JP2007003676A - 画像形成装置、画像形成方法、有機感光体及びプロセスカートリッジ - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法、有機感光体及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、面発光レーザアレイの露光手段で形成される静電潜像に発生しやすい文字太りや、筋ムラを防止し、高速で鮮鋭性が良好な電子写真画像を提供することであり、その為の画像形成装置、画像形成方法、プロセスカートリッジ及び有機感光体を提供することである。
【解決手段】 露光手段は縦横、各々3本以上のレーザビーム発光点を有し、波長が350〜500nmの範囲の面発光レーザアレイを露光光源として備え、前記レーザビームを有機感光体上に走査させて静電潜像を形成させるマルチビーム方式を採用する構成を有しており、有機感光体の導電性支持体から最も離れた位置にある表面層の水に対する接触角が90°以上であることを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成に用いる画像形成装置及び画像形成方法に関するものであり、更に詳しくは、複写機やプリンターの分野で用いられる電子写真方式の画像形成に用いる画像形成装置及び画像形成方法、該画像形成装置に用いられる有機感光体及びプロセスカートリッジに関するものである。
近年、印刷分野やカラー印刷の分野において、電子写真方式の複写機やプリンタを使用される機会が増加している。該印刷分野やカラー印刷の分野においては、高画質のデジタルのモノクロ画像或いはカラー画像を求める傾向が強い。このような要求に対し、露光光源として短波長のレーザ光を用い、高精細のデジタル画像を形成することが提案されている(特許文献1)。しかしながら、該短波長レーザ光を用い、露光のドット径を絞り、電子写真感光体上に細密の静電潜像を形成しても、最終的に得られる電子写真画像は、十分な高画質を達成し得ていないのが現状である。
又、短波長レーザを用いた露光手段では、感光体上に細密のドット露光によるドット潜像を形成する場合に、単一の露光ビームを用いると、1ページ分の露光を完了する為に、多大の時間を要することから、多数本のレーザビームで同時に露光する露光手段が検討されている。
これらの同時露光の多数本レーザビームに関する公知例としては、面発光レーザアレイを用いた画像形成装置が知られている(特許文献2)
しかしながら、該面発光レーザアレイは、キャビティの容量が小さく、各発光点の露光強度にバラツキが出やすく、これらのバラツキを反映した静電潜像では、文字太りや筋状濃度ムラ(細い線幅の筋状濃度ムラ)が発生しやすい。更に、面発光レーザビームは主走査方向の隣接する境界領域には、露光過不足が発生しやすく、上記文字太りや筋状濃度ムラを増幅するけいこうにある。更に、面発光レーザアレイに短波長レーザを用いて、細密なドット画像を形成すると、これらの文字太りや筋状濃度ムラ(以下、単に筋ムラとも云う)はより目立ちやすい。
このような画像欠陥を解決するために、中間層に金属酸化物を含有させ、静電潜像の電位を安定化させる技術が前記特許文献1に記載されている。しかしながら、これらの筋ムラを解決するには、露光不足のライン潜像付近で発生しやすい、クリーニング不良による感光体上へのトナー付着を防止することが必要である。即ち、感光体上への余分なトナー付着を防止し、クリーニング性を絶えず良好に保つことにより、筋ムラや文字太りを防止することができる。
特開2000−47407号公報 特開2005−10662号公報
本発明の目的は、短波長レーザを用いた面発光レーザアレイの露光手段で形成される静電潜像に発生しやすい文字太りや、筋ムラを防止し、高速で、高画質の電子写真画像を提供することであり、その為の画像形成装置、画像形成方法、プロセスカートリッジ及び有機感光体を提供することである。
本発明の前記課題は、短波長レーザで且つ面発光レーザアレイの露光手段で形成される静電潜像の小さなバラツキを修正し、なめらかなトナー画像に再現するためには、小さな静電潜像の変化を均一にならすことができる表面特性の有機感光体を用いることが有効であることを見出し、本発明を完成した。即ち、低表面エネルギーの有機感光体を面発光レーザアレイの露光手段と共に採用することにより、小さな静電潜像の変化を均一にならすことができ、本発明の目的を達成することができる。
即ち、本発明の目的は以下のような特徴を有する画像形成装置を用いることにより達成される。
(請求項1)
導電性支持体上に感光層を有する有機感光体と、前記有機感光体を帯電させる帯電手段と、前記帯電手段により帯電された有機感光体に露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記有機感光体から中間転写体を介してあるいは介さずして転写材に転写する転写手段とを備えており、前記露光手段は縦横、各々3本以上のレーザビーム発光点を有し、波長が350〜500nmの範囲の面発光レーザアレイを露光光源として備え、前記レーザビーム発光点を前記有機感光体上に走査させて前記静電潜像を形成させるマルチビーム方式を採用する構成を有している画像形成装置において、前記有機感光体の導電性支持体から最も離れた位置にある表面層の水に対する接触角が90°以上であることを特徴とする画像形成装置。
(請求項2)
前記表面層の水に対する接触角のバラツキの範囲が±3°以内であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項3)
前記導電性支持体と感光層の間に、少なくとも無機微粒子とバインダーを含有する中間層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
(請求項4)
前記有機感光体は中間層、電荷発生層及び電荷輸送層をこの順に設けた積層型感光体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項5)
前記トナーの体積平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項6)
前記トナーが重合法から作られた重合トナーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項7)
前記面発光レーザアレイは、主走査方向(横)に3行以上、副走査方向(縦)に3列以上のレーザビーム発生源が2次元的に配置された構造を有するものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項8)
導電性支持体上に感光層を有する有機感光体と、前記有機感光体を帯電させる帯電工程と、前記帯電工程により帯電された有機感光体に露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成させる現像工程と、前記トナー像を前記有機感光体から中間転写体を介してあるいは介さずして転写材に転写する転写工程とを備えており、前記露光工程は縦横、各々3本以上のレーザビーム発光点を有し、波長が350〜500nmの範囲の面発光レーザアレイを露光光源として備え、前記レーザビーム発光点を前記有機感光体上に走査させて前記静電潜像を形成させるマルチビーム方式を採用する構成を有している画像形成方法において、前記有機感光体の導電性支持体から最も離れた位置にある表面層の水に対する接触角が90°以上であることを特徴とする画像形成方法。
(請求項9)
