JP4492843B2 - 組立ブローチ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は外周の周及び軸方向に超硬合金製の切れ刃を配置させた組立ブローチであって、特に切れ刃とブローチ本体のつかみ部との同軸が高度に確保された組立ブローチ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にブローチは、その切れ刃にそれぞれ切り込み量の異なる荒刃群、中仕上げ刃群、仕上げ刃群からなる一連の切れ刃群を備えていて、短時間で加工を終了することができ、成形品の量産工程に適する。つまり、他の加工方法では対応できない異形形状が容易に成形でき、とくに作業に熟練を要することなく優れた加工寸法、仕上げ面粗さが得られるという特徴がある。そして、超硬合金を切れ刃とする組立ブローチは一般的には図4に示すように、ブローチ本体40の端部に形成されたつかみ部49の反対側の棒状延出部41に超硬合金の切れ刃46が形成された中空円筒状の組立体43を嵌入固定された構造とされている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−137118号公報(第1−4頁、第1−3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の超硬合金の切れ刃46を有する組立ブローチ45の用途は45〜65HRC(ロックウエル硬さCスケール)の高硬度材のスプライン歯面・大径・小径の熱処理後の仕上げ加工、CVTボール溝の熱処理後の仕上げ加工など高い加工精度が要求されるものが多いが、組立ブローチ45は一体型のブローチと比べてつかみ部49と切れ刃46との同軸が出しにくいという問題がある。つまり、組立体43の両端の穴嵌合部44,45を1工程で研削加工できないため穴全体の円筒度の確保は限界があり、加工基準として十分な精度が得られない場合がある。そのため、組立体43の切れ刃46を研削するにあたって研削アーバとの嵌合を甘くせざるを得ず、加工された切れ刃46と中空穴47との同軸度は満足のいくものではなかった。さらに、ブローチ本体40の棒状延出部41への嵌入においても切れ刃46とブローチ本体40のつかみ部49との同軸度のくるいが生じやすいものとなり、このような組立ブローチ48でワークの加工を行うと、加工精度、特に真直度が悪くなる他、切れ刃46が偏摩耗するという問題があった。
【0005】
本発明の目的は係る従来技術の問題を解決するためになされたものであり、切れ刃とブローチ本体のつかみ部との同軸が高度に確保された組立ブローチ及びその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、端部につかみ部と該前つかみ部と反対側に設けられた棒状の延出部を有するブローチ本体は、
該ブローチ本体の棒状の延出部に嵌合固定された一体ものの中空円筒状組立体と、該中空円筒状組立体の外周に寸法順に配列された超硬合金の切れ刃と、を有する組立ブローチであって、
前記一体ものの中空円筒状組立体の外周に同一工程で研削加工し相互の同軸度が確保された円筒形状の外径基準部を少なくとも2箇所形成し、前記切れ刃と、前記外径基準部と、前記つかみ部と、が同軸に一体として研削加工されたことを特徴とする組立ブローチとしたことにより前述した課題を解決した。即ち、切れ刃の研削加工は中空穴基準ではなく、1つの工程で加工可能で加工精度の出しやすい外径基準部を形成し、この外径基準部を基準として後工程の加工ができるようにした。よって、研削アーバに組立体をセットする際に外径基準部の振れが0となるよう段取りすれば、切れ刃部と外径基準部とは良好な同軸度が得られる。また、組立体をブローチ本体に組み付け、固定する際も外径基準部の振れが0となるよう組み付け調整することにより、ブローチつかみ部と外径基準部とは良好な同軸度が得られる。なお、ここでいう切れ刃及び外径基準部と同軸にされたつかみ部とは組立ブローチを前方向に引き抜く場合は少なくとも前つかみ部を、組立ブローチを後方向から押す場合については少なくとも後つかみ部をいう。
【0007】
