JP4488694B2 - 液圧式打撃装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、打撃ピストンを往復運動させてチゼルを打撃する液圧式打撃装置に関し、特に打撃対象物の硬度に応じて打撃ピストンのストロークを自動的に変更する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、打撃対象物の硬度に応じて打撃ピストンのストロークを自動的に変更する打撃装置としては、例えば特許文献1に見られるものが提供されている。
【0003】
具体的には、打撃ピストンの打撃の瞬間に生じる当該打撃ピストン上部の部屋、あるいは下部の部屋の瞬間的な圧力変動を基準圧力と比較し、その圧力差に応じて発生する制御流量を操作手段として利用している。
【0004】
例えば、排出通路を制御するスプールの位置を変化させて作動圧力を変化させるか、又は圧力差に応じた制御流量によりストローク選択スライド弁の位置を変化させることで、打撃ピストンの行程を変化させてその打撃力あるいは打撃回数を調整している。
【0005】
【特許文献1】
特公平5−85311号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のものでは、スプールやストローク選択スライド弁の位置を保持するとともにその解除に係わる機能が付加されていない。従って、計測された圧力差に見合った流量を取り込みそれを排出しながら必要な時までスプールやストローク選択スライド弁を必要な位置に保持するためにはかなり冗長性を見込んでおく必要があり、効率的ではなかった。また、油のように温度により粘性が変化する流体の場合には、流体温度の影響も大きく作用するため、上述したようなストローク制御が的確に行えない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の液圧式打撃装置は、ケーシング内に収容した打撃ピストンを往復運動させてチゼルを打撃する液圧式打撃装置において、前記打撃ピストンが正規の打撃位置で打撃した際に前記打撃ピストンがロングストローク位置まで戻るロングストローク回路と、前記打撃ピストンがショートストローク位置まで戻るショートストローク回路とに切換えられるストローク制御バルブが設けられ、前記ケーシングには、前記打撃ピストンが正規の打撃位置を超えて前記チゼルの打撃方向に一定距離移動した際に、当該打撃ピストンにより密閉された部屋となるブレーキ室が形成され、前記打撃ピストンが正規の打撃位置を超えて前記チゼルの打撃方向に移動することにより、前記ブレーキ室内の作動流体圧力が所定値を超えた場合に、前記ブレーキ室内の作動流体が、打撃ピストンのストロークを短くして打撃力を減ずるように、前記ストローク制御バルブをロングストローク回路からショートストローク回路に切換え、前記打撃ピストンをブレーキ室から戻り工程に移行すべく、前記ブレーキ室に作動流体を供給する供給機構を備え、前記打撃ピストンが打撃工程に移行するまでストローク制御バルブがショートストローク回路位置を保持する保持機構を備え、前記打撃ピストンを打撃工程に移行させる作動流体が、前記ストローク制御バルブをロングストローク回路位置に復帰させる構成である。
【0008】
請求項2に係る発明の液圧式打撃装置は、始動時において前記打撃ピストンが前記ブレーキ室に入っている場合に、打撃ピストンをブレーキ室から脱出させるように当該ブレーキ室に作動流体を供給する供給機構を備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の液圧式打撃装置の全体構成を示している。
【0010】
この打撃装置1は、一般に油圧ショベルなどの建設機械にアタッチメントとして装着され、油圧源から供給される作動流体を利用し土木現場あるいは砕石場などにおいてコンクリートや岩などを破砕する際に利用されるものである。
【0011】
まず、打撃装置1の概要について説明すると、面積の異なる2つの受圧面PS1とPS2(PS1>PS2)を有する打撃ピストン2を備え、面積の小さい受圧面PS2には油圧源から油圧回路を通じて常に高圧が作用し、面積の大きい受圧面PS1には油圧源から油圧回路を通じて交番的に高圧と低圧が作用するようになされている。そして、受圧面PS1に低圧が作用している時には、受圧面PS2に作用する高圧により打撃ピストン2の最上部の受圧面PS0に作用するガス圧に抗して当該ガスを圧縮しながら打撃ピストン2が戻り行程を行い、受圧面PS1に高圧が作用している時には、当該受圧面PS1に作用する高圧とガス圧により打撃行程を行うように構成されている。また、打撃ピストン2が理論上定められた正規の打撃位置よりもさらに打撃方向に一定距離下降した場合に、該打撃ピストン2により密閉されるブレーキ室13が形成されている。
【0012】
以下、打撃装置1の具体的な構成について説明する。
【0013】
図1において、Cはケーシングであって、このケーシングCは打撃ピストン2を軸方向に往復摺動自在に収容したシリンダ室C1と、シリンダ室C1の一端(下端側)に連設されチゼル3を収容したチゼル室C2と、シリンダ室C1の他端(上端側)に連設され例えば窒素などのガスが封入されたガス室C3とで構成されている。
【0014】
打撃ピストン2は、途中部に所定距離を隔てて形成された2つの大径部2a、2bを有し、これら2つの大径部2a、2bの周面がシリンダ室C1内に摺動自在に配置されている。そして、大径部2aに連結された上軸部2cの端面がガス室C3内に臨んで配置されるとともに、大径部2bに連結された下軸部2dの端面がチゼル室C2に臨んで配置されている。
【0015】
