内燃機関の燃料噴射弁に高圧燃料を圧送する高圧燃料供給ポンプに関する。
従来の装置は、例えば特開平8−68370号公報に示すように、プランジャの外周壁を液密にシールするシール機構がシリンダ端部のプランジャ周囲に設けられている。
従来のシール機構はコストが高く、信頼性が低かった。
本発明の目的は、上記問題点を解決するためになされたもので、低コストで信頼性の高い高圧燃料供給ポンプを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために以下の如く構成した。
プランジャの外周をシールするシール機構を設け、このシール機構を保持するホルダの外周面をポンプハウジングに固定し、ホルダの内周面とプランジャとの間にシール要素が取付けられており、ホルダのシリンダ側にはシール機構を構成するシール押さえが固定されており、このシール押さえによってシール要素をホルダの内周面に固定する。
また、別の解決手段では、プランジャを摺動可能に保持するプランジャ支持部材としてのシリンダの加圧室側の端部を越えてプランジャが加圧室内に突出するよう構成すると共に、シリンダとプランジャとの摺動面間に環状の溝(燃料溜り)を設けた。
本発明はシール機構を工夫したことによって低コストで、確実なシールを備えた高圧燃料ポンプが実現できた。
本発明による実施例について、以下図面を参照して説明する。
図1,図2,図3により、本発明が実施される高圧燃料ポンプの基本構成・動作を説明する。図1は、ポンプ全体の垂直断面図、図2は、図1のポンプ内部拡大図、図3は、燃料噴射システム構成図を示す。
ポンプ本体1には、燃料吸入通路10,吐出通路11,加圧室12が形成されている。吸入通路10及び吐出通路11には、吸入弁5,吐出弁6が設けられており、それぞればね5a,6aにて一方向に保持され、燃料の流通方向を制限する逆止弁となっている。加圧室12は、加圧部材であるプランジャ2が摺動するポンプ室12,吸入弁5に連通する吸入孔5b,吐出弁6に連通する吐出瀬6bにて形成されている。
また、吸入室10aには、ソレノイド200がポンプ本体1に保持されており、ソレノイド200には、係合部材201,ばね202が配されている。係合部材201は、ソレノイド200がOFF時は、ばね202によって、吸入弁5を開弁する方向に付勢力がかけられている。ばね202の付勢力は、吸入弁ばね5aの付勢力より大きくなっているため、ソレノイド200がOFF時は、図1,図2のように、吸入弁5は開弁状態となっている。燃料は、タンク50から低圧ポンプ51にてポンプ本体1の燃料導入口に、プレッシャレギュレータ52にて一定の圧力に調圧されて、導かれている。その後、ポンプ本体1にて加圧され、燃料吐出口からコモンレール53に圧送される。コモンレール53には、インジェクタ54,リリーフ弁55,圧力センサ56が装着されている。インジェクタ54は、エンジンの気筒数にあわせて装着されており、エンジンコントロールユニット
(ECU)40の信号にて噴射する。また、リリーフ弁55は、コモンレール53内の圧力が所定値を超えた際開弁し、配管系の破損を防止する。
以上構成により、動作を以下説明する。
プランジャ2の下端に設けられたリフタ3は、ばね4にてカム100に圧接されている。プランジャ2は、シリンダ20に摺動可能に保持されており、エンジンカムシャフト等により回転されるカム100により、往復運動して加圧室12内の容積変化させる。
また、シリンダ20の図中下端には、燃料がカム100側に流出することを防止するプランジャシール30が設けられている。
プランジャ2の圧縮工程中に吸入弁5が閉弁すると、加圧室12内圧力が上昇し、これにより吐出弁6が自動的に開弁し、燃料をコモンレール53に圧送する。
吸入弁5は、加圧室12の圧力が燃料導入口より低くなると自動的に開弁するが、閉弁に関しては、ソレノイド200の動作により決定される。
ソレノイド200がON(通電)状態を保持した際は、ばね202の付勢力以上の電磁力を発生させ、係合部材201をソレノイド200側に引き寄せるため、係合部材201と吸入弁5は分離される。この状態であれば、吸入弁5はプランジャ2の往復運動に同期して開閉する自動弁となる。従って、圧縮工程中は、吸入弁5は閉塞し、加圧室12の容積減少分の燃料は、吐出弁6を押し開きコモンレール53へ圧送される。
これに対し、ソレノイド200がOFF(無通電)を保持した際は、ばね202の付勢力により、係合部材201は吸入弁5に係合し、吸入弁5を開弁状態に保持する。従って、圧縮工程時においても、加圧室12の圧力は燃料導入口部とほぼ同等の低圧状態を保つため、吐出弁6を開弁することができず、加圧室12の容積減少分の燃料は、吸入弁5を通り燃料導入口側へ戻される。
また、圧縮工程の途中で、ソレノイド200をON状態とすれば、このときから、コモンレール53へ燃料圧送される。また、一度圧送が始まれば、加圧室12内の圧力は上昇するため、その後、ソレノイド200をOFF状態にしても、吸入弁5は閉塞状態を維持し、吸入工程は始まりと同期して自動開弁する。
