JP4493987B2 - ラベルプリンタ - Google Patents

Description

本発明は、特に、ラベルプリンタに係り、出荷時に、納品国の時刻や通貨単位などを設定するラベルプリンタに関する。

従来、食品の賞味期限を管理するラベルプリンタや送受信の時間を管理するファクシミリ装置などの電子機器には、内部に時計機能をもつものがある。
この時計機能を使用するには、予め時刻を設定する必要があり、時刻の設定は、工場出荷時に設定するか、あるいは、現場に設置されたときユーザにより設定するようになっている（例えば、特許文献１参照）。
ところで、近年、ラベルプリンタなどの電子機器は、日本国内ではなく海外工場で生産し、販売する国へ海外工場より直接出荷する形態が取られるようになってきた。このため、現地（生産地）でカレンダーなどを含む時計機構を設定しても、製品納品時にカレンダーを設定し直す作業が必ず発生するという問題があった。
特開平９−１３５３１９号公報

本発明は、上記の問題点に着目して成されたものであり、生産時に生産地の現在時間を設定するとともに、製品納品国を選択することにより、納品国での時計機能の再設定を不要としたラベルプリンタを提供することを課題とする。
また、納品国の主通貨マーク、サブ通貨マーク、日付表示、税率、文字コード表、２バイトコード表、レート比率、金額のポイント位置、無線周波数などの項目のデータを同時に設定できるラベルプリンタを提供することを課題とする。
さらに、時計機能の設定を容易としたラベルプリンタを提供することを課題とする。

請求項１に記載のラベルプリンタは、国別のデータを国識別符号または都市識別符号ごとに少なくとも時差情報、並びに主通貨マーク、サブ通貨マーク、時差情報、日付表示、税率、文字コード表、２バイトコード表、レート比率、価格ポイント位置、無線周波数の項目のデータを記憶する国別データ記憶手段および時計機能を備えるとともに、時刻設定手段を備えたプリンタ本体と、前記プリンタ本体に接続され、世界地図を表示する第１次表示操作画面、および選択した国の前記国別データ記憶手段に記憶された国識別符号または都市識別符号に属する項目のデータを表示するとともに、前記項目のデータの入力を可能とした第２次表示操作画面とを備え、前記表示操作画面は順次階層構造的に表示され、さらに前記世界地図の所望の国を選択することにより前記国識別符号または都市識別符号が得られる接触入力手段と、を備えるラベルプリンタであって、前記接触入力手段の所望の国を選択することにより得られた前記国識別符号または都市識別符号に該当する前記国別データ記憶手段の前記時差情報と現在時間から、前記時刻設定手段により所望の国のカレンダーを設定することを特徴とするラベルプリンタ。

接触入力手段に表示された世界地図の該当納品国を指で触るだけで、納品国のカレンダーが設定できるため、熟練者でなくとも確実、かつ、迅速な時間設定が可能となるという効果がある。
また、国識別符号または都市識別符号ごとに、主通貨マークやサブ通貨マークなどの項目のデータを備えるようにしたので、カレンダー設定だけでなく、通貨マークなども設定が可能となる。
また、世界地図を表示する第１次表示操作画面と、選択した国の項目のデータを表示するとともに項目のデータの入力を可能とする第２次表示操作画面とを、順次階層構造的に表示するようにしたので、選択した国の項目データを目視で確認できるとともに、違っている場合は、訂正が可能となる。

以下、本発明の実施の形態によるラベルプリンタを図１ないし図４に基づき説明する。

図１は、ラベルプリンタの概略斜視説明図であり、ラベルプリンタ１は、プリンタ本体２と、接触入力手段としてのタッチパネル装置３とを備える。

図２は、図１のラベルプリンタ１の電気的な構成例を示すブロック図である。同図に示すように、ラベルプリンタ１は、プリンタ本体２の制御部１０を備えており、この制御部１０は、所定の制御プログラムを記憶するＲＯＭ（ｒｅａｄ ｏｎｌｙ ｍｅｍｏｒｙ）１１と、ＲＯＭ１１に記憶されている制御プログラムに従って動作し、各部を制御するＣＰＵ（ｃｅｎｔｒａｌ ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ ｕｎｉｔ）１２と、ＣＰＵ１２が動作する上で必要となる各種データを記憶する第１の記憶手段としてのＲＡＭ（ｒａｎｄｏｍ ａｃｃｅｓｓ ｍｅｍｏｒｙ）１３と、モータ５を駆動するモータ制御部１４と、ＣＰＵ１２から供給される印字すべき文字、図形、バーコード等の印字データに対応する制御信号を生成してサーマルヘッド７に供給し、印字動作を行わせる印字制御部１５と、ＣＰＵ１２の制御下、位置検出用のセンサ６の発光部から出射された電気信号を受光部にて受け取り、ディジタルのデータに変換して位置検出データとしてＣＰＵ１２に供給するセンサ制御部１６と、各種操作の入力および各種情報の表示を行うタッチパネル装置３（詳しくは、後述する）から入力されたオペレーションを解析すると共に表示するための表示制御部１７と、インタフェース部１８と、電源がオフされても保持しておきたい各種データを記憶するＥＥＰＲＯＭ（ｅｌｅｃｔｒｉｃａｌｌｙ ｅｒａｓａｂｌｅ ａｎｄ ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ ｒｅａｄ ｏｎｌｙ ｍｅｍｏｒｙ）１９と、リアルタイムクロック９とを備えており、インタフェース部１８を介して外部に接続された機器、例えば、ホストコンピュータ（図示省略）との間で各種データやコマンドの送受信を行うことができるようになっている。

