JP4482626B2 - 接地極 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電柱等の接地工事において、高度の接地性を得ることのできる接地極に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
変圧器、避雷器、高圧機器等を取り付けた電柱には、漏電による事故を防ぐため、接地工事が法律で義務付けられている。この接地工事は、導電性の高い金属で作られた接地部材を電柱(電気施設)から所定距離離れた位置に所定深さで埋め込み、該接地部材に電柱から引き出された接地線を接続することにより行われる。
【0003】
従来、この接地工事は、金属棒等の接地部材をハンマーで地中に打ち込み、土をつき固めた後、導電性を改良する薬品を流し込む方法が広く採用されてきた。そして、金属棒を埋設してなる接地極の電気抵抗地を測定し、規定の抵抗値が得られた場合は合格としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の接地工事では、1回の接地棒打ち込みで所定の抵抗値を得るのは困難であり、所定の抵抗値が得られるまで、最初の打ち込み場所から一定距離(1〜1.5m)ずつ離れた場所を選んで繰り返し接地部材を埋設しなければならなかった。このため、接地工事に無駄な時間と労力が必要となり、不経済であるのみならず、電柱から離れた場所に接地部材を埋設しなければならないことによって、土地問題が生じることがあった。
【0005】
この問題点を改良するため、従来から接地部材自体の電気伝導度を上げることや、接地部材の回りに導電性に富んだ充填材を充填することが熱心に研究されてきた。しかしながら、これらの対策では接地抵抗の改良に限度があり、十分満足できる成果は得られていない。本発明は、従来の接地工事の方法を改良し、接地抵抗を大幅に改良することを課題として種々研究を重ねた結果、次のような接地極が優れていることを見出した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明にかかる接地極は、地盤に穿孔した埋設穴の内部に導電性を有する接地部材を挿入するとともに、当該接地部材と埋設穴内壁との間に圧力バッグ(外部から圧力流体を供給することにより膨張させることのできる袋状の部材)を挿入し、該圧力バッグに圧力流体を供給して該圧力バッグを膨張させることにより、接地部材を埋設穴内壁に押し付けて、該接地部材を埋設穴内壁に密着一体化させたことを特徴としている。圧力流体としては、エア圧力、油圧、水圧等を利用することができる。
【0007】
接地極の接地抵抗を低減させるためには、接地部材を大地と一体化することが最も重要である。すなわち、大地自体の電気抵抗率は、接地部材の金属材料ほど低くはないのであるから(例えば砂礫の場合は、規定の測定法による抵抗率が数千オーム・m、例えば5000オーム・m程度である)、接地部材自体の導電性を改良しても余り意味がない。これに対し、接地線(アース線)またはこれに接続されている接地部材を大地に密着させ、電気的に大地と一体化すれば、大地そのものが接地極となるから、接地抵抗は大幅に減少するはずである。
【0008】
本発明の接地極は、上記の通り、地中に穿孔した埋設用の穴に銅棒等の接地部材を挿入するとともに、その周囲に膨張材として圧力バッグを挿入し膨張させるもので、この膨張材は接地部材埋設後に膨張して大きな圧力を接地部材と埋設穴の内壁に作用させる。このため接地部材と穴壁とが直接又は膨張材を介して強固に密着・一体化し、理想的な接地極が得られるのである。
【0009】
上記の通り、接地抵抗は地球と接地部材との密着性を高めることによって大幅に改良されるのであり、接地部材を如何にして地球に近付けるかが問題である。本発明者等は、種々検討した結果、接地部材及びその周辺の導電性を向上させることよりも、接地部材と大地との密着性を向上する方が効果的であることを知見して本発明を完成したのである。なお、大地抵抗計等を使用する公知の測定法で接地抵抗を測定して、接地抵抗の低減率が30〜50%となれば十分である。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態と参考例について詳細に説明する。図1以下の各図は本発明の実施の形態と参考例を例示するもので、電柱1の近辺に埋設用の穴2を掘削する。この掘削は、例えば特開平6−333661号記載のさく孔装置等を用いることにより、簡単にさく孔することができる。
【0011】
埋設用の穴2を掘削したら、接地部材5を当該穴内に挿入する。接地部材5としては、電気伝導度の高い金属棒、金属板、カーボン板等公知のものを使用することができる。この接地部材5の上端部には、電柱1から引き出した接地線7を接続する。
【0012】
接地部材5を穴2内に挿入したら、当該穴内に膨張材10を充填する。膨張材10としては、生石灰、セメントや、圧水、圧油、圧気等で膨張する圧力バッグ等、充填後に膨張するもので、しかもできるだけ膨張性の高いものを用いるのが好ましい。膨張材を充填したら、その上から土を被せて突き固めて、膨張材が穴の外に溢れにくくしておく。
【0013】