前記1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置に用いられる有機感光体であって、導電性支持体から最も離れた位置にある表面層の水に対する接触角が90°以上であることを特徴とする有機感光体。
(請求項10)
請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジであって、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段の少なくとも何れか1つと、導電性支持体から最も離れた位置にある表面層の水に対する接触角が90°以上である有機感光体を一体化し、画像形成装置本体に対し一体的に出し入れ可能に形成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
本発明の画像形成装置等を用いることにより、短波長レーザを用いた面発光レーザアレイで発生していた文字画像の文字太り、筋状濃度ムラを改善でき、中間転写媒体を有する電子写真方式の画像形成装置で、高速で、色再現性が良好な電子写真画像を提供することができる。
本発明の画像形成装置は、導電性支持体上に感光層を有する有機感光体と、前記有機感光体を帯電させる帯電手段と、前記帯電手段により帯電された有機感光体に露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記有機感光体から中間転写体(中間転写媒体)を介してあるいは介さずして転写材に転写する転写手段とを備えており、前記露光手段は縦横、各々3本以上のレーザビーム発光点を有し、波長が350〜500nmの範囲の面発光レーザアレイを露光光源として備え、前記レーザビームを前記有機感光体上に走査させて前記静電潜像を形成させるマルチビーム方式を採用する構成を有している画像形成装置において、前記有機感光体の前記導電性支持体から最も離れた位置にある表面層の水に対する接触角
触角が90°以上であることを特徴とする。更に、該接触角は95°〜115°がより好ましい。
本発明の画像形成装置は、上記構成を有することにより、高速で電子写真画像を作製でき、マルチビーム露光方式で発生しやすい文字太りや筋ムラを防止でき、色再現性が良好な電子写真画像を提供することができる。
本発明に係わる面発光レーザアレイは、発光面に複数のレーザ発光点を有し、一回の露光走査で同時に多数本のレーザ露光を完了できることから、露光時間の大幅な短縮が可能となる。
しかしながら、面発光のレーザアレイは、各発光点のレーザ強度がバラツキ易く、この為、筋状の濃度ムラが発生しやすいこと、及び面発光レーザビームは主走査方向の隣接する境界領域が、露光過不足のライン潜像を形成しやすく、その跡に不要なライン画像が発生しやすい等の問題が解決されていない。
本発明は、このような面発光レーザアレイを用いた場合に発生しやすい画像欠陥の発生を、表面層を低表面エネルギー状態に構成した有機感光体を用いることにより、防止することができる。以下に、本発明に用いられる有機感光体について記載する。
本発明の有機感光体は、導電性支持体から最も離れた位置にある表面層の水に対する接触角が90°以上であることを特徴とする。このような有機感光体を用いることにより、面発光レーザアレイを用いた場合に発生しやすい筋ムラや文字太りの発生を目立たなくし、色再現性が良好な電子写真画像を作製することができる。
本発明に係わる有機感光体は、水に対する接触角が90°以上の低表面エネルギーの表面層を有する。更に、該接触角は95°〜115°がより好ましい。
静電潜像の微細なバラツキが接触角90°以上の有機感光体を用いるとなめらかなトナー画像に修正される理由は明白ではないが、このような低表面エネルギーの有機感光体は表面が荒れにくく、更に表面がスベリ易いことから、現像時にトナー像が均一にならされると考えている。
ここで、有機感光体の接触角の測定法について記載する。
接触角及び接触角のバラツキ測定
感光体の表面の接触角は、純水(20℃で抵抗率5〜20MΩ・cmの純水)に対する接触角を全自動接触角計(CA−W型ロール特型:協和界面科学社製)を用いて20℃50%RHの環境下で測定する。水の蒸発による測定値の変化と測定の安定性を両立させる為、水滴滴下後5秒から30秒以内に測定を終了させる。測定はθ/2法による。通常の水滴量範囲内では接触角の値は変化しないが、感光体ドラムの場合軸方向に対して直角の方向からの測定とし、ドラムの曲率に対する偏差を無視するものとする為、滴下量は70μlに設定する。
測定個所は円筒状感光体の中央部、左右端部から5cmの位置の3カ所について、それぞれ円周方向90°づつの4カ所、計12カ所を測定し、この平均値を本発明の接触角とし、この平均値から最も大きく正又は負にずれた値をバラツキの値とする。
上記のような接触角の表面層を形成するには、平均一次粒径0.02μm以上、0.20μm未満で且つ結晶化度が90%未満の含フッ素樹脂微粒子を表面層に含有させることが好ましい。結晶化度が90%以上では、含フッ素樹脂微粒子の分散性は向上するが、含フッ素樹脂微粒子自体の延展性が小さくなり、接触角のばらつきが大きくなりやすい。また前記結晶化度の下限値は本発明の目的が達成される限り特に制限されるものではないが、含フッ素樹脂微粒子の結晶化度が小さくなりすぎと延展性が過大になり、分散性が劣化しやすいことから、40%以上の結晶化度の含フッ素樹脂微粒子が好ましい。
含フッ素樹脂微粒子の結晶化度の測定は広角X線回折測定により、発生した回折ピークを結晶質と非晶質に分離し、ベースライン補正を行なった後、結晶質と非晶質の全X線積分強度(分母)に対する結晶質のX線積分強度(分子)の百分率(%)で表示する。
本発明では広角X線回折測定装置及び測定条件を下記のようにして測定したが、同じ結果が得られれば、他の測定装置等を用いてもよい。
X線発生装置:Rigaku RU−200B
出力:50kV,150mA
モノクロメータ:グラファイト
線源:CuKα(0.154184nm)
走査範囲:3°≦2θ≦60°
走査方法:θ−2θ
走査速度:2°/min
含フッ素樹脂微粒子の構成材料は含フッ素重合性モノマーの単独重合体または共重合体、または含フッ素重合性モノマーとフッ素フリー重合性モノマーとの共重合体である。含フッ素重合性モノマーは一般式(1);
Figure 2007003676
(一般式(1)中、R4〜R7のうち少なくとも1つの基はフッ素原子であり、残りの基はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子、メチル基、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、またはトリフルオロメチル基である)で表されるモノマーである。好ましい含フッ素重合性モノマーとして、四フッ化エチレン、三フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレン、六フッ化プロピレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、二フッ化二塩化エチレン等が挙げられる。含フッ素重合性モノマーとして、2種類以上のモノマーが使用されてもよい。
フッ素フリー重合性モノマーとして、例えば、塩化ビニル等が挙げられる。フッ素フリー重合性モノマーとして、2種類以上のモノマーが使用されてもよい。
