JP4489547B2 - フォトマスクの搬送方法、露光方法及び露光処理システム、並びに半導体装置の製造方法 - Google Patents

フォトマスクの搬送方法、露光方法及び露光処理システム、並びに半導体装置の製造方法 Download PDF

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本発明は、フォトリソグラフィー工程を有する半導体装置の製造技術に関し、特にフォトリソグラフィー工程において使用するフォトマスクの再検査に起因する半導体ウエハのフォトマスク再検査待ち待機を解消するのに適用して有効な技術である。
以下に説明する技術は、本発明を完成するに際し、本発明者によって検討されたものであり、その概要は次のとおりである。
LSI(Large Scale Integrated circuit)等を含む半導体集積回路装置等の半導体装置の製造では、半導体ウエハ上への微細パターンの形成を、フォトリソグラフィー工程で行う。
かかるフォトリソグラフィー工程では、所望のパターンを有するレチクル等のフォトマスクを介して、半導体ウエハ上に塗布したレジストを露光し、露光後現像することで半導体ウエハ上にフォトマスクのパターンに合わせたレジストパターンを形成する。かかるレジストパターンをさらにエッチングマスクとして用い、所要のエッチングを施すことで、半導体ウエハ上に所望の微細パターンを形成する。
かかるフォトリソグラフィー工程では、前記レジストへの露光処理を行うに際して、先ず、どの半導体ウエハをどの露光装置で処理するのか特定すると共に、併せて露光装置への特定を行った半導体ウエハに合わせて使用するレチクルの特定とを行う。いわゆる半導体ウエハの割り付けと、それに合わせたレチクルの割り付けとを行う。
かかる割り付け指令に基づき、半導体ウエハとレチクルは、フォトリソグラフィー工程を構成する露光装置に搬送され、搬送されたレチクルを用いて半導体ウエハ上に所定の露光を行う。
フォトリソグラフィー工程で使用するシステム構成としては、例えば、半導体ウエハ上へのレジスト塗布、塗布後のレジストのプリベーキング、塗布されたレジストへの露光、露光後のレジストの現像、現像後のポストベーキング等の一連の処理を行う自動露光ライン構成が知られている。
かかる自動露光ライン構成は、半導体ウエハのレジスト上にレチクルをフォトマスクとして露光を行う露光装置と、上記レジスト塗布からポストベーキングまでの一連の処理を行うインライン方式の自動化ラインの構成である。
また、近年は、露光装置を中心として、レジスト塗布からポストベーキングまでの諸装置が、塗布されたレジストへの露光を行う露光装置を核として、周辺に、塗布装置、現像装置、ベーキング装置等を配置したクラスターツール化の装置構成も採用されている。
さらに、かかる装置構成と共に、フォトリソグラフィー工程の直前工程の処理が終了した半導体ウエハをロット単位で一旦格納するウエハストッカーや、フォトリソグラフィー工程で使用するレチクルを一旦格納するレチクルストッカー等も必要構成として配置されている。
露光装置での露光処理を効率よく行うべく、半導体ウエハとレチクルの上記露光装置への割り付け及び搬送は、コンピュータ等を用いて互いにプログラムにより関連づけられた上で制御されている。かかる制御に基づいて、ウエハストッカーから半導体ウエハが、レチクルストッカーからレチクルが、それぞれ露光装置に搬送される。かかる搬送に際しては、露光装置に半導体ウエハとレチクルとがほぼ同時に搬送されて、露光処理の開始に無駄な待ち時間等が発生しないように搬送タイミングの調整が図られる。
例えば、ウエハストッカーに入庫された半導体ウエハに合わせて、使用する露光装置と、露光装置で使用するレチクルが割り付けされる。原則として、ウエハストッカーへの入庫順に合わせて半導体ウエハの割り付けが優先的に行われ、露光装置への半導体ウエハの割り付け情報に合わせてレチクルの割り付けが行われる。かかる割り付け情報に基づいて半導体ウエハとレチクルが余り時間差をあけずに搬送され、露光等の一連のフォトリソグラフィー処理が行われる。
しかし、かかる処理方式では、原則的として、ウエハストッカーへの半導体ウエハの入庫順が着工優先順位の決定に考慮される等の処理ルールが採用されており、半導体ウエハの入庫順にフォトリソグラフィー工程の処理を行う通常処理では有効に機能するものの、通常処理の間に突発的に割り込み処理させる特急処理に対しては、往々にしてその対応が円滑に行えないとの指摘があった。
また、近年求められる多品種少量生産の実施に際しても、かかる半導体ウエハの入庫順等を処理ルールとして有する処理方式では、十分に効率的な生産対応が図れないという声もあった。
そこで、特許文献1では、その改善を図るべく、ウエハーロットを事前に与えた処理優先順にしたがって、事前の特定した露光装置に搬送せしめると同時或いはそれ以前にレチクルを前記の特定した露光置のレチクルチェンジヤーに搬送せしめるようにした技術が提案されている。
特開平3−293712号公報
ところが、上記フォトリソグラフィー工程の処理技術においては、以下の課題があることを本発明者は見出した。
本発明者は、フォトリソグラフィー工程で用いられるスキャナのスループット改善を目的として、フォトマスクとしてのレチクル搬送についての詳細な調査を行った。かかる調査において、予想外にレチクル検査で再検査が多いことが判明した。
半導体装置のフォトリソグラフィー工程で使用する近年のシステム構成では、レチクルの検査を、露光装置内に設けた検査装置で行うのが一般的になってきている。レチクルの検査自体は、約1分程度の極めて短い時間で行える。そのため、レチクル検査を露光装置内で行っても、露光装置内に搬送されてきた半導体ウエハとレチクルとのセッティングにおける露光開始に関しての無駄な時間差の発生は問題視されてこなかった。
確かに、レチクル検査の結果が良好である場合には、上記の如くレチクル検査に基づく上記時間差の問題は発生しない。しかし、レチクル検査の結果が不適と出た場合には、レチクルの再検査が必要となり、かかるレチクルの再検査には、数十分単位での時間が費やされることとなり、露光開始に関わる時間差の問題が発生する。特に、再検査の割合が高ければ高い程、トータル的に時間差は大きくなり生産効率に大きな影響を及ぼすこととなる。
検査不合格となったレチクルは、フォトリソグラフィー工程から別の検査エリアに搬送され、かかる検査エリア内で再検査が行われる。再検査の結果、先の検査結果が誤ったものである等の虚報の場合には、レチクルは再検査後速やかにフォトリソグラフィー工程の露光装置に戻される。しかし、再検査の結果如何によっては、異物除去等の適正化処理を施して、使用適否が適とされた状態で、レチクルが前記フォトリソグラフィー工程の露光装置に戻されることとなる。
そこで、かかる再検査を行った場合には、再検査が終了して使用が適と判断されて露光装置にフォトマスクが戻されるまで、半導体ウエハは露光装置内に待機させられることとなる。前記のようにかかる再検査に費やされる時間は、数十分単位で、平均して30分程必要となることが、本発明者の現場調査では確認された。勿論、再検査システムをどのように構成するかで、多少の違いはあると思われるが、一つの目安として上記30分を把握した。
上記の如く、レチクルの再検査が発生すると、露光装置に搬送されてきた半導体ウエハは、レチクルが再検査を終えて露光装置にセットされるまで、無駄な待機を余儀なくされる。フォトリソグラフィー工程の効率改善には、分単位、秒単位を争う程の熾烈な努力が注がれているが、かかる改善努力の中、数十分単位で無駄時間が発生するのでは、たとえかかる無駄時間の発生確率が小さくても極めて大きな問題である。