本ポンプにおいて、加圧室12は、ポンプ本体1に、吸入弁ホルダ50,吐出弁シート60,シリンダ20を圧接させて形成されている。本実施例では、シリンダ20と本体1の圧接部の間に、プロテクタ70を用いるが、シリンダ20を直接本体1に圧接させることも可能であり、プロテクタ70を用いるかどうかは、後述する使用条件に合わせて選択することができる。また、同様の効果を得るために、シリンダ20以外の他の本体1との圧接部に用いることも可能である。また、上記圧接部の加圧室12の外側には、燃料室である吸入室10a,環状室10b、及び、燃料室11bが設けられている。
一般的に、加圧室のシールをするためには、加圧室の圧力変動に耐えられるようにするため、通常の一定圧シール材に対して高価なシール材を用いなければならないが、上記構造とすることで、圧接部にシール材を用いない場合において、圧接部からわずかな燃料もれがあって、ポンプ外部に燃料もれを引き起こすことを防止することができる。
更に、圧接部材を本体1より高硬度にすることにより、本体側圧接面に圧接部材が食い込み、シール性を向上することができる。
また、本体1に軟質材を用いると、シール性をより向上させることができる。
反面、高燃圧化,高速運転化した際に、燃料キャビテーションにより、軟質材が侵食
(壊食)され、シール面が破損する場合がある。
本実施例では、プロテクタ70を用い、シリンダ20と本体1の間のシール面70a
(平面)と、ポンプ室12a内面のシール面70b(円筒面)の、2ヶ所のシール面を設けている。シール面70aは、シリンダホルダ21をねじ締結することにより、本体1に圧接されている。また、シール面70bは、プロテクタ70を圧入することにより、本体1に圧接されている。
これにより、軟質材である本体1との圧接シール面を長くすることができ、シール面が完全に貫通するまでの期間延命ができる。
また、シール面が70aと70bに2分割されているため、分割部にて加圧室からの圧力伝播が緩和され、シール面70aの侵食を防止することができる。
本実施例では、シリンダ20の圧接部にプロテクタ70を設けたが、他の圧接部に設けてもよい。
また、加圧室12の一部であり、ポンプ室12aの図中上部には、吸入室10aに連通する低圧室10bが設けてあり、この間の壁1a部を加圧室12の全壁のなかで最弱部としてある。
これにより、なんらかの故障で加圧室の圧力が異常に上昇した際、この最弱部が破損し、高圧燃料が低圧室に開放されるので、燃料の外部漏れを防止することができる。
また、シリンダ20は、外周部には設けてあるシリンダホルダ21にて、本体1にねじ締結されている。
本体1とシリンダホルダ21の締結部Cは、本体側のシリンダ固定部Aとシリンダホルダ側のシリンダ固定部Bの間に設けられている。
これにより、本体1にアルミ材,シリンダ20に鋼材のような線膨張係数の違う材料
(アルミ>鋼)を組み合わせた場合においても、本体側の膨張部分長さ(A部からC部)がシリンダ側の膨張部分長さ(A部からB部)により短いため、温度変化時に発生するアルミ側とシリンダ側の膨張長さ(膨張長さ=膨張部分長さ×線膨張係数×変化温度)の差を低減することができる。従って、シリンダ20と本体1の接触面にすきまが発生したり、圧接力の低下によるシール性の低下が発生したりすることがない。
また、シリンダホルダ21の内径側にシリンダ20の外径と勘合する勘合部Dを設け、この勘合部Dとシリンダホルダ20と本体1の係合部Cをシリンダ軸線上で異なった位置にしてあり、係合部Cは、勘合部Dより、シリンダホルダ21の図中上部開口端側に設けてある。また、勘合部Dはわずかな隙間を有している。
これにより、シリンダボルダ21とシリンダ20の同軸を保ちつつ、本体1の熱膨張で内径方向に係合部Cが変形しても、シリンダホルダ側の係合部Cの剛性が勘合部Dより低くなるため、内径方向の変形が勘合部Dに到達しにくくなり、シリンダ20を締め付けることを防止することができる。従って、シリンダ内部のプランジャ摺動部すきまを適正に保つことができ、プランジャ2の焼きつき等を防止できる。
また、シリンダホルダ21に本体1より熱伝導率の少ない材料を用いることにより、本体1の熱がシリンダ20に伝達しにくくなり、プランジャ2の焼きつきを防止することができる。
更に、シリンダホルダ21のねじ部に樹脂コーティングすることにより、本体1からの伝熱を少なくできる。
また、シリンダ20の外周部に吸入室10aに連通する環状室10bを設けている。
これにより、本体1からシリンダ20への伝熱を低減するとともに、シリンダ20を燃料にて冷却することができる。
また、シリンダホルダ21の内側には、プランジャ2の摺動部からカム100側への燃料流出をシールすると共に、カム側からプランジャ摺動部へのオイルの浸入をシールするプランジャシール30が保持されている。