含フッ素樹脂微粒子はいずれも、上記構成材料の中で、含フッ素重合性モノマーの単独重合体または共重合体からなることが好ましく、より好ましくはポリ四フッ化エチレン(PTFE)、ポリ三フッ化エチレン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、特にポリ四フッ化エチレンである。
含フッ素樹脂微粒子を構成する重合体の平均分子量は本発明の目的を達成できる限り特に制限されないが、通常はいずれも1万から100万の範囲が好適である。
本発明に係わる含フッ素樹脂微粒子の結晶化度は含フッ素樹脂微粒子の構成材料によっても変わるが、含フッ素樹脂微粒子を熱処理することによっても変えられる。例えば、平均一次粒径0.12μmおよび結晶化度91.3のPTFE微粒子(ポリエチレンテレフタレート微粒子)を250℃で65分間加熱処理すると、結晶化度を82.8に低下させることができる。熱処理手段は特に制限されず、公知の乾燥機または加熱炉を使用できる。
又、上記含フッ素樹脂微粒子を用いて水に対する接触角が90°以上の表面層を形成するためには、表面層中の含フッ素樹脂微粒子の比率を高くすることが好ましく、質量比でバインダー樹脂100質量部に対し、少なくとも20質量部以上200質量部以下の量で用いることが好ましい。20質量量部未満では接触角の90°以上の表面層を形成するのが難しく、200質量部より多いと表面層が脆弱な膜となり、擦り傷等が発生しやすい。
又、接触角のバラツキの範囲が±3.0°以内(より好ましくは±2.0°以内)の表面層を形成するためにも、上記表面層中の含フッ素樹脂微粒子の比率が有効である。
又、接触角を90°以上にするには、表面層中のバインダー樹脂としては、ポリシロキサン基を部分構造に有するポリカーボネートやポリアリレートを用いてもよい。特に、下記に示すシロキサン基を部分構造に有するシロキサン変成ポリカーボネートが好ましい。
Figure 2007003676
Figure 2007003676
Figure 2007003676
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分子量は10,000〜100,000が好ましい。
上記ポリシロキサン部分構造を有するポリカーボネートとは、ポリカーボネートの基本構造の中に、部分構造としてポリシロキサンを含有するものであり、このようなポリカーボネートを用いた有機感光体は、接触角が90°以上の低表面エネルギーの均一な表面層を形成でき、クリーニング部材等との摩擦により発生しやすい表面層の凹凸を防止し、筋ムラの発生を目立たなくしたハーフトーン画像を形成することができる。その結果、文字太りや筋ムラ或いは画像ムラが防止された電子写真画像を作製することができる。
上記ポリシロキサン部分構造を有するポリカーボネートは表面層を形成する主要バインダー樹脂として用いられ、表面層の全樹脂中に占める割合が50質量%以上であることが好ましい。
又、上記含フッ素樹脂微粒子とポリシロキサン部分構造を有するポリカーボネートを併用するとより接触角のバラツキを小さくすることに効果的である。
上記シロキサン部分構造を有するポリカーボネート以外にも、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂等を併用して用いることもできる。
上記表面層の作製に用いられるシロキサン部分構造を持つポリカーボネートの濃度は表面層全質量の10〜70質量%が好ましい。10質量%未満だと安定した低表面エネルギーの表面層が得られず、70質量%より多いと表面層の電荷輸送性が低下し、電位安定性が失われる。
このようにして、作製された有機感光体は、水に対する接触角が90°以上の低表面エネルギーの表面層を形成できる。
次に、本発明の有機感光体の構成について記載する。
本発明の有機感光体の表面層は、有機感光体の表面層を形成する電荷輸送層、或いは保護層等に適用することが好ましい。以下、本発明の表面層を用いた有機感光体を中心に説明する。
本発明において、有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能のいずれか一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。
有機感光体の層構成は、特に限定はないが、電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送の機能を同一層に有する層)等の感光層とその上に必要により、保護層を塗設した構成をとるのが好ましい。
導電性支持体
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の方が好ましい。
円筒状導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真円度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
導電性の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗103Ωcm以下が好ましい。
本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/L、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/L、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。
中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることもできる。
本発明においては導電性支持体と前記感光層のとの接着性改良、或いは該支持体からの電荷注入を防止するために、該支持体と前記感光層の間に中間層(下引層も含む)を設けることもできる。該中間層の材料としては、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられる。これら下引き樹脂の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さくできる樹脂としてはポリアミド樹脂が好ましい。又、これら樹脂を用いた中間層の膜厚は0.01〜0.5μmが好ましい。
又本発明に好ましく用いられる中間層はシランカップリング剤、チタンカップリング剤等の有機金属化合物を熱硬化させた硬化性金属樹脂を用いた中間層が挙げられる。硬化性金属樹脂を用いた中間層の膜厚は、0.1〜2μmが好ましい。
又、本発明に好ましく用いられる中間層としては疎水化表面処理を行った酸化チタン微粒子(平均粒径が0.01〜1μm)をポリアミド樹脂等のバインダーに分散させた中間層が挙げられる。該中間層の膜厚は、1〜15μmが好ましい。
感光層
本発明の感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取ることが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好ましい感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体構成である。
以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成について説明する。
電荷発生層
本発明に係わる有機感光体には、電荷発生物質として350nm〜500nmの波長領域に高感度特性を有する電荷発生物質を用いることが好ましい。このような電荷発生物質としてはアゾ顔料、ペリレン顔料、多感キノン顔料等が好ましく用いられる。又、これらの顔料を併用して用いることができる。本発明に好ましく用いられる顔料化合物を下記に例示する。