本発明者の前記フォトリソグラフィー工程におけるスキャナのスループットに関しての調査では、場合によっては、約5〜8%程度で推移することが分かった。そこで、例えば、現在のKrF光(波長248nm)の露光装置では7%の確率で再検査が発生すると想定すれば、これまでの処理方式では7%の再生と、7%の生産能力のロスが発生していることとなる。かかる再検査率を考慮すると、結果的に90%の稼働率の時には40%もサイクルタイムが長くなってしまうこととなる。極めて重大な問題である。
また、ArF光(波長193nm)を用いる露光処理のプロセスでは、経時的にHAZEと呼ばれる曇りがレチクルに発生することが報告されている。 Kurt R. Kimmel, et. al, "193nm haze contamination: a close relationship between mask and its environment", Proc. SPIE Vol.5256,PP.440-448、23rd Annual BACUS Symposium on Photomask Technologyに、その報告が見られる。
また、1枚のウエハの露光に2枚のレチクルを使用する90nm等のフォトリソグラフィー工程では、レチクルの使用枚数が増えるに従い、当然に再検査の確率は増加することが容易に予想される。1枚の半導体ウエハの露光に2枚のレチクルを使用する場合としては、例えば、Hiroshi Fukuda and Takuya Hagiwara," Patterning of random interconnect using double exposure of strong-type PSMs", in Proc. of SPIE Vol. 4346.Optical Microlithography XIV, pp. 695-702(2001)にその例が見られる。
上記の如く、1枚の半導体ウエハに使用するレチクルが多数枚になる程、レチクル検査に伴う再検査に費やされる時間は多くなる筈で、レチクルの交換頻度が高い少量多品種生産のシステムオンチップ(SOC:system on chip 、システムLSIとも言う)等では、かかる再検査に伴うロスタイムの問題は、今後避けて通れない重要な問題となると本発明者は考えた。
上記レチクルの再検査に必要な時間としては、レチクルを顕微鏡等で精査に検査する時間と、精査後必要に応じて異物除去等の適正な処理を施すのに必要な実質的な検査に費やされる時間と、併せて、レチクル検査が終了した露光装置のあるフォトリソグラフィー工程エリアと別の再検査エリア間とでのレチクル搬送時間も含まれる。単純計算では、レチクルの再検査が1枚から2枚になれば、実質的な再検査時間と搬送時間とはそれぞれ2倍となる筈である。レチクル枚数の増分に見合った分、再検査時間も増加することとなる。
これまでのフォトリソグラフィー工程の露光処理では、使用するレチクルが正常であるとの前提に立脚して予め処理プログラムが組まれているため、露光装置に半導体ウエハが搬送されるのにほぼ合わせてレチクルの搬送が行われる。そのため、露光装置への搬送後にレチクルの再検査が必要となると、前記の如く、レチクルの搬送に合わせて露光装置にほぼ同時に搬送されてきた半導体ウエハは、否応なしにレチクルの再検査が終了するまで露光装置に待機させられることとなる。
さらに、露光装置に搬送されてきた半導体ウエハは、その大前提として、上記の如く、使用するレチクルが正常との前提で搬送されてくるため、レチクルを用いた露光処理が速やかに行えるようにレジストが塗布された状態である。しかし、使用するレジストが、例えば、化学増幅型レジストと呼ばれる現在一般的に採用されているレジストの場合には、レジストが半導体ウエハに塗布されてから露光に至るまでの経過時間の長さによって、現像後の寸法が異なるという問題が発生する。
そのため、レジスト塗布後から露光開始までの時間を正確に管理しないと、現像後のパターンの寸法にバラツキが発生し、極めて重大な障害に繋がる。特に、パターンの微細化、細線化が求められる今日の状況では、かかる点は決して無視することはできない。
もちろん、現像後の寸法バラツキが許容限度を超えることが予想される程に露光装置内で、レジスト塗布後の半導体ウエハの待機が行われた場合には、半導体ウエハの再生処理が行われる。しかし、かかる対応でパターン寸法のバラツキ発生の問題に対処しても、かかる半導体ウエハの再生処理を行うには、例えば、実に約4時間等と言う極めて多大な時間が費やされることとなる。当該ロットの半導体ウエハのサイクルタイムにおけるタイムロスは、極めて大きく、深刻なものとならざるを得ない。
図1(a)、(b)に、これまでのレチクル搬送に伴うシーケンスの概要を模式的に示した。図1(a)に示すように、半導体ウエハのロットの割り付け及び使用するレチクルの割りつけが行われ、半導体ウエハの自動露光ラインへの到着、レチクルの露光装置への到着がほぼ同時になされたとする。
半導体ウエハは、自動露光ラインでレジスト塗布が施され、その後に露光装置に搬送される。一方、レチクルは、露光装置に搬送され、搬送後レチクル検査を経て、露光処理可能に露光装置にセットされる。レチクルが正常な場合には、図1(a)に示すように、レチクル検査は高速で処理がなされるため、検査終了後の正常なレチクルがセットされ、それまでに搬送されてきた半導体ウエハに対して障害となる程の時間差を発生させずに、速やかに露光が開始される。
しかし、レチクルに再検査が必要となった場合には、図1(b)に示すように、レジスト塗布後の半導体ウエハは、露光装置内で再検査が終了するまで、検査待ちと図中に示すように、再検査が終了するまで待機させられることとなる。前述の如く、最初の検査での異常発見が、誤測定等の虚報である場合には、再検査により正常であることが確認されるまでの比較的には短い時間の待機程度で済むが、異物発見等の場合には、異物の所在位置の確認と異物除去等の処理とを行わなければならず、虚報等の場合に比べてさらに時間がかかることとなる。
場合によっては、図1(b)に示すように、レジスト塗布後の露光開始までの適正な時間内で露光処理ができない場合も想定され、かかる場合には、半導体ウエハ側の再生処理を行わざるを得なくなる。図中に例示するように、かかる再生には、例えば、4時間程の時間が費やされることとなる。
かかるレチクル検査、再検査に伴うタイムロスについては、特許文献1に開示の発明では、十分に対応することはできない。特許文献1に記載の発明は、それまでのウエハストッカーへの半導体ウエハの入庫順に行う原則処理を、割り込みの特急処理、あるいは多品種少量生産等が行い易いように処理ルール等を変更する優れた内容の発明ではあるが、しかし、レチクル検査における時間的ロスの課題認識は全くない。そのため、レチクル検査のタイムロスを考慮した場合における適切なフォトリソグラフィー工程でのレチクル搬送に関しては、十分な対応ができない。
特許文献1の構成では、ウエハストッカー内の格納中の半導体ウエハの処理緊急性、ウエハ枚数、個々のレチクルの所在と、個々の露光装置の稼働状況と、個々のレチクルチェンジャーの収容余裕数との把握に基づき、予めプログラムした手順に従って、ウエハストッカー内の半導体ウエハの処理優先順位を決定し、半導体ウエハをロット単位で特定した露光装置に搬送すると同時、あるいはそれ以前にレチクルをその特定した露光装置に搬送する構成である。
