JP4493857B2 - 自家移植フィブリンシーラント及び同種を作成する方法 - Google Patents

自家移植フィブリンシーラント及び同種を作成する方法 Download PDF

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Description

【0001】
(関連特許出願の他所参照)
本願は、1996年4月30日に申請した、名称、自家移植フィブリンシーラントの作成方法である米国特許第08/640,278号の一部継続出願である。
【0002】
(技術分野)
本発明は自家移植生体接着性シーラント組成物に関し、さらにとりわけ、特に生体接着性シーラントを適用することになる患者由来の血液成分から生体接着性シーラントを調製するための簡便で実用的な2相の方法に関する。
【0003】
(背景技術)
血管の内層が損傷したとき、複合的な連続した事象が起こり、血液の損失を防ぎ、最終的に血管を元の状態に戻す。短期間の血管収縮および血管壁上の噴出した血液の圧力などの身体因子が止血に何らかの役割を果たしている可能性があるが、止血機構の主要な因子は血小板および血液凝固系である。
【0004】
血液凝固は、図1に示されるようにカスケードを通したいくつかの血液凝固因子タンパク質の複合相互作用の結果である。一般的に、血管内皮に対する損傷は、血小板を引き寄せ、それらを可逆的に集合するよう誘導する内皮下構造を露出する。凝固経路が活性化されている間に形成されるタンパク質トロンビンは、タンパク質フィブリンの不溶性の交差結合フィブリルを生成し、血小板の可逆的な集合を引き起こす。結果として得られた血小板−フィブリン血塊(clot)は血管系からの血液の損失に対する効果的な保護であり、また続く血管の内層の修復に対する足場として役に立つ。
【0005】
生体接着性シーラントまたはフィブリン接着剤は、血液凝固の最終段階の生物学的工程を繰り返す比較的新しい技術進歩である。臨床的な報告は、例えば心臓血管、及び胸部移植、頭頸部、口、消化管、整形、神経および形成の各手術などのさまざまな外科分野でのフィブリン接着剤の有用性を証明している。手術の時に、フィブリン接着剤を含2つの最初の成分である、フィブリノーゲンとトロンビンとを混して血塊を形成する。血塊は数秒以内に必要な組織、骨、または神経に接着するが、フィブリン溶解によっておよそ10日間でゆっくりと体に再吸収される。フィブリン接着剤の重要な特徴は、(1)特に縫合でのアプローチが難しい領域、または縫合する場所が過度の危険を負うような領域において血管吻合連結での止血達成す能力、(2)縫合術のみでは抑止できない針穴または動脈の裂け目からの出血を抑止する能力および(3)ヘパリン添加処置した患者または凝血障害を持つ患者の止血達成する能である。Borst,H.G., et al., J. Thorac. Cardiovasc. Surg., 84:548-553 (1982); Walterbusch, G.J., et al., Thorac. Cardiovasc. Surg., 30:234-235 (1982); Wolner, F.J., et al., Thorac. Cardiovasc. Surg., 30:236-237 (1982) を参照されたい。
【0006】
欧州の医療従事者によるフィブリン接着剤の効果と成功した使用実績にも関わらず、フィブリン接着剤も、その本質的な成分のフィブリノーゲンおよびトロンビンも、米国では広く使用されてはいない。これは貯蓄されたドナーからつくられた商業的に調製されたフィブリノーゲン濃縮物の販売に対する1978年の米国食医薬品局の禁止令によるもので、大部分において、ウイルス感染、とりわけHBVとHCV(非A、非B肝炎ウイルスとしても知られている)のような肝炎を引き起こすウイルス感染の伝染の危険性を理由としている。加えて、さらに最近の、AIDSに関連したHIV、さらにサイトメガロウイルス(CMV)、エプスタイン−バーウイルスおよびフィブリノーゲン調製における単純疱疹ウイルスのような他の脂質包皮ウイルスの出現によって、当面はこの方針での変更はあり得ないこととなった。同様の理由で、ヒトトロンビンもまた米国でのヒトの使用に対して目下許可されていない。米国でヒトの使用に許可されているウシトロンビンは、ウシ海綿状脳障害などの他のウシ病原体は存在するかも知れないが、HIVおよび肝炎に対してそれほど大きな危険を持たないと思われるウシ供給源より入手する。
【0007】
フィブリン接着剤の調製のためにさまざまな方法が開発されてきた。例えば、Roseは、(a)例えば、梅毒、肝炎または後天性免疫疾患症候群の1つ以上の血液伝染病について、約80℃で、少なくとも6時間、好ましくは少なくとも約12時間選別した、ヒトまたは例えば雌ウシ、ヒツジまたはブタのような他の動物などの単一ドナーからの新鮮な血漿を凍結すること、(b)凍結血漿の温度を例えば約0℃と室温の間まで上昇させてフィブリノーゲンおよび第X III 因子を含む上清および寒冷沈殿物懸濁液を形成すること、(c)寒冷沈殿懸濁液を採血すること、を含むフィブリン接着剤の調製において前駆体として有用な、フィブリノーゲンおよび第XIII因子を含寒冷沈殿物懸濁液を調製する方法を開示している。そしてフィブリン接着剤を、懸濁液内のフィブリノーゲンをそこでゲルの形で凝固するフィブリン接着剤に変換させることとなるような場所に、上述の決まった容量の寒冷沈殿懸濁液を適用し、また例えばヒト、ウシ、ヒツジまたはブタのトロンビンのようなトロンビンを十分な量で含む組成物を適用することによって調製する。米国特許第4,627,879号を参照のこと。
【0008】
