JP4483700B2 - 有機感光体、プロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

有機感光体、プロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置 Download PDF

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本発明は、電子写真方式の画像形成に用いる有機感光体及び該有機感光体を用いたプロセスカートリッジ、画像形成方法、画像形成装置に関し、更に詳しくは、複写機やプリンターの分野で用いられる電子写真方式の画像形成に用いる有機感光体及び該有機感光体を用いたプロセスカートリッジ、画像形成方法、画像形成装置に関するものである。
近年、印刷分野やカラー印刷の分野において、電子写真方式の複写機やプリンタを使用される機会が増加している。該印刷分野やカラー印刷の分野においては、高画質のデジタルのモノクロ画像或いはカラー画像を求める傾向が強い。このような要求に対し、露光光源の露光ビームを小さくし、高精細のデジタル画像を形成することが提案されている(特許文献1)。しかしながら、該半導体レーザ等の露光ビームを小さく絞りこみ、有機感光体上に細密のドット露光によるドット潜像を形成しても、最終的に得られる電子写真画像は、十分な高画質を達成し得ていないのが現状である。
それらの原因の1つとして、半導体レーザ光等を用いて、有機感光体上に細密なドット潜像を形成しても、該ドット潜像をトナー像として、正確に再現し得ないことが挙げられる。即ち、有機感光体の表面特性がミクロ単位での均一性に乏しく、半導体レーザ等で形成されたドット潜像が潜像のサイズより小さいトナー像として再現されたり、又、より大きいトナー像として再現されたりして、ミクロで均一なトナー画像が形成できていないことや、有機感光体上に形成されたトナー画像が転写媒体(紙等の転写材や中間転写体等)へ十分に転写されず、転写中抜け(以後、単に中抜けと記す)の発生や画像濃度の低下と云った問題を発生しやすい。
有機感光体の表面特性を改善する方法としては、有機感光体の表面に含フッ素樹脂微粒子を含有させた有機感光体が提案されている(特許文献2)。これらの含フッ素樹脂微粒子を含有した有機感光体は、トナーフィルミング等を防止し、表面が汚染されにくい特性を有しているが、含フッ素樹脂微粒子をバインダー樹脂中にミクロなサイズで分散することが難しく、含フッ素樹脂微粒子とバインダー樹脂がミクロレベルで分離し、その結果、画像ボケが発生しやすい。又、含フッ素樹脂微粒子の表面層は耐摩耗特性が不十分であり、表面層に擦り傷が発生しやすく、この為、ハーフトーン画像に擦り傷が発生しやすい等の問題を発生している。
特開2001−255685号公報 特開平8−328287号公報
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、半導体レーザ等の像露光光源で形成された有機感光体上のドット潜像を有機感光体上に高細密にトナー像として再現し、該再現されたトナー画像を転写媒体に忠実に転写できる有機感光体を提供することであり、有機感光体上のトナー像の転写媒体への転写性を改良し、中抜けの発生やドット画像の劣化を防止し、且つ表面層のクリーニング特性を改善した有機感光体を提供することであり、該有機感光体を用いたプロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置を提供することである。
我々は上記問題点について検討を重ねた結果、半導体レーザ等の像露光光源で形成される有機感光体上のドット潜像を高細密にトナー像に形成でき、且つ該高細密に形成されたトナー像を有機感光体から転写媒体に忠実に転写し、最終的に正確なトナー画像を得るためには、有機感光体の表面特性をミクロな単位で均一な低表面エネルギー状態にでき且つクリーニング性に優れた表面層の技術を開発することが必要であることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は以下のような構成を有することにより達成される。
(請求項1)
導電性支持体上に感光層を有する有機感光体において、有機感光体の表面層が下記一般式(1)の構造を有するポリカーボネート成分及び下記一般式(2)の構造を有するポリシロキサン成分を有するA−Bブロック共重合体又はB−A−Bブロック共重合体(A成分とB成分のブロック共重合体)を含有し、該ブロック共重合体のB成分の割合が5.1質量%以上、45質量%以下であり、前記表面層は、ポリシロキサン成分が集合したドメインを形成した海島構造を有することを特徴とする有機感光体。
A成分:ポリカーボネート成分
B成分:ポリシロキサン成分
Figure 0004483700
(一般式(1)中、Y1〜Y8は各々独立に水素原子、炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基、アルコキシル基、炭素数6以上20以下の置換されていても良い芳香族炭化水素基を示す。Xは、下記2価の連結基、
Figure 0004483700
及び芳香環,単結合,ラクトン,フルオレンを示し、R〜Rは各々独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、アルコキシル基、置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、Zは炭素数3以上20以下の置換または非置換の脂肪族炭化水素基を示し、aは0以上4以下の整数、lは1以上6以下の整数、mは2以上20以下の整数を示す。)
(一般式(2)中、R13は脂肪族及び/又は芳香族を含む2価の有機残基を表し、Wは単結合、O、CO、COO、NH、NHCO、S、SO、SOを示す。またR〜R12はそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基又は置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、nは1以上500以下の整数である。)
(請求項
前記ドメインが数平均一次粒径1〜100nmのドメインであることを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
(請求項
前記表面層のドメインの密度が1×10nm当たり1〜10000個であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機感光体。
(請求項
前記A成分のポリカーボネート成分が、下記ポリカーボネート(Z)、ポリカーボネート(DM)及びポリカーボネート(A)から選択される少なくとも1つの繰り返し構造を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の有機感光体。
Figure 0004483700
(請求項
前記A成分の数平均分子量が0.5〜30万であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項
前記有機感光体は、導電性支持体上に中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項
有機感光体及び該有機感光体を帯電する帯電手段、帯電された有機感光体に静電潜像を形成する潜像形成手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該顕像化されたトナー像を有機感光体から転写媒体上に転写する転写手段、トナー像の転写後に有機感光体上に残留する電荷を除去する除電手段及び該転写後の有機感光体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段を有する画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジにおいて、有機感光体の表面層が下記一般式(1)の構造を有するポリカーボネート成分及び下記一般式(2)の構造を有するポリシロキサン成分を有するA−Bブロック共重合体又はB−A−Bブロック共重合体(A成分とB成分のブロック共重合体)を含有し、該ブロック共重合体のB成分の割合が5.1質量%以上、45質量%以下であり、前記表面層は、ポリシロキサン成分が集合したドメインを形成した海島構造を有する有機感光体と帯電手段、潜像形成手段、現像手段、転写媒体、除電手段及びクリーニング手段の少なくとも1つの手段とが一体的に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に装着可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
A成分:ポリカーボネート成分
B成分:ポリシロキサン成分
Figure 0004483700
(一般式(1)中、Y 〜Y は各々独立に水素原子、炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基、アルコキシル基、炭素数6以上20以下の置換されていても良い芳香族炭化水素基を示す。Xは、下記2価の連結基、
Figure 0004483700
