JP4494290B2 - 有機物の可溶化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体中に含有されたフレーク状の有機物を超微細化して流体中に溶解させる有機物の可溶化装置に関する。
畜産業や食品加工業を始め一般家庭やホテル、レストランからの廃棄物には多量の有機物が含まれ、それらは腐敗しやすいために、極一部分が肥料として生物分解処理される他は大部分が焼却処理されている。またし尿処理などの下水処理場からも大量の汚泥が排出され、それらも大部分が焼却処理されている。しかし、大部分が濡れたり、湿ったりしており、それらを焼却処理するには多大な費用が掛り、不経済なものである。
従って、近年そのような有機物を微細化して水に溶解させてばっ気槽において生物分解処理して消滅させる技術が開発されている。そのような従来の微細化装置には、下記特許文献1に開示されているものがある。このものは、箱状の容器内の一端側に容器内部に向けて水噴射ノズルを配置し、空気を水ジェット中に取り込み、積極的にキャビテーション泡を作り、反対側端部の開口部から排出するタイプで、キャビテーション流によって有機物の細胞を破壊し、気液分離等を行うものであった。
キャビテーションを利用した別の反応装置の例は、下記特許文献2に開示されているものがあり、池などの水域中の水中に、高圧水噴射ノズルとそのノズル対向側の凹面を持ったターゲット板とを浸漬して固定して、ノズルとターゲットの間でキャビテーションを伴った高速水ジェットを自己循環的に発生させて、キャビテーションによって水中の有機物の分解を図り、貯水などを長時間かけて浄化しようとするものである。
特開平11−319819号公報 特開2001−017988号公報
上記の特許文献1の装置は、高速流体の破壊力を使用して細菌細胞などの比較的柔軟な有機物の超微細粒子を破壊するのであるが、高速水流中での瞬間時の破壊であって、破壊力の持続性が無く、上記廃棄物中の植物組織や動物の硬質部を含む繊維組織や大きな塊状物において破壊効率が低く、実用性が無かった。特に、それら植物繊維や塊状物をジェット流中に効率良く供給できなかった。また脂肪成分を含むような廃棄物の処理にあたっては脂肪分が分離して水中に懸濁してフィルターなどに沈着して装置を詰まらせることが多く、長期間の効率的な連続運転が困難であった。
上記の特許文献2の装置は、主にキャビテーションの破壊力に依存しており、池などの貯水などを長時間かけて浄化するのには向いていても、次から次と供給されてくる有機物を比較的短時間で微細化するには適していない。
本発明は、上記問題に鑑み、長期間に渡って保守無しで安定した連続運転が可能で、また植物質及び動物質の有機物を連続的に且つ効率的に超微細化して流体中に溶解させることができる有機物の可溶化装置を提供するものである。
本発明の有機物の可溶化装置は、流体中に含有された有機物を超微細化して流体中に可溶化させる装置であって、該装置は
ほぼ同心状態で2層以上の円筒壁と頂壁と底壁とで囲まれた円筒容器内に形成される流路であって、隣り合う流路は円筒壁間に連絡部を介して互いに連通させる環状流路と最内部の円筒壁内にあり、上記環状流路に連絡部を介して連通する内部流路とを有し、
上記環状流路及び上記内部流路の少なくともいずれか一つに上記有機物を含有した流体を被処理流体として供給する供給手段と、
上記環状流路及び上記流路の少なくともいずれか一つから超微細化され、可溶化した有機物を含む流体を排出する排出手段と、
上記供給手段と上記環状流路及び上記内部流路の少なくともいずれか一つから被処理流体を吸引する吸引部を有し、吸引した被処理流体を上記環状流路の少なくともいずれか一つに加圧して供給して円周方向の高速流を発生させ、その高速流による剪断作用などの機械力によって有機物を超微細化する噴射手段と、
上記円筒容器内において150rpm以上で高速回転し、有機物を微細化する回転体とを有する
