JP4487834B2

JP4487834B2 - 光合分波器

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Publication number: JP4487834B2
Application number: JP2005118330A
Authority: JP
Inventors: 英明荒井; 貴史千葉; 尚登上塚
Original assignee: Hitachi Cable Ltd
Current assignee: Hitachi Cable Ltd
Priority date: 2000-03-03
Filing date: 2005-04-15
Publication date: 2010-06-23
Anticipated expiration: 2021-02-26
Also published as: JP2005250504A

Description

本発明は光合分波器に関し、特に、出力光の波長分散を小さくした光合分波器およびさらに、合波と分波の機能を同時に兼ねることができるようにした光合分波器に関する。

近い将来の波長多重通信において、その一つの形態はインターリーブ方式である。この方式では、一定のチャンネル波長間隔を有する信号を、その２倍のチャンネル波長間隔を有し、かつそのチャンネル波長間隔だけ位相がずれた２つの信号に分波、あるいはその逆に合波する機能をもつ光合分波器が不可欠である。インターリーブ方式の波長多重通信に用いられる、このような光合分波器は、広くかつ平坦な通過波長域を有する必要がある。

図２４は、上記機能を有する従来の光合分波器を示す。この光合分波器は、広くかつ平坦な通過波長域を得るため、４個の光カプラー２４，２５，２６，２７と、隣接する光カプラーの間を結ぶ、長さの異なる２本の導波路の組（導波路２８ａと２８ｂ、導波路２９ａと２９ｂ、導波路３０ａと３０ｂの各組）から成り、マッハツェンダー干渉回路を直列多段接続したものに相当する。マッハツェンダー干渉回路が直列多段接続された光合分波器には、例えば、米国特許第5,852,505号に開示されたものがある。

図２５は、図２４の光合分波器のポート２１から白色光を入力したときのポート２２からの出力のスペクトル応答、図２６は同じくポート２３からの出力のスペクトル応答を示す。チャンネル波長間隔が約０．４ｎｍ（周波数５０ＧＨｚ）の信号λ₁ ，λ₂ ，λ₃ ，λ₄をポート２１から入力すると、ポート２２からは信号λ₁ ，λ₃ 、ポート２３からは信号λ₂ ，λ₄ が出力され、それらのチャンネル波長間隔は約０．８ｎｍ（周波数１００ＧＨｚ）である。図２５および図２６に示されるように、マッハツェンダー干渉回路を直列多段接続した図２４の光合分波器は、広くかつ平坦な通過波長域が得られる。

しかし、図２４に示す従来の光合分波器は、波長分散が大きい欠点をもつ。

図２７はポート２１から入力しポート２２から出力する光路の波長分散特性、図２８はポート２１から入力しポート２３から出力する光路の波長分散特性を、それぞれ示す。図２７、図２８とも、横軸は波長でなく周波数を示し、通過波長域付近のみでの分散を示している。図に示されるように、通過波長域付近で３０ps／nm近くの分散を有する。この値はパラメータにより異なるが、損失の波長平坦性をよくすると分散が増大することは、原理的に避けられない。波長分散が大きいと、システムの伝送速度や中継距離で不利になる。

本発明の目的は、それ故、波長分散が極めて小さい光合分波器を実現することである。

上記目的の第一を達成するため、本発明の光合分波器は、本発明の光合分波器は、第一、第二、第三及び第四のポートと、複数の光カプラーと、隣接する光カプラーの間を結ぶ、長さの異なる２本の導波路の組と、を有し、２本の導波路の組が複数、接続されることで、第一及び第二のポートと、第三及び第四のポートを結ぶ複数の光路をそれぞれ有する、複数の光合分波回路から成り、所定の波長を有する光信号が入力されるポートに応じて、光信号が光合分波回路から出力されるポートが異なり、一の光合分波回路のポートの一つが他の光合分波回路のポートの一つに接続され、この接続は、一の光合分波回路のいずれか他のポートに光信号を入力したとき、接続に関与する光信号が一の光合分波回路において通過する光路と、接続に関与する光信号が他の光合分波回路において通過する光路とが、同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するようになされ、隣接する光カプラーの結合率及び導波路の長さをそれぞれ、所定の結合率及び所定の長さに設定することで、出力ポートから出力される信号における通過波長域の損失特性が波長に対して平坦にされたことを特徴とする。典型的な光合分波回路は、長さの異なる２本の導波路の、長さの異なる２本の導波路の２以上の組と、各組を順次結ぶ光カプラーから成る。光カプラーは、例えば方向性結合器である。このような光合分波回路の典型は、マッハツェンダー干渉回路である。

また、上記目的をよりよく達成するため、上記本発明の光合分波器は、第一および第二の光合分波回路から成り、第一および第二の光合分波回路はともに、第一のポートに所定の波長の光信号が入力されるとき、第一の光路を経て第三のポートから出力され、第二のポートに所定の波長の光信号が入力されるとき、第二の光路を経て第四のポートから出力されるように、かつ、第一の光路と第二の光路とは、入力される所定の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、構成されており、光合分波器は、第一の光合分波回路の第三のポートを第二の光合分波回路の第二のポートに接続して、所定の波長の光信号が、第一の光合分波回路の第一のポートに入力されるとき、第一の光合分波回路の第一の光路および第二の光合分波回路の第二の光路を経て、光合分波の後、第二の光合分波回路の第四のポートから出力されるように構成される。

また、上記目的をよりよく達成するため、本発明の光合分波器は、第一および第二の光合分波回路から成り、これらの第一及び第二の光合分波回路はともに、第一のポートに所定の波長の光信号が入力されるとき、第三の光路を経て第四のポートから出力され、第二のポートに所定の波長の光信号が入力されるとき、第四の光路を経て第三のポートから出力されるように、かつ、第三の光路と第四の光路とは、入力される所定の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、構成されており、光合分波器は、第一の光合分波回路の第四のポートを第二の光合分波回路の第二のポートに接続して、所定の波長の光信号が、第一の光合分波回路の第一のポートに入力されるとき、第一の光合分波回路の第三の光路および第二の光合分波回路の第四の光路を経て、光合分波の後、第二の光合分波回路の第三のポートから出力されるように構成される。

