JP4485089B2 - 温水供給システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、台所や風呂などに温水を供給する温水供給システムに関し、さらに詳しくは、貯湯槽を備える温水供給システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、貯湯槽と補助熱源としての給湯器とを組み合わせた温水供給システムでは、貯湯槽の温水の温度が低下して冷めてしまうと、システムが供給できる出湯量は、給湯器の給湯能力に依存することになる。したがって、システム全体として、例えば、24号の給湯能力が要求される場合には、24号の給湯器を設置する必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、貯湯槽の湯水の温度が高い場合には、給湯器は、殆ど給湯能力を必要とせず、また、貯湯槽の湯水の温度は、一般市水の温度よりも高い温度で保持されることが多いため、給湯器の給湯能力を最大限に使用するのは、極僅かであり、このように極僅かの使用のために、高い給湯能力の給湯器を設置するのは、イニシャルコスト面で無駄が多く、コスト効率の悪いものである。
【0004】
本発明は、上述のような点に鑑みて為されたものであって、システム全体として要求される給湯能力を満足させながら、要求される給湯能力よりも小さい能力の給湯器を設置できるようにしてイニシャルコストの削減を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上述の目的を達成するために、次のように構成している。
【0006】
すなわち、請求項1に係る本発明の温水供給システムは、加熱手段によって加熱される温水を貯湯槽に蓄え、該貯湯槽からの温水を補助熱源を介して供給する温水供給システムにおいて、前記貯湯槽内の湯水の温度を検知する温度検知手段と、前記温度検知手段の出力に基づいて、前記加熱手段による加熱を制御して貯湯槽内の湯水の最低温度を、所定温度に保持する保持手段とを備え、前記所定温度は、前記補助熱源の給湯能力および当該温水供給システムに要求される要求給湯能力に基づいて、定められるものである。
【0007】
請求項1に係る本発明によれば、当該温水供給システムに要求される要求給湯能力によって決まる最大出湯量が、設置される補助熱源の給湯能力でも出湯可能となる貯湯槽の湯水の最低温度を、所定温度として定め、保持手段は、温度検知手段によって検知される貯湯槽内の湯水の最低温度を、前記所定温度に保持するように加熱手段による加熱を制御するので、補助熱源の給湯能力に拘わらず、当該温水供給システムとして、要求される給湯能力を満足させることができ、従来例に比べて給湯能力の小さな補助熱源を使用できる。
【0008】
請求項2に係る本発明は、請求項1の発明において、前記所定温度を、設定入力する入力部を備えている。
【0009】
請求項2に係る本発明によれば、温水供給システムの要求給湯能力と補助熱源の給湯能力との種々の給湯能力の組み合わせのそれぞれについて、予め所定温度を求めておき、設置される補助熱源の給湯能力と当該温水供給システムの要求給湯能力との実際の組み合わせに対応する所定温度を、入力部から設定入力すれば、保持手段は、貯湯槽の湯水の最低温度を、入力された前記所定温度に保持することになる。
【0010】
請求項3に係る本発明は、請求項1の発明において、前記保持手段は、前記補助熱源の給湯能力および当該温水供給システムの要求給湯能力に基づいて、前記所定温度を演算算出する演算部を備えている。
【0011】
請求項3に係る本発明によれば、保持手段は、当該温水供給システムに要求される要求給湯能力と設置される補助熱源の給湯能力とに基づいて、自動的に所定温度を演算算出して貯湯槽の湯水の最低温度を、前記所定温度に保持できることになり、予め、温水供給システムの要求給湯能力と補助熱源の給湯能力との種々の給湯能力の組み合わせについて、所定温度を求める必要がない。
【0012】
請求項4に係る本発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において、前記保持手段は、所定温度に保持する保持動作を、該保持動作が必要と予測される時間帯のみ行うものである。
【0013】
請求項4に係る本発明によれば、所定温度に保持しておく必要があると予測される時間帯のみ貯湯槽の湯水の最低温度を、所定温度に保持するので、常に所定温度に保持しておく場合に比べて放熱ロスを低減できる。
【0014】
請求項5に係る本発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において、前記加熱手段は、前記貯湯槽内に設置された熱交換器を備え、該熱交換器には、熱源の排熱によって加熱された熱媒が循環するものである。