フィブリン接着剤を調製するための第2の技術が、Marxによって彼の米国特許第5,607,694号開示されている。本質的には、すでに記述したような寒冷沈殿物がフィブリノーゲン成分の供給源となり、そこにMarxはトロンビンとリポソームを加えている。表題「心臓血管手術時にフィブリン接着剤とともに使用するウシトロンビンによる免疫」(J. Thorac. Cardiovasc. Surg., 105(5):892-897 (1992))でBerruyer, M.によって論議された第3の方法は、ウシトロンビン、フィブリノーゲン、フィブロネクチン、第XIII因子およびプラスミノーゲンなどのヒト凝固タンパク質とだけではなく、ウシアプロチニンおよび塩化カルシウムとも混合することによって調製したフィブリン接着剤を開示している。
【0009】
上述のRoseおよびMarxによる特許および Berruyerによる技術論文は、それぞれフィブリンシーラントの調製についての方法を明らかにしているが、しかしこれらの方法のいずれもが活性化剤としてウシトロンビンを使用していることに関する不都合を受けている。ウシトロンビンを含むフィブリン接着剤の使用に関連する深刻なまた生命を脅かすような結果としては、患者が局所のウシトロンビンを受けた後、出血性体質となることが報告されたことである。この合併症は患者が比較的不純なウシトロンビン調製でのウシ第V因子に対する抗体を発生させたときにおこる。これらの抗体はヒト第V因子と交差反応しそれによって出血および死さえももたらすほど十分深刻であ第V因子欠損を引き起こす。Rapaport, S.I., et al., Am. J. Clin. Pathol, 97:84-91 (1992); Berruyer, M., et al., J. Thorac. Cardiovasc. Surg., 105:892-897 (1993); Zehnder, J., et al., Blood, 76(10): 2011-2016 (1990); Muntean, W., et al., Acta Paediatr., 83:84-7 (1994); Christine, R.J., et al., Surgery, 127:708-710 (1997)を参照のこと。
【0010】
Marx およびRoseによって開示された方法に関連するさらなる不都合としては、寒冷沈殿調製には調製するための多くの時間と財政上の掛かわりが必要であることである。さらに、いかなるウイルスの汚染ないことを保証するために多くの注意を払わなければならない。
【0011】
すでに開示された方法に関連する最後の不都合としては、ヒトトロンビンを活性剤として使用することがもくろまれる一方、ヒトトロンビンは臨床使用としては使用可能ではなく、患者がヒトトロンビンに対する抗原性応答を持たないという証拠はないことである。類推によって、ヒト組換え体第VIII因子が血友病患者で抗原性応答を起こすことが示された。Biasi, R. de., Thrombosis and Hoemostasis, 71(5):544-547 (1994)を参照のこと。従って、ヒト組換え体トロンビンの効果についてさらなる臨床的な研究が行われるまで、組換え体ヒトトロンビンの使用がウシトロンビンに関連した抗原性の問題を未然に防ぐであろう、と単に推定することは出来ない。トロンビンについての第2の難点は、自己触媒反応性であること、すなわち自己破壊して取り扱いや長期の保存が問題となりやすいことである。
【0012】
従って、結果として得られる生体接着性シーラントによる疾病伝染の危険性が皆無、および有害な生理学的反応を引き起こす危険性も皆無となるような、生体接着性シーラント組成物の調製のための簡便な実質的な方法に対する必要性が依然として存在する。
【0013】
(発明の開示)
従って、本発明の目的は、完全な自家移植生体接着性シーラント組成物を提供することである。
【0014】
本発明の他の目的は、ウシおよび組換え体ヒトトロンビンの使用に関連する危険が除去された自家移植生体接着性シーラント組成物を提供することである。
【0015】
本発明のさらなる目的、利点および新規特徴は、一部は以下に続く記述に示され、また、一部は以下の明細の試験で当業者に明らかになるか、あるいは、本発明の実施によって確認されるであろう。本発明の目的および利点は、特に付帯する請求項で示した手段、組み合わせ、組成物、および方法によって十分に理解され、成し遂げられるであろう。
【0016】
本発明の意図に従って、前述のおよび他の目的を成し遂げるために、本明細書で具体化し、広く記述したように、本発明の方法は、抗凝血剤を含む血小板の豊富な血漿または血小板の乏しい血漿を形成する工程を含む自家移植生体接着性シーラントの形成を含む。そして血小板の豊富な血漿または血小板の乏しい血漿を2つの部分に分け、第1の部分を回復させ凝血させることによって血塊を形成させる。そして血塊を粉砕し、結果として得られる血清を集める。そして生体接着性シーラント組成物を、そこでゲルの形で固まるフィブリンに変換するための血小板の豊富な血漿または血小板の乏しい血漿の第2の部分でフィブリノーゲンとなるのに十分な容量の血清を、血小板の豊富な血漿または血小板の乏しい血漿の決まった量の第2の部分と混合することで調製する。
【0017】
(発明を実施するための最良な形態)