かかる特許文献1の実施例にある処理手順に従い、共役関係にあるウエハとレチクルに、同時に搬送指示がかかった場合を想定すると、ウエハの処理工程の方がレチクルに比べて多く、5〜10分程度の時間がかかるため、必然的にレチクルの方が早く露光装置に到着する。しかし、レチクル検査で異常が発見された場合は、例えば、レチクルに異物がある場合や誤測定のあった場合には、再検査や異物除去が必要となり、前記の如く、平均30分程度余分に時間が必要になり、ウエハの方が先に到着してしまい、図1(b)に示したような検査待ちの状態が発生する。
特許文献1に記載の発明の構成では、上記の如く、露光装置に搬送された後で行うレチクルの検査、再検査については一切の考慮がなされておらず、特許文献1に記載の発明を適用しても、上記の如きレチクルの再検査に伴う半導体ウエハの待機時間に関しては、十分に対処することができない。
また、特許文献1に記載の構成では、予めプログラムで着工優先順位を決めてその露光装置へのレチクル、半導体ウエハの双方の到着をほぼ同時、あるいはレチクルの方が先に到着するようにしているが、図2に示すようにレチクルの再検査に関しては、どの程度の時間がかかるかは不明で、予測不可能である。
図2に示すように、レチクルの検査に関しては、確かにレチクルの割り付け完了後から露光装置までの搬送時間は予想可能な時間であり、且つ露光装置に搬送された後での検査時間もレチクル検査装置の仕様により決定される定数として扱えるものである。しかし、再検査にいたっては、検査結果が虚報である場合と、実際に異物を除去する等の適正化処理を要する場合とでは、再検査に要する時間は全く異なる。
このように再検査の時間に関しては、図2に示すように、どのように変化するか把握しがたい変数であり、時間不確定として把握すべきものである。かかる時間不確定を考慮して、予めレチクルと半導体ウエハの搬送について、レチクルがそれ以前に搬送できるようにプログラムすることは実際的には不可能である。何ら時間不確定に対する考慮をせずに、事前プログラムを設定することは不可能である。かかる観点からも、特許文献1に開示の発明の構成では、本発明者が認識した課題の解決は行えないことが明白である。
本発明者は、パターンの微細化がますます要請され、且つ半導体ウエハの1枚当たりのレチクルの使用枚数が増える構成も検討される中、レチクルの再検査に伴う半導体ウエハの待機時間の解消を図る技術的解決は急務の課題と考えた。
本発明の目的は、露光処理ステップへの半導体ウエハとレチクルとの搬送において、レチクルの再検査が発生した場合でも、半導体ウエハを待機させることがないようにレチクル搬送の適切なタイミング技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
すなわち、レチクル再検査に伴う検査待ちがレジスト塗布後の半導体ウエハに発生しないように、予めレチクルの再検査に必要な時間を考慮した時間分、半導体ウエハの到着前より早めに露光処理ステップへのレチクル搬送を行う。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
本発明では、予めレチクルの再検査に必要な時間を考慮した時間分、半導体ウエハの到着前より早めに露光処理ステップへのレチクル搬送を行うため、レチクルの再検査が必要となった場合でも、これまでとは異なり、レチクル再検査に伴う半導体ウエハの検査待ちの発生を防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明に係るフォトマスクの搬送方法、露光方法、露光処理システム、半導体装置の製造方法についてまとめて説明する。
図3は、本発明に係る露光処理システムの要部構成を模式的に示す説明図である。図4、露光装置で使用するスキャナの主要構成を模式的示す説明図である。図5は、本発明に係るフォトマスクの搬送方法におけるフローを模式的に示す説明図である。
本発明に係るフォトマスクの搬送方法は、半導体装置のフォトリソグラフィー工程における露光処理ステップへの半導体ウエハとフォトマスクとの搬送タイミングに関する技術である。
前述の如く、これまでのかかる搬送タイミングの設定に関しては、露光処理ステップへ搬送されたフォトマスクが、正常であるとの前提で行われていたため、露光処理ステップに搬送された後で、フォトマスク検査にて異常が発見され、フォトマスクの再検査が必要となった場合には、既に露光処理を受けるために搬送されていたレジスト塗布後の半導体ウエハスを無駄に待機させることとなっていた。
本発明は、かかるレチクル等のフォトマスクの露光処理ステップへの搬送後の再検査に関わるレジスト塗布後の半導体ウエハの待機時間の無駄を解消し、露光処理、フォトリソグラフィー工程のサイクルタイムの効率改善、さらには、待機時間に基づく現像後のパターン寸法のバラツキ等の品質面での改善を図るものである。
以下の説明では、フォトマスクとしてスキャナ等の縮小投影露光装置に適用するレチクルを例に挙げて説明する。しかし、本発明の適用に際しては、等倍投影型露光装置で使用するレチクル以外のマスクを用いる場合にも当然に適用できるものである。
図3にその要部構成を示すように、本発明に係る露光処理システムAは、露光処理手段10としての露光装置10aと、半導体ウエハにレジストを塗布するレジスト塗布手段としてのレジスト塗布装置20aと露光後の現像を行う現像手段としての現像装置20bとが設けられたレジスト塗布現像装置20が、レジスト塗布−露光−現像が、一貫処理可能にクラスターツール化されて構成されている。かかる露光処理システムAは、図示はしないが、フォトリソグラフィー工程エリアに配置されている。
このようにクラスターツール化した構成を採用することで、レジスト塗布手段、露光手段、現像手段の手段間の搬送に関わる時間を短くし、レジスト塗布後の半導体ウエハの引き置き時間に起因する寸法精度の劣化を極力回避するようにしている。しかし、本発明の適用は、かかるクラスターツール化以外の構成にも、当然に適用することができる。例えば、インライン方式のライン構成でも当然に適用できる。
露光装置10aは、図3に示すように、露光処理を行う縮小投影露光装置としてのスキャナ本体11と、露光装置10aに搬送されたレチクルを一旦保管するレチクルバッファ12と、露光装置10aに搬送されたレチクルを自動検査するレチクル検査装置13とから構成されている。
スキャナ本体11は、図4に示すように、例えば、縮小比4:1の走査型縮小投影露光装置に構成されている。露光条件は、例えば、露光光Lpとしては、露光波長248nm程度のKrFエキシマレーザ光を用い、光学レンズの開口数NA=0.65、照明の形状は円形であり、コヒーレンシ(σ:sigma)値=0.7である。ただし、露光光Lpには、例えば、g線、i線、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)またはF2(フッ素)ガスレーザ光(波長157nm)を用いても構わない。
露光光源E1から発する光は、フライアイレンズE2、アパーチャE3、コンデンサレンズE4、E5およびミラーE6を介してマスクRETを照明する。光学条件のうち、コヒーレンシはアパーチャE3の開口部の大きさを変化させることにより調整した。フォトマスクRET上には異物付着によるパターン転写不良等を防止するためのペリクルPEが設けられている。
フォトマスクRET上に描かれたマスクパターンは、投影レンズE7を介して処理基板である半導体ウエハ(被処理対象体)W上に投影される。尚、フォトマスクRETは、マスク位置制御手段E8およびミラーE9で制御されたステージEst上に載置され、その中心と投影レンズE7の光軸とは正確に位置合わせがなされている。