これにより、シリンダ20とプランジャシール30は同一部材のシリンダホルダ21に係合しているので、プランジャシール30と摺動材であるプランジャ2を同軸に保持することができ、プランジャ摺動部のシール性を良好に保つことができる。
また、プランジャシール30のポンプ内側部のプランジャシール室30aは、シリンダ20とプランジャ2の摺動部すきまXを通り、シリンダ内に設けてある燃料溜り20aにつながり、通路20bを通り、環状室10bにつながっている。なお、シリンダ20の外周部は、シリンダホルダ21に設けられている。勘合部Bにて、吸入室10aにつながる環状室10bとプランジャシール室30aに分割されている。
また、プランジャシール室30aは、シリンダホルダ21に設けられた連通孔21aを通り、リターンパイプ40につながっている。リターンパイプ40は、図示されていないリターン配管を通して、略大気圧である燃料タンク50につながっている。従って、プランジャシール室30aは、リターンパイプ40を通して燃料タンク50に連通しているため、燃料タンク圧とほぼ同等な大気圧になっている。
以上の構成により、加圧室12からシリンダ20とプランジャ2の摺動すきまからもれた燃料は、燃料溜り20aから通路20bを通して、吸入室10a側に流れる。また、一方、燃料溜り20aには吸入室10aから低圧が供給されているため、摺動すきまXを通して、プランジャシール室30aに燃料が流れている。この燃料は、リターンパイプ40を通して燃料タンク50に流れる。但し、高温化では、プランジャシール室30aがほぼ大気圧のため、燃料はガス化しやすくなっている。
本実施例においては、燃料溜り20aからシリンダ20のプランジャシール側開口部までの摺動すきまXの距離を、プランジャの往復摺動長さより短くしている。
これにより、プランジャ2が上死点時に燃料溜り20aにて燃料ぬれした部分が、下死点時にシリンダ開口部を通過するため、開口部での燃料油膜が確保でき潤滑性が向上し、摩耗低減をはかることができる。
または、プランジャシール室30aとリターンパイプ40の間には、絞り部21bを設けてある。
これにより、プランジャシール室30aから燃料タンク50に流れる燃料量を規制することによって、燃料がプランジャシール室30a内にとどまりやすくなり、燃料潤滑によるプランジャシール30及びシリンダ開口部の耐摩耗性向上をはかることができる。特に、ポンプ装着時にプランジャシール30がリターンパイプ40より上部にある(図示方向に対し、天地を逆にする)際は効果的である。
また、本実施例においては、吸入弁5の開閉時期を制御するソレイド200をソレノイドホルダ210にて吸入室10aの内部に保持しており、ソレノイド200とソレノイドホルダ210の間のソレノイドコイル外周に環状の燃料室を形成している。
これにより、ソレノイド200を燃料にて冷却することができる。なお、ソレノイドホルダを用いないで、ソレノイド外周部に環状燃料室を形成してもよい。
また、ソレノイドホルダ210の外周部にねじ部を設けてハウジングに係合させることにより、本体1からソレノイド200への伝達を低減することができる。
更に、ソレノイドホルダ210に本体1より熱伝導率の少ない材料を用いることにより、本体1の熱がソレノイド200に伝達しにくくなり、ソレノイド200の焼損を防止することができる。
更に、ソレノイドホルダ210のねじ部に樹脂コーティングすることにより、本体1からの伝熱をより少なくできる。
または、ソレノイド200の駆動電流を、図4に示したように、OFF時に徐々に低減させることにより、OFF時の衝突力を低減し、衝突部の摩耗・破損防止をはかることができる。
更に、ソレノイド200の駆動部の動作距離を吸入弁5の動作距離により小さくする。
これにより、ソレノイド200の動作時間(OFF時の応答性)が遅い場合においても、吸入弁5を加圧室の圧力変化時(吐出工程から吸入工程に移行する時)にすばやく開弁させて、吸入弁5の開口面積を十分に確保することができるとともに、ソレノイド200の動作距離を小さくして衝突力を低減できる。
これらによって、吸入弁5での通路抵抗が低減されるため、吸入工程時の加圧室内圧力低下を防止でき、キャビテーションの発生を抑制することができる。
または、吐出弁6の動作距離を吸入弁5より短くする。
これにより、吐出弁6の閉じ遅れ(吐出工程から吸入工程に移行する時)による高圧燃料の加圧室内への逆流を最低限をおさえることができ、加圧室内のキャビティーションの発生を抑制することができる。
次に、図5,図6,図7により、加圧室を形成するための、他の圧接法について説明する。
図5は、図1の吐出弁部の拡大図、図6,図7(a),(b)は、図5のその他の実施例である。
吐出弁6をボール弁とし、このボール弁に勘合するボールホルダ63を有し、ボールホルダ63の外周部に円筒部を形成し、吐出弁ホルダ62の内径側に摺動可能にしている。