一般的に、本発明は、生体接着性シーラントのためのすべての血液成分が、生体接着性シーラントを適用しようとしている患者由来であるような、自家移植生体接着性シーラント組成物またはフィブリン接着剤の形成のための、図2、3および4示した2相方法に関する。まず、患者から予め採血した多量の抗凝血処理した全血を遠心処理することで、血小板の豊富な血漿および血小板の乏しい血漿を形成する。そして血小板の豊富な血漿および血小板の乏しい血漿を2つの部分に分ける。第1相で使用する最初の部分に、抗凝血剤の効果を逆転する化合物を加え、血塊を形成させる。そして血塊を粉砕し、結果として得られる自家移植トロンビンを含む血清を回収する。そして第1相から入手した血清を、第2相で使用した血小板の豊富な血漿または血小板の乏しい血漿の第2の部分と混合して、本発明の生体接着性シーラントを形成する。
【0018】
さらに以下で詳細に記載されている、自家移植生体接着性シーラント組成物の調製のための本発明の方法は、図2、3および4に示された流れ図で表される。本発明の方法は、クエン酸ナトリウム(クエン酸塩)またはヘパリンなどの抗凝血剤を含む培養液中に患者の全血80を採血することで行う抗凝血処理全血90の作成で始まる。採血の行為は凝血反応を開始させ、何らかで工程を停止しない限り、血塊が形成されるであろう。血塊の形成は多段階工程であり、このような段階のいくつかはカルシウムイオンの存在が必要である。血液をクエン酸塩中に採血した時の効果のように、全血に存在するカルシウムイオンを取り除くことによって血液を凝固から防ぐことが出来る。血塊形成工程を再び開始させるために、カルシウムを全血内に加えなおす(再カルシウム化)。カルシウムキレート剤はカルシウムと反応する化学物資であり、カルシウムがもはや血液凝固で機能できないような様式で血液に存在する。凝固系の組成物上でもっとも副作用が少ないので、最も一般的なキレート剤はクエン酸の塩(クエン酸塩)である。クエン酸のようなカルシウムキレート剤を含む培養液に血液を採血することで、試料採取およびさらなるクエン酸試料の調製が数時間までの時間を超えて行うことが出来る。
【0019】
好ましくは、全血80を採血し、クエン酸ナトリウムの3.8%溶液(本明細書では「クエン酸採血培養液(citrate collection medium)」と呼ぶ)と、とりわけ血液のクエン酸採血培養液に対する比9:1で混合する。3.8%クエン酸ナトリウム溶液は、100mlの水あたり3.8グラムのクエン酸ナトリウムを加えることで調製する。3.8%クエン酸ナトリウム採血培養液が血液を採血し保存するのによく使われるものである一方、当業者は全血に対するクエン酸ナトリウムの比が最終濃度で約10.9〜12.9%mM/Lの範囲であってよいことを認識するであろう。
【0020】
抗凝血処理した全血90をに10〜40分間、およそ20〜50r.c.f.(相対遠心力)の速度で遠心処理し、好ましくは20分間、25r.c.f.で冷却遠心処理し、その結果2つの液体相が形成する。上相は血小板の豊富な血漿(PRP)100であり、下層は抗凝血処理した全血から血小板の豊富な血漿を引いたもの190である。その後、血小板の豊富な血漿(PRP)100を静かに抜きとり、容器内に保存する。
【0021】
残った血小板の豊富な血漿を除いた抗凝血処理全血190をさらに15〜30分間、およそ3000〜4500r.c.f.の速度で遠心処理、好ましくは20分間、3850r.c.f.で冷却遠心処理する。このより速い速度での遠心処理は結果として、血小板の豊富な血漿相を除いた抗凝血処理した全血190から赤血球、白血球および血小板を除去し、それによって、後で除くことになる細胞構成物を含む沈殿物(図示せず)を形成する。そして結果として得られた血小板の乏しい血漿(PPP)200を沈殿物よりデカントし、容器に保存した。血小板の豊富な血漿100および血小板の乏しい血漿200を保存する容器(図示せず)は、(シリカ、透熱性土壌、カオリンなどのような)湿潤性表面または(プラスチック、シリコン処理ガラスなどのような)湿潤表面のどちらを有するものであってもよい。表面が血液凝固を活性化する役割を有しているので、血小板の豊富な血漿100または血小板の乏しい血漿200のいずれかを保存するための表面を有する容器のどちらを選択するかは、血塊を速く形成させることを望むか、遅く形成させることを望むかに依るものであるカオリンのような化学的活性剤も凝血時間を早めるのに使用できるが、それらを後取り除くことも必要となる。好ましい実施様態において、ガラス製の試験管が血小板の豊富な血漿100および血小板の乏しい血漿200を採血するのに使用する好ましい容器である。
【0022】
経路101による好ましい実施様態において、血小板の豊富な血漿100を2つの部分に分ける。最初の部分は血小板の豊富な血漿100の全量のおよそ1/4から1/2であり、トロンビンを調製するために第1相に使用し、一方、血小板の豊富な血漿100の第2の部分は第2相に使用する。いったん血小板の豊富な血漿100および血小板の乏しい血漿200を入手したならば、迅速にすなわち2分以内に生体接着性シーラント組成物を入手するための好ましい方法が、それぞれ図3および4示され、以下で詳細に議論するような経路101または201で概略的に詳述される。しかしながらより長い、すなわち2分間から8分間の範囲での長い凝血時間が望まれる場合、本発明の生体接着性シーラント組成物の入手方法は、それぞれ図3および4に流れ図で詳細に示され、以下で詳細に論議する、経路105および205に沿って進められる
【0023】
