JP4492898B2 - 脱イオンモジュール及び電気式脱イオン水製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造分野、医製薬製造分野、原子力や火力等の発電分野、食品工業などの各種産業又は研究所施設において使用される電気式脱イオン水製造装置及び脱イオンモジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、脱イオン水を製造するには、イオン交換樹脂が利用されている。このイオン交換樹脂は、通常薬剤による再生を必要とする。このため、該イオン交換樹脂を利用した脱イオンと電気透析作用を組合せ、薬剤による再生が不要で、高度な脱イオン水を得る電気式脱イオン水製造装置が知られている。
【0003】
該電気式脱イオン水製造装置は、例えば、基本的にはカチオン交換膜、内部がくり抜かれたセル枠及びアニオン交換膜で積層され、内部にイオン交換体を充填して脱イオンモジュールを形成し、当該イオン交換体に被処理水を通過させると共に、前記両イオン交換膜を介して直流電流を作用させて、両イオン交換膜の外側に流れている濃縮水中に被処理水中のイオンを電気的に排除しながら脱イオン水を製造するものである。
【0004】
該脱イオンモジュールを構成するカチオン交換膜及びアニオン交換膜などのイオン交換膜は、通常、イオン交換樹脂などのイオン交換体を潰してバインダーと共に成形して得られる不均質膜と、スチレン、DVB、可塑剤及び重合触媒からなる液を支持布などに含浸又は塗布して作製される均質膜の2種類があるが、最近では電気抵抗が高く輸率の低い不均質膜よりも、電気抵抗が低く輸率の高い均質膜の方が好まれて使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような電気式脱イオン水製造装置において、特に、脱塩室と濃縮室に圧力差が生じるような運転が行われると、脱塩室から流出する処理水の水質が顕著に低下してしまうことがある。この場合、電圧上昇といった問題も生じて、運転停止という最悪の事態に至る。このような問題は脱塩室と濃縮室の比較的低い圧力差でも起こるものであった。すなわち、電気式脱イオン水製造装置の、例えば、処理水の増減に伴う脱塩室の圧力変動、濃縮室内への供給流量の変動に伴う濃縮室の圧力変動など、通常の運転条件下において生じる圧力差程度のもので起こり得るものであり、このような通常運転下で発生する突然の処理水の顕著な水質低下は、言わば、原因不明の難問題であった。
【0006】
従って、本発明の目的は、脱塩室と濃縮室に圧力差が生じるような運転下でも、優れた水質の処理水を安定して製造できる電気式脱イオン水製造装置及びこれに使用される脱イオンモジュールを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、(1) このような事態に陥った電気式脱イオン水製造装置を分解したところ、脱イオンモジュールを構成するイオン交換膜に破れがあり、この破れの箇所はセル枠の内側の縁近傍で、縁で切断されたように発生していたこと、(2) イオン交換膜のセル枠への取付は、イオン交換膜の基材である支持布の繊維方向と前記セル枠の内側の縁の方向とが合致する向きで行われていたこと、すなわち、イオン交換膜は製品出荷の際、繊維方向が正確な縦横方向にあるロール巻きであり、これを使用して脱イオンモジュールを組付けるには、当然の如く、イオン交換膜の歩留り(利用率)を高めるため、支持布の繊維方向と前記セル枠の内側の縁の方向とを合わせて行っていたこと、(3) そして、このような組付け方法は、意外にも脱塩室と濃縮室の比較的低い圧力差でもセル枠の内側の縁部でイオン交換膜が繊維方向に容易に破れるものの、セル枠への支持布の取付をセル枠の内側の縁部に対して、繊維方向が少し傾く(違える)ように設置するだけで、容易には破れることがない強固なイオン交換膜面が得られること、などを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明(1)は、一側のイオン交換膜、セル枠及び他側のイオン交換膜で積層され、内部にイオン交換体が充填される電気式脱イオン水製造装置用脱イオンモジュールにおいて、前記イオン交換膜は基材又は支持材として支持布が使用され、且つ組立状態において、前記支持布の繊維方向と前記セル枠の内側の縁の方向とは互いに違える方向にあることを特徴とする脱イオンモジュールを提供するものである。かかる構成を採ることにより、脱塩室と濃縮室に圧力差が生じ、特に、濃縮室の圧力が脱塩室の圧力より高い場合、セル枠の内側の縁がイオン交換膜に食い込み切断力が加わっても、容易には破れることがない。
