JP4488304B2 - 研磨加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、精密研磨加工技術に関するものであり、とりわけ、回転軸対称形状を有する光学素子及び光学素子を成形するための金型を、高精度でかつ能率的に加工する技術に関する。
光学素子又は光学素子の成形用金型の精密研磨加工技術として、例えば、特許文献1に記載されているものがある。
当該文献には、回転工具が加工物の加工点において法線方向から荷重を与えるように姿勢を制御しながら回転工具と加工物とを相対的に走査させて研磨加工を行う加工方法において、加工物の形状を補正する方法が開示されている。
この加工方法は、ある適当な走査速度を設定して加工物の全面を加工する予備研磨工程と、予備研磨前後の形状を比較して加工物の各点における単位時間当りの研磨量を算出する工程と、算出した単位時間当りの研磨量を用いて予備研磨後の形状から理想形状を得るための走査速度を算出する工程と、理想形状を得るための研磨を行う仕上げ研磨工程とからなっている。
特開2002−233952公報
図7A及び図7Bについて説明する。これらの図は、予備研磨前後での加工形状と理想形状との関係の一例を示している。
予備研磨工程におけるある加工点での走査速度をS1、予備研磨による研磨量をΔH1(図7A参照)、仕上げ研磨工程における前記加工点での走査速度をS2、仕上げ研磨工程で理想形状にするために必要な研磨量をΔH2(図7B参照)とすると、
S2=S1×(ΔH2/ΔH1)
となる。上掲した特許文献1に開示されている加工方法は、この計算を全ての加工点において行って、仕上げ研磨工程での走査速度を設定するというものであるが、この加工方法では以下に示す問題点がある。
図8に示すように、ある加工点aにおいて、工具と加工物101とはある接触面積を持った状態で当接しており、これにより加工される領域Sもある面積を持ったものとなる。この場合、工具が加工点aにある場合の加工作用は、加工点a-2、a-1、a+1、a+2、…にも影響を及ぼすことになる。また反対に、加工点aは工具が加工点a-2、a-1、a+1、a+2、…にある場合にも加工作用を受けることになる。
このように、加工点は、工具がその加工点以外に在ったとしても、加工領域に含まれうる範囲での全ての加工作用を受けることになる。しかし、特許文献1に開示されている加工方法においては、加工点の研磨量は、工具がその加工点に在るときにのみ全て得られるとして計算を行っているため、実際の加工結果と理想形状との間に乖離が発生するのは容易に予想できる。
また、この加工方法では、仕上げ研磨工程の前に予備研磨工程を必要とするため、リードタイムが長くなるばかりか、予備研磨加工により加工物の当初の形状を却って悪化させる可能性があり、非効率である。
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、回転軸対称形状の加工物を加工する際に、いかなる曲率をもった加工面に対しても正確な除去量の計算を行い、高い形状精度でうねりのない良好な加工面を創成することができる研磨加工方法を提供することである。
本発明の態様のひとつである研磨加工方法は、回転する加工物に対して回転する工具を圧接させて、当該工具を、当該加工物の回転中心を通る断面曲線上を走査させることによって研磨加工を行う研磨加工方法において、当該加工物の形状を測定する工程と、狙いの加工形状である当該加工物の設計式に対して、当該加工物の形状を測定した結果から形状を補正するために必要な加工量分布求め当該加工物の半径方向位置毎に加工量を算出する工程と、当該加工物の半径方向位置毎に、当該加工物の設計式を用いて曲率を算出する工程と、当該半径方向位置毎に、予め平面及びいくつかの種類の球面ワークを加工することによって得られた微小区間における加工量分布として表される規準プロファイルを、当該曲率に応じて補正し補正プロファイルをる工程と、デコンボリューション法による演算によって、形状を補正するために必要な加工量分布に対して当該補正プロファイルを重ね合せて補正プロファイルに乗じるべき係数を算出する工程と、加工物全面が略均一に加工されるときの工具の走査速度を前記係数で除して工具の走査速度を求める工程と、当該加工物の設計式及び当該走査速度に基づいて、形状を補正するための加工プログラムを作成する工程と、当該加工プログラムに従って加工物を研磨加工する工程と、を有することを特徴とするものであり、この特徴によって前述した課題を解決する。
