JP4484298B2 - ケミカルメカニカルポリシング用の低プロファイル可調整ジンバルシステム - Google Patents

ケミカルメカニカルポリシング用の低プロファイル可調整ジンバルシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリシング装置に用いられる自動調心ピボットに関する。これらは、適用可能なポリシング装置では、集積回路等のチップを作るための種類の半導体ウェーハを研磨するときに使われる。特にケミカルメカニカルポリシングまたは平坦化(CMP)プロセスにおいては、半導体ウェーハは、基板キャリアに固定され、化学的活性が制御された雰囲気下で研摩材料と接触することにより研磨される。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造プロセスの一部として、半導体ウェーハは、CMPによって研磨される。パターン形成済ウェーハまたは未パターン形成ウェーハからの物質の均一な除去およびこれらのウェーハの平坦性は、ウェーハプロセス歩留りにとって重大なことである。一般的に、研磨すべきウェーハは、基板キャリア上に載置される。基板キャリアは、真空吸引またはウェーハの背面に接触する他の手段と基板キャリアの中央にウェーハを維持する保持リップまたはウェーハエッジの周りに配置されたリングとの組み合わせを用いてウェーハを保持する。この後、ウェーハの前面、すなわち研磨すべき面は、研摩パッドや研摩ストリップなどの研摩材料と接触する。研摩パッドや研磨ストリップは、遊離した研摩流体が表面に吹き付けられたり、研摩粒子が付着していたり、研摩粒子が表面に散在していてもよい。
【0003】
理想的なウェーハポリシングプロセスは、プレストン(Preston)の等式によって記述される。すなわち、
R=Kp **
ここで、Rは除去率、Kpは消耗品の関数(研摩パッドの粗さおよび弾性、表面化学作用および研摩作用、ならびに接触面積)、Pはウェーハおよび研磨パッド間に加わる圧力、Vはウェーハおよび研摩パッド間の相対速度である。結果として、理想的なCMPプロセスは、ウェーハ表面全体にわたる一定の切削速度、研摩パッドおよびウェーハの間の一定の圧力、ならびに一定の研摩パッド粗さ、弾性、面積および研摩作用をもっているはずである。更に、温度とpHの制御が重要であり、パッド/ウェーハの相対速度の方向は、ウェーハ表面全体にわたってランダムに分布するはずである。
【0004】
一般的な種類のウェーハポリシング装置の一つは、Westech Systems社によって製造されているCMPモデル372Mである。ウェーハは、モデル372Mの基板キャリアによって保持される。基板キャリアは、ウェーハの軸を中心として回転する。大きな円形の研磨パッドが、回転するウェーハおよび基板キャリアと接触しながら回転する。回転するウェーハは、より大きな回転研磨パッドの中央から離れた領域で研磨パッドと接触する。
【0005】
他の関連装置は、磁気読書きヘッドを含む半導体ウェーハ研磨機であり、これは、Baldyらの米国特許第5,335,453号に開示されている。この機械では、半導体ウェーハは、偏心アームによって並進円運動をする基板キャリアによって保持される。ウェーハは、一方向に進む研摩ストリップと接触することによって研磨される。ウェーハと研磨剤ストリップとの間の相対的な運動は、ウェーハの円運動と前進研摩ストリップの直線運動との組み合わせになる。
【0006】
ウェーハ上の異なる点が任意の所定時刻に同様の速度を示すように歳差円研磨パターンがより均一な速度を与えるが、それでも速度は一定にはならない。偏心アームの回転が一定の角度速度で固定されていると仮定すると、歳差円相対運動は、変動する速度を与えることになる。歳差方向から離れるようにウェーハが回転すると正味の相対速度は小さくなり、ウェーハが歳差方向で回転するときは、正味の相対速度は大きくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
CMP基板キャリアのジンバル点は、ポリシングプロセスの重要な要素である。基板キャリアは、均一で平坦な研磨結果が確実に得られるように、研磨面に対して自身を正確に位置合わせしなければならない。現在一般に利用できる多くのCMP基板キャリアは、変則的な平坦性を持つウェーハをもたらす。研磨面の上方におけるピボット点の垂直高さも重要である。というのも、高さが高くなるほど、ポリシング中にピボット点に誘導されるモーメントが大きくなるからである。ほとんどのCMPウェーハポリシング装置に存在する一般的な二つの問題は、ウェーハ中央の研磨が不十分になること、およびプロセス変数の変化にともなうウェーハエッジ除外の制御を調整できないことである。
【0008】
例えば、多くの利用可能なCMP機械に使われる基板キャリアは、「ノーズダイビング(nose diving)」として当該技術分野で既知の現象を経験する。研磨中、ヘッドは、相当に大きなモーメントを作りだすように研磨力に対して反応するが、この反応には、上述したジンバル点の高さが直接影響している。このモーメントは、ヘッドの運動の方向に沿って差圧を引き起こす。差圧の結果として、ウェーハと研摩面とをつなぐ化学スラリーの定常波が形成される。これによって、基板キャリアの前端に位置するウェーハのエッジがより速く研磨されるようになり、ウェーハ中央よりも研磨される程度が非常に大きくなる。
【0009】
ウェーハ上にある物質の除去は、スラリーの化学作用に関係する。ウェーハと研摩パッドとの間にスラリーが導入されて反応すると、ウェーハ材料の除去の原因である化学反応は、徐々に鈍くなっていく。従って、スラリーがウェーハの中央に到達したときには、スラリー中の化学活性は減少しているために、基板キャリアの前縁から遠く離れた場所(すなわち、ウェーハの中央)におけるウェーハ材料の除去は、基板キャリアの前縁と比べて低い化学除去率を示す。この現象は、「スラリー欠乏(slurry starvation)」と呼ばれることがある。
【0010】
基板キャリアのクラウンを新しい形にしようとする試みから離れて、「ノーズダイビング」に関する前述の問題を改善するために他の試みがなされている。基板キャリアの頂部において単一の軸受を介してジンバリングを行う従来技術の基板キャリヤでは、相当に大きなモーメントが発生する。というのも、基板キャリアの実効的なジンバル点は、研磨パッドの表面から大きな非ゼロ距離の位置に存在するからである。従って、研磨パッド表面で働く摩擦力は、この距離にわたって作用し、望ましくないモーメントを作ってしまう。
【0011】
Leoniらによる米国特許第5,377,451号には、実効的なジンバル点を研磨パッドの表面に向かって下方に「投影」し、それによって、摩擦力によって望ましくない「ノーズダイビング」が生成される際に利用されるモーメントアームを除去するウェーハキャリアについて記述されている。Leoniらは、「汎用的ピボット点」を研磨面の表面または表面付近に位置する点に投影することができる円錐形の軸受アセンブリを設けることによって、この効果を作り出している。しかしながら、Leoniらにより提唱されたこの解決法は、この投影を果たすためにアセンブリ内で多数の軸受を使用する必要があり、従って、ウェーハキャリアのコストが増す。更に、軸受における実際の接触点のために、依然としてモーメントが生じてしまう。また、不正確な製造のために、投影ピボット点が正確にキャリアの接触面上に位置せず、これによってモーメントが生じるという大きな危険もある。
