JP2018020305A - 気体分離装置及びこれを利用した気体溶解装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ないランニングコストで空気から所望の気体を効率よく分離する気体分離装置及びこれを利用した気体溶解装置の提供。【解決手段】ボルテックスチューブ104の高速流ゾーン110に磁界発生装置116を配置し、ボルテックスチューブにおいて酸素分子と窒素分子の比重差並びに酸素分子と窒素分子の受ける磁力の差を利用して酸素分子と窒素分子とを高温酸素富化領域120と低温窒素富化領域122とにそれぞれ案内しながら高温酸素ガスと低温窒素ガスとに分離される気体分離装置。酸素ガスと窒素ガスの少なくとも1つの気体と被処理水(W)との気液混合流(Wg)を生成する気液混合流生成部と、気液混合流生成部において被処理水に浸漬されていて気液混合流に放射方向の遠心力を作用させて加圧しながら気液混合流に衝撃・せん断作用・気泡破裂を多段工程で生じさせるマルチ気液せん断ユニットとを備える気体分離装置。【選択図】図1

Description

本発明は、大気から選択された気体を分離する気体分離装置及びこれを利用した気体溶解装置に関する。
従来、水耕栽培や培養液栽培、水産養殖、河川湖沼浄化、汚染土壌浄化、水族館施設の水質浄化、産業排水(畜産排水)浄化、食品加工工場排水浄化、ケミカル系排水浄化、下水浄化、活性汚泥処理及び機能水製造において被処理水に高濃度で酸素等の気体を溶解する技術が注目されている。一方、機械加工分野では、地球環境保護の観点から塩素フリーやオゾンフリーの切削油剤(クーラント液)が求められている。その結果、塩素やオゾンが使えなくなり、クーラント液が腐食して悪臭が発生するという新たな環境問題が多発している。その有効な対策として大気から窒素を分離して製造した殺菌効果の高い安全な窒素ナノバブル水の利用が注目されている。
特許文献1の窒素及び酸素発生装置では、ボルテックスチューブの中間部に形成された圧縮空気インレットから接線方向に圧縮空気を流入させながら、大気中の窒素分子と酸素分子との比重差を利用して低温出口から窒素ガスを抽出し、高温出口から酸素ガスを取出すようにした技術が提案されている。
一方、水産養殖プラントでは魚介類の成長を促進するため或いは水耕栽培・培養液栽培では植物の催芽や成長促進を目的として、培養液中の溶存酸素量の増大を図る試みがなされている。例えば、特許文献2の装置では、窒素に比べて酸素を優先的に透過させる気体分離膜、および、当該気体分離膜から空気よりも酸素濃度が高い酸素富化空気を取り出す真空ポンプが設けられ、取り出された酸素富化空気を水槽に貯溜された培養液中にて曝気することにより、培養液中の溶存酸素量を増大させる技術が提案されている。
特許文献3の気体溶解装置では、密閉タンク内に外部より下部に供給された気体および液体の気液混合流に密閉タンク内の液体を吸引して形成した気液混合噴射流を噴射する気液混合エジェクタを収納し、気液供給手段によりこの気液混合エジェクタに気体および液体を供給するように配置し、気液供給手段は、気液混合エジェクタから噴射した気液混合噴射流を密閉タンク内の液面から気体室に噴出させて気体室内の気体中で飛沫化させ、飛沫化した液体を気体と接触させて液体中への気体の溶解を促進させる技術が提案されている。
特許文献4の気体溶解装置では、溶液タンクを液室と気体室とに区画して該気体室の上部に液体用スプレーノズルを配置して、該気体室の上部に加圧気体(酸素、空気、オゾン等)源を接続して、加圧気体をスプレーノズルから噴出させながら液体用スプレーノズルから液体を噴射して飛沫化させて気液混合させる技術が提案されている。
特許文献5の気体溶解装置では、円筒室の外部にプレナム室を配置し、プレナム室と円筒室との間に多孔質壁部を設け、入り口ポートを介して円筒室の下方から被処理水体を旋回させながら上方に移動させ、プレナム室に加圧気体を導入して多孔質壁部から円筒室の内部に散気させながら被処理水体の旋回流と接触させることで気体を被処理水体に溶解させるようにした技術が提案されている。