また、上、下軸部2c、2dは、上軸部2cの方が下軸部2dよりも小径になされており、この結果、大径部2aの受圧面PS1が大径部2bの受圧面PS2よりも大きく(PS1>PS2)なっている。
【0016】
さらに、シリンダ室C1には、その軸方向に複数の溝4乃至8が環状に形成されている。これら溝4乃至8は、シリンダ室C1の上端側(左端側)から下端側にかけて順次形成されている。溝4は前記上軸部2cとシリンダ室C1との間に形成される収容室9に臨んで形成されるとともに、溝8は前記下軸部2dとシリンダ室C1との間に形成される収容室10に臨んで形成されている。また、溝5と溝6は、図1に示すように打撃ピストン2が理論的打撃位置Lに配置された状態では打撃ピストン2の大径部2a、2b間の軸部2eに形成された環状溝11を介して連通されており、溝5が油路12を通じてタンクTに連通されて低圧になっている。
【0017】
一方、溝8の下端側となるシリンダ室C1にはブレーキ室13が形成されており、図1に示すように打撃ピストン2が理論的打撃位置Lに配置された状態では大径部2bの受圧面PS2がブレーキ室13内に突入することなく配置されるようになされている。
【0018】
これら溝4乃至8、並びにブレーキ室13は後述する油圧回路に組み込まれた各油路に連通されている。
【0019】
前記チゼル室C2は、前述したようにチゼル3を収容する部位であり、当該チゼル3はその先端が所定長さ突出した状態で配置され、打撃ピストン2が理論的打撃位置Lまで移動した際に当該打撃ピストン2とその基端が当接するように配置されている。
【0020】
前記ガス室C3は、その内部に封入したガス圧により打撃ピストン2を打撃方向に付勢している。つまり、このガス室C3内に臨んで配置された上軸部2cの端面がガス圧を受ける受圧面PS0になされている。
【0021】
次に油圧回路の具体的な構成について図2を参照しながら説明する。
【0022】
油圧ポンプPの吐出側は、油路20を通じて制御バルブ21に連通されている。油路20からは油路22と油路23が分岐されており、油路22が制御バルブ21の一方の駆動室CV2に連通されるとともに、油路23が前記溝8に連通されている。
【0023】
制御バルブ21は、2位置切換式のバルブであり、他方の駆動室CV1が油路24を通じて前記溝6に連通されており、駆動室CV1と駆動室CV2とに作用する油圧信号により図1及び図2における上位置(A回路)と下位置(B回路)とに切換えられる。
【0024】
具体的には、制御バルブ21がA回路では、油路20と前記溝4に連通された油路25との連通を遮断するとともに、油路25とタンクTに連通された油路26とを連通させる。従って、制御バルブ21がA回路に配置されている際には、収容室9は溝4がタンクTに連通されて低圧になっている。
【0025】
また、制御バルブ21がB回路では、油路20と油路25が連通されることになり、これによって油圧ポンプPからの作動流体が溝4を通じて収容室9に導入され、当該収容室9を高圧にする。
【0026】
つまり、大径部2aの受圧面PS1には、制御バルブ21の切換えにより交番的に高圧と低圧が作用するようになっている。
【0027】
一方、前記油路23からは、油路27、28が分岐され、油路27がストローク制御バルブ29に連通されるとともに、油路28が開閉バルブ30に連通されている。
【0028】
ストローク制御バルブ29は、2位置切換式のバルブであり、駆動室SV1、SV2及びSV3に連通する油圧信号、並びにバネS1の作用により図1及び図2における上位置(ロングストローク回路としてのB回路)と下位置(ショートストローク回路としてのA回路)とに切換えられる。
【0029】
具体的には、ストローク制御バルブ29がB回路では、前記油路27が駆動室SV2に油路31を通じて連通されるとともに、開閉バルブ30の駆動室V2が油路32、油路33を通じて前記油路26に接続されてタンクTに連通される。
【0030】
また、ストローク制御バルブ29がA回路では、前記油路25から分岐された油路34が上記油路31を通じて駆動室SV2に連通されるとともに、前記ブレーキ室13に連通された油路35が油路32を通じて開閉バルブ30の駆動室V2に連通される。
【0031】
また、ストローク制御バルブ29の駆動室SV1には、油路23から分岐された前記油路28からさらに分岐された油路38が連通されている。
【0032】
さらに、ストローク制御バルブ29の駆動室SV3には、前記油路35から分岐された油路40が連通されている。
【0033】
前記開閉バルブ30は、2位置切換式のバルブであり、駆動室V1、V2に連通する油圧信号、並びにバネS2の作用により図1及び図2における左位置(B回路)と右位置(A回路)とに切換えられる。
【0034】
具体的には、開閉バルブ30がB回路では、前記油路28と前記油路35に連通された油路41との連通を遮断するとともに、溝7からの油路43と制御バルブ21の駆動室CV1へ連通する油路42との連通を遮断する。
【0035】
また、開閉バルブ30がA回路では、前記油路28と油路41とを連通するとともに、前記油路42と油路43とを連通する。
【0036】
開閉バルブ30の駆動室V1は、前記油路28から分岐された油路45を通じて高圧油路23に連通されている。
【0037】
さらに、前記油路28には絞り46が、前記油路41には逆止弁47が介装されている。
【0038】
なお、各油圧信号に基づく各バルブの切換え動作などの詳細については、以下に説明する打撃装置1の動作とともに説明する。
【0039】
まず、打撃装置1に油圧ポンプPから作動流体が導入された直後の各バルブは次のような状態に配置されている。
【0040】