Figure 2007003676
Figure 2007003676
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.3μm〜2μmが好ましい。
電荷輸送層
前記したように、本発明では電荷輸送層を複数の電荷輸送層から構成し、且つ最上層の電荷輸送層にフッ素系樹脂粒子を含有させた構成が好ましい。
電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要により前記したフッ素系樹脂粒子の他に酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
電荷輸送物質(CTM)としては公知の正孔輸送性(P型)の電荷輸送物質(CTM)を用いることが好ましい。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。特に、像露光のレーザ光の波長を吸収しない電荷輸送物質が好ましく用いられる。本発明に好ましく用いられる電荷輸送物質としては下記のような化合物が挙げられる。
Figure 2007003676
電荷輸送層(CTL)に用いられるバインダー樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂かを問わない。例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位構造のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。これらの中で吸水率が小さく、CTMの分散性、電子写真特性が良好なポリカーボネート樹脂が最も好ましい。
バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し50〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の合計膜厚は20μm以下が好ましく、10〜16μmがより好ましい。該膜厚が20μmを超えると、電荷輸送層内での、短波長レーザの吸収や散乱が大きくなり、鮮鋭性の低下や、残留電位の増加が発生しやすい。
表面層(保護層)
前記した表面層を有機感光体の表面に形成する。又、該表面層に電荷輸送物質、酸化防止剤、塗布助剤等の添加剤を加えて調製し、表面層を形成してもよい。電子写真特性(帯電性、感度等)を良好に維持する為には、表面層にも電荷輸送層、酸化防止剤等を存在させる方がより好ましい。
又、表面層には酸化防止剤を含有させることが好ましい。該酸化防止剤とは、その代表的なものは有機感光体中ないしは有機感光体表面に存在する自動酸化性物質に対して、光、熱、放電等の条件下で酸素の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物質である。代表的には下記の化合物群が挙げられる。
Figure 2007003676
Figure 2007003676
Figure 2007003676
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中間層、感光層、保護層等の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
次に本発明の電子写真感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお本発明の樹脂層は前記円形量規制型塗布加工方法を用いるのが最も好ましい。前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
次に、本発明の画像形成装置について説明する。
図1に示す画像形成装置1は、デジタル方式による画像形成装置であって、画像読取り部A、画像処理部B、画像形成部C、転写紙搬送手段としての転写紙搬送部Dから構成されている。
画像読取り部Aの上部には原稿を自動搬送する自動原稿送り手段が設けられていて、原稿載置台11上に載置された原稿は原稿搬送ローラ12によって1枚宛分離搬送され読み取り位置13aにて画像の読み取りが行われる。原稿読み取りが終了した原稿は原稿搬送ローラ12によって原稿排紙皿14上に排出される。
一方、プラテンガラス13上に置かれた場合の原稿の画像は走査光学系を構成する照明ランプ及び第1ミラーから成る第1ミラーユニット15の速度vによる読み取り動作と、V字状に位置した第2ミラー及び第3ミラーから成る第2ミラーユニット16の同方向への速度v/2による移動によって読み取られる。
読み取られた画像は、投影レンズ17を通してラインセンサである撮像素子CCDの受光面に結像される。撮像素子CCD上に結像されたライン状の光学像は順次電気信号(輝度信号)に光電変換されたのちA/D変換を行い、画像処理部Bにおいて濃度変換、フィルタ処理などの処理が施された後、画像データは一旦メモリに記憶される。
画像形成部Cでは、画像形成ユニットとして、像担持体であるドラム状の感光体21と、その外周に、該感光体21を帯電させる帯電手段(帯電工程)22、帯電した感光体の表面電位を検出する電位検出手段220、現像手段(現像工程)23、転写手段(転写工程)である転写搬送ベルト装置45、前記感光体21のクリーニング装置(クリーニング工程)26及び光除電手段(光徐電工程)としてのPCL(プレチャージランプ)27が各々動作順に配置されている。また、現像手段23の下流側には感光体21上に現像されたパッチ像の反射濃度を測定する反射濃度検出手段222が設けられている。感光体21には、本発明に係わる有機感光体を使用し、図示の時計方向に駆動回転される。
回転する感光体21へは帯電手段22による一様帯電がなされた後、像露光手段(像露光工程)30としての露光光学系により画像処理部Bのメモリから呼び出された画像信号に基づいた像露光が行われる。書き込み手段である像露光手段30としての露光光学系は図示しないレーザダイオードを発光光源とし、回転するポリゴンミラー31、fθレンズ34、シリンドリカルレンズ35を経て反射ミラー32により光路が曲げられ主走査がなされるもので、感光体21に対してAoの位置において像露光が行われ、感光体21の回転(副走査)によって静電潜像が形成される。本実施の形態の一例では文字部に対して露光を行い静電潜像を形成する。
本発明の画像形成装置においては、感光体上に静電潜像を形成するに際し、面発光レーザアレイは、発振波長が350〜500nmの半導体レーザを像露光光源として用いることを前提としている。該面発光レーザアレイは、少なくとも縦横、各々3本以上のレーザビーム発光点を有しており、これらの像露光光源を用いて、書込みの主査方向の露光ドット径が10〜50μmに絞り込み、有機感光体上にデジタル露光を行うことにより、600dpi(dpi:2.54cm当たりのドット数)以上から2500dpiの高解像度の電子写真画像をうることができる。
前記露光ドット径とは該露光ビームの強度がピーク強度の1/e2以上の領域の主走査方向にそった露光ビームの長さ(Ld:長さが最大位置で測定する)を云う。
用いられる光ビームとしては半導体レーザを用いた走査光学系等があり、光強度分布についてもガウス分布及びローレンツ分布等があるがそれぞれのピーク強度の1/e2以上の領域を本発明に係わる露光ドット径とする。
