JP4482272B2 - 高圧ガスの充填方法及びその方法に使用する装置の充填口構造 - Google Patents

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    • Y02E60/32Hydrogen storage

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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素(O2)や亜酸化窒素(N2O)などの支燃性ガス、LPGや水素(H2)などの可燃性ガス、或いはそれらの混合ガスを、高圧で容器に充填し密封するための方法及びその方法に使用する装置充填口構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
手軽でコンパクトな小型ガス容器は、ミニガスカートリッジと呼ばれ、消火器、ライフジャケット、生ビールサーバーなど身近に利用されている。そして、このようなミニガスカートリッジとして、二酸化炭素(CO2)、窒素ガス(N2)、アルゴンガス(Ar)ヘリウムガス(He)などの不活性ガスの他、酸素や亜酸化窒素などの支燃性ガス、或いはLPGや水素などの可燃性ガスを充填したものも多く使用されている。
【0003】
不活性ガスを充填したミニガスカートリッジを製造する際には、これらのガスを容器に充填した後、封板を溶接して密封することにより漏洩防止を図っている。この封板を溶接する方法は漏洩のない密封方法であり、適正な品質管理、検査によって、半永久的に漏洩を防止することが可能である。
【0004】
一方、支燃性ガスや可燃性ガスを充填したミニガスカートリッジを製造する際には、それらのガスが爆発等を引き起こしやすいという理由から、封板を溶接することができなかった。そこで、支燃性ガスや可燃性ガスを充填した容器は、バルブによって締め付ける方法か、カシメによる方法で密封しているのが現状である。
【0005】
【特許文献】
特願2001−342648
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、封板を溶接する以外の方法では十分な密封を行うことができず、防災用など長期間に渡ってガス圧力やガス量を保持することが要求される場合には、災害防止への安全上並びに径済性においても不都合があった。
【0007】
そこで、本発明は、支燃性又は可燃性を有するガスが充填された容器に封板を溶接することを可能とする高圧ガスの充填方法及びその方法に使用する装置充填口構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる高圧ガスの充填方法は、天板と、該天板の外周に鍔を残して該天板の裏面から突出する筒状の脚部とからなる本体を有し、該本体の高圧ガスを充填する容器の開口部に面する部分にガス充填間隙を形成する突起を備える封板を使用するものである。該高圧ガスの充填に際し、まず、該脚部の外径より大きい内径を有する環状で該突起より軟質の金属パッキンを該封板に介装し、該開口部を該封板及び該金属パッキンとともに気密の空間で包囲する。続いて、該空間及び該容器の内部に支燃性又は可燃性を有する充填ガスを圧力差により注入し、該開口部に対し該空間内で進退する封止手段により該封板を該開口部に圧着させ該容器を密封状態とする。そして、該空間の内部を不活性ガスで置換した後、該封板を該容器に溶接することを特徴とする。
【0009】
この充填方法によれば、支燃性又は可燃性を有する充填ガスが充填された容器に封板を圧着させて仮の密封を行い、封板の周囲に存在するガスを不活性ガスに置換することで、封板を不活性ガス雰囲気に置くことができる。そのため、支燃性又は可燃性を有する充填ガスが充填された容器であっても、そこに封板を溶接することが可能となる。この際、金属パッキンは封板を開口部に押し着けることで変形し、開口部と封板との間に形成されたガス充填間隙が塞がった状態となるので、ガス充填間隙の形成をしつつ、その間隙を溶接することなしに塞ぐことが可能となっている。また、開口部を気密に包囲する空間を設けることにより、充填ガスを容器に注入する際は容器内を高圧に保ちながら封板を開口部へ押し着けることが可能となり、かつ封板を溶接する際は封板の周囲を不活性ガスで置換することが可能となっている。なお、封板の圧着による容器の密封度はできるだけ高いことが望ましいが、封板と開口部との間に多少の隙間が形成されている場合でも、空間内の不活性ガスの圧力を高めて容器内充填ガスの漏洩を極めて低くすることにより溶接を安全に行うことができる。
【0010】
