JP3692949B2 - 光合分波器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光合分波器に関し、特に、出力光の波長分散を小さくした光合分波器およびさらに、合波と分波の機能を同時に兼ねることができるようにした光合分波器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近い将来の波長多重通信において、その一つの形態はインターリーブ方式である。この方式では、一定のチャンネル波長間隔を有する信号を、その2倍のチャンネル波長間隔を有し、かつそのチャンネル波長間隔だけ位相がずれた2つの信号に分波、あるいはその逆に合波する機能をもつ光合分波器が不可欠である。インターリーブ方式の波長多重通信に用いられる、このような光合分波器は、広くかつ平坦な通過波長域を有する必要がある。
【0003】
図24は、上記機能を有する従来の光合分波器を示す。この光合分波器は、広くかつ平坦な通過波長域を得るため、4個の光カプラー24,25,26,27と、隣接する光カプラーの間を結ぶ、長さの異なる2本の導波路の組(導波路28aと28b、導波路29aと29b、導波路30aと30bの各組)から成り、マッハツェンダー干渉回路を直列多段接続したものに相当する。マッハツェンダー干渉回路が直列多段接続された光合分波器には、例えば、米国特許第5,852,505号に開示されたものがある。
【0004】
図25は、図24の光合分波器のポート21から白色光を入力したときのポート22からの出力のスペクトル応答、図26は同じくポート23からの出力のスペクトル応答を示す。チャンネル波長間隔が約0.4nm(周波数50GHz)の信号λ1 ,λ2 ,λ3 ,λ4をポート21から入力すると、ポート22からは信号λ1 ,λ3 、ポート23からは信号λ2 ,λ4が出力され、それらのチャンネル波長間隔は約0.8nm(周波数100GHz)である。図25および図26に示されるように、マッハツェンダー干渉回路を直列多段接続した図24の光合分波器は、広くかつ平坦な通過波長域が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図24に示す従来の光合分波器は、波長分散が大きい欠点をもつ。
【0006】
図27はポート21から入力しポート22から出力する光路の波長分散特性、図28はポート21から入力しポート23から出力する光路の波長分散特性を、それぞれ示す。図27、図28とも、横軸は波長でなく周波数を示し、通過波長域付近のみでの分散を示している。図に示されるように、通過波長域付近で30ps/nm近くの分散を有する。この値はパラメータにより異なるが、損失の波長平坦性をよくすると分散が増大することは、原理的に避けられない。波長分散が大きいと、システムの伝送速度や中継距離で不利になる。
【0007】
また、従来の光合分波器は、光合波、光分波のいずれの機能も有し得るけれども、信号源が異なる複数の光信号に対し1台の光合分波器で同時に合波及び分波の処理を行なうものがなかったので、合波と分波の目的にそれぞれ少なくとも1台の光合分波器を必要とした。従って、必要な台数の光合分波器のスペースを要した。
【0008】
本発明の目的は、それ故、波長分散が極めて小さく、通過波長域で損失の波長平坦性が優れた、光合分波器を、実現することである。
【0009】
本発明の目的は、信号源が異なる複数の光信号の合波及び分波の処理に必要な光合分波器のスペースを減らせる、光合分波器を、実現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的の第一を達成するため、本発明の光合分波器は、導波路を含む光路を有する第一、第二及び第三のマッハツェンダ干渉回路からなり、前記マッハツェンダ干渉回路はいずれも、それぞれ4個の光カプラーと、隣接する光カプラーの間を結ぶ長さの異なる2本の導波路の組と、光の入出力をする4個のポートとを有し、前記4個の光カプラーは、第一と第二の光カプラーの結合率が約50%、第三と第四の光カプラーの結合率が約2%であり、前記導波路の組は、第一と第二の光カプラーの間の長い方の導波路並びに第三と第四の光カプラーの間の長い方の導波路が同じ側に位置すると共に、これらの長い方の導波路の反対側に第二と第三の光カプラーの間の長い方の導波路が位置し、かつ、使用する波長帯の極大値をλc、導波路の等価屈折率をN