及び芳香環,単結合,ラクトン,フルオレンを示し、R 〜R は各々独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、アルコキシル基、置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、Zは炭素数3以上20以下の置換または非置換の脂肪族炭化水素基を示し、aは0以上4以下の整数、lは1以上6以下の整数、mは2以上20以下の整数を示す。)
(一般式(2)中、R 13 は脂肪族及び/又は芳香族を含む2価の有機残基を表し、Wは単結合、O、CO、COO、NH、NHCO、S、SO、SO を示す。またR 〜R 12 はそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基又は置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、nは1以上500以下の整数である。)
(請求項
有機感光体及び該有機感光体を帯電する帯電手段、帯電された有機感光体に静電潜像を形成する潜像形成手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該顕像化されたトナー像を有機感光体から転写媒体上に転写する転写媒体、該転写後の有機感光体上の電荷を除去する除電手段及び転写後の有機感光体上の残留するトナーを除去するクリーニング手段を有する画像形成方法において、有機感光体の表面層が下記一般式(1)の構造を有するポリカーボネート成分及び下記一般式(2)の構造を有するポリシロキサン成分を有するA−Bブロック共重合体又はB−A−Bブロック共重合体(A成分とB成分のブロック共重合体)を含有し、該ブロック共重合体のB成分の割合が5.1質量%以上、45質量%以下であり、前記表面層は、ポリシロキサン成分が集合したドメインを形成した海島構造を有する有機感光体を用いることを特徴とする画像形成方法。
A成分:ポリカーボネート成分
B成分:ポリシロキサン成分
Figure 0004483700
(一般式(1)中、Y 〜Y は各々独立に水素原子、炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基、アルコキシル基、炭素数6以上20以下の置換されていても良い芳香族炭化水素基を示す。Xは、下記2価の連結基、
Figure 0004483700
及び芳香環,単結合,ラクトン,フルオレンを示し、R 〜R は各々独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、アルコキシル基、置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、Zは炭素数3以上20以下の置換または非置換の脂肪族炭化水素基を示し、aは0以上4以下の整数、lは1以上6以下の整数、mは2以上20以下の整数を示す。)
(一般式(2)中、R 13 は脂肪族及び/又は芳香族を含む2価の有機残基を表し、Wは単結合、O、CO、COO、NH、NHCO、S、SO、SO を示す。またR 〜R 12 はそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基又は置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、nは1以上500以下の整数である。)
(請求項
有機感光体及び該有機感光体を帯電する帯電手段、帯電された有機感光体に静電潜像を形成する潜像形成手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該顕像化されたトナー像を有機感光体から転写媒体上に転写する転写媒体、該転写後の有機感光体上の電荷を除去する除電手段及び転写後の有機感光体上の残留するトナーを除去するクリーニング手段を有する画像形成装置において、有機感光体の表面層が下記一般式(1)の構造を有するポリカーボネート成分及び下記一般式(2)の構造を有するポリシロキサン成分を有するA−Bブロック共重合体又はB−A−Bブロック共重合体(A成分とB成分のブロック共重合体)を含有し、該ブロック共重合体のB成分の割合が5.1質量%以上、45質量%以下であり、前記表面層は、ポリシロキサン成分が集合したドメインを形成した海島構造を有する有機感光体を用いることを特徴とする画像形成装置。
A成分:ポリカーボネート成分
B成分:ポリシロキサン成分
Figure 0004483700
(一般式(1)中、Y 〜Y は各々独立に水素原子、炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基、アルコキシル基、炭素数6以上20以下の置換されていても良い芳香族炭化水素基を示す。Xは、下記2価の連結基、
Figure 0004483700
及び芳香環,単結合,ラクトン,フルオレンを示し、R 〜R は各々独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、アルコキシル基、置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、Zは炭素数3以上20以下の置換または非置換の脂肪族炭化水素基を示し、aは0以上4以下の整数、lは1以上6以下の整数、mは2以上20以下の整数を示す。)
(一般式(2)中、R 13 は脂肪族及び/又は芳香族を含む2価の有機残基を表し、Wは単結合、O、CO、COO、NH、NHCO、S、SO、SO を示す。またR 〜R 12 はそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基又は置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、nは1以上500以下の整数である。)
本発明の有機感光体及びプロセスカートリッジ、画像形成方法、画像形成装置を用いることにより、半導体レーザ等を用いたて形成したドット潜像を高細密のドット画像に形成することができ、且つ感光体から転写媒体へのトナーの転写性をよくして、中抜けやドット画像の劣化を防止し、クリーニング性を改善した電子写真画像を提供することができる。
本発明の有機感光体は、導電性支持体上に感光層を有する有機感光体において、有機感光体の表面層が前記一般式(1)の構造を有するポリカーボネート成分及び前記一般式(2)の構造を有するポリシロキサン成分を有するA−Bブロック共重合体又はB−A−Bブロック共重合体(A成分とB成分のブロック共重合体)を含有し、該ブロック共重合体のB成分の割合が5.1質量%以上、45質量%以下であり、前記表面層は、ポリシロキサン成分が集合したドメインを形成した海島構造を有することを特徴とする。
A成分:ポリカーボネート成分
B成分:ポリシロキサン成分
本発明の有機感光体は上記の構成を有することにより、半導体レーザ等を用いたて形成したドット潜像を高細密のドット画像に形成することができ、且つ感光体から転写媒体へのトナーの転写性をよくして、中抜けやドット画像の劣化を防止し、クリーニング性を改善した電子写真画像を提供することができる。
本発明の有機感光体は、表面層のバインダー樹脂として、マトリックス成分を構成するポリカーボネート成分(A)と集合してドメインを形成する低表面エネルギー成分のポリシロキサン成分(B)の両ブロック成分を有するブロック共重合体を用いる。
ここで、ブロック共重合体中のポリシロキサン成分が集合してドメインを形成するとは、ブロック共重合体のポリカーボネートがマトリックス成分として基質(海島構造の海領域)を形成し、マトリックス成分で形成されたポリカーボネート基質の中に、低表面エネルギー成分のポリシロキサン成分が集合して、ドメインを形成し、該ドメインが該表面層中に分散している構造を示す。
ここで、低表面エネルギー成分とは、低表面エネルギー状態を形成できる成分のことであり、低表面エネルギー成分のみで作製した膜の純水(20℃)に対する接触角が、マトリックス成分のみで形成した膜の純水(20℃)に対する接触角に比し、より高い特性を示すことであり、該接触角が1°以上高いことがより好ましい。
ここで、有機感光体の接触角の測定法について記載する。
接触角及び接触角のバラツキ測定
感光体の表面の接触角は、純水に対する接触角を全自動接触角計(CA−W型ロール特型:協和界面科学社製)を用いて23℃50%RHの環境下で測定する。水の蒸発による測定値の変化と測定の安定性を両立させる為、水滴滴下後5秒から30秒以内に測定を終了させる。測定はθ/2法による。通常の水滴量範囲内では接触角の値は変化しないが、感光体ドラムの場合軸方向に対して直角の方向からの測定とし、ドラムの曲率に対する偏差を無視するものとする為、滴下量は70μlに設定する。
測定は、感光体の層中に添加の場合は初期の感光体について、また外部より供給塗布の場合、感光体が画像形成になじみ、感光体表面に表面エネルギー低下剤が十分に付与された時点(少なくとも1000枚以上の繰り返し画像形成後)に行う。測定個所は円筒状感光体の中央部、左右端部から5cmの位置の3カ所について、それぞれ円周方向90°づつの4カ所、計12カ所を測定し、この平均値を本発明の接触角とし、この平均値から最も大きく正又は負にずれた値をバラツキの値とする。
又、上記マトリックス成分を形成するポリカーボネート成分としては、前記一般式(1)の構造を有するポリカーボネートが好ましく、ポリシロキサン成分としては前記一般式(2)の構造を有するポリシロキサンが好ましい。
更に、ポリカーボネート成分としては、前記a)〜c)のいずれか1つの繰り返し構造を有するポリカーボネート成分がより好ましい。