特許文献6には、ハニカム状の開口部を有する第1混合エレメントと、ハニカム状の開口部を有する第2混合エレメントとを対向配置して互いに連通する多数の小室を形成し、窒素と水との気液混合流を放射線方向に移動させながら上記多数の小室をジグザグに移行させて100nm以上200nm以下のナノバブル平均直径を有する窒素ナノバブル水を製造可能な静止型流体混合装置が開示されている。
米国特許第4531371号公報 日本特許第5816605号公報 特開2002−291358号公報 米国特許第7255332号公報 米国特許第8567769号公報 特開2014−210214号公報
ところで、特許文献1の窒素及び酸素発生装置では、ボルテックスチューブの圧縮空気インレットから接線方向に圧縮空気を流入させているが、気体の分離効率を向上させるためには、高圧コンプレッサを利用して圧縮空気の圧力を高める必要がある。この場合、コンプレッサの消費電力が大きくなるため、空気から低コストで窒素ガスと酸素ガスを分離することができない。
特許文献2の装置では、培養液中の溶存酸素量を増大させるために、酸素富化空気を生成している。このため、気体分離膜を利用しているが、この方法では高濃度酸素を効率よく分離することはできない。また、取り出された酸素富化空気を水槽に貯溜された培養液中にて曝気しているが、曝気方式では酸素富化空気の気泡が大きいため、培養液の溶存酸素量を長時間にわたって維持することができないという難点がある。
特許文献3の気体溶解装置では、気体供給源として酸素ボンベを使用しているが、酸素の費用が高価であるため、装置のランニングコストが著しく高い。また、この装置では、気液混合エジェクタから噴射した気液混合噴射流を密閉タンク内の液面から気体室に噴出させて気体室内の気体中で飛沫化させているが、この方式では気泡のサイズを微細化することが困難であるため、気泡を長時間に渡って液体中に溶存させて置くことができない。
特許文献4の気体溶解装置では、第1に、酸素ボンベ等の高圧気体供給源が使用しているが、酸素の費用が高価であるため、装置のランニングコストが著しく高い。第2に、溶液タンクの気体室に液体用スプレーノズルを介して液体を噴射しながら飛沫化させ、その液体飛沫にスプレーノズルから噴出した加圧気体を接触させているが、この方式では、気体を液体中に極微細化して溶解させることが困難である。
特許文献5の気体溶解装置では、特許文献3の技術と同様に、酸素ボンベ等の高圧気体供給源が使用しているが、酸素の費用が高価であるため、装置のランニングコストが著しく高い。さらに、円筒室の下方から被処理水体を旋回させながら上方に移動させ、プレナム室に加圧気体を導入して多孔質壁部から円筒室の内部に散気させながら被処理水体の旋回流と接触させることで気体を被処理水体に溶解させるようにしているが、多孔質壁部から加圧下で噴出する気体の気泡が大きいため、気体を液体中に極微細化して溶解させることが困難である。また、プレナム室を加圧するためのコンプレッサが必要となり、モータの消費電力が大きくなる。
特許文献6の静止型流体混合装置では、第1混合エレメントと第2混合エレメントに形成した撹拌流路又は流路形成用空間をなす多数の小室は気液混合流が通過する流路断面積が極めて小さい構造となり、しかも、ジグザグ通路が互い違いに直角の流路からなっているため、撹拌流路又は流路形成用空間の流路抵抗が大きくなり、気液混合流の流量を増大させることが困難となっていた。そのため、大量処理のためには多数の静止型流体混合装置を余儀なく採用しなければならず、コストアップの要因となり、投資効率が低くなっていた。