JP4487543B2 - 投影型画像表示装置 - Google Patents

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本発明は、投影型画像表示装置、特に、光源の射出光から時分割に複数通りの波長帯域の光を分離して光変調素子を照射する投影型画像表示装置に関する。
投影型画像表示装置の一種に、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)素子を光変調素子として用いたDLP(デジタル・ライト・プロセッシング)が実用化されている。DMD素子は、多数の微小なミラーをチップ上に2次元的に配列した光反射素子であり、個々の画素(ミラー)毎にメモリ素子が配置されている。そして、メモリ素子の静電作用によってそれぞれのミラーの傾き角を変化させることによって反射光の方向を制御し、ON(明)状態とOFF(暗)状態とを作りだす。
投影型画像表示装置の方式には、赤,緑,青色の3つの波長帯域の光にそれぞれ対応して3つの光変調素子を使う3板方式と、光変調素子を1つだけしか使わない単板方式とがあるが、DLPでは、DMD素子を3つ使うと高価になることから単板方式がよく利用されている。
図17は、単板方式のDLPの光学系の概要を示す。光源101から射出した白色光が、円盤状のカラーホイール102に入射する。カラーホイール102は、例えば中心角120°ずつの赤,緑,青色の3つのカラーフィルターから成っており、映像信号の1フィールド期間に1回転することにより、入射した白色光から時分割に(1/3フィールド期間ずつ)赤,緑,青色の波長帯域の光を分離する。カラーホイール102で分離された光は、DMD素子103に照射される。
DMD素子103は、カラーホイール102で赤,緑,青色の波長帯域の光が分離されるのに対応して、R,G,B信号によって時分割に(1/3フィールド期間ずつ)駆動される。ON状態になったミラーからの反射光は、図に実線で示すように投影レンズ104に入射してスクリーン(図示略)に投影されるが、OFF状態になったミラーからの反射光は、図に破線で示すように投影レンズ104に入射しない。
このようにして、R,G,B信号のレベルに応じて変調された赤,緑,青色の波長帯域の光が1フィールド期間内に順次スクリーンに投影されることによって、カラー画像が表示される。こうした表示方式は、フィールド・シーケンシャル方式と呼ばれている。
ところで、フィールド・シーケンシャル方式の画像表示装置は、ヒトが視覚的な刺激を時間的に積分して色を知覚する性質を利用している。例えば、白色を表示するときには、赤,緑,青色の波長帯域の光が順次スクリーンに投影され、目に映った赤,緑,青色の光が時間的に積分されることによって白色が知覚される。
そのため、画像を見ている途中で視線が動いた場合、一部の色しか目に映らなかったことによって本来表示すべき色とは異なる色が知覚され(例えば白色の表示時に、赤,緑,青色のうちの1色しか目に映らなかったことによって単色が知覚され)、それが画像のちらつきとして認識されてしまうことがある。この現象は「カラーフリッカー」もしくは「カラーブレーキング」等と呼ばれており、画質劣化の一因となる。
従来、このカラーフリッカーによる画質の劣化を低減する方法としては、互いに異なる波長帯域の光をフィールド毎に異なる順番で光変調素子に時分割に照射し、且つ、その順番をその波長帯域の数に相当するフィールド数で一巡させるという方法が提案されていた(例えば、特許文献1参照。)。
この方法は、例えば白色の表示時に、1フィールド目は赤,緑,青色の波長帯域の光の順番で照射し、2フィールド目は緑,青,赤色の波長帯域の光の順番で照射し、3フィールド目は青,赤,緑色の波長帯域の光の順番で照射することにより、被写体の動きに応じて視線が動いても、3フィールド単位では青,赤,緑色が均等に目に映るようにするものである。
特開2000−78602号公報(段落番号0022〜0039、図1〜図4)