フォトマスクRETは、その第1主面が半導体ウエハWの主面(デバイス面)に向けられ、第2主面がコンデンサレンズE5に向けられた状態でステージEst上に置かれている。従って、露光光Lpは、フォトマスクRETの第2主面側から照射され、フォトマスクRETを透過して、フォトマスクRETの第1主面側から投影レンズE7に照射されることとなる。
半導体ウエハWは、その主面を投影レンズE7側に向けた状態で試料台E11上に真空吸着されている。半導体ウエハWの主面上には、露光光に感光するレジストが塗布されている。試料台E11は、投影レンズE7の光軸方向、すなわち、試料台E11の基板載置面に垂直な方向(Z方向)に移動可能なZステージE12上に載置され、さらに試料台E11の基板載置面に平行な方向に移動可能なXYステージE12上に搭載されている。
ZステージE12及びXYステージE13は、主制御系E14からの制御命令に応じてそれぞれの駆動手段E15、E16により駆動され、所望の露光位置に移動可能に構成されている。その位置はZステージE13に固定されたミラーE17の位置としてレーザ測長機E18で正確にモニタされている。また、半導体ウエハWの表面位置は、通常の露光装置が有する焦点位置検出手段で計測される。計測結果に応じてZステージE12を駆動させることにより、半導体ウエハWの表面は常に投影レンズE7の結像面と一致させることができる。
フォトマスクRETと半導体ウエハWとは、縮小比に応じて同期して駆動され、露光領域がフォトマスクRET上を走査しながらマスクパターンを半導体ウエハW上に縮小転写する。このとき、半導体ウエハWの表面位置も上述の手段により半導体ウエハWの走査に対して動的に駆動制御される。
半導体ウエハW上に形成された回路パターンに対してフォトマスクRET上の回路パターンを重ね合わせ露光する場合、半導体ウエハW上に形成されたマークパターンの位置をアライメント検出光学系を用いて検出し、その検出結果から半導体ウエハWを位置決めして重ね合わせ転写する。尚、主制御系E14はネットワーク装置と電気的に接続されており、スキャナ本体11の状態の遠隔監視等が可能となっている。
上記構成のスキャナ本体11を有する構成の露光装置10aには、図3に示すように、レチクルの自動搬送手段30が連絡されている。自動搬送手段30は、天井に敷設された軌道30aと、軌道30aに沿って走行する自動搬送装置30bとから構成される。自動搬送装置30bに搭載されたレチクルポッド31a等のレチクル搬送容器31に収納された状態で、レチクルストッカー32から、レチクルが露光装置10aに搬送されてくる。かかるレチクルの露光装置10aへの搬送は、コンピュータ等を用いた図示はしないフォトマスク割り付け搬送制御手段としてのレチクル割り付け搬送制御手段からの指示により適宜行われる。
一方、レジスト塗布現像装置20には、図3に示すように、ポート21が設けられ、ポート21を介して、外部とレジスト塗布現像装置20との半導体ウエハの受け払いが行われる。例えば、フープ等のウエハ搬送容器22に収納された状態で、図3に示すように、ウエハストッカー23から所要の半導体ウエハがロット単位で、床上に敷設した軌道33を走行するRGV(rail guided vechicle)34a等の自動搬送装置34で、レジスト塗布現像装置20に搬送される。かかる半導体ウエハの搬送は、コンピュータ等を用いたウエハ割り付け搬送制御手段からの指示により適宜行われる。
レジスト塗布現像装置20に搬送された半導体ウエハは、ウエハ搬送容器22から枚葉毎に取り出され、レジスト塗布装置20aに送られ、所要のレジストの塗布が施される。レジスト塗布後は、露光装置10aのスキャナ本体11に送られ、レチクルを介して所要の露光処理が施される。露光処理が施された半導体ウエハは、レジスト塗布現像装置20に設けた現像装置20bに送られ、所要の現像が施される。このようにして一連のフォトリソグラフィー工程が終了した半導体ウエハは、ポート21から、ウエハ搬送容器22等に収納された状態で、次工程に搬送される。
かかる要部構成を有する露光処理システムAでは、前記ウエハ割り付け搬送制御手段とレチクル割り付け搬送制御手段とは、ソフトウエア上、独立に制御されるように構成されている。これまでの構成では、露光処理における半導体ウエハとレチクルとを時間差なくセットできるように、半導体ウエハとレチクルとは、ソフトウエア上では両者の割り付け搬送が互いに関連づけられて制御されており、レチクルの割り付け、搬送のみ、半導体ウエハとは関係なく処理することはできなかった。
しかし、本発明の露光処理システムAでは、レチクルの割り付け、搬送と、半導体ウエハの割り付け、搬送とは、相互に関係なく処理できるように構成されている。かかる構成の露光処理システムAを用いることで、露光装置10aに搬送されたレチクルに再検査が必要となった場合でも、レジスト塗布された半導体ウエハを露光装置10a内で、長時間にわたり再検査待ちの状態で待機させる必要がなくなった。
かかる再検査待ちの状態を現出させないようにするには、以下のようにレチクルの搬送を制御して、本発明に係るフォトマスクの搬送方法を実施すればよい。かかるフォトマスクの搬送方法を用いることでフォトリソグラフィー工程のサイクルタイムを短縮する本発明に係る露光方法及び半導体装置の製造方法を実行できる。以下、詳細に説明する。
本発明に係る半導体装置の製造方法では、フォトリソグラフィー工程の直前の工程が終了した半導体ウエハは、フォトリソグラフィー工程に進む前に、一旦、ウエハストッカー23に保管される。フォトリソグラフィー工程で使用するレチクルは、レチクルストッカー32に一時保管されている。すなわち、次のフォトリソグラフィー工程に入る半導体ウエハと、フォトリソグラフィー工程で使用されるレチクルとは、ウエハストッカー23、レチクルストッカー32にそれぞれ一時保管されて、所要の割り付け、搬送に備えて準備されている。
この状態で、図5の本発明に係るフォトマスクの搬送方法のフロー図に示すように、ステップS101で、ウエハストッカー23に一時保管されている半導体ウエハの入庫状況を踏まえて、かかる保管されている半導体ウエハの露光処理が適切に行える着工露光装置の検索を行う。その後、ステップS102に示すように、検索により着工可能な露光装置のリストアップを行う。かかるリストアップが行われた後に、ステップS103に示すように、ウエハストッカー23に入庫されている半導体ウエハのうち、それぞれの生産状況を勘案して露光処理の着工順位付けを行う。
ステップS103により決定された着工順位に従って、ステップS104では、最初に着工する半導体ウエハのレシピから使用するレチクルを特定し、かかるレチクルがレチクルストッカー32内に保管されているか否かチェックする。もし、最初に着工する予定のレチクルが、レチクルストッカー32に入庫されていない場合には(図中、Noと表示)、ステップS105に示すように、着工順位が最初の半導体ウエハの露光処理をキャンセルする。併せて、次順位の半導体ウエハに関してのレチクルの入庫状況をステップS104に戻ってチェックする。
一方、ステップS104で、最初の順位の半導体ウエハで使用するレチクルがレチクルストッカー32に保管されていることが確認された場合には(図中、Yesと表示)、ステップS106で、先にリストアップした着工可能な露光装置群から、当該半導体ウエハの露光処理に適当な露光装置を特定し、ステップS104で既に保管状況を確認してあるレチクルのかかる露光装置への割り付け、搬送を指示する。