eff 、第一の光カプラーと第二の光カプラーの間の導波路の長さの差をΔLとすると、第二の光カプラーと第三の光カプラーの間の導波路の長さの差が2ΔL、第三の光カプラーと第四の光カプラーの間の導波路の長さの差が4ΔL−λc/N eff であり、前記4個のポートは、第一ポートと第二ポートが第一の光カプラーに接続されると共に第三ポートと第四ポートが第四の光カプラーに接続され、かつ、第一ポートと第三ポートとが第一と第二の光カプラーの間の長い方の導波路並びに第三と第四の光カプラーの間の長い方の導波路と同じ側に位置し、第一のマッハツェンダ回路の第三ポートに第二のマッハツェンダ干渉回路の第二ポートが接続されていると共に、第一のマッハツェンダ干渉回路の第四ポートに第三のマッハツェンダ干渉回路の第二ポートが接続されているものである。
【0011】
また上記目的の第一を達成するため、本発明の光合分波器は、導波路を含む光路を有する第一、第二及び第三のマッハツェンダ干渉回路からなり、前記マッハツェンダ干渉回路はいずれも、それぞれ4個の光カプラーと、隣接する光カプラーの間を結ぶ長さの異なる2本の導波路の組と、光の入出力をする4個のポートとを有し、前記4個の光カプラーは、第一と第二の光カプラーの結合率が約50%、第三と第四の光カプラーの結合率が約2%であり、前記導波路の組は、第一と第二の光カプラーの間の長い方の導波路並びに第三と第四の光カプラーの間の長い方の導波路が同じ側に位置すると共に、これらの長い方の導波路の反対側に第二と第三の光カプラーの間の長い方の導波路が位置し、かつ、使用する波長帯の極大値をλc、導波路の等価屈折率をN eff 、第一の光カプラーと第二の光カプラーの間の導波路の長さの差をΔLとすると、第二の光カプラーと第三の光カプラーの間の導波路の長さの差が2ΔL、第三の光カプラーと第四の光カプラーの間の導波路の長さの差が4ΔL−λc/N eff であり、前記4個のポートは、第一ポートと第二ポートが第一の光カプラーに接続されると共に第三ポートと第四ポートが第四の光カプラーに接続され、かつ、第一ポートと第三ポートとが第一と第二の光カプラーの間の長い方の導波路並びに第三と第四の光カプラーの間の長い方の導波路と同じ側に位置し、第一のマッハツェンダ回路の第三ポートに第二のマッハツェンダ干渉回路の第四ポートが接続されていると共に、第一のマッハツェンダ干渉回路の第四ポートに第三のマッハツェンダ干渉回路の第三ポートが接続されているものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による光合分波器の実施の一形態を示す。図1の光合分波器は3個のマッハツェンダー干渉回路2a,2b,2cを有し、それらが集積されている。3個のマッハツェンダー干渉回路2a,2b,2cは同じ構造を有しているが、マッハツェンダー干渉回路2bと同2cとは、図の上下方向で鏡像関係にある。光合分波器は、石英基板1の上に形成されている。
【0013】
図3は、マッハツェンダー干渉回路2a、2b又は2cの構造を示す。マッハツェンダー干渉回路は、4個の光カプラー10,11,12,13と、隣接する光カプラーの間を結ぶ、長さの異なる2本の導波路の組(導波路14と15、導波路16と17、導波路18と19の各組)から成っている。光カプラー10と11には、方向性結合器の代わりに、MMI型カプラーを用いてもよい。導波路の組のうち、一段目(光カプラー10と11の間)と三段目(光カプラー12と13の間)のそれぞれ長い方の導波路、すなわち導波路15と19とは同じ側にあり、二段目の組の長い方の導波路17は反対側に位置している。光カプラー10の外側の導波路の端末6を第一ポート、端末7を第二ポート、光カプラー13の外側の導波路の端末8を第三ポート、端末9を第四ポートとする。
【0014】