ここで、上記600dpi〜2500dpiの電子写真画像を得る為には、トナーの粒径は、体積平均粒径で3〜8μmが好ましい。このトナーの体積平均粒径は、コールターカウンターTAII、コルターマルチサイザー、SLAD1100(島津製作所製レーザー回折式粒径測定装置)等を用いて測定することができる。コールターカウンターTAII及びコールターマルチサイザーではアパーチャー径=100μmのアパーチャーを用いて2.0〜40μmの範囲における粒径分布を用いて測定されたものを示す。
感光体21上の静電潜像は現像手段23によって反転現像が行われ、感光体21の表面に可視像のトナー像が形成される。本発明の画像形成方法では、該現像手段に用いられる現像剤には重合トナーを用いることが好ましい。形状や粒度分布が均一な重合トナーを本発明に係わる有機感光体と併用することにより、より鮮鋭性が良好な電子写真画像を得ることができる。
転写紙搬送部Dでは、画像形成ユニットの下方に異なるサイズの転写紙Pが収納された転写紙収納手段としての給紙ユニット41(A)、41(B)、41(C)が設けられ、また側方には手差し給紙を行う手差し給紙ユニット42が設けられていて、それらの何れかから選択された転写紙Pは案内ローラ43によって搬送路40に沿って給紙され、給紙される転写紙Pの傾きと偏りの修正を行う対の給紙レジストローラ44によって転写紙Pは一時停止を行ったのち再給紙が行われ、搬送路40、転写前ローラ43a、給紙経路46及び進入ガイド板47に案内され、感光体21上のトナー画像が転写位置Boにおいて転写極24及び分離極25によって転写搬送ベルト装置45の転写搬送ベルト454に載置搬送されながら転写紙Pに転写され、該転写紙Pは感光体21面より分離し、転写搬送ベルト装置45により定着手段50に搬送される。
定着手段50は定着ローラ51と加圧ローラ52とを有しており、転写紙Pを定着ローラ51と加圧ローラ52との間を通過させることにより、加熱、加圧によってトナーを定着させる。トナー画像の定着を終えた転写紙Pは排紙トレイ64上に排出される。
以上は転写紙の片側への画像形成を行う状態を説明したものであるが、両面複写の場合は排紙切換部材170が切り替わり、転写紙案内部177が開放され、転写紙Pは破線矢印の方向に搬送される。
更に、搬送機構178により転写紙Pは下方に搬送され、転写紙反転部179によりスイッチバックさせられ、転写紙Pの後端部は先端部となって両面複写用給紙ユニット130内に搬送される。
転写紙Pは両面複写用給紙ユニット130に設けられた搬送ガイド131を給紙方向に移動し、給紙ローラ132で転写紙Pを再給紙し、転写紙Pを搬送路40に案内する。
再び、上述したように感光体21方向に転写紙Pを搬送し、転写紙Pの裏面にトナー画像を転写し、定着手段50で定着した後、排紙トレイ64に排紙する。
本発明の画像形成装置としては、上述の感光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。又、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。
図2は、本発明の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
このカラー画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、4組の画像形成部(画像形成ユニット)10Y、10M、10C、10Bkと、無端ベルト状中間転写体(中間転写媒体)ユニット7と、給紙搬送手段21及び定着手段24とから成る。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Yの周囲に配置された帯電手段(帯電工程)2Y、露光手段(露光工程)3Y、現像手段(現像工程)4Y、一次転写手段(一次転写工程)としての一次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yを有する。マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1M、帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、一次転写手段としての一次転写ローラ5M、クリーニング手段6Mを有する。シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1C、帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、一次転写手段としての一次転写ローラ5C、クリーニング手段6Cを有する。黒色画像を形成する画像形成部10Bkは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Bk、帯電手段2Bk、露光手段3Bk、現像手段4Bk、一次転写手段としての一次転写ローラ5Bk、クリーニング手段6Bkを有する。
前記4組の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkは、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkを中心に、回転する帯電手段2Y、2M、2C、2Bkと、像露光手段3Y、3M、3C、3Bkと、回転する現像手段4Y、4M、4C、4Bk、及び、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkをクリーニングするクリーニング手段5Y、5M、5C、5Bkより構成されている。
前記画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkは、感光体1Y、1M、1C、1Bkにそれぞれ形成するトナー画像の色が異なるだけで、同じ構成であり、画像形成ユニット10Yを例にして詳細に説明する。
画像形成ユニット10Yは、像形成体である感光体ドラム1Yの周囲に、帯電手段2Y(以下、単に帯電手段2Y、あるいは、帯電器2Yという)、露光手段3Y、現像手段4Y、クリーニング手段5Y(以下、単にクリーニング手段5Y、あるいは、クリーニングブレード5Yという)を配置し、感光体ドラム1Y上にイエロー(Y)のトナー画像を形成するものである。また、本実施の形態においては、この画像形成ユニット10Yのうち、少なくとも感光体ドラム1Y、帯電手段2Y、現像手段4Y、クリーニング手段5Yを一体化するように設けている。
帯電手段2Yは、感光体ドラム1Yに対して一様な電位を与える手段であって、本実施の形態においては、感光体ドラム1Yにコロナ放電型の帯電器2Yが用いられている。
像露光手段3Yは、帯電器2Yによって一様な電位を与えられた感光体ドラム1Y上に、画像信号(イエロー)に基づいて露光を行い、イエローの画像に対応する静電潜像を形成する手段であって、この露光手段3Yとしては、感光体ドラム1Yの軸方向にアレイ状に発光素子を配列したLEDと結像素子(商品名;セルフォックレンズ)とから構成されるもの、あるいは、レーザ光学系などが用いられる。
