映像コンテンツの内容の区分情報を映像コンテンツ情報データベースへ格納する機能と、
    映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、映像コンテンツ識別情報及び場面情報であるタイムコードに基づいて、上記映像コンテンツ情報データベースから、上記映像コンテンツ識別情報及び上記タイムコードに対応した許容幅を獲得する機能と、
    上記映像コンテンツの視聴者のユーザ識別情報、上記映像コンテンツ識別情報及び上記タイムコード、及び上記許容幅に対応したタイムコード範囲をユーザ情報データベースへ格納する機能と、
    上記映像コンテンツ識別情報及び上記タイムコードに基づいて、上記ユーザ情報データベースから、上記映像コンテンツ識別情報及び上記タイムコードとの差が所定の閾値未満であるタイムコードに関連付けられている別の視聴者のユーザ識別情報を取得し、上記視聴者のユーザ識別情報に対応して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群を取得し、上記別の視聴者のユーザ識別情報群の各ユーザ識別情報に関して上記ユーザ情報データベースに格納されている映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組を取得し、当該取得した映像コンテンツ識別情報とタイムコードの組が、上記映像コンテンツ識別情報及びタイムコード範囲の組の群の中の各組に当てはまるかどうか調べることにより、上記別の視聴者のユーザ識別情報毎に、上記視聴者のユーザ識別情報との一致度を計算し、一致度に関する所定の条件を満たす別の視聴者のユーザ識別情報群を類似ユーザ情報として選択する機能と、
    上記類似ユーザ情報に関連して上記ユーザ情報データベースに蓄積されている映像コンテンツに関する情報をレコメンド映像情報として取得する機能と、をコンピュータに実現させる、映像情報レコメンドプログラム。
  9. 映像コンテンツに関して上記別の視聴者が入力した場面情報に対応した区分情報に評価値を与える機能と、
    上記与えられた評価値が所定の閾値を超える映像コンテンツの区分情報に対応した部分映像を抽出する機能と、上記抽出された部分映像を上記レコメンド映像情報とする機能と、
    を更にコンピュータに実現させる、請求項記載の映像情報レコメンドプログラム。
  10. 上記映像コンテンツの上記区分情報毎に上記別の視聴者が入力した場面情報を割り当てる機能と、
    上記割り当てられた場面情報の量が所定の閾値を超える映像コンテンツの区分情報に対応した部分映像を抽出する機能と、
    上記抽出された部分映像を上記レコメンド映像情報とする機能と、
    を更にコンピュータに実現させる、請求項記載の映像情報レコメンドプログラム。
  11. 請求項乃至10のうちいずれか一項記載の映像情報レコメンドプログラムを記録した記録媒体。
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