図1の光合分波器では、光信号をマッハツェンダー干渉回路2aの第一ポート(端末6)に入力し、マッハツェンダー干渉回路2aの第三ポート(端末8)をマッハツェンダー干渉回路2bの第二ポート(端末7)に、同2aの第四ポート(端末9)をマッハツェンダー干渉回路2cの第二ポート(端末7)に、それぞれ接続し、マッハツェンダー干渉回路2bの第四ポート(端末9=ポート4)と、マッハツェンダー干渉回路2cの第三ポート(端末8=ポート5)から、合分波後の光信号を出力させている。
【0015】
図2は、本発明による光合分波器の実施の他の形態を示す。図2の光合分波器は3個のマッハツェンダー干渉回路32a,32b,32cを有し、それらが集積されている。光合分波器のマッハツェンダー干渉回路32a,32b,32cの基本構造は、図3に示したものと同じである。マッハツェンダー干渉回路32aはマッハツェンダー干渉回路2aと同じ構造を有し、マッハツェンダー干渉回路32b,32cはマッハツェンダー干渉回路32aの出力側(第三ポート及び第四ポート)と入力側(第一ポート及び第二ポート)を反転させたもの(図の左右方向で鏡像関係)である。
【0016】
図2の光合分波器では、光信号をマッハツェンダー干渉回路32aの第一ポート(端末6)に入力し、マッハツェンダー干渉回路32aの第三ポート(端末8)をマッハツェンダー干渉回路32bの第四ポート(端末9)に、同32aの第四ポート(端末9)をマッハツェンダー干渉回路32cの第三ポート(端末8)に、それぞれ接続し、マッハツェンダー干渉回路32bの第二ポート(端末7=ポート34)およびマッハツェンダー干渉回路32cの第二ポート(端末7=ポート35)から、合分波後の光信号を出力させている。
【0017】
図3に示すマッハツェンダー干渉回路において、光カプラー10と11の結合率は、例えば約50%(ただし設計値)、光カプラー12と13の結合率は、例えば約2%(ただし設計値)である。光合分波器を用いる波長帯の極大値(中心波長)をλc、導波路の等価屈折率をNeff 、導波路14と導波路15の長さの差をΔLとすると、導波路16と導波路17の長さの差が2ΔLに、導波路18と導波路19の長さの差が4ΔL−λc/Neff になるように、各導波路の組を構成する。
【0018】
図8ないし図11は、図3に示すマッハツェンダー干渉回路の損失特性及び波長分散特性を示す。図8は、第一ポート(端末6)に入力し、第三ポート(端末8)から出力させる光路(第一の光路とする)の損失特性及び波長分散特性を示す。図9は、第二ポート(端末7)に入力し、第四ポート(端末9)から出力させる光路(第二の光路とする)の損失特性及び波長分散特性を示す。図8と図9を比較すると明かなように、第一の光路と第二の光路の、損失特性は同じで、波長分散特性は逆である。図1の光合分波器では、マッハツェンダー干渉回路2aの第一ポート(端末6)から第三ポート(端末8)に至る第一の光路を、マッハツェンダー干渉回路2bの第二ポート(端末7)から第四ポート(端末9)に至る第二の光路に接続することによって、それぞれの波長分散特性を相殺させている。図2の光合分波器でも、マッハツェンダー干渉回路32aの第一ポート(端末6)から第三ポート(端末8)に至る第一の光路を、マッハツェンダー干渉回路32bの第四ポート(端末9)から第二ポート(端末7)に至る第二の光路に接続することにより、それぞれの波長分散特性を相殺させている。このとき通過波長域は若干狭まるが、信号はフィルタを2回通ることになるので、阻止特性は向上し、光アイソレーションは2倍になる。
【0019】
図10は、第一ポート(端末6)に入力し、第四ポート(端末9)から出力させる光路(第三の光路とする)の損失特性及び波長分散特性を示す。図11は、第二ポート(端末7)に入力し、第三ポート(端末8)から出力させる光路(第四の光路とする)の損失特性及び波長分散特性を示す。図10と図11を比較すると明かなように、第三の光路と第四の光路においても、損失特性は同じで、波長分散特性は逆である。図1の光合分波器では、マッハツェンダー干渉回路2aの第一ポート(端末6)から第四ポート(端末9)に至る第三の光路を、マッハツェンダー干渉回路2cの第二ポート(端末7)から第三ポート(端末8)に至る第四の光路に接続することにより、それぞれの波長分散特性を相殺させている。図2の光合分波器でも、マッハツェンダー干渉回路32aの第一ポート (端末6)から第四ポート(端末9)に至る第三の光路を、マッハツェンダー干渉回路32cの第三ポート(端末8)から第二ポート(端末7)に至る第四の光路に接続することにより、それぞれの波長分散特性を相殺させている。