【0009】
また、本発明(2)は、一側のイオン交換膜、一方のセル枠、中間イオン交換膜、他方のセル枠及び他側のイオン交換膜で積層され、二つの内部にイオン交換体が充填される電気式脱イオン水製造装置用脱イオンモジュールにおいて、前記イオン交換膜は基材又は支持材として支持布が使用され、且つ組立状態において、前記支持布の繊維方向と前記セル枠の内側の縁の方向とは互いに違える方向にあることを特徴とする脱イオンモジュールを提供するものである。かかる構成を採ることにより、従来の脱塩室のカチオン交換膜とアニオン交換膜との間に、更に中間イオン交換膜を新たに設け、脱塩室を2つの小脱塩室が中間イオン交換膜を隔てて隣接する構造とし、一方の小脱塩室流出水を他方の小脱塩室流入水とする新規な構造の電気式脱イオン水製造装置においても、前記発明と同様の効果を奏する。
【0010】
また、本発明(3)は、前記支持布の繊維方向と前記セル枠の内側の縁の方向とで形成される角度は、5〜45度であることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の脱イオンモジュールを提供するものである。かかる構成を採ることにより、前記発明と同様の効果を奏する他、広い角度範囲に渡り、設定が可能であるため、角度合わせのための器具などは不要で、簡単に組付けできる。
【0011】
また、本発明(4)は、前記セル枠の内側の縁は、角が面取りされたものであることを特徴とする前記(1)〜(3)の脱イオンモジュールを提供するものである。かかる構成を採ることにより、前記発明と同様の効果を奏する他、セル枠の内側の縁がイオン交換膜に食い込んでも、切断力は働かず、イオン交換膜は更に、破れ難くなる。
【0012】
また、本発明(5)は、前記(1)〜(4)記載の脱イオンモジュールの複数個をその間にスペーサーを挟んで、並設して脱塩室と濃縮室を構成し、該脱塩室及び濃縮室を陽極と陰極の間に配置して形成されることを特徴とする電気式脱イオン水製造装置を提供するものである。かかる構成を採ることにより、例え、脱塩室と濃縮室に圧力差が生じるような運転下であっても、優れた水質の処理水を長期間に渡り、安定して製造できる装置が得られる。
【0013】
また、本発明(6)は、前記電気式脱イオン水製造装置の脱塩室及び濃縮室の配列形態が、スパイラル型、同心円型又は平板積層型であることを特徴とする前記(5)記載の電気式脱イオン水製造装置を提供するものである。かかる構成を採ることにより、このような脱イオンモジュール構造はあらゆる形態の電気式脱イオン水製造装置に適用可能であり、適用範囲が広まると共に、選択の余地が高まる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態における脱イオンモジュールを図1〜図3を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における脱イオンモジュールの分解斜視図、図2は図1のA−A線に沿って見た組付け状態の部分図、図3は二つの脱イオンモジュールを積層した部分模式図をそれぞれ示すものである。本第1の実施の形態における脱イオンモジュール10は、一側のカチオン交換膜1、内部がくり抜かれた四辺の枠体を有するセル枠3及び他側のアニオン交換膜2が積層され、内部7にはイオン交換体8(図1では示さず)が充填されるものである。また、脱イオンモジュール10、10はゴム製のスペーサー6を挟んで積層され、一方の脱イオンモジュール10のアニオン交換膜2と他方の脱イオンモジュール10のカチオン交換膜1とで形成される空間部5は濃縮室である。なお、図1〜3中、いずれも流路は省略してある。