そして、上記円筒容器は、ケーシングを成す最外部の円筒壁と、該ケーシング内において底壁を有し、ケーシング頂壁の上方に突出した頂壁を有すると共に上記連絡部をケーシング頂壁の近くの内部に有した突出内部円筒壁とを有し、上記噴射手段は、上記内部円筒壁の底壁に被処理流体の吸引部を有すると共に、吸引した被処理流体を最外部環状流路内に接線方向に噴射する噴射部を上記ケーシングの最外部円筒壁に有し、上記回転体は、上記突出内部円筒壁の突出部の内部に設けられる(図1、2及び3参照)。
また、上記円筒容器は、ケーシングを成す最外部の円筒壁と、該ケーシング内において底壁を共用し、ケーシング頂壁に対して間隔を取った内部円筒壁とを有し、上記噴射手段は、上記内部円筒壁の底壁に被処理流体の吸引部を有すると共に、吸引した被処理流体を最外部環状流路内に接線方向に噴射する噴射部を上記ケーシングの最外部円筒壁に有し、上記回転体は、上記間隔に設けられるものであってもよい(図4参照)。
上記回転体は、垂直、斜め、横向きのいずれかで一個又は複数個、又はそれらを組み合わせて複数個設けられる。
また上記回転体は、回転平板に多数の羽根やピンを取り付けて構成され、それら羽根やピンと対向した固定羽根や固定ピンを設けた固定体と対向される。
また上記回転体は、上記円筒容器の内部上部に、又は上記ケーシングの内部上部において回転駆動されるように配置され、また上記排出手段は、上記回転体のレベルに排出口を有することができる。
上記噴射手段は、渦巻きポンプとエジェクター部とから構成され、該エジェクター部には空気を吸入する空気吸入部を有することができる。
本発明の効果として、本発明の有機物の可溶化装置では、ほぼ同心状態の2層以上の隣り合う円筒壁間に連絡部を介して互いに連通した環状流路か、最内部の円筒壁内の流路のいずれか一つに供給されたフレーク状の有機物を含有した水などの流体の被処理流体は、供給部とは別の吸引部から噴射手段によって吸引され、上記環状流路に加圧して供給されて円周方向に8m/s以上の高速流を発生させ、その高速流による剪断作用などの機械力によってフレーク状有機物がミクロンのレベルに超微細化されると共に、上記円筒容器内において150rpm以上で高速回転する回転体によって衝撃を受けて同様にミクロンのレベルに超微細化されることになり、汚泥を形成している死骸細胞の細胞膜が破壊されて細胞質などが容易に流体中に溶解される。その場合、作動構成要素としては、ポンプ等の噴射手段と、モータ等で回転駆動される回転体が使用されているだけであり、長期間に渡って殆ど保守無しで安定した連続運転が可能であり、また繊維を含む植物質や脂肪の多い動物質の有機物であっても詰まるような隙間の小さな個所が無いために連続的に且つ効率的に超微細化され、結果的に可溶化が促進される。本装置で超微細化されて比表面積が格段に拡大した有機物を含む処理済み流体がばっ気槽等に供給されると、そのような有機物は各種の原生生物や発酵菌などの細菌によって短時間で生物分解される。例えば、半径が1mmの球状有機物の比表面積が0.00120m2 /gにすぎなかったものが、半径が0.0001mmの球状に超微細化されると、比表面積は12.0m2 /gと1万倍にも成り、従ってばっ気槽において生息する菌などは、1万倍の数が表面に付着することができて、有機物の消却や、有用な菌の大量培養を効率的に行うことができる。
上記第1の円筒容器(図1ないし3参照)は、ケーシングを成す最外部の円筒壁と、該ケーシング内において底壁を共用し、ケーシング頂壁の上方に頂壁を有すると共に上記連絡部をケーシング頂壁の近くの内部に有した突出内部円筒壁とを有した簡単な構成とし、上記噴射手段は、上記内部円筒壁の底壁に被処理流体の吸引部を有すると共に、吸引した被処理流体を最外部環状流路内に接線方向に噴射する噴射部を上記ケーシングの最外部円筒壁に有することで、被処理流体に含有された有機物が最外部環状流路内で壁面上の流体と高速移動する流体と間の流速差による剪断作用を受け、また内部円筒壁の底壁からの吸引による底壁への衝突によって超微細化が促進される。更に、最外部環状流路内で剪断作用を受けてきた被処理流体は、連絡部を経て流入した上部の突出内部円筒壁の突出部内において、その比較的大きな空間で気液混合状態となり、回転抵抗が比較的小さく高速回転する回転体による衝撃を受けて更に超微細化が促進される。