しかし、この従来の方法では、視線の動きと被写体の動きとが一致しない場合には、3フィールド単位でも赤,緑,青色のうちの1色しか目に映らず、その結果白色の表示時に単色が知覚されてしまうことがあり得る。
本発明は、上述の点に鑑み、DLPのように、光源の射出光から時分割に複数通りの波長帯域の光を分離して光変調素子に照射する投影型画像表示装置において、白色の表示時に単色が知覚されること等を防止して、カラーフリッカーによる画質の劣化を低減することを課題としてなされたものである。
この課題を解決するために、本発明に係る投影型画像表示装置は、光源と、光源の射出光から時分割に複数通りの波長帯域の光を分離する分離手段と、分離手段で分離された光が照射される光変調素子と、光変調素子で変調された光を投影する投影手段とを有する投影型画像表示装置において、光変調素子をそれぞれ別々に設けた第1の光学系及び第2の光学系を備えており、1つの分離手段が、この第1の光学系の光変調素子と第2の光学系の光変調素子に、分離する波長帯域を切換えるタイミングを揃えながら同一時刻に互いに異なる波長帯域の光を分離して照射するように配置されるとともに、第1の光学系の光変調素子,第2の光学系の光変調素子を、同一の映像信号に基づき、それぞれこの分離手段で分離されて照射される光の波長帯域に対応する色を表示する信号で、信号を切換えるタイミングを揃えながら時分割に駆動する信号処理部を備え、第1の光学系の光変調素子で変調された光と第2の光学系の前記光変調素子で変調された光とが重ね合わせて投影されることを特徴とする。
この投影型画像表示装置では、第1の光学系と第2の光学系とで、分離する波長帯域を切換えるタイミングを揃えながら、同一時刻に、互いに異なる波長帯域の光が共通の1つの分離手段で分離されて光変調素子に照射される。また、同一の映像信号に基づき、第1の光学系の光変調素子,第2の光学系の光変調素子が、それぞれこの共通の分離手段で分離されて照射される光の波長帯域に対応する色を表示する信号で、信号を切換えるタイミングを揃えながら時分割に駆動される。
そして、第1の光学系の光変調素子で変調された光と第2の光学系の光変調素子で変調された光とが重ね合わせて投影される。したがって、同一時刻に、2通りの波長帯域の光が、映像信号のうちそれぞれその波長帯域に対応する色を表示する信号で変調されて投影されることになる。
これにより、例えば白色の表示時に視線の動きがあっても、少なくとも2通りの波長帯域を合せた色が知覚される(単色が知覚されることがなくなる)ので、画像のちらつきが低減する。このようにして、カラーフリッカーによる画質の劣化が低減される。
また、第1の光学系と第2の光学系とで1つの分離手段を共用するので、装置全体の構成や制御を簡素化することができる。
なお、この投影型画像表示装置において、一例として、第1の光学系と第2の光学系とにそれぞれ光源を別々に設けることが好適である。
それにより、第1の光学系の光源と第2の光学系の光源とのうちのいずれか一方が仮に故障したとしても、故障した光源を交換するまでの間、故障前と色合いの変らない画像を見ることができるので、投影型画像表示装置としての利便性が向上する。
本発明によれば、光源の射出光から時分割に複数通りの波長帯域の光を分離して光変調素子に照射する投影型画像表示装置において、例えば白色の表示時に単色が知覚されることをなくして、カラーフリッカーによる画質の劣化を低減することができるという効果が得られる。
また、第1の光学系と第2の光学系とで1つの分離手段を共用するので、装置全体の構成や制御を簡素化できるという効果も得られる。
さらに、第1の光学系と第2の光学系とにそれぞれ光源を別々に設けることなどにより、第1の光学系の光源と第2の光学系の光源とのうちのいずれか一方が仮に故障したとしても、故障した光源を交換するまでの間、故障前と色合いの変らない画像を見ることができるので、投影型画像表示装置としての利便性が向上するという効果が得られる。
以下、DLPに本発明を適用した例について、図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本願の発明を適用したDLPの第1実施例に係る全体構成を示す。このDLP1には、光学系2,光学系3という2つの光学系と、信号処理部4とが設けられている。