なお、上述した本発明に係る研磨加工方法において、上述の工具は、上述の加工物の形状を測定した結果におけるうねりの深さと同じ深さになるように規準プロファイルを係数倍した際に、うねりの幅よりも規準プロファイルの幅の方が小さくなるような大きさに設定されたものとすることができる。
また、前述した本発明に係る研磨加工方法において、形状を補正するために必要な加工量分布の算出は、当該形状データのP−V(Peak-Valley )値に対して0より大きい係数を乗じたものを当該P−V値に加えることによって行うようにすることができる。
なお、このとき、前述の規準プロファイル及び前述の補正プロファイルは、どちらも、前述の加工プログラムおいての半径方向移動ピッチと等しい微小区間を加工した際の加工量分布として表されていてもよい。
また、このとき、前述の規準プロファイルは、前述の加工プログラム半径方向移動ピッチ毎に、加工範囲の全ての径方向位置で設定されているものとすることができる。
あるいは、前述の規準プロファイルは、半径方向位置毎の当該規準プロファイルを重ね合せた際の除去量が、加工面全面においてほぼ均一になるような、工具の走査速度によって加工されたものとすることができる。
なお、このとき、前述の規準プロファイルを取得するために加工する際の工具の走査速度は、当該規準プロファイルを重ね合せた際の除去量が加工物の平均的なP−V値より十分小さくなるように設定されたものとすることができる。
なお、前述の微小区間は、前述の加工物の形状を測定した結果におけるうねりの深さと同じ深さになるように規準プロファイルを係数倍した際に、うねりの周期よりも規準プロファイルの周期の方が小さくなるような長さに設定されたものとすることができる。
また、前述した球面規準プロファイルは、球面形状の前述の加工物の回転中心を通る断面曲線上に対して当該工具を連続的に走査させることによって得られる加工物全面の加工量分布に対し、平面についての規準プロファイルを重ね合わせるデコンボリューション演算ることによって得るようにすることができる。
また、前述の補正プロファイルは、前述の規準プロファイルにある係数を掛けた形で表され、前記係数は、径方向位置毎に設定された曲率を変数とした数式から導き出されるものであるとすることができる。
本発明は、上述のようにすることにより、回転軸対称形状の加工物を加工する際に、いかなる曲率をもった加工面に対しても正確な除去量の計算が行え、高い形状精度でうねりのない良好な加工面の創成を可能とするという効果を奏し、これにより、高品質の光学素子及び光学素子の成形型を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施に用いられる研磨加工装置の構成を示している。
図1において、工具軸部1は、加工物と当接して研磨加工を行う工具としての球状のポリッシャ2と、ポリッシャ2を回転させるためのポリッシャ用モータ3とを備えている。
また、工具軸部1を加工物に対して進退せしめるガイド機構を有している荷重発生部4により、工具軸部1は加工物に対して荷重を与える(すなわち圧接させる)ことができる。荷重発生部4はシリンダ,バネ等を用いたものとなっている。
また、工具軸部1は、図1中のX−Z平面に垂直な面内に、ある傾きを持って固定されている。この角度は、ワークと工具軸部1とが加工中に干渉しない範囲で任意の値に設定可能であるが、30°〜60°程度が好ましい。
ワーク軸部5は、ワーク6を載置して固定するためのワーク台7と、ワーク台7を回転せしめるワーク軸モータ9と、ワーク軸モータ9を固定するブラケット8と、から構成される。
ワーク軸部5は、X軸モータ10、X軸ボールネジ11、及びX軸ガイド12と、X軸ボールネジ11に螺合されワーク軸部5に固定された不図示のナットとにより、図1中のX軸方向に移動可能である。