好ましい実施様態による第1相は血塊形成作用を回復させることで始まる。このことを成し遂げるために、抗凝血剤の効果を逆転することのできる試薬(回復剤)を血小板の豊富な血漿100の最初の部分に加えなおす。本発明の目下の好ましい実施様態では、抗凝血剤の効果の逆転が塩化カルシウムを使用することで行われる。しかしながら、クエン酸処理血液の凝血作用を回復させるにあたり、グルコン酸カルシウムなどの、塩化カルシウムと機能的に同等であることが既知であるか確認されている任意の物質を、本発明の実施において使用することができるこの様に、塩化カルシウムが本発明での使用で目下好ましいカルシウム塩であるが、塩化カルシウムと同様な様式で機能を持つ任意のカルシウム塩を本発明で使用することができる。同様に、多くの血液凝固反応が現在補助因子としてカルシウムイオンが必要と信じられているが、これらの凝固反応を促進することでカルシウムと機能的に同等であることが既知であるか、または後に確認されている任意の物質を、本発明の実施において、個別にまたはカルシウムとの組み合わせで使用することができる。使用した抗凝血剤がヘパリンの場合、抗凝血剤の効果を逆転するためにヘパリナーゼが使用される抗凝血反応を逆転するために使用する回復剤の濃度は、ある程度血小板の豊富な血漿100中の抗凝血剤の濃度キレート化および凝血反応の化学量論とに依存するであろう。しかしながら、抗凝血反応を逆転するために使用する回復剤の濃度は血塊形成を成し遂げるのに十分でなければならない。
【0024】
図3で示したような血小板の豊富な血漿100の回復において、血塊110が自然に形成する。そして結果として得られた血塊110を高速遠心処理で粉砕、またはメッシュを通して押しつぶし、それによってトロンビンを含む血清120を放出する。好ましい実施様態において、ここで血清120を、血小板の豊富な血漿(PRP)100の第2の部分と混合して、2分以内で、臨床利用に十分な量で本発明の生体接着性シーラント組成物130を形成する。
【0025】
もう一つの実施様態において、血清120を第2相の血小板の乏しい血漿200と混合し、それによって本発明の自家移植生体接着性シーラント組成物140を2分以内に形成する。
【0026】
本発明の第3の実施例である、図3で示した経路105は、抗凝血処理した全血90から得られた初期量の血小板の豊富な血漿(PRP)100を、ガラスのような湿潤性表面を持っている容器内に集めることを意図するものである。そして血小板の豊富な血漿100を再カルシウム化し、生体接着性シーラント組成物150を形成する。この所望の生体接着性シーラント組成物150は、好ましい実施様態で記述されたような2分間以内の形成に対して、形成するのにおよそ2分から8分を必要とする。
【0027】
図4の経路201により流れ図した第4の実施様態において、すでに好ましい実施様態で議論したように、血小板の豊富な血漿100ではなくむしろ血小板の乏しい血漿200をふたつの部分に分ける。およそ本来の量の1/4から1/2である第1相に使用する第1の部分を湿潤性表面を持つ容器に保存し、そして回復剤、好ましくは塩化カルシウムを直接血小板の乏しい血漿200に加える。保存した血小板の乏しい血漿200の表面活性化が、容器の表面の結果として起こり血塊が形成する。結果として得られた血塊を、すでに記述したように粉砕し、血清220を回収した。そして血清220を第2相の血小板の豊富な血漿100と混合することによって自家移植生体接着性シーラント組成物230を形成する。
【0028】
第5の実施例では、血清220を第2相の血小板の乏しい血漿200と混合することによって、2分以内に生体接着性シーラント組成物240を形成する。
【0029】
第6の実施例は図4で示した経路205により、血小板の豊富な血漿を除いた抗凝血処理した全血190から得られた血小板の乏しい血漿200の初期量を、ガラスのような湿潤性表面をもつ容器に回収する。そして血小板の乏しい血漿200を再カルシウム化し、生体接着性シーラント組成物250が形成する。
【0030】
第7の実施例は、ヒト組換え体トロンボプラスチンを直接血小板の豊富な血漿と混合して、生体接着性シーラント組成物(図示せず)を形成することを意図するものである。あるいは、ヒト組換え体トロンボプラスチンを少量の血漿でトロンビンを生成するのに使用し、そして結果として得られたトロンビンを、血小板の豊富な血漿と結合させて、生体接着性シーラントを形成する。トロンボプラスチンは、遠心処理によって取り除くことができる
【0031】
本発明の生体接着性シーラント組成物の伸長強度はカルシウムイオンの添加によって影響を受けうる。従って、それぞれ図3および4での経路101および102で上述し、開示した方法を用いて、もしより強い生体接着性シーラント組成物が望ましい場合、より多くのカルシウムイオンを、血清を血小板の豊富な血漿100または血小板の乏しい血漿200内に導入する時に加えてよい。あるいはもし生体接着性シーラント組成物の調製の方法がそれぞれ図3および4描写されている経路105および205に従う場合、カルシウムイオンを直接血小板の豊富な血漿100または血小板の乏しい血漿200へ導入してよく、それぞれ生体接着性シーラント組成物150および250が形成する。
【0032】
さらに以下で詳細に記述するように、本発明の生体接着性シーラント組成物の形成に必要な時間間隔は、加えた血清の量に依存する。血清の血小板の豊富な血漿または血小板の乏しい血漿に対する比が1:4、1:2および3:4の場合、結果としてそれぞれおよそ90、55秒及び30秒間生体接着性ゲル組成物形成される。更に、トロンビンが自己触媒反応性であるという事実から、血清は調製から5時間以内、好ましくは2時間以内、理想的には直ちに使用することが重要である。その代わり、血清は無期限に冷蔵または凍結しておくことができる。
【0033】