また、上記第2の円筒容器(図4参照)は、ケーシングを成す最外部の円筒壁と、該ケーシング内において底壁を共用し、ケーシング頂壁に対して間隔を取った内部円筒壁とを有した簡単な構成とし、上記噴射手段は、上記内部円筒壁の底壁に被処理流体の吸引部を有すると共に、吸引した水などの被処理流体を最外部環状流路内に接線方向に噴射する噴射部を上記ケーシングの最外部円筒壁に有することで、被処理流体に含有された有機物が最外部環状流路内で壁面上の流体と高速移動する流体と間の流速差による剪断作用を受け、また内部円筒壁の底壁からの吸引による底壁への衝突によって超微細化が促進される。更に、最外部環状流路内で剪断作用を受けてきた被処理流体は、上部の間隔部において回転体による衝撃を受けて更に超微細化が促進される。
上記回転体は、垂直、斜め、横向きのいずれかで一個又は複数個、又はそれらを組み合わせて複数個設けられ、被処理流体の処理量に応じて造られる円筒容器の大きさに適した高速回転の可能な回転体の配置が可能になる。
上記回転体は、回転平板に多数の羽根やピンを取り付けて構成され、それら羽根やピンと対向した固定羽根や固定ピンを設けた固定体と対向されると、対向した同士の羽根やピンによって被処理流体は、剪断作用や衝撃作用やキャビテーション作用などの複合した機械力を受けて超微細化が促進される。
また上記回転体は、上記円筒容器の内部上部に、又は上記ケーシングの内部上部において回転駆動されるように配置されることで、回転体は比較的回転に対する抵抗の少ない気液混合状態の個所で少ない動力で高速回転ができ、大きな衝撃力を流体中のフレーク状有機物に与えることができ、更に超微細化を促進することができる。また上記排出手段は、上記回転体のレベルに排出口を有することで、ケーシング内部での流体レベルをほぼ排出口レベルに維持でき、被処理流体を回転体に接触させることができる
上記噴射手段は、渦巻きポンプとエジェクター部とから構成され、特に高圧ポンプなどの高価なポンプを必要とせずに有機物の超微細化が達成される。また該エジェクター部には空気を吸入する空気吸入部を有することで、水などの流体中に空気を多く含有させて、強いキャビテーション作用を剪断作用や衝撃作用に併合させることができ、有機物の超微細化を促進させることができる。
図1を参照して本発明の代表的なし尿処理汚泥等の有機物の可溶化装置1を説明する。この可溶化装置1は、被処理水中に含有されたフレーク状の汚泥を数ミクロンレベルまで超微細化して被処理水中に溶解させ、後続のばっ気槽での生物分解を促進するための装置として利用されるもので、頂板11aと底板11bとを有した外部円筒体11と、該円筒体11にその中央部で上下に貫くように結合され、頂板13aと底板13bとを有した内部円筒体13と、それら隣り合う円筒体11、13の間に設けられ、内部で頂板11a近くに内部円筒体13の上部に形成された複数の連絡開口部15を介して互いに連通した外部環状流路12と、内部円筒体13内の内部流路16とを有したケーシングの円筒容器10と、内部円筒体13の下部内にフレーク状の汚泥を含有した被処理水をポンプ(図示は省略)で供給する供給パイプ21と、内部流路16から超微細化された汚泥を溶解した処理済み水を排出するために内部円筒体13の上部に接続された排出パイプ22と、内部流路16における底部から吸引パイプ26を介して被処理水を吸引して加圧し、環状流路12の下部に吐出パイプ27を介して接線方向から供給して円周方向に、例えば30m/s程度の高速度の水流F1を発生させ、その高速水流による剪断作用やそれに伴うキャビテーションなどの機械力によってフレーク状汚泥を超微細化する渦巻きポンプなどの噴射ポンプ25と、内部円筒体13内の上部突出部において、例えば1000rpm程度の高速度で回転して環状流路12を旋回して上昇して来て複数の連絡開口部15から流入して来る被処理水中のフレーク状汚泥に衝撃を与えて数ミクロンレベルに超微細化する回転体30とを有している。内部流路16でも、被処理水が噴射ポンプ25によって底部から吸引されるために底板13bに激突し、滝壷効果のような衝撃とキャビテーションとによって被処理水中のフレーク状汚泥が超微細化される。そのような衝撃は、環状流路12における頂板11aと底板11bへの高速水流の衝突によっても起こされている。