一方、低表面エネルギー成分のポリシロキサン成分としては、前記一般式(2)の繰り返し構造の部分が、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、メチルエチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のポリシロキサン成分がより好ましい。
又、ポリカーボネート成分及びポリシロキサン成分を有するA−Bブロック共重合体又はB−A−Bブロック共重合体(A成分とB成分のブロック共重合体)の合成法は、公知のブロック共重合の合成法を用いることにより、合成することができる。
即ち、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン等のビスフェノール化合物のアルカリ溶液を用いて、ホスゲン法によりポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液を作製し、該ポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液と2−ベンゾイル−5−(3−ポリジメチルシロキサンプロポキシ)フェノール及び酸化防止剤4−tert−ブチルフェノール(PTBP)を混合して、更に、水酸化ナトリウム等を加えて、ポリカーボネート末端にポリジメチルシロキサンを有するブロック共重合体を作製することができる。
上記のような合成法により、本発明に係わるマトリックス成分と低表面エネルギー成分を有するブロック共重合体を得ることができるが、以下に、具体的に本発明に好ましく用いられるブロック共重合体の例を挙げる。
Figure 0004483700
表1中、低表面エネルギー成分の質量比(%)とは、ブロック共重合体全質量に対する低表面エネルギー成分の質量比を示す。
表1中、ポリカーボネート(A)、ポリカーボネート(DM)、ポリカーボネート(Z)、ポリカーボネート(A−DM)及びポリカーボネート(DM−Z)は下記構造のポリカーボネートを表す。
Figure 0004483700
本発明に係わる表面層は上記低表面エネルギー成分のポリシロキサン成分が表面層の形成過程で集合して、1〜100nmの数平均一次粒径のドメインを形成し、ポリカーボネート成分で形成されるマトリックス中に分散している構造を有する。該ドメイン径は、数平均一次粒径が1〜100nmが好ましい。1nm未満では、接触角の改良効果が長続きせず、表面改良効果が低下しやすい。又、100nmを超えるとミクロな状態で表面層を低表面エネルギー状態に形成できず、有機感光体から転写媒体へのトナー像の転写性が部分的に不十分となり、中抜けが発生しやすい。又、ドメイン径が100nmを超えるとクリーニング時の耐摩耗特性が劣化し、擦り傷の発生がハーフトーン画像に出現しやすい。
本発明のA−B又はB−A−B型のブロック共重合体はA成分のポリカーボネート成分の分子量に比し、B成分のポリシロキサン成分の分子量は小さい方が好ましい。A成分の重合度は数平均分子量換算で0.5〜30万、B成分の数平均分子量が200〜20000が好ましく、500〜15000がより好ましい。
本発明に係わるA−B又はB−A−B型のブロック共重合体のA成分及びB成分の数平均分子量はGPCにより測定される分子量分布測定し算出する。
ここに、GPCによる樹脂の分子量の測定方法としては、測定試料0.5〜5.0mg(具体的には1mg)に対してTHFを1ml加え、マグネチックスターラーなどを用いて室温にて撹拌を行って十分に溶解させる。次いで、ポアサイズ0.45〜0.50μmのメンブランフィルターで処理した後にGPCへ注入する。
GPCの測定条件としては、40℃にてカラムを安定化させ、THFを毎分1mlの流速で流し、1mg/mlの濃度の試料を約100μl注入して測定する。カラムは、市販のポリスチレンジェルカラムを組み合わせて使用することが好ましい。例えば、昭和電工社製のShodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807の組合せや、東ソー社製のTSKgelG1000H、G2000H,G3000H,G4000H,G5000H,G6000H,G7000H,TSK guard columnの組合せなどを挙げることができる。また、検出器としては、屈折率検出器(IR検出器)またはUV検出器を用いるとよい。試料の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて作製した検量線を用いて算出する。検量線作製用のポリスチレンとしては10点程度用いるとよい。
次に、本発明の有機感光体の構成について記載する
上記のようなA−B型又はB−A−B型のブロック共重合体を用いて、表面層を形成し、該表面層にB成分が集合した1〜100nmの数平均一次粒径のドメインを形成するには、A−B型又はB−A−B型のブロック重合体のB成分の割合が5.1質量%以上、45質量%以下のブロック共重合体を用いることが好ましい。5.1質量%未満では、B成分が集合したドメイン構造を形成することが難しく、又、45質量%を超えた割合では、連続したマトリックス構造(海構造)が出来にくく、表面層の耐摩耗特性が劣化しやすい。
更に、B成分のポリシロキサン成分は、繰り返し構造が約10〜1000の比較的低重合度の方が好ましい。B成分のポリマー構造が大きすぎると、B成分が凝集しにくく、ドメイン構造が出来にくい。
又、表面層を形成するに上記A−Bブロック重合体を溶解する溶媒の選択も重要である。即ち、上記ブロック重合体のマトリックス成分のポリカーボネートに良溶媒(マトリックス成分をよく溶解する溶媒)の溶媒を選択し、表面層の塗布溶媒に用いることが好ましい。例えば、テトラヒドロフラン、トルエン等の溶媒を用いることが好ましい。
このような条件で表面層を形成することにより、A成分のポリカーボネート成分からなるマトリックス構造(海)中にB成分のポリシロキサンが集合したドメイン構造を有する表面層を形成することができる。
本発明に係わるドメインの数平均一次粒径は、表面層の垂直方向にミクロトームで切断した断面を透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒子を一次粒子として観察し(必要に応じて、写真撮影をする)、画像解析によりフェレ径の数平均径として測定される。
又、表面層のドメイン密度も同じ断面構造の観察により行なう。
本発明に係わる表面層のドメイン密度は、10000nm2の断面積に対し、2〜10000個のドメインが分布していることが好ましい。このような密度でドメインが存在することにより、感光体表面を低表面エネルギー状態に保つことができ、表面へのトナーフィルミングを防止し、感光体から転写媒体へのトナー画像の転写性を向上させ、中抜け等の画像欠陥を防止することができる。
又、上記表面層以外の層構成について、以下に記載する。
本発明の有機感光体としては、有機感光体が好ましい。ここで、有機感光体とは、有機感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせて構成された有機感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機感光体を全て含有する。
本発明に係わる感光体の構成は、前記ポリカーボネート成分及びポリシロキサン成分を有するA−Bブロック共重合体又はB−A−Bブロック共重合体(A成分とB成分のブロック共重合体)を含有し、前記ポリシロキサン成分が集合したドメインを形成した海島構造の表面層を有する限り特に制限されるものではなく、例えば、以下に示すような構成が挙げられる;
1)導電性支持体上に感光層として電荷発生層および電荷輸送層を順次積層した構成
2)導電性支持体上に感光層として電荷発生層、第1電荷輸送層および第2電荷輸送層を順次積層した構成;
3)導電性支持体上に感光層として電荷輸送材料と電荷発生材料とを含む単層を形成した構成;
4)導電性支持体上に感光層として電荷輸送層および電荷発生層を順次積層した構成;
5)上記1)〜5)の感光体の感光層上にさらに表面保護層を形成した構成。
感光体が上記いずれの構成を有する場合であってもよい。感光体の表面層とは、感光体が空気界面と接触する層であり、導電性支持体上に単層式の感光層のみが形成されている場合は当該感光層が表面層であり、導電性支持体上に単層式または積層式感光層と表面保護層とが積層されている場合は表面保護層が最表面層である。本発明では上記2)の構成が最も好ましく用いられる。尚、本発明に係わる感光体はいずれの構成を有する場合であっても、導電性支持体上、感光層の形成に先だって、下引層が形成されていてもよい。
本発明に係わる電荷輸送層とは、光露光により電荷発生層で発生した電荷キャリアを有機感光体の表面に輸送する機能を有する層を意味し、該電荷輸送機能の具体的な検出は、電荷発生層と電荷輸送層を導電性支持体上に積層し、光導伝性を検知することにより確認することができる。
以下に本発明に最も好ましく用いられる上記2)の層構成を例にして具体的な感光体の構成について記載する。
導電性支持体
本発明に係わる感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状或いは円筒状の導電性支持体が用いられる。
本発明に係わる円筒状の導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、円筒度が5〜40μmが好ましく、7〜30μmがより好ましい。