本発明の生体接着性シーラント組成物を、いったんゲルになったならば、適切な量の血小板の豊富な血漿または血小板の乏しい血漿を傷に適用することで外科的な傷を封印するのに使用してよい。さらに、本発明の生体接着性シーラント組成物を単に生体接着性シーラントを受ける予定の患者由来の血液成分から調製したという事実により、患者に新しい血液伝染疾病を持ち込む確率はゼロである。本発明の方法は、形成した生体接着性シーラント組成物を、止血剤としてのみでなく、傷治癒への添加物として、および薬剤および他の生物学的な活性を持つタンパク質の受け渡しのためのマトリックスとして機能するようにさらに修飾してよい。例えば、フィブリン接着剤が形成手術でのような骨再構築で、または大きな骨折の回復で有用である骨断片への結合に高い親和性を持つことがよく知られている。従って、本発明の生体接着性シーラント組成物の自家移植性質を保ち続けることで、患者からの自家移植骨はすりつぶして粉末またはそれに類似のものにすることができ、本発明の方法の第2相で入手した血小板の豊富な血漿内に混ぜることが出来る。そしてトロンビンを含む血清を、結果として得られるゲルをそれが凍る望ましい場所へ適用することが出来るのに十分な量で、血小板の豊富な血漿と骨断片に混合する。
【0034】
本発明の望ましい生体接着性シーラント組成物がさらに薬剤および他の生物学的活性を持つタンパク質の受け渡し役として機能する事例において、本発明の方法を以下のように修飾してよい。第1相で入手したトロンビンを含む血清を第2相の血小板の豊富な血漿に加える前に、広い種類の薬剤および他の生物学的活性を持つタンパク質を第2相の血小板の豊富な血漿へ加えてよい。血清の添加の前に血小板の豊富な血漿に加える薬剤の例には、鎮痛薬化合物、殺菌性および静菌性化合物を含む抗菌性化合物、抗生物質(例えばアドリアマイシン、エリスロマイシン、ゲンタマイシン、ペニシリン、トブラマイシンなど)、真菌化合物、炎症剤、駆虫薬化合物、ウイルス性化合物、酵素、酵素阻害剤、糖タンパク質、成長因子(例えば、リンホカイン類、サイトカイン類など)、ホルモン、ステロイド、糖質コルチコステロイド、免疫調節剤、免疫グロブリン、ミネラル、神経弛緩薬、タンパク質、ペプチド、リポタンパク質、殺腫瘍性化合物、腫瘍静止化合物、毒素およびビタミン(例えばビタミンA、ビタミンE、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンDまたはこれらの誘導物など)が限定はしないが含まれる。上記のいくつかまたはすべての選別した断片、部分、誘導物または類似物も使用してよいことが想像される。
【0035】
いくつかの異なった医学的な装置および試験方法が、血液の凝固と凝固関連活性を測定し、決定するために存在する。これらの装置および方法は、本発明の生体接着性シーラント組成物を形成するのに必要な活性体、すなわちトロンビン、カルシウムおよび血漿の最善の処方を決定する補助をするのに使用できる。血液塊化および凝固を評価するより好結果の技術のいくつかは、そのすべてが参照文献として本明細書に組み込まれ、すべてが本発明の指定代理人に委ねられた、Cooperに付与された米国特許第4,599,219号、 Jacksonに付与された米国特許第4,752,449号および Smithに付与された米国特許第5,174,961号によって例示されたプランジャー技術である。
【0036】
凝固および凝固関連活性を測定し検出するためのプランジャー技術を用いている自動化装置は、一般的にプランジャーセンサカートリッジまたはカートリッジ類およびその中にカートリッジが挿入されているマイクロプロセッサー制御装置を含む。この装置はカートリッジ上で働き、血液試料を凝固関連事象を誘導し検出するためにそこに配置する。カートリッジは多数の試験細胞を含み、そのそれぞれがプランジャー集合が位置し、解析試験を実施する上部反応チャンバー、試薬または試薬類を含む試薬チャンバーをもつチューブ様のメンバーによって決定される。例えば、活性化凝固時間(ATC)試験のために、試薬には血液の凝固を活性化する活性が含まれる。プラグメンバーが試薬チャンバーの底を封印する。試験が始まると、試薬チャンバーの内容物が流体の試料、通常はヒトの血液またはその成分と混合するように反応チャンバー内に押し出される。装置の一部分である作動装置がプランジャー集合を持ち上げ、それを下げることによってプランジャー集合を反応チャンバー内の流体のプールを通して交換する。プランジャー集合は重力によって下がり、粘着性などの反応チャンバー内の流体の性質によって抵抗する。試料の性質が凝固関連活性の開始または発生の結果として所定の様式で変化すると、その結果プランジャー集合の降下速度が変化する。降下速度の十分な変化によって、凝固関連活性が装置により検出され、示される。
【0037】
上で論じた方法を用いて、カートリッジを、試薬チャンバー内で血小板の豊富な血漿または血小板の乏しい血漿のいずれかから入手した血清およびCaCl2で集めた。凝固時間試験を、カートリッジの反応チャンバー内に分散させた血小板の豊富な血漿(PRP)または血小板の乏しい血漿(PPP)のいずれかを用いて自動化処理によって行った。図5に結果を示した最初の実験で、血清の量、血清の元となる血漿の型、および血清を混合した血漿の型をもっとも短い凝固時間を決定するために調べた。血清の、調べた血小板の豊富な血漿または血小板の乏しい血漿に対する比には1:4、1:2および3:4が含まれる。図6および7に結果を示した第2の組の実験で、本発明の生体接着性シーラント組成物に関する実際のゲル化時間の関係を、血清の生成から血清を加えるまでの遅延時間を、、30または60分間とし、カートリッジの凝固時間と比較した。図8および9に結果を示した第3の実験では、実際のゲル時間対カートリッジでの凝固時間におけるカルシウム添加の効果を調べた。図10に結果を表した最後の実験では、凝固時間におけるカルシウムの添加の効果を調べた。
【0038】