この可溶化装置1では、排出パイプ22の排出口を回転体30のレベルにして、被処理水を回転体30に接触させるように内部円筒体13内での流体レベルLをほぼ排出口レベルに維持するようにしている。また噴射ポンプ25の吐出パイプ27にベンチュリー部28を形成して空気をパイプ29から吐出高速水流中に混入させることができ、上記のようなキャビテーションの作用を強めることができる。空気の供給量はパイプ29の弁29aによって加減される。
また回転体30は、図3(a)に示すように、インバータモータなどの電動可変速モータ(図示は省略)によって回転駆動される垂直な回転軸31と、これの下端に直交して結合された円盤32と、その下面に放射状に配列された多数の横長の短冊状板や突起などの突出体33とから構成されている。図3(b)に示すように、突出体34は上下方向に長い形状も取ることができる。更に、図3(c)に示すように、回転体30は、突出体35として円盤32の下面に放射状にピンを配列し、これら移動ピンに対向した固定ピン36を円盤37に設けた固定体38と対峙した構成を取ることができる。固定体38は、内部円筒体13の上部に固定され、その円盤37には中央開口37aや、適宜多数の孔37bが形成される。また、回転体30は、規模やスペースに応じて複数配置され、更に図2に仮想線で示すように斜め回転体30Aや、横向き回転体30Bとしても配置される。
排出パイプ22が内部円筒体13に接続している部分では、気液混合状態になっているために、図2(a)に示すように、水にセットリングしてから排出するようにダム構造部23が設けられている。ダム構造部23は、内部円筒体13の上部の排出開口13cに向き合い、上下に通孔を設けて該上部内面に取り付けられた邪魔板23aと、開口13cに連通して内部円筒体13の外部に設けられ、溶解された有機物を含んだ水を混合状態の気体から分離してセットリングする略直方体の箱23bと、箱23bに接続された排出パイプ22とから構成されている。箱23bの内部のダム部23cには、頂板の外部からハンドル23dによって上下動される堰板23eが設けられている。
図2(b)に示すダム構造部23’も基本的には図2(a)に示すものと同じであるが、邪魔板23aに代えて回転体30を取り囲む構造物23gが設けられている。構造物23gは、内部円筒体13の上部に回転体30と向かい合って固定された多孔円盤24hと、この上に回転体30の周囲を取り囲むように取り付けられた多孔円筒壁24iとを有しており、セットリングの他に超微細化を強化する。
本発明の有機物の可溶化装置の変形例を図4によって説明する。変形例の可溶化装置5は、上記代表例よりも簡単な構造を有しており、ケーシングを成す外部円筒体51と、これに半径方向に間隔を置くと共にケーシング頂板51aに対して間隔を取った内部円筒体53の2つの同心状態の円筒体51、53を有し、それら隣り合う円筒体51、53の間に連絡間隔部55を介して互いに連通した外部環状流路52と内部円筒体53内の内部流路56とを設け、外部円筒体51と頂板51aと底板51bとで囲まれた円筒容器50と、環状流路52にフレーク状の汚泥を含有した被処理水をポンプ(図示は省略)で供給するように外部円筒体51の下部に接続された供給パイプ61と、内部流路56から超微細化された汚泥を溶解した処理済み水を排出するために内部円筒体53の上部に接続された排出パイプ62と、内部流路56における底部から吸引パイプ26を介して被処理水を吸引して加圧し、環状流路52の下部に吐出パイプ27を介して接線方向から供給して円周方向に、例えば30m/s程度の高速度の水流F1を発生させ、その高速水流による剪断作用やそれに伴うキャビテーションなどの機械力によってフレーク状汚泥を超微細化する渦巻きポンプなどの噴射ポンプ25と、円筒容器50内の上部において、具体的には内部円筒体53の上方で、例えば1000rpm程度の高速回転して環状流路52を旋回して上昇して来る被処理水中のフレーク状汚泥に衝撃を与えて数ミクロンレベルに超微細化する回転体30とを有している。内部流路56でも、被処理水が噴射ポンプ25によって底部から吸引されるために底板51bに激突し、滝壷効果のような衝撃とキャビテーションによって被処理水中のフレーク状汚泥が超微細化される。排出パイプ62の接続部のダム構造部は、上記代表実施例と同じである。
