JP4491939B2 - 燃料電池用改質器 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は,燃料電池用改質器,特に保持シール体の組み付け構造に関する。
【0002】
【従来技術】
従来,後述する図5に示すごとく,主として車両に搭載する燃料電池用改質器は,触媒担体1と,その外方を覆う金属製のシエル95と,両者の間に配置した無機繊維マット状物からなる保持シール体2とよりなる。
【0003】
上記触媒担体1には白金等の触媒成分が担持されている。触媒担体1としては,例えばコージエライト製のハニカム体がある。
また上記シエル95は,その内部に上記触媒担体1と保持シール体2とを配置した後,その前後の開口部に入口パイプ97,出口パイプ98を結合する。
【0004】
次に,上記無機繊維マット状物により作製した保持シール体2は,触媒担体1とシエル95との間から炭化水素化合物や改質ガスが洩れ出ることを防止し,また自動車の走行中等において,触媒担体1がシエル95と当接して損傷することを防止するために用いる。
【0005】
上記保持シール体2を触媒担体1とシエル95との間に配置する手段としては,例えばシエル95を半円状の2ツ割にしておき,その中へ,触媒担体1の外周に保持シール体2を巻いた一体品を入れて,次いで2ツ割のシエル95を筒状に結合する方法がある。
或いは,シエル95を断面C形状,U形状としておきその中へ上記一体品を入れ,次いでシエル95を筒状に閉じる方法がある。
また,近年は,作業性向上,工程簡略化のため,図8に示すごとく,最初から円筒状のシエル95を準備しておき,その中へ上記一体品80を圧入組付方法が採用されている。
【0006】
ところで,従来,上記触媒担体91に保持シール体2を巻回配置する方法としては,図9に示すごとく,予め上記巻回に必要な程度の長さを有する無機繊維マット状物89を準備しておき,これの一端に凹部87を,また他端に該凹部87に嵌合する大きさの突状部88を切断により形成する。
【0007】
即ち,上記凹部87は,無機繊維マット状物89の一端を切除することにより,また突状部88は無機繊維マット状物89の他端を突状部88が残存するようにその周囲を切除することにより形成する。
このように加工した保持シール体2は,図8に示すごとく,触媒担体91の外周に巻回し,上記凹部87に突状部88を嵌入する。保持シール体2は触媒担体91の外周に固定される。
【0008】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の燃料電池用改質器においては,次の問題がある。
図9に示すごとく,上記保持シール体2を作製するに当っては,上記無機繊維マット状物89に上記凹部87と突状部88とを形成するため,その際に切除部分871,881が廃棄されることになる。そのため,保持シール体の歩留りが低く,コストが高くなるばかりでなく,産業廃棄物が増加するため,環境面に対しても好ましくない。
【0009】
また,保持シール体2は,上記のごとく,触媒担体91とシエル95との間のシール性向上,触媒担体91の損傷防止等の目的のために用いるが,従来の保持シール体2は,図9に示したごとく,1つの無機繊維マット状物から加工するので,全体が同じ物性を有する。そのため,密度,剛性,材質など,部分的に異なる物性の保持シール体を作製することはできない。
【0010】
本発明はかかる従来の問題点に鑑み,保持シール体が高歩留り,低コストで,部分的に異なる物性を有するものとすることもできる燃料電池用改質器を提供しようとするものである。
【0011】
【課題の解決手段】
請求項1の発明は,炭化水素化合物を水素に改質する改質触媒を保持する触媒担体と,該触媒担体の外方を覆うシエルと,両者の間に配置した無機繊維マット状物からなる保持シール体とを有する燃料電池用改質器において,
上記保持シール体は,上記触媒担体の外周に円周状に巻回されていると共に触媒担体の軸方向に少なくとも3分割された帯状物よりなり,
かつ該帯状物の中少なくとも1つの帯状物は,他の帯状物の巻回当接位置とは異なる巻回当接位置において当接していることを特徴とする燃料電池用改質器である。
【0012】
本発明において最も注目すべき点は,保持シール体が触媒担体の軸方向に少なくとも3分割された帯状物よりなり,かつ該帯状物の中少なくとも1つの帯状物は,その両端部が,他の帯状物の巻回当接位置とは異なる巻回当接位置において当接していることである。
【0013】