【0012】
現在のジンバル設計における他の問題には、ポリシング中にキャリアが受ける研磨運動中に生じるジンバル機構中の緩みまたは振動のために、ポリシング中に基板にかかる力が不規則になることが含まれている。この種の問題は、摩耗のため、キャリア/ジンバルの寿命に伴って増加する。これらの問題は、研磨媒体としてスラリーを用いるシステムにおいて発生し、固定研摩タイプの研磨媒体(例えば、ミネソタ州ミネアポリスの3M社から市販されているSTRUCTURED ABRASIVE(商標)IPS 2100)などの「スラリーレス」の研磨媒体を用いるシステムにおいていっそう明白である。スラリーレスの媒体を用いると、高い摩擦が起こり、「スティックスリップ」や「スティクション」として知られる現象も発生することがある。これらの現象は、それぞれ振動問題を更に大きくする。不正確な製造は、振動問題の発生と増大の更なる原因となり、異常な研磨結果につながることになる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、自動調心するように支持を行うマウントを提供し、ポリシング運動を行うマウントの表面に生じる摩擦モーメントの大きさが、例えば、多数の軸受を有する別個の軸受アセンブリをつくる必要なく、標準的なボールジンバルシステムと比べてかなり減少する新規なジンバル装置を含んでいる。
【0014】
本発明による別の利点は、精度である。基板の精密なポリシングは、本明細書に開示されたジンバル装置によって得られるポリシング中のトルクモーメントの低減によって「ノーズダイビング」の発生を抑えることにより改善される。
【0015】
更に、本発明は、基板キャリヤのピボット点が基板の研磨面からかなりの距離にある場合に固有の極めて大きなモーメントアームを有するシステムに固有の「ノーズダイビング」問題に対処する低コストな方法を提供する。本発明は、ピボット点を研磨面の極めて近くに移動させる。
【0016】
本発明の他の利点は、ジンバルシステムの軸受面間のトレランスの可調整性であり、これにより、種々のポリシング条件下で最適な性能を得るために剛性特性に対してトレランスを調整することが可能になる。更に、本システムは、時間の経過にともなって生じる摩耗に適応するように調整することができる。
【0017】
本発明は、低プロファイル可調整ジンバルシステムを提供する。このジンバルシステムは、キャリヤの一部またはプレートに取り付けられる第1軸受面と、第1軸受面に係合する第2軸受面を有するジンバルシャフトと、キャリヤの一部またはプレートに取り付けられて垂直力を支持する第3軸受面と、第3軸受面に係合する第4軸受面と、ジンバルシャフトに可動的に取り付けられたアジャスタと、を備えている。前記ジンバルシャフトに対するアジャスタの移動または調整により、第1および第2軸受面間のトレランス、ならびに第3および第4軸受面間のトレランスが同時に変化する。
【0018】
調整が完了した後のアジャスタの移動を防止するために、アジャスタと接するロッキング機構が更に設けられる。ジンバルシャフトは、実質的に垂直な中心軸に沿って垂直に並べられる。ジンバルシステムの第1軸受面は、中心軸から離れるように第1軸受面の頂部から底部の方向にテーパーを有している。第1軸受面は、垂直軸または中心軸に対して約15°の角度をなしていることが好ましい。第2軸受面は、テーパーに沿って第1軸受面と実質的に嵌め合う球面の一部として形成されていることが好ましい。
【0019】
アジャスタは、ジンバルシャフトと相対的に垂直に移動可能であることが好ましい。アジャスタがジンバルシャフトに対して下向きに垂直移動すると、第4軸受面が第3軸受面に押し付けられる。また、アジャスタがジンバルシャフトに対して下向きに調整されると、ジンバルシャフトおよび第2軸受面が第1軸受面に押し付けられる。アジャスタは、ジンバルシャフトと螺合するシャフトを含んでいることが好ましい。
【0020】
ロッキング機構は、アジャスタの移動を防止する力でアジャスタと接するワッシャを含んでいることが好ましい。少なくとも一つのねじ込み部材にトルクが与えられてワッシャに当てられ、アジャスタにロッキング力が加えられる。ねじ込み部材は、少なくとも一つの止めねじを含んでいることが好ましく、ある配置の四つの止めねじを含んでいると更に好ましい。
【0021】
第2、第3および第4軸受面の各々の曲率半径は、同心配置されていることが好ましい。この同心配置は、ジンバルシステムの回転中心がジンバルシステムの実質的に下方の点に向かって下向きに投影されるように、この点を中心としていることが好ましい。
【0022】
ジンバルシャフトは、支持マウント内に圧入されるような寸法を有している。支持マウントを貫通したボルトまたはネジを収容するために、あるパターンのネジ穴がジンバルシャフトの頂部を通るように形成される。これらのボルトまたはネジにトルクが与えられると、ジンバルシャフトが引き込まれ支持マウントに圧入される。
【0023】
更に、ポリシング装置内のジンバル装置も開示されている。このジンバル装置は、第1軸受面を有するキャリヤマウントと、支持マウントと、キャリヤマウントと支持マウントを相互接続するジンバルシャフトと、を備えている。このジンバルシャフトは、キャリアマウントの第1軸受面に接触する第2軸受面を有している。第3の軸受面は、キャリヤマウントによって支持され、第4の軸受面は、第3軸受面と係合してこの装置を垂直に支持する。
【0024】
アジャスタがジンバルシャフトに可動的に取り付けられるので、ジンバルシャフトと相対的にアジャスタを移動させると、第2軸受面に対する第3軸受面の相対垂直位置が変化する。アジャスタと解放可能に係合することができるロックも更に開示されている。このロックは、アジャスタと係合すると、ジンバルシャフトに対するアジャスタの移動を防止する。
【0025】
また更に、キャリヤマウントと、支持マウントと、キャリヤマウントおよび支持マウントを相互接続するジンバルシャフトと、を備えるポリシング装置内ジンバル装置も記載されている。少なくとも一組の軸受面が、ジンバルシャフトおよびキャリヤマウント間の接触を支持する。アジャスタがジンバルシャフトに可動的に取り付けられるので、ジンバルシャフトと相対的にアジャスタを移動させると、少なくとも一組の軸受面間の相対距離が変化する。ロックがアジャスタと解放可能に係合する。ロックは、アジャスタと係合すると、ジンバルシャフトに対するアジャスタの移動を防止する。
【0026】
ジンバルシステムの湾曲軸受面の曲率半径は、単一の点の周りに実質的に同心配置されることが好ましい。好ましくは、この点は、ジンバル装置よりかなり低い位置にあり、これによりシステムのピボット点を低くすると良い。
【0027】
本発明の他の利点および特徴は、添付の図面と共に読まれる本発明の詳細な説明において明らかになるであろう。
【0028】
【発明の実施の形態】
下記の説明は、図面および図面に含まれる参照番号を参照することによって、特定の実施形態に言及するものである。この説明は、要求される開示を満足させるためであり、特許請求の範囲によって規定され、その均等物を含む本発明を制限するものではない。