また、この充填方法によれば、充填ガスが注入される場所(空間及び容器)の容積は確定しているので、正確な質量の充填が可能となる。
更に、工程数が少なく、超高圧ガスを短時間でしかも大量に処理できるため、製品のコストを低減することができる。
更にまた、溶接を不活性ガス雰囲気の中で行うため、酸化やその他反応がおこらず高品質な溶接面と強度が確保できる。
【0011】
(請求項2)該金属パッキンは、少なくとも一つの鋭角を有する断面形状をなし、該内周は該鋭角の頂部が連続して形成されたもので、該突起は該脚部の外周に形成されており、該突起を該内周に当接させることにより該脚部表面と該金属パッキンとの間に該ガス充填間隙を形成するようにしてもよい。
こうすると、開口部に載置された状態にある金属パッキンの上面には、その内周から外側上方へ徐々に高くなる傾斜面が形成される。そして、この傾斜面と封板本体の容器開口部に面する部分とで形成されたガス充填間隙において、充填ガスは傾斜面に沿って容器内部に流入することになる。そのため、充填ガスを容器内部に注入する際の抵抗を低減し、効率よく注入することができる。
【0012】
更に、金属パッキンの材質は、焼鈍処理を行った銅とすることが好ましく、そうすると、封板を圧着させる際に必要な軟性をもたせることができる。
【0013】
(請求項3)該容器の底部を通電可能な状態で支持し、該封止手段を溶接用電源に接続し、該封板を該開口部に抵抗溶接してもよい。
こうすると、溶接を短時間で容易に行うことができる。また、開口部全周を均一に溶接することができ、シール性を高めることができる。
【0014】
(請求項4)該溶接用電源を、該空間に接続された該充填ガスの濃度分析計により、該濃度分析計の計測値が閾値以下に移動した場合にON制御してもよい。
こうすると、充填ガスによる溶接時の事故を未然に防止できる。
【0015】
(請求項5)該充填ガスを該空間及び該容器の内部に注入する前に、該空間の内部を真空引きしてもよい。
こうすると、充填ガスを注入する前に容器内部の空気が取り除かれるので、高純度のガスを充填することができる。
【0016】
(請求項6)該充填ガスを、該空間及び該容器の内部に注入する前に、バッファ容器に貯蔵しておいてもよい。
こうすると、コンプレッサー等の装置で充填するよりも、充填作業を速やかに行うことができる。
【0017
(請求項)本発明にかかる充填口構造は、天板と、該天板の外周に鍔を残して該天板の裏面から突出する筒状の脚部とからなる本体を有し、該本体の高圧ガスを充填する容器の開口部に面する部分に突起を備える封板に、該脚部の外径より大きい内径を有する環状で該突起より軟質の金属パッキンが介装され、該本体と該金属パッキンとの間に該突起を介してガス充填間隙が形成されることを特徴とする。
【0018
この充填口構造によれば、容器の開口部に対し、ガス充填間隙を形成するとともに、その間隙を、金属パッキンの変形を利用して溶接することなく塞ぐことができる。そのため、支燃性又は可燃性を有する充填ガスが充填された容器であっても、まず金属パッキンの変形を利用した仮の密封を行うことにより、開口部周辺の充填ガスを取り除き封板を溶接することが可能となる。
【0019
【発明実施の形態】
図1〜4に、本発明の方法に使用する高圧ガス充填装置及び充填口構造の具体例を示す。図1は、同充填口構造を有する容器が同充填装置に設置された状態を示し、(a)は容器を含めた同充填装置の概観を示す図、(b)は同充填口構造を拡大して示す正断面図である。図2は、同充填口構造に使用される封板の底面図である。図3は、同充填口構造におけるガス充填間隙が金属パッキンの変形によって塞がれた状態を示し、(a)は容器を含めた同充填装置の概観を示す図、(b)は同充填口構造を拡大して示す正断面図である。図4は、同充填装置の安全確保用設備を説明するブロック図である。
【002
1(a)に示すように、この高圧ガス充填装置1は、容器30の開口部31を保持する保持手段2と、容器30の底部32に通電可能に当接して容器30を支持する支持手段3と、不活性ガス供給手段6と、支燃性又は可燃性を有する充填ガスを供給する充填ガス供給手段7とを備える。
保持手段2は、ステー51に固定され、開口部31を気密に包囲する空間4と、開口部31に対して進退する封止手段5とを備えている。この封止手段5は、支持手段3と共に溶接用電源10に接続されている。
空間4は、開閉自在の排気口8を有している。排気口8は、図示しない排ガス回収容器に連通しており、空間4から排気口8を通って排出されたガスが回収されるようになっている。
不活性ガス供給手段6と充填ガス供給手段7は、開閉弁9a、9bを介して空間4に各別に連通している。
【002