また、上記目的をよりよく達成するため、本発明の光合分波器は、第一、第二及び第三の光合分波回路から成り、これらの光合分波回路はいずれも、第一のポートに所定の第一の波長の光信号が入力されるときは、第一の光路を経て第三のポートから出力され、第二のポートに所定の波長の光信号が入力されるとき、第二の光路を経て第四のポートから出力され、第一の光路と第二の光路とは、第一の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、また、第一のポートに所定の第二の波長の光信号が入力されるときは、第三の光路を経て第四のポートから出力され、第二のポートに所定の波長の光信号が入力されるときは、第四の光路を経て第三のポートから出力され、第三の光路と第四の光路とは、第二の波長の光信号に関して逆の波長分散特性を有するように、構成されており、光合分波器は、第一の光合分波回路の第三のポートを第二の光合分波回路の第二のポートに、第一の光合分波回路の第四のポートを第三の光合分波回路の第二のポートに接続して、第一の波長の光信号が第一の光合分波回路の第一のポートに入力されるときは、第一の光合分波回路の第一の光路および第二の光合分波回路の第二の光路を経て、光合分波の後、第二の光合分波回路の第四のポートから出力され、第二の波長の光信号が第一の光合分波回路の第一のポートに入力されるときは、第一の光合分波回路の第三の光路および第三の光合分波回路の第四の光路を経て、光合分波の後、第三の光合分波回路の第三のポートから出力されるように、構成される。

また、上記目的をよりよく達成するため、本発明の光合分波器は、第一及び第二の光合分波回路から成り、第一及び第二の光合分波回路はともに、第一のポートに所定の波長の光信号が入力されるときは、第一の光路を経て第三のポートから出力され、第二のポートに所定の波長の光信号が入力されるときは、第二の光路を経て第四のポートから出力され、第四のポートに所定の波長の光信号が入力されるときは、第二の光路を経て第二のポートから出力され、かつ、第一の光路と第二の光路とは、入力される所定の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、構成されており、光合分波器は、第一の光合分波回路の第三のポートを第二の光合分波回路の第四のポートに接続して、所定の波長の光信号が、第一の光合分波回路の第一のポートに入力されるとき、第一の光合分波回路の第一の光路および第二の光合分波回路の第二の光路を経て、光合分波の後、第二の光合分波回路の第二のポートから出力されるように構成される。

また、上記目的をよりよく達成するため、本発明の光合分波器は、第一及び第二の光合分波回路から成り、第一及び第二の光合分波回路はともに、第一のポートに所定の波長の光信号が入力されるとき、第三の光路を経て第四のポートから出力され、第三のポートに所定の波長の光信号が入力されるとき、第四の光路を経て第二のポートから出力され、第三の光路と第四の光路とは、入力される所定の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、構成されており、光合分波器は、第一の光合分波回路の第四のポートを第二の光合分波回路の第三のポートに接続して、所定の波長の光信号が、第一の光合分波回路の第一のポートに入力されるとき、第一の光合分波回路の第三の光路および第二の光合分波回路の第四の光路を経て、光合分波の後、第二の光合分波回路の第二のポートから出力されるように構成される。

また、上記目的をよりよく達成するため、本発明の光合分波器は、第一、第二及び第三の光合分波回路から成り、光合分波回路はともに、第一のポートに所定の第一の波長の光信号が入力されるとき、第一の光路を経て第三のポートから出力され、第四のポートに所定の波長の光信号が入力されるとき、第二の光路を経て第二のポートから出力され、第一の光路と第二の光路とは、第一の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、そして、第一のポートに所定の第二の波長の光信号が入力されるときは、第三の光路を経て第四のポートから出力され、第四のポートに第二の波長の光信号が入力されるときは、第三の光路を経て第一のポートから出力され、第三のポートに第二の波長の光信号が入力されるときは、第四の光路を経て第二のポートから出力され、かつ、第三の光路と第四の光路とは、第二の波長の光信号に関して逆の波長分散特性を有するように、構成されており、光合分波器は、第一の光合分波回路の第三のポートを第二の光合分波回路の第四のポートに、第一の光合分波回路の第四のポートを第三の光合分波回路の第三のポートに接続して、第一の波長の光信号が第一の光合分波回路の第一のポートに入力されるときは、第一の光合分波回路の第一の光路および第二の光合分波回路の第二の光路を経て、光合分波の後、第二の光合分波回路の第二のポートから出力され、第二の波長の光信号が第一の光合分波回路の第一のポートに入力されるときは、第一の光合分波回路の第三の光路および第三の光合分波回路の第四の光路を経て、光合分波の後、第三の光合分波回路の第二のポートから出力されるように、構成される。