ドナー間で凝固時間は変動するけれども、個々のドナーについての凝固時間の比較によって、血清の血漿に対する比とカルシウム濃度の明白な効果示されている。すべてのドナーに関して、最も短い凝固時間が3:4の比の時に起こり、1:4の比の凝血時間よりも47%短い。3:4比と1:2比に対する凝固時間の違いは統計学的に有意ではないが、すべてのドナーに対して3:4の比を使用した凝固時間が一貫して短かった。これらの結果は、凝固時間が、血清の血小板の豊富な血漿に対する比を増加させることにより短くなる可能性を示している。同様に、凝固時間は加えたカルシウム量に明らかに影響され、最も短い凝固時間がカルシウムを加えなかった時に得られ、これは血清がクエン酸処理済の血小板の豊富な血漿を再カルシウム化するのに十分なレベルのカルシウムを含むことを示唆している。規模拡大実験からの予備的な結果は、カートリッジでの実験的凝固時間が実際のゲル化時間と相関することを示唆するものである
【0039】
本発明、更に以下の非限定的な実施例によって例示る。すべての科学的および技術的用語は当業者によって理解されるような意味を持つ。以下に続く特定の実施例は、本発明の生体接着性シーラント組成物が臨床的な設定で調製されてなる方法を例示しており、範囲または領域において本発明制限するものと解釈すべきものではない本発明の方法は本発明に含まれた組成物を製造するために変更を加えてよいが、とくに開示はしない。更に、ある程度の異なる様式で同様の組成物を製造る方に改変できること当業者にとって明らかであろう。
【0040】
(実施例)
本明細書の実施例は本発明を実施するさまざまな局面を例示するためのものであり、決して本発明を限定することを意図するものではない。
【0041】
(実施例1)
血小板の豊富な血漿および血清を用いた生体接着性シーラント組成物の調製
10ccの血小板の豊富な血漿を、33ccの10%塩化カルシウムを含む滅菌したガラス製の試験管に加える。試験管に栓をして、内容物をゆっくりと混合し、試験管をわきに置いた。内容物のゲル化が2から8分で起こる。4〜6ccの血清を生成し搾り出すための乾燥滅菌カップに、ゲルを通し、1ccの空気を血清1ccと一緒に4ccの血小板の豊富な血漿を含むシリンジ内に引く。生体接着性シーラント組成物がおよそ2分以内にシリンジの内部ゲル化する。血小板の豊富な血漿へ加えた血清の量を増加させることによって、ゲル時間を減少することができる
【0042】
(実施例2)
10ccの全血を患者より採血し、滅菌したガラス製の試験管入れ、自然に凝血させる。続いて凝血を絞るかまたは遠心処理して、およそ4〜6ccの血清を放出することができる
【0043】
次に、等体積の10%塩化カルシウムを血清に混合する。そして、1ccのこのカルシウム化血清を7〜8ccの血小板の豊富な血漿および2ccの空気と混合した。結果として得られた生体接着性シーラントはおよそ1〜2分間でゲル化する。
【0044】
(実施例3)
33ccの10%塩化カルシウムの入った滅菌ガラスシリンジへ、10ccの血小板の豊富な血漿を加える。混合液を2分から8分間静置させる。いったんゲルが適切に粘着性を表したらば、望んだ場所に適用することができる。
【0045】
実施例1および2で説明した技術を、(a)血清の追加的な供給源のため、および(b)好結果の凝固を確立するために同時に調製してよい。
【0046】
前述の記は本発明の原理のみを例示するものとして考慮される。さらに多くの修正例と変更が当業者にとって容易に考え付くものであろうから、本発明を上述の如く示された構成および処理そのものへ限定するのはましくない。従って、すべての適切な修正例および同等例は付随する請求項によって限定された本発明の範囲内に含まれるべく帰属する可能性がある
【図面の簡単な説明】
本願に組み込まれ、明細書の一部をなす付随の図面は、本発明の好ましい実施様態を図解するものであり、本記述と共に、本発明の原理を説明するものである
【図1】 血液凝固カスケードの模式的表示である。
【図2】 血小板の豊富な血漿および血小板の乏しい血漿を入手するのに使用した本発明の方法の最初の部分を示している流れ図である。
【図3】 出発物質として血小板の豊富な血漿を使用した本発明の生体接着性シーラント組成物を調製するための方法の最後の部分を示している流れ図である。
【図4】 出発物質として血小板の乏しい血漿を使用した本発明の生体接着性シーラント組成物を調製するための方法の最後の部分を示している流れ図である。
【図5】 凝血時間における血清−血漿比の効果の図表である。
【図6】 ドナーから採血した血液を用いた凝固時間と実際のゲル化時間の関係を表す図表である。
【図7】 ドナーから採血した血液を用いた凝固時間と実際のゲル化時間の関係を表す図表である。
【図8】 ドナーから採血した血液を用いた凝固時間とゲル化時間におけるカルシウム添加の効果を表す図表である。
【図9】 ドナーから採血した血液を用いた凝固時間とゲル化時間におけるカルシウム添加の効果を表す図表である。
【図10】 血小板の豊富な血漿および血小板の乏しい血漿の凝固時間におけるカルシウム添加の効果を表す図表である。

Claims (63)

  1. 単一全血試料から自家移植生体接着性シーラントを製造する方法であって、
    前記全血試料から不活性な血小板の豊富な血漿を形成すること、
    前記不活性な血小板の豊富な血漿を第1および第2の部分に分けること、
    前記不活性な血小板の豊富な血漿の前記第1の部分を再活性化させて血塊を形成すること、
    前記血塊を粉砕して自家移植トロンビンを含む血清を得ること、および
    前記血清を前記不活性な血小板の豊富な血漿の前記第2部分と混合することを含む方法。
  2. 前記血小板の豊富な血漿がクエン酸ナトリウムを含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記不活性な血小板の豊富な血漿がヘパリンを含む請求項1に記載の方法。