【0029】
図1は、標準的なジンバルシステムの「ノーズダイビング」現象への寄与を示す図である。下向きの力FDが、CMP研磨機(図示せず)によってジンバルボール308を通じて基板キャリア300に付与されている。基板キャリア300上の力は基板302に伝達され、基板302のケミカルメカニカルポリシングを実行して促進する。理想的には、基板キャリア300を通る力FDが均一に分布することが好ましく、基板302に力が一様に働くことによって基板302の表面は、研磨されるべき表面の全体にわたって一貫したポリシング速度をもつことになる。
【0030】
しかし実際は、研磨動作を行うために、基板キャリア300および基板302を研磨パッドと相対的に移動させなければならない。基板キャリア300(およびジンバルボール308)と基板302が図1においてV方向に移動すると仮定すると、V方向と逆向きに摩擦力FXが発生する。この摩擦力は、研磨面と基板302の底面(または前面)との相互作用によって生ずる。基板キャリア300はジンバルボール308中のピボット点310を通してジンバルが可能であることから、モーメントMが基板キャリア300に付加され、従って基板302に付加される。モーメントMは、摩擦力FXと摩擦力FXの付加点からポイント310までの距離との積である。ポイント310で、ジンバルが行われ、モーメントが発生する。特に、この距離は、図1における基板302および基板キャリア300の高さHによって定まる。
【0031】
基板302がポリシングプロセスに提供される場合、基板302の厚さはほぼ一定であり、また、基板キャリア300は、処理中にある形態の保持リングを用いて極めて頻繁に基板を包囲するので、モーメントMは、この場合、基板キャリア300の高さに実質的に依存すると言うことができる。モーメントMの作用は、基板キャリア300の前縁304および基板302の前縁305に加わる下向きの力を増加させ、基板302の後縁307および基板キャリア300の後縁306に加わる下向きの力を減少させる。
【0032】
図2は、基板キャリア300および基板302を通して働く下向きの力にモーメントMが与える影響を示すグラフである。前縁側に加わる高い力のために、結果として、基板302の下面の前縁側が後縁側よりもポリシングによって単位時間当たりより多く摩耗することになる。基板302に加わる力のプロファイル320は、高さHに比例する。この結果には問題がある。というのも、ポリシングの目標の一つは、完全に平坦な表面を基板302上に得ることだからである。
【0033】
この問題に対処するため、モーメントMを減少させる一つの方法は、基板キャリア300の高さを低くすることである。しかしながら、基板キャリアをあまりに薄く作ると、荷重によって曲がりやすくなり、あるいはポリシングプロセス中に壊れてしまうかもしれない。性能に対する他の要求からも、基板キャリアの高さを著しく減少させることは実現が難しい。高さまたは距離Hを減らすのに現実的な方法としては、ジンバル点をより低くすること、すなわちジンバル点310と基板302の下面との間の距離を低減することである。
【0034】
前述のように、いくつかの従来の解決法は、「実効的」なピボット点を反射して研磨面の表面上に存在させることができるように位置合わせされた一組のジンバル軸受を使用し、それによって望ましくないトルクの問題を効果的に除去している。また、これも前述したように、この解決法は、図1に図示するような伝統的な「ボールソケット」ジンバル装置を改善するために、潜在的にコストのかかる設計を必要とするが、同時に、投影または実効ピボット点がキャリアの接触面上に正確に配置されるように、より厳密な機械製作が要求される。
【0035】
更に、圧力プロファイルの固有の改善は、この例では約0.75インチ未満のHの減少しか見られなかった。しかしながら、荷重/ジンバルシステムの力ヒステリシスが減少すると、基板間の研磨面の均一性が改善される。すなわち、プロセスの再現性が本発明によって著しく改善される。
【0036】
図1に示されるようなボールジンバル(すなわち、ボールソケットジンバル装置)のピボット点は、水平力と垂直力が交差する点、すなわち図1において参照番号310によって指定される点によって定められる。従って、この種のシステムにおいて生じるモーメントに影響する高さまたは距離Hは、常に、そのシステムにおいて用いられるジンバルボールの半径より大きくなければならない。特に、図1に示される例においては、H=rg+tであり、ここで、rgはジンバボール308の半径であり、tはジンバボール308および基板302間の基板キャリヤ300の厚さである。
【0037】
本発明の一態様は、Hの下限がジンバボールの半径より常に大きいという要件を取り除くことにより、伝統的な「ボールソケット」構成を改善する。本発明は、より複雑で数の多い一組のジンバル軸受に起因するコストの上昇を伴うことなくH寸法を低減する。
【0038】
図3は、本発明に係る二重半径ジンバル軸受を達成するために伝統的なジンバルボール(想像線で示す)に加えられる変更を示している。この変更の背景にある理論は、標準的なジンバルボールの接触部320の垂直点を移動することにより、作用の接触ライン430(これは、標準ジンバルボールの作用の接触ライン330と同じである)との水平位置合わせの位置420までピボット点の高さHが低減され、位置420および基板302間の基板キャリヤの厚さtに単に等しくなることである。実際には、厚さtは、一般に1.5インチよりもかなり小さい(例えば0.600インチ)ので、本発明は、ケミカルメカニカルポリシング中に生じるモーメント量を著しく減少させる。同時に、「ボール」(すなわち、パック)400の実効半径は、水平方向に大きい(すなわち、標準ジンバルボールの実効半径と同じ)ままであり、水平応力レベルを分散させる。
【0039】
効果的なCMPポリシングに必要な下向きの力が大きいことから、接触面が軸受面の上で力を十分に分散させて下向きの力の伝達中における軸受面の損傷を防止するように、標準ジンバルボールは相当に大きな半径を有さなければならない。標準ジンバルボールの半径は、1.5インチ以上のオーダーである。従って、効果的な基板キャリヤは、ジンバルとの接触点において標準ジンバルボールの直径よりも相当に小さい厚さを有するように製造される。本発明と組み合わせると、結果的に、標準ジンバル装置に起因するものと考えられる「ノーズダイビング」効果が著しく減少する。上記は、結果的に得られた形状のパック400を説明するものであり、これは図4(a)にも示されている。
【0040】
図1に示される標準ジンバルボールでは、ソケットの軸受面312はボール308の曲率半径と実質的に一致する曲率半径を有している。このような構成は、ジンバリング中に軸受面とボール表面との間にすべり摩擦を生じる傾向がある。
【0041】
本発明の別の態様は、この摩擦源を大きく低減する。例えば、図4(a)に示される実施形態では、コンタクトボタン406の軸受面405の曲率半径は、コンタクトピン401に取り付けられ、またはコンタクトピン401と一体化された垂直力ジンバル面402の曲率半径よりも相当に大きい。コンタクトピン401はパック400と同じ材料でつくられることが好ましいが、別個の部品としてパック400に取り付けられる。例えば、曲率半径が約1.5インチである垂直力ジンバル面に対しては、曲率半径が約2.0インチの軸受面を有するコンタクトボタンを使用してもよい。結果として、真の転がり運動は、ジンバリング中に面402と面405との間で得られる。というのも、ジンバル面402の非常に小さな面積が、実際には、標準ボールソケット型ジンバル装置と比べて、任意の所定のジンバリング姿勢でコンタクトボタン406に接触するからである。