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、少ないランニングコストで空気から所望の気体を効率よく分離する気体分離装置及びこれを利用した気体溶解装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1局面による気体分離装置は、軸方向に分離して配置された窒素ガス取出し口及び酸素ガス取出し口と、記窒素ガス取出し口に隣接して配置された高速流ゾーンと、前記高速流ゾーンから前記酸素ガス取出し口に向かって延びる減速流ゾーンと、前記高速流ゾーンの接線方向に圧縮空気を流入させて前記圧縮空気の旋回流を発生させる空気インレットとを有するボルテックスチューブと、前記減速流ゾーンの端部に隣接して前記高速流ゾーンに配置されていて前記空気中の酸素分子を径方向外側に磁気吸引する磁極を有する磁界発生装置と、を備え、前記ボルテックスチューブが、前記高速流ゾーンから前記酸素ガス取出し口に向かって延びる内壁と、前記内壁に隣接して形成される高温酸素富化領域と、前記高温酸素富化領域の径方向内側に形成される低温窒素富化領域とを有し、前記ボルテックスチューブにおいて前記酸素分子と窒素分子の比重差並びに前記酸素分子と前記窒素分子の受ける磁力の差を利用して前記酸素分子と前記窒素分子とを前記高温酸素富化領域と前記低温窒素富化領域とにそれぞれ案内しながら高温酸素ガスと低温窒素ガスとに分離することを特徴とする。
本発明の第2局面による気体溶解装置は、請求項1又は2に記載の気体分離装置から分離された前記酸素ガスと前記窒素ガスの少なくとも1つの気体を供給する気体供給ポートと、前記気体供給ポートに接続されていて、被処理水が流通する気液処理室と、前記気液処理室に配置されていて前記少なくとも1つの気体と前記被処理水との気液混合流を生成する気液混合流生成部と、前記気液混合流生成部において前記被処理水に浸漬されていて前記気液混合流に放射方向の遠心力を作用させて加圧しながら前記気液混合流に衝撃・せん断作用・気泡破裂を多段工程で生じさせるマルチ気液せん断ユニットと、前記マルチ気液せん断ユニットを回転駆動する駆動源とを備えることを特徴とする。
発明によれば、簡単な構造で、空気から効率よく気体原料を分離し、これを利用して被処理水に高濃度で溶解させることが可能な気体分離装置及びこれを利用した気体溶解装置を提供することが可能となる。
図1は、本発明の実施態様の気体分離装置の概略図を示す。気体分離装置100は、例えば、5〜10atmの圧縮空気を供給するコンプレッサ102と、圧縮空気から窒素ガスと、湿度含有酸素ガスとを分離するボルテックスチューブ104とを備える。ボルテックスチューブ104はテーパー管105と、窒素ガス取出し口106と、該窒素ガス取出し口106から軸方向に分離して配置された酸素ガス取出し口108と、を有する。テーパー管105は、窒素ガス取出し口106に近接して配置された高速流ゾーン110と、高速流ゾーン110から酸素ガス取出し口108に向かって延びる減速流ゾーン112と、高速流ゾーン110の接線方向に圧縮空気を流入させて圧縮空気の旋回流を発生させる空気インレット114とを有する。
減速流ゾーン112の端部112aに隣接して高速流ゾーン110には磁界発生装置116が配置されている。磁界発生装置116は、高速流ゾーン110に収納された軟鉄からなっていて空気中の酸素分子を減速流ゾーン112の径方向外側に磁気吸引する磁極116aを備えた断面C−型の環状ヨーク116bと、環状ヨーク116b内に保持された永久磁石116cとを備える。環状ヨーク116bと環状ヨーク116b内に保持された永久磁石116cは減速流ゾーン112の端部112aに連通する中央空気流通路116bを有する。磁極116aには磁路Bが形成され、空気中の酸素分子を減速流ゾーン112の径方向外側に磁気吸引して空気中の酸素分子と窒素分子との分離機能を促進する。ボルテックスチューブ104は、高速流ゾーン110から酸素ガス取出し口108に向かって延びていて空気中の水分を回収する水分回収ゾーン118を有する内壁104aと、該内壁104aの径方向内側に形成される高温酸素富化領域120と、高温酸素富化領域の径方向内側に形成される低温窒素富化領域122と、内壁104aの端部に形成された環状ディフーザ104bとを有する。酸素ガス取出し口108は環状ディフーザ104bに形成されている。