【0020】
図12は、本発明による光合分波器の別の実施形態を示す。図12の光合分波器は3個のマッハツェンダー干渉回路42a,42b,42cを有するが、これらはそれぞれ図2のマッハツェンダー干渉回路32a,32b,32cと同じである。図2の光合分波器と異なる点は、図2の光合分波器で開放されていたマッハツェンダー干渉回路32aの第二ポート(端末7)が図12のマッハツェンダー干渉回路42aでは出力ポートとして利用されること、図2の光合分波器で開放されていたマッハツェンダー干渉回路32bおよび同32cの第一ポートが、マッハツェンダー干渉回路42b及び同42cではそれぞれの入力ポートとして利用されること、光合分波器の入力ポート43,47,48とマッハツェンダー干渉回路42a,42b,42cの第一ポート(端末6)との間に、それぞれ光アイソレータ51,52,53が挿入されていることである。
【0021】
図12の光合分波器の3個のマッハツェンダー干渉回路42a,42b,42cの組み合わせは、図2の光合分波器のマッハツェンダー干渉回路32a,32b,32cの組み合わせと同じ特性をもつから、入力ポート43から光信号λ1234を入力すると、マッハツェンダー干渉回路42bおよび同42cの第二ポート(端末7)すなわち光合分波器のポート44及び45から出力される光信号(λ13 及びλ24 )に関し、図12の光合分波器は光分波器として作用する。この場合には、光アイソレータ51の存在に拘わらず、図12の光合分波器の光信号の経路は図2の光合分波器のそれと同じであるから、波長分散特性が相殺されている。
【0022】
一方、入力ポート47,48からそれぞれ、光アイソレータ52,53を介して波長の異なる光信号λ24 及び光信号λ13が入力されると、マッハツェンダー干渉回路42aの第二ポート(端末7)、すなわち光合分波器のポート46からは、合波された光信号λ1234 が出力される。すなわち、図12の光合分波器は、光合波器として作用する。それ故、図12の光合分波器を用いると、同時に1台の光合波器と1台の光分波器の役目を果たす。
【0023】
入力ポート47,48から入力され、合波されてポート46から出力される光信号に関して、マッハツェンダー干渉回路42bの第一ポートから第四ポート(端末9)に至る第三の光路と、マッハツェンダー干渉回路42aの第三ポート(端末8)から第二ポート(端末7)に至る第四の光路が、逆の波長分散特性を有するとともに、マッハツェンダー干渉回路42cの第一ポート(端末6)から第三ポート(端末8)に至る第一の光路と、マッハツェンダー干渉回路42aの第四ポート(端末9)から第二ポート(端末7)に至る第二の光路が、逆の波長分散特性を有する。いずれの経路についても、波長分散特性は相殺されており、波長分散は理論上ゼロになる。
【0024】
図12に示す光合分波器のマッハツェンダー干渉回路42a,42b,42cは、同じ作用をする(等価)光合分波回路で置き換えることができるのは、もちろんである。図13は、端末6,7,8,9をもつ等価の光合分波回路62a,62b,62cで置き換えた場合の光合分波器の概念図である。
【0025】
図12に示す光合分波器は、石英基板41上で別のレイアウトを有することができる。図14は、図12に示す光合分波器の別のレイアウトの一例を示す。
【0026】
図12に示す光合分波器は波長多重光通信システムに適用でき、特に双方向伝送システムに好適である。本発明の光合分波器は導波路を用いたものに限らず、光ファイバ型カプラーを用いたものでもよい。
【0027】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明の構成及び効果をさらに具体的に説明する。