また、上記第一及び第二の目的を達成するため、本発明の光合分波器は、第一、第二、第三及び第四のポートと、複数の光カプラーと、隣接する光カプラーの間を結ぶ、長さが異なる２本の導波路の組と、を有し、２本の導波路の組が複数、接続されることで、第一及び第二のポートと、第三及び第四のポートを結ぶ複数の光路をそれぞれ有する、第一、第二及び第三の光合分波回路と、第一、第二及び第三の光アイソレータから成り、第一のポートに所定の第一の波長の光信号が入力されるとき、第一の波長の光信号が第一の光路を経て第三のポートから出力され、第四のポートに第一の波長の光信号が入力されるとき、第一の波長の光信号が第二の光路を経て第二のポートから出力され、第一の光路と第二の光路とは、第一の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、そして、第一のポートに所定の第二の波長の光信号が入力されるときは、第二の波長の光信号が第三の光路を経て第四のポートから出力され、第四のポートに第二の波長の光信号が入力されるときは、第二の波長の光信号が第三の光路を経て第一のポートから出力され、第三のポートに第二の波長の光信号が入力されるときは、第二の波長の光信号が第四の光路を経て第二のポートから出力され、かつ、第三の光路と第四の光路とは、第二の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、構成されており、第一の光アイソレータは、第一又は第二の波長の光信号がそれを介して第一の光合分波回路に入力されるように、第一の光合分波回路の第一のポートの外部側に接続され、第二の光アイソレータは第二の光合分波回路の第一のポートの外部側に、第三の光アイソレータは第三の光合分波回路の第一のポートの外部側に、それぞれ接続され、光合分波器は、第一の光合分波回路の第三のポートを第二の光合分波回路の第四のポートに、第一の光合分波回路の第四のポートを第三の光合分波回路の第三のポートに接続して、第一の波長の光信号が第一の光アイソレータを介して第一の光合分波回路の第一のポートに入力されるときは、第一の光合分波回路の第一の光路および第二の光合分波回路の第二の光路を経て、光合分波の後、第二の光合分波回路の第二のポートから出力され、第一の波長の光信号が第三の光アイソレータを介して第三の光合分波回路の第一のポートに入力されるときは、第三の光合分波回路の第一の光路および第一の光合分波回路の第二の光路を経て、光合分波の後、第一の光合分波回路の第二のポートから出力され、第二の波長の光信号が第一の光アイソレータを介して第一の光合分波回路の第一のポートに入力されるときは、第一の光合分波回路の第三の光路および第三の光合分波回路の第四の光路を経て、光合分波の後、第三の光合分波回路の第二のポートから出力され、第二の波長の光信号が第二の光アイソレータを介して第二の光合分波回路の第一のポートに入力されるときは、第二の光合分波回路の第三の光路および第一の光合分波回路の第四の光路を経て、光合分波の後、第一の光合分波回路の第二のポートから出力されるように、構成され、隣接する光カプラーの結合率及び導波路の長さをそれぞれ、所定の結合率及び所定の長さに設定することで、第二の光合分波回路の第二のポートから出力される信号、第一の光合分波回路の第二のポートから出力される信号、及び、第三の光合分波回路の第二のポートから出力される信号、における通過波長域の損失特性が波長に対して平坦にされるように、構成される。

本発明によると、波長分散が極めて小さい（理論上ゼロ）光合分波器が実現される。波長分散を増加せずに光合分波できるので、実用上、波長多重通信システムにおいて伝送速度の増大、中継距離の延長を達成できる。

図１は、本発明による光合分波器の実施の一形態を示す。図１の光合分波器は３個のマッハツェンダー干渉回路２ａ，２ｂ，２ｃを有し、それらが集積されている。３個のマッハツェンダー干渉回路２ａ，２ｂ，２ｃは同じ構造を有しているが、マッハツェンダー干渉回路２ｂと同２ｃとは、図の上下方向で鏡像関係にある。光合分波器は、石英基板１の上に形成されている。

図３は、マッハツェンダー干渉回路２ａ、２ｂ又は２ｃの構造を示す。マッハツェンダー干渉回路は、４個の光カプラー１０，１１，１２，１３と、隣接する光カプラーの間を結ぶ、長さの異なる２本の導波路の組（導波路１４と１５、導波路１６と１７、導波路１８と１９の各組）から成っている。光カプラー１０と１１には、方向性結合器の代わりに、ＭＭＩ型カプラーを用いてもよい。導波路の組のうち、一段目（光カプラー１０と１１の間）と三段目（光カプラー１２と１３の間）のそれぞれ長い方の導波路、すなわち導波路１５と１９とは同じ側にあり、二段目の組の長い方の導波路１７は反対側に位置している。光カプラー１０の外側の導波路の端末６を第一ポート、端末７を第二ポート、光カプラー１３の外側の導波路の端末８を第三ポート、端末９を第四ポートとする。

図１の光合分波器では、光信号をマッハツェンダー干渉回路２ａの第一ポート（端末６）に入力し、マッハツェンダー干渉回路２ａの第三ポート（端末８）をマッハツェンダー干渉回路２ｂの第二ポート（端末７）に、同２ａの第四ポート（端末９）をマッハツェンダー干渉回路２ｃの第二ポート（端末７）に、それぞれ接続し、マッハツェンダー干渉回路２ｂの第四ポート（端末９＝ポート４）と、マッハツェンダー干渉回路２ｃの第三ポート（端末８＝ポート５）から、合分波後の光信号を出力させている。

図２は、本発明による光合分波器の実施の他の形態を示す。図２の光合分波器は３個のマッハツェンダー干渉回路３２ａ，３２ｂ，３２ｃを有し、それらが集積されている。光合分波器のマッハツェンダー干渉回路３２ａ，３２ｂ，３２ｃの基本構造は、図３に示したものと同じである。マッハツェンダー干渉回路３２ａはマッハツェンダー干渉回路２ａと同じ構造を有し、マッハツェンダー干渉回路３２ｂ，３２ｃはマッハツェンダー干渉回路３２ａの出力側（第三ポート及び第四ポート）と入力側（第一ポート及び第二ポート）を反転させたもの（図の左右方向で鏡像関係）である。

図２の光合分波器では、光信号をマッハツェンダー干渉回路３２ａの第一ポート（端末６）に入力し、マッハツェンダー干渉回路３２ａの第三ポート（端末８）をマッハツェンダー干渉回路３２ｂの第四ポート（端末９）に、同３２ａの第四ポート（端末９）をマッハツェンダー干渉回路３２ｃの第三ポート（端末８）に、それぞれ接続し、マッハツェンダー干渉回路３２ｂの第二ポート（端末７＝ポート３４）およびマッハツェンダー干渉回路３２ｃの第二ポート（端末７＝ポート３５）から、合分波後の光信号を出力させている。