気体分離装置100の作用において、コンプレッサ102から空気インレット104を介して高速流ゾーン110の接線方向に供給されると、高速流ゾーン110において圧縮空気の旋回流が発生する。この時、旋回流は減速流ゾーン112に向かって移行するが、圧縮空気中の酸素分子は磁極116aの磁路Bの磁束により径方向外側に吸引された後に減速流ゾーン112内を進行する。圧縮空気中の水分は遠心力の作用により水分回収ゾーン118にて回収され、酸素分子が高温酸素富化領域120に分離され、窒素分子が低温窒素富化領域122で回収される。分回収ゾーン118で回収された水分は酸素分子とともに酸素ガス取出し口108から外部に排出され、窒素分子は窒素ガス取出し口106から排出される。このように、ボルテックスチューブ104において酸素分子と窒素分子の比重差並びに該酸素分子と該窒素分子の受ける磁力の差を利用して酸素分子と窒素分子とを高温酸素富化領域120と低温窒素富化領域122とにそれぞれ案内しながら高温酸素ガスと低温窒素ガスとに分離することが可能となる。磁界発生装置116は中央空気流通路116bを通過する低温窒素ガスにより冷却され、永久磁石の性能劣化を防止する。
図2は、図1の気体分離装置を利用した本発明の気体溶解装置の概略断面図を示す。図2において、気体溶解装置200は、酸素ガスと窒素ガスの少なくとも1つの気体Gを被処理水にナノバブル状態で溶解して酸素水又は窒素水を生成する目的で使用される。
また、本発明の気体溶解装置では、上記被処理水は、循環使用を目的とした植物の水耕栽培後の水耕液、水産養殖後の養殖水、魚類蓄養施設からの蓄養水、および、水族館施設からの展示循環水、汚染土壌水、活性汚泥水及び産業排水、河川、貯水池、ダム、井戸等より採取される淡水、水道水、精製水、温泉水および鉱泉水、深層海洋水等を含む海水等のいずれであってもよい。これらは一例であり、被処理水の種類はもちろんこれらに限定されない。
ここで、ナノバブル状態で溶解する気体溶解水(ナノバブル水)とは、極微小気泡(ナノバブル)の直径が10nm以上1μm以下、好ましくは、50nm以上500nm以下で、ナノバブルの平均直径が、好ましくは、100nm以上200nm以下の範囲に属し、ナノバブル数が1mL当たり1億個以上含む気体溶解水のことを意味する。気体のナノバブルの直径および直径分布については、英国Nanosight社製NANOSIGHTで測定することができる。
気体溶解装置200は、被処理水Wを一時的に貯蔵する気液処理室202を備える。気液処理室202は上方フランジ202aを介して上蓋203を支持する。気体溶解装置200は、たとえば、上蓋203に形成されていて、以下の記載に限定されないが、例えば、水耕栽培や溶液栽培施設若しくは水産養殖施設等の被処理水貯蔵槽(図示せず)に接続されて被処理水W0が供給される被処理水供給ポート204と、処理水Wtを上記被処理水貯蔵槽に循環させるための処理水吐出アウトレット206とを有する。
気体溶解装置200は、さらに、気液処理室202の上蓋203に支持されていて、図1の気体分離装置100により分離生成された酸素ガスと窒素ガスの少なくとも1つの気体Gを供給する気体供給部208と、気液処理室202の内部に配置されていて気体Gと被処理水Wとの気液混合流Wgを生成する気液混合流生成部210と、気液処理室202内において気液混合流生成部210において被処理水Wに浸漬されていて、後述のごとく、気液混合流Wgにマルチ工程に亘って遠心力及びせん断力を作用させることでナノバブル水Wnを生成するマルチ気液せん断ユニット300と、マルチ気液せん断ユニット300を回転駆動するモータ等の駆動源212とを備える。ここで、マルチ気液せん断ユニット300とは、後述のごとく、遠心力により気液混合流を加圧・高速化して高速気液混合流を発生させながら高速気液混合流のせん断、衝撃及び気泡破裂をマルチ段階で繰り返し実行するものとして定義される。気液処理室202は下方フランジ202bを有し、フランジ202bは支持枠214の上方フランジ214aにボルトその他の固定手段を介して気密保持されている。