この円筒度とは、JIS規格(B0621−1984)による。即ち、円筒基体を2つの同軸の幾何学的円筒で挟んだとき、同軸2円筒の間隔が最小となる位置の半径の差で表し、本発明では該半径の差をμmで表す。円筒度の測定方法は円筒状基体の両端10mmの2点、中心部、両端と中心部の間を3等分した点の4点、計7点の真円度を測定し求める。測定器は非接触万能ロール径測定機((株)ミツトヨ製)を用いて測定できる。
導電性支持体の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗103Ωcm以下が好ましい。
本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。
中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることもできる。
本発明においては導電性支持体と前記感光層のとの接着性改良、或いは該支持体からの電荷注入を防止するために、該支持体と前記感光層の間に中間層(下引層も含む)を設けることもできる。該中間層の材料としては、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられる。これら下引き樹脂の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さくできる樹脂としてはポリアミド樹脂が好ましい。又、これら樹脂を用いた中間層の膜厚は0.01〜0.5μmが好ましい。
又、本発明に好ましく用いられる中間層はシランカップリング剤、チタンカップリング剤等の有機金属化合物を熱硬化させた硬化性金属樹脂を用いた中間層が挙げられる。硬化性金属樹脂を用いた中間層の膜厚は、0.1〜2μmが好ましい。
又、本発明に好ましく用いられる中間層は無機粒子をバインダー樹脂中に分散した中間層が挙げられる。無機粒子の平均粒径は0.01〜1μmが好ましい。特に、表面処理をしたN型半導性微粒子をバインダー中に分散した中間層が好ましい。例えばシリカ・アルミナ処理及びシラン化合物で表面処理した平均粒径が0.01〜1μmの酸化チタンをポリアミド樹脂中に分散した中間層が挙げられる。このような中間層の膜厚は、1〜20μmが好ましい。
N型半導性微粒子とは、導電性キャリアを電子とする性質をもつ微粒子を示す。すなわち、導電性キャリアを電子とする性質とは、該N型半導性微粒子を絶縁性バインダーに含有させることにより、基体からのホール注入を効率的にブロックし、また、感光層からの電子に対してはブロッキング性を示さない性質を有するものをいう。
ここで、N型半導性粒子の判別方法について説明する。
導電性支持体上に膜厚5μmの中間層(中間層を構成するバインダー樹脂中に粒子を50質量%分散させた分散液を用いて中間層を形成する)を形成する。該中間層に負極性に帯電させて、光減衰特性を評価する。又、正極性に帯電させて同様に光減衰特性を評価する。
N型半導性粒子とは、上記評価で、負極性に帯電させた時の光減衰が正極性に帯電させた時の光減衰よりも大きい場合に、中間層に分散された粒子をN型半導性粒子という。
前記N型半導性微粒子は、具体的には酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)等の微粒子が挙げられるが、本発明では、特に酸化チタンが好ましく用いられる。
本発明に用いられるN型半導性微粒子の平均粒径は、数平均一次粒径において10nm以上500nm以下の範囲のものが好ましく、より好ましくは10nm〜200nm、特に好ましくは、15nm〜50nmである。
数平均一次粒径の値が前記範囲内にあるN型半導性微粒子を用いた中間層は層内での分散を緻密なものとすることができ、十分な電位安定性、及び黒ポチ発生防止機能を有する。
前記N型半導性微粒子の数平均一次粒径は、例えば酸化チタンの場合、透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析によりフェレ径の数平均径として測定される。
本発明に用いられるN型半導性微粒子の形状は、樹枝状、針状および粒状等の形状があり、このような形状のN型半導性微粒子は、例えば酸化チタン粒子では、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型及びアモルファス型等があるが、いずれの結晶型のものを用いてもよく、また2種以上の結晶型を混合して用いてもよい。その中でもルチル型のものが最も良い。
N型半導性微粒子に行われる疎水化表面処理の1つは、複数回の表面処理を行い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性有機ケイ素化合物による表面処理を行うものである。また、該複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種類以上の表面処理であり、最後に反応性有機ケイ素化合物の表面処理を行うことが好ましい。
尚、アルミナ処理、シリカ処理、ジルコニア処理とはN型半導性微粒子表面にアルミナ、シリカ、或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。又、反応性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に反応性有機ケイ素化合物を用いることを意味する。
この様に、酸化チタン粒子の様なN型半導性微粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことにより、N型半導性微粒子表面が均一に表面被覆(処理)され、該表面処理されたN型半導性微粒子を中間層に用いると、中間層内における酸化チタン粒子等のN型半導性微粒子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発生させない良好な感光体を得ることができるのである。
感光層
本発明の有機感光体の感光層構成は導電性基体上に少なくとも電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する感光層を有する。該感光層は電荷発生物質と電荷輸送物質が同一層に存在する感光層で構成されてもよいが、より好ましくは、導電性支持体上に電荷発生物質を含有する電荷発生層(CGL)及び電荷輸送層を含有する電荷輸送層(CTL)の積層構成が好ましい。以下、該積層構成の層構成を中心に本発明の有機感光体を説明する。
電荷発生層
電荷発生層:電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
電荷発生物質(CGM)としては公知の電荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGMは複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θが27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができる。
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.01μm〜2μmが好ましい。
電荷輸送層
前記したように、本発明では電荷輸送層を複数の電荷輸送層から構成し、且つ最上層の電荷輸送層に本発明の表面層構成を適用した構成が好ましい。
電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
電荷輸送物質(CTM)としては公知の正孔輸送性(P型)の電荷輸送物質(CTM)を用いることが好ましい。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。特に、像露光のレーザ光の波長を吸収しない電荷輸送物質が好ましく用いられる。
電荷輸送層(CTL)に用いられるバインダー樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂かを問わない。例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位構造のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。これらの中で吸水率が小さく、CTMの分散性、電子写真特性が良好なポリカーボネート樹脂が最も好ましい。
バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し50〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の合計膜厚は20μm以下が好ましく、10〜16μmがより好ましい。該膜厚が20μmを超えると、電荷輸送層内での、レーザの吸収や散乱が大きくなり、鮮鋭性の低下や、残留電位の増加が発生しやすい。
又、本発明に係わる表面層には酸化防止剤を含有させることが好ましい。ブロック共重合体中の低表面エネルギー成分が集合しドメインを形成した海島構造の表面層に酸化防止剤を存在させることにより、表面層の劣化を防止し、転写特性の劣化やクリーニング性の劣化を防止することが出来る。該酸化防止剤とは、その代表的なものは有機感光体中ないしは有機感光体表面に存在する自動酸化性物質に対して、光、熱、放電等の条件下で酸素の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物質である。代表的には下記の化合物群が挙げられる。