これにより、ボール弁開口時にボールがボールホルダ63に保持されるため、ボールの振れが抑制でき、燃料流れを安定化することがきる。従って、流れのみだれによって発生するキャビテーションを防止することができる。
また、ボールホルダ63の外径をボール弁径より大きくし、図5のP−P断面に示すように、円筒部の外径の一部に切りかき部を形成する。なお、本実施例では、3ヶ所設けてあるが、数を制限するものではない。
これにより、弁機構部に適切な燃料通路を形成できるため、圧力損失による燃圧低下によって発生するキャビテーションを防止することができる。
本構造は、吐出弁に限定するものではないが、吐出弁に採用することによって、円錐弁を用いた際に対して、安価な手法にて、高圧配管の油密の確保をはかることができる。
図5では、前述のように、ポンプ本体1に吐出弁シート60を圧接させて加圧室を形成するとともに、吐出弁シート60の外周側にガスケット61を設けることにより、燃料室11bを形成している。吐出弁シート60とガスケット61は、吐出弁ホルダ62をねじ締結することによって、本体1に圧接されている。従って、加圧室12を形成するための本体1との圧接部2ヶ所としている。
これにより、加圧室側の第1の圧接部からわずかな燃料もれがあっても、ポンプ外部に燃料もれを引き起こすことを防止することができる。
更に、ガスケット61を吐出弁シート60及び本体1より軟硬度とすることにより、ポンプ外部への燃料もれを確実に防止することができる。
また、第2の圧接部は、加圧室内の圧力変動及び燃料流を直接受けないため、ガスケット61に軟質材を用いても、加圧室で発生する燃料キャビテーションを受けることなく、確実なシール性をもつことができる。
図5では、吐出弁シート60と本体1の間にプロテクタ61aを配し、その外側に、軟質材のガスケット61を吐出弁シート60と吐出弁ホルダ62の両方に圧接させることによって、燃料室11bを形成している。
これにより、吐出弁6の下流の吐出室11aから燃料室11bへの燃料流入を確実にシールすることができるため、加圧室側の第1の圧接部かわわずかな燃料もれがあっても、吐出燃料の加圧室への逆流を防止できるため、ポンプの吐出効率を向上することができる。
図6は、過度な燃料キャビテーションが起きない場合の実施例であり、吐出弁シート
60と吐出弁62と本体1の間に、一枚のガスケット61を圧接している。ガスケット
61の両側表面には、みぞ部11cがあり、これで圧接面を2分割して、みぞ部が燃料室(又は、空間部)となっている。
これにより、みぞ部11cにて加圧室からの圧力伝播が緩和され、ガスケット61の外側シール面の侵食を防止することができる。
本実施例では、みぞ部はガスケット面に設けられているが、反対側の面(本体面等)に設けてもよい。
また、本実施例では、吐出弁シート部への実施例を示したが、他の圧接部に適用してもよい。
次に、図8(a),(b)により吸入弁5の構造について説明する。
図8は、吸入弁5部の拡大図を示す。
図8では、吸入弁5をカップ状の円筒部を有するフラット弁とし、円筒部の外周部を吸入弁ホルダ50の内径側に摺動可能に保持している。
これにより、フラット弁開口時に円筒部が保持されているため、弁体の振れが抑制でき、燃料流れを安定化することができる。従って、流れのみだれによって発生するキャビテーションを防止することができる。また、カップ部に閉弁用のスプリング5aを配置することができるため、省スペース化をはかることができる。
また、吸入弁ホルダ50の内径の一部に、図8のQ−Q断面に示すように、燃料通路を形成する切りかき部を設ける。なお、本実施例では、5ヶ所設けてあるが、数を制限するものではない。
これにより、弁体の円筒部の厚肉化を行うことなく、弁機構部に適切な燃料通路を形成できるため、圧力損失による燃圧低下によって発生するキャビテーションを防止することができるとともに、弁体の軽量化がはかれ、開閉弁の応答性を高めることができる。
本構造は、吸入弁に限定するものではないが、吸入弁に採用することによって、開弁時の高応答がはかれるため、吸入工程始まり時の開弁遅れによる加圧室内の圧力低下を抑えられるため、燃圧低下によって発生するキャビテーションを防止することができる。
また、吐出弁に採用した際は、開弁時の高応答がはかれるため、吐出工程始まり時の開弁遅れによる加圧室内のピーク圧力増加を抑えられることができる。
次に、図9,図10,図11,図12により、本発明による第二の実施例を説明する。
図12は、図1と同一断面を示した図で、図中の符号は図1と同じである。図9から図11は、図12のプランジャシール部の拡大図であり、プランジャシール形状に関するその他の実施例を示す。
図12では、図1,図2に対し、燃料タンク50につながるリターンパイプ40,連通孔21aを設けていない。また、プランジャシール30の図中上部に、リング式のシール31を追加し、複数のシールを設けている。