【0015】
請求項5に係る本発明によれば、熱源の排熱を有効に利用して貯湯槽に温水を貯えることができる。
【0016】
請求項6に係る本発明は、請求項5の発明において、前記熱源が、発電機能を有する内燃機関である。
【0017】
請求項6に係る本発明によれば、ガスエンジンなどの内燃機関の排熱を有効に利用して貯湯槽に温水を貯えることができるとともに、内燃機関の発電電力を、例えば、家庭内の負荷や貯湯槽の湯水を加熱する電気ヒータ等に供給することができ、エネルギーの有効利用を図ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の一つの実施の形態に係る温水供給システムの概略構成図である。
【0020】
この実施の形態では、発電機能を有する内燃機関としてのガスエンジン1によって発電された電気を、当該温水供給システムが設置されている一般家庭の家庭内負荷および電気ヒータ40に供給する一方、ガスエンジン1からの排熱を回収して給湯を行うガスエンジンコージェネレーションシステムである。
【0021】
同図において、2はガスエンジン1からの排熱、例えば、ガスエンジンンの水冷およびガスエンジンの排ガスによって加熱された不凍液などの熱媒が循環する排熱回収回路であり、貯湯槽3の内部に設置された熱交換器4と、循環ポンプ5とが設けられている。
【0022】
貯湯槽3の下部の給水口には、給水配管7が接続される一方、上部の出湯口には出湯配管8が接続されており、混合弁9によって、給水配管7からの給水に、貯湯槽3からの出湯が混合されて補助熱源としての給湯器6を介して給湯されるように構成されている。
【0023】
このシステムでは、ガスエンジン1を駆動するとともに、排熱回収回路2の循環ポンプ5を駆動してガスエンジン1からの熱媒を、矢符で示されるように熱交換器4を介して循環させることにより、ガスエンジン1から回収した排熱を、加熱手段としての熱交換器4で放熱させて貯湯槽3内の低温の水を加熱するとともに、電気ヒータ40で加熱して蓄熱するものであり、貯湯槽3に貯えられた温水が、必要に応じて、混合弁9および給湯器6を介して給湯される一方、給水配管7から貯湯槽3に給水される。
【0024】
給湯器6は、内部に給湯熱交換器10を有し、貯湯槽3からの湯水の温度が低いときには、混合弁9からの湯水を、設定された給湯温度になるように加熱して給湯する。
【0025】
19は、貯湯槽3に設置されたサーミスタ41や図示しない各種センサの出力およびリモコン18からの設定操作に応じて、ガスエンジン1の駆動停止を制御するとともに、各部を制御するコントローラである。
【0026】
従来では、上述のように、貯湯槽3の湯水の温度が低下してしまうと、温水供給システムが供給できる出湯量は、給湯器6の給湯能力に依存することになるので、温水供給システムに要求される要求給湯能力が、例えば、24号であったとすると、給湯器としては、24号の給湯能力の給湯器を設置しており、このため、コスト効率の悪いものであった。
【0027】
そこで、この実施の形態では、温水供給システムに要求される給湯能力を満足させながら、給湯能力の小さな給湯器を使用できるように次のように構成している。
【0028】
従来では、温水供給システムに要求される要求給湯能力を、給湯器の給湯能力のみで賄えるようにしていたのに対して、この実施の形態では、温水供給システムに要求される要求給湯能力を、給湯器6および排熱によって温水が貯えられる貯湯槽3を含めたシステム全体で賄うものである。
【0029】
すなわち、給湯器6の給湯能力を従来よりも小さくした分、該給湯器6に供給される入水温度を高く保持するものであり、このため、貯湯槽3の温水の加熱を制御して温水の最低温度を高く保持するのである。
【0030】
ここで、要求される給湯能力と等しい給湯能力の給湯器の入水温度を、15℃とした場合に、異なる給湯能力の給湯器で、要求される給湯能力を満足させるためには、入水温度を何度にする必要があるか、すなわち、要求される給湯能力で決まる最大出湯量が、設置した給湯器の給湯能力でも出湯可能となる給湯器の入水温度を求めた結果を、下記の表1に示す。
【0031】
【表1】
この表1に示されるように、要求される給湯能力が20号であるのに対して、設置される給湯器の給湯能力が16号である場合には、入水温度を20℃にすれば、要求される給湯能力を満足させることができる。
【0032】
また、要求される給湯能力が24号であるのに対して、設置される給湯器の給湯能力が16号である場合には、入水温度を23℃にすれば、要求される給湯能力を満足させることができ、設置される給湯器の給湯能力が20号である場合には、入水温度を19℃にすれば、要求される給湯能力を満足させることができる。