【0042】
異なる半径を有するボールおよびソケットを用いると、ジンバル機構における水平方向の拘束について問題が生じる。図4(a)および(b)に示されるように、水平力ジンバル面404は、差分半径パック上に設けられる。低摩擦リング408は、基板プレート600と水平力ジンバル面404との間に横力を伝達するために設けられる。リング408の接触部408aの表面は、実質的に円筒形である。もう一方の接触面404は、面402の中央から面404の中央までの距離に実質的に等しい曲率半径を有する。接触面404の曲率半径は、面402の曲率半径より小さくても大きくてもよい。垂直力ジンバル面に関して述べたものと同じすべり摩擦の低減と転がり作用の向上を得るためには、面404の曲率半径が面408aの曲率半径よりも実質的に小さいことだけが重要である。リング408は、ジンバルシステム内でのパック400の位置決めを容易にするために408bにおいて面取りすることが好ましい。
【0043】
リング408およびコンタクトボタン406は、低摩擦プラスチックから形成されることが好ましい。これは、パック400の接触面および面402の曲率半径を相当に大きくすることによって実現可能である。リング408とボタン406は、DELRIN、または他の実質的に等価な線状アセチル樹脂から形成することが最適である。他の適切な低摩擦プラスチックには、ポリフェンコエルタライト(polyphenko ertalyte)が含まれる。更に、セラミックスなどの他の低摩擦材料も好適に使用することができる。基板プレート600とパック400は、好ましくはステンレス鋼、更に好ましくは硬化ステンレス鋼から形成されるが、この代わりに、アルミニウムや黄銅など、十分な強度と耐摩耗性を有する他の金属も使用することができる。
【0044】
これは重要なことだが、本発明の特徴の一つは、ボールがソケットに接触する同じ点で水平拘束および垂直拘束が生じる伝統的な「ボールソケット」構成から区別されるように、ジンバリング時に水平拘束と垂直拘束が分割されることである。
【0045】
差分半径パック400の他の好ましい特徴は、垂直拘束と水平拘束(または複数の接点)が同一平面上にあることである。これは、本発明に係るジンバル装置の好適な実施態様である。というのも、これらの拘束点が同一平面上にないとすると、実効ジンバル点は研磨面から最も離れた点になり、結果として摩擦モーメントが高くなるからである。
【0046】
図5は、図4(a)および(b)に関して上述した二重半径ジンバルシステムを示している。パック400と基板プレート600の中空部分の上部とは、ソケット550を画成している。ソケット550は、ジンバリング中に経験する摩擦を更に減少させるためにグリースまたは他の潤滑剤で充填されることが好ましい。
【0047】
コンタクトピン401は、パック400内に固定(好ましくは圧入)される低摩擦スリーブ403内に摺動可能に取り付けられている。これにより、基板プレート600とコンタクトピン401の上部に直接取り付けられたロードセル650との間に伝達される垂直力を更に良好に分離することができる。ロードセル650を配置することで、ロードアセンブリ部品によって生じるヒステリシス作用をシステムが分離できるようになる。
【0048】
更に、水平接触力と垂直接触力とが同一平面上にあるように位置合わせされるので、実効ジンバル位置を、図4(a)においてHで示されるように、基板プレートの実際の研磨面のより近傍に移動することができる。この距離Hは、面402および404の曲率半径(これは、標準的なジンバルボールを用いる場合であれば、研磨面からの制限距離である)よりも小さい。また、基板プレート600内に中空がつくられるために、距離Hは、基板プレート600の厚さTよりも極めて小さい。
【0049】
図13について説明する。図13は、従来の回転基板キャリヤを示している。この種の構成では、基板キャリヤへの下向き垂直力と基板キャリヤ860に関する回転駆動力の双方を付与するために、複動エアアクチュエータ850が設けられる。基板キャリヤへデュアル動作を伝達するためには、重い駆動継手シャフト870も必要である。駆動継手シャフトのみで、通常、50〜500ポンドのオーダーの重さがある。アクチュエータ850および基板キャリヤ860間にシャフト870を取り付けるために、複数の軸受マウントが必要である。フィードバックロードセル880は、基板キャリヤ860の位置で任意の所定時刻に基板に加えられる垂直荷重の量の尺度を示すためにシャフト870の上に設けられる。しかしながら、この種の構成では、回転する重いシャフト870がロードセル880と基板へ加えられる荷重の実際の位置との間に介在することから、基板キャリヤが処理中に回転するので、荷重は基板キャリヤ860自体の上では直接測定されない。かなりの量のヒステリシスが重い回転するシャフトと基板キャリヤの回転とによって生じるので、回転シャフトの上方におけるロードセル880の位置は、力測定値を不正確にする。
【0050】
対照的に、ロードセル650と本発明に係るシステムにおいて基板に加えられる力の実際の位置との間の荷重システムは、約5.5ポンドの重さでしかない。基板プレート600もコンタクトピン401(またはジンバル400)も回転しないので、ロードセル650は、基板プレート/ジンバルの上に直接取り付けることができ、これにより従来の回転する基板キャリヤおよび必要なシャフトに関する上述のヒステリシス作用を切り離すことができる。従って、本構成によって非常に正確な垂直力の測定が得られる。下記の追加実施形態においても同様の利点が得られる。もちろん、本発明のジンバル装置は、従来の位置のロードセルとともに実施することもできる。
【0051】
図6は、図5に記載された二重半径ジンバル装置を用いる基板キャリヤ100が取り付けられたポリシング装置101の断面図である。基板キャリヤ100は、チャック104に取り付けられ、チャック104は、ポリシング装置101の軸受ハウジング105に取り付けられる。基板キャリヤマウント100は、ボルトでチャック104に取り付けられることが好ましいが、当業者に自明な他の等価な形態の取付けも用いることができる。同様に、チャック104は、軸受ハウジング105にボルト締め、ネジ締めまたは他の手段で取り付けることができる。
【0052】
パック400は、チャック104に(好ましくはボルト締めによって)取り付けられ、コンタクトピンおよび上記の接触面と共に、基板キャリヤ100がチャック104に対して傾斜および旋回できるようにする。チャック104に対する基板キャリヤ100の回転を防ぐために、少なくとも一つの回転防止ピン106が設けられている。従って、二本の軸の周りのチャック104に対する基板キャリヤ100の傾斜はジンバル108によって依然として可能であるが、一本以上の回転防止ピン106は、中心軸の周りの基板キャリヤ100のいかなる実質的な回転も防止する。好ましくは、三つの回転防止ピン106が、チャック104の中心の周りに約120°の等間隔で周方向に沿って設けられる。しかしながら、より多数のまたはより少数の回転防止ピンを使用してもよい。