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中間層、電荷発生層、電荷輸送層等の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
次に、本発明に係わる有機感光体を用いた画像形成装置について説明する。
図1に示す画像形成装置1は、デジタル方式による画像形成装置であって、画像読取り部A、画像処理部B、画像形成部C、転写紙搬送手段としての転写紙搬送部Dから構成されている。
画像読取り部Aの上部には原稿を自動搬送する自動原稿送り手段が設けられていて、原稿載置台11上に載置された原稿は原稿搬送ローラ12によって1枚宛分離搬送され読み取り位置13aにて画像の読み取りが行われる。原稿読み取りが終了した原稿は原稿搬送ローラ12によって原稿排紙皿14上に排出される。
一方、プラテンガラス13上に置かれた場合の原稿の画像は走査光学系を構成する照明ランプ及び第1ミラーから成る第1ミラーユニット15の速度vによる読み取り動作と、V字状に位置した第2ミラー及び第3ミラーから成る第2ミラーユニット16の同方向への速度v/2による移動によって読み取られる。
読み取られた画像は、投影レンズ17を通してラインセンサである撮像素子CCDの受光面に結像される。撮像素子CCD上に結像されたライン状の光学像は順次電気信号(輝度信号)に光電変換されたのちA/D変換を行い、画像処理部Bにおいて濃度変換、フィルタ処理などの処理が施された後、画像データは一旦メモリに記憶される。
画像形成部Cでは、画像形成ユニットとして、像担持体であるドラム状の感光体21と、その外周に、該感光体21を帯電させる帯電手段(帯電工程)22、帯電した感光体の表面電位を検出する電位検出手段220、現像手段(現像工程)23、転写手段(転写工程)である転写搬送ベルト装置45、前記感光体21のクリーニング装置(クリーニング工程)26及び光除電手段(光徐電工程)としてのPCL(プレチャージランプ)27が各々動作順に配置されている。また、現像手段23の下流側には感光体21上に現像されたパッチ像の反射濃度を測定する反射濃度検出手段222が設けられている。感光体21には、本発明に係わる有機感光体を使用し、図示の時計方向に駆動回転される。
回転する感光体21へは帯電手段22による一様帯電がなされた後、像露光手段(像露光工程)30としての露光光学系により画像処理部Bのメモリから呼び出された画像信号に基づいた像露光が行われる。書き込み手段である像露光手段30としての露光光学系は図示しないレーザダイオードを発光光源とし、回転するポリゴンミラー31、fθレンズ34、シリンドリカルレンズ35を経て反射ミラー32により光路が曲げられ主走査がなされるもので、感光体21に対してAoの位置において像露光が行われ、感光体21の回転(副走査)によって静電潜像が形成される。本実施の形態の一例では文字部に対して露光を行い静電潜像を形成する。
本発明の画像形成装置においては、感光体上に静電潜像を形成するに際し、半導体レーザ又は発光ダイオードを像露光光源として用いることができる。これらの像露光光源を用いて、書込みの主査方向の露光ドット径を10〜80μmに絞り込み、有機感光体上にデジタル露光を行うことにより、400dpi(dpi:2.54cm当たりのドット数)以上から2500dpiの高解像度の電子写真画像をうることができる。
前記露光ドット径とは該露光ビームの強度がピーク強度の1/e2以上の領域の主走査方向にそった露光ビームの長さ(Ld:長さが最大位置で測定する)を云う。
用いられる光ビームとしては半導体レーザを用いた走査光学系及びLEDの固体スキャナー等があり、光強度分布についてもガウス分布及びローレンツ分布等があるがそれぞれのピーク強度の1/e2以上の領域を本発明に係わる露光ドット径とする。
感光体21上の静電潜像は現像手段23によって反転現像が行われ、感光体21の表面に可視像のトナー像が形成される。本発明の画像形成方法では、該現像手段に用いられる現像剤には重合トナーを用いることが好ましい。形状や粒度分布が均一な重合トナーを本発明に係わる有機感光体と併用することにより、より鮮鋭性が良好な電子写真画像を得ることができる。
転写紙搬送部Dでは、画像形成ユニットの下方に異なるサイズの転写紙Pが収納された転写紙収納手段としての給紙ユニット41(A)、41(B)、41(C)が設けられ、また側方には手差し給紙を行う手差し給紙ユニット42が設けられていて、それらの何れかから選択された転写紙Pは案内ローラ43によって搬送路40に沿って給紙され、給紙される転写紙Pの傾きと偏りの修正を行う対の給紙レジストローラ44によって転写紙Pは一時停止を行ったのち再給紙が行われ、搬送路40、転写前ローラ43a、給紙経路46及び進入ガイド板47に案内され、感光体21上のトナー画像が転写位置Boにおいて転写極24及び分離極25によって転写搬送ベルト装置45の転写搬送ベルト454に載置搬送されながら転写紙Pに転写され、該転写紙Pは感光体21面より分離し、転写搬送ベルト装置45により定着手段50に搬送される。
定着手段50は定着ローラ51と加圧ローラ52とを有しており、転写紙Pを定着ローラ51と加圧ローラ52との間を通過させることにより、加熱、加圧によってトナーを定着させる。トナー画像の定着を終えた転写紙Pは排紙トレイ64上に排出される。
以上は転写紙の片側への画像形成を行う状態を説明したものであるが、両面複写の場合は排紙切換部材170が切り替わり、転写紙案内部177が開放され、転写紙Pは破線矢印の方向に搬送される。
更に、搬送機構178により転写紙Pは下方に搬送され、転写紙反転部179によりスイッチバックさせられ、転写紙Pの後端部は先端部となって両面複写用給紙ユニット130内に搬送される。
転写紙Pは両面複写用給紙ユニット130に設けられた搬送ガイド131を給紙方向に移動し、給紙ローラ132で転写紙Pを再給紙し、転写紙Pを搬送路40に案内する。
再び、上述したように感光体21方向に転写紙Pを搬送し、転写紙Pの裏面にトナー画像を転写し、定着手段50で定着した後、排紙トレイ64に排紙する。
本発明の画像形成装置としては、上述の感光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。又、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。
図2は、本発明の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
このカラー画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、4組の画像形成部(画像形成ユニット)10Y、10M、10C、10Bkと、無端ベルト状中間転写体ユニット7と、給紙搬送手段21及び定着手段24とから成る。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Yの周囲に配置された帯電手段(帯電工程)2Y、露光手段(露光工程)3Y、現像手段(現像工程)4Y、一次転写手段(一次転写工程)としての一次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yを有する。マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1M、帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、一次転写手段としての一次転写ローラ5M、クリーニング手段6Mを有する。シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1C、帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、一次転写手段としての一次転写ローラ5C、クリーニング手段6Cを有する。黒色画像を形成する画像形成部10Bkは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Bk、帯電手段2Bk、露光手段3Bk、現像手段4Bk、一次転写手段としての一次転写ローラ5Bk、クリーニング手段6Bkを有する。
前記4組の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkは、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkを中心に、回転する帯電手段2Y、2M、2C、2Bkと、像露光手段3Y、3M、3C、3Bkと、回転する現像手段4Y、4M、4C、4Bk、及び、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkをクリーニングするクリーニング手段5Y、5M、5C、5Bkより構成されている。
前記画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkは、感光体1Y、1M、1C、1Bkにそれぞれ形成するトナー画像の色が異なるだけで、同じ構成であり、画像形成ユニット10Yを例にして詳細に説明する。