光学系2と光学系3とは、互いに同一の構成をしている。図2は、この光学系2,3の構成を示す。放電ランプ11が、回転楕円形状のリフレクター12の第1焦点位置に設置されている。放電ランプ11としては、例えば、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプなどが用いられている。リフレクター12の内側表面はダイクロイックミラーが形成されており、これによって放電ランプ11の射出光のうちの可視光線を反射して赤外線及び紫外線を透過する。
リフレクター12で反射された光束(白色光)は、第2焦点位置に集光される。この第2焦点位置には、ロッドインテグレータ13が配置されている。ロッドインテグレータ13は、断面が矩形型の形状をもつ光伝送媒体であり、断面における長辺と短辺との比が、後述するDMD素子18の光の照射面の長辺と短辺との比と等しく(16:9もしくは4:3に)なっている。ロッドインテグレータ13に入射した光束は、内部で反射を繰り返すことによって空間的に均一な光強度分布となり、その出口側から射出される。
ロッドインテグレータ13から射出した光束は、円盤状のカラーホイール14に入射する。カラーホイール14は、モータ15により、映像信号の1フィールド期間に1回転の速度で回転する。モータ15には、後述する信号処理部4内のマイクロプロセッサ24から、カラーホイール14の回転位置を制御する信号が与えられる。
図3は、カラーホイール14の構成を示す。カラーホイール14は、中心角120°ずつの赤,緑,青色の3つのカラーフィルター14R,14G,14Bから成っており、矢印の方向に回転することにより、入射した白色光から時分割に(1/3フィールド期間ずつ)緑,赤,青色の波長帯域の光を分離する。
図2に示すように、カラーホイール14で時分割に分離された緑,赤,青色の波長帯域の光は、コンデンサーレンズ16によって平行光にされ、ミラー17で反射された後、DMD素子18に照射される。
DMD素子18は、後述する信号処理部4内の映像信号処理回路(光学系2については映像信号処理回路21、光学系3については映像信号処理回路22)からの映像信号によって駆動される。DMD素子18を構成する多数の微小なミラーのうち、ON状態になったミラーからの反射光は投影レンズ19に入射し、OFF状態になったミラーからの反射光は投影レンズ19に入射しない。
光学系2の投影レンズ19に入射した光と、光学系3の投影レンズ19に入射した光とは、図1に示すように、スクリーン71に重ね合せて投影される。(その際、光学系2から光が投影されるエリアと光学系3から光が投影されるエリアとが合致するように、投影レンズ19を光軸に垂直な面内でシフトさせる光学的な補正か、またはDMD素子18による画像の空間補正を行う。)
図4は、DLP1の信号処理部4の回路構成を示すブロック図である。信号処理部4は、映像信号処理回路21,22と、同期信号分離回路23と、マイクロプロセッサ24とを含んでいる。映像信号処理回路21,22は、DLP1に入力した映像信号からR,G,B信号を取り出す処理や、それらのR,G,B信号を時間軸圧縮する処理を行う回路である。映像信号処理回路21から出力されたR,G,B信号は光学系2内のDMD素子18(図2)に送られ、映像信号処理回路22から出力されたR,G,B信号は光学系3内のDMD素子18(図2)に送られる。
同期信号分離回路23は、DLP1に入力した映像信号から水平同期信号や垂直同期信号を分離する回路である。マイクロプロセッサ24は、同期信号分離回路23で分離された同期信号に基づき、映像信号処理回路21,22と光学系2,3内のモータ15(図2)とを制御する。
図5は、このマイクロプロセッサ24の制御内容を示すタイミングチャートである。図5(a)に示すように、マイクロプロセッサ24は、映像信号処理回路21に対して、入力した各フィールドiの映像信号から分離したR,G,B信号Ri,Gi,Bi(i=1,2,3…)を、それぞれ1/3フィールドずつの期間に時間軸圧縮してGi,Ri,Biの順に出力させる制御を行う。