制御バルブ21は、駆動室CV1が油路24、溝6、溝5から油路12を通じてタンクTに連通されて低圧になっており、駆動室CV2が油路22を通じて高圧になっていることからA回路の状態になっている。
【0041】
ストローク制御バルブ29は、始動前はバネS1によりA回路になっている。そして、作動流体が導入された直後においては低圧側の油路34が油路31を通じて駆動室SV2に連通して当該駆動室SV2が低圧に、駆動室SV1とSV3が高圧になっており、これら駆動室SV1とSV3との関係がSV3>SV1に予め設定されているため、ストローク制御バルブ29はA回路の状態を保持する。
【0042】
開閉バルブ30は、駆動室V1が油路28、45により作動流体が供給されることから常時高圧であり、駆動室V2がストローク制御バルブ29の切換状態によって高圧と低圧に変化する。今、ストローク制御バルブ29は上述したようにA回路に配置されていることから、当該駆動室V2にはブレーキ室13の高圧が油路35、32を通じて導かれて高圧になっている。従って、駆動室V1、V2は共に高圧になっているものの、これら駆動室V1とV2との関係は、V2>V1に予め設定されているため、開閉バルブ30はA回路の状態に配置されている。
【0043】
このように各バルブが配置された状態において、油圧ポンプPから作動流体を導入すると、圧油は油路20、23を通じて溝8から収容室10に導入される。これにより大径部2bの受圧面PS2に高圧が作用して打撃ピストン2がガス室C3に封入されたガスを圧縮しながら図1において左側に移動する戻り行程を行う。
【0044】
そして、戻り行程を行って溝8が溝7と連通する位置まで大径部2bの受圧面PS2が後退すると、油路23から溝8に導入される作動流体が溝7から油路43を通じて開閉バルブ30に導かれる。この時、開閉バルブ30はA回路に保持されているため、作動流体が開閉バルブ30を通過して油路42を通じて制御バルブ21の駆動室CV1に導入される。
【0045】
この際、上記油路42に連通された油路24は、打撃ピストン2の大径部2bの周面によって溝6が閉塞されていることから閉鎖された状態であるとともに、駆動室CV1とCV2との関係が、CV1>CV2に予め設定されているため、制御バルブ21はB回路の状態に切換わる。
【0046】
従って、油圧ポンプPからの作動流体は油路23を通じて溝8から収容室10に導入されるとともに、油路25を通じて溝4から収容室9にも導入される。この結果、受圧面がPS1>PS2の関係にあることから打撃ピストン2が図1において右側に移動する打撃行程に切換わる。
【0047】
一方、これとともに油路25から分岐した油路34も高圧になるため、A回路に配置されているストローク制御バルブ29の駆動室SV2にも高圧が作用することになり、これによってSV1+SV2>SV3+バネS1力に予め設定されているために、ストローク制御バルブ29がB回路に切換わる。
【0048】
また、ストローク制御バルブ29がB回路に切換わる事により、開閉バルブ30の駆動室V2は低圧に開放される。駆動室V2が低圧になることで、駆動室V1に作用する流体圧で開閉バルブ30がB回路に切換わる。
【0049】
そして、打撃行程を行っている打撃ピストン2がチゼル3を打撃する直前に溝6と溝5が大径部2aと大径部2bとの間に形成された環状溝11を通じて連通される。これにより油路24が油路12を通じて低圧に開放されるため、当該油路24で連通した制御バルブ21の駆動室CV1が高圧から低圧になり、駆動室CV2に作用する高圧によって制御バルブ21がA回路に切換わり始める。
【0050】
しかし、この時には打撃ピストン2は打撃方向に十分に加速されており、上記制御バルブ21がA回路に切換わる前にチゼル3を打撃する。
【0051】
この時、打撃対象物が硬いとチゼル3が当該打撃対象物に食込まない。このようにチゼル3の変位がない場合には、打撃ピストン2もチゼル3の打撃方向にこれ以上変位することがなく、図1に示すような理論的打撃位置(正規の打撃位置)Lの状態になる。
【0052】
従って、打撃ピストン2の大径部2bの受圧面PS2がブレーキ室13に入り込んで当該ブレーキ室13を密閉する事がなく、このためブレーキ室13では通常の作動高圧以上の高い圧力が発生することがない。
【0053】
これによりストローク制御バルブ29の駆動室SV3には通常の作動高圧以上の高い圧力が作用することなく、当該ストローク制御バルブ29はその位置から切換わらずにB回路の状態を保持する。
【0054】
また、ストローク制御バルブ29がB回路を保持することから開閉バルブ30の駆動室V2にも高圧が作用することがなく、当該開閉バルブ30もその位置から切換わらずにB回路の状態を保持することになる。
【0055】
このようにして打撃ピストン2がチゼル3を打撃した後には、制御バルブ21がA回路に切換わっていることから、打撃ピストン2の大径部2aの受圧面PS1に作用していた高圧が溝4、油路25、制御バルブ21、油路26を通じてタンクTに戻され、これにより収容室9が低圧になる。
【0056】
従って、油圧ポンプPから油路20、23、溝8を通じて収容室10に供給される作動流体により打撃ピストン2は再び戻り行程を始める。
【0057】
このように打撃ピストン2が後退して大径部2bの受圧面PS2が溝7に達して溝8と溝7とが連通しても、開閉バルブ30がB回路の状態で油路43が遮断されているため、この油路43と油路42を通じて制御バルブ21の駆動室CV1に高圧が作用することがなく、これにより打撃ピストン2は戻り行程を続行する。
【0058】