画像形成ユニット10Yは、像形成体である感光体ドラム1Yの周囲に、帯電手段2Y(以下、単に帯電手段2Y、あるいは、帯電器2Yという)、露光手段3Y、現像手段4Y、クリーニング手段5Y(以下、単にクリーニング手段5Y、あるいは、クリーニングブレード5Yという)を配置し、感光体ドラム1Y上にイエロー(Y)のトナー画像を形成するものである。また、本実施の形態においては、この画像形成ユニット10Yのうち、少なくとも感光体ドラム1Y、帯電手段2Y、現像手段4Y、クリーニング手段5Yを一体化するように設けている。
帯電手段2Yは、感光体ドラム1Yに対して一様な電位を与える手段であって、本実施の形態においては、感光体ドラム1Yにコロナ放電型の帯電器2Yが用いられている。
像露光手段3Yは、帯電器2Yによって一様な電位を与えられた感光体ドラム1Y上に、画像信号(イエロー)に基づいて露光を行い、イエローの画像に対応する静電潜像を形成する手段であって、この露光手段3Yとしては、感光体ドラム1Yの軸方向にアレイ状に発光素子を配列したLEDと結像素子(商品名;セルフォックレンズ)とから構成されるもの、あるいは、レーザ光学系などが用いられる。
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された半導電性エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70を有する。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkより形成された各色の画像は、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Bkにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材(定着された最終画像を担持する支持体:例えば普通紙、透明シート等)としての転写材Pは、給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段としての二次転写ローラ5bに搬送され、転写材P上に二次転写してカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された転写材Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。ここで、中間転写体や転写材等の感光体上に形成されたトナー画像の転写支持体を総称して転写媒体と云う。
一方、二次転写手段としての二次転写ローラ5bにより転写材Pにカラー画像を転写した後、転写材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6bにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、一次転写ローラ5Bkは常時、感光体1Bkに当接している。他の一次転写ローラ5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに当接する。
二次転写ローラ5bは、ここを転写材Pが通過して二次転写が行われる時にのみ、無端ベルト状中間転写体70に当接する。
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてある。
筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C、10Bkと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とから成る。
画像形成部10Y、10M、10C、10Bkは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y、1M、1C、1Bkの図示左側方には無端ベルト状中間転写体ユニット7が配置されている。無端ベルト状中間転写体ユニット7は、ローラ71、72、73、74を巻回して回動可能な無端ベルト状中間転写体70、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Bk、及びクリーニング手段6bとから成る。
次に図3は本発明の有機感光体を用いたカラー画像形成装置(少なくとも有機感光体の周辺に帯電手段、露光手段、複数の現像手段、転写手段、クリーニング手段及び中間転写体を有する複写機あるいはレーザビームプリンタ)の構成断面図である。ベルト状の中間転写体70は中程度の抵抗の弾性体を使用している。
1は像形成体として繰り返し使用される回転ドラム型の感光体であり、矢示の反時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。
感光体1は回転過程で、帯電手段(帯電工程)2により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで不図示の像露光手段(像露光工程)3により画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザビームによる走査露光光等による画像露光を受けることにより目的のカラー画像のイエロー(Y)の色成分像(色情報)に対応した静電潜像が形成される。
次いで、その静電潜像がイエロー(Y)の現像手段:現像工程(イエロー色現像器)4Yにより第1色であるイエロートナーにより現像される。この時第2〜第4の現像手段(マゼンタ色現像器、シアン色現像器、ブラック色現像器)4M、4C、4Bkの各現像器は作動オフになっていて感光体1には作用せず、上記第1色目のイエロートナー画像は上記第2〜第4の現像器により影響を受けない。
中間転写体70はローラ79a、79b、79c、79d、79eで張架されて時計方向に感光体1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
感光体1上に形成担持された上記第1色目のイエロートナー画像が、感光体1と中間転写体70とのニップ部を通過する過程で、1次転写ローラ5aから中間転写体70に印加される1次転写バイアスにより形成される電界により、中間転写体70の外周面に順次中間転写(1次転写)されていく。
中間転写体70に対応する第1色のイエロートナー画像の転写を終えた感光体1の表面は、クリーニング装置6aにより清掃される。
以下、同様に第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像、第4色のクロ(ブラック)トナー画像が順次中間転写体70上に重ね合わせて転写され、目的のカラー画像に対応した重ね合わせカラートナー画像が形成される。
2次転写ローラ5bで、2次転写対向ローラ79bに対応し平行に軸受させて中間転写体70の下面部に離間可能な状態に配設してある。
感光体1から中間転写体70への第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための1次転写バイアスはトナーとは逆極性で、バイアス電源から印加される。その印加電圧は、例えば+100V〜+2kVの範囲である。
感光体1から中間転写体70への第1〜第3色のトナー画像の1次転写工程において、2次転写ローラ5b及び中間転写体クリーニング手段6bは中間転写体70から離間することも可能である。
ベルト状の中間転写体70上に転写された重ね合わせカラートナー画像の第2の画像担持体である転写材Pへの転写は、2次転写ローラ5bが中間転写体70のベルトに当接されると共に、対の給紙レジストローラ23から転写紙ガイドを通って、中間転写体70のベルトに2次転写ローラ5bとの当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが給送される。2次転写バイアスがバイアス電源から2次転写ローラ5bに印加される。この2次転写バイアスにより中間転写体70から第2の画像担持体である転写材Pへ重ね合わせカラートナー画像が転写(2次転写)される。トナー画像の転写を受けた転写材Pは定着手段24へ導入され加熱定着される。
本発明の画像形成方法は電子写真複写機、レーザプリンター、LEDプリンター及び液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適応するが、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く適用することができる。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。尚、下記文中「部」とは「質量部」を表す。
感光体1の作製
下記の様に感光体1を作製した。
円筒形アルミニウム支持体の表面を切削加工し、十点表面粗さRz=1.5(μm)の導電性支持体を用意した。
〈中間層〉
下記中間層分散液を同じ混合溶媒にて二倍に希釈し、一夜静置後に濾過(フィルター;日本ポール社製リジメッシュ5μmフィルター)し、中間層塗布液を作製した。
ポリアミド樹脂CM8000(東レ社製) 1部
無機粒子:酸化チタン(数平均一次粒径35nm:シリカ・アルミナ処理及びメチルハイドロジェンポリシロキサン処理の酸化チタン) 3部
メタノール 10部
を混合し、分散機としてサンドミルを用い、バッチ式で10時間の分散を行い、中間層分散液を作製した。
上記塗布液を用いて前記支持体上に、乾燥膜厚1.0μmとなるよう塗布した。
〈電荷発生層:CGL〉
チタニルフタロシアニン顔料(Cu−Kαの特性X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)において、少なくとも27.3°に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料) 24部