この充填装置1によれば、保持手段2で容器30を保持すると、容器30の開口部31が気密の空間4で包囲されるので、その空間4を使用して充填ガス供給手段7から充填ガスを容器に注入することができる。また、その空間4は開閉自在の排気口8を有することから、空間に充満した充填ガスを排除しながら不活性ガス供給手段6より不活性ガスを注入し、容器30の開口部31周辺を不活性ガス雰囲気にすることができる。更に、保持手段2は開口部31に対して進退する封止手段5を備えることから、容器30を保持した状態において、必要に応じて封止手段5を開口部31に向かって移動させ、そこに必要な圧力をかけることができる。更にまた、支持手段3及び封止手段5は溶接用電源10に接続されているため、封止手段3を開口部31に接触させることにより、そこに抵抗電流を流して抵抗溶接をすることができる。
【0022
(請求項)図1(b)に示すように、開口部31は、封板20と金属パッキン40とから構成される充填口構造を有している。封板20は、天板21と、天板21の外周に鍔21aを残して天板21の裏面に突出する筒状の脚部22とからなる本体23を有し、本体23の開口部31に面する部分に突起24を備えている。一方、金属パッキン40は、封板20の脚部22外径より大きい内径41を有する環状で突起24より軟質となっており、封板20に介装されている。そして、封板20の本体23と金属パッキン40との間に突起24を介してガス充填間隙Sが形成されている。なお、図1(b)において、ガス充填間隙Sの構造を明確にするため、封板20の軸線Xの左側には図2のA線における断面が、軸線Xの右側には図2のB線における断面が示されている。図3(b)も同様である。
【0023
この充填口構造によれば、容器30の開口部31に対し、ガス充填間隙Sを形成するとともに、その間隙Sを、金属パッキン40の変形を利用して溶接することなく塞ぐことができる。そのため、支燃性又は可燃性を有する充填ガスが充填された容器であっても、まず金属パッキン40の変形を利用した仮の密封を行うことにより、開口部31周辺の充填ガスを取り除き封板20を溶接することが可能となる。
【0024
(請求項1)この充填装置1及び充填口構造を使用し、本発明にかかる高圧ガスの充填方法を実施する場合、以下のようになる。
高圧ガスの充填に際し、まず、封板20に金属パッキン40を介装し、本体23と金属パッキン40との間に突起24を介してガス充填間隙Sが形成される状態、すなわち上記充填口構造を構成しておく。また、排気口8及び両開閉弁9a、9bを閉じておく。
次に、図1に示すように、容器30を保持手段2で保持し、その開口部31を封板20及び金属パッキン40とともに気密の空間4で包囲する。続いて、排気口8及び不活性ガス供給手段6用の開閉弁9aを閉じた状態まま、充填ガス供給手段7用の開閉弁9bを開き、空間4及び容器30の内部に充填ガスを圧力差により注入する。充填ガスの注入が終了したら、封止手段5により封板20を開口部31に圧着させ容器30を、図3に示す密封状態とする。この際、金属パッキン40は封板20を開口部31に押し着けることで変形し、開口部31と封板20との間に形成されたガス充填間隙Sが塞がった状態となるので、ガス充填間隙Sの形成をしつつ、その間隙Sを溶接することなしに塞ぐことが可能となっている。
容器30が密封されたら、今度は充填ガス供給手段7用の開閉弁9bを閉じ、排気口8及び不活性ガス供給手段6用の開閉弁9aを開いて、空間4の内部を不活性ガスで置換する。置換が終了したら、排気口8及び両開閉弁9a、9bを閉じておく。
そして、最後に、溶接電源10を作動させ封止手段5に通電し、封板20を開口部31に溶接し、容器30を保持手段2から取り外して一連の作業が終了となる。なお、封板20の圧着による容器30の密封度はできるだけ高いことが望ましいが、封板20と開口部31との間に多少の隙間が形成されている場合でも、空間4内の不活性ガスの圧力を高めて容器30内充填ガスの漏洩を極めて低くすることにより溶接を安全に行うことができる。
【0025
この充填方法によれば、支燃性又は可燃性を有する充填ガスが充填された容器30に封板20を圧着させて仮の密封を行い、封板20の周囲に存在するガスを不活性ガスに置換することで、封板20を不活性ガス雰囲気に置くことができる。そのため、支燃性又は可燃性を有する充填ガスが充填された容器であっても、そこに封板を溶接することが可能となる。
【0026
また、この充填方法によれば、充填ガスが注入される場所(空間4及び容器30)の容積は確定しているので、正確な質量の充填が可能となる。
更に、工程数が少なく、超高圧ガスを短時間でしかも大量に処理できるため、製品のコストを低減することができる。
更にまた、溶接を不活性ガス雰囲気の中で行うため、酸化やその他反応がおこらず高品質な溶接面と強度が確保できる。
【0027