図３に示すマッハツェンダー干渉回路において、光カプラー１０と１１の結合率は、例えば約５０％（ただし設計値）、光カプラー１２と１３の結合率は、例えば約２％（ただし設計値）である。光合分波器を用いる波長帯の極大値（中心波長）をλｃ、導波路の等価屈折率をＮeff 、導波路１４と導波路１５の長さの差をΔＬとすると、導波路１６と導波路１７の長さの差が２ΔＬに、導波路１８と導波路１９の長さの差が４ΔＬ−λｃ／Ｎeff になるように、各導波路の組を構成する。

図８ないし図１１は、図３に示すマッハツェンダー干渉回路の損失特性及び波長分散特性を示す。図８は、第一ポート（端末６）に入力し、第三ポート（端末８）から出力させる光路（第一の光路とする）の損失特性及び波長分散特性を示す。図９は、第二ポート（端末７）に入力し、第四ポート（端末９）から出力させる光路（第二の光路とする）の損失特性及び波長分散特性を示す。図８と図９を比較すると明らかなように、第一の光路と第二の光路の、損失特性は同じで、波長分散特性は逆である。図１の光合分波器では、マッハツェンダー干渉回路２ａの第一ポート（端末６）から第三ポート（端末８）に至る第一の光路を、マッハツェンダー干渉回路２ｂの第二ポート（端末７）から第四ポート（端末９）に至る第二の光路に接続することによって、それぞれの波長分散特性を相殺させている。図２の光合分波器でも、マッハツェンダー干渉回路３２ａの第一ポート（端末６）から第三ポート（端末８）に至る第一の光路を、マッハツェンダー干渉回路３２ｂの第四ポート（端末９）から第二ポート（端末７）に至る第二の光路に接続することにより、それぞれの波長分散特性を相殺させている。このとき通過波長域は若干狭まるが、信号はフィルタを２回通ることになるので、阻止特性は向上し、光アイソレーションは２倍になる。

図１０は、第一ポート（端末６）に入力し、第四ポート（端末９）から出力させる光路（第三の光路とする）の損失特性及び波長分散特性を示す。図１１は、第二ポート（端末７）に入力し、第三ポート（端末８）から出力させる光路（第四の光路とする）の損失特性及び波長分散特性を示す。図１０と図１１を比較すると明らかなように、第三の光路と第四の光路においても、損失特性は同じで、波長分散特性は逆である。図１の光合分波器では、マッハツェンダー干渉回路２ａの第一ポート（端末６）から第四ポート（端末９）に至る第三の光路を、マッハツェンダー干渉回路２ｃの第二ポート（端末７）から第三ポート（端末８）に至る第四の光路に接続することにより、それぞれの波長分散特性を相殺させている。図２の光合分波器でも、マッハツェンダー干渉回路３２ａの第一ポート（端末６）から第四ポート（端末９）に至る第三の光路を、マッハツェンダー干渉回路３２ｃの第三ポート（端末８）から第二ポート（端末７）に至る第四の光路に接続することにより、それぞれの波長分散特性を相殺させている。

図１２は、本発明による光合分波器の別の実施形態を示す。図１２の光合分波器は３個のマッハツェンダー干渉回路４２ａ，４２ｂ，４２ｃを有するが、これらはそれぞれ図２のマッハツェンダー干渉回路３２ａ，３２ｂ，３２ｃと同じである。図２の光合分波器と異なる点は、図２の光合分波器で開放されていたマッハツェンダー干渉回路３２ａの第二ポート（端末７）が図１２のマッハツェンダー干渉回路４２ａでは出力ポートとして利用されること、図２の光合分波器で開放されていたマッハツェンダー干渉回路３２ｂおよび同３２ｃの第一ポートが、マッハツェンダー干渉回路４２ｂ及び同４２ｃではそれぞれの入力ポートとして利用されること、光合分波器の入力ポート４３，４７，４８とマッハツェンダー干渉回路４２ａ，４２ｂ，４２ｃの第一ポート（端末６）との間に、それぞれ光アイソレータ５１，５２，５３が挿入されていることである。

図１２の光合分波器の３個のマッハツェンダー干渉回路４２ａ，４２ｂ，４２ｃの組み合わせは、図２の光合分波器のマッハツェンダー干渉回路３２ａ，３２ｂ，３２ｃの組み合わせと同じ特性をもつから、入力ポート４３から光信号λ₁,λ₂ ,λ₃ ,λ₄を入力すると、マッハツェンダー干渉回路４２ｂおよび同４２ｃの第二ポート（端末７）すなわち光合分波器のポート４４及び４５から出力される光信号（λ₁,λ₃ 及びλ₂ ,λ₄ ）に関し、図１２の光合分波器は光分波器として作用する。この場合には、光アイソレータ５１の存在に拘わらず、図１２の光合分波器の光信号の経路は図２の光合分波器のそれと同じであるから、波長分散特性が相殺されている。

一方、入力ポート４７，４８からそれぞれ、光アイソレータ５２，５３を介して波長の異なる光信号λ₂ ,λ₄ 及び光信号λ₁ ,λ₃が入力されると、マッハツェンダー干渉回路４２ａの第二ポート（端末７）、すなわち光合分波器のポート４６からは、合波された光信号λ₁ ,λ₂,λ₃ ,λ₄ が出力される。すなわち、図１２の光合分波器は、光合波器として作用する。それ故、図１２の光合分波器を用いると、同時に１台の光合波器と１台の光分波器の役目を果たす。

入力ポート４７，４８から入力され、合波されてポート４６から出力される光信号に関して、マッハツェンダー干渉回路４２ｂの第一ポートから第四ポート（端末９）に至る第三の光路と、マッハツェンダー干渉回路４２ａの第三ポート（端末８）から第二ポート（端末７）に至る第四の光路が、逆の波長分散特性を有するとともに、マッハツェンダー干渉回路４２ｃの第一ポート（端末６）から第三ポート（端末８）に至る第一の光路と、マッハツェンダー干渉回路４２ａの第四ポート（端末９）から第二ポート（端末７）に至る第二の光路が、逆の波長分散特性を有する。いずれの経路についても、波長分散特性は相殺されており、波長分散は理論上ゼロになる。