また、ワーク軸部5はZ軸モータ13、Z軸ボールネジ14、及びZ軸ガイド15と、Z軸ボールネジ14に螺合されX軸ガイド12に固定された不図示のナットとにより図1中のZ軸方向に移動可能である。
更に、ワーク軸部5は、不図示のB軸構成部によって、X−Z平面内の揺動が可能である。これらにより、ワーク6のすべての加工点において、工具軸部1による荷重を当該加工点の法線方向より与えながら、研磨加工が行える。
また、図示しないが、加工量をシミュレーションして加工プログラムを作成するコンピュータと、当該加工プログラムに従って研磨加工装置を制御するNC制御部とが備えられている。
上述した構成を有する研磨加工装置を用いて行われる研磨方法について以下に説明する。
まず、対象となる加工物を加工する前に、予め対象となる加工物と同じ材質の加工物において、以下の手順で規準プロファイルを取得する。なお、ここでいうプロファイル(規準プロファイル及び後述する補正プロファイル)とは、ポリッシャ2による加工によって得られる微小区間の加工量分布のことである。
なお、ここでは、規準プロファイルを取得するための加工物が平面であるものとして説明するが、平面以外の例えば球面であってもよい。
規準プロファイルを取得するための加工では、予め決められた加工条件(荷重、工具回転速度、ワーク回転速度、工具の走査速度)で、いくつかの決められた半径方向の位置において、対象となる加工物を加工する際の加工プログラムのリストにおける半径方向(X座標)のピッチと同じ微小区間に対し工具を走査させて行う。このときの工具の走査速度を特に規準走査速度と称することとする。
規準プロファイルの幅は工具の径によって変化し、規準プロファイルの周期は上記の微小区間によって変化する。加工物の形状データにおいて、除去したいうねりの幅よりも規準プロファイルの幅の方が小さくなるように工具の径を設定し、除去したいうねりの周期よりも規準プロファイルの周期の方が小さくなるようにこの微小区間を設定すれば、所望のうねりを効率良く除去することができる。
規準走査速度は、当該基準走査速度によって加工面を1回(1パス)加工した際の除去量の分布が加工面全面においてほぼ均一となるように、且つ当該除去量が加工物の平均的なP−V値(Peak & Valley :最深部と最浅部との差)よりも十分小さくなるように、設定しておく。
上記の除去量の分布を加工面全面においてほぼ均一とするように規準走査速度を設定することにより、形状補正する際の様々な除去量分布に対して、規準プロファイルを重ね合せた際の除去量は中間的な除去量分布になるため、形状補正する際の加工条件(走査速度)が安定した値となり、シミュレーションと加工結果の誤差を小さくすることができる。また、上記の除去量が加工物の平均的なP−V値(Peak & Valley :最深部と最浅部との差)よりも十分小さくなるように規準走査速度を設定することにより、形状の補正加工を行う際に、形状を補正するための走査速度を規準の走査速度に平均的に近くなるように設定して、複数回加工することができるので、シミュレーションと加工結果の誤差を小さくすることができる。
規準プロファイルは加工物の中心付近で形状の変化が大きいので、規準プロファイルを取得する位置は差し障りの無い範囲で多くすることが望ましい。また、加工物の外周部では規準プロファイルは形状の変化が小さいので、規準プロファイルを取得する位置間隔を広くしても構わない。なお、この場合、加工をしていない位置の規準プロファイルは、その前後で加工をしている規準プロファイルから補間して得るようにする。
例えば、X=xの位置での規準プロファイルの形状を数式f(x)とすると、
f(x)={(j−x)・f(i)+(x−i)・f(j)}/(j−i)
(但し、i<x<jとし、f(i)及びf(j)は、同一の走査速度で加工された規準プロファイルであるとする。)
として算出できる。