次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明においては,保持シール体が触媒担体の外周に円周状に巻回され,かつ触媒担体の軸方向に3つ以上に分割された帯状物よりなる。また,この3つ以上の帯状物の中の少なくとも1つの帯状物は,その両端部が他の帯状物の巻回当接位置とは異なる巻回当接位置において当接している。
【0014】
そのため,上記の各帯状物は,全て,上記巻回に必要な同じ長さとすることができる。それ故,従来例に示したごとき,切除部分を設ける必要がない。また,帯状物の幅は従来より小さく,例えば少なくとも3分の1以下とすることができ,帯状物の製造が容易となる。したがって,保持シール体の作製は,高歩留り,低コストとなる。
【0015】
また,保持シール体は触媒担体の軸方向に少なくとも3分割されているので,例えば炭化水素化合物の導入側に位置する入口側帯状物は,シール性向上のために他の部分の帯状物と比較して高密度の無機繊維マット状物を用い,他の帯状物は剛性を重視した無機繊維マット状物を用いることができる。即ち,部分的に任意の物性を有する保持シール体とすることもできる。
【0016】
このように本発明によれば,保持シール体が高歩留り,低コストで,部分的に異なる物性を有するものとすることもできる燃料電池用改質器を提供することができる。
【0017】
上記の異なる物性としては,密度,剛性などがある。また,上記巻回当接位置とは,実施形態例にも示すごとく,巻回した帯状物の両端部の当接位置である。上記保持シール体は,3分割のみならず,例えば4〜6分割することもでき,また帯状物の幅は同じであっても異なっていてもよい。
【0018】
次に,請求項2の発明のように,上記帯状物は,同一の無機繊維マット状物を切断したものを用いることができる。
この場合には,保持シール体全体を同一物性とすることができる。
【0019】
次に,請求項3の発明のように,上記帯状物は,上記触媒担体とシエルとの間に組み付けた状態において充填密度が0.1〜0.6g/cm3となるよう調整された上記無機繊維マット状物と,15重量%以下の有機成分とからなることが好ましい。
【0020】
この場合には,上記組み付け後の充填密度が上記範囲にあるので,保持及びシール性に優れた効果を得ることができる。
0.1g/cm3未満では,保持力が不足し,触媒担体がズレるおそれがあるという問題があり,一方0.6g/cm3を越えると無機繊維マットが圧壊し,飛散するおそれがあるという問題がある。
【0021】
また,上記保持シール体は,有機成分を含有しているのでその成形性,シエル内への圧入性に優れている。上記の15重量%を越えると,改質器使用の際に改質ガスの熱によって有機成分が熱分解したとき,著しく異臭が発生するおそれがある。なお,下限は上記効果を確実に発揮させる点より,3重量%とすることが好ましい。
上記有機成分としては,ラテックス,ワリフ,接着剤などがある。
【0022】
次に,請求項4の発明のように,上記触媒担体の端部に位置する端部帯状物の中,少なくとも燃料電池用改質器における炭化水素化合物導入側に位置する入口側帯状物は,水素を含む改質ガスを導出する側の出口側帯状物よりも無機繊維マット状物の密度が高いことが好ましい。
この場合には,触媒担体と金属シエルとの間への炭化水素化合物や改質ガスの洩れ流入を,一層確実に防止することができる。
【0023】
次に,請求項5の発明のように,炭化水素化合物を水素に改質する改質触媒を保持する触媒担体と,該触媒担体の外方を覆うシエルと,両者の間に配置した無機繊維マット状物からなる保持シール体とを有する燃料電池用改質器において,上記保持シール体は触媒担体の外周に円周状に巻かれていると共に,その巻回方向において複数に分割された巻回片よりなり,該巻回片は,その一端に少なくとも1つの突状部を有し,かつ他端には他の巻回片に設けた上記突状物を嵌合する凹部を有してなることを特徴とする燃料電池用改質器とすることもできる。
【0024】
この場合には,保持シール体として触媒担体への巻回方向において分割された巻回片を複数個用いる。
また,保持シール体は,例えば工場で生産された所定のサイズの無機繊維マット状物から,任意の製品サイズに裁断できるため,実施形態例にも示すごとく,廃棄物となる切除分が極く少なくなり保持シール体の歩留りが向上し,低コストとなる。
【0025】
次に,請求項6の発明のように,上記巻回片は,上記触媒担体とシエルとの間に組み付けた状態において充填密度が0.1〜0.6g/cm3となるよう調整された上記無機繊維マット状物と,15重量%以下の有機成分とからなることが好ましい。この場合には,請求項3と同様である。