かかるレチクルの割り付け搬送指示は、図5に示すように、レチクル割り付け搬送制御手段40としてのコンピュータサーバー40aから行われる。かかるコンピュータサーバー40aからの指示に基づき、使用するレチクルがレチクルストッカー32から、図3に示すように、レチクルポッド31a等のレチクル搬送容器31に収容されて、フォトリソグラフィー工程エリアの露光装置10aに搬送される。
露光装置10aに搬送されたレチクルは、ステップS107で、図3に示すように露光装置10a内に設けたレチクル検査装置13で検査される。かかるレチクル検査で適と判断された場合には、検査済のレチクルは、ステップS109に示すように、露光装置10a内のレチクルバッファ12に一旦保管され待機させられる。
上記レチクル検査で、何らかの異常が発見され不適と判断された場合には、かかる不適レチクルは再検査に回され、ステップS108に示すように、再検査でクリーニング等の処理が施される。再検査では、必要に応じて、例えば異物除去処理等の適正化処理が施され、かかるクリーニングにより使用可能な状態にまで回復させられる。このようにして使用不適の状態が、再検査を経て使用可能な状態と判断されるまでに回復された後、かかる再検査済のレチクルは、ステップS106、107を通過して、ステップS109でレチクルバッファ12に一旦収容される。
上記レチクルの再検査は、使用不適のレチクルをフォトリソグラフィー工程エリア内の露光装置10aから、フォトリソグラフィー工程エリアとは別に設定した再検査エリアに搬送して行われる。再検査エリア内では、顕微鏡等によりレチクル面を精査して再検査が行われる。必要に応じて、クリーニング等のいわゆる異物除去処理が施され、かかる適正化処理により使用適の状態にされる。
このように、レチクルの再検査においては、再検査処理のエリアが、フォトリソグラフィー工程エリアとは別のエリアで、汚染クラスの異なる区域で行われる。両フォトリソグラフィー工程エリアと再検査エリアとの往復、再検査エリア内での再検査時間、異物除去処理等の適正化処理時間を考慮すると、再検査平均時間は約30分かかることが、本発明者の実験に基づき試算された。
本発明者の実験によれば、図6(a)に示すように、レチクルの再検査時間の分布状況を確認すると、再検査時間はレチクルの異常状況により種々異なる時間を費やすこととなるが、しかし、再検査時間を50分までとすると、再検査時間の50分までに含まれる再検査ケースの割合が約80%も占めるようになることが分かる。さらに、一部、再検査の方法等で作業手順等の簡単に対処できる時間短縮を図ると、図6(b)に示すように、再検査ケースの全体の約97%(2σ)〜99%程度までも占めるまでとなり、実質的にこの時間範囲内であれば、再検査が発生した場合の約97%〜99%程度はこの時間内で再検査を終了させ得ることが確認できた。
そこで、上記の如く、半導体ウエハに先行してレチクルを露光装置に搬送するに際しては、平均再検査時間より長く、且つ、上記50分以内で抑えれば、再検査が発生しても97%の確率で、レチクルの再検査の発生に伴う半導体ウエハの待機解消が図れることが分かった。
平均再検査時間の下限に関しては、これまでの説明からも分かるように、レチクル再検査に要する物理時間より長く設定しておけばよい。さらに、本発明者はレチクルを半導体ウエハに先行して搬送するに際して、適切な上限があるのか考えた。
レチクルの事前配膳のタイミングの上限に関しては、レチクルバッファの収容能力(Nb)及びロットのプロセス時間(RPT)に依存すると考えられる。すなわち、可能最大時間はNb×RPT以下となる。例えば、Nb=6、RPT=12分では72分となる。それ以上は意味を持たない。
また、その露光装置のロット再割付けにより、優先順位の高いロットの割り込みが重なり、結果的に当初に搬送されたレチクルは他装置に回る可能性があり、必要以上に搬送しておくことは望ましくない。実績データによれば、50分としておけば、全体の99.7%をカバーできるため、これが一つの目安となる。また、最優先ロットの事前割り付けを考慮した場合でも、到着時間の確定の精度がおよそ1時間程度であることを考慮すれば、かかる50分と言う上限は妥当な値と言える。
本発明者は、露光処理ステップの露光装置への半導体ウエハの到着前に、レチクルの搬送を終了するには、時間的目安として、上記観点から、例えば実用的には、半導体ウエハ到着後から起算して、30分以上、50分以内であれば十分であると考えた。また、かかる時間の起算点は、上記の如く、半導体ウエハの到着後、すなわち到着時点を起算点として考えてもよいが、半導体ウエハの露光開始の時点を起算点として、かかる露光開始の時点より前で、30分以上、50分以内と規定しても構わない。要は、かかる30分以上、50分以内の時間範囲でレチクルの再検査が終了して、再検査が終了したレチクルで、レジスト塗布後の半導体ウエハの露光開始が速やかに行えるように、前記時間範囲の起算点を選択すればよく、上記起算点に限定する必要はない。
このようにしてレチクルは再検査の時間分先行して露光装置に搬送され、再検査が終了された状態でレチクルバッファに保管されるが、一方、半導体ウエハは、ロット単位で、前述の如く、ウエハストッカー23に保管され、図5のステップS200に示すように割り付け待機の状態にされている。
半導体ウエハの割り付け搬送は、前述の如く、レチクルの割り付け搬送とは独立に制御されている。すなわち、図5に示すウエハ割り付け搬送制御手段50としてのコンピュータサーバー50aにより制御されて、ウエハストッカー23から、所要の半導体ウエハが、使用する露光装置10aに割り付けされ、かかる露光装置10aとクラスターツール化された構成のレジスト塗布現像装置20へ搬送される。
かかる半導体ウエハの割り付け搬送に際しては、図5に示すように、ステップS201で、予め、当該半導体ウエハが使用するレチクルが露光装置10a内のレチクルバッファ12内にあるか否か確認する。所望のレチクルがレチクルバッファ12内に入庫していない場合には(図中、Noと表示)、ステップS202に示すように、半導体ウエハの割り付け搬送のためのウエハストッカー23内での割り付け待機をキャンセルする。次の順位の半導体ウエハについて、割り付け搬送のための待機を行わせる。
尚、上記のように半導体ウエハのプロセススタートに際して、使用するレチクルのレチクル異物検査が完了されていることを確認し、異物検査が完了していない場合はそのオペレーションをキャンセルすることとしたが、キャンセルさせることなく、着工待ち行列の順位を1つ下げるようにしてもよい。キャンセルする場合よりも、この方が、当該ロットの半導体ウエハのサイクルタイムを短くすることができ好ましい。
ステップS201で、半導体ウエハで使用するレチクルが、露光装置10a内のレチクルバッファ12内に保管されていることが確認できた場合は(図中、OKと表示)、ステップS203で、半導体ウエハの割り付け、搬送を、ウエハ割り付け搬送制御手段50としてのコンピュータサーバー50aから指示する。かかる指示に従い、当該半導体ウエハは、ウエハストッカー23からロット単位でレジスト塗布現像装置20へ搬送される。
搬送された半導体ウエハは、ステップS204に示すように、一連のプロセスが開始される。すなわち、その上に所定層厚で、スピン塗布法等の方法で所定層厚にレジストが塗布され、レジスト塗布後の半導体ウエハが露光装置10aのスキャナ本体11に搬送されセットされる。予めレチクルバッファ12内に検査済の状態で待機させられていたレチクルが、スキャナ本体11に半導体ウエハが到着するまでにセットされ、レジスト塗布後の半導体ウエハのセットに合わせて、速やかに露光処理が施される。露光処理がなされた半導体ウエハは、前述の如く現像処理に回され、さらに現像終了後は次工程にロット単位で搬送される。