【0053】
回転防止ピン106は、チャック104内のボア107の内部に摺動可能に取り付けられ、チャックに対する回転防止ピンの垂直移動を可能にする。回転防止ピン106は、チャック104に対する基板キャリヤ100の傾斜の際に垂直方向に駆動することができる。Oリング109は、ピン106の自由な垂直移動を依然として許しながら回転防止ピン106とボア107との間に滑りばめを設ける。回転防止ピン106は、好ましくは、基板キャリヤ100のねじ穴118へねじ込むことにより基板キャリヤ100に確実に固定されるが、確実な固定のための他の等価な方法を用いてもよい。
【0054】
ダイヤフラム150は、軸受ハウジング105の上部に装着され、軸受ハウジング105との間にシールを形成する。軸受ハウジング105は、加えられた力の正確なフィードバック制御を行うためにコンピュータ制御することの可能な垂直力アプリケータ(好ましくは、エアシリンダまたは油圧シリンダ)(図示せず)に更に取り付けられる。ピストン柱120は、直線軸受108によって軸受ハウジング105内に摺動可能に取り付けられる。圧力プレート112は、好ましくはネジまたはボルト(図示せず)によってチャック104に取り付けられており、ロードセル650およびコンタクトピン401を介してピストン柱120から基板キャリヤ100へ下向きの垂直力を伝達する。エアシリンダ122は、ダイヤフラム150の裏面と係合し、ピストン柱120の上端に接触している。垂直力アプリケータの作動時にダイヤフラム150が膨張し、これにによって垂直力をエアシリンダ122へ伝達する。次いで、エアシリンダ122は、ピストン柱120を下向きに移動させ、圧力プレート112、ロードセル650、コンタクトピン401およびボタン402を通して基板キャリヤ100に垂直力を加える。
【0055】
回転防止ピン116は、圧力プレート112およびピストン柱120間、ならびにピストン柱120およびエアシリンダ122間にそれぞれ取り付けられ、実質的に垂直な下向きの直進力に対する力の付加を制限するようにピストン柱120の回転を実質的に防止し、これによって力測定の精度を高める。直線軸受108は、垂直力を伝達するためのピストン柱120の移動中にピストン柱120および軸受ハウジング105間の摩擦を実質的に低減し、これによりヒステリシス作用を大きく低減する。直線軸受108は、軸受ハウジング105内に好ましくは取付クランプ134によって取り付けられる。これらの取付クランプは、ボルト136または他の等価な取付ハードウエアによって軸受ハウジング105にボルト締めされる。
【0056】
回転防止ピン124は、圧力プレート112および軸受ハウジング105間、ならびに軸受ハウジング105およびエアシリンダ122間にそれぞれ取り付けられ、圧力プレートおよびエアシリンダの回転を実質的に防止し、上記した回転防止ピン116によってピストン柱120の回転を防止する。回転防止ピン124は、軸受ハウジング105のボア126内に各々摺動可能に取り付けられ、ピストン柱120の垂直移動中に軸受ハウジング105に対する回転防止ピン124(ならびにエアシリンダ122および圧力プレート112)の垂直移動を可能にする。Oリング128は、ピン124の自由な垂直移動を依然として許しながら、回転防止ピン124およびボア126間に滑りばめを設ける。回転防止ピン124は、好ましくはねじ穴130へねじ込むことにより、エアシリンダ122および圧力プレート112内にそれぞれ確実に固定されるが、確実に固定する他の等価な方法を用いてもよい。
【0057】
上記のピストン柱および付随する垂直力付加ハードウェアは、基板キャリヤ100に、そして最終的には研磨/平坦化すべき基板上に下向きの力を加えるように設計される。従って、非常に小さな範囲の垂直変位または垂直移動だけがピストン柱120によって実際に必要とされる。基板調整手順の開始時には、ピストン柱120が実質的に垂直移動の範囲の中央に位置し、必要に応じて上方または下方に移動できるようになっていることが好ましい。垂直移動限度に対するピストン柱120の位置決めに関して信頼できるフィードバックを与えるためにセンサ160が設けられており、これによってオペレータがピストン柱120をその移動の中心に配置して処理を開始できるようにする。
【0058】
センサ160は、軸受ハウジング105中のボア162内に、好ましくはねじ込みによって、または他の等価な固定方法によって固定的に取り付けられる。フィードバックライン(好ましくは電気接続)は、センサからコントローラ(図示せず)まで走っている。このコントローラは、センサ160からのフィードバック信号を解釈し、その信号を移動限度に対するピストン柱120の位置の測定値に変換する。センサ160は、線形電圧変位トランスデューサであることが好ましいが、他の等価なセンサも利用でき、代替品として使用することができる。センサ160は、センサ160の主ハウジングの内外に摺動する移動プローブ164を含んでおり、移動プローブ164が主ハウジング161から延在する距離量に比例した信号を生成する。移動プローブ164の先端は、圧力プレート112に接触する。ピストン柱120が上方か下方に移動すると、ピストン柱120に接触する圧力プレート112がピストン柱とともに同じ距離だけ移動する。移動プローブ164は、圧力プレート112の移動を直接測定する。これにより、ピストン柱120の移動の正確な測定も行われる。
【0059】
図7は、本発明に係る改良ジンバル装置を示す他の実施形態である。本実施形態は、完全な球状ジンバルボールを用いているが、本発明に係る基板プレートに固有の利点から、ピボット点は従来のジンバルシステムより低い。基板プレート600は回転しないため、基板プレートを中空にすることができ、これにより、ジンバルボール502を従来のものよりも研磨面に非常に近い距離で基板プレート600内に埋め込むことができるようになる。
【0060】
ジンバルシステム500のピボット点は、水平力と垂直力が交差する点、すなわち参照番号506によって定められる点(ジンバルボール502の中心)である。このため、このシステムで生じるモーメントに影響する高さまたは距離Hは、ジンバルボール502の半径より大きいが、それでもなお、このようなシステムで用いられる基板プレート600の中空設計のために、基板プレート600全体の厚さよりも著しく小さい。
【0061】
図8は、図7に示される実施形態の断面図であり、ジンバルボール502と軸受面504aおよび401aとの間の関係をより良く示している。軸受面504aおよび401aの曲率半径は、互いに実質的に等しく、ジンバルボール502の曲率半径より大きい。基板キャリヤ100が研磨パターン(好ましくは軌道パターンであるが、無限の数のパターンを利用することができる)の全体にわたって移動すると、面504aおよび401aによって画成されたソケットより小さいジンバルボール502は、プラネタリーギアまたはスピログラフの運動と同様に転がって歳差運動する。
【0062】