【0026】
次に,請求項7の発明のように,上記無機繊維マット状物は,結晶質アルミナ繊維,アルミナ−シリカ繊維,シリカ繊維の少なくとも1種よりなることが好ましい。
この場合には,耐久性に優れた保持シール体を得ることができる。
【0027】
次に,請求項8の発明のように,上記無機質繊維マットは,その中のAl2O3,SiO2以外の物質,つまり不純物が1重量%未満であることが好ましい。
この場合には,燃料電池用改質器において生成される水素を高純度に維持することができ,燃料電池の発電効率を高めることができる。上記不純物が1重量%以上の場合には,燃料電池用改質器の使用中に,保持シール材中から徐々に不純物が改質ガス中に混入し,燃料電池に用いる水素ガスを汚染し,燃料電池の発電効率を低下させるおそれがある。
上記不純物としては,塩素,硫黄,リンなどがある。
【0028】
次に,請求項9の発明のように,上記無機質繊維マットはその中の塩素,硫黄又はリンの1種以上が合計で300ppm未満であることが好ましい。
この場合には,燃料電池の発電効率を高くすることができる。
上記の塩素,硫黄,リンの1種以上の合計が300ppm以上含有されている場合には,上記のごとく,燃料電池用改質器の使用中に上記塩素等の電池作用有害物質が水素中に混入し,燃料電池における電気化学作用を阻害し,燃料電池の発電効率を低下させるおそれがある。
【0029】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
本発明の実施形態例につき,図1〜図5を用いて説明する。
本例の燃料電池用改質器は,図1,図2,図5に示すごとく,炭化水素化合物を水素に改質する改質触媒を保持する触媒担体1と,該触媒担体1の外方を覆うシエル95と,両者の間に配置した無機繊維マット状物からなる保持シール体2とを有する。
【0030】
上記保持シール体2は,上記触媒担体1の外周に円周状に巻回されていると共に触媒担体の軸方向に3分割された帯状物281よりなる。
また,該3つの帯状物281の中で,中央の帯状物281は,他の帯状物281の巻回当接位置280とは異なる巻回当接位置において当接している。
上記帯状物281は,後述の図3に示すごとく,同一の無機繊維マット状物28をその長手方向に沿って3枚に切断したものである。
【0031】
また,上記燃料電池用改質器の製造に当っては,まず図3に示すごとく,無機繊維マット状物28を用いる。この無機繊維マット状物28は,保持シール体2の長さを有する。そして,該無機繊維マット状物28の長手方向に沿って切断し,3分割された帯状物281を3つ作製する。
【0032】
そして,この帯状物281の1つを両側の帯状物281とズラして配置し,必要に応じ互いに接着する。これにより,凹部26と突状部27とを有する保持シール体2が得られる。次いでこの保持シール体2を,図4に示すごとく,触媒担体1の外周に巻回する。これにより,図1に示すごとく,触媒担体1に保持シール体2を巻回固定した中間体20を得る。次いで,この中間体20を上記シエルの中へ圧入する(図4C)。
【0033】
本例において,上記触媒保持体3は,セラミックの一種であるコーディエライト製である。触媒保持体3は,図1に示すごとく,多数のセル31の集合体からなるモノリスのハニカム構造体である。上記セル31は,断面四角形状の通路であり,ハニカム壁33の間に形成されている。
そして,上記セル31の間に,ガス状態の炭化水素化合物を通過させる。
この間に,炭化水素化合物は触媒作用によって水素を主成分とする改質ガスに改質される。
【0034】
図5に示すごとく,上記燃料電池用改質器4には,入口側に炭化水素化合物としてのメタノールを貯蔵した燃料タンク9が入口パイプ91を介して接続されている。一方,燃料電池用改質器4の出口側には水素を含む改質ガスを燃料電池5へ導出する出口パイプ92が接続されている。なお,燃料電池5は,改質ガス中の水素を精製する装置を有する(図示略)。
【0035】
また,燃料電池5には,上記水素と反応させて電池作用を惹起させるための酸素ガスを供給する。燃料電池5において得られた電気エネルギーは,例えば自動車走行用,車両電装品の駆動用などに用いるモータ51に供給する。燃料電池5において,生じた水はリサイクル及び排水される。
また,上記燃料電池用改質器4において,上記シエル2は,入口パインプ91に接続するフランジ部28,出口パイプ92に接続するフランジ部29を有する。