ポリビニルブチラール樹脂「エスレックBL−1」(積水化学社製) 12部
2−ブタノン/シクロヘキサノン=4/1(v/v) 300部
上記組成物を混合し、サンドミルを用いて分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗布法で塗布し、前記中間層の上に乾燥膜厚0.5μmの電荷発生層を形成した。
〈電荷輸送層1(CTL1)〉
電荷輸送物質(4,4′−ジメチル−4″−(α−フェニルスチリル)トリフェニルアミン) 225部
ポリカーボネート(Z300:三菱ガス化学社製) 300部
酸化防止剤(例示化合物AO2−1) 6部
ジクロロメタン 2000部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 1部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液1を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、110℃70分の乾燥を行い、乾燥膜厚18.0μmの電荷輸送層1を形成した。
〈電荷輸送層2(CTL2)〉
電荷輸送物質(4,4′−ジメチル−4″−(α−フェニルスチリル)トリフェニルアミン) 150部
バインダー:(前記ブロック1のブロック共重合体) 300部
酸化防止剤(例示化合物AO2−1) 12部
THF:テトラヒドロフラン 1200部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 4部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液2を調製した。この塗布液を前記電荷輸送層1の上に円形スライドホッパ型塗布機で塗布し、110℃70分の乾燥を行い、乾燥膜厚2.0μmの電荷輸送層2を形成し、感光体1を作製した。
感光体2〜7の作製
感光体1の作製において、電荷輸送層2(CTL2)のバインダーの種類を表2のように変化させた以外は感光体1と同様にして感光体2〜7を作製した。
感光体8の作製
感光体1の電荷輸送層2のブロック1に変えて、下記のグラフト共重合体(GP1)を用いた他は同様にして感光体8を作製した。
Figure 0004483700
これら感光体1〜8のドメイン径及びドメイン密度の測定結果は表2のような結果が得られた。
Figure 0004483700
《評価1》
〈実写評価〉
上記感光体を基本的に図2の構成を有する市販のフルカラー複合機8050(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製)に搭載し、カラー画像の評価を行った。
評価条件
感光体の線速:220mm/sec
《画像評価》
上記フルカラー複合機8050に各感光体を取り付け、高温高湿(30℃、80%RH)環境でA4紙、1万枚の文字画像、白べた画像、黒べた画像、ハーフトーン画像を有するオリジナル画像の複写を行い、スタート時及び1千枚コピー毎に複写画像を取り出し、下記の画像評価を行った。
画像形成のその他の条件
プロセススピード:220mm/sec
現像剤:キャリア及びトナーを含有する二成分現像剤(Y、M、C、Bk共)を用いた。
感光体のクリーニング装置:ゴム弾性のクリーニングブレードを(線荷重:18(N/m))の当接条件で用いた。
中間転写体のクリーニング装置:ゴム弾性のクリーニングブレードを用いた。
感光体上のトナー画像の再現性
感光体上のトナー画像を透明粘着シートに転写して評価した。
◎:中抜けの発生が非常に少なく、ドット画像が明瞭に再現されている(良好)
○:小さな中抜けの発生があるが、ドット画像は再現されている(実用可)
×:中抜けの発生が多く、ドット画像の形状が崩れている(実用不可)
中間転写体上のトナー画像の再現性(シアントナー画像で評価した)
中間転写体上のトナー画像を透明粘着シートに転写し、該転写画像で評価した。
◎:中抜けの発生が非常に少なく、ドット画像が明瞭に再現されている(良好)
○:小さな中抜けの発生があるが、ドット画像は再現されている(実用可)
×:中抜けの発生が多く、ドット画像の形状が崩れている(実用不可)
(クリーニング性)
上記評価の後、クリーニングブレードを交換せずに、感光体に接触するクリーニングブレードの線荷重のみを18(N/m)から9(N/m)に変更し、更に1万枚の連続コピーを行ない、クリーニング性を評価した。
◎:1万枚の印刷を通して、トナーのすり抜け等のクリーニング不良の発生は全くなし(良好)
○:1万枚の印刷を通して、トナーのすり抜け等の散発的なクリーニング不良が発生したが、感光体上にトナーフィルミングは見いだせず、実用的に問題なし(実用上問題なし)
×:1万枚の印刷中に、連続的(2枚以上の)なクリーニング不良が発生するか、又は感光体上にトナーフィルミングが見られる(実用上問題あり)
接触角の測定
これら感光体1〜8の接触角を上記1万枚の複写評価の前後(スタート時(St)とエンド時(End))で測定し、表3に結果を表示した。接触角は前記した方法で測定した。
評価結果を下記の表3に示した。
Figure 0004483700
表3より明らかなように、表面層が下記一般式(1)の構造を有するポリカーボネート成分及び下記一般式(2)の構造を有するポリシロキサン成分を有するA−Bブロック共重合体又はB−A−Bブロック共重合体(A成分とB成分のブロック共重合体)を含有し、該ブロック共重合体のB成分の割合が本願発明の範囲にあり、バインダー樹脂中の低表面エネルギー成分が集合したドメインを形成し、海島構造の表面層を有する本発明の有機感光体1〜7は感光体上でのトナー画像の再現性、中間転写体上でのトナー画像の再現性、及びクリーニング性の全ての評価で良好な結果を得ているのに対し、表面層に低表面エネルギー成分が集合したドメインを有しない感光体8は中抜けの発生が多く、中間転写体上のドット画像の再現性が劣化し、クリーニング性も劣化している。
《評価2》
表4のように感光体No.3及びNo.8を用いて、基本的に図3の構成を有する市販のカラープリンターmagicolor2300(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製)改造機に搭載し、評価1と同じ評価項目を評価した。
結果を表4に示す。
Figure 0004483700
表4より明らかなように、本発明の有機感光体No.3を用いて作製したカラー画像は、感光体上でのトナー画像の再現性、中間転写体上でのトナー画像の再現性、クリーニング性の全てで、良好な結果を得ている。一方、有機感光体No.8を用いて作製したカラー画像は、中間転写体上でのトナー画像の再現性及びクリーニング性が劣化している。
本発明の画像形成装置の機能が組み込まれた概略図である。 本発明の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。 本発明の有機感光体を用いたカラー画像形成装置の構成断面図である。
符号の説明
1 画像形成装置
21 感光体
22 帯電手段
23 現像手段
24 転写極
25 分離極
26 クリーニング装置
30 露光光学系
45 転写搬送ベルト装置
50 定着手段
250 分離爪ユニット

Claims (9)

  1. 導電性支持体上に感光層を有する有機感光体において、有機感光体の表面層が下記一般式(1)の構造を有するポリカーボネート成分及び下記一般式(2)の構造を有するポリシロキサン成分を有するA−Bブロック共重合体又はB−A−Bブロック共重合体(A成分とB成分のブロック共重合体)を含有し、該ブロック共重合体のB成分の割合が5.1質量%以上、45質量%以下であり、前記表面層は、ポリシロキサン成分が集合したドメインを形成した海島構造を有することを特徴とする有機感光体。
    A成分:ポリカーボネート成分
    B成分:ポリシロキサン成分
    Figure 0004483700
    (一般式(1)中、Y 〜Y は各々独立に水素原子、炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基、アルコキシル基、炭素数6以上20以下の置換されていても良い芳香族炭化水素基を示す。Xは、下記2価の連結基、
    Figure 0004483700
    及び芳香環,単結合,ラクトン,フルオレンを示し、R 〜R は各々独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、アルコキシル基、置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、Zは炭素数3以上20以下の置換または非置換の脂肪族炭化水素基を示し、aは0以上4以下の整数、lは1以上6以下の整数、mは2以上20以下の整数を示す。)
    (一般式(2)中、R 13 は脂肪族及び/又は芳香族を含む2価の有機残基を表し、Wは単結合、O、CO、COO、NH、NHCO、S、SO、SO を示す。またR 〜R 12 はそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基又は置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、nは1以上500以下の整数である。)