図３は、接触入力手段としてのタッチパネル装置３の概略説明図であり、タッチパネル部２０と、操作ボタン部２１とを備える。
タッチパネル部２０は、図３（ａ）に示すように、世界地図が表示される第１次表示操作画面２０ａと、この第１次表示操作画面２０ａの世界地図の所定箇所（国）を指で触れると画面の座標から国を特定し、後述する国別データテーブルを参照して該当する国の項目のデータを表示する第２次表示操作画面２０ｂ（図３（ｂ）参照）とを備えており、第１次表示操作画面２０ａと、第２次表示操作画面２０ｂとは、いわゆる、階層構造状態とされている。なお、第２次表示操作画面２０ｂの詳細は、後述する。
操作ボタン部２１は、テンキーや入力確定などの各種の入力用操作ボタン群である。

図４は、国別データ記憶手段としての国別データテーブル３０の構成例を示す図であり、国別データテーブル３０は、主に、国識別符号（または都市識別符号）３１、主通貨マーク３２、サブ通貨マーク３３、時差時間３４、日付表現３５、税率３６、文字コード表番号３７、２バイトコード表番号３８、レート比率３９、価格ポイント位置４０および無線周波数番号４１を備えている。

国識別符号３１には、例えば、英国ならば「ＵＫ」、東京（日本）ならば「ＴＫＯ」などの国の識別符号が設定されており、前記第１次表示操作画面２０ａにおいて指で触れた世界地図の国の座標位置に対応して設けられている。なお、米国のように、国内において時差が異なるような場合は、例えば、東海岸のワシントンならば「ＷＡ」、西海岸のサンフランシスコならば「ＳＡＮ」などの「都市識別符号」が設定されている。

主通貨マーク３２は、例えば英国にはポンドマーク「£」が設定され、サンフランシスコにはドルマーク「＄」が設定され、また、東京には円マーク「￥」が設定されるというように、該当国で使用される主な通貨マークが各々設定されている。

サブ通貨マーク３３は、例えば英国にはペンスマーク「Ｐ」が設定され、サンフランシスコにはセントマーク「¢」が設定されるというように、該当国で使用されるサブ通貨が各々設定されており、東京（日本）のように単一通貨の国はサブ通貨マークが未設定となっている。

時差時間３４には、生産を行っている生産国を基準とした国や都市ごとに異なる時差が設定されており、図示の例ではシンガポール（国識別符号は「ＳＧ」）を基準のゼロとしたプラス、マイナスの時差が設定されている。

日付表現３５は、国ごとに異なる日付の表現を設定しており、ｙｙｙｙを西暦の年、ｍｍを月、ｄｄを日としたとき、日本の場合は、ｙｙｙｙ／ｍｍ／ｄｄの表現を表す「１」が、また、英国やシンガポールの場合は、ｍｍ／ｄｄ／ｙｙｙｙの表現を表す「２」が、そして、ワシントン（米国）の場合は、ｄｄ／ｍｍ／ｙｙｙｙの表現を表す「３」が、各々設定されている。

税率３６は、国ごとに異なる税金の比率テーブルであり、図示の例では、ワシントンおよびシンガポールは「０．１」、東京（日本）は「０．０５」の税率が各々設定されている。

文字コード表番号３７は、例えば、日本の場合には「ＪＩＳ８単位コード」、米国の場合には「ＩＢＭ８５０」など、国ごとに異なるコードセット表の番号を設定している。

２バイトコード表番号３８は、漢字や中国語、ハングルなどの２バイトで表現する文字を使う国のコード表を設定しており、図示の例では、２バイトで表現する文字を使う東京（日本）に、該当国であることを示す「１」が設定されている。

レート比率３９は、母国通貨と、地域共通通貨、例えばユーローと、の２種類発行している、いわゆるデュアルプライスをもつ国の換算レート比率を設定する。

価格ポイント位置４０は、通貨の表現におけるデシマルポイントの位置を設定する項目であって、ドルとセントが流通する米国においては、例えば、１ドル２０セントを「＄１．２０」と表現するため、「２」と設定されている。

無線周波数番号４１は、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈや無線ＬＡＮを搭載した際に国ごとに異なる周波数を設定している。