  4. 前記再活性化がカルシウムイオンの添加によって起こる請求項2に記載の方法。
  5. 再活性化がヘパリナーゼの添加によって起こる請求項3に記載の方法。
  6. 全血の、3.8%クエン酸ナトリウム溶液に対する比9:1で前記全血を採血して、クエン酸処理した血液混合液を形成すること、および
    前記クエン酸処理した血液混合液を遠心処理してクエン酸ナトリウムを含む血小板の豊富な血漿を形成すること
    によって、クエン酸ナトリウムを含む前記血小板の豊富な血漿を形成させる請求項2に記載の方法。
  7. 前記血小板の豊富な血漿を、前記自家移植生体接着性シーラントを適用することになる個人より入手する請求項1に記載の方法。
  8. メッシュを通して前記血塊を絞ることにより前記血清から前記血塊を分離することが前記粉砕に含まれる請求項1に記載の方法。
  9. 前記粉砕が前記血清から前記血塊を分離するための高速遠心処理を含む請求項1に記載の方法。
  10. さらに前記血清と前記血小板の豊富な血漿の前記第2部分の前記混合の間にカルシウムイオンを加えることを含む請求項1に記載の方法。
  11. 前記血清および前記血小板の豊富な血漿の前記第2部分を、血清の血小板の豊富な血漿に対する比1:4で混合する請求項1に記載の方法。
  12. 前記血清および前記血小板の豊富な血漿の前記第2部分を、血清の血小板の豊富な血漿に対する比1:2で混合する請求項1に記載の方法。
  13. 前記血清および前記血小板の豊富な血漿の前記第2部分を、血清の血小板の豊富な血漿に対する比3:4で混合する請求項1に記載の方法。
  14. 単一全血試料から自家移植生体接着性シーラントを製造する方法であって、
    前記全血試料から不活性な血小板の豊富な血漿および不活性な血小板の乏しい血漿を形成すること、
    前記不活性な血小板の豊富な血漿を再活性化させて血塊を形成すること、
    前記血塊を粉砕して自家移植トロンビンを含む血清を得ること、および
    前記血清を前記血小板の乏しい血漿と混合すること
    を含む方法。
  15. 前記血小板の豊富な血漿および前記血小板の乏しい血漿がそれぞれクエン酸ナトリウムを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記再活性化がカルシウムイオンの添加で起こる請求項15に記載の方法。
  17. 前記血小板の豊富な血漿および前記血小板の乏しい血漿がそれぞれヘパリンを含む請求項14に記載の方法。
  18. 前記再活性化がヘパリナーゼの添加で起こる請求項17に記載の方法。
  19. クエン酸ナトリウムを含む前記血小板の豊富な血漿および前記血小板の乏しい血漿を、
    全血の、3.8%クエン酸ナトリウム溶液に対する比9:1で前記全血を採血して、クエン酸処理血液混合液を形成すること、および
    クエン酸処理血液混合液を遠心処理して、それぞれクエン酸ナトリウムを含む血小板の豊富な血漿および血小板の乏しい血漿を形成すること
    によって形成する請求項15に記載の方法。
  20. 前記全血を、前記自家移植生体接着性シーラントを適用することになる個人から入手する請求項14に記載の方法。
  21. メッシュを通して前記血塊を絞ることにより前記血清から前記血塊を分離することが前記粉砕に含まれる請求項14に記載の方法。
  22. 前記粉砕が、高速遠心処理によって前記血清から前記血塊を分離することを含む請求項14に記載の方法。
  23. 前記血清および前記血小板の乏しい血漿を、血清の血小板の乏しい血漿に対する比1:4で混合する請求項14に記載の方法。
  24. 前記血清および前記血小板の乏しい血漿を、血清の血小板の乏しい血漿に対する比1:2で混合する請求項14に記載の方法。
  25. 前記血清および前記血小板の乏しい血漿を、血清の血小板の乏しい血漿に対する比3:4で混合する請求項14に記載の方法。
  26. 単一全血試料から自家移植生体接着性シーラントを製造する方法であって、
    前記全血試料から不活性な血小板の乏しい血漿を形成すること、
    前記不活性な血小板乏しい血漿を第1および第2部分に分けること、
    前記不活性な血小板の乏しい血漿の前記第1部分を再活性化させて血塊を形成すること、
    前記血塊を粉砕して自家移植トロンビンを含む血清を得ること、および
    前記血清を前記不活性な血小板の乏しい血漿の前記第2部分と混合することを含む方法。
  27. 前記血小板の乏しい血漿がクエン酸ナトリウムを含む請求項26記載の方法。
  28. 前記再活性化がカルシウムイオンの添加で起こる請求項27に記載の方法。
  29. 前記血小板の乏しい血漿がヘパリンを含む請求項26に記載の方法。
  30. 前記再活性化がヘパリナーゼの添加で起こる請求項29に記載の方法。
  31. クエン酸ナトリウムを含む前記血小板の乏しい血漿を、全血の、3.8%クエン酸ナトリウム溶液に対する比9:1で前記全血を採血して、クエン酸処理血液混合液を形成すること、および
    クエン酸処理血液混合液を遠心処理してクエン酸ナトリウムを含む血小板の乏しい血漿を形成すること
    によって形成する請求項27に記載の方法。
  32. 前記全血試料を、前記自家移植生体接着性シーラントを適用することになる個人から入手する請求項26に記載の方法。
  33. メッシュを通して前記血塊を絞ることにより前記血清から前記血塊を分離することが前記粉砕に含まれる請求項26に記載の方法。
  34. 前記粉砕が、高速遠心処理によって前記血清から前記血塊を分離することを含む請求項26に記載の方法。