図１２に示す光合分波器のマッハツェンダー干渉回路４２ａ，４２ｂ，４２ｃは、同じ作用をする（等価）光合分波回路で置き換えることができるのは、もちろんである。図１３は、端末６，７，８，９をもつ等価の光合分波回路６２ａ，６２ｂ，６２ｃで置き換えた場合の光合分波器の概念図である。

図１２に示す光合分波器は、石英基板４１上で別のレイアウトを有することができる。図１４は、図１２に示す光合分波器の別のレイアウトの一例を示す。

図１２に示す光合分波器は波長多重光通信システムに適用でき、特に双方向伝送システムに好適である。本発明の光合分波器は導波路を用いたものに限らず、光ファイバ型カプラーを用いたものでもよい。

本実施の形態によると、波長分散が極めて小さい（理論上ゼロ）光合分波器が実現される。波長分散を増加せずに光合分波できるので、実用上、波長多重通信システムにおいて伝送速度の増大、中継距離の延長を達成できる。なお、本実施の形態によると、通過波長域で損失の波長平坦性が従来の光合分波器と比較して損なわれることはない。

光信号が２つの光合分波回路を通過するので、２段のフィルター効果を受け、アイソレーション特性も向上する。

また、本実施の形態によると（図１２のような構成をとることにより）、１台で同時に各１台の光合波器と光分波器の役目を果たす光合分波器が、実現される。それ故、信号源が異なる複数の光信号の合波及び分波の処理に必要な光合分波器のスペースを減らすことができ、コストも削減できる。

以下に実施例を示し、本発明の構成及び効果をさらに具体的に説明する。

［実施例１］
図１に示す光合分波器を石英基板１の上に形成させた。詳細には、石英基板１の上に、ＧｅＯ₂ ドープされたＳｉＯ₂ コアガラス膜をスパッタリングにより形成し、フォトエッチングによりパターンを作り、その上にプラズマＣＶＤ法によりＳｉＯ₂クラッド層を形成した。この光合分波器を用い、マッハツェンダー干渉回路２ａの第一ポート（端末６＝ポート３）から波長間隔０．４ｎｍの光信号λ₁,λ₂ ,λ₃ ,λ₄ を入力すると、ポート４からは光信号λ₁ ,λ₃、ポート５からは光信号λ₂ ,λ₄ が、それぞれ出力される。ポート３からポート４に至る光路も、ポート３からポート５に至る光路も、すでに説明した通り、マッハツェンダー干渉回路の波長分散特性が互いに相殺されており、分散が理論上は皆無の光合分波器が得られる。

図４ないし図７は、実施例１（図１）の光合分波器の光学特性を示す。図４はポート３から入力されポート４から出力される光信号の波長損失特性、図６は同じく通過波長域の波長損失特性および波長分散特性を示す。図５はポート３から入力されポート５から出力される光信号の波長損失特性、図７は同じく通過波長域の波長損失特性および波長分散特性を示す。通過波長域の損失特性は波長に対して平坦であり、分散は図示された通過域全体でほぼ０になっている。

［実施例２］
図２に示す光合分波器を、実施例１と同様の方法で製作した。この光合分波器を用い、マッハツェンダー干渉回路３２ａの第一ポート（端末６＝ポート３３）から、波長間隔０．４ｎｍの光信号λ₁ ,λ₂ ,λ₃ ,λ₄を入力すると、ポート３４からは光信号λ₁ ,λ₃ 、ポート３５からは光信号λ₂ ,λ₄が出力される。ポート３３からポート３４に至る光路も、ポート３３からポート３５に至る光路も、すでに説明した通り、接続されたマッハツェンダー干渉回路の波長分散特性が互いに相殺されているので、分散が理論上皆無の光合分波器が得られる。

実施例１において、ＧｅＯ₂ ドープされたＳｉＯ₂ コアガラス膜の代わりに、ＴｉＯ₂ドープされたＳｉＯ₂ コアガラス膜を用いてもよい。また、光合分波回路素子の製作後に、製作上の誤差を補正するため、炭酸ガスレーザ照射することが望ましい。光合分波器の製作には公知の導波路製作のいずれを用いてもよい。

［実施例３］
図１２に示す光合分波器を、実施例１と同様の方法で製作した。光アイソレータとしては、アイソレーション２０ｄＢ程度のものを用い、導波路モジュールに融着固定した。この光合分波器を用い、入力ポート４３から波長間隔０.4ｎｍの光信号λ₁ ,λ₂ ,λ₃ ,λ₄ を、光アイソレータ５１を介してマッハツェンダー干渉回路４２ａの第一ポート（端末６）に入力すると、ポート４４からは光信号λ₁,λ₃ 、ポート４５からは光信号λ₂ ,λ₄ が出力される。入力ポート４３からポート４４に至る光路も、入力ポート４３からポート４５に至る光路も、すでに説明した通り、接続されたマッハツェンダー干渉回路の波長分散特性が互いに相殺されるので、図１２の光合分波器は分散が理論上皆無の光分波器として作用する。

図１５は、光信号を入力ポート４３に入力しポート４４から出力させた場合の波長損失特性を示す。図１６は、光信号を入力ポート４３に入力しポート４５から出力させた場合の波長損失特性を示す。それぞれ波長λ₁ ,λ₃ または波長λ₂,λ₄において波長損失は０ｄＢである。

図１９は、入力ポート４３からポート４４に至る光路の通過波長域の波長分散特性を示し、図２０は、入力ポート４３からポート４５に至る光路の通過波長域の波長分散特性を示す。