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された半導電性エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70を有する。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkより形成された各色の画像は、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Bkにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材(定着された最終画像を担持する支持体:例えば普通紙、透明シート等)としての転写材Pは、給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段としての二次転写ローラ5bに搬送され、転写材P上に二次転写してカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された転写材Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。ここで、中間転写体や転写材等の感光体上に形成されたトナー画像の転写支持体を総称して転写媒体と云う。
一方、二次転写手段としての二次転写ローラ5bにより転写材Pにカラー画像を転写した後、転写材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6bにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、一次転写ローラ5Bkは常時、感光体1Bkに圧接している。他の一次転写ローラ5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに圧接する。
二次転写ローラ5bは、ここを転写材Pが通過して二次転写が行われる時にのみ、無端ベルト状中間転写体70に圧接する。
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてある。
筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C、10Bkと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とから成る。
画像形成部10Y、10M、10C、10Bkは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y、1M、1C、1Bkの図示左側方には無端ベルト状中間転写体ユニット7が配置されている。無端ベルト状中間転写体ユニット7は、ローラ71、72、73、74を巻回して回動可能な無端ベルト状中間転写体70、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Bk、及びクリーニング手段6bとから成る。
次に図3は本発明の有機感光体を用いたカラー画像形成装置(少なくとも有機感光体の周辺に帯電手段、露光手段、複数の現像手段、転写手段、クリーニング手段及び中間転写体を有する複写機あるいはレーザビームプリンタ)の構成断面図である。ベルト状の中間転写体70は中程度の抵抗の弾性体を使用している。
1は像形成体として繰り返し使用される回転ドラム型の感光体であり、矢示の反時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。
感光体1は回転過程で、帯電手段(帯電工程)2により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで不図示の像露光手段(像露光工程)3により画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザビームによる走査露光光等による画像露光を受けることにより目的のカラー画像のイエロー(Y)の色成分像(色情報)に対応した静電潜像が形成される。
次いで、その静電潜像がイエロー(Y)の現像手段:現像工程(イエロー色現像器)4Yにより第1色であるイエロートナーにより現像される。この時第2〜第4の現像手段(マゼンタ色現像器、シアン色現像器、ブラック色現像器)4M、4C、4Bkの各現像器は作動オフになっていて感光体1には作用せず、上記第1色目のイエロートナー画像は上記第2〜第4の現像器により影響を受けない。
中間転写体70はローラ79a、79b、79c、79d、79eで張架されて時計方向に感光体1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
感光体1上に形成担持された上記第1色目のイエロートナー画像が、感光体1と中間転写体70とのニップ部を通過する過程で、1次転写ローラ5aから中間転写体70に印加される1次転写バイアスにより形成される電界により、中間転写体70の外周面に順次中間転写(1次転写)されていく。
中間転写体70に対応する第1色のイエロートナー画像の転写を終えた感光体1の表面は、クリーニング装置6aにより清掃される。
以下、同様に第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像、第4色のクロ(ブラック)トナー画像が順次中間転写体70上に重ね合わせて転写され、目的のカラー画像に対応した重ね合わせカラートナー画像が形成される。
2次転写ローラ5bで、2次転写対向ローラ79bに対応し平行に軸受させて中間転写体70の下面部に離間可能な状態に配設してある。
感光体1から中間転写体70への第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための1次転写バイアスはトナーとは逆極性で、バイアス電源から印加される。その印加電圧は、例えば+100V〜+2kVの範囲である。
感光体1から中間転写体70への第1〜第3色のトナー画像の1次転写工程において、2次転写ローラ5b及び中間転写体クリーニング手段6bは中間転写体70から離間することも可能である。
ベルト状の中間転写体70上に転写された重ね合わせカラートナー画像の第2の画像担持体である転写材Pへの転写は、2次転写ローラ5bが中間転写体70のベルトに当接されると共に、対の給紙レジストローラ23から転写紙ガイドを通って、中間転写体70のベルトに2次転写ローラ5bとの当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが給送される。2次転写バイアスがバイアス電源から2次転写ローラ5bに印加される。この2次転写バイアスにより中間転写体70から第2の画像担持体である転写材Pへ重ね合わせカラートナー画像が転写(2次転写)される。トナー画像の転写を受けた転写材Pは定着手段24へ導入され加熱定着される。
本発明の画像形成方法は電子写真複写機、レーザプリンター、LEDプリンター及び液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適応するが、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く適用することができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。又、文中の「部」は
感光体1の作製
下記の様に感光体1を作製した。
円筒形アルミニウム支持体の表面を切削加工し、十点表面粗さRz=1.5(μm)の導電性支持体を用意した。
〈中間層〉
下記中間層分散液を同じ混合溶媒にて二倍に希釈し、一夜静置後に濾過(フィルター;日本ポール社製リジメッシュ5μmフィルター)し、中間層塗布液を作製した。
ポリアミド樹脂CM8000(東レ社製) 1部
無機粒子:酸化チタン(数平均一次粒径35nm:シリカ・アルミナ処理及びメチルハイドロジェンポリシロキサン処理の酸化チタン) 3部
メタノール 10部