以上のようにして、対象となる加工物を加工する際の加工プログラムのリストにおいての半径方向(X座標)のピッチ毎での全位置における平面の規準プロファイルが取得される。これらの規準プロファイルを半径方向に重ね合わせると、図2に例示するような、加工物全面の加工量分布17が得られる。なお、図2において、16は、上述したようにして取得された規準プロファイルの例である。
次に、球面の規準プロファイルを取得する手順について、以下に説明する。なお、この説明では、曲率半径10mmの凸球面の規準プロファイルを取得する手順について述べる。
ここでは、平面の規準プロファイルを取得するために加工した際と同じ加工条件(荷重、工具回転速度、ワーク回転速度、工具の走査速度=規準走査速度)で、加工物の回転中心を通る断面曲線上を、工具を連続的に走査させて加工する。これにより、図3に示すような、加工物全面の加工量分布18が取得される。
この加工量分布18に対し、平面の規準プロファイルをデコンボリューション法により重ね合わせることで、図4に示すような、曲率半径10mmの凸球面の規準プロファイル19が取得できる。
デコンボリューション法とはコンボリューション法(畳み込み積分法)の逆演算であり、実際の除去量をシミュレーションする方法として知られている。このシミュレーション法では、加工物全面の加工量分布と規準プロファイルとをそれぞれの規模の配列でマトリクス表示し、加工物全面の加工量分布のマトリクス上で規準プロファイルのマトリクスを予定の工具走査方向に沿って重ね合わせ、加工物全面の加工量分布のマトリクス要素から規準プロファイルのマトリクス要素をそれぞれ減算する。ここで、減算を行った全ての要素でマイナス値が生じない場合(すなわち、過大な除去が発生しない場合)には、規準プロファイルのマトリクスに乗じる係数マトリクス(加工物全面の加工量分布のマトリクスと同規模の配列であり、初期的には配列要素の全てが0となっている)のうち、現在の演算で規準プロファイルのマトリクスの中心が乗っている要素に対して単位数を積算し、規準プロファイルのマトリクスを、加工物全面の加工量分布のマトリクス上で予定の工具走査方向に1要素ずらし、ここで、除去が可能か否かの判断を再び行う。以上の手順を繰り返し、全域で除去が行えなくなるまでシミュレートする、というものである。
このようにして、平面の規準プロファイルから球面の規準プロファイルを得るようにすることにより、球面の規準プロファイルを取得する際に径方向位置毎に加工する必要がなく、能率的に球面の規準プロファイルを得ることができる。
以上のようにして、いくつかの曲率半径の球面についても規準プロファイルを取得する。これらの規準プロファイルは、平面のX=xにおける規準プロファイルの形状を数式f(0,x)とすると、
f(c,X)=k・f(0,X) 但し、c:曲率、k:定数
のように表すことができる。
以上の結果を、例えばX=1の位置について、曲率と補正係数kとの関係について図示したのが図5である。この図5における各点を通る近似式20を作成すれば、X=1の位置について、いかなる曲率半径のプロファイル(このプロファイルを補正プロファイルと称することとする)でも求めることができる。
更に、同様に、この他のX座標についても、いかなる曲率半径の補正プロファイルでも一義的に導き出すことができる。従って、非球面形状のような、径方向位置によって曲率が変化する加工物に対しても形状の補正加工が可能となる。
この補正プロファイルは、加工プログラムリストの半径方向ピッチと等しい微小区間を加工した際の加工量分布として表したものであるから、実際に加工面を連続的に加工した際の加工量分布を前述した微小区間で区切ったものと等しくなるので、補正プロファイルを用いてシミュレーションした加工量と実際の加工量との誤差を小さくすることができる。
以上までの工程は、加工物の材質が変わらない限り繰り返して行う必要がない。また、加工物の材質が変わったとしても、ある一点で規準プロファイルを新たに取得するだけでよく、その取得した規準プロファイルと既に取得済みである規準プロファイルとの変化率を算出し、その変化率をその他の規準プロファイルに重畳して新たな規準プロファイルを作成すればよい。
次に、実際に対象となる加工物を加工する際の工程について説明する。