入力ポート４７から光信号λ₂ ,λ₄ を、入力ポート４８から光信号λ₁,λ₃を、それぞれ光アイソレータ５２，５３を介してマッハツェンダー干渉回路４２ｂ，４２ｃの各第一ポート（端末６）に入力すると、ポート４６から合波された光信号λ₁,λ₂ ,λ₃ ,λ₄ が出力される。入力ポート４７からポート４６に至る光路も、入力ポート４８からポート４６に至る光路も、すでに説明した通り、接続されたマッハツェンダー干渉回路の間で波長分散特性が互いに相殺されるので、図１２の光合分波器は分散が理論上皆無の光分波器として作用する。

図１７は、光信号を入力ポート４７に入力しポート４６から出力させた場合の波長損失特性を示す。図１８は、光信号を入力ポート４８に入力しポート４６から出力させた場合の波長損失特性を示す。それぞれ波長λ₂ ,λ₄ または波長λ₁ ,λ₃において波長損失は０ｄＢである。

図２１は、入力ポート４７からポート４６に至る光路の通過波長域の波長分散特性を示し、図２２は、入力ポート４８からポート４６に至る光路の通過波長域の波長分散特性を示す。

図２３に示すように、第一のマッハツェンダー干渉回路７２ａの第三ポート（端末８）を第二のマッハツェンダー干渉回路７２ｂの第二ポート（端末７）に、同じく第四ポート（端末９）を第三のマッハツェンダー干渉回路７２ｃの第二ポート（端末７）に、それぞれ接続した光合分波器に対して、マッハツェンダー干渉回路７２ｂの第三ポート（端末８）及びマッハツェンダー干渉回路７２ｃの第四ポート（端末９）に、それぞれ光アイソレータ７３及び７４を設け、これらを介して光信号を入力させることもできる。この場合にも、本発明の第二の目的、すなわち１個の光合分波器の分波合波同時使用は達成できるが、第一のマッハツェンダー干渉回路７２ａの第二ポート（端末７＝４６ポート）から出力される、合波後の光信号の波長分散は０にならず、やや増大する。それ故、この構成で入力側に光アイソレータを挿入して第一のマッハツェンダー干渉回路を出力側とする光合波器として利用することには、幾分の不利がある。

本発明による光合分波器の実施の一形態を示す平面説明図。本発明による光合分波器の実施の一形態を示す平面説明図。本発明に用いる光合分波回路の説明図。光信号の波長損失特性を示すグラフ。光信号の波長損失特性を示すグラフ。通過波長域の波長損失特性及び波長分散特性を示すグラフ。通過波長域の波長損失特性及び波長分散特性を示すグラフ。光路の損失特性及び波長分散特性を示すグラフ。光路の損失特性及び波長分散特性を示すグラフ。光路の損失特性及び波長分散特性を示すグラフ。光路の損失特性及び波長分散特性を示すグラフ。本発明による光合分波器の別の実施形態を示す平面説明図。等価の光合分波回路で置き換えた場合の光合分波器の概念図。図１２に示す光合分波器の、別のレイアウトを示す平面説明図。波長損失特性を示すグラフ。波長損失特性を示すグラフ。波長損失特性を示すグラフ。波長損失特性を示すグラフ。光路の通過波長域の波長分散特性を示すグラフ。光路の通過波長域の波長分散特性を示すグラフ。光路の通過波長域の波長分散特性を示すグラフ。光路の通過波長域の波長分散特性を示すグラフ。本発明による光合分波器の、さらに他の実施形態を示す平面説明図。従来の光合分波器を示す平面説明図。従来の光合分波器に白色光を入力したときの出力のスペクトル応答を示すグラフ。従来の光合分波器に白色光を入力したときの出力のスペクトル応答を示すグラフ。光路の波長分散特性を示すグラフ。光路の波長分散特性を示すグラフ。

符号の説明

１石英基板
２ａ，２ｂ，２ｃマッハツェンダー干渉回路
３，４，５ポート
６，７，８，９端末
１０，１１，１２，１３光カプラー
１４，１５導波路
１６，１７導波路
１８，１９導波路
２０光合分波器
２１，２２，２３ポート
２４，２５，２６，２７光カプラー
２８ａ，２８ｂ導波路
２９ａ，２９ｂ導波路
３０ａ，３０ｂ導波路
３１石英基板
３２ａ，３２ｂ，３２ｃマッハツェンダー干渉回路
３３，３４，３５ポート
４１石英基板
４２ａ，４２ｂ，４２ｃマッハツェンダー干渉回路
４３入力ポート
４４，４５，４６ポート
４７，４８入力ポート
５１，５２，５３光アイソレータ
６２ａ，６２ｂ，６２ｃ光合分波回路
７１石英基板
７２ａ，７２ｂ，７２ｃマッハツェンダー干渉回路
７３，７４光アイソレータ