【0015】
この脱イオンモジュール10において、カチオン交換膜1及びアニオン交換膜2は、共に基材又は支持材として支持布が使用される均質膜である。均質膜の製造方法は、公知の方法が挙げられ、例えば、カチオン交換膜1及びアニオン交換膜2の共通の膜として、予め、スチレン、DVB、可塑剤及び重合触媒からなる液を支持布などに含浸又は塗布して均質膜を作製する方法、あるいは、ポリ塩化ビニルフィルムをスチレン、DVB、可塑剤及び重合触媒からなる液中に含浸し、一定時間後、取り出してホットプレスをし、その際、寸法安定性を改善するために支持材として支持布を使用して均質膜を作製する方法などが挙げられる。
【0016】
また、この脱イオンモジュール10の組付け状態において、カチオン交換膜1及びアニオン交換膜2は、支持布9の繊維方向とセル枠3の内側の縁31の方向とは互いに違える方向にある。すなわち、図2に示すように、例えば、カチオン交換膜1は、カチオン交換膜1の構成部材である支持布9の縦糸11の繊維方向X−Xと、セル枠3の縦方向部材31aの内側の縁311aの方向Y−Yとは角度aを保持して設置されている。支持布9は通常の布と同様であり、直交する横糸12と、縦糸11の織り合わせからなっている。横糸12及び縦糸11は単位面積当たりの打ち込み本数は同じもの、又は異なるもののいずれも使用できる。このような、横糸12及び縦糸11の繊維方向は目視あるいは拡大鏡で観察できる。
【0017】
支持布9の繊維方向とセル枠3の内側の縁31の方向とが互いに違えるとは、具体的には、前記支持布9の縦糸11の繊維方向X−Xと、前記セル枠3の縦方向部材31aの内側の縁311aの方向Y−Yとのなす角度aが、5〜45度、好ましくは10〜45度、更に好ましくは30〜45度のものである。角度aがこの範囲であれば、例え、脱塩室と濃縮室に圧力差が生じるような運転下において、セル枠の内側の縁がイオン交換膜に食い込み切断力が加わっても、容易には破れることがない。また、角度aが5度以上であれば、組付け後、脱塩室に被処理水が供給され、支持布9が膨潤したり、濃縮室の圧力による押圧を受けて、多少の位置がずれることがあっても、支持布9の繊維方向とセル枠3の内側の縁31の方向とが合うようなことはない。また、セル枠の横方向部材31bの内側の縁方向に対しては、支持布9の横糸12の繊維方向で上記と同様に定義される。なお、図2中、符号13部分は繊維方向を示す説明のためのもので、支持布9の一部に示すに止めた。
【0018】
また、図3に示すように、前記セル枠3の内側の縁311aは、角が面取りされていてもよい。この面取りにより、セル枠の内側の縁311aがカチオン交換膜1に食い込んだとしても、切断力は働かず、当接状態となるため、イオン交換膜は更に容易には破れることがない。面取りは、縁311aの角の角度90度が消されたものであればよく、丸状の面取りや角状の面取りであってもよい。
【0019】
図4は、本発明の第2の実施の形態における脱イオンモジュールの分解斜視図、図5は二つの脱イオンモジュールを積層した部分図をそれぞれ示すものである。図4及び図5において、図1〜図3と同一構成要素には同一符号を付して、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。すなわち、本第2の実施の形態における脱イオンモジュール10aは、一側のカチオン交換膜1、内部がくり抜かれた一方のセル枠3a、中間イオン交換膜21、内部がくり抜かれた他方のセル枠3b及び他側のアニオン交換膜2で積層され、二つの内部7a、7bにイオン交換体8(図4では示さず)がそれぞれ充填される。また、脱イオンモジュール10a、10aはゴム製のスペーサー6を挟んで積層され、一方の脱イオンモジュール10aのアニオン交換膜2と他方の脱イオンモジュール10aのカチオン交換膜1とで形成される空間部5は濃縮室である。
【0020】