また,上記触媒保持体には,触媒としての白金が担持されている。
【0036】
次に,上記燃料電池用改質器の製造方法につき具体例を示す。
まず,触媒担体1としては,外径130mm,長さ100mmの,ハニカム状のコージエライト製モノリス体を用いた。この触媒担体1は,その軸方向に沿って多数の角状穴が設けてあり,各穴の間には,白金等の触媒成分を担持した多孔質隔壁が位置している。
【0037】
次に,上記シエル95としては,円筒状で,SUS304の金属筒体を用いた。このものは,外径141mm,板厚1.5mmであった。
上記保持シール体2としては,厚み8mm,嵩密度0.2g/cm3の結晶質アルミナ繊維よりなる無機繊維マット状物を用いた。
上記帯状物281は,上記触媒担体とシエルとの間に組み付けた状態において充填密度が0.1〜0.6g/cm3となるよう調整された上記無機繊維マット状物と,15重量%以下の有機成分とからなる。
【0038】
本例においては,保持シール体2が触媒担体1の外周に円周状に巻回され,かつ触媒担体1の軸方向に3つに分割された帯状物281よりなる。また,この3ツの帯状物281の中の中央の帯状物281は,その両端部が他の帯状物の巻回当接位置280とは異なる巻回当接位置280において当接している。
【0039】
そのため,上記の各帯状物281は,全て,上記巻回に必要な同じ長さとすることができる(図3,図4)。それ故,従来例に示したごとき,切除部分を設ける必要がない。また,帯状物281の幅は従来より小さくすることができ,帯状物の製造が容易となる。したがって,保持シール体の作製は,高歩留り,低コストとなるばかりでなく,切除部分がなくなるため,産業廃棄物の発生量も減少し,環境面においても好ましい。
【0040】
また,保持シール体2は触媒担体1の軸方向に3分割されているので,例えば炭化水素化合物導入側に位置する入口側帯状物は,シール性向上のために他の部分の帯状物と比較して高密度の無機繊維マット状物を用い,他の帯状物は剛性を重視した無機繊維マット状物を用いることができる。即ち,部分的に任意の物性を有する保持シール体2とすることもできる。
【0041】
このように本例によれば,保持シール体が高歩留り,低コストで,部分的に異なる物性を有するものとすることもできる燃料電池用改質器を提供することができる。
【0042】
上記の異なる物性としては,密度,剛性などがある。また,上記帯状物は,上記触媒担体とシエルとの間に組み付けた状態において充填密度が0.1〜0.6g/cm3となるよう調整された上記無機繊維マット状物と,15重量%以下の有機成分とからなる。
【0043】
この場合には,上記組み付け後の充填密度が上記範囲にあるので,保持及びシール性に優れた効果を得ることができる。
また,上記保持シール体は,有機成分を含有しているのでマットの成形性及びシエルへのマットの圧入性に優れている。
【0044】
実施形態例2
本例は,実施形態例1において,保持シール体2における入口側に,高密度の帯状物を用いた例である。
即ち,触媒担体1の端部に位置する端部帯状物の中,燃料電池用改質器における炭化水素化合物導入側に位置する入口側帯状物は,水素を含む改質ガスを導出する側の出口側帯状物よりも無機繊維マット状物の密度が高い。
【0045】
本例においては,入口側帯状物としては,充填密度が0.40g/cm3に調整されている結晶質アルミナ繊維からなる無機繊維マット状物を,また出口側の他の2つの帯状物としては充填密度0.3g/cm3に調整されている結晶質アルミナ繊維からなる無機繊維マット状物を用いた。
その他は,実施形態例1と同様である。
【0046】
この場合には,触媒担体1とシエル95との間への改質ガスの洩れ流入を,一層確実に防止することができる。
また,実施形態例1と同様の効果を得ることができる。
【0047】
実施形態例3
本例は,図6,図7に示すごとく,保持シール体2として,複数に分割された巻回片250を用いた例である。
即ち,上記保持シール体2は,触媒担体1の外周に円周状に巻かれていると共に,その巻回方向において4個数に分割された巻回片250よりなり,該巻回片は,その一端に少なくとも1つの突状部251を有し,かつ他端には他の巻回片に設けた上記突状物251を嵌合する凹部252を有してなる。
【0048】
上記保持シール体2を作製するに当っては,図6に示すごとく,例えば長さ1mの無機繊維マット状物25を用い,これを図6(A),(B)に示すごとく,10個の上記巻回片250に切断する。そして,この10個の巻回片250の中4個を用いて触媒担体1の外周に固定配置する。