【0033】
そこで、この実施の形態では、給湯器6を設置施工して温水供給システムを構成した際に、入力部としてのリモコン18の入力操作によって、設置した給湯器6の給湯能力を、例えば、号数で入力することにより、コントローラ19は、温水供給システムに要求される要求給湯能力および給湯器6の給湯能力に基づいて、上述の表1に示されるような入水温度を演算算出し、この算出された入水温度を、所定温度として、貯湯槽3内の湯水の最低温度を、前記所定温度に保持するように、ガスエンジン1の駆動を制御して熱交換器4による加熱を制御するのである。なお、要求給湯能力は、例えば、希望出湯温度およぴ希望出湯量に基づいて、演算算出してもよいし、予め設定しておいてもよく、あるいは、リモコン18から入力するようにしてもよい。
【0034】
コントローラ19には、貯湯槽3に設置されて該貯湯槽3内の湯水の温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタ41の出力に基づいて、貯湯槽3内の湯水の最低温度を、算出された前記所定温度に保持するようにガスエンジン1の駆動を制御するものである。
【0035】
ガスエンジン1は、通常、風呂の湯張りなど最も給湯が必要とされる夕方までに、貯湯槽3に高温水が貯湯されているように駆動されるのであるが、さらに、この実施の形態では、サーミスタ41によって、貯湯槽3の湯水の温度の低下が検出されると、コントローラ19によって、ガスエンジン1が駆動されて貯湯槽3の湯水の最低温度が、前記所定温度に保持されるものである。
【0036】
このように、貯湯槽3内には、所定温度以上の温水が常時貯湯されているので、システムに要求される最大の給湯能力での出湯が、いつでも可能となる。
【0037】
これによって、温水供給システム全体として、要求される給湯能力を満足させながら、給湯器6としては、要求される前記給湯能力よりも小さな給湯能力の給湯器6を設置できることになり、設置できる給湯器の選択の幅が広がるとともに、従来例に比べて、イニシャルコストを削減できることになる。
【0038】
上述の実施の形態では、設置される給湯器6の給湯能力を、リモコン18から設定入力し、コントローラ19では、入力された給湯能力および当該温水供給システムに要求される要求給湯能力に基づいて、所定温度を演算算出するようにしたけれども、本発明の他の実施の形態として、例えば、上述の表1に示されるようなシステムに要求される給湯能力と給湯器の給湯能力との種々の組み合わせについて、それぞれ所定温度を予め求めて表を作成しておき、給湯器6を設置施工して温水供給システムを構成した際に、前記表から該当する所定温度を選択して、リモコン18から設定入力するようにしてもよい。
【0039】
また、上述の実施の形態では、設置される給湯器6の給湯能力を、リモコン18から設定入力したけれども、本発明の他の実施の形態として、設置された給湯器とコントローラ19との間の通信によって、給湯器の給湯能力を、機種認識信号などを利用してコントローラ19が自動的に認識し、それに基づいて、所定温度を演算算出するようにしてもよい。
【0040】
上述の実施の形態では、コントローラ19は、所定温度以上の温水が常時貯湯されるように、ガスエンジン1の駆動を制御する保持動作を行ったけれども、本発明の他の実施の形態として、所定温度以上の温水を、常時貯湯しておくのではなく、必要と予測される時間帯のみ貯湯しておくようにしてもよい。必要と予測される時間帯は、例えば、日々の給湯使用時間帯を監視して学習し、それに基づいて時間帯を決めるようにしてもよいし、あるいは、ユーザ自身が給湯の必要があると考える時間帯を、手動で設定入力してもよい。
【0041】
このように、所定温度に保持しておく必要があると予測される時間帯のみ貯湯槽3の湯水の最低温度を、所定温度に保持することにより、常に所定温度に保持する場合に比べて放熱ロスを低減できる。
【0042】
(実施の形態2)
図2は、本発明の他の実施の形態の温水供給システムの概略構成図であり、上述の実施の形態1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0043】
この実施の形態の給湯器61は、上述の実施の形態1と同様に給湯熱交換器10を備えるとともに、さらに、風呂用熱交換器14およぴ風呂ポンプ15を備え、給湯に加え、後述のようにして風呂の湯張りおよび追い焚きを行うものである。
【0044】