また、図5(c)に示すように、マイクロプロセッサ24は、光学系2内のモータ15に対して、映像信号処理回路21から信号Gi,Ri,Biが出力されるのと同期して、カラーフィルター14G,14R,14B(図3)の箇所に光が入射するようにカラーホイール14の回転位置を制御する信号を送る。
また、図5(b)に示すように、マイクロプロセッサ24は、映像信号処理回路22に対して、入力した各フィールドiの映像信号から分離したR,G,B信号Ri,Gi,Bi(i=1,2,3…)を、それぞれ1/3フィールドずつの期間に時間軸圧縮してBi,Gi,Riの順に出力させる制御を行う。
また、図5(d)に示すように、マイクロプロセッサ24は、光学系3内のモータ15に対して、映像信号処理回路22から信号Bi,Gi,Riが出力されるのと同期して、カラーフィルター14B,14G,14Rの箇所に光が入射するようにカラーホイール14の回転位置を制御する信号を送る。
図6は、図5に示した制御による光学系2内のカラーホイール14と光学系3内のカラーホイール14との回転位置の関係を示す図である。図6(a)に示すように、光学系2内のカラーホイール14が、カラーフィルター14Rの中央の箇所に光が入射する回転位置にある時刻には、光学系3内のカラーホイール14は、カラーフィルター14Gの中央の箇所に光が入射する回転位置にある。
また、図6(b)に示すように、光学系2内のカラーホイール14が、カラーフィルター14Rとカラーフィルター14Bとの境界の箇所に光が入射する回転位置にある時刻(図6(a)から1/6フィールド分の期間が経過した時刻)には、光学系3内のカラーホイール14は、カラーフィルター14Gとカラーフィルター14Rとの境界の箇所に光が入射する回転位置にある。
このように、このDLP1では、光学系2と光学系3とで、同一時刻に、互いに異なる波長帯域の光がカラーホイール14で分離されてDMD素子18に照射される。また、同一の映像信号に基づき、光学系2のDMD素子18,光学系3のDMD素子18が、それぞれ光学系2のカラーホイール14,光学系3のカラーホイール14で分離される波長帯域に対応する色を表示する信号で時分割に駆動される。
そして、光学系2のDMD素子18で変調された光と光学系3のDMD素子18で変調された光とが重ね合わせて投影される。したがって、同一時刻に、2通りの波長帯域の光が、映像信号のうちそれぞれその波長帯域に対応する色を表示する信号で変調されて投影されることになる。
これにより、例えば白色の表示時に視線の動きがあっても、少なくとも2通りの波長帯域を合せた色が知覚される(赤,緑,青色といった単色が知覚されることがなくなる)ので、画像のちらつきが低減する。このようにして、カラーフリッカーによる画質の劣化が低減される。
また、このDLP1では、光学系2と光学系3とはそれぞれ光源(放電ランプ11)を別々に有するとともに、光学系2のカラーホイール14と光学系3のカラーホイール14とは、分離する光の波長帯域が互いに同一であり(赤,緑,青色の波長帯域であり)且つそれぞれの波長帯域の光を分離する時間の長さが互いに等しく(1/3フィールド期間ずつに)なっている。
これにより、光学系2の放電ランプ11と第2の光学系3の放電ランプ11とのうちのいずれか一方が仮に故障したとしても、故障した放電ランプ11を交換するまでの間、故障前と色合いの変らない画像を見ることができる。したがって、投影型画像表示装置としての利便性も向上する。
次に、このDLP1の変更例をいくつか説明する。図7は、信号処理部4内のマイクロプロセッサ24の制御内容の変更例を示すタイミングチャートである。この図7の例では、映像信号処理回路21に対する制御及び光学系2内のカラーホイール14の回転位置の制御は、図5に示したのと同じである(図7(a)及び(c))。
他方、図7(b)に示すように、映像信号処理回路22に対しては、入力した各フィールドiの映像信号から分離したR,G,B信号Ri,Gi,Bi(i=1,2,3…)を、Ri(1/6フィールド期間),Bi(1/3フィールド期間),Gi(1/3フィールド期間),Ri(1/6フィールド期間)の順に出力させる制御を行う。