【0049】
この場合には,保持シール体2として触媒担体1への巻回方向において分割された巻回片を4個用いる。そのため,各巻回片は短片となり,長尺の無機繊維マット状物から,順次短片に裁断することができる。それ故,廃棄物となる切除分が極く少なくなり保持シール体の歩留りが向上し,低コストとなる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば,保持シール体が高歩留り,低コストで,部分的に異なる物性を有するものとすることもできる燃料電池用改質器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,中間部品及びシエルへの圧入の説明図。
【図2】シエルへ中間部品を圧入した状態の説明図。
【図3】無機繊維マット状物から3分割した保持シール体を作製する説明図。
【図4】実施形態例1における,(A)3分割された保持シール体の説明図,(B)保持シール体を触媒担体に巻く状態を示す説明図。
【図5】実施形態例1における,燃料電池用改質器及びその周辺機器等の説明図。
【図6】実施形態例2における,巻回片作製の説明図。
【図7】実施形態例2における,触媒担体に巻回片を巻回配置した中間部品及びシエルへの圧入の説明図。
【図8】従来例にかかる,保持シール体及び触媒担体の一体品をシエルに圧入する説明図。
【図9】従来例にかかる,保持シール体の作製の説明図。
【符号の説明】
1...触媒担体,
2...保持シール体,
20...中間体,
25,28...無機繊維マット状物,
250...巻回片,
281...帯状物,
95...シエル,
Claims (9)
- 炭化水素化合物を水素に改質する改質触媒を保持する触媒担体と,該触媒担体の外方を覆うシエルと,両者の間に配置した無機繊維マット状物からなる保持シール体とを有する燃料電池用改質器において,
上記保持シール体は,上記触媒担体の外周に円周状に巻回されていると共に触媒担体の軸方向に少なくとも3分割された帯状物よりなり,
かつ該帯状物の中少なくとも1つの帯状物は,他の帯状物の巻回当接位置とは異なる巻回当接位置において当接していることを特徴とする燃料電池用改質器。 - 請求項1において,上記帯状物は,同一の無機繊維マット状物を切断したものであることを特徴とする燃料電池用改質器。
- 請求項1又は2において,上記帯状物は,上記触媒担体とシエルとの間に組み付けた状態において充填密度が0.1〜0.6g/cm3となるよう調整された上記無機繊維マット状物と,15重量%以下の有機成分とからなることを特徴とする燃料電池用改質器。
- 請求項1において,上記触媒担体の端部に位置する端部帯状物の中,少なくとも燃料電池用改質器における炭化水素化合物導入側に位置する入口側帯状物は,水素を含む改質ガスを導出する側の出口側帯状物よりも無機繊維マット状物の密度が高いことを特徴とする燃料電池用改質器。
- 炭化水素化合物を水素に改質する改質触媒を保持する触媒担体と,該触媒担体の外方を覆うシエルと,両者の間に配置した無機繊維マット状物からなる保持シール体とを有する燃料電池用改質器において,
上記保持シール体は触媒担体の外周に円周状に巻かれていると共に,その巻回方向において複数に分割された巻回片よりなり,該巻回片は,その一端に少なくとも1つの突状部を有し,かつ他端には他の巻回片に設けた上記突状物を嵌合する凹部を有してなることを特徴とする燃料電池用改質器。 - 請求項5において,上記巻回片は,上記触媒担体とシエルとの間に組み付けた状態において充填密度が0.1〜0.6g/cm3となるよう調整された上記無機繊維マット状物と,15重量%以下の有機成分とからなることを特徴とする燃料電池用改質器。
- 請求項1〜6のいずれか一項において,上記保持シール体の無機繊維マット状物は,結晶質アルミナ繊維,アルミナ−シリカ繊維,シリカ繊維の少なくとも1種よりなることを特徴とする燃料電池用改質器。
- 請求項1〜7のいずれか1項において,上記無機質繊維マットは,その中のAl2O3,SiO2以外の物質が1重量%未満であることを特徴とする燃料電池用改質器。
- 請求項1〜8のいずれか1項において,上記無機質繊維マットはその中の塩素,硫黄又はリンの1種以上が合計で300ppm未満であることを特徴とする燃料電池用改質器。
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