[実施例1]図1に示す光合分波器を石英基板1の上に形成させた。詳細には、石英基板1の上に、GeO2 ドープされたSiO2 コアガラス膜をスパッタリングにより形成し、フォトエッチングによりパターンを作り、その上にプラズマCVD法によりSiO2クラッド層を形成した。この光合分波器を用い、マッハツェンダー干渉回路2aの第一ポート(端末6=ポート3)から波長間隔0.4nmの光信号λ1234 を入力すると、ポート4からは光信号λ13、ポート5からは光信号λ24 が、それぞれ出力される。ポート3からポート4に至る光路も、ポート3からポート5に至る光路も、すでに説明した通り、マッハツェンダー干渉回路の波長分散特性が互いに相殺されており、分散が理論上は皆無の光合分波器が得られる。
【0028】
図4ないし図7は、実施例1(図1)の光合分波器の光学特性を示す。図4はポート3から入力されポート4から出力される光信号の波長損失特性、図6は同じく通過波長域の波長損失特性および波長分散特性を示す。図5はポート3から入力されポート5から出力される光信号の波長損失特性、図7は同じく通過波長域の波長損失特性および波長分散特性を示す。通過波長域の損失特性は波長に対して平坦であり、分散は図示された通過域全体でほぼ0になっている。
【0029】
[実施例2]図2に示す光合分波器を、実施例1と同様の方法で製作した。この光合分波器を用い、マッハツェンダー干渉回路32aの第一ポート(端末6=ポート33)から、波長間隔0.4nmの光信号λ1234を入力すると、ポート34からは光信号λ13 、ポート35からは光信号λ24が出力される。ポート33からポート34に至る光路も、ポート33からポート35に至る光路も、すでに説明した通り、接続されたマッハツェンダー干渉回路の波長分散特性が互いに相殺されているので、分散が理論上皆無の光合分波器が得られる。
【0030】
実施例1において、GeO2 ドープされたSiO2 コアガラス膜の代わりに、TiO2ドープされたSiO2 コアガラス膜を用いてもよい。また、光合分波回路素子の製作後に、製作上の誤差を補正するため、炭酸ガスレーザ照射することが望ましい。光合分波器の製作には公知の導波路製作のいずれを用いてもよい。
【0031】
[実施例3]図12に示す光合分波器を、実施例1と同様の方法で製作した。光アイソレータとしては、アイソレーション20dB程度のものを用い、導波路モジュールに融着固定した。この光合分波器を用い、入力ポート43から波長間隔0.4nmの光信号λ1234 を、光アイソレータ51を介してマッハツェンダー干渉回路42aの第一ポート(端末6)に入力すると、ポート44からは光信号λ13 、ポート45からは光信号λ24 が出力される。入力ポート43からポート44に至る光路も、入力ポート43からポート45に至る光路も、すでに説明した通り、接続されたマッハツェンダー干渉回路の波長分散特性が互いに相殺されるので、図12の光合分波器は分散が理論上皆無の光分波器として作用する。
【0032】
図15は、光信号を入力ポート43に入力しポート44から出力させた場合の波長損失特性を示す。図16は、光信号を入力ポート43に入力しポート45から出力させた場合の波長損失特性を示す。それぞれ波長λ13 または波長λ24において波長損失は0dBである。
【0033】
図19は、入力ポート43からポート44に至る光路の通過波長域の波長分散特性を示し、図20は、入力ポート43からポート45に至る光路の通過波長域の波長分散特性を示す。
【0034】
入力ポート47から光信号λ24 を、入力ポート48から光信号λ13を、それぞれ光アイソレータ52,53を介してマッハツェンダー干渉回路42b,42cの各第一ポート(端末6)に入力すると、ポート46から合波された光信号λ1234 が出力される。入力ポート47からポート46に至る光路も、入力ポート48からポート46に至る光路も、すでに説明した通り、接続されたマッハツェンダー干渉回路の間で波長分散特性が互いに相殺されるので、図12の光合分波器は分散が理論上皆無の光分波器として作用する。
【0035】
図17は、光信号を入力ポート47に入力しポート46から出力させた場合の波長損失特性を示す。図18は、光信号を入力ポート48に入力しポート46から出力させた場合の波長損失特性を示す。それぞれ波長λ24 または波長λ13において波長損失は0dBである。
【0036】
図21は、入力ポート47からポート46に至る光路の通過波長域の波長分散特性を示し、図22は、入力ポート48からポート46に至る光路の通過波長域の波長分散特性を示す。