また、図7(d)に示すように、光学系3内のモータ15に対しては、映像信号処理回路22から信号Ri,Bi,Giが出力されるのと同期して、カラーフィルター14R,14B,14Gの箇所に光が入射するようにカラーホイール14の回転位置を制御する信号を送る。
図8は、図7に示した制御による光学系2内のカラーホイール14と光学系3内のカラーホイール14との回転位置の関係を示す図である。図8(a)に示すように、光学系2内のカラーホイール14が、カラーフィルター14Rの中央の箇所に光が入射する回転位置にある時刻には、光学系3内のカラーホイール14は、カラーフィルター14Bとカラーフィルター14Gとの境界の箇所に光が入射する回転位置にある。
また、図8(b)に示すように、光学系2内のカラーホイール14が、カラーフィルター14Rとカラーフィルター14Bとの境界の箇所に光が入射する回転位置にある時刻(図8(a)から1/6フィールド分の期間が経過した時刻)には、光学系3内のカラーホイール14は、カラーフィルター14Gの中央の箇所に光が入射する回転位置にある。
この例の場合にもやはり、同一時刻に、2通りの波長帯域の光が、映像信号のうちそれぞれその波長帯域に対応する色を表示する信号で変調されて投影されるので、カラーフリッカーによる画質の劣化が低減される。
図9は、カラーホイール14の構成の変更例を示す。この例では、カラーフィルター14Gの中心角が、カラーフィルター14Rやカラーフィルター14Bの中心角よりも狭くなっている。
カラーホイール14をこうした構成にしても、例えば光学系2のカラーホイール14の回転位置と光学系3のカラーホイール14の回転位置とを180°ずらすことにより、それらのカラーホイール14で同一時刻に互いに異なる波長帯域の光を分離させることが可能である。
また、超高圧水銀ランプのような放電ランプの射出光は、赤色や青色の波長帯域の成分よりも緑色の波長帯域の成分が多いので、このようにカラーフィルター14Gの中心角を狭くすることにより、画像の色バランスを調整することもできる。
図10は、カラーホイール14の構成のさらに別の変更例を示す。この例では、カラーホイール14は、中心角90°ずつのカラーフィルター14R,14G,14B,透明板14Wから成っている。
カラーホイール14をこうした構成にする場合には、光学系2のカラーホイール14の透明板14W,光学系3のカラーホイール14の透明板14Wに光が入射する1/4フィールドの期間には、それぞれ映像信号処理回路21,映像信号処理回路22から白レベルの信号を出力させるようにすればよい。
また、このDLP1では光学系2,光学系3にそれぞれ別々に放電ランプ11を設けているが、別の例として、放電ランプを1つだけ設け、その放電ランプの射出光を2つの光束に分割して一方を光学系2内のカラーホイール14に入射させるとともに他方を光学系3内のカラーホイール14に入射させるようにしてもよい。
また、このDLP1では光学系2,光学系3にそれぞれ別々に投影レンズ19を設けているが、別の例として、投影レンズを1つだけ設け、光学系2のDMD素子18で変調された光と光学系3のDMD素子18で変調された光とを、プリズム等で重ね合わせた後その投影レンズに入射させてスクリーンに投影するようにしてもよい。
図11は、本願の発明を適用したDLPの第2実施例に係る全体構成を示す。このDLP31には、光学系32,光学系33という2つの光学系と、信号処理部36とが設けられている。光学系32と光学系33とは、1つの円盤状のカラーホイール34を共用するようになっている。
カラーホイール34は、モータ35により、映像信号の1フィールド期間に1回転の速度で回転する。モータ35には、後述する信号処理部36内のマイクロプロセッサ54から、カラーホイール34の回転位置を制御する信号が与えられる。