そして、打撃ピストン2がさらに後退して大径部2bの受圧面PS2が溝6に達して溝8と連通すると、溝8から導入された作動流体が溝6から油路24を通じて制御バルブ21の駆動室CV1に作用する。これにより制御バルブ21が再びB回路に切換わって作動流体を油路25、溝4を通じて収容室9に導入する。従って、大径部2aの受圧面PS1には高圧が作用する状態となり、この結果打撃ピストン2は打撃行程に移行する。
【0059】
この際、油路25から分岐している油路34も高圧になるが、ストローク制御バルブ29がB回路の状態であり、当該ストローク制御バルブ29により油路31との連通を遮断しているため影響はない。
【0060】
これにより打撃ピストン2は前述と同様にしてチゼル3を打撃し、当該チゼル3が打撃対象物に食込まない場合には、前述と同様にブレーキ室13では通常の作動高圧以上の高い圧力が発生することがない。従って、ストローク制御バルブ29及び開閉バルブ30も切換わることなくB回路を維持することになり、戻り行程が前述と同様に大径部2bの受圧面PS2が溝6まで戻って再び打撃行程に移行する。つまり、打撃対象物が硬くてチゼル3が当該打撃対象物に食い込まない場合には大径部2bの受圧面PS2が溝6まで戻って打撃行程に移行する所謂ロングストロークS2(図3参照)動作を繰り返すことになる。
【0061】
一方、打撃対象物が柔らかかかったり、もしくは硬い打撃対象物でも破砕されることにより、打撃ピストン2によりチゼル3を打撃した際に、チゼル3が打撃対象物に食い込んだ場合には次のような動作が行われる。
【0062】
チゼル3が打撃対象物に食い込むことによって打撃ピストン2も同様に打撃方向に変位し、これによって打撃ピストン2の大径部2bの端面(受圧面PS2)が溝8を超えてブレーキ室13に入り込み当該ブレーキ室13が密閉された部屋になる。つまり、打撃ピストン2が図3に示すストロークS(一定距離)ぶんブレーキ室13側に移動した場合である。
【0063】
これによりブレーキ室13に閉じ込められた作動流体は打撃ピストン2の運動エネルギーを吸収してその圧力が上昇し、この圧力が油路40を通じてストローク制御バルブ29の駆動室SV3に作用する。従って、ブレーキ室13で上昇した作動流体の圧力が所定の値を超えて高くなり、SV3+バネS1力>SV1+SV2になるとストローク制御バルブ29がB回路からA回路に切換わる。
【0064】
これによりストローク制御バルブ29の駆動室SV2には油路25から分岐した油路34が油路31を介して連通される。この時、制御バルブ21のB回路からA回路への切換えが終了していれば、油路25が低圧になっていることからストローク制御バルブ29の駆動室SV2も低圧になっている。従って、ストローク制御バルブ29は、SV3>SV1に設定されているのでA回路の状態を保持する。
【0065】
一方、制御バルブ21のB回路からA回路への切換えが終了していない場合には、油路25がいまだ高圧であるため、ストローク制御バルブ29の駆動室SV2には駆動室SV1と同様に高圧が作用している。しかし、駆動室SV3に作用しているブレーキ室13からの圧力は通常の作動圧力より十分に高いためSV3+バネS1力>SV1+SV2の関係が変わることなく、ストローク制御バルブ29はA回路の状態を保持する。
【0066】
つまり、この状況では制御バルブ21の切換わり状態に関わらずストローク制御バルブ29はA回路の状態を保持することになる。
【0067】
このようにストローク制御バルブ29がA回路の状態にあることから、開閉バルブ30の駆動室V2にはブレーキ室13からの高圧が油路35、ストローク制御バルブ29、油路32を通じて作用することなる。従って、開閉バルブ30は、駆動室がV2>V1の関係になりB回路からA回路に切換わる。
【0068】
この開閉バルブ30のA回路への切換わりにより、油圧ポンプPからの高圧の作動流体が油路23、28、41を通じてブレーキ室13側に流入しようとするものの、ブレーキ室13の圧力がこの作動流体の圧力よりも高いため、当該作動流体がブレーキ室13に流入することはない。
【0069】
そして、制御バルブ21がA回路に切換わると、油路25を通じて収容室9が低圧になって打撃ピストン2の大径部2aの受圧面PS1に作用する圧力が低下するため、ブレーキ室13の圧力も低下する。従って、ブレーキ室13の圧力が油圧ポンプPから供給される作動流体の圧力よりも低下すると、当該作動流体が逆止弁47を介して油路41、35を通じてブレーキ室13に流入する。これによって打撃ピストン2の大径部2bの受圧面PS2がブレーキ室13から速やかに出て前述した戻り行程を行うことになる。
【0070】
但し、この戻り行程ではストローク制御バルブ29と開閉バルブ30とが共にA回路の状態にあるため、大径部2bの受圧面PS2が溝7に達した時に打撃行程に移行する、所謂ショートストロークS1(図3参照)になる。
【0071】
このように打撃ピストン2でチゼル3を打撃した際の当該チゼル3の変位に基づいて、次回の打撃ストロークをショートストロークS1とロングストロークS2とのいずれかに自動的に変更することができる。つまり、打撃ピストン2の大径部2bが一定距離移動してブレーキ室13を密閉し、このブレーキ室13で高圧を発生させるか否かにより次回の打撃ストロークを自動的に変更することができる。
【0072】
また、油圧回路に備えられた保持機構によりストローク制御バルブ29の切換位置を保持して開閉バルブ30を通じて制御バルブ21の切換を行うことで、打撃ピストン2をストローク制御しているため、当該ストローク制御を効率よく的確に行うことができる。
【0073】
ところで、以上説明したように作動する打撃装置1では、その始動前において打撃ピストン2がガス圧によって最下方まで下降して大径部2bがブレーキ室13に食い込んだ状態になっている場合がある。これは、例えばハツリ整形作業等を行う時にしばしば発生する。