気体供給部208は、気体供給ポート216と、気体供給ポート216に接続されていて気体流量を調整して気体Gを気体流出口218aから供給する流量調整弁218と、流量調整弁218を支持する弁保持部材220と、気液処理室202の上蓋203に溶接その他適切な固定手段で支持されていて気液混合流生成部210に延びる円筒管222aを有する円筒連結部材222を有する。気体流出口218aはパイプ224を介して気体吐出ノズル226が接続され、気体吐出ノズル226の下端部226aは気液混合流生成部210の内部に延びている。
気液混合流生成部210は、支持枠214の上壁214bに気密支持された気液混合部230を有し、気液混合部230の底壁230aには駆動源212が固定支持される。気液混合部230は底壁230aからマルチ気液せん断ユニット300の回転軸に対して平行に延びる円筒壁部232を備え、円筒壁部232はこれよりも小径の円筒部234を有する。円筒部234の上方から中間部にかけて円筒連結部材222の円筒管222aを収納する。円筒部234の下方には周方向に等間隔で形成された複数の開口部234aが形成され、開口部234aを介して被処理水Wを気液混合流生成部210に流入させる。一方、円筒壁部232は開口部232aを備えていて、開口部232aを介して処理水Wnを気液処理室202の被処理水Wに矢印Aの方向に排出して混合させる。
図3及び図4において、マルチ気液せん断ユニット300は、駆動源212の出力軸212aにより支持されたボス部312aと気液混合流Wgを吸引する複数の気液吸引口312bを有するインペラー312と、インペラー312の上面をカバーしていて中央部に気液混合流Wgを吸引する気液吸引口314aを有する環状カバー314とを備える。インペラー312はボス部312aの回転軸とほぼ垂直な平面においてから径方向外側に延びていて気液混合流Wgに遠心力を作用させて放射方向高速噴流と周方向高速噴流とを同時に発生させる複数の複合高速噴流発生ブレード316を有する。複数の複合高速噴流発生ブレード316は気液吸引口314aに隣接した位置においてインペラー312の中央部付近においてインペラー312の中央部から径方向に向けて略直線状に延びる直行ラジアル壁部316aと、直行ラジアル壁部316aの外周端部から径方向に後退傾斜する斜向ラジアル壁部316bとを有る。直行ラジアル壁部316aが径方向に延びていることにより、インペラー312の回転に伴い気液混合流Wgを気液吸引口312B、314aから掻込み易くして気液混合流Wgの吸い込みを的確に行わせることができる。斜向ラジアル壁部316bは、インペラー312内において気液混合流Wgに効果的に遠心力を作用させながら、あたかも気液混合流Wgをキックさせるように押し出し付勢することができ、気液混合流Wgの放射方向への加圧送出を行なう。
図4より明らかなように、マルチ気液せん断ユニット300は、さらに、複数の複合高速噴流発生ブレード316の間にはマルチ噴流せん断チャンバ320がそれぞれ周方向に等間隔で区画された複数のマルチ噴流せん断チャンバ320を有する。マルチ噴流せん断チャンバ320は複合高速噴流発生ブレード316による遠心力の作用により気液混合流Wgを強力な加圧下で放射方向に移動させて気液混合流Wgから複数の放射方向高速噴流Wjを生成する。複数の斜向ラジアル壁部316bには径方向に等間隔で周方向に開口するように複数の周方向噴射ノズル322がそれぞれ形成されている。インペラー312が時計方向Cwに回転する際に、周方向噴射ノズル322を介して放射方向高速噴流Wjの一部が一方のマルチ噴流せん断チャンバ320から他方のマルチ噴流せん断チャンバ320に多数の周方向噴流Wsとして噴出する。周方向高速噴流Wsは放射方向高速噴流Wjと衝突するため、これら高速噴流Ws、Wj中の気泡が衝突・破裂・せん断されて微細化される。