【0037】
図23に示すように、第一のマッハツェンダー干渉回路72aの第三ポート(端末8)を第二のマッハツェンダー干渉回路72bの第二ポート(端末7)に、同じく第四ポート(端末9)を第三のマッハツェンダー干渉回路72cの第二ポート(端末7)に、それぞれ接続した光合分波器に対して、マッハツェンダー干渉回路72bの第三ポート(端末8)及びマッハツェンダー干渉回路72cの第四ポート(端末9)に、それぞれ光アイソレータ73及び74を設け、これらを介して光信号を入力させることもできる。この場合にも、本発明の第二の目的、すなわち1個の光合分波器の分波合波同時使用は達成できるが、第一のマッハツェンダー干渉回路72aの第二ポート(端末7=46ポート)から出力される、合波後の光信号の波長分散は0にならず、やや増大する。それ故、この構成で入力側に光アイソレータを挿入して第一のマッハツェンダー干渉回路を出力側とする光合波器として利用することには、幾分の不利がある。
【0038】
【発明の効果】
本発明によると、波長分散が極めて小さく(理論上ゼロ)、通過波長域で損失の波長平坦性がすぐれた光合分波器が、実現される。波長分散を増加せずに光合分波できるので、実用上、波長多重通信システムにおいて伝送速度の増大、中継距離の延長を達成できる。
【0039】
光信号が2つの光合分波回路を通過するので、2段のフィルター効果を受け、アイソレーション特性も向上する。
【0040】
また、本発明によると(図12のような構成をとることにより)、1台で同時に各1台の光合波器と光分波器の役目を果たす光合分波器が、実現される。それ故、信号源が異なる複数の光信号の合波及び分波の処理に必要な光合分波器のスペースを減らすことができ、コストも削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による光合分波器の実施の一形態を示す平面説明図。
【図2】 本発明による光合分波器の実施の一形態を示す平面説明図。
【図3】 本発明に用いる光合分波回路の説明図。
【図4】 光信号の波長損失特性を示すグラフ。
【図5】 光信号の波長損失特性を示すグラフ。
【図6】 通過波長域の波長損失特性及び波長分散特性を示すグラフ。
【図7】 通過波長域の波長損失特性及び波長分散特性を示すグラフ。
【図8】 光路の損失特性及び波長分散特性を示すグラフ。
【図9】 光路の損失特性及び波長分散特性を示すグラフ。
【図10】 光路の損失特性及び波長分散特性を示すグラフ。
【図11】 光路の損失特性及び波長分散特性を示すグラフ。
【図12】 本発明による光合分波器の別の実施形態を示す平面説明図。
【図13】 等価の光合分波回路で置き換えた場合の光合分波器の概念図。
【図14】 図12に示す光合分波器の、別のレイアウトを示す平面説明図。
【図15】 波長損失特性を示すグラフ。
【図16】 波長損失特性を示すグラフ。
【図17】 波長損失特性を示すグラフ。
【図18】 波長損失特性を示すグラフ。
【図19】 光路の通過波長域の波長分散特性を示すグラフ。
【図20】 光路の通過波長域の波長分散特性を示すグラフ。
【図21】 光路の通過波長域の波長分散特性を示すグラフ。
【図22】 光路の通過波長域の波長分散特性を示すグラフ。
【図23】 本発明による光合分波器の、さらに他の実施形態を示す平面説明図。
【図24】 従来の光合分波器を示す平面説明図。
【図25】 従来の光合分波器に白色光を入力したときの出力のスペクトル応答を示すグラフ。
【図26】 従来の光合分波器に白色光を入力したときの出力のスペクトル応答を示すグラフ。
【図27】 光路の波長分散特性を示すグラフ。
【図28】 光路の波長分散特性を示すグラフ。
【符号の説明】
1 石英基板
2a,2b,2c マッハツェンダー干渉回路
3,4,5 ポート
6,7,8,9 端末
10,11,12,13 光カプラー
14,15 導波路
16,17 導波路
18,19 導波路
20 光合分波器
21,22,23 ポート
24,25,26,27 光カプラー
28a,28b 導波路
29a,29b 導波路
30a,30b 導波路
31 石英基板
32a,32b,32c マッハツェンダー干渉回路