ジンバルボール502の転がり能力のため、本ジンバル装置は、従来のジンバルボールピボットアセンブリに固有の静摩擦によって束縛されず、より低い摩擦力を転がり摩擦の形で受ける。更に、研磨面601に対するジンバルボール502の位置が低いことから、ポリシング中に極めて小さいモーメントがジンバル点の周りに生じ、よって「ノーズダイビング」現象を大きく低減する。
【0063】
図8に更に示されるように、軸受面504aはソケット504によって形成される。ソケット504は、基板プレート600の中空部分内に固定され、好ましくは圧入される。もちろん、基板プレート内にソケット504を固定する他の等価な方法(例えば、接着剤、ネジ、摩擦溶接の使用)を使用することもできる。ソケット504は、好ましくはDELRIN、または他の実質的に等価な線状アセチル樹脂から形成される。他の適切な低摩擦プラスチックには、ポリフェンコエルタライトが含まれる。また更に、セラミックスなど、他の低摩擦材料も好適に使用することができる。更に、ソケット504はステンレス鋼、アルミニウム、黄銅等の金属から形成することができ、前述のプラスチックまたはセラミックスで被覆して軸受面504aを形成することができる。前述の実施態様のように、基板プレート600、パック500およびコンタクトピン401は、好ましくはステンレス鋼、更に好ましくは硬化ステンレス鋼から形成されるが、強度や耐摩耗性の十分な他の金属(例えば、アルミニウムや黄銅)を代わりに使用することができる。しかしながら、本実施形態では、コンタクトピンが、ジンバルボール502と接続する軸受面401aを含んでいる。軸受面401aは、軸受面504aと同じ材料でつくられることが好ましい。
【0064】
本実施形態では一以上の回転防止ピン161も配置されており、その配置は、図5に示される実施形態に関して上述したものと同じである。パック500および基板プレート600の中空部分の上部は、ソケット550を画成する。ソケット550は、ジンバリング中にジンバルボール502によって生じる転がり摩擦を更に低減するために、グリースまたは他の潤滑剤で充填されることが好ましい。
【0065】
図9は、本発明に係る改良ジンバル装置を示す他の実施形態である。この実施形態は、図7および図8に示される実施形態に関して上述した低プロファイルの利点を共有する。すなわち、研磨面601に対するジンバル点706の配置が低いことから、ポリシング中にジンバル点の周りに極めて小さいモーメントが生じ、これにより「ノーズダイビング」現象が大きく低減される。
【0066】
本実施形態では、ソケット504および軸受面504a、ならびに一以上の回転防止ピン106、およびグリースソケット550も設けられており、これらは図7および図8に示される実施形態に関して上述したものと同じである。しかしながら、本実施形態は、図8のジンバルボール502とコンタクトピン401とが一つの部品702に統合されている点で異なる。これにより、前の実施形態における軸受面401aおよびジンバルボール502間の軸受界面が取り除かれる。この構成の結果は、コンタクトピン702がジンバルボール502のように効率良く転がらないことである。しかしながら、本実施形態は、ポリシングプロセス中の特定の振動量を低減するという利点を有している。コンタクトピン706aの端部の曲率半径よりも大きな曲率半径を有する軸受面504aを設けることにより、従来のジンバル装置に比べて摩擦が低減される。コンタクトピン706および端部706aは、硬化ステンレス鋼、またはジンバルボールおよびコンタクトピンの他の実施形態に関して上述した他の等価な金属から形成することが好ましい。
【0067】
ロードセル650は、本発明の他の実施形態で用いられるロードセルに関して上述したものと同じ直接フィードバックの利点が得られるように、コンタクトピン706のすぐ上に設けられる。
【0068】
図10は、本発明に係る可調整ジンバルシステム800の部分断面図である。ポリシング中、理想的なジンバルシステムは、ジンバリング運動中にポリシング装置上にモーメントを誘起しないように摩擦を生じさせない。また、ジンバルシステムは、理想的には、ポリシング中の振動につながる不安定性を生じないように、無限の剛性を示す。実際には、残念なことに、全てのジンバル設計において摩擦と剛性との間にトレードオフの関係がある。すなわち、システムの剛性が高くなるにつれて、システムの移動部品間の摩擦が大きくなる。
【0069】
図10の実施形態は、ポリシングの間のジンバリング中に摩擦および剛性間の最適なバランスに到達するようにジンバルメカニズムを調整できるようにする。すなわち、研磨される基板に加えられる研磨運動の平坦性に大きな影響を与えないようにジンバルシステム中の摩擦を十分小さな数値に維持しながら、ポリシング中の望ましくない振動を除去するようにシステムの摩擦に対する剛性の最適範囲を調整することができる。興味深いことに、研磨に用いられる研磨媒体の種類、ポリシング中にキャリヤによって加えられる圧力の量、行なわれているポリシングの段階(例えば、最終段階と反対の初期段階)、その他の変数に応じて変化するので、最適値は必ずしも同じではない。
【0070】
更に、部品交換なしのポリシングの時間数が増えるにつれて、ある量の摩耗がジンバルシステム中で不可避的に生じる。摩耗が生じると、移動部品間の許容差が大きくなるので、明らかに移動部品はゆるむことになる。これは、望ましくない振動が起こり始める点までシステムの剛性を低下させる傾向がある。
【0071】
図10の実施形態は、摩耗が生じると調整すべき許容差を下げ戻して機構の剛性を高めることを可能にすることにより振動を取り除くという能力を提供する。また、図10のジンバルシステムは、特定のポリシングプロセスで用いられる特定の一組のパラメータに最適な特定の剛性−摩擦設定に調整することができる。この設定は、仕上研磨が行われるか又はより多数の経過手順が行われるか、スラリー研磨媒体が使用されているか又はスラリーなし研磨媒体が使用されているか、ポリシング媒体が用いられているか、ポリシング下向き力の量、その他、膨大な変数に依存して変動する。
【0072】
パックまたはジンバルシャフト810の形は、上記のパック400の説明で挙げられた理由から、図4(a)に示される実施形態のパック400の形とほぼ同様である。例えば、水平力ジンバル面804の軸受面は、研磨面よりも上の高さで低摩擦横コンタクトリング808と接触する。この研磨面は、垂直コンタクトボタン802の垂直力ジンバル面802aと垂直ジンバル支持体822との接触の位置と実質的に同一平面上にある。
【0073】
図3を参照して上述したように、実質的に同一平面上にあるようにジンバリング面を配置することの背景にある理論は、標準ジンバルボールの垂直接触点を水平ジンバルとの水平位置合わせの位置まで移動させることにより、研磨面より上のピボット点の高さがかなり低くなり、これによって、ポリシング中にピボット位置の周りにモーメントが誘起されることを実質的に抑えることである。同時に、「ボール」(すなわち、ジンバル)800の実効半径は、水平応力レベルを分散する水平方向で依然として大きい(すなわち、標準のジンバルボールと同じ)。
【0074】
更に、図10の実施形態では、接触位置808aおよび802aは、接触位置の実際の高さより非常に低い点832を中心として実質的に同心である。結果として、ジンバルシステム800の回転中心は位置832に下向きに投影され、ポリシング中にモーメントを誘導しようとするシステムの傾向を更に抑える。
【0075】