本発明の可溶化装置1、5は、供給パイプ21、61から供給される被処理水量と排出パイプ22、62から排出される排出量とが同じになった段階で定常運転状態になる。内部円筒体13、53の一定容積に対して供給量及び排出量を増やすと、被処理水が噴射ポンプ25を通過して繰り返し超微細化作用を受ける繰り返し数が減って超微細化程度が下がり、反対に供給量及び排出量を減らすと、被処理水が噴射ポンプ25を通過して繰り返し超微細化作用を受ける繰り返し数が増えて超微細化程度が上がる。従って、内部円筒体13、53の一定容積に対して供給量及び排出量を設定することが重要である。発明者の実施テストでは、噴射ポンプ25の後に流量計を設けて幾つかの所定時間内での繰り返し通過の合計流量を測定し、その合計流量を内部円筒体13、53の一定容積で割って繰り返し通過回数を算定し、例えば150通過回数と300通過回数と1000通過回数における被処理水の状態を観察し、最も良い状態の通過回数を決める。最も良い状態は、300通過回数で得られ、フレーク状汚泥が良く超微細化されて24時間静置しても水と超微細化された汚泥とが分離せず溶解ができており、温度上昇も20℃から45℃までで、生物分解に活躍する大腸菌や他の細菌の生存数が最大であった。因みに、150通過回数では24時間静置すると水と超微細化された汚泥とが分離し、超微細化度が不足しており、1000通過回数では24時間静置しても水と超微細化された汚泥とが分離しないが、温度上昇も52℃に達して超微細化作用と共に大腸菌の生存数を激減させており、他の細菌の生存数も減少させており、また運転経済性が極めて悪い。従って、200から300通過回数で得られた見本的な超微細化状態が達成されるように、噴射ポンプの容量と内部円筒体13、53の容積が決められ、またそれらに対して被処理水の供給量(排出量)が決められる。
本発明の活用例として、上述したし尿処理場からの汚泥の生物分解処理の他に、畜産業や食品加工業を始め一般家庭やホテル、レストランから廃棄される多量の有機物の生物分解処理のための事前の有機物超微細化に利用される。
本発明に係る代表実施例の有機物の可溶化装置の一部切り欠き縦断面図。 同有機物の可溶化装置の排出パイプの排出部の縦断面部分図であり、(a)は排出部の第一例を、(b)は排出部の第二例を示している。 (a)、(b)及び(c)は、本発明に係る有機物の可溶化装置の三つの形態の回転体をそれぞれ示した説明図。 本発明に係る変形例の有機物の可溶化装置の一部切り欠き縦断面部分図。
符号の説明
1 代表例の有機物の可溶化装置
5 変形例の有機物の可溶化装置
10 円筒容器
11、13 円筒壁(円筒体)
11a 頂壁(頂板)
11b 底壁(底板)
12 環状流路
15 連絡部(開口)
16 流路
21 供給手段(供給パイプ)
22 排出手段(排出パイプ)
25 噴射手段(噴射ポンプ)
26 吸引部(吸引パイプ)
27 噴射部(吐出パイプ)
28 エジェクター部
30 回転体
30A 斜め回転体
30B 横向き回転体
33 羽根
35 ピン
36 固定ピン
38 固定体
50 円筒容器
51 外部円筒壁(外部円筒体)
51a 頂壁
53 内部円筒壁
51a 頂壁(頂板)
51b 底壁(底板)
55 連絡部
56 流路
61 供給手段(供給パイプ)
62 排出手段(排出パイプ)

Claims (6)

  1. 流体中に含有された有機物を超微細化して流体中に可溶化させる装置であって、
    ほぼ同心状態で2層以上の円筒壁と頂壁と底壁とで囲まれた円筒容器内に形成される流路であって、隣り合う流路は円筒壁間に連絡部を介して互いに連通させる環状流路と最内部の円筒壁内にあり、上記環状流路に連絡部を介して連通する内部流路とを有し、