このようにして本発明に係る露光処理システムにおけるレチクル割り付け搬送制御手段40、ウエハ割り付け搬送制御手段50を、独立に制御することで、レチクルを半導体ウエハより、再検査に要する時間分先行して露光装置10aに到着させられるので、半導体ウエハとレチクルとをほぼ同時に露光装置に搬送するこれまでの方式とは異なり、レチクルに再検査等が発生しても、半導体ウエハを徒に検査待ちの状態で待機させることがない。
本発明者は、上記の如く、レチクルを、レチクルの再検査に要する時間分先行して到着させるに際しては、前述の如く、再検査に要する時間は極めて不確定な時間であることから、かかる不確定時間をどのように扱うか考慮し、平均再検査時間という概念を採用することに着想した。かかる平均再検査時間としては、再検査ケースの殆どが、例えば97%以上が、かかる再検査時間内で使用不適の状態を適と判断できるまでに適正化処理を施すことが可能な時間として規定することとした。
平均再検査時間の算出に際しては、前述の如く、露光装置内から再検査が必要なレチクルを再検査エリア内に搬送し、また再検査終了後に露光装置内に戻すまでの搬送時間も含んで計算しなければならない。そこで、かかる搬送手段の条件を設定した上で、再検査時間を算出した。
再検査時間の算出に際しては、これまでの搬送手段を踏襲した状態を想定して、算出するようにした。図7(a)には、平均再検査時間の算出に際して想定したこれまでの再検査に要する搬送ルートの構成を示す。
図7(a)に示すように、これまでのフォトリソグラフィー工程におけるフォトリソグラフィー工程エリア100と、再検査エリア200とは、別に設定されている。フォトリソグラフィー工程エリア100には、レチクルストッカー110が設けられ、フォトリソグラフィー工程の露光装置10aで使用するレチクルが複数枚一時保管できるようになっている。再検査エリア200内にも、レチクルストッカー210が設けられている。
かかるレチクルストッカー110は、露光装置10a側に設けたレチクル検査装置13との間で、オーバーヘッドトランスポート等の天井軌道走行型搬送車120により、レチクルの受け渡しが行えるようになっている。また、レチクルストッカー110は、再検査エリア200内のレチクルストッカー210と、オーバーヘッドシャトル等の天井軌道走行型搬送車130により、レチクルの受け渡しが行えるようになっている。レチクル検査装置13とレチクルストッカー110の間、レチクルストッカー110、210間の搬送は、レチクルポッド31a等に構成したレチクル搬送容器31に収容された状態で受け渡しが行われる。
フォトリソグラフィー工程エリア100内の露光装置10aに設けたレチクル検査装置13で、異常が発見された場合には、かかるレチクルは、レチクルポッド31a等のレチクル搬送容器31に収納された状態で、天井軌道走行型搬送車120によりレチクルストッカー110へ搬送され、取り置かれる。
レチクルストッカー110に取り置かれた再検査用のレチクルは、天井走行型搬送車130により、再検査エリア200内のレチクルストッカー210に搬送され、取り置かれる。レチクルストッカー210内に取り置かれたレチクルは、天井側にクリーンベンチレーション220等で所定のクリーン度のクリーンルームに構成された再検査室230に搬送される。
再検査室230内では、図7(a)に示すように、人により、再検査室230に運ばれてきたレチクルの再検査が精査に行われる。例えば、顕微鏡等でレチクル面の異物の確認が行われ、必要に応じて異物除去処理が行われる。異物除去処理が済んで使用可能性が適と判断されたレチクルは、フォトリソグラフィー工程エリア100内から再検査室230に搬送されてきたのと逆のルートを辿って、レチクルストッカー110内に搬送され、再度レチクル検査装置13で検査される。
かかる図7(a)に示す搬送経路を経て再検査用のレチクルがフォトリソグラフィー工程エリア100と、再検査エリア200を往復する場合には、片道で平均約10分と見積もって、往復で約20分である。さらに、再検査室230内での再検査に要する時間は、異物除去処理を含めて、平均で約10分である。そこで、本発明者は、図7(a)に示すようなに搬送経路を再検査用レチクルが通ると想定した場合には、約30分かかることとなり、かかる約30分を平均検査時間として採用した。
図7(b)には、上記説明の再検査用レチクルの搬送状況を分かり易いように図示した。例えば、S1で露光装置内でのレチクル異物検査を行い、S2の天井軌道走行搬送により搬送され、S3でフォトリソグラフィー工程エリア(図中フォトエリアと省略)のレチクルストッカーに取り置きされ、その後S4の天井軌道走行搬送により搬送され、再検査エリアのレチクルストッカーに取り置かれ、S5でレチクルの異物が確認され除去作業が行われて再検査が終了する。露光装置内でのレチクル検査によりレチクル異常が発見された場合には、S1→S2→S3→S4→S5→S6のルートで搬送され、再検査が終了して使用可能性が適と判断された場合には、逆に、S6→S5→S4→S3→S2→S1の順で逆搬送される。
かかる効果をより具体的に示すと、以下のようになる。すなわち、例えば、使用するレチクルの7%が再検査が必要であると想定する。尚、かかる7%のレチクルの再検査率は、本発明者がフォトリソグラフィー工程におけるスキャナのサイクルタイムの改善のために調査している中で実際に把握した数値を考慮して想定したもので、単なる裏付けの全くない想定数値とは異なり、極めて実際的な数値として把握することができる。
かかる条件設定の下、待ち行列理論を適用してどの程度のサイクルタイムの改善効果が得られるか算出した。その結果は以下のようになる。
先ず、半導体ウエハのロット単位での平均到着数をλとし、平均着工能力をμとし、着工窓口数をSとし、占有率(Tool Utilization)をρ=λ/μとし、ロットのプロセス時間をRPTとすると、到着確率がポアソン分布に従い、着工払い出し確率が指数関数分布に従うとき、サイクルタイム(CT)は以下の式、数1、数2に従う。
Figure 0004489547
Figure 0004489547

ここで、上記式でS=2とすると、サイクルタイムをロットのプロセス時間RPTで規格化したCT/PRTで示されるX-factorと、占有率(Tool Utilization)には、図8(a)に示すような関係が見られる。図8(a)からは、横軸にとった占有率(Tool Utilization )が90%のときには、ロット単位でのプロセス時間で規格化したサイクルタイムは、40%の改善効果があることが分かる。
このようにこれまでは特段の注意が払われていなかつたレチクルの再検査に関しては、上記説明の本発明に係る露光処理システムを用いて本発明に係るレチクルの搬送方法を適用することで、仮に7%も発生すると想定したこれまで放置されていたレチクル検査の再検査に基づくレジスト塗布ウエハのレチクル待ち時間による寸法精度の劣化、その劣化に基づくウエハ再生に費やす4時間の停滞時間、7%の再生率による生産能力の7%低下を一挙に改善することができ、上記の如く、40%のサイクルタイムの改善が図れることとなる。