マルチ噴流せん断チャンバ320にはそれぞれ多数のせん断ピン324が軸方向に立設されており、多数のせん断ピン324に対して放射方向高速噴流Wj及び周方向噴流Wsが衝突してせん断され、さらに、吸引口から流入する気液混合流Wgと放射方向高速噴流Wj及び周方向噴流Wsが多段にわたって衝突せん断される。このように、マルチ噴流せん断チャンバ320は気液混合流Wgと放射方向高速噴流Wj及び周方向噴流Wsを多段にわたって衝突・せん断・気泡破裂させることで気泡を極微小気泡(ナノバブル)とする。
マルチ気液せん断ユニット300は複数のマルチ噴流せん断チャンバ320の外縁部に隣接してインペラー312に形成されていて、1次放射方向高速噴流Wjをさらにせん断衝突させて極微細気泡を有する2次せん断処理気液混合噴流を生成するための環状せん断壁部材326を備える。環状せん断壁部材326は、複数の複合高速噴流発生ブレード316の外周縁に形成された第1せん断環状壁部328と、インペラー312の外周縁に形成された第2せん断環状壁部330と、第1せん断環状壁部328と第2せん断環状壁部330との間に形成され環状せん断チャンバ332とを備える。
第1せん断環状壁部328の周方向に沿って所定間隔で複数の径方向噴射せん断ノズル334が形成されている。極微小気泡を有する放射方向高速噴流Wjは径方向噴射せん断ノズル334を介して環状せん断チャンバ332へ放射方向に径方向ナノバブルジェット流Wn1として噴射される。第1せん断環状壁部328の外周と第2せん断環状壁部330の内周には複数のせん断突起336,338が環状せん断チャンバ332に径方向に延びており、せん断突起336の外径はせん断突起338の外径よりもわずかに小さく設計される。第2せん断環状壁部330の周方向には所定感覚で複数の径方向噴射せん断ノズル340が形成されている。径方向ナノバブルジェット流Wn1は第2せん断環状壁部330の内周に衝突・微細化された後に、環状せん断チャンバ332を周方向に移動する際に、複数のせん断突起336,338によりさらなるせん断作用を受けて微細化されとナノバブルとなる。こうして微細化されとナノバブルを有する径方向ナノバブルジェット流Wn2が第2せん断環状壁部330の径方向噴射せん断ノズル340を介して被処理水中に噴射され、その際、第2せん断環状壁部330の外周によってもせん断作用を受ける。このようにして、気液混合流は複合高速噴流発生ブレードの遠心作用を受けて高速化され、マルチ段階でせん断、衝撃及び気泡破裂が繰り返し実行され、処理水は平均直径が10nm以上1μ以下の極微小気泡(ナノバブル)を有するようになる。
図5は図2の気体溶解装置の変形例を示し、図2の構成と同一又は類似の構成部品については同一符号を用いて説明する。図5の変形例において、気体溶解装置400はマルチ気液せん断ユニット300を収納する断面C−型環状ハウジング250と、環状ハウジング250を密閉する円形蓋部材252とを有し、円形蓋部材252はボルト等の固定手段254により環状ハウジング250に固定支持される。マルチ気液せん断ユニット300のボス部312aはモータの駆動軸212aに連結されていて、駆動軸212aはベアリング260、262により回転支持される。
環状ハウジング250は気液混合部256として機能する気液混合室258を有する。環状ハウジング250の内周にはマルチ気液せん断ユニット300の外周に近接して環状ショルダー250aが形成され、気液混合室258に流入した気液混合流Wgをインペラー312の複数の気液吸引口312b及びカバー314の気液吸引口314a(図4参照)に案内している。環状ショルダー250aの中央部には環状通路264が形成されている。環状ハウジング250の上端部にはナノバブル水Wnを吐出するためのアウトレット266が形成され、吐出パイプ268を介してナノバブル水の利用装置(図示せず)に供給される。