Claims

第一、第二、第三及び第四のポートと、複数の光カプラーと、隣接する前記光カプラーの間を結ぶ、長さの異なる２本の導波路の組と、を有し、前記２本の導波路の組が複数、接続されることで、前記第一及び第二のポートと、前記第三及び第四のポートを結ぶ複数の光路をそれぞれ有する、複数の光合分波回路から成り、
所定の波長を有する光信号が入力される前記ポートに応じて、前記光信号が前記光合分波回路から出力される前記ポートが異なり、
一の前記光合分波回路の前記ポートの一つが他の前記光合分波回路の前記ポートの一つに接続され、
この接続は、前記一の光合分波回路のいずれか他の前記ポートに前記光信号を入力したとき、接続に関与する前記光信号が前記一の光合分波回路において通過する光路と、接続に関与する前記光信号が前記他の光合分波回路において通過する光路とが、同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するようになされ、
隣接する前記光カプラーの結合率及び前記導波路の長さをそれぞれ、所定の結合率及び所定の長さに設定することで、前記出力ポートから出力される信号における通過波長域の損失特性が波長に対して平坦にされたことを特徴とする、光合分波器。
前記複数の光合分波回路は、長さの異なる２本の導波路の２以上の組と、各組を順次結ぶ光カプラーから成る、請求項１の光合分波器。
前記光カプラーは方向性結合器である請求項２の光合分波器。
前記複数の光合分波回路は、それぞれマッハツェンダー干渉回路である、請求項２の光合分波器。
第一および第二の光合分波回路から成り、
前記第一および第二の光合分波回路はともに、前記第一のポートに前記所定の波長の光信号が入力されるとき、第一の光路を経て前記第三のポートから出力され、前記第二のポートに前記所定の波長の光信号が入力されるとき、第二の光路を経て前記第四のポートから出力されるように、かつ、前記第一の光路と前記第二の光路とは、前記入力される前記所定の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、構成され、
前記第一の光合分波回路の前記第三のポートを前記第二の光合分波回路の前記第二のポートに接続し、前記所定の波長の光信号が、前記第一の光合分波回路の前記第一のポートに入力されるとき、前記第一の光合分波回路の第一の光路および前記第二の光合分波回路の前記第二の光路を経て、光合分波の後、前記第二の光合分波回路の前記第四のポートから出力されるように構成された、請求項１ないし４いずれかの光合分波器。
第一および第二の光合分波回路から成り、
前記第一および第二の光合分波回路はともに、前記第一のポートに前記所定の波長の光信号が入力されるとき、第三の光路を経て前記第四のポートから出力され、前記第二のポートに前記所定の波長の光信号が入力されるとき、第四の光路を経て前記第三のポートから出力されるように、かつ、前記第三の光路と前記第四の光路とは、前記入力される前記所定の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、構成されており、
前記第一の光合分波回路の前記第四のポートを前記第二の光合分波回路の前記第二のポートに接続し、前記所定の波長の光信号が、前記第一の光合分波回路の前記第一のポートに入力されるとき、前記第一の光合分波回路の前記第三の光路および前記第二の光合分波回路の前記第四の光路を経て、光合分波の後、前記第二の光合分波回路の前記第三のポートから出力されるように構成された、請求項１ないし４いずれかの光合分波器。
第一、第二及び第三の光合分波回路から成り、
前記光合分波回路はいずれも、前記第一のポートに所定の第一の波長の光信号が入力されるときは、第一の光路を経て前記第三のポートから出力され、前記第二のポートに前記所定の波長の光信号が入力されるとき、第二の光路を経て前記第四のポートから出力され、前記第一の光路と前記第二の光路とは、前記第一の波長の光信号に関して逆の波長分散特性を有するように、また、前記第一のポートに所定の第二の波長の光信号が入力されるときは、第三の光路を経て前記第四のポートから出力され、前記第二のポートに前記所定の波長の光信号が入力されるときは、第四の光路を経て前記第三のポートから出力され、前記第三の光路と前記第四の光路とは、前記第二の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、構成されており、
前記第一の光合分波回路の前記第三のポートを前記第二の光合分波回路の前記第二のポートに、前記第一の光合分波回路の前記第四のポートを前記第三の光合分波回路の前記第二のポートに接続し、前記第一の波長の光信号が前記第一の光合分波回路の前記第一のポートに入力されるときは、前記第一の光合分波回路の前記第一の光路および前記第二の光合分波回路の前記第二の光路を経て、光合分波の後、前記第二の光合分波回路の前記第四のポートから出力され、前記第二の波長の光信号が前記第一の光合分波回路の前記第一のポートに入力されるときは、前記第一の光合分波回路の前記第三の光路および前記第三の光合分波回路の前記第四の光路を経て、光合分波の後、前記第三の光合分波回路の前記第三のポートから出力されるように、構成された請求項１ないし４いずれかの光合分波器。
第一及び第二の光合分波回路から成り、
前記第一及び第二の光合分波回路はともに、前記第一のポートに前記所定の波長の光信号が入力されるときは、第一の光路を経て前記第三のポートから出力され、前記第二のポートに前記所定の波長の光信号が入力されるときは、第二の光路を経て前記第四のポートから出力され、前記第四のポートに前記所定の波長の光信号が入力されるときは、前記第二の光路を経て前記第二のポートから出力され、かつ、前記第一の光路と前記第二の光路とは、前記入力される前記所定の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、構成されており、
前記第一の光合分波回路の前記第三のポートを前記第二の光合分波回路の前記第四のポートに接続し、前記所定の波長の光信号が、前記第一の光合分波回路の前記第一のポートに入力されるとき、前記第一の光合分波回路の前記第一の光路および前記第二の光合分波回路の前記第二の光路を経て、光合分波の後、前記第二の光合分波回路の前記第二のポートから出力されるように構成された、請求項１ないし４いずれかの光合分波器。
第一及び第二の光合分波回路から成り、前記第一および第二の光合分波回路はともに、前記第一のポートに前記所定の波長の光信号が入力されるとき、第三の光路を経て前記第四のポートから出力され、前記第三のポートに前記所定の波長の光信号が入力されるとき、第四の光路を経て前記第二のポートから出力され、前記第三の光路と前記第四の光路とは、前記入力される前記所定の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、構成されており、