まず、対象となる加工物の形状を測定する。
図6に示した形状データ21は加工物中心を通る断面曲線上のデータで設計形状からの誤差の一例を表している。なお、図6において、22はP−V値を表し、23は、形状補正に必要な加工量を表している。
なお、形状データ21が直径分のデータである場合には、中心軸に対して左右データを平均して半径分のデータとする。また、形状データ21にノイズが含まれている場合には、必要に応じて移動平均処理、多項式近似処理等を行ってノイズの低減を行うようにする。
次に、対象となる加工物の形状を設計式通りに補正するために必要な加工量の算出を行う。
加工量は、形状データのP−V値に対して0より大きい係数を乗じたものを当該P−V値に加えたものとして設定する。これにより、形状を補正するために必要な加工量の変化率をある値以下に抑えて形状補正加工の際における加工条件の急激な変化によるうねりの発生を防止することが可能となる。
なお、この係数は、小さいほど除去量は少なくなるものの、形状補正加工の際の工具走査速度の変化率が大きくなる。その一方で、この係数が大きいほど除去量は多くなるが、形状補正加工の際の工具走査速度の変化率は小さくなる。この速度変化率が大きいと、指令値通りに走査速度が追従できない場合があり、また、たとえ指令値通りに走査速度が追従できたしても加工面にうねりが生じやすくなるため、設備能力、加工L/T(リードタイム)、及び品質のバランスを考慮してこの係数を設定することが望ましい。具体的には、この係数は0.2〜1.0程度に設定するのが好ましく、ここでは係数を0.3としている。
次いで、対象となる加工物の設計式より各X座標での曲率を算出し、前出の曲率を変数とした近似式に基づいて規準プロファイルに乗じる係数kを算出して補正プロファイルを得る。このようにして得られた各X座標における補正プロファイルを、形状補正に必要な加工量に対してデコンボリューション法を用いて重ね合わせることにより、形状補正に必要な、規準走査速度に対しての走査速度(補正走査速度)が算出される。例えば、演算前の補正プロファイルが演算によって2倍になった場合、それは滞留時間を2倍にしたことと同意であるので、補正走査速度は規準走査速度の1/2となる。
なお、規準走査速度によって加工面を1回(1パス)加工した際の除去量が、加工物の平均的なP−V値より十分小さくなるように当該規準走査速度を設定してあるので、補正走査速度は規準走査速度よりも十分小さい値になるはずである。実際には、補正走査速度が規準走査速度に平均的に最も近くなるように補正走査速度を整数倍し、この倍数を加工回数(パス数)とするとよい。
この後は、加工物の設計式と算出された走査速度とに基づいて加工プログラムを作成し、当該加工プログラムをNC制御部で実行させて当該NC制御部からの指令に応じた形状の補正加工を図1に示した研磨加工装置に行わせることにより、加工物を目標形状とすることができる。
その他、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良・変更が可能である。
本発明の実施に用いられる研磨加工装置の構成を示す図である。 加工物の平面の規準プロファイル及び加工量分布の例を示す図である。 加工物の曲率半径10mmの凸球面の加工量分布の例を示す図である。 加工物の曲率半径10mmの凸球面の規準プロファイル及び加工量分布の例を示す図である。 曲率と補正係数kとの関係の例をグラフで示した図である。 加工物の形状データの測定結果の例を示す図である。 予備研磨前の加工形状と予備研磨後の加工形状との関係の一例を示す図である。 予備研磨後の加工形状と理想形状との関係の一例を示す図である。 従来技術の問題点を説明する図である。
符号の説明
1 工具軸部
2 ポリッシャ
3 ポリッシャ用モータ
4 荷重発生部
5 ワーク軸部
6 ワーク
7 ワーク台
8 ブラケット
9 ワーク軸モータ
10 X軸モータ
11 X軸ボールネジ
12 X軸ガイド
13 Z軸モータ
14 Z軸ボールネジ
15 Z軸ガイド
16 規準プロファイル
17 加工量分布
18 曲率半径10mmの凸球面の加工量分布