環状ハウジング250の下端部には気液混合流供給インレット270が形成され、これら気液混合流供インレット270の上流側は配管272を介して被処理水Wの供給パイプ274に接続され、被処理水供給パイプ274に気体供給ポート276が接続される。配管272の合流地点で被処理水Woと気体Gとの気液混合流Wgを生成する気液混合流生成部280が形成される。
気体溶解装置400の作用において、被処理水供給パイプ274を介して被処理水Woが供給され、一方、気体供給ポート276から気体Gが供給され、気液混合流生成部280で気液混合流Wgが生成される。気液混合流Wgは配管272から気液混合流供インレット270に流入して気液混合室258に導入される。この時、気液混合流Wgはマルチ気液せん断ユニット300の内部に案内され、前述したように、複合高速噴流発生ブレード316(図4参照)の遠心作用を受けて高速化され、マルチ段階でせん断、衝撃及び気泡破裂が繰り返し実行され、極微小気泡のナノバブル水Wnが生成される。ナノバブル水Wnは吐出パイプ268を介してナノバブル水の利用装置(図示せず)に供給される。
本発明の気体溶解装置において、マルチ気液せん断ユニットは1段構成のものとして記載されたが、ハウジング内に複数段のマルチ気液せん断ユニットを収納して互いに隣接するマルチ気液せん断ユニットの間に開口部を有する円盤部材を配置し、1段目のマルチ気液せん断ユニットで得られた処理水を2段目のマルチ気液せん断ユニットに流入させて処理水の気泡をさらに極微小化させてもよい。また、ナノバブル水は一般的には水産養殖業や水耕栽培及び溶液栽培分野で広い用途があるが、本発明はこれら用途に限定されない。例えば、窒素ナノバブル水は医療その他の分野の殺菌処理または機械加工分野ではクーラント液として利用してもよい。
本発明の実施形態による気体分離装置の概略断面図である。 本発明の実施形態による気体溶解装置の概略断面図である。 図2に示したマルチ気液せん断ユニットの正面図である。 図3に示したマルチ気液せん断ユニットの一部切り欠き上面図である。 図2に示した気体溶解装置の変形を示す断面図である。
102…コンプレッサ;104…ボルテックスチューブ;106…窒素ガス取出し口;108…酸素ガス取出し口;116…磁気発生装置;202…気液処理室:204…被処理水供給ポート;;210…気液混合流生成部;212…モータ;216…気体供給ポート;250…ハウジング;256…気液混合部;258…気液混合室;272…配管;280…気液混合流生成部;300…マルチ気液せん断ユニット300;312…インペラー;314…環状カバー;316…複合高速噴流発生ブレード;320…マルチ噴流せん断チャンバ;322…周方向噴射ノズル;324…せん断ピン;326…環状せん断壁部材

Claims (6)

  1. 軸方向に分離して配置された窒素ガス取出し口及び酸素ガス取出し口と、記窒素ガス取出し口に隣接して配置された高速流ゾーンと、前記高速流ゾーンから前記酸素ガス取出し口に向かって延びる減速流ゾーンと、前記高速流ゾーンの接線方向に圧縮空気を流入させて前記圧縮空気の旋回流を発生させる空気インレットとを有するボルテックスチューブと、
    前記減速流ゾーンの端部に隣接して前記高速流ゾーンに配置されていて前記空気中の酸素分子を径方向外側に磁気吸引する磁極を有する磁界発生装置と、を備え、
    前記ボルテックスチューブが、前記高速流ゾーンから前記酸素ガス取出し口に向かって延びる内壁と、前記内壁に隣接して形成される高温酸素富化領域と、前記高温酸素富化領域の径方向内側に形成される低温窒素富化領域とを有し、
    前記ボルテックスチューブにおいて前記酸素分子と窒素分子の比重差並びに前記酸素分子と前記窒素分子の受ける磁力の差を利用して前記酸素分子と前記窒素分子とを前記高温酸素富化領域と前記低温窒素富化領域とにそれぞれ案内しながら高温酸素ガスと低温窒素ガスとに分離し、