この実施の形態においても、上述の実施の形態1と同様に、リモコン181の操作によって、設置した給湯器61の給湯能力等を入力することにより、コントローラ191は、温水供給システムに要求される要求給湯能力および給湯器61の給湯能力に基づいて、入水温度を演算算出し、この算出された入水温度を、所定温度として、貯湯槽3内の湯水の最低温度を、前記所定温度に保持するようにガスエンジン1の駆動を制御するのである。
【0045】
さらに、この実施の形態では、ガスエンジン1の排熱によって加熱された熱媒を、ガスエンジン1から該ガスエンジン1に戻す循環経路、この例では、排熱回収回路2のガスエンジン1よりも下流側であって、熱交換器4よりも上流側に、第2の熱交換器12を設けている。
【0046】
この第2の熱交換器12は、該熱交換器12で熱媒との間で熱交換する浴槽水が循環する循環加熱回路13に連通しており、この循環加熱回路13は、給湯器61内の風呂用熱交換器14と、風呂ポンプ15と、浴槽11とを結んでおり、この循環加熱回路13は、注湯電磁弁16を介して給湯配管17に接続されている。
【0047】
この実施の形態では、貯湯槽3に蓄えられた温水を浴槽11に注湯するのではなく、先ず、注湯電磁弁16を介して給湯配管17から給湯熱交換器10で加熱することなく、浴槽11に給水して水を張る。次に、給湯器61内の風呂ポンプ15で浴槽11内の水を、矢符で示されるように循環させる一方、ガスエンジン1を駆動するとともに、循環ポンプ5を駆動して熱媒を循環させることにより、第2の熱交換器12でガスエンジン1の排熱で加熱された熱媒と浴槽水とを熱交換させて浴槽水を加熱し、風呂の焚き上げや追い焚きを行うものである。
【0048】
例えば、風呂を焚き上げる場合には、リモコン181によって焚き上げを指示すると、上述のコントローラ191の制御によって、浴槽11に設定水位の水が張られ、給湯器61内の風呂ポンプ15を駆動して浴槽水を循環させる一方、ガスエンジン1および循環ポンプ5を駆動してガスエンジン1の排熱によって加熱された熱媒を循環させて第2の熱交換器12で浴槽水を加熱して設定温度に焚き上げるものである。
【0049】
なお、風呂用熱交換器14は、第2の熱交換器12による加熱と適宜併用してもよいし、単独で加熱を行うようにしてもよい。
【0050】
このように、貯湯槽3を介することなく、ガスエンジン1の排熱によって加熱された熱媒の熱を、第2の熱交換器12によって直接、風呂の焚き上げや追い焚きに使用するので、貯湯槽3に一旦蓄熱した後に、浴槽に注湯していた従来例に比べて効率を高めることができる。
【0051】
また、従来では、上述のように、風呂への注湯は、一旦、貯湯槽3に蓄えた後に行うので、貯湯槽3は、風呂の注湯に要する熱量を蓄える大きさが必要であった。
【0052】
これに対して、この実施の形態では、風呂の注湯には、貯湯槽3の湯を使用しないので、風呂の注湯に要する熱量を貯湯槽3に蓄える必要がなくなり、その分、例えば、約100リットル、貯湯槽3を小型にできることになる。
【0053】
なお、この実施の形態においても、上述の実施の形態1と同様に、ガスエンジン1によって発電された電気によって、貯湯槽3内の湯水を加熱する電気ヒータ40を設けてもよい。
【0054】
その他の構成および効果は、上述の実施の形態1と同様である。
【0055】
(実施の形態3)
図3は、本発明のさらに他の実施の形態に係る温水供給システムの概略構成図であり、上述の実施の形態1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0056】
この実施の形態の給湯器62は、上述の実施の形態1と同様に給湯熱交換器10を備えるとともに、さらに、暖房用熱交換器20および暖房ポンプ21を備え、給湯に加えて温水暖房を行うものである。
【0057】
この実施の形態においても、上述の実施の形態1と同様に、リモコン182の操作によって、設置した給湯器62の給湯能力等を入力することにより、コントローラ192は、温水供給システムに要求される要求給湯能力および給湯器62の給湯能力に基づいて、入水温度を演算算出し、この算出された入水温度を、所定温度として、貯湯槽3内の湯水の最低温度を、前記所定温度に保持するようにガスエンジン1の駆動を制御するのである。
【0058】
さらに、この実施の形態では、排熱回収回路2に設けた第2の熱交換器12は、暖房用温水が循環する循環加熱回路131に連通しており、この循環加熱回路131は、給湯器62内の暖房用熱交換器20と、暖房ポンプ21と、ファンコンベクターや床暖房などの暖房端末22とを結んでいる。
【0059】
この実施の形態では、コントローラ192の制御によって、給湯器62内の暖房ポンプ21を駆動して暖房用温水を循環させる一方、ガスエンジン1および循環ポンプ5を駆動してガスエンジン1の排熱によって加熱された熱媒を循環させて第2の熱交換器12で暖房用温水を加熱して暖房を行うものである。