【0074】
この場合には次のようにして打撃装置1を通常の打撃動作に復帰させる。
【0075】
始動前においてストローク制御バルブ29と開閉バルブ30とはバネS1、S2により共にA回路の状態になっている。
【0076】
この状態で打撃装置1に油圧ポンプPから高圧の作動流体を導入すると、制御バルブ21が駆動室CV2に導かれた高圧によりA回路の状態になり、大径部2aの受圧面PS1に作用する圧力が低圧になる。
【0077】
一方、作動流体は油路23を通じて溝8に導かれるものの、当該溝8が大径部2bにより閉鎖された状態にあるため、この溝8を通じて作動流体を大径部2bの受圧面PS2に直接作用させるのは困難な状態になっている。
【0078】
しかし、作動流体は油路23から分岐された油路28、開閉バルブ30、油路41、35を通じてブレーキ室13に導かれるため、この作動流体が大径部2bの受圧面PS2に作用し、これにより打撃ピストン2をブレーキ室13から脱出させて戻り行程を開始する。つまり、このような場合でも油圧回路に備えられた供給機構によりブレーキ室13に作動流体を供給することによって、打撃ピストン2をブレーキ室13から確実に脱出させて戻り行程を開始させることができる。
【0079】
また、この作動流体は、油路23から分岐された油路28、油路38を通じてストローク制御バルブ29の駆動室SV1と、油路45を通じて開閉バルブ30の駆動室V1と、油路28、開閉バルブ30、油路41の逆止弁47、油路40を経由してストローク制御バルブ29の駆動室SV3との他、油路41、油路35、ストローク制御バルブ29、油路32を通じて開閉バルブ30の駆動室V2に導かれている。
【0080】
この際、開閉バルブ30のバネS2は、打撃ピストン2が始動前の停止位置からガスを圧縮してブレーキ室13と溝8とを連通するまで移動した時のガス圧と、打撃ピストン2の受圧面PS0に対する受圧面PS2に発生する油圧のバランスを考慮し、その油圧が開閉バルブ30の駆動室V1に作用した時の駆動力と略一致する力を当該駆動力と対向する方向に付勢するように設定している。このため、打撃ピストン2が戻り行程を行い溝8を開放するまで開閉バルブ30はA回路の状態に保持される。
【0081】
一方、ストローク制御バルブ29の駆動室SV1に作用する圧力は駆動室SV3に作用する圧力と略同じになるように設定されているため、ストローク制御バルブ29も受圧面積の関係及びバネS1によりA回路の状態に保持される。
【0082】
従って、この時の戻り行程は、大径部2bの受圧面PS2が溝7に達した時に打撃行程に移行する、所謂ショートストロークS1になる。
【0083】
これにより始動前において打撃ピストン2の大径部2bがブレーキ室13に食い込んだ状態になっている場合でも、チゼル3を強制に押し付けて打撃ピストン2の大径部2bをブレーキ室13から退避させる作業をいちいち行うことなく、速やかに始動させることができる。
【0084】
[第2実施形態]
図4は、本発明の液圧式打撃装置における他の回路構成を示している。なお、以下に説明する油圧回路を除くケーシング、打撃ピストン、チゼルなどの構成は前記第1実施形態で示した構成と同様であり、当該第1実施形態で説明した符号を用いて説明する。
【0085】
この油圧回路は、前記第1実施形態で説明した油圧回路のストローク制御バルブと開閉バルブとを組み合わせたバルブ構成にしたものであり、以下具体的に説明する。
【0086】
油圧ポンプPの吐出側は、油路20を通じて制御バルブ21に連通されている。油路20からは油路22と油路23が分岐されており、油路22が制御バルブ21の一方の駆動室CV2に連通されるとともに、油路23が前記溝8に連通されている。
【0087】
制御バルブ21は、2位置切換式のバルブであり、他方の駆動室CV1が油路24を通じて前記溝6に連通されており、駆動室CV1と駆動室CV2とに作用する油圧信号により図4における上位置(A回路)と下位置(B回路)とに切換えられる。
【0088】
具体的には、制御バルブ21がA回路では、油路20と溝4に連通された油路25との連通を遮断するとともに、油路25とタンクTに連通された油路26とを連通させる。従って、制御バルブ21がA回路に配置されている際には、収容室9は溝4がタンクTに連通されて低圧になっている。
【0089】
また、制御バルブ21がB回路では、油路20と油路25が連通されることになり、これによって油圧ポンプPからの作動流体が溝4を通じて収容室9に導入され、当該収容室9を高圧にする。
【0090】
つまり、大径部2aの受圧面PS1には、制御バルブ21の切換えにより交番的に高圧と低圧が作用するようになっている。
【0091】
一方、前記油路23からは油路50が分岐され、当該油路50がストローク制御バルブ51に連通されている。
【0092】
ストローク制御バルブ51は、2位置切換式のバルブであり、駆動室SV1、SV2及びSV3に連通する油圧信号、並びにバネS3の作用により図4における上位置(B回路)と下位置(A回路)とに切換えられる。
【0093】
具体的には、ストローク制御バルブ51がB回路では、前記油路50が駆動室SV1に油路52を通じて連通されるとともに、油路50から分岐された油路53が駆動室SV2に油路55を通じて連通される。
【0094】
また、ストローク制御バルブ51がA回路では、油路50が駆動室SV1に油路52を通じて連通され、油路53から分岐された油路56がブレーキ室13と駆動室SV3に連通された油路57に逆止弁58を備えた油路59を通じて連通され、前記油路25から分岐された油路60が駆動室SV2に油路55を通じて連通され、さらに溝7に連通された油路61が油路62を通じて前記油路24に連通される。