    上記環状流路及び上記内部流路の少なくともいずれか一つに上記有機物を含有した流体を被処理流体として供給する供給手段と、
    上記環状流路及び上記内部流路の少なくともいずれか一つから超微細化され、可溶化した有機物を含む流体を排出する排出手段と、
    上記供給手段と上記環状流路及び上記内部流路の少なくともいずれか一つから被処理流体を吸引する吸引部を有し、吸引した被処理流体を上記環状流路の少なくともいずれか一つに加圧して供給して円周方向の高速流を発生させ、その高速流による剪断作用などの機械力によって有機物を超微細化する噴射手段と、
    上記円筒容器内において150rpm以上で高速回転し、有機物を微細化する回転体とを有する装置において、
    上記円筒容器は、ケーシングを成す最外部の円筒壁と、該ケーシング内において底壁を有し、ケーシング頂壁の上方に突出した頂壁を有すると共に上記連絡部をケーシング頂壁の近くの内部に有した突出内部円筒壁とを有しており、上記噴射手段は、上記内部円筒壁の底壁に被処理流体の吸引部を有し、吸引した被処理流体を底壁へ衝突させると共に、吸引した被処理流体を最外部環状流路内に接線方向に噴射する噴射部を上記ケーシングの最外部円筒壁に有しており、
    上記回転体は、上記突出内部円筒壁の突出部の内部に設けられていることを特徴とする有機物の可溶化装置。
  2. 流体中に含有された有機物を超微細化して流体中に可溶化させる装置であって、
    ほぼ同心状態で2層以上の円筒壁と頂壁と底壁とで囲まれた円筒容器内に形成される流路であって、隣り合う流路は円筒壁間に連絡部を介して互いに連通させる環状流路と最内部の円筒壁内にあり、上記環状流路に連絡部を介して連通する内部流路とを有し、
    上記環状流路及び上記内部流路の少なくともいずれか一つに上記有機物を含有した流体を被処理流体として供給する供給手段と、
    上記環状流路及び上記内部流路の少なくともいずれか一つから超微細化され、可溶化した有機物を含む流体を排出する排出手段と、
    上記供給手段と上記環状流路及び上記内部流路の少なくともいずれか一つから被処理流体を吸引する吸引部を有し、吸引した被処理流体を上記環状流路の少なくともいずれか一つに加圧して供給して円周方向の高速流を発生させ、その高速流による剪断作用などの機械力によって有機物を超微細化する噴射手段と、
    上記円筒容器内において150rpm以上で高速回転し、有機物を微細化する回転体とを有する装置において、
    上記円筒容器は、ケーシングを成す最外部の円筒壁と、該ケーシング内において底壁を共用し、ケーシング頂壁に対して間隔を取った内部円筒壁とを有しており、
    上記噴射手段は、上記内部円筒壁の底壁に被処理流体の吸引部を有し、吸引した被処理流体を底壁へ衝突させると共に、吸引した被処理流体を最外部環状流路内に接線方向に噴射する噴射部を上記ケーシングの最外部円筒壁に有しており、
    上記回転体は、上記間隔に設けられていることを特徴とする有機物の可溶化装置。
  3. 上記回転体は、垂直、斜め、横向きのいずれかで一個又は複数個、又はそれらを組み合わせて複数個設けられる請求項1または2に記載の装置。
  4. 上記回転体は、回転平板に多数の羽根やピンを取り付けて構成され、それら羽根やピンと対向した固定羽根や固定ピンを設けた固定体と対向される請求項1または2に記載の装置。
  5. 上記回転体は、上記円筒容器の内部上部に、又は上記ケーシングの内部上部において回転駆動されるように配置されており、また
    上記排出手段は、上記回転体のレベルに排出口を有している請求項1または2に記載の装置。
  6. 上記噴射手段は、渦巻きポンプとエジェクター部とから構成され、該エジェクター部には空気を吸入する空気吸入部を有している請求項1または2に記載の装置。


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