図8(b)には、実質的なサイクルタイムの改善効果をグラフとして示した。図8(b)から分かるように、再検査を全く考慮することなく、レチクルと半導体ウエハとをほぼ同時に搬送する場合に、仮に7%の割合で再検査が発生して、その都度、検査待ちとしての半導体ウエハの無駄な待機時間が発生したとすると、サイクルタイムは4.5として示される。
しかし、本発明を適用することで、当初から再検査が所定の割合で発生するものとの前提に立って、再検査に要する時間分だけ先行してレチクルを半導体ウエハより先行して露光装置等の露光エリアに到着させることで、レチクルの検査、再検査をその時間内で行い、半導体ウエハに無駄な待ち時間を発生させないようにし、結果として、サイクルタイムを2.6にまで短縮することができた。実に約40%のサイクルタイムの改善が図れることとなる。
因みに、かかるサイクルタイムの改善効果を金額換算すると、全フォトリソグラフィー工程で13時間のリードタイムを低減し、12000枚/月のφ300ウエハ製造ラインで10億円の投資削減効果があると試算される。
以上に説明の本発明の適用に関しては、半導体装置の内でもレチクル交換頻度の高い少量多品種のSOC(system on chip)、特にウエハのロット交換頻度よりもレチクル交換頻度のほうが高くなる90nm以降の製品において、よりその効果が強く顕在化される。
因みに、本発明との比較のためにこれまでのレチクルの搬送方式を、図9にフローとして示した。図9に示すように、ステップS300では、ウエハストッカー23内に半導体ウエハが割り付け待機させられている。その後、コンピュータサーバー60a等に構成されたウエハ・レチクル割り付け搬送制御手段60により、ステップS310に示すように、半導体ウエハとレチクルとの双方を関連づけた割り付けを行う。
さらに、ステップS320でレチクルの露光装置への割り付けが行われ、搬送が指示される。露光装置に搬送されたレチクルは、ステップS330で示すように、レチクルの異物検査が行われ、異物検査で異常が発見された場合には、ステップS340に示すように、レチクルの再検査によるクリーニング等が行われる。ステップS340で相前後して半導体ウエハの搬送が指示されレチクルの再検査が行われている間は、半導体ウエハは露光装置で検査待ちの状態で待機させられている。
ステップS340で再検査により使用可能性が適と判断されたレチクルは、露光装置に戻され、その後ステップS350に示すように、半導体ウエハへの露光処理が開始されてプロセススタートとなる。しかし、かかるこれまでの方式では、ステップS330→ステップS340を経て再検査が行われ露光装置に戻されるサイクル分、半導体ウエハは露光装置内に停滞することとなり、最悪の場合には、レジストを塗布した半導体ウエハの再生が必要となる場合も起きる。
(実施の形態2)
上記実施の形態では、レチクルの平均再検査時間分、前倒しにしてレチクルだけを、先に露光装置に搬送しておく構成であったが、レチクル検査は露光装置内で高速で行うが、再検査に関しては、露光装置から外部に出して、例えば、露光装置が配置されているフォトリソグラフィー工程エリア外の再検査エリアに搬送して、再検査エリア内に設けた再検査室で行う場合を示した。
かかる場合の平均再検査時間には、フォトリソグラフィー工程エリア内から、再検査エリア内間のレチクルの往復搬送時間が含まれており、かかる時間の平均再検査時間に占める割合は、前記の如く無視することはできない程である。これまでの再検査の方式を採用する場合に試算した前述の平均再検査時間の約30分のうち、約20分はかかるエリア間の搬送に使用される時間であった。
そこで、本発明者は、平均再検査時間の内、顕微鏡によりレチクル面を精査したり、レチクル面の異物を除去する等の実質的に再検査に要する時間は俄にその短縮は難しいが、搬送時間の短縮なら図れるのではないかと考えた。上記平均再検査時間に占める搬送時間の割合は、実に2/3であり無視できない。
本発明者は、図10に示すように、露光装置10a内に、レチクル検査装置13と併置してレチクル再検査装置14を設ける構成を発案した。かかるレチクル再検査装置14は、例えば、レチクル検査装置13で異常が発見された場合に、再度レチクル面を詳細に自動で精査するレビュー機能を設けた構成とすればよい。
再検査の中には、レチクル検査で異物発見との虚報も含まれるが、かかる虚報の場合でも、これまでは異なるエリア間を搬送して再検査する必要があり、平均再検査時間の搬送時間の約20分は縮めようがなかった。しかし、レビュー機能を設けておけば、露光装置10a内でレチクル検査時の虚報確認が速やかに行え、エリア間の搬送時間が省略できる分、再検査時間の大幅な短縮となる。
また、レビュー機能に加えて、異物除去機能を有する構成を付加すればより好ましい。かかる異物除去機能を有していれば、虚報の確認をも含めて、露光装置10a内で再検査を済ませることができ、上記平均再検査時間の約30分は、単純計算で約10分程度に短縮されることとなる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
上記実施の形態では、本発明の説明に際して、レチクルを例に挙げて説明したが、縮小投影露光用のフォトマスクとしてのレチクル以外にも、等倍露光用のマスクに本発明を適用しても構わない。
また、上記説明では、レチクルを用いる露光処理手段として、走査型縮小投影露光装置のスキャナを例に挙げて説明したが、その他の形式の縮小投影露光装置に適用しても構わない。
本発明は、半導体装置の製造分野等におけるレチクル等のフォトマスクを使用するフォトリソグラフィー工程で有効に利用可能である。
(a)はレチクルの再検査がない場合の露光処理開始の状況を示す説明図であり、(b)再検査がある場合の露光開始の遅延状況を示す説明図である。 再検査の時間が不確定であることを分かりやすく示す説明図である。 本発明に係る露光処理システムの一実施の形態の要部構成の一例を模式的に示す説明図である。 スキャナの主要構成部を模式的に示す説明図である。 本発明に係るフォトマスクの搬送方法の一実施の形態のフロー構成の一例を示すフロー図である。 レチクルの再検査時間の分布状況を示す説明図である。 (a)平均再検査時間の算出前提とする再検査レチクルの搬送経路を模式的に示す説明図であり、(b)は再検査レチクルの搬送フロー図である。 (a)90%稼働率時の占有率とサイクルタイムとの関係を示した説明図であり、(b)は90%稼働率時のサイクルタイムのこれまでの方式と本発明適用の場合との比較を示す説明図である。 これまでのレチクルの搬送方法における流れを示すフロー図である。 本発明に係る露光処理システムの一実施の形態の要部構成の変形例を模式的に示す説明図である。
符号の説明
10 露光処理手段
10a 露光装置
11 スキャナ本体
12 レチクルバッファ
13 レチクル検査装置
14 レチクル再検査装置
20 レジスト塗布現像装置
20a レジスト塗布装置
20b 現像装置
21 ポート
22 ウエハ搬送容器
23 ウエハストッカー
30 レチクル搬送手段
30a 軌道
30b 自動搬送装置
31 レチクル搬送容器
31a レチクルポッド
32 レチクルストッカー
34 自動搬送装置
34a RGV
40 レチクル割り付け搬送制御手段
40a コンピュータサーバー
50 ウエハ割り付け搬送制御手段
50a コンピュータサーバー
60 ウエハ・レチクル割り付け搬送制御手段
60a コンピュータサーバー
100 フォトリソグラフィー工程エリア
110 レチクルストッカー
120 天井軌道走行型搬送車
130 天井軌道走行型搬送車
200 再検査エリア
210 レチクルストッカー