【0095】
また、ストローク制御バルブ51の駆動室SV1に連通された油路52からは逆止弁63を備えた油路64が分岐されて前記油路23に連通されている。
【0096】
なお、各油圧信号に基づく各バルブの切換え動作などの詳細については、以下に説明する打撃装置1の動作とともに説明する。
【0097】
まず、打撃装置1に油圧ポンプPから高圧の作動流体が導入された直後の各バルブは次のような状態に配置されている。
【0098】
制御バルブ21は、駆動室CV1が油路24、溝6、溝5から油路12を通じてタンクTに連通されて低圧になっており、駆動室CV2が油路22を通じて高圧になっていることからA回路の状態になっている。
【0099】
ストローク制御バルブ51は、始動前はバネS3によりA回路になっている。そして、高圧の作動流体が導入された直後においては、低圧側の油路60が油路55を通じて駆動室SV2に連通して当該駆動室SV2が低圧に、駆動室SV1とSV3が高圧になっており、これら駆動室SV1とSV3との関係がSV3>SV1に予め設定されているため、ストローク制御バルブ51はA回路の状態を保持する。
【0100】
このように各バルブが配置された状態において、油圧ポンプPから作動流体を導入すると、圧油は油路20、23を通じて溝8から収容室10に導入される。これにより大径部2bの受圧面PS2に高圧が作用して打撃ピストン2がガス室C3に封入されたガスを圧縮しながら移動する戻り行程を行う。
【0101】
そして、戻り行程を行って溝8が溝7と連通する位置まで大径部2bの受圧面PS2が後退すると、油路23から溝8に導入される作動流体が溝7から油路61、ストローク制御バルブ51、油路62、24を通じて制御バルブ21の駆動室CV1に導入される。
【0102】
この際、上記油路62に連通された油路24は、打撃ピストン2の大径部2bの周面によって溝6が閉塞されていることから閉鎖された状態であるとともに、駆動室CV1とCV2との関係が、CV1>CV2に予め設定されているため、制御バルブ21はB回路の状態に切換わる。
【0103】
従って、油圧ポンプPからの作動流体は油路23を通じて溝8から収容室10に導入されるとともに、油路25を通じて溝4から収容室9にも導入される。この結果、受圧面がPS1>PS2の関係にあることから打撃ピストン2が打撃行程に切換わる。
【0104】
一方、これとともに油路25から分岐した油路60も高圧になるため、A回路に配置されているストローク制御バルブ51の駆動室SV2にも高圧が作用することになり、これによってSV1+SV2>SV3+バネS1力に予め設定されているために、ストローク制御バルブ51がB回路に切換わる。
【0105】
そして、打撃行程を行っている打撃ピストン2がチゼル3を打撃する直前に溝6と溝5が大径部2aと大径部2bとの間に形成された環状溝11を通じて連通される。これにより油路24が油路12を通じて低圧に開放されるため、当該油路24で連通した制御バルブ21の駆動室CV1が高圧から低圧になり、駆動室CV2に作用する高圧によって制御バルブ21がA回路に切換わり始める。
【0106】
しかし、この時には打撃ピストン2は打撃方向に十分に加速されており、上記制御バルブ21がA回路に切換わる前にチゼル3を打撃する。
【0107】
この時、打撃対象物が硬いとチゼル3が当該打撃対象物に食込まない。このようにチゼル3の変位がない場合には、打撃ピストン2もチゼル3の打撃方向にこれ以上変位することがなく、図1に示すような理論的打撃位置(正規の打撃位置)Lの状態になる。
【0108】
従って、打撃ピストン2の大径部2bの受圧面PS2がブレーキ室13に入り込んで当該ブレーキ室13を密閉する事がなく、このためブレーキ室13では通常の作動高圧以上の高い圧力が発生することがない。
【0109】
これによりストローク制御バルブ51の駆動室SV3には通常の作動高圧以上の高い圧力が作用することなく、当該ストローク制御バルブ51はその位置から切換わらずにB回路の状態を保持する。
【0110】
このようにして打撃ピストン2がチゼル3を打撃した後には、制御バルブ21がA回路に切換わっていることから、打撃ピストン2の大径部2aの受圧面PS1に作用していた高圧が溝4、油路25、制御バルブ21、油路26を通じてタンクTに戻され、これにより収容室9が低圧になる。
【0111】
従って、油圧ポンプPから油路20、23、溝8を通じて収容室10に供給される作動流体により打撃ピストン2は再び戻り行程を始める。
【0112】
このように打撃ピストン2が後退して大径部2bの受圧面PS2が溝7に達して溝8と溝7とが連通しても、ストローク制御バルブ51がB回路の状態で油路61が遮断されているため、この油路61と油路62、24を通じて制御バルブ21の駆動室CV1に高圧が作用することがなく、これにより打撃ピストン2は戻り行程を続行する。
【0113】
そして、打撃ピストン2がさらに後退して大径部2bの受圧面PS2が溝6に達して溝8と連通すると、溝8から導入された作動流体が溝6から油路24を通じて制御バルブ21の駆動室CV1に作用する。これにより制御バルブ21が再びB回路に切換わって作動流体を油路25、溝4を通じて収容室9に導入する。従って、大径部2aの受圧面PS1には高圧が作用する状態となり、この結果打撃ピストン2は打撃行程に移行する。
【0114】
これにより打撃ピストン2は前述と同様にしてチゼル3を打撃し、当該チゼル3が打撃対象物に食込まない場合には、前述と同様にブレーキ室13では通常の作動高圧以上の高い圧力が発生することがない。従って、ストローク制御バルブ51も切換わることなくB回路を維持することになり、戻り行程が前述と同様に大径部2bの受圧面PS2が溝6まで戻って再び打撃行程に移行する。つまり、打撃対象物が硬くてチゼル3が当該打撃対象物に食い込まない場合には大径部2bの受圧面PS2が溝6まで戻って打撃行程に移行する所謂ロングストロークS2(図3参照)動作を繰り返すことになる。