この構成により、プランジャシール31の内側部は、シリンダ開口部のみに連通した袋小路となる。
これにより、プランジャシール31の内側は、吸入側の圧力に保たれるため、燃料のガス化を防止でき、潤滑性をたもてるため、耐摩耗性向上がはかれる。また、吸入室10aの圧力がポンプ動作により脈動した際においても、圧力脈動は、プランジャ2とシリンダ20の摺動部すきまX部にて減衰されるため、プランジャシール31まで伝達されることがない。従って、プランジャシール31の破損・摩耗を防止することができる。
また、プランジャシール室30aに潤滑油(オイル,グリス等)を封入する。
これにより、シール材の耐摩耗性向上がはかれるとともに、ポンプ内の燃料が直接プランジャシール30に触れないため、プランジャシール30からの燃料漏れを低減することができる。
なお、本実施例では、複数のプランジャシールを用いているが、図1のようにプランジャシールをリップ式シール30のみとした場合においても有効である。すなわち、プランジャシール30の内側部は、シリンダ開口部のみに連通した袋小路となる。
これにより、プランジャシール30の内側は、吸入側の圧力に保たれるため、燃料のガス化を防止でき、潤滑性をたもてるため、耐摩耗性向上がはかれる。また、吸入室10aの圧力がポンプ動作により脈動した際においても、圧力脈動は、プランジャ2とシリンダ20の摺動部すきまX部にて減衰されるため、プランジャシール30まで伝達されることがない。従って、プランジャシール30の破損・摩耗を防止することができる。
また、プランジャシール室30aに潤滑油(オイル,グリス等)を封入する。
これにより、シール材の耐摩耗性向上がはかれるとともに、ポンプ内の燃料が直接プランジャシール30に触れないため、プランジャシール30からの燃料漏れを低減することができる。
また、本実施例のように、プランジャシール30の図中上部に、リング式のシール31を追加することによって、直接燃料にふれるシール材の耐圧性を向上できるとともに、ポンプ外側部のシール材にかかる圧力を緩和することができ、シール性の信頼性向上をはかることができる。
また、プランジャ摺動部に異なった形状の複数のシール材を設け、ポンプ外側方向のシール材をリップ形状する。
リング式シール形状は、図12のOリング、図9の摺動側に樹脂リング31aを配したOリング、又は、図10のXリング,図11のKリングのような形状とする。
これにより、O・X・Kのようなリング式シールは、リップ式より成形性がよいため、材料選択に自由度があるので、使用燃料(アルコール等)にあわせて、ゴム材質を選定することができる。
次に、図13,図14により、本発明による第三の実施例の構成を説明する。図13は、ポンプ全体の垂直断面図、図14は、図13のポンプ内部拡大図を示す。
本実施例では、シリンダ20と本体1を別体とし、加圧室12は、ポンプ本体1にふれずに、吸入弁ホルダ50,吐出弁シート60,シリンダ20に円筒管材5f,6fを圧接させて形成されている。なお、本実施例では、シリンダ20の加工性向上のため、シリンダ20の図中上部にプラグ20fを圧接させて加圧室を形成しているが、シリンダと一体構造としてもよい。
これにより、シリンダ20と吸入弁5または吐出弁6の位置が離れている際においても、この間を円筒管材5f,6fでつなぐことにより、組立時に円筒管を変形させて固定することによって、寸法ばらつきを吸収することができる。従って、加圧室12の壁面に本体1を用いない場合においても、吸入弁5または吐出弁6の配置に自由度がとれるため、ポンプ全体の小型化をはかることができる。
また、組立時に、円筒管材の圧接部にて寸法ばらつきを吸収することができる。
更に、円筒管材を鍔付き形状にして、圧接部の一方を平面接触、もう一方を円筒面接触とすることにより、X,Y方向の2方向成分の寸法ばらつきを吸収することができる。
上記構成により、本体1をアルミのような軟質材を用いた際でも、キャビテーション壊食防止をはかることができる。
また、本体1とシリンダ20に線膨張係数の大きく違う材料を用いた場合においても、温度変化によるシリンダの摺動穴の変形からおこるプランジャ2のステックを防止できる。
また、熱伝導率の高い材料を本体1に用いた場合においても、ソレノイド200の焼損・プランジャ2の焼付きを防止することができる。
従って、本体1のアルミ化により、切削性の向上による低コスト化,軽量化をはかった信頼性の高いポンプを提供できる。
以下、本発明の実施態様とその作用効果を説明する。
また、第1の圧接部と第2の圧接部の材質を分け、加圧室側を硬質材、外側を軟質材とすることにより、第1の圧接部がキャビテーションで破損することを防止するとともに、第2の圧接部のシール性を向上することができる。
また、好ましくは、第2の圧接部材の硬度をハウジングより軟硬度にすることにより、ハウジング側のシール面の変形が低減され、分解再組する際、圧接部材のみ交換しても、良好なシール性を保つことができる。