    前記磁界発生装置が前記低温窒素ガスにより冷却されることを特徴とする気体分離装置。
  2. さらに、前記ボルテックスチューブが前記内壁を介して前記圧縮空気の水分を回収するテーパー管よりなり、前記水分が前記内壁を介して前記酸素ガス取出し口に案内され、前記高温酸素富化領域が前記水分回収ゾーンの径方向内側に形成され、前記磁界発生装置が前記酸素分子を前記高速流ゾーンの径方向外側に吸引する磁極を有する永久磁石を備えることを特徴とする請求項1記載の気体分離装置。
  3. 請求項1又は2に記載の気体分離装置から分離された前記酸素ガスと前記窒素ガスの少なくとも1つの気体を供給する気体供給ポートと、
    前記気体供給ポートに接続されていて、被処理水が流通する気液処理室と、
    前記気液処理室に配置されていて前記少なくとも1つの気体と前記被処理水との気液混合流を生成する気液混合流生成部と、
    前記気液混合流生成部において前記被処理水に浸漬されていて前記気液混合流に放射方向の遠心力を作用させて加圧しながら前記気液混合流に衝撃・せん断作用・気泡破裂を多段工程で生じさせるマルチ気液せん断ユニットと、
    前記マルチ気液せん断ユニットを回転駆動する駆動源と、を備えることを特徴とする気体溶解装置。
  4. 前記マルチ気液せん断ユニットが、
    前記駆動源により回転駆動されて前記気液混合流をせん断しながら攪拌混合するインペラーと、
    前記インペラーの中央部から径方向外側に延びていて、前記気液混合流に遠心力を作用させながら複数の放射方向高速噴流を生成するとともに、前記複数の放射方向高速噴流の一部をそれぞれ周方向に噴出させて複数の周方向高速噴流を生成する複数の複合高速噴流発生ブレードと、
    前記複数の複合高速噴流発生ブレードの間に区画されるとともに複数のせん断ピンを備えていて、前記放射方向高速噴流及び前記周方向高速噴流を多段階で衝突・せん断させて1次マルチせん断噴流を生成する複数のマルチ噴流せん断チャンバと、
    前記複数のマルチ噴流せん断チャンバの外縁部に隣接して前記インペラーに形成されていて前記1次マルチせん断噴流をさらにせん断衝突させて2次マルチせん断噴流を生成する環状せん断壁部材と、
    前記環状せん断壁部材の周方向に所定間隔で径方向に形成されていて、前記2次マルチせん断噴流を前記インペラーの外周に隣接して存在している前記気液混合流中にせん断しながら噴出・混合させる複数の放射方向せん断ノズルと、
    を備えることを特徴とする請求項3記載の気体溶解装置。
  5. 前記環状せん断壁部材が、前記複数の複合高速噴流発生ブレードの外周縁に形成された第1せん断環状壁部と、前記インペラーの外周縁に形成された第2せん断環状壁部と、前記第1せん断環状壁部と前記第2せん断環状壁部との間に形成されていて、前記放射方向高速噴流を周方向に高速移動させながらせん断する環状せん断チャンバとを備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の気体溶解装置。
  6. 前記第1せん断環状壁部が、周方向に分離形成されていて前記環状せん断チャンバに開口する複数の径方向噴射せん断ノズルと、前記複数の径方向噴射せん断ノズルに隣接した位置において前記第1せん断環状壁部の外周に形成された複数のせん断突起を備え、前記第2せん断環状壁部が、周方向に分離形成されていて前記環状せん断チャンバと前記気液処理室の前記被処理水に開口する複数の径方向噴射せん断ノズルと、前記複数の径方向噴射せん断ノズルに隣接した位置において前記第2せん断環状壁部の内周に形成された複数のせん断突起を備えることを特徴とする請求項5に記載の気体溶解装置。
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