例えば膨張材10として生石灰粉を用いた場合は、埋設後に地中の水分により膨張し、強力な圧力を穴内に及ぼす。生石灰やセメントを膨張材として使用する場合は、穴の入口付近に充填されているものが大気と接触して早く固化し、穴を閉塞する栓として機能するので、膨張圧が穴から上方へ逃げず、穴壁部に作用するのである。このため、接地部材と大地とが強力に押し付けられる結果、当該膨張材を介して(接地部材5が直接穴壁に密着するようにしてもよい)両者が一体化し、所望の接地性能が得られる。ブライスター(岩盤、コンクリート構造物等用の膨張破壊材の商品名)の場合も同様である。生石灰はアルカリ性から中性に変化するものであるから、接地部材表面に酸化皮膜等が生じにくく、長時間にわたって良好な導電性を維持することができる。なお、この場合の生石灰には他の成分が含まれていてもよい。
【0014】
次に、図2は本発明の実施例を表すもので、この例では、接地部材埋設用の穴2内に接地部材5を挿入するとともに、当該接地部材5と穴壁との間に圧力バッグ20を挿入したもので、この圧力バッグ20には、外部から圧縮空気、圧力水、圧力油等の圧力流体Pが供給される。この圧力流体によって圧力バッグ20が膨張し、接地部材5を穴2の内壁に強力な圧力で押し付ける。この他に、電柱、建築基礎等の構造物の重量による圧力によって接触性を向上させることもできる。この圧力のため、接地部材は大地(穴壁部)に圧着され、大地と一体化するのである。なお、一旦接地部材が大地と密着一体化した後は、圧力バッグ20の口を閉塞して圧力流体を入れた状態で放置してもよく、圧力流体を排出して他の物質、例えば土、セメント、石灰等を充填しておいてもよい。
【0015】
図3は異なる例を表すもので、この例では、圧力バッグ25自体が導電性を有する材料で作られており、それ自体が接地部材として機能する。上記圧力バッグの代わりに、膨張可能な接地棒や接地極を用いて加圧膨張させてもよい。外部から圧力流体を供給して一旦圧力バッグ25を穴壁に押圧・密着させた後は、当該バッグの口を閉塞して圧力流体をそのまま残留させてもよく、圧力流体を排出して、セメント、石灰、土等を充填してもよい。
【0016】
次に、参考のため膨張材として生石灰を用いた場合の例について説明する。図に示すように、電柱1の側部に接地部材埋設用の穴2を穿孔し、その中に直径10mmの銅棒からなる接地部材5(上端部にアース線を接続)を挿入した。穴2の口径は90mm、深さは5〜10mであった。この接地部材5の回りに生石灰を充填し、上から突き固めた後、上端部に土を被せてさらに突き固めた。このようにして構成した接地極の接地抵抗を公知の方法で測定したところ、同じ方法で測定した大地間の抵抗値のほぼ40%(低減率)であり、接地抵抗の規定値を十分にクリアした。
【0017】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にかかる接地極は、埋設用の穴内に接地部材を埋設するとともに、同じ穴内にそれ自体膨張する膨張材として圧力バッグを挿入し膨張させるので、埋設後の穴内に当該膨張材による大きな圧力が作用し、接地部材が大地と直接又は間接に密着して一体化する。このため、接地抵抗を大幅に低減できると共に、長期間にわたって良好な接地性能を維持することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】接地極の例を表す断面図である。
【図2】本発明にかかる接地極の例を表す平面図(a)及び断面図(b)である。
【図3】さらに異なる例を表す断面図である。
Claims (1)
- 地盤に穿孔した埋設穴の内部に導電性を有する接地部材を挿入するとともに、当該接地部材と埋設穴内壁との間に圧力バッグを挿入し、該圧力バッグに圧力流体を供給して該圧力バッグを膨張させることにより、接地部材を埋設穴内壁に押し付けて、該接地部材を埋設穴内壁に密着一体化させたことを特徴とする接地極。
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JP27422599A JP4482626B2 (ja) | 1999-09-28 | 1999-09-28 | 接地極 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP27422599A JP4482626B2 (ja) | 1999-09-28 | 1999-09-28 | 接地極 |
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JP2001093595A JP2001093595A (ja) | 2001-04-06 |
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ID=17538773
Family Applications (1)
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JP27422599A Expired - Lifetime JP4482626B2 (ja) | 1999-09-28 | 1999-09-28 | 接地極 |
Country Status (1)
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