を混合し、分散機としてサンドミルを用い、バッチ式で10時間の分散を行い、中間層分散液を作製した。
上記塗布液を用いて前記支持体上に、乾燥膜厚1.0μmとなるよう塗布した。
〈電荷発生層:CGL〉
電荷発生物質(CGM):前記CGM−1 24部
ポリビニルブチラール樹脂「エスレックBL−1」(積水化学社製) 12部
2−ブタノン/シクロヘキサノン=4/1(v/v) 300部
上記組成物を混合し、サンドミルを用いて分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗布法で塗布し、前記中間層の上に乾燥膜厚0.5μmの電荷発生層を形成した。
〈電荷輸送層:CTL〉
電荷輸送物質(前記CTM−1) 225部
ポリカーボネート(Z300:三菱ガス化学社製) 300部
ジクロロメタン 2000部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 1部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液1を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、110℃70分の乾燥を行い、乾燥膜厚20.0μmの電荷輸送層1を形成した。
〈ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子(PTFE粒子)分散液の調製〉
PTFE粒子(平均一次粒径0.12μmおよび結晶化度91.3のPTFE粒子)を250℃で40分間加熱処理し、結晶化度を82.8にしたPTFE粒子を用い、下記のPTFE粒子分散液を調製した。
PTFE粒子(PT1:平均一次粒径0.12μm、結晶化度を82.8)200部
トルエン 600部
シロキサン変性ポリカーボネート樹脂(Po−1:粘度平均分子量:4万)15部を混合した後ガラスビーズを用いたサンドグラインダー((株)アメックス製)にて分散し、PTFE粒子分散液を調製した。
〈表面層:OCL〉
PTFE粒子分散液 815部
電荷輸送物質(前記CTM−1) 150部
シロキサン変性ポリカーボネート樹脂(Po−1) 150部
ポリカーボネート(Z300:三菱ガス化学社製) 150部
酸化防止剤(AO2−1) 12部
THF:テトラヒドロフラン 2800部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 4部
を混合し、溶解して表面層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷輸送層の上に円形スライドホッパ型塗布機で塗布し、110℃70分の乾燥を行い、乾燥膜厚5.0μmの表面層を形成し、感光体1を作製した。
感光体2〜5の作製
感光体1の作製において、電荷発生層の電荷発生物質、電荷輸送層及び表面層の電荷輸送物質、表面層のフッ素系樹脂粒子の種類と添加量を表1のように変化させた以外は感光体1と同様にして感光体2〜5を作製した。
感光体6の作製
下記のようにして感光体6を作製した。
円筒形アルミニウム支持体の表面を切削加工し、十点表面粗さRz=1.5(μm)の導電性支持体上に、下記の中間層を形成した。
〈中間層〉
ポリアミド樹脂「CM8000」(東レ社製) 10.0部
酸化チタン「SMT500SAS」(テイカ社製) 30.0部
メタノール 100.0部
上記を循環式湿式分散機(デイスパーマットSLC12EX;VMA GETZMANN社製)を用いて分散した中間層塗布液を浸漬塗布して、乾燥膜厚4.0μmの中間層を形成した。
〈電荷発生層〉
電荷発生物質(CGM):前記CGM−1 32部
ポリビニルブチラール樹脂「エスレックBL−1」(積水化学社製) 24.0部
酢酸t−ブチル 300.0部
上記を混合しサンドグラインダーにて分散し、電荷発生層塗布液を作製し、前記中間層上に該電荷発生層塗布液を浸漬塗布して、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
〈電荷輸送層〉
CTM:CTM−1 200.0部
ポリカーボネート「ユーピロンZ300」(三菱瓦斯化学社製) 300.0部
2,6−ジ−t−ブチル−4−フェニルフェノール 5.0部
1,2−ジクロロエタン 2000.0部
上記組成物を加熱溶解して、電荷輸送層塗布液を作製し、電荷輸送層塗布液を電荷発生層上に円形スライドホッパーにて塗布して、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
〈表面層〉
(a)溶液
ポリカーボネート(Po−10:粘度平均分子量4万) 100部
1,2−ジクロロエタン 1200部
(b)
CTM:CTM−1 4部
上記(a)溶液を加熱溶解して、表面層の塗布母液を作製し、次に該塗布母液を放冷した後、(b)の電荷輸送物質と酸化防止剤をさらに加えて固形分濃度10質量%になるように調製して、表面層塗布液を作製した。
次に、前記電荷輸送層上に上記の表面層塗布液を円形スライドホッパーにて塗布して、110℃;60分加熱硬化し、乾燥膜厚5.0μmの表面層を形成し、感光体6を作製した。
感光体7〜10の作製
感光体6の作製において、電荷発生層のCGM、電荷輸送層及び表面層のCTM、表面層の(a)溶液のポリカーボネートの種類、量を表2のように代えた以外は感光体6と同様にして感光体7〜10を作製した。
感光体11の作製
感光体6の作製において、表面層を設けないで、電荷輸送層の乾燥膜厚を25μmとした以外は、感光体6と同様にして感光体11を作製した。
Figure 2007003676
Figure 2007003676
表1中、PTFEは、ポリエチレンテレフタレート樹脂粒子
尚、表1、表2中の表面層の接触角及び接触角のバラツキは、下記のカラー画像の評価終了時に測定した。
評価1
上記感光体を基本的に図2の構成を有する市販の中間転写体を有するフルカラー複合機8050(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製)改造機(露光手段を下記面発光レーザアレイに変更)に搭載し、カラー画像の評価を行った。
画像形成のその他の条件
プロセススピード:220mm/sec
現像剤:キャリア及びトナーを含有する二成分現像剤(Y、M、C、Bk共、体積平均粒径が6.1〜6.3の範囲の重合トナーを用いた)を用いた。
感光体のクリーニング装置:ゴム弾性のクリーニングブレードを(線荷重:18N/m)の当接条件で用いた。
帯電条件
帯電器;スコロトロン帯電器、初期帯電電位を−750V
露光条件
図4に例示したような面発光レーザアレイを用いた。面発光レーザアレイは、発振波長が420nmで、縦(副走査方向)及び横(主走査方向)で、各発光点が重ならないように、配置されている。
面発光レーザアレイは、縦横各々、6×6マトリックスの36個の発光点を有するものを用いた。実際に使用する場合にはコンピュータでの制御条件の制約[2のn乗(この場合は25)]による。そのため、36本ではなく、32本を使用している。
評価の環境条件;10万枚プリント後、高温高湿(30℃80%RH)の環境で作製したプリント等で評価した。
(文字太りの評価)
文字太りは、3ポイント及び5ポイントの文字をプリントし、文字画像を目視で評価した。
評価基準
◎:面発光レーザアレイの発光点光量バラツキによる文字太りの発生が全くなく、3ポイント、5ポイントとも明瞭であり、容易に判読可能(良好)
○:面発光レーザアレイの発光点光量バラツキによる文字太りの発生が少なく、3ポイントは一部判読不能、5ポイントは明瞭であり容易に判読可能(実用上問題ないレベル)