また、加圧室と低圧室を同一部材で形成し、加圧室と低圧室の隔離壁の強度を加圧室の最弱部にする。
これより、なんらかの故障で加圧室の圧力が異常に上昇した際、この最弱部が破損し、高圧燃料が低圧室に開放されるので、燃料の外部漏れを防止することができる。
または、ハウジングと別材のシリンダを固定するシリンダホルダを有し、ハウジング側のシリンダ固定部Aとシリンダホルダ側のシリンダ固定部Bの間にシリンダホルダと前記ハウジングの係合部Cを設ける。
これにより、ハウジングにアルミ材,シリンダに鋼材のような線膨張係数の違う材料を組み合わせた場合、アルミ側の膨張長さがシリンダ側により小さいため、高温時に、膨張係数の大きいアルミ側の膨張長さをシリンダ側の膨張長さと同等にできる。従って、シリンダとハウジングの接触面にすきまが発生したり、圧接力の低下によるシール性の低下が発生したりすることがない。
また、好ましくは、シリンダホルダの内径側にシリンダの外径を勘合させ、この勘合部とシリンダホルダとハウジングの係合部をシリンダ軸線上で異なった位置にする。
これにより、シリンダホルダとシリンダの同軸を保ちつつ、シリンダホルダが、ハウジングの膨張で内径方向に変形してシリンダを締め付けることを防止することができる。従って、シリンダ内部のプランジャ摺動部すきまを適正に保つことができ、プランジャの焼きつき等を防止できる。
また、好ましくは、シリンダホルダにプランジャの摺動部をシールするシール部材を係合させる。
これにより、シリンダとシール材を同軸に保持することができ、プランジャ摺動部のシール性を良好に保つことができる。
また、好ましくは、シリンダホルダとハウジングの係合部Cは、シリンダと勘合部Dよりシリンダホルダの開口端側に設ける。
これにより、シリンダホルダの係合部Cの剛性が勘合部Dより低くなるため、ハウジングの膨張による内径方向の変形が勘合部Dに到達しにくくなる。従って、シリンダ内部のプランジャ摺動部すきまを適正に保つことができ、プランジャの焼きつき等を防止できる。
また、好ましくは、シリンダホルダの外周部にねじ部を設けてハウジングに係合させる。
これにより、安価な方法にて確実にシリンダを固定することができる。また、シリンダホルダにハウジングより熱伝導率の少ない材料を用いることにより、ハウジングの熱がシリンダに伝達しにくくなり、プランジャの焼きつきを防止することができる。
また、好ましくは、ねじ部に樹脂コーティングする。
これにより、ハウジングからの伝熱を更に少なくできる。
または、シリンダの外周部に環状の燃料室を形成し、この燃料室を低圧室に連通させる。
これにより、ハウジングからシリンダへの伝熱を低減するとともに、シリンダを燃料にて冷却することができる。
または、プランジャ摺動部にシール材を設け、シール材の内側部につながるシリンダとプランジャの摺動部の一部に低圧燃料室につながる燃料溜りを設ける。この際、シール材の内側部は、シリンダ開口部のみに連通した袋小路とする。
これにより、シール材の内側は、吸入側の圧力に保たれるため、燃料のガス化を防止でき、潤滑性をたもてるため、耐摩耗性向上がはかれる。また、低圧燃料室の圧力がポンプ動作により脈動した際においても、圧力脈動は、プランジャとシリンダの摺動部すきま部にて減衰されるため、シール材内側部まで伝達されることがない。従って、シール材の破損・摩耗を防止することができる。
また、プランジャ摺動部にシール材を設け、シール材の内側部につながるシリンダとプランジャの摺動部の一部に低圧燃料室につながる燃料溜りを設け、この燃料溜り部からシリンダのシール材側開口部までの距離を、プランジャの往復摺動長さより短くする。
これにより、上死点時に燃料溜り部にて燃料ぬれしたプランジャ部が、下死点時にシリンダ開口部を通過するため、開口部での油膜が確保でき潤滑性が向上し、摩耗低減をはかることができる。
または、プランジャ摺動部にシール材を設け、シール材のポンプ内側を燃料タンク等のほぼ大気圧となる部屋に連通させ、この連通通路の一部に絞り部を設ける。
これにより、シール材にかかる圧力を低減するとともに、シール材部から大気圧室側に流れる燃料量を規制し、シール材部を燃料で満たすことによって、シール材及びシリンダ開口部の耐摩耗性向上をはかることができる。特に、シール材が連通通路より上部にある際は、効果的である。
または、プランジャ摺動部のシール材を設け、このシール材のポンプ内側に潤滑油(オイル,グリス等)を封入する。
これにより、シール材の耐摩耗性向上がはかれるとともに、ポンプ内の燃料が直接シールに触れないため、シール部からの燃料漏れを低減することができる。
または、吸入弁の開閉時期を制御するアクチュエータの発熱部(ソレノイドのコイル部等)外周に環状の燃料室を形成し、この燃料室を低圧室に連通させる。
これにより、アクチュエータを燃料にて冷却することができる。