システム800の他の重要な特徴は、ジンバルシャフト810が、水平力ジンバル面804の軸受面を含んでいることである。この軸受面は、ジンバルシャフトの中心軸C−Cから上面804bよりも遠くに放射状に延在する面804の下縁部804aを有する球の一部分の形に作られている。低摩擦横コンタクトリング808には、円錐台として形成され、基板プレートまたはキャリヤマウント600と水平力ジンバル面804との間で横力を伝達するためにジンバル表面804と係合する表面808aが設けられている。接触面808aは、実質的に真の円錐台として形成されるが、一方で接触面804は、上記のように実質的に球の一部として形成され、上記のように実質的に点832を中心とした曲率半径を有している。
【0076】
面804の球面成形および面808aのテーパ成形は、上記のように、移動部品間の締りばめを調整し、摩擦と振動感度との間のトレードオフを微調整してバランスをとるようにシステム800を調整できるようにする。面808aの角度は、垂直面に対して好ましくは約15°であるが、ジンバルシステムの所望の調整性を得るために他の角度を用いることもできる。アジャスタ830は、垂直コンタクトボタン802と接触し、ジンバルシャフト810と垂直コンタクトボタンとの間の相対的な垂直位置決めを制御するように垂直に調整することができる。アジャスタ830によって行なわれる調整は、当然のことながら比較的微小なものであり(すなわち、数千分の一インチのスケール)、これにより、垂直ジンバル面および水平ジンバル面の共面性に実質的に影響を与えることなく移動面間の許容差を調整するように働く。
【0077】
アジャスタ830は、ジンバルシャフト810内の合わせネジ814と係合するように834に外部からねじ込まれるシャフトであることが好ましい。ネジ834および814は、好ましくは非常に細かく、更に好ましくは約80tpi(threads per inch:1インチあたりの山数)であり、アジャスタ830の回転がアジャスタをジンバルシャフト810に対して非常に微小な量だけ垂直に動かすようになっている。アジャスタの先端は、調整を行う際にアジャスタを回す力を加えるために、836でツールを受け入れるように形成されている。好ましくは、嵌合部836は六角レンチまたはアレン型レンチと合うようになっているが、もちろん、ネジ頭、標準ボルト頭パターンまたは特殊な設計もしくは特定用途向けの設計など、特定の駆動ツールに装着するために他の嵌合部を用いることもできる。
【0078】
アセンブリにおいては、垂直支持ボタン822は、基板プレート600内に形成された中央凹部622に配置され、垂直コンタクトボタン802は垂直支持体の上に載置される。アジャスタ830は、ポリシング中に配置されるであろう位置にほぼ近い位置へジンバルシャフト810にねじ込まれる。横コンタクトリング808は、面804の上に配置され、アジャスタ830とジンバルシャフト810からなるサブアセンブリは、基板プレート600内に設けられたキャビティ内にほぼ配置される。アジャスタ830は、垂直支持面822の上に位置する垂直コンタクトボタン802と調心されている。サブアセンブリを適切な場所に配置した状態で、リテーナ840は、基板プレート600のショルダおよびリング808の上に配置される。リテーナ840は、ボルト842または他の等価な固定部材によって基板プレート600に固定される。
【0079】
リテーナ840の固定は、基板プレート600のキャビティ内の位置へリング808を確実に固定するので、ジンバルシャフト810のみがリング808に対して移動可能であり、リング808は固定された状態を保つ。サブアセンブリを固定した後、ジンバルシャフト810の上部は、キャリヤマウントまたはチャック904に固定される。
【0080】
チャック内のキャビティ906およびジンバルシャフト810の寸法は、これら二つの間に締りばめを設けるような寸法である。ネジまたはボルト908は、合わせねじ穴816にねじ込まれ、ジンバルシャフトを引き込んでキャビティ906に圧入させるように順次にトルクが加えられる。複数の皿穴818が、あるパターンでジンバルシャフト810の上部に設けられ、分解を可能にしている。ネジ付きジャック穴910は穴818と調心されており、ネジ付きジャックロッドまたはボルト(図示せず)を各々の穴にねじ込んで駆動力を与え、ボルトまたはネジ908を取り除いた後にキャビティ906内の圧入位置からジンバルシャフト810を押し出すことができるようになっている。
【0081】
上記のジンバル機構を確実に配置するために十分なトルクがボルトまたはネジ908に与えられると、特定のポリシングプロセスに対するジンバル性能を最適化するためにジンバル面の微調整が行なわれる。係合ツール(図示せず)がチャック904の開口938を貫通してツール嵌合部836と係合する。このときオペレータは、これに応じてツールを時計回りまたは反時計回りに回転させる。この運動は、アジャスタ830を前進させてコンタクトボタン802に接触させ、これによりコンタクトボタン802に対する圧力を高めるか、その逆、すなわち、反対方向の回転がコンタクトボタンからアジャスタを引き抜き、これによって圧力を軽減する。
【0082】
アジャスタ830をコンタクトボタン802に向かって移動させコンタクトボタン802に当てると、垂直支持ボタン822に対する力が生じ、同じ大きさで反対方向の力がコンタクトボタン820およびアジャスタ830を通して戻される。アジャスタ830がコンタクトボタンに当たったまま連続して進められると、コンタクトボタン802、垂直支持面822および基板プレート600に対してアジャスタ830が上向きに垂直移動し、その結果、ジンバルシャフト810も上向きに垂直移動する。上記のように、横コンタクトリング808も基板プレートに対して固定されるので、その結果、面804が上向きに摺動してリング808に当たり、これによって二つの面の間の許容差適合が低減される。同時に、コンタクトボタン802と垂直支持面822との間の許容差適合も減少する。従って、ジンバルシステムの滑り面間の許容差の適切な釣り合い、およびそれによって誘起される摩擦は、説明したアジャスタを用いてシステムに合うように調整することができる。アジャスタ830とコンタクトボタン802との間の界面は、ジンバリング運動中におけるジンバルシステムのこの部分での応力集中を防止するすべり面である。この他に、コンタクトボタンをアジャスタと一体に形成することもできるが、これは好適な構成ではない。
【0083】
ジンバリング面間の許容差が所望のものに調整されると、ロッキング機構が、アジャスタ830をその位置でジンバルシャフト810に対してロックするように設置される。平ワッシャ850またはロッキング力を加えるための他の等価な構造が、図10に示されるアジャスタに取り付けられる。ワッシャ850には、ツール嵌合部836への自由な出入りを可能にするような寸法の中心開口が設けられているので、ワッシャをジンバルの調整中に取り外す必要はない。好適な実施形態では、止めネジが、チャック904中の止めねじ穴864およびジンバルシャフト内の開口852を貫通し、ワッシャ850と接触するように設けられる。好ましくは、四つの穴のパターンが図示のように設けられるが、より多数またはより少数の止めねじを使用することもできる。止めねじ860にトルクを与えてワッシャ850に当てると、アジャスタ830は、ジンバルシャフト810およびワッシャ850に対して適切な位置に効率良くロックされる。他のロッキング機構を使用することもできる。例えば、ワッシャ850以外の代替機構の中でも、一対のねじ部材を開口852の適切な場所にねじ込んで、アジャスタ830の端部に当たるロッキングナットとして機能させることができる。