×:面発光レーザアレイの発光点光量バラツキによる文字太りの発生が著しく、3ポイントは殆ど判読不能、5ポイントも一部或いは全部が判読不能(実用上問題あり)
筋状濃度ムラの評価
面発光レーザアレイの発光点光量のバラツキによる筋状濃度ムラの評価を下記基準により評価した。
◎:ハーフトーン画像に筋状濃度ムラが全く発生していない。(良好)
○:ハーフトーン画像の一部に筋状濃度ムラが発生しているが、注意しないと気がつかない(実用上問題ないレベル)
×:ハーフトーン画像に筋状濃度ムラが発生しているのが、容易に発見できる。(実用上問題あり)
色再現性の評価
1枚目の画像および100枚目の画像のY、M、C各トナーにおける二次色(レッド、ブルー、グリーン)のソリッド画像部(ハーフトーンソリッド画像部:反射濃度0.50)の色を「MacbethColor−Eye7000」により測定し、CMC(2:1)色差式を用いて各ソリッド画像の1枚目と100枚目の色差を算出した。
◎:ハーフトーンソリット画像の場所による色差の変化がが1未満。(良好)
○:ハーフトーンソリット画像の場所による色差の変化が3未満(実用上問題ないレベル)
×:ハーフトーンソリット画像の場所による色差の変化が3以上(実用上問題あり)
膜厚減耗量の評価
上記評価において、10万枚プリントのスタート時と終了時の膜厚差を測定した。
膜厚測定法
感光層の膜厚は均一膜厚部分をランダムに10ケ所測定し、その平均値を感光層の膜厚とする。膜厚測定器は渦電流方式の膜厚測定器EDDY560C(HELMUT FISCHER GMBTE CO社製)を用いて行い、実写試験前後の感光層膜厚の差を膜厚減耗量とする。
評価結果を表3に示した。
Figure 2007003676
表3から明らかなように、本発明の表面層を有する感光体1〜10は、文字太り、筋状濃度ムラ及び色再現性の各評価で良好な結果をを得ているが、本発明の表面層を有しない感光体11は文字太りが大きく、筋状濃度ムラの発生もあり、その結果、色再現性も劣化している。
評価2
評価1で用いた面発光レーザアレイの発止波長を420nmから480nmに変更した以外は評価1と同様にして評価した。評価2の評価結果は、ほぼ評価1と同じであった。
本発明の画像形成装置の機能が組み込まれた概略図である。 本発明の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。 本発明の有機感光体を用いたカラー画像形成装置の構成断面図である。 面発光レーザアレイの模式図である。
符号の説明
1 画像形成装置
21 感光体
22 帯電手段
23 現像手段
24 転写極
25 分離極
26 クリーニング装置
30 露光光学系
45 転写搬送ベルト装置
50 定着手段
250 分離爪ユニット
L 発光点

Claims (10)

  1. 導電性支持体上に感光層を有する有機感光体と、前記有機感光体を帯電させる帯電手段と、前記帯電手段により帯電された有機感光体に露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記有機感光体から中間転写体を介してあるいは介さずして転写材に転写する転写手段とを備えており、前記露光手段は縦横、各々3本以上のレーザビーム発光点を有し、波長が350〜500nmの範囲の面発光レーザアレイを露光光源として備え、前記レーザビーム発光点を前記有機感光体上に走査させて前記静電潜像を形成させるマルチビーム方式を採用する構成を有している画像形成装置において、前記有機感光体の導電性支持体から最も離れた位置にある表面層の水に対する接触角が90°以上であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記表面層の水に対する接触角のバラツキの範囲が±3°以内であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記導電性支持体と感光層の間に、少なくとも無機微粒子とバインダーを含有する中間層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記有機感光体は中間層、電荷発生層及び電荷輸送層をこの順に設けた積層型感光体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記トナーの体積平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記トナーが重合法から作られた重合トナーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記面発光レーザアレイは、主走査方向(横)に3行以上、副走査方向(縦)に3列以上のレーザビーム発生源が2次元的に配置された構造を有するものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 導電性支持体上に感光層を有する有機感光体と、前記有機感光体を帯電させる帯電工程と、前記帯電工程により帯電された有機感光体に露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成させる現像工程と、前記トナー像を前記有機感光体から中間転写体を介してあるいは介さずして転写材に転写する転写工程とを備えており、前記露光工程は縦横、各々3本以上のレーザビーム発光点を有し、波長が350〜500nmの範囲の面発光レーザアレイを露光光源として備え、前記レーザビーム発光点を前記有機感光体上に走査させて前記静電潜像を形成させるマルチビーム方式を採用する構成を有している画像形成方法において、前記有機感光体の導電性支持体から最も離れた位置にある表面層の水に対する接触角が90°以上であることを特徴とする画像形成方法。
  9. 前記1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置に用いられる有機感光体であって、導電性支持体から最も離れた位置にある表面層の水に対する接触角が90°以上であることを特徴とする有機感光体。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジであって、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段の少なくとも何れか1つと、導電性支持体から最も離れた位置にある表面層の水に対する接触角が90°以上である有機感光体を一体化し、画像形成装置本体に対し一体的に出し入れ可能に形成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009025346A (ja) * 2007-07-17 2009-02-05 Konica Minolta Business Technologies Inc 有機感光体及び画像形成装置
JP2009223299A (ja) * 2008-02-19 2009-10-01 Konica Minolta Business Technologies Inc 有機感光体及び画像形成装置
JP2009271282A (ja) * 2008-05-07 2009-11-19 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、画像形成装置

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