また、好ましくは、アクチュエータを固定するアクチュエータホルダを設け、アクチュエータホルダの外周部にねじ部を設けてハウジングに係合させる。
これにより、ハウジングからアクチュエータへの伝熱を低減するとともに、安価な方法にて確実にシリンダを固定することができる。また、アクチュエータホルダにハウジングより熱伝導率の少ない材料を用いることにより、ハウジングの熱がアクチュエータに伝達しにくくなり、アクチュエータの焼損を防止することができる。
また、好ましくは、ねじ部に樹脂コーティングする。
これにより、ハウジングからの伝熱を更に少なくできる。
または、吸入弁の開閉時期を制御するアクチュエータの駆動電源をOFF時に徐々に低減させる。
これにより、OFF時の衝突力を低減し、衝突部の摩耗・破損防止をかはることができる。
また、好ましくは、アクチュエータの駆動部と吸入弁を別体にし、アクチュエータ駆動部の動作距離を吸入弁の動作距離より小さくする。
これにより、アクチュエータの動作時間(OFF時の応答性)が遅い場合においても、吸入弁を加圧室の圧力変化時(吐出工程から吸入工程に移行する時)に開弁させることができる。
また、アクチュエータの動作距離を小さくして衝突力を低減できるとともに、吸入弁の開口面積を十分に確保することができる。
これらによって、吸入弁での通路抵抗が低減されるため、吸入工程時の加圧室内圧力低下を防止でき、キャビテーションの発生を抑制することができる。
または、吐出弁の動作距離を吸入弁以下とする。
これにより、吐出弁の閉じ遅れ(吐出工程から吸入工程に移行する時)による高圧燃料の加圧室内への逆流を最低限におさえることができ、加圧室内のキャビテーションの発生を抑制することができる。
または、吸入弁と吐出弁のすくなくとも一方は、ボール弁とし、このボール弁に勘合する円筒部材を有し、円筒部材の外周部を円筒部保持部材内径側に摺動可能にする。
これにより、ボール弁開口時にボールが円筒部材に保持されるため、ボールの振れが抑制でき、燃料流れを安定化することができる。従って、流れのみだれによって発生するキャビテーションを防止することができる。
また、好ましくは、円筒部材の外径をボール弁径より大きくし、円筒部材の外径の一部に切りかき部を形成する。
これにより、弁機構部に適切な燃料通路を形成できるため、圧力損失による燃圧低下によって発生するキャビテーションを防止することができる。
また、好ましくは、吐出弁に採用することによって、安価な手法にて、高圧配管の油密の確保をはかることができる。
また、吸入弁と吐出弁の少くとも一方は、カップ状の円筒部を有するフラット弁とし、円筒部の外周部を円筒部保持部材内径側に摺動可能に保持する。
これにより、フラット弁開口時に円筒部が保持されるため、弁体の振れが抑制でき、燃料流れを安定化することができる。従って、流れのみだれによって発生するキャビテーションを防止することができる。また、カップ部に閉弁用のスプリングを配置することができるため、省スペース化をはかることができる。
また、好ましくは、円筒部保持材の内径の一部に燃料通路を形成する切りかき部を設ける。
これにより、弁体の厚肉化を行うことなく、弁機構部に適切な燃料通路を形成できるため、圧力損失による燃圧低下によって発生するキャビテーションを防止することができるとともに、弁体の軽量化がはかれ、開閉弁の応答性を高めることができる。
また、好ましくは、吸入弁に採用することによって、開弁時の高応答がはかれるため、吸入工程始まり時の開弁遅れによる加圧室内の圧力低下を抑えられるため、燃圧低下によって発生するキャビテーションを防止することができる。
または、シリンダとハウジングを別体とし、加圧室の一部に円筒管材を用いる。
これにより、シリンダ材と吸入弁または吐出弁の位置が離れている際においても、この間を円筒管材でつなぐことにより、組立時に円筒管を変形させて固定することによって、寸法ばらつきを吸収することができる。従って、加圧室の壁面にハウジングを用いない場合においても、吸入弁または吐出弁の配置に自由度がとれるため、ポンプ全体の小型化をはかることができる。
また、好ましくは、円筒管材を圧接により保持する。
これにより、組立時に、圧接部にて寸法ばらつきを吸収することができる。
また、好ましくは、圧接部の一方を平面接触、もう一方を円筒面接触とすることにより、X,Y方向の2方向成分の寸法ばらつきを吸収することができる。
上記構成により、ハウジングをアルミのような軟質材を用いた際でも、キャビテーション壊食防止をはかることができる。
また、ハウジングとシリンダに線膨張係数の大きく違う材料を用いた場合においても、温度変化によるシリンダの摺動穴の変形からおこるプランジャのステックを防止できる。
また、熱伝導率の高い材料をハウジングに用いた場合においても、アクチュエータの焼損・プランジャの焼付きを防止することができる。
従って、ハウジングのアルミ化により、切削性の向上による低コスト化,軽量化をはかった信頼性の高いポンプを提供できる。