【0115】
一方、打撃対象物が柔らかかったり、もしくは硬い打撃対象物でも破砕されることにより、打撃ピストン2によりチゼル3を打撃した際に、チゼル3が打撃対象物に食い込んだ場合には次のような動作が行われる。
【0116】
チゼル3が打撃対象物に食い込むことによって打撃ピストン2も同様に打撃方向に変位し、これによって大径部2bの受圧面PS2が溝8を超えてブレーキ室13に入り込み当該ブレーキ室13が密閉された部屋になる。つまり、打撃ピストン2が図3に示すストロークS(一定距離)ぶんブレーキ室13側に変位した場合である。
【0117】
これによりブレーキ室13に閉じ込められた作動流体は打撃ピストン2の運動エネルギーを吸収してその圧力が上昇し、この圧力が油路57を通じてストローク制御バルブ51の駆動室SV3に作用する。従って、ブレーキ室13で上昇した作動流体の圧力が所定の値を超えて高くなり、SV3+バネS3力>SV1+SV2になるとストローク制御バルブ51がB回路からA回路に切換わる。
【0118】
これによりストローク制御バルブ51の駆動室SV2には油路25から分岐した油路60が油路55を介して連通される。この時、制御バルブ21のB回路からA回路への切換えが終了していれば、油路25が低圧になっていることからストローク制御バルブ51の駆動室SV2も低圧になっている。従って、ストローク制御バルブ51は、SV3>SV1に設定されているのでA回路の状態を保持する。
【0119】
一方、制御バルブ21のB回路からA回路への切換えが終了していない場合には、油路25がいまだ高圧であるため、ストローク制御バルブ51の駆動室SV2には駆動室SV1と同様に高圧が作用している。しかし、駆動室SV3に作用しているブレーキ室13からの圧力は通常の作動圧力より十分に高いためSV3+バネS3力>SV1+SV2の関係が変わることなく、ストローク制御バルブ51はA回路の状態を保持する。
【0120】
つまり、この状況では制御バルブ21の切換わり状態に関わらずストローク制御バルブ51はA回路の状態を保持することになる。
【0121】
なお、このストローク制御バルブ51のA回路への切換わりにより、油圧ポンプPからの高圧の作動流体が油路23、50、56、59、57を通じてブレーキ室13側に流入しようとするものの、ブレーキ室13の圧力がこの作動流体の圧力よりも高いため、当該作動流体がブレーキ室13に流入することはない。
【0122】
そして、制御バルブ21がA回路に切換わると、油路25を通じて収容室9が低圧になって打撃ピストン2の大径部2aの受圧面PS1に作用する圧力が低下するため、ブレーキ室13の圧力も低下する。従って、ブレーキ室13の圧力が油圧ポンプPから供給される作動流体の圧力よりも低下すると、当該作動流体が逆止弁58を介して油路59、57を通じてブレーキ室13に流入する。これによって打撃ピストン2の大径部2bの受圧面PS2がブレーキ室13から速やかに出て前述した戻り行程を行うことになる。
【0123】
但し、この戻り行程ではストローク制御バルブ51がA回路の状態にあるため、大径部2bの受圧面PS2が溝7に達した時に打撃行程に移行する、所謂ショートストロークS1(図3参照)になる。
【0124】
このように打撃ピストン2でチゼル3を打撃した際の当該チゼル3の変位に基づいて、次回の打撃ストロークをショートストロークS1とロングストロークS2とのいずれかに自動的に変更することができる。つまり、打撃ピストン2の大径部2bが一定距離移動してブレーキ室13を密閉し、ブレーキ室13で高圧を発生させるか否かにより次回の打撃ストロークを自動的に変更することができる。
【0125】
また、油圧回路に備えられた保持機構によりストローク制御バルブ51の切換位置を保持して制御バルブ21の切換を行うことで、打撃ピストン2をストローク制御しているため、当該ストローク制御を効率よく的確に行うことができる。
【0126】
ところで、以上説明したように作動する打撃装置1では、その始動前において打撃ピストン2がガス圧によって最下方まで下降して大径部2bがブレーキ室13に食い込んだ状態になっている場合がある。これは、例えばハツリ整形作業等を行う時にしばしば発生する。
【0127】
この場合には次のようにして打撃装置1を通常の打撃動作に復帰させる。
【0128】
始動前においてストローク制御バルブ51はバネS3によりA回路の状態になっている。
【0129】
この状態で打撃装置1に油圧ポンプPから高圧の作動流体を導入すると、制御バルブ21が駆動室CV2に導かれた高圧によりA回路の状態になり、大径部2aの受圧面PS1に作用する圧力が低圧になる。
【0130】
一方、作動流体は油路23を通じて溝8に導かれるものの、当該溝8が大径部2bにより閉鎖された状態にあるため、この溝8を通じて作動流体を大径部2bの受圧面PS2に直接作用させるのは困難な状態になっている。
【0131】
しかし、作動流体は油路23から分岐された油路50、油路56、ストローク制御バルブ51、油路59、57を通じてブレーキ室13に導かれるため、この作動流体が大径部2bの受圧面PS2に作用し、これにより打撃ピストン2をブレーキ室13から脱出させて戻り行程を開始する。つまり、このような場合でも油圧回路に備えられた供給機構によりブレーキ室13に作動流体を供給することによって、打撃ピストン2をブレーキ室13から確実に脱出させて戻り行程を開始させることができる。
【0132】