光学系32と光学系33とは、互いに同一の構成をしている。図12は、この光学系32,33の構成を示す。各光学系32,33において、放電ランプ41が、回転楕円形状のリフレクター42の第1焦点位置に設置されている。放電ランプ41としては、例えば、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプなどが用いられている。リフレクター42の内側表面はダイクロイックミラーが形成されており、これによって放電ランプ41の射出光のうちの可視光線を反射して赤外線及び紫外線を透過する。
リフレクター42で反射された光束(白色光)は、第2焦点位置に集光される。この第2焦点位置には、ロッドインテグレータ43が配置されている。ロッドインテグレータ43は、断面が矩形型の形状をもつ光伝送媒体であり、断面における長辺と短辺との比が、後述するDMD素子46の光の照射面の長辺と短辺との比と等しく(16:9もしくは4:3に)なっている。ロッドインテグレータ43に入射した光束は、内部で反射を繰り返すことによって空間的に均一な光強度分布となり、その出口側から射出される。
光学系32のロッドインテグレータ43から射出した光束と、光学系33のロッドインテグレータ43から射出した光束とは、共にカラーホイール34に入射する。図13は、カラーホイール34の構成及びカラーホイール34への光の入射位置を示す。カラーホイール34は、中心角120°ずつの赤,緑,青色の3つのカラーフィルター34R,34G,34Bから成っており、矢印の方向に回転することにより、入射した白色光から時分割に(1/3フィールド期間ずつ)緑,赤,青色の波長帯域の光を分離する。
また、この図13に示すように、カラーホイール34には、光学系32の放電ランプ41からロッドインテグレータ43を介してフィルター34Rの中央の箇所に光が入射する時刻には、光学系33の放電ランプ41からロッドインテグレータ43を介してフィルター34Gの中央の箇所に光が入射する。このように、カラーホイール34は、光学系32の放電ランプ41から入射する光の位置と、光学系33の放電ランプ41から入射する光の位置とが、回転方向上で互いに120°ずれた位置になるようにしてこのDLP31内に配置されている。
図12に示すように、各光学系32,33において、カラーホイール34で時分割に分離された赤,緑,青色の波長帯域の光は、コンデンサーレンズ44によって平行光にされ、ミラー45で反射された後、DMD素子46に照射される。
DMD素子46は、後述する信号処理部36内の映像信号処理回路(光学系32については映像信号処理回路51、光学系33については映像信号処理回路52)からの映像信号によって駆動される。DMD素子46を構成する多数の微小なミラーのうち、ON状態になったミラーからの反射光は投影レンズ47に入射し、OFF状態になったミラーからの反射光は投影レンズ47に入射しない。
光学系32の投影レンズ47に入射した光と、光学系33の投影レンズ47に入射した光とは、図11に示すように、スクリーン71に重ね合せて投影される。(その際、光学系32から光が投影されるエリアと光学系33から光が投影されるエリアとが合致するように、投影レンズ47を光軸に垂直な面内でシフトさせる光学的な補正か、またはDMD素子46による画像の空間補正を行う。)
図14は、DLP31の信号処理部36の回路構成を示すブロック図である。信号処理部36は、映像信号処理回路51,52と、同期信号分離回路53と、マイクロプロセッサ54とを含んでいる。映像信号処理回路51,52は、DLP31に入力した映像信号からR,G,B信号を取り出す処理や、それらのR,G,B信号を時間軸圧縮する処理を行う回路である。映像信号処理回路51から出力されたR,G,B信号は光学系32内のDMD素子46(図12)に送られ、映像信号処理回路52から出力されたR,G,B信号は光学系33内のDMD素子46(図12)に送られる。
同期信号分離回路53は、DLP31に入力した映像信号から水平同期信号や垂直同期信号を分離する回路である。マイクロプロセッサ54は、同期信号分離回路53で分離された同期信号に基づき、映像信号処理回路51,52とモータ35(図11,図12)とを制御する。