前記第一の光合分波回路の前記第四のポートを前記第二の光合分波回路の前記第三のポートに接続し、前記所定の波長の光信号が、前記第一の光合分波回路の前記第一のポートに入力されるとき、前記第一の光合分波回路の前記第三の光路および前記第二の光合分波回路の前記第四の光路を経て、光合分波の後、前記第二の光合分波回路の前記第二のポートから出力されるように構成された、請求項１ないし４いずれかの光合分波器。
第一、第二及び第三の光合分波回路から成り、
前記光合分波回路はともに、前記第一のポートに所定の第一の波長の光信号が入力されるとき、第一の光路を経て前記第三のポートから出力され、前記第四のポートに前記所定の波長の光信号が入力されるとき、第二の光路を経て前記第二のポートから出力され、前記第一の光路と前記第二の光路とは、前記第一の波長の光信号に関して逆の波長分散特性を有するように、そして、前記第一のポートに所定の第二の波長の光信号が入力されるときは、第三の光路を経て前記第四のポートから出力され、前記第四のポートに前記第二の波長の光信号が入力されるときは、前記第三の光路を経て前記第一のポートから出力され、前記第三のポートに前記第二の波長の光信号が入力されるときは、第四の光路を経て前記第二のポートから出力され、かつ、前記第三の光路と前記第四の光路とは、前記第二の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、構成されており、
前記第一の光合分波回路の前記第三のポートを前記第二の光合分波回路の前記第四のポートに、前記第一の光合分波回路の前記第四のポートを前記第三の光合分波回路の前記第三のポートに接続し、前記第一の波長の光信号が前記第一の光合分波回路の前記第一のポートに入力されるときは、前記第一の光合分波回路の前記第一の光路および前記第二の光合分波回路の前記第二の光路を経て、光合分波の後、前記第二の光合分波回路の前記第二のポートから出力され、前記第二の波長の光信号が前記第一の光合分波回路の前記第一のポートに入力されるときは、前記第一の光合分波回路の前記第三の光路および前記第三の光合分波回路の前記第四の光路を経て、光合分波の後、前記第三の光合分波回路の前記第二のポートから出力されるように、構成された請求項１ないし４いずれかの光合分波器。
前記第一および第二の光合分波回路が、石英等から成る平面基板の上に形成された光導波路から成るマッハツェンダー干渉回路である、請求項５、６、８又は９の光合分波器。
前記第一、第二及び第三の光合分波回路が、石英等から成る平面基板の上に形成された光導波路から成るマッハツェンダー干渉回路である、請求項７又は１０の光合分波器。
第一、第二、第三及び第四のポートと、複数の光カプラーと、隣接する前記光カプラーの間を結ぶ、長さが異なる２本の導波路の組と、を有し、前記２本の導波路の組が複数、接続されることで、前記第一及び第二のポートと、前記第三及び第四のポートを結ぶ複数の光路をそれぞれ有する、第一、第二及び第三の光合分波回路と、
第一、第二及び第三の光アイソレータから成り、
前記第一のポートに所定の第一の波長の光信号が入力されるとき、前記第一の波長の光信号が第一の光路を経て前記第三のポートから出力され、
前記第四のポートに前記第一の波長の光信号が入力されるとき、前記第一の波長の光信号が第二の光路を経て前記第二のポートから出力され、
前記第一の光路と前記第二の光路とは、前記第一の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、
そして、前記第一のポートに所定の第二の波長の光信号が入力されるときは、前記第二の波長の光信号が第三の光路を経て前記第四のポートから出力され、
前記第四のポートに前記第二の波長の光信号が入力されるときは、前記第二の波長の光信号が前記第三の光路を経て前記第一のポートから出力され、
前記第三のポートに前記第二の波長の光信号が入力されるときは、前記第二の波長の光信号が第四の光路を経て前記第二のポートから出力され、かつ、
前記第三の光路と前記第四の光路とは、前記第二の波長の光信号に関して同じ損失特性を有しかつ逆の波長分散特性を有するように、構成されており、
前記第一の光アイソレータは、前記第一または第二の波長の光信号がそれを介して前記第一の光合分波回路に入力されるように、前記第一の光合分波回路の前記第一のポートの外部側に接続され、
前記第二の光アイソレータは前記第二の光合分波回路の前記第一のポートの外部側に、前記第三の光アイソレータは前記第三の光合分波回路の前記第一のポートの外部側に、それぞれ接続され、
前記第一の光合分波回路の前記第三のポートを前記第二の光合分波回路の前記第四のポートに、前記第一の光合分波回路の前記第四のポートを前記第三の光合分波回路の前記第三のポートに接続し、
前記第一の波長の光信号が前記第一の光アイソレータを介して前記第一の光合分波回路の前記第一のポートに入力されるときは、前記第一の光合分波回路の前記第一の光路および前記第二の光合分波回路の前記第二の光路を経て、光合分波の後、前記第二の光合分波回路の前記第二のポートから出力され、
前記第一の波長の光信号が前記第三の光アイソレータを介して前記第三の光合分波回路の前記第一のポートに入力されるときは、前記第三の光合分波回路の前記第一の光路および前記第一の光合分波回路の前記第二の光路を経て、光合分波の後、前記第一の光合分波回路の前記第二のポートから出力され、
前記第二の波長の光信号が前記第一の光アイソレータを介して前記第一の光合分波回路の前記第一のポートに入力されるときは、前記第一の光合分波回路の前記第三の光路および前記第三の光合分波回路の前記第四の光路を経て、光合分波の後、前記第三の光合分波回路の前記第二のポートから出力され、
前記第二の波長の光信号が前記第二の光アイソレータを介して前記第二の光合分波回路の前記第一のポートに入力されるときは、前記第二の光合分波回路の前記第三の光路および前記第一の光合分波回路の前記第四の光路を経て、光合分波の後、前記第一の光合分波回路の前記第二のポートから出力されるように、構成され、
隣接する前記光カプラーの結合率及び前記導波路の長さをそれぞれ、所定の結合率及び所定の長さに設定することで、前記第二の光合分波回路の前記第二のポートから出力される信号、前記第一の光合分波回路の前記第二のポートから出力される信号、及び、前記第三の光合分波回路の前記第二のポートから出力される信号、における通過波長域の損失特性が波長に対して平坦にされるように、構成されたことを特徴とする、光合分波器。
前記第一、第二及び第三の光合分波回路は、それぞれマッハツェンダー干渉回路である、請求項１３の光合分波器。
前記マッハツェンダー干渉回路は、石英等から成る平面基板の上に形成された光導波路から成る、請求項１４の光合分波器。