  35. 前記血清および前記血小板の乏しい血漿の前記第2部分を、血清の血小板の乏しい血漿に対する比1:4で混合する請求項26に記載の方法。
  36. 前記血清および前記血小板の乏しい血漿の前記第2部分を、血清の血小板の乏しい血漿に対する比1:2で混合する請求項26に記載の方法。
  37. 前記血清および前記血小板の乏しい血漿の前記第2部分を、血清の血小板の乏しい血漿に対する比3:4で混合する請求項26に記載の方法。
  38. 単一全血試料から自家移植生体接着性シーラントを製造する方法であって、
    前記全血試料から不活性な血小板の豊富な血漿および不活性な血小板の乏しい血漿を形成すること、
    前記不活性な血小板の乏しい血漿を再活性化させて血塊を形成すること、
    前記血塊を粉砕して自家移植トロンビンを含む血清を得ること、および
    前記血清を前記血小板の豊富な血漿と混合すること
    を含む方法。
  39. 前記血小板の豊富な血漿および前記血小板の乏しい血漿がそれぞれクエン酸ナトリウムを含む請求項38に記載の方法。
  40. 前記再活性化がカルシウムイオンの添加で起こる請求項39に記載の方法。
  41. 前記血小板の豊富な血漿および前記血小板の乏しい血漿がそれぞれヘパリンを含む請求項38に記載の方法。
  42. 前記再活性化がヘパリナーゼの添加で起こる請求項41に記載の方法。
  43. クエン酸ナトリウムを含む前記血小板の豊富な血漿および前記血小板の乏しい血漿を、
    全血の、3.8%クエン酸ナトリウム溶液に対する比9:1で前記全血を採血してクエン酸処理血液混合液を形成すること、および
    クエン酸処理血液混合液を遠心処理して、それぞれクエン酸ナトリウムを含む血小板の豊富な血漿および血小板の乏しい血漿を形成すること
    によって形成する請求項39に記載の方法。
  44. 前記全血を、前記自家移植生体接着性シーラントを適用することになる個人から入手する請求項38に記載の方法。
  45. メッシュを通して前記血塊を絞ることによって前記血清から前記血塊を分離することが前記粉砕に含まれる請求項38に記載の方法。
  46. 前記粉砕が、高速遠心処理によって前記血清から前記血塊を分離することを含む請求項38に記載の方法。
  47. 前記血清および前記血小板の豊富な血漿を、血清の血小板の豊富な血漿に対する比1:4で混合する請求項38に記載の方法。
  48. 前記血清および前記血小板の豊富な血漿を、血清の血小板の豊富な血漿に対する比1:2で混合する請求項38に記載の方法。
  49. 前記血清および前記血小板の豊富な血漿を、血清の血小板の豊富な血漿に対する比3:4で混合する請求項38に記載の方法。
  50. 単一全血試料から自家移植生体接着性シーラントを製造する方法であって、
    前記全血試料から不活性な血小板の豊富な血漿を形成すること、
    前記不活性な血小板の豊富な血漿を第1および第2部分に分けること、
    前記第1の血小板の豊富な血漿部分にヒト組換え体トロンボプラスチンを加えてトロンビンを製造すること、および
    前記トロンビンを前記第2の不活性な血小板の豊富な血漿部分と混合することを含む方法。
  51. 前記全血試料を、前記自家移植生体接着性シーラントを適用することになる個人から入手する請求項50に記載の方法。
  52. 自家移植トロンビン組成物の調整方法であって、
    単一のドナーから不活性な血漿を入手すること、
    前記不活性な血漿を再活性化させ、それによって血塊を形成して、トロンビンを含む血清を生成すること、および
    前記血清から前記血塊を分離して、前記自家移植トロンビンを入手することを含む方法。
  53. 前記不活性な血漿が血小板の豊富な血漿である請求項52に記載の方法。
  54. 前記不活性な血漿が血小板の乏しい血漿である請求項52に記載の方法。
  55. 前記不活性な血漿がクエン酸ナトリウムを含む請求項52に記載の方法。
  56. 前記再活性化がカルシウムイオンの添加によって起こる請求項55に記載の方法。
  57. 前記不活性な血漿がヘパリンを含む請求項52に記載の方法。
  58. 前記再活性化がヘパリナーゼの添加によって起こる請求項57に記載の方法。
  59. 前記生体接着性シーラントが、前記血清を前記不活性な血小板の豊富な血漿と2分間以内で混合することにより製造されてなる請求項1に記載の方法。
  60. 前記生体接着性シーラントが、前記血清を前記不活性な血小板の乏しい血漿と2分間以内で混合することにより製造されてなる請求項14に記載の方法。
  61. 前記生体接着性シーラントが、前記血清を前記不活性な血小板の乏しい血漿と2分間以内で混合することにより製造されてなる請求項26に記載の方法。
  62. 前記生体接着性シーラントが、前記血清を前記不活性な血小板の豊富な血漿と2分間以内で混合することにより製造されてなる請求項38に記載の方法。
  63. 単一全血試料から自家移植生体接着性シーラントを形成する方法であって、
    前記全血試料から不活性な血小板の豊富な血漿を形成すること、
    前記不活性な血小板の豊富な血漿を第1および第2の部分に分けること、
    前記不活性な血小板の豊富な血漿の前記第1の部分を再活性化させて血塊を形成すること、
    前記血塊を粉砕して自家移植トロンビンを含む血清を得ること、および
    前記血清を前記不活性な血小板の豊富な血漿の前記第2の部分と、血清の血小板の豊富な血漿に対する比3:4で混合して、前記生体接着性シーラントを30秒で形成させること
    を含む方法。
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