図15は、このマイクロプロセッサ54の制御内容を示すタイミングチャートである。図15(a)に示すように、マイクロプロセッサ54は、映像信号処理回路51に対して、入力した各フィールドiの映像信号から分離したR,G,B信号Ri,Gi,Bi(i=1,2,3…)を、それぞれ1/3フィールドずつの期間に時間軸圧縮してGi,Ri,Biの順に出力させる制御を行う。
また、図15(b)に示すように、マイクロプロセッサ54は、映像信号処理回路52に対して、入力した各フィールドiの映像信号から分離したR,G,B信号Ri,Gi,Bi(i=1,2,3…)を、それぞれ1/3フィールドずつの期間に時間軸圧縮してBi,Gi,Riの順に出力させる制御を行う。
また、図15(c)に示すように、マイクロプロセッサ54は、モータ35に対して、映像信号処理回路51から信号Gi,Ri,Biが出力されるのと同期して、光学系32の放電ランプ11の出射光がカラーフィルター34G,34R,34B(図13)の箇所に入射するようにカラーホイール34の回転位置を制御する信号を送る。
これにより、図13に示したようなカラーホイール34の配置から、カラーホイール34には、映像信号処理回路52から信号Bi,Gi,Riが出力されるのと同期して、光学系33の放電ランプ11の出射光がカラーフィルター34B,34G,34Rの箇所に入射するようになる。
このDLP31では、光学系32と光学系33とで、同一時刻に、互いに異なる波長帯域の光が、共通の1つのカラーホイール34で分離されてDMD素子46に照射される。また、同一の映像信号に基づき、光学系32のDMD素子46,光学系33のDMD素子46が、それぞれこの共通のカラーホイール34で分離されて照射される光の波長帯域に対応する色を表示する信号で時分割に駆動される。
そして、光学系32のDMD素子46で変調された光と光学系33のDMD素子46で変調された光とが重ね合わせて投影される。したがって、同一時刻に、2通りの波長帯域の光が、映像信号のうちそれぞれその波長帯域に対応する色を表示する信号で変調されて投影されることになる。
これにより、例えば白色の表示時に視線の動きがあっても、少なくとも2通りの波長帯域を合せた色が知覚される(赤,緑,青色といった単色が知覚されることがなくなる)ので、画像のちらつきが低減する。このようにして、カラーフリッカーによる画質の劣化が低減される。
また、このDLP31では、光学系32と光学系33とがそれぞれ光源(放電ランプ41)を別々に有していることから、光学系32の放電ランプ41と第2の光学系33の放電ランプ41とのうちのいずれか一方が仮に故障したとしても、故障した放電ランプ41を交換するまでの間画像を見ることができる。したがって、投影型画像表示装置としての利便性も向上する。
また、光学系32と光学系33とで1つのカラーホイール34を共用するので、装置全体の構成や制御を簡素化することができる。
なお、このDLP31におけるカラーホイール34の配置は、図13に示したような配置に限らず、例えば図16に示すように、光学系32の放電ランプ41から入射する光の位置と、光学系33の放電ランプ41から入射する光の位置とが、回転方向上で互いに180°ずれた位置になるような配置にしてもよい。
また、このDLP31でも、カラーホイール34として、図13に示した構成のものに代えて、〔実施例1〕でカラーホイール14について示した図9や図10のような構成のものを用いるようにしてよい。
また、このDLP31でも、光学系32,光学系33にそれぞれ別々に放電ランプ41を設ける代わりに、放電ランプを1つだけ設け、その放電ランプの射出光を2つの光束に分割してカラーホイール34に入射させ、一方の光束からカラーホイール34で分離された光を光学系32内のDMD素子46に照射するとともに他方の光束からカラーホイール34で分離された光を光学系33内のDMD素子46に照射するにしてよい。
また、このDLP31でも、光学系32,光学系33にそれぞれ別々に投影レンズ47を設ける代わりに、投影レンズを1つだけ設け、光学系32のDMD素子46で変調された光と光学系33のDMD素子46で変調された光とをプリズム等で重ね合わせた後その投影レンズに入射させてスクリーンに投影するようにしてもよい。