19 曲率半径10mmの凸球面の規準プロファイル
20 近似式曲線
21 形状データ
22 P−V値
23 形状補正に必要な加工量

Claims (10)

  1. 回転する加工物に対して回転する工具を圧接させて、当該工具を、当該加工物の回転中心を通る断面曲線上を走査させることによって研磨加工を行う研磨加工方法において、
    前記加工物の形状を測定する工程と、
    狙いの加工形状である当該加工物の設計式に対して、前記加工物の形状を測定した結果から形状を補正するために必要な加工量分布求め当該加工物の半径方向位置毎に加工量を算出する工程と、
    前記加工物の半径方向位置毎に、当該加工物の設計式を用いて曲率を算出する工程と、
    前記半径方向位置毎に、予め平面及びいくつかの種類の球面ワークを加工することによって得られた微小区間における加工量分布として表される規準プロファイルを、前記曲率に応じて補正し補正プロファイルをる工程と、
    デコンボリューション法による演算によって、形状を補正するために必要な加工量分布に対して前記補正プロファイルを重ね合せて補正プロファイルに乗じるべき係数を算出する工程と、
    加工物全面が略均一に加工されるときの工具の走査速度を前記係数で除して工具の走査速度を求める工程と、
    前記加工物の設計式及び前記走査速度に基づいて、形状を補正するための加工プログラムを作成する工程と、
    前記加工プログラムに従って加工物を研磨加工する工程と、
    を有することを特徴とする加工方法。
  2. 前記工具は、前記加工物の形状を測定した結果におけるうねりの深さと同じ深さになるように規準プロファイルを係数倍した際に、うねりの幅よりも規準プロファイルの幅の方が小さくなるような大きさに設定されたものであることを特徴とする請求項1に記載の研磨加工方法。
  3. 形状を補正するために必要な加工量分布の算出は、当該形状データのP−V(Peak-Valley )値に対して0より大きい係数を乗じたものを当該P−V値に加えることによって行うことを特徴とする請求項1に記載の研磨加工方法。
  4. 前記規準プロファイル及び前記補正プロファイルは、どちらも、前記加工プログラムおいての半径方向移動ピッチと等しい微小区間を加工した際の加工量分布として表されていることを特徴とする請求項に記載の研磨加工方法。
  5. 前記規準プロファイルは、前記加工プログラム半径方向移動ピッチ毎に、加工範囲の全ての径方向位置で設定されているものであることを特徴とする請求項またはに記載の研磨加工方法。
  6. 前記規準プロファイルは、半径方向位置毎の当該規準プロファイルを重ね合せた際の除去量が、加工面全面においてほぼ均一になるような、工具の走査速度によって加工されたものであることを特徴とする請求項またはに記載の研磨加工方法。
  7. 前記規準プロファイルを取得するために加工する際の工具の走査速度は、当該規準プロファイルを重ね合せた際の除去量が加工物の平均的なP−V値より十分小さくなるように設定されたものであることを特徴とする請求項に記載の研磨加工方法。
  8. 前記微小区間は、前記加工物の形状を測定した結果におけるうねりの深さと同じ深さになるように規準プロファイルを係数倍した際に、うねりの周期よりも規準プロファイルの周期の方が小さくなるような長さに設定されたものであることを特徴とする請求項またはに記載の研磨加工方法。
  9. 球面前記規準プロファイルは、球面形状の前記加工物の回転中心を通る断面曲線上に対して当該工具を連続的に走査させることによって得られる加工物全面の加工量分布に対し、平面についての前記規準プロファイルを重ね合わせるデコンボリューション演算することによって得ることを特徴とする請求項に記載の研磨加工方法。
  10. 前記補正プロファイルは、前記規準プロファイルにある係数を掛けた形で表され、前記係数は、径方向位置毎に設定された曲率を変数とした数式から導き出されるものであることを特徴とする請求項に記載の研磨加工方法。
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