220 クリーンベンチレーション
230 再検査室
A 露光処理システム
E1 露光光源
E2 フライアイレンズ
E3 アパーチャ
E4 コンデンサレンズ
E5 コンデンサレンズ
E6 ミラー
E7 投影レンズ
E8 マスク位置制御手段
E9 ミラー
E11 試料台
E12 Zステージ
E13 XYステージ
E14 主制御系
E15 駆動手段
E16 駆動手段
E17 ミラー
E18 レーザ測長機
Est ステージ
Lp 露光光
PE ペリクル
RET マスク
W 半導体ウエハ

Claims (13)

  1. フォトマスクを使用して半導体ウエハのレジスト上に露光処理を施す露光処理ステップへの前記フォトマスクの搬送方法であって、
    前記露光処理ステップでは、搬送されてきた前記フォトマスクの検査が行われ、前記検査の結果に基づき必要に応じて再検査が行われ、前記再検査を経て使用可能と判断されたフォトマスクを用いて前記露光処理が行われ、
    前記露光処理ステップへの前記フォトマスクの搬送を、前記フォトマスクの再検査に必要な時間分先行して、前記露光処理ステップへの前記半導体ウエハの到着前に終了させることを特徴とするフォトマスクの搬送方法。
  2. 請求項1記載のフォトマスクの搬送方法において、
    前記フォトマスクの前記露光処理ステップへの搬送は、前記露光処理の開始より前で、少なくとも前記フォトマスクの再検査に要する平均再検査時間より以前に終了させることを特徴とするフォトマスクの搬送方法。
  3. 請求項1記載のフォトマスクの搬送方法において、
    前記フォトマスクの前記露光処理ステップへの搬送は、前記露光処理の開始より前で、前記露光処理ステップにおける前記半導体ウエハの露光処理に要する平均露光処理時間と、前記露光処理ステップに搬送されてきたフォトマスクを前記露光処理ステップに一時待機させる待機可能フォトマスク数との積で示される時間以内に終了させることを特徴とするフォトマスクの搬送方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のフォトマスクの搬送方法において、
    前記再検査を経て使用可能と判断された前記フォトマスクには、前記再検査において、前記フォトマスクの使用不適当な状態を、適正化処理により使用可能な状態にしたフォトマスクが含まれることを特徴とするフォトマスクの搬送方法。
  5. 請求項4記載のフォトマスクの搬送方法において、
    前記適正化処理により使用可能な状態にしたフォトマスクとは、異物の付着により使用不適当な状態の前記フォトマスクが、前記適正化処理としての異物除去処理で前記異物が除去されて使用可能な状態にされたフォトマスクであることを特徴とするフォトマスクの搬送方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフォトマスクの搬送方法において、
    前記露光処理ステップは、前記レジストへの前記フォトマスクを用いた露光を行う露光装置で行われ、
    前記露光装置は、前記半導体ウエハへの前記レジストの塗布を行う塗布装置と、露光後の前記レジストの現像を行う現像装置とで、クラスターツール化されていることを特徴とするフォトマスクの搬送方法。
  7. ウエハストッカーに保管されている半導体ウエハとレチクルストッカーに保管されているレチクルとを露光エリアに搬送して、前記レチクルを使用して半導体ウエハ上のレジストに露光処理を施す方法であって、
    前記露光エリアでは、搬送されてきた前記レチクルの検査が行われ、前記検査の結果に基づき必要に応じて再検査が行われ、前記再検査を経て使用可能と判断されたレチクルを用いて前記露光処理が行われ、
    前記露光エリアへの前記レチクルの搬送を、前記レチクルの再検査に必要な時間分だけ前記半導体ウエハの搬送に先行して行うことを特徴とする露光方法。
  8. フォトマスクを用いて半導体ウエハのレジスト上に露光処理を行う露光処理システムであって、
    前記露光処理を行う露光処理手段と、
    前記露光処理手段へ搬送された前記フォトマスクの検査を行い、前記検査の結果に基づき必要に応じて前記フォトマスクの再検査を実施する検査手段と、
    前記露光処理手段への前記半導体ウエハの割り付け及び搬送を制御するウエハ割り付け搬送制御手段と、
    前記露光処理手段への前記フォトマスクの割り付け及び搬送を制御するフォトマスク割り付け搬送制御手段とを有し、
    前記フォトマスク割り付け搬送制御手段により、前記露光処理手段への前記フォトマスクの搬送が、前記フォトマスクの再検査に必要な時間分先行して、前記露光処理手段への前記半導体ウエハの到着前に終了させられ
    前記露光処理手段では前記再検査を経て使用可能と判断されたフォトマスクを用いて、前記半導体ウエハの前記レジスト上に露光処理が行われることを特徴とする露光処理システム。
  9. 請求項8記載の露光処理システムにおいて、
    前記露光処理手段での前記半導体ウエハの露光処理開始より前で少なくとも前記フォトマスクの再検査に要する平均再検査時間と、
    前記露光処理手段での前記半導体ウエハの露光処理に要する平均露光処理時間に前記露光処理手段に搬送されてきたフォトマスクを前記露光処理手段に一時待機させる待機可能フォトマスク数とを乗じて算出される時間とで規定されるフォトマスク適正搬送時間範囲内で、
    前記フォトマスクの前記露光処理手段への搬送が、前記フォトマスク割り付け搬送制御手段を用いて行われることを特徴とする露光処理システム。
  10. 請求項9記載の露光処理システムにおいて、
    前記フォトマスク適正時間範囲内で、前記露光処理手段へ搬送されてきた前記フォトマスクは再検査が行われて、前記フォトマスクが使用可能と判断されることを特徴とする露光処理システム。
  11. 請求項9記載の露光処理システムにおいて、
    前記フォトマスク適正時間範囲内で、前記露光手段へ搬送されてきた前記フォトマスクの検査後の再検査後における使用の適否が適と判断できない場合には、前記半導体ウエハ割り付け搬送手段により前記露光処理手段への前記半導体ウエハの搬送を取り止めることを特徴とする露光処理システム。
  12. 半導体ウエハにフォトマスクを用いて所望のパターンを形成するフォトリソグラフィー工程を有する半導体装置の製造方法であって、
    前記フォトリソグラフィー工程では、前記フォトリソグラフィー工程を構成する露光処理ステップへの前記フォトマスクの搬送を、前記フォトマスクの再検査に必要な時間分先行して、露光処理ステップへの前記半導体ウエハの到着前に終了させ、
    前記露光処理ステップへ搬送された前記フォトマスクの使用可能性が、前記露光処理ステップでの再検査で適と判断された後に、前記半導体ウエハを前記露光処理ステップへ搬送して、前記露光処理を行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 請求項12記載の半導体装置の製造方法において、
    前記使用可能性が前記再検査で適と判断される前記フォトマスクは、前記再検査で、異物の付着により使用不適当な状態の前記フォトマスクが、前記適正化処理としての異物除去処理で前記異物が除去されて使用可能な状態にされたフォトマスクであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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