  2. 前記ドメインが数平均一次粒径1〜100nmのドメインであることを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
  3. 前記表面層のドメインの密度が1×10 nm 当たり1〜10000個であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機感光体。
  4. 前記A成分のポリカーボネート成分が、下記ポリカーボネート(Z)、ポリカーボネート(DM)及びポリカーボネート(A)から選択される少なくとも1つの繰り返し構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機感光体。
    Figure 0004483700
  5. 前記A成分の数平均分子量が0.5〜30万であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機感光体。
  6. 前記有機感光体は、導電性支持体上に中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機感光体。
  7. 有機感光体及び該有機感光体を帯電する帯電手段、帯電された有機感光体に静電潜像を形成する潜像形成手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該顕像化されたトナー像を有機感光体から転写媒体上に転写する転写手段、トナー像の転写後に有機感光体上に残留する電荷を除去する除電手段及び該転写後の有機感光体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段を有する画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジにおいて、有機感光体の表面層が下記一般式(1)の構造を有するポリカーボネート成分及び下記一般式(2)の構造を有するポリシロキサン成分を有するA−Bブロック共重合体又はB−A−Bブロック共重合体(A成分とB成分のブロック共重合体)を含有し、該ブロック共重合体のB成分の割合が5.1質量%以上、45質量%以下であり、前記表面層は、ポリシロキサン成分が集合したドメインを形成した海島構造を有する有機感光体と帯電手段、潜像形成手段、現像手段、転写媒体、除電手段及びクリーニング手段の少なくとも1つの手段とが一体的に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に装着可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
    A成分:ポリカーボネート成分
    B成分:ポリシロキサン成分
    Figure 0004483700
    (一般式(1)中、Y 〜Y は各々独立に水素原子、炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基、アルコキシル基、炭素数6以上20以下の置換されていても良い芳香族炭化水素基を示す。Xは、下記2価の連結基、
    Figure 0004483700
    及び芳香環,単結合,ラクトン,フルオレンを示し、R 〜R は各々独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、アルコキシル基、置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、Zは炭素数3以上20以下の置換または非置換の脂肪族炭化水素基を示し、aは0以上4以下の整数、lは1以上6以下の整数、mは2以上20以下の整数を示す。)
    (一般式(2)中、R 13 は脂肪族及び/又は芳香族を含む2価の有機残基を表し、Wは単結合、O、CO、COO、NH、NHCO、S、SO、SO を示す。またR 〜R 12 はそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基又は置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、nは1以上500以下の整数である。)
  8. 有機感光体及び該有機感光体を帯電する帯電手段、帯電された有機感光体に静電潜像を形成する潜像形成手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該顕像化されたトナー像を有機感光体から転写媒体上に転写する転写媒体、該転写後の有機感光体上の電荷を除去する除電手段及び転写後の有機感光体上の残留するトナーを除去するクリーニング手段を有する画像形成方法において、有機感光体の表面層が下記一般式(1)の構造を有するポリカーボネート成分及び下記一般式(2)の構造を有するポリシロキサン成分を有するA−Bブロック共重合体又はB−A−Bブロック共重合体(A成分とB成分のブロック共重合体)を含有し、該ブロック共重合体のB成分の割合が5.1質量%以上、45質量%以下であり、前記表面層は、ポリシロキサン成分が集合したドメインを形成した海島構造を有する有機感光体を用いることを特徴とする画像形成方法。
    A成分:ポリカーボネート成分
    B成分:ポリシロキサン成分
    Figure 0004483700
    (一般式(1)中、Y 〜Y は各々独立に水素原子、炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基、アルコキシル基、炭素数6以上20以下の置換されていても良い芳香族炭化水素基を示す。Xは、下記2価の連結基、
    Figure 0004483700
    及び芳香環,単結合,ラクトン,フルオレンを示し、R 〜R は各々独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、アルコキシル基、置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、Zは炭素数3以上20以下の置換または非置換の脂肪族炭化水素基を示し、aは0以上4以下の整数、lは1以上6以下の整数、mは2以上20以下の整数を示す。)
    (一般式(2)中、R 13 は脂肪族及び/又は芳香族を含む2価の有機残基を表し、Wは単結合、O、CO、COO、NH、NHCO、S、SO、SO を示す。またR 〜R 12 はそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基又は置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、nは1以上500以下の整数である。)
  9. 有機感光体及び該有機感光体を帯電する帯電手段、帯電された有機感光体に静電潜像を形成する潜像形成手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該顕像化されたトナー像を有機感光体から転写媒体上に転写する転写媒体、該転写後の有機感光体上の電荷を除去する除電手段及び転写後の有機感光体上の残留するトナーを除去するクリーニング手段を有する画像形成装置において、有機感光体の表面層が下記一般式(1)の構造を有するポリカーボネート成分及び下記一般式(2)の構造を有するポリシロキサン成分を有するA−Bブロック共重合体又はB−A−Bブロック共重合体(A成分とB成分のブロック共重合体)を含有し、該ブロック共重合体のB成分の割合が5.1質量%以上、45質量%以下であり、前記表面層は、ポリシロキサン成分が集合したドメインを形成した海島構造を有する有機感光体を用いることを特徴とする画像形成装置
    A成分:ポリカーボネート成分
    B成分:ポリシロキサン成分
    Figure 0004483700
    (一般式(1)中、Y 〜Y は各々独立に水素原子、炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基、アルコキシル基、炭素数6以上20以下の置換されていても良い芳香族炭化水素基を示す。Xは、下記2価の連結基、
    Figure 0004483700
    及び芳香環,単結合,ラクトン,フルオレンを示し、R 〜R は各々独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3以上10以下の不飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン、アルコキシル基、置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、Zは炭素数3以上20以下の置換または非置換の脂肪族炭化水素基を示し、aは0以上4以下の整数、lは1以上6以下の整数、mは2以上20以下の整数を示す。)
    (一般式(2)中、R 13 は脂肪族及び/又は芳香族を含む2価の有機残基を表し、Wは単結合、O、CO、COO、NH、NHCO、S、SO、SO を示す。またR 〜R 12 はそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の飽和脂肪族炭化水素基又は置換基を有していても良い炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基を示し、nは1以上500以下の整数である。)
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