また、プランジャ摺動部に異なった形状の複数のシール材を設ける。
また、好ましくは、ポンプ外側方向のシール材をリップ形状とする。
更に、ポンプ内側方向のシール材は、Oリング(摺動側に樹脂リング等を配するものも含む)、又は、X・Kリングのような形状とする。
これにより、ポンプ内側部の燃料室に触れるシール材の耐圧性を向上できるとともに、ポンプ外側部のシール材にかかる圧力を緩和することができ、シール性の信頼性向上をはかることができる。
また、O・X・Kのようなリング式シールは、リップ式より成形性がよいため、材料選択に自由度がある。従って、使用燃料にあわせて、ゴム材質を選定することができる。
本実施例によれば、ポンプハウジングにアルミニウム合金のような軟質材を用いた際の問題点を解決し、信頼性が高く、かつ切削加工性の良好な高圧燃料ポンプを提供することができた。これによって高圧燃料供給ポンプの低コスト,軽量化が実現できた。
前記プランジャ軸方向の前記シリンダ外部において前記プランジャの外周壁を液密にシールする2個所のシール構造のうち、加圧室側のシール構造を剛性の高い樹脂製の環状部材を用いたシール構造とする。
これにより、燃料に対する耐圧性を確保できるとともに、燃料のオイルへの混入を防止できる。
また、加圧室とは反対側のシール構造はゴム製の環状部材を用いる。
これにより、オイルの燃料への混入を防止するとともに、オイル中のコンタミネーションがポンプ内に流入するのを防ぐことができる。
また、加圧室から前記シリンダと前記プランジャのクリアランスを通して、シール構造の加圧室側に形成される燃料溜りにリークする燃料を、吸入ポートに戻す機構にする。
これにより、ポンプから燃料タンクへの配管を省略することができ、したがって工数の低減,コスト低減をはかることができる。
本発明による他の実施例について図15を参照して説明する。
燃料の耐圧性を高めるために、ガソリンシール構造として樹脂(例えば四フッ化エチレン)製の環状シール部材301を用いる。
樹脂製の環状シール部材301の外側には、ゴム製の環状シール部材302を装着し、スペーサ304、シール押さえ305で挟んで固定する。樹脂製の環状シール部材301とプランジャ2の間にゴム製の環状シール部材302によって適度な締め付け圧力を付与し、良好なシール性を得る。
オイル側シールとして、樹脂製のXリング303を用いる。Xにするのは耐摩耗性の為だけでなくホルダ21の内周との間にガソリンシールを形成し、プランジャの外周との間にオイルシールを形成する機能も兼ね備えている。つまり一つのシールで二つのシールを形成している。このためガソリンのシールはより効果が向上する。
スペーサ304はアルミ製でシール押さえ305はJIS規格でSUM23と呼ばれる鉄系の金属合金を使用した。
スペーサにはフランジ部が外周に形成されていてこのフランジ部をシール押さえ305とホルダ21の内周に形成された段部で挟んで固定する。スペーサ304とXリング303との間もシール効果が期待できる。ホルダのXリング303受け入れ面とXリングとの間にもシール効果が期待できる。
シール押さえ305はホルダの内周面に圧入されこれによってシール機構をホルダの底の部分にユニット化して保持することができる。このようにシール機構が装着されたシリンダホルダ21でシリンダ20をポンプ本体1に固定し、プランジャは最後に組み込むがその際、Xリングが食いつかないように、グリスをプランジャに塗布して組み込む。かくして組立作業性が向上する。
燃料たまり300aに洩れ溜まったガソリンはやがてシリンダとピストンの間の隙間を逆流してポート20aに至り、横穴20bから低圧室10aに戻される(図4破線参照)。
これによりリターン通路が廃止できた。特に1分間にわずか1cc弱の洩れガソリンをガソリンタンクまで戻すリターン通路を廃止できたことは、作業工数低減,低コスト化の面から有効である。
内燃機関の燃料噴射弁に高圧燃料を圧送する高圧燃料供給ポンプに用いることができる。
本発明による一実施例の垂直断面図である。
図1の部分拡大断面図である。
図1,図2に示す一実施例の部分分解斜視図である。
本実施例を用いた燃料噴射システムの構成を示す図である。
(a),(b)は第一実施例の吐出弁ユニットの拡大図である。
5吐出弁ユニットの他の実施例を示す図である。
(a),(b)は吐出弁ユニットの更に他の実施例を示す図である。
(a),(b)は吸入弁ユニットの第一の実施例を示す拡大断面図である。
プランジャシール部の別の実施例を示す図面である。
プランジャシール部の更に別の実施例を示す図面である。
図11はプランジャシール部のまた更に別の実施例を示す図面である。
高圧燃料供給ポンプの第2の実施例を示す縦断面図である。
高圧燃料供給ポンプの第3の実施例を示す縦断面図である。
図13の高圧燃料給ポンプの部分拡大断面図である。
図13の高圧燃料給ポンプの部分拡大断面図である。