33,34,35 ポート
41 石英基板
42a,42b,42c マッハツェンダー干渉回路
43 入力ポート
44,45,46 ポート
47,48 入力ポート
51,52,53 光アイソレータ
62a,62b,62c 光合分波回路
71 石英基板
72a,72b,72c マッハツェンダー干渉回路
73,74 光アイソレータ

Claims (5)

  1. 導波路を含む光路を有する第一、第二及び第三のマッハツェンダ干渉回路からなり、
    前記マッハツェンダ干渉回路はいずれも、それぞれ4個の光カプラーと、隣接する光カプラーの間を結ぶ長さの異なる2本の導波路の組と、光の入出力をする4個のポートとを有し、
    前記4個の光カプラーは、第一と第二の光カプラーの結合率が約50%、第三と第四の光カプラーの結合率が約2%であり、
    前記導波路の組は、第一と第二の光カプラーの間の長い方の導波路並びに第三と第四の光カプラーの間の長い方の導波路が同じ側に位置すると共に、これらの長い方の導波路の反対側に第二と第三の光カプラーの間の長い方の導波路が位置し、
    かつ、使用する波長帯の極大値をλc、導波路の等価屈折率をN eff 、第一の光カプラーと第二の光カプラーの間の導波路の長さの差をΔLとすると、第二の光カプラーと第三の光カプラーの間の導波路の長さの差が2ΔL、第三の光カプラーと第四の光カプラーの間の導波路の長さの差が4ΔL−λc/N eff であり、
    前記4個のポートは、第一ポートと第二ポートが第一の光カプラーに接続されると共に第三ポートと第四ポートが第四の光カプラーに接続され、かつ、第一ポートと第三ポートとが第一と第二の光カプラーの間の長い方の導波路並びに第三と第四の光カプラーの間の長い方の導波路と同じ側に位置し、
    第一のマッハツェンダ回路の第三ポートに第二のマッハツェンダ干渉回路の第二ポートが接続されていると共に、第一のマッハツェンダ干渉回路の第四ポートに第三のマッハツェンダ干渉回路の第二ポートが接続されている、
    ことを特徴とする光合分波器。
  2. 導波路を含む光路を有する第一、第二及び第三のマッハツェンダ干渉回路からなり、
    前記マッハツェンダ干渉回路はいずれも、それぞれ4個の光カプラーと、隣接する光カプラーの間を結ぶ長さの異なる2本の導波路の組と、光の入出力をする4個のポートとを有し、
    前記4個の光カプラーは、第一と第二の光カプラーの結合率が約50%、第三と第四の光カプラーの結合率が約2%であり、
    前記導波路の組は、第一と第二の光カプラーの間の長い方の導波路並びに第三と第四の光カプラーの間の長い方の導波路が同じ側に位置すると共に、これらの長い方の導波路の反対側に第二と第三の光カプラーの間の長い方の導波路が位置し、
    かつ、使用する波長帯の極大値をλc、導波路の等価屈折率をN eff 、第一の光カプラーと第二の光カプラーの間の導波路の長さの差をΔLとすると、第二の光カプラーと第三の光カプラーの間の導波路の長さの差が2ΔL、第三の光カプラーと第四の光カプラーの間の導波路の長さの差が4ΔL−λc/N eff であり、
    前記4個のポートは、第一ポートと第二ポートが第一の光カプラーに接続されると共に第三ポートと第四ポートが第四の光カプラーに接続され、かつ、第一ポートと第三ポートとが第一と第二の光カプラーの間の長い方の導波路並びに第三と第四の光カプラーの間の長い方の導波路と同じ側に位置し、
    第一のマッハツェンダ回路の第三ポートに第二のマッハツェンダ干渉回路の第四ポートが接続されていると共に、第一のマッハツェンダ干渉回路の第四ポートに第三のマッハツェンダ干渉回路の第三ポートが接続されている、
    ことを特徴とする光合分波器。
  3. 前記光カプラーは方向性結合器である請求項1または2の光合分波器。
  4. 前記光カプラーはMMIカプラーである請求項1または2の光合分波器。
  5. 前記第一、第二及び第三のマッハツェンダ干渉回路が、石英等から成る平面基板の上に形成された光導波路からなる請求項1〜4の光合分波器。
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