【0084】
リング808およびコンタクトボタン802は、好ましくは低摩擦プラスチックから形成される。これは、それぞれの接触面の曲率半径を相当に大きくすることによって可能になる。リング808およびボタン802は、最も好ましくはDELRIN AF(テフロン充填DELRIN)もしくはDELRIN、または他の実質的に等価な線状アセチル樹脂から形成される。他の適切な低摩擦プラスチックには、ポリフェンコエルタライトが含まれる。更に、セラミックスのような他の低摩擦材料も好適に使用することができる。垂直支持ボタン822およびジンバルシャフト810は、好ましくはステンレス鋼、更に好ましくは硬化ステンレス鋼から形成されるが、代わりに、強度や耐摩耗性が十分な他の金属(例えば、アルミニウムや黄銅)も使用することができる。
【0085】
ポリシングおよびジンバリング運動中におけるチャック904に対する基板キャリヤ600の回転を防止するように、少なくとも一つの回転防止ピン106が設けられる。好ましくは、単一の回転防止ピン106が好適である。しかしながら、図5の実施形態と同様に、三つの回転防止ピン106がチャック904の中心の周りに約120°の等間隔で周方向に設置されていてもよいし、これより多いまたは少ない数の回転防止ピンを使用してもよい。
【0086】
上記の詳細な説明は本発明のいくつかの実施形態を示すものであり、別の実施形態も当業者には明らかであろう。本発明の趣旨に含まれる変更および均等物は、本発明の一部とみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】標準的なジンバルシステムの「ノーズダイビング」現象への寄与を示す図である。
【図2】「ノーズダイビング」を経験するときの基板の研磨面にわたる不均一な力付与を示すグラフである。
【図3】本発明に係る二重半径ジンバル軸受を達成するために従来のジンバルボールに加えられた変形を示す図である。
【図4】(a)は、本発明の二重半径ジンバル軸受の切取断面図であり、(b)は、図(a)において404および408aで示される面間の曲率半径の差を強調する拡大部分図である。
【図5】図4に示される二重半径ジンバル軸受の切取断面図である。
【図6】図5に示されるジンバル装置を用いたCMP装置用の基板キャリヤの断面図である。
【図7】本発明に係るジンバルの別の実施態様の断面図である。
【図8】図7に示されるジンバルのパックおよび軸受面の拡大切取断面図である。
【図9】本発明に係る第3のジンバル装置の断面図である。
【図10】可調整ジンバル装置の図12に示される切断線X−Xに沿った部分断面図である。
【図11】図10に示されるジンバル装置に用いられる調整アセンブリの分解図である。
【図12】本発明に係るジンバル装置のキャリヤマウントまたはチャック部品の平面図である。
【図13】従来の回転ポリシング装置の概略図である。
【符号の説明】
400…ジンバル、401…コンタクトピン、401a…軸受面、402…ジンバル面、403…低摩擦スリーブ、404…水平力ジンバル面、405…軸受面、406…コンタクトボタン、408…リング、408a…接触部、430…接触ライン、500…ジンバルシステム、502…ジンバルボール、504…ソケット、504a…軸受面、550…グリースソケット、600…基板キャリヤ、601…研磨面、650…ロードセル

Claims (14)

  1. キャリヤの一部またはプレートに取り付けられ、テーパー状内面を有するコンタクトリングと、
    前記コンタクトリングの前記テーパー状内面に係合する接触面を有するジンバルシャフトと、
    前記キャリヤの一部または前記プレートに取り付けられて垂直力を支持する垂直支持ボタン
    記ジンバルシャフトに可動的に取り付けられたアジャスタと、
    前記アジャスタに係合するように設けられていると共に、前記垂直支持ボタンに係合する垂直コンタクトボタンと、を備え、前記ジンバルシャフトに対する前記アジャスタの垂直方向の移動により、前記コンタクトリングの前記テーパー状内面と前記ジンバルシャフトの前記接触面間のトレランス、ならびに前記垂直支持ボタンと前記垂直コンタクトボタン間のトレランスが同時に変化するようになっている可調整ジンバルシステム。
  2. 前記アジャスタと接するロッキング機構を更に備える請求項1記載のジンバルシステム。
  3. 前記ジンバルシャフトが、実質的に垂直な中心軸に沿って垂直に並べられ、前記テーパー状内面が、前記中心軸から離れるように前記テーパー状内面の頂部から底部までテーパーを有している請求項1記載のジンバルシステム。
  4. 前記テーパー状内面が前記中心軸に対して約15°の角度をなしている、請求項3記載のジンバルシステム。
  5. 前記接触面が球面の一部を含んでいる、請求項3記載のジンバルシステム。
  6. 前記アジャスタは前記ジンバルシャフトと相対的に垂直に移動可能であり、前記アジャスタが前記ジンバルシャフトに対して下向きに垂直移動すると、前記垂直コンタクトボタンが前記垂直支持ボタンに押し付けられるようになっている請求項1記載のジンバルシステム。
  7. 前記アジャスタは前記ジンバルシャフトと相対的に垂直に移動可能であり、前記アジャスタが前記ジンバルシャフトに対して下向きに垂直移動すると、前記接触面が前記テーパー状内面に押し付けられるようになっている請求項1記載のジンバルシステム。
  8. 前記アジャスタは、前記ジンバルシャフトと螺合するシャフトを備えている、請求項1記載のジンバルシステム。
  9. 前記ロッキング機構は、前記アジャスタと接するワッシャ、および前記ワッシャと接する少なくとも一つのねじ込み部材を備えており、前記少なくとも一つのねじ込み部材にトルクを与えると、前記ワッシャが前記アジャスタに当たって固定され、前記ジンバルシャフトに対する前記アジャスタの移動を防止するようになっている請求項2記載のジンバルシステム。
  10. 前記少なくとも一つのねじ込み部材は、少なくとも一つの止めねじを含んでいる、請求項9記載のジンバルシステム。
  11. 前記垂直コンタクトボタンの面および前記垂直支持ボタンの面の曲率半径が同心配置されている、請求項1記載のジンバルシステム。
  12. 前記曲率半径がこのジンバルシステムの実質的に下方の点の周りに同心配置されており、このジンバルシステムの回転中心が前記点である、請求項11記載のジンバルシステム。
  13. 前記ジンバルシャフトがチャックのキャビティ内に圧入されるような寸法を有している、請求項1記載のジンバルシステム。
  14. 前記ジンバルシャフトは、あるパターンのネジ穴を更に有しており、前記チャックの穴内にねじをねじ込んで前ネジ穴に螺入させると、前記ジンバルシャフトが引き込まれて前記チャックに圧入するようになっている請求項13記載のジンバルシステム。
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