次に、主に図３を参照して、ラベルプリンタ１の使用状態につき説明する。
図示せぬ設定モードにすると、タッチパネル装置３のタッチパネル部２０には、図３（ａ）に示すように第１次表示操作画面２０ａの世界地図が表示される。
操作者が該当納品国を指で触れると、触れた国の位置座標より選択した国が特定でき、国別データテーブル３０を検索して該当の国識別符号３１より国の属性項目データ、即ち、主通貨マーク３２や日付表現３５などを読み出して生成し、第２次表示操作画面２０ｂを表示する。図３（ｂ）において、５１は納品国表示部であり、この納品国表示部５１は、国別データテーブル３０の国識別符号３１より読出されて生成・表示され、以下、国別データテーブル３０の主通貨マーク３２に対応した主通貨マーク表示部４２、サブ通貨マーク３３に対応したサブ通貨マーク表示部５３、日付表現３５に対応した日付表現表示部５５、および価格ポイント位置４０に対応した価格ポイント位置表示部５４が表示されるとともに、前記各表示部５１ないし５５は、訂正時などの入力もできるようになっている。

操作者が、表示された国別の内容を目視の上、間違えのないことを確認して操作ボタン部２１の図示せぬ確定ボタンを押下すると、生産国（生産地）の現在時間に対し、国別データテーブル３０の時差時間３４を加算した納品国の現在時間が制御部１０のＣＰＵ１２などを使って算出され、リアルタイムクロック９に設定されるとともに、ＥＥＰＲＯＭなどに記憶されている文字コード表番号３７に対応したコード表の該当通貨マークなどの書換えも行われる。

このように、操作者が、タッチパネル装置３のタッチパネル部２０に表示された第１次表示操作画面２０ａの世界地図の該当納品国を指で触るだけで、納品国の項目のデータが第２次表示操作画面２０ｂに表示されて目視で確認できるとともに、操作ボタン部２１の確定ボタン（図示省略）を押下することにより時差を計算しないでも納品国の現在時間が設定されるため、時刻設定に不慣れなパートタイマーなどの操作者であっても、確実、かつ、迅速な時間設定が可能となる。

さらに、国別に各種の項目データ、即ち、主通貨マーク３２、サブ通貨マーク３３や日付表示３５などの項目も自動的に設定できるため、熟練者でなくても諸項目のデータが設定できるものである。

なお、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは言うまでもない。

本発明の一実施の形態によるラベルプリンタの概略斜視説明図である。 同、電気的な構成例を示すブロック図である。 同、タッチパネル装置３の概略説明図である。 同、国別データテーブル３０の構成説明図である。

符号の説明

１ ラベルプリンタ
２ プリンタ本体
３ 接触入力手段（タッチパネル装置）
５ モータ
６ センサ
７ サーマルヘッド
９ リアルタイムクロック
１０ 制御部
１１ ＲＯＭ
１２ ＣＰＵ
１３ ＲＡＭ
１４ モータ制御部
１５ 印字制御部
１６ センサ制御部
１７ 表示制御部
１８ インタフェース部
１９ ＥＥＰＲＯＭ
２０ タッチパネル部
２０ａ 第１次表示操作画面
２０ｂ 第２次表示操作画面
２１ 操作ボタン部
３０ 国別データテーブル
３１ 国識別符号（都市識別符号）
３２ 主通貨マーク
３３ サブ通貨マーク
３４ 時差時間
３５ 日付表示
３６ 税率
３７ 文字コード表番号
３８ ２バイトコード表番号
３９ レート比率
４０ 価格ポイント位置
４１ 無線周波数番号
５１ 納品国表示部
５２ 主通貨マーク表示部
５３ サブ通貨マーク表示部
５４ 価格ポイント位置表示部
５５ 日付表現表示部

Claims (1)

1. 国別のデータを国識別符号または都市識別符号ごとに少なくとも時差情報、並びに主通貨マーク、サブ通貨マーク、時差情報、日付表示、税率、文字コード表、２バイトコード表、レート比率、価格ポイント位置、無線周波数の項目のデータを記憶する国別データ記憶手段および時計機能を備えるとともに、時刻設定手段を備えたプリンタ本体と、
   前記プリンタ本体に接続され、世界地図を表示する第１次表示操作画面、および選択した国の前記国別データ記憶手段に記憶された国識別符号または都市識別符号に属する項目のデータを表示するとともに、前記項目のデータの入力を可能とした第２次表示操作画面とを備え、前記表示操作画面は順次階層構造的に表示され、さらに前記世界地図の所望の国を選択することにより前記国識別符号または都市識別符号が得られる接触入力手段と、を備えるラベルプリンタであって、
   前記接触入力手段の所望の国を選択することにより得られた前記国識別符号または都市識別符号に該当する前記国別データ記憶手段の前記時差情報と現在時間から、前記時刻設定手段により所望の国のカレンダーを設定することを特徴とするラベルプリンタ。

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