本発明の電気式脱イオン水製造装置としては、特に制限されず、例えば、平板積層型電気式脱イオン水製造装置は、最も汎用される型であり、図3に示すように、脱イオンモジュール10の複数個をその間にスペーサー6を挟んで、並設して脱塩室4と濃縮室5を構成し、該脱塩室4及び濃縮室5を図では省略する陽極と陰極の間に配置して形成されるもの、あるいは、図5に示すように、脱イオンモジュール10aの複数個をその間にスペーサー6を挟んで、並設して小脱塩室4a、4bを備える脱塩室4と濃縮室5を構成し、該脱塩室4及び濃縮室5を図では省略する陽極と陰極の間に配置して形成されるものなどが挙げられる。
【0021】
更に、該装置の脱塩室及び濃縮室の配列形態が、スパイラル型又は同心円型のものが挙げられる。スパイラル型電気式脱イオン水製造装置は、例えば、中心電極周りにカチオン交換膜とアニオン交換膜を螺旋断面が形成されるように巻回し、脱塩室と濃縮室をその螺旋巻に沿って包囲し、この巻回された膜の外側に電極を配置した構成のものが例示される(例えば、特開平6−7645号公報)。同心円型電気式脱イオン水製造装置は、例えば、カチオン交換膜又はアニオン交換膜を支持させた径の異なる複数の筒状の枠体を同心円状に配置し、外側の枠体の外周囲と内側の枠体の内周囲にそれぞれ電極を配置し、前記枠体間に形成される空間を交互に脱塩室と濃縮室とに区画するとともに、最も外側に位置する区画及び最も内側に位置する区画を濃縮室とし、脱塩室にはイオン交換体を充填した構成のものが例示される(例えば、特開平9−285790号公報)。
【0022】
スパイラル型電気式脱イオン水製造装置の場合、セル枠は巻回された膜の端部に同様に巻回された形態で取付られる。また、同心円型電気式脱イオン水製造装置の場合、カチオン交換膜又はアニオン交換膜を支持させた径の異なる複数の筒状の枠体の端部に同様に筒状形態で取付られる。これら場合においても、支持布のセル枠への設置方向は、前述のものと同様である。
【0023】
【実施例】
次に、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
図6(A)、(B)に示す実験用模擬脱イオンモジュールを用いて、イオン交換膜通水破壊試験を行った。図6(B)は図6(A)のB−B線に沿って見た図である。実験用模擬脱イオンモジュール20は、幅100mm×高さ100mm×厚さ8mmの脱塩室セル枠52、カチオン交換膜51(「C66-10F 」トクヤマ社製) 及び幅100mm×高さ100mm×厚さ8mmの濃縮室セル枠55を積層し、カチオン交換膜51で区画される脱塩室57及び濃縮室53を形成した。この際、カチオン交換膜51は脱塩室セル枠52の縁部58aの方向と支持布の繊維方向でなす角度bが15度となるように組付けた(図6(B))。脱塩室57には、イオン交換樹脂の代わりに支持体(不織布)(幅100mm×高さ85mm×厚さ8mm)54を下方に充填し、上方に空洞部(幅100mm×高さ15mm×厚さ8mm)56を設けた。通水は濃縮室にのみ行い、通水圧力を変化させながら、カチオン交換膜51の破れ箇所58(図中、太線部分)を観察し、破れが認められた際の破壊圧力(濃縮室圧力−脱塩室圧力)を求めた。なお、実験用模擬脱イオンモジュール20は透明セル枠を使用するため、破れ現象は目視で認められるが、濃縮室圧力の降下を同時観察した。結果を表1に示す。
【0024】
実施例2
カチオン交換膜51の組付け角度bの15度を45度とした以外は、実施例1と同様の方法及び評価で行った。結果を表1に示す。
【0025】
比較例1
カチオン交換膜51の組付け角度bの15度を0度とした以外は、実施例1と同様の方法及び評価で行った。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
表1から、脱塩室セル枠52の縁部58aの方向と支持布の繊維方向を違えてカチオン交換膜を設置した場合、繊維方向を合わせて設置した場合に比して、約1.6〜1.8倍の破壊強度を示すことが判る。
【0028】
【発明の効果】