また、以上の〔実施例1〕,〔実施例2〕では、光源の射出光から時分割に複数通りの波長帯域の光を分離する分離手段としてカラーホールを用いているが、これに限らず、カラーホール以外の分離手段を用いて光源の射出光から時分割に複数通りの波長帯域の光を分離してもよい。
また、以上の〔実施例1〕,〔実施例2〕では、DLPに本発明を適用しているが、これに限らず、DMD素子以外の光変調素子(例えば液晶素子)を用いた投影型画像表示装置であって、光源の射出光から時分割に複数通りの波長帯域の光を分離してその光変調素子に照射するものにも本発明を適用してよい。
本発明を適用したDLPの全体構成を示す図である。 図1の各光学系の構成を示す図である。 図1のカラーホイールの構成を示す図である。 図1の信号処理部の回路構成を示すブロック図である。 図4のマイクロプロセッサの制御内容を示すタイミングチャートである。 図5に示した制御による各光学系内のカラーホイールの回転位置の関係を示す図である。 マイクロプロセッサの制御内容の変更例を示すタイミングチャートである。 図7に示した制御による各光学系内のカラーホイールの回転位置の関係を示す図である。 カラーホイールの構成の変更例を示す図である。 カラーホイールの構成の変更例を示す図である。 本発明を適用したDLPの全体構成を示す図である。 図11の各光学系の構成を示す図である。 図11のカラーホイールの構成及びこのカラーホイールへの光の入射位置を示す図である。 図11の信号処理部の回路構成を示すブロック図である。 図14のマイクロプロセッサの制御内容を示すタイミングチャートである。 図11のカラーホイールへの光の入射位置の変更例を示す図である。 DLPの光学系の概要を示す図である。
符号の説明
1 DLP
2 光学系
3 光学系
4 信号処理部
11 放電ランプ
14 カラーホイール
15 モータ
18 DMD素子
21 映像信号処理回路
22 映像信号処理回路
23 同期信号分離回路
24 マイクロプロセッサ
31 DLP
32 光学系
33 光学系
34 カラーホイール
35 モータ
36 信号処理部
41 放電ランプ
46 DMD素子
51 映像信号処理回路
52 映像信号処理回路
53 同期信号分離回路
54 マイクロプロセッサ

Claims (3)

  1. 光源と、前記光源の射出光から時分割に複数通りの波長帯域の光を分離する分離手段と、前記分離手段で分離された光が照射される光変調素子と、前記光変調素子で変調された光を投影する投影手段とを有する投影型画像表示装置において、
    前記光変調素子をそれぞれ別々に設けた第1の光学系及び第2の光学系を備えており、
    1つの前記分離手段が、前記第1の光学系の前記光変調素子と前記第2の光学系の前記光変調素子に、分離する波長帯域を切換えるタイミングを揃えながら同一時刻に互いに異なる波長帯域の光を分離して照射するように配置されるとともに、
    前記第1の光学系の前記光変調素子,前記第2の光学系の前記光変調素子を、同一の映像信号に基づき、それぞれ前記分離手段で分離されて照射される光の波長帯域に対応する色を表示する信号で、信号を切換えるタイミングを揃えながら時分割に駆動する信号処理部
    を備え、
    前記第1の光学系の前記光変調素子で変調された光と前記第2の光学系の前記光変調素子で変調された光とが重ね合わせて投影される
    投影型画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の投影型画像表示装置において、
    前記光変調素子はデジタル・マイクロミラー・デバイスである
    投影型画像表示装置。
  3. 請求項1に記載の投影型画像表示装置において、
    前記第1の光学系と前記第2の光学系とに、それぞれ光源が別々に設けられている
    投影型画像表示装置。
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