また、請求項1に記載の組立ブローチの外周基準部に振れ止めジグを接触させ切れ刃の研削加工を行う組立ブローチ製造方法とした(請求項2)。つまり、同組立ブローチの製造において、切れ刃を研削加工で仕上げる際、外径基準部に振れ止めジグを接触させて加工することにより、研削抵抗によるたわみの影響を受けることなく切れ刃部と外径基準部の同軸度が良好となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる組立ブローチ及びその製造方法の実施の形態について図面を参照しつつ説明するが、本発明はこれに限定するものではない。図1は本発明の実施の形態を示す組立ブローチの部分断面側面図、図2(a)は図1の組立体の部分断面側面図、(b)は(a)の正面図、図3は図2の組立体を研削アーバに嵌め込み歯形研削する様子を示す部分断面側面図である。図1に示すように、組立ブローチ30のブローチ本体31の一端には組立ブローチ30を加工方向に引くための前つかみ部1、案内部2、前つかみ部と反対側に設けられた棒状の延出部39に嵌入された組立体35の外周32の軸回り及び軸方向に切れ刃18が寸法順に配列された刃部38、組立体を固定する固定ジグ5が順に配設され、他端に後つかみ部34が設けられている。かかる組み立てブローチ30をワークの穴に通して前つかみ部1方向に引き抜き、刃部38によりワーク穴のスプライン等の加工を行うものである。この構成は一般的なものであり、説明を省略する。
【0009】
特に本発明においては、図2に示すように、組立体35の外周32に外周基準部A,Bを設け、同基準部A,Bは同一工程で研削加工し相互の同軸度が確保されている。このとき、内径部8,9と加工された外周基準部A,Bの同軸度は必ずしも厳格な精度とする必要はない。そして、外周32に設けられた切れ刃18の歯形研削は、図3に示すように、研削アーバ10に組立体35をはめ込み、組立体35は両センタ基準で外周基準溝A,Bでの振れが5μm程度となるよう振れ取りをおこなってアーバ10に組付けて固定ジグ5で固定する。なお、振れは出来る限り少なく5μm以下であるほうが良いが、実用上、振れを5μm程度としても問題はない。切れ刃の加工にあたっては外周基準溝A,B部に振れ止めジグ14,15を当接させ切れ刃18の研削加工が行われる。そして、ブローチ本体31への組み付けの際にも研削アーバ10への組み付けと同様に、両センタ基準で外周基準溝A,Bでの振れが5μm程度となるようブローチ本体31を両センタで保持して組み付けることにより、両センタに対して同軸に加工されたつかみ部1と切れ刃18との同軸度は良好なものとなる。
【0010】
【実施例】
上記の組立ブローチ30を用いて、毎分10ccの潤滑ミストを加工部に噴射し、仕上げ削り代が残るようにされた45〜65HRCの高硬度材を加工速度60m/minで仕上げ加工した。結果、従来と比べて、切れ刃に偏摩耗が生じることなく加工することが出来、特に真直度が良好な加工精度が得られた。
【0011】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、中空穴の加工精度にかかわらず組立体の外径基準部と切れ刃とブローチのつかみ部との同軸度が良好であるため、切れ刃の偏摩耗がなくなり、加工精度、特に真直度が良好な組立ブローチを提供できることとなった。
【0012】
また、切れ刃の研削加工時に外径基準部に振れ止めジグを接触させて加工するようにしたので、加工によるたわみの影響を除去することが出来、容易に同軸度が得られる組立ブローチの製造方法を提供できるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す組立ブローチの部分断面側面図である。
【図2】 (a)は図1の組立体の部分断面側面図、(b)は(a)の正面図である。
【図3】 図2の組立体を研削アーバに嵌め込み歯形研削する様子を示す部分断面側面図である。
【図4】 従来例の組立ブローチの部分断面側面図である。
【符号の説明】
1 つかみ部
14,15 振れ止めジグ
18 切れ刃
31 ブローチ本体
32 外周
35 組立体
A,B 外径基準部
Claims (2)
- 端部につかみ部と該前つかみ部と反対側に設けられた棒状の延出部を有するブローチ本体は、
該ブローチ本体の棒状の延出部に嵌合固定された一体ものの中空円筒状組立体と、該中空円筒状組立体の外周に寸法順に配列された超硬合金の切れ刃と、を有する組立ブローチであって、
前記一体ものの中空円筒状組立体の外周に同一工程で研削加工し相互の同軸度が確保された円筒形状の外径基準部を少なくとも2箇所形成し、前記切れ刃と、前記外径基準部と、前記つかみ部と、が同軸に一体として研削加工されたことを特徴とする組立ブローチ。 - 請求項1に記載の組立ブローチの前記外周基準部に振れ止めジグを接触させ前記切れ刃の研削加工を行うことを特徴とする組立ブローチ製造方法。
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