本発明(1)によれば、脱塩室と濃縮室に圧力差が生じ、特に濃縮室側から脱塩室側への押圧により、セル枠の内側の縁がイオン交換膜に食い込み切断力が加わっても、容易には破れることがない。本発明(2)によれば、従来の脱塩室のカチオン交換膜とアニオン交換膜との間に、更に中間イオン交換膜を新たに設け、脱塩室を2つの小脱塩室が中間イオン交換膜を隔てて隣接する構造とし、一方の小脱塩室流出水を他方の小脱塩室流入水とする新規な構造の電気式脱イオン水製造装置においても、前記発明と同様の効果を奏する。
【0029】
本発明(3)によれば、広い角度範囲に渡り、設定が可能であるため、角度合わせのための器具などは不要で、簡単に組付けができる。本発明(4)によれば、セル枠の内側の縁がイオン交換膜に食い込んでも、切断力は働かず、イオン交換膜は更に、破れ難くなる。本発明(5)によれば、脱塩室と濃縮室に圧力差が生じるような運転下であっても、優れた水質の処理水を長期間に渡り、安定して製造できる装置が得られる。本発明(6)によれば、このような脱イオンモジュール構造はあらゆる形態の電気式脱イオン水製造装置に適用可能であり、適用範囲が広まると共に、選択の余地が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における脱イオンモジュールの分解斜視図を示す。
【図2】図1のA−A線に沿って見た組付け状態での部分図である。
【図3】第1の実施の形態の脱イオンモジュールを二つ積層した部分模式図を示す。
【図4】本発明の第2の実施の形態における脱イオンモジュールの分解斜視図を示す。
【図5】第2の実施の形態の脱イオンモジュールを二つ積層した部分模式図を示す。
【図6】 (A) 、(B) 共に、実施例で使用した実験用模擬脱イオンモジュールを示す。
【符号の説明】
1、51 一側のイオン交換膜(カチオン交換膜)
2 他側のイオン交換膜(アニオン交換膜)
3、3a、3b、セル枠
4、54 脱塩室
4a、4b 小脱塩室
5、53 濃縮室
6 スペーサー
7 くり抜き部
8 イオン交換体
9 支持布
10、10a 脱イオンモジュール
11 縦糸
12 横糸
20 実験用模擬脱イオンモジュール
21 中間イオン交換膜
31a 縦方向部材
31b 横方向部材
52 脱塩室セル枠
55 濃縮室セル枠
56 空洞部
57 支持体(不織布)
58 破れ箇所
311a 縁
Claims (6)
- 一側のイオン交換膜、セル枠及び他側のイオン交換膜で積層され、内部にイオン交換体が充填される電気式脱イオン水製造装置用脱イオンモジュールであって、前記イオン交換膜は基材又は支持材として支持布が使用され、且つ組立状態において、前記支持布の繊維方向と前記セル枠の内側の縁の方向とは互いに違える方向にあることを特徴とする脱イオンモジュール。
- 一側のイオン交換膜、一方のセル枠、中間イオン交換膜、他方のセル枠及び他側のイオン交換膜で積層され、二つの内部にイオン交換体が充填される電気式脱イオン水製造装置用脱イオンモジュールであって、前記イオン交換膜は基材又は支持材として支持布が使用され、且つ組立状態において、前記支持布の繊維方向と前記セル枠の内側の縁の方向とは互いに違える方向にあることを特徴とする脱イオンモジュール。
- 前記支持布の繊維方向と前記セル枠の内側の縁の方向とで形成される角度は、5〜45度であることを特徴とする請求項1又は2記載の脱イオンモジュール。
- 前記セル枠の内側の縁は、角が面取りされたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の脱イオンモジュール。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の脱イオンモジュールの複数個をその間にスペーサーを挟んで、並設して脱塩室と濃縮室を構成し、該脱塩室及び濃縮室を陽極と陰極の間に配置して形成されることを特徴とする電気式脱イオン水製造装置。
- 前記電気式脱イオン水製造装置の脱塩室及び濃縮室の配列形態が、スパイラル型、同心円型又は平板積層型であることを特徴とする請求項5記載の電気式脱イオン水製造装置。
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