また、この作動流体は、油路23から分岐された油路50、油路52を通じてストローク制御バルブ51の駆動室SV1と、油路50、56、ストローク制御バルブ51、油路59、57を経由してストローク制御バルブ51の駆動室SV3とに導かれている。しかし、ストローク制御バルブ51の駆動室SV1に作用する力は駆動室SV3に作用する力よりも小さくなるように設定されているため、ストローク制御バルブ51はバネS3力と相まってA回路の状態に保持される。
【0133】
従って、この時の戻り行程は、大径部2bの受圧面PS2が溝7に達した時に打撃行程に移行する、所謂ショートストロークS1になる。
【0134】
これにより始動前において打撃ピストン2の大径部2bがブレーキ室13に食い込んだ状態になっている場合でも、チゼル3を強制に押し付けて打撃ピストン2の大径部2bをブレーキ室13から退避させる作業をいちいち行うことなく、速やかに始動させることができる。
【0135】
図5は、本発明の液圧式打撃装置における他の回路構成を示している。
【0136】
この回路構成は、図2に示す回路構成を若干簡略したもので、図2で説明したように打撃ピストン2の第1撃目がショートストロークになることに拘らなければ、このような回路構成によっても打撃ピストン2を前述と同様に作動制御することができる。具体的には、図2に示す油路38を廃止して、油路23から分岐した油路36がストローク制御バルブ29の駆動室SV1に連通している。また、バネS1も廃止されている。
【0137】
これにより、打撃ピストン2の第1撃目は、図2に示す回路構成のように常にシュートストロークにならず、ストローク制御バルブ29の始動前の停止位置によりロングストロークになる可能性はあるが、第2撃目以降は、前の打撃により打撃ピストン2がブレーキ室13に入れば、次の打撃がシュートストロークになり、ブレーキ室13に入らなければ、次の打撃がロングストロークになるように図2に示す回路構成と同様な制御を行うことができる。
【0138】
なお、上述したようにこの回路構成は、図2に示す回路構成を若干簡略しただけであることから、図2で説明した回路構成と同様な構成のバルブや油路などについては同符号を付して詳細な説明は省略する。
【0139】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の液圧式打撃装置によれば、打撃ピストンでチゼルを打撃した際の当該チゼルの変位に基づいて、次回の打撃ストロークをショートストロークとロングストロークとのいずれかに自動的に変更することができる。また、油圧回路に備えられた保持機構によりストローク制御バルブの切換位置を保持して打撃ピストンをストローク制御することで、当該ストローク制御を効率よく的確に行うことができる。
【0140】
また、供給機構によりブレーキ室に作動流体を供給することによって、打撃ピストンをブレーキ室から確実に脱出させて戻り行程を開始させることができる。これにより始動前において打撃ピストンがブレーキ室に入り込んだ状態になっている場合でも、チゼルを強制に押し付けて打撃ピストンをブレーキ室から退避させる作業をいちいち行うことなく、速やかに始動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液圧式打撃装置の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の液圧式打撃装置の回路構成を示す拡大図である。
【図3】打撃ピストンによるストロークを説明するための図である。
【図4】本発明の液圧式打撃装置における他の回路構成を示す拡大図である。
【図5】本発明の液圧式打撃装置におけるさらに他の回路構成を示す拡大図である。
【符号の説明】
1 液圧式打撃装置
2 打撃ピストン
3 チゼル
13 ブレーキ室
21 制御バルブ
29 ストローク制御バルブ
30 開閉バルブ
51 ストローク制御バルブ
Claims (2)
- ケーシング内に収容した打撃ピストンを往復運動させてチゼルを打撃する液圧式打撃装置において、
前記打撃ピストンが正規の打撃位置で打撃した際に前記打撃ピストンがロングストローク位置まで戻るロングストローク回路と、前記打撃ピストンがショートストローク位置まで戻るショートストローク回路とに切換えられるストローク制御バルブが設けられ、
前記ケーシングには、前記打撃ピストンが正規の打撃位置を超えて前記チゼルの打撃方向に一定距離移動した際に、当該打撃ピストンにより密閉された部屋となるブレーキ室が形成され、
前記打撃ピストンが正規の打撃位置を超えて前記チゼルの打撃方向に移動することにより、前記ブレーキ室内の作動流体圧力が所定値を超えた場合に、前記ブレーキ室内の作動流体が、打撃ピストンのストロークを短くして打撃力を減ずるように、前記ストローク制御バルブをロングストローク回路からショートストローク回路に切換え、
前記打撃ピストンをブレーキ室から戻り工程に移行すべく、前記ブレーキ室に作動流体を供給する供給機構を備え、
前記打撃ピストンが打撃工程に移行するまでストローク制御バルブがショートストローク回路位置を保持する保持機構を備え、
前記打撃ピストンを打撃工程に移行させる作動流体が、前記ストローク制御バルブをロングストローク回路位置に復帰させる構成であることを特徴とする液圧式打撃装置。 - 請求項1記載の液圧式打撃装置において、前記供給機構は、始動時において前記打撃ピストンが前記ブレーキ室に入っている場合に、打撃ピストンをブレーキ室から脱出させるように当該ブレーキ室に作動流体を供給することを特徴とする請求項1記載の液圧式打撃装置。
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