【0060】
なお、暖房用熱交換器20は、第2の熱交換器12による加熱と適宜併用してもよいし、単独で加熱を行うようにしてもよい。
【0061】
その他の構成および効果は、上述の実施の形態1と同様である。
【0062】
(その他の実施の形態)
上述の各実施の形態では、ガスエンジンの排熱を回収したけれども、本発明の他の実施の形態として、燃料電池のような他の発電機の排熱を回収するようにしてもよい。
【0063】
また、本発明は、上述の実施の形態2のような湯張りおよび追い焚き機能を有する給湯システムに、実施の形態3のような温水暖房システムを併有する構成としてもよい。
【0064】
上述の各実施の形態では、ガスエンジンに適用した場合について説明したが、本発明は、ガスエンジンに限定されるものではなく、ガソリンエンジンなどの液体燃料を用いた内燃機関にも勿論適用可能である。
【0065】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、当該温水供給システムに要求される要求給湯能力によって決まる最大出湯量が、設置される補助熱源の給湯能力でも出湯可能となる貯湯槽の湯水の最低温度を、所定温度として定め、貯湯槽内の湯水の最低温度を、前記所定温度に保持するようにしたので、補助熱源の給湯能力に拘わらず、当該温水供給システムとして、要求される給湯能力を満足させることができ、従来例に比べて給湯能力の小さな補助熱源を使用できることになり、イニシャルコストを削減してコスト効率を高めることができる。
【0066】
また、本発明によれば、所定温度に保持しておく必要があると予測される時間帯のみ貯湯槽の湯水の最低温度を、所定温度に保持するので、常に所定温度に保持する場合に比べて放熱ロスを低減できる。
【0067】
さらに、本発明によれば、ガスエンジンなどの内燃機関の排熱を回収して貯湯槽に温水を貯えることができるとともに、内燃機関の発電電力を、例えば、家庭内の負荷や貯湯槽の湯水を加熱する電気ヒータ等に供給することができ、エネルギーの有効利用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る温水供給システムの概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係る温水供給システムの概略構成図である。
【図3】本発明の実施の形態3に係る温水供給システムの概略構成図
【符号の説明】
1 ガスエンジン
2 排熱回収回路
3 貯湯槽
4 熱交換器
5 循環ポンプ
6,61,62 給湯器
11 浴槽
12 第2の熱交換器
22 暖房端末
19,191,192 コントローラ
Claims (6)
- 加熱手段によって加熱される温水を貯湯槽に蓄え、該貯湯槽からの温水を補助熱源を介して供給する温水供給システムにおいて、
前記貯湯槽内の湯水の温度を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段の出力に基づいて、前記加熱手段による加熱を制御して貯湯槽内の湯水の最低温度を、所定温度に保持する保持手段とを備え、
前記所定温度は、前記補助熱源の給湯能力および当該温水供給システムに要求される要求給湯能力に基づいて、定められることを特徴とする温水供給システム。 - 請求項1記載の温水供給システムにおいて、
前記所定温度を、設定入力する入力部を備えることを特徴とする温水供給システム。 - 請求項1記載の温水供給システムにおいて、
前記保持手段は、前記補助熱源の給湯能力および当該温水供給システムの要求給湯能力に基づいて、前記所定温度を演算算出する演算部を備えることを特徴とする温水供給システム。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の温水供給システムにおいて、
前記保持手段は、所定温度に保持する保持動作を、該保持動作が必要と予測される時間帯のみ行うことを特徴とする温水供給システム。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の温水供給システムにおいて、
前記加熱手段は、前記貯湯槽内に設置された熱交換器を備え、該熱交換器には、熱源の排熱によって加熱された熱媒が循環することを特徴とする温水供給システム。 - 請求項5記載の温水供給システムにおいて、
前記熱源が、発電機能を有する内燃機関であることを特徴とする温水供給システム。
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