充填装置1を使用した場合、封板20を開口部31に抵抗溶接することになるが、その場合、溶接を短時間で容易に行うことができ、また、開口部31全周を均一に溶接することでシール性を高めることができるので好ましい。
【0028
金属パッキン40は、少なくとも一つの鋭角を有する断面形状をなし、内径41はこの鋭角の頂部が連続して形成されたもので、突起24は脚部22の外周に形成されており、突起24を内周41に当接させることにより脚部22表面と金属パッキン40との間にガス充填間隙Sが形成されている。
この場合、開口部31に載置された状態にある金属パッキン40の上面には、その内周41から外側上方へ徐々に高くなる傾斜面が形成される。そして、この傾斜面と封板本体23の容器開口部31に面する部分とで形成されたガス充填間隙において、充填ガスは傾斜面に沿って容器内部に流入することになる。そのため、充填ガスを容器30内部に注入する際の抵抗を低減し、効率よく注入することができる。
【0029
なお、封板20として、突起24が鍔21aの裏面に突設された公知のものを使用してもよい。その場合、突起24が金属パッキン40の上面に当接しガス充填間隙Sを形成することになるので、金属パッキン40の断面形状を例えば円形としても、充填ガスの流路抵抗を低減することができる。
【003
金属パッキン40の材質は、焼鈍処理を行った銅となっている。この場合、封板20を圧着させる際に必要な軟性をもたせることができる。
【003
間4は、真空引き手段11に開閉弁12を介して連通されている。そして、充填ガスを空間4及び容器30の内部に注入する前に、空間4の内部を真空引きするようになっている。
こうすると、充填ガスを注入する前に容器30内部の空気が取り除かれるので、高純度のガスを充填することができる。
【0032
填ガス供給手段7と空間4の間にバッファ容器15が設けられている。そして、充填ガスを、空間4及び容器30の内部に注入する前に、バッファ容器15に貯蔵しておくようになっている。
この場合、コンプレッサー等の装置で充填するよりも、充填作業を速やかに行うことができる。
【0033
止手段5は、封板20の接触部分に着脱自在の電極13を有し、支持手段3は、容器底部32の接触部分に着脱自在の電極14を有している。
この場合、充填作業を繰り返すことにより消耗する電極を容易に交換することができ、装置保守作業のための停止時間を短縮することができる。
【0034
持手段3は、容器底部32に適合し、容器30の軸線Xを定位置に配置するようになっている。
この場合、溶接を正確に行うことができ、製品の品質を高めることができる。
【0035
口部31は容器30の縮径された首部33頂端に形成され、保持手段2は空間4に連通する挿入口16を有している。そして、この挿入口16は着脱自在のシール部材17を備え、首部33が挿入口16に密着挿入されるようになっている。
この場合、容器30の形状を利用して空間4を気密に保つことができる。また、充填作業を繰り返すことにより消耗するシール部材17を容易に交換することができ、装置保守作業のための停止時間を短縮することができる。
【0036
持手段3は、保持手段2に対して進退自在となっており、保持手段2と支持手段3は相対移動自在の関係になっている。
この場合、長さの異なる様々な種類の容器に対応することができる。
【0037
4に示すように、空間4には、充填ガスの濃度分析計18が接続されている。そして、溶接用電源10は、この濃度分析計18の計測値に応じて制御されている。例えば、充填ガスとして酸素が充填される場合、空間4の酸素濃度が10%以下となった場合にのみ、溶接用電源10が作動して封止手段5に通電されるようになっている。
こうすると、充填ガスによる溶接時の事故を未然に防止できる。
【0038
また、空間4にはデジタル式圧力計52が接続され、その計測値が制御装置54に出力されるようになっている。更に、空間4には、デジタル式圧力計52の作動を補償するためのアナログ式圧力計53が接続されている。一方、両開閉弁9a、9bは、制御装置55による圧力に応じた開閉の制御が行われている。これら開閉弁9a、9bの開閉にはタイムラグ制御が用いられており、両開閉弁9が同時に開かないようになっている。そして、溶接用電源10は、これら制御装置54、55によっても制御されるようになっている。
この場合、溶接用電源10の作動に対し二重のインタロックを設けることで、充填ガス雰囲気下における溶接を防止し、安全性を高めることができる。
【0039
【発明の効果】
本発明にかかる高圧ガスの充填方法によれば、支燃性又は可燃性を有する充填ガスが充填された容器に封板を圧着させて仮の密封を行い、封板の周囲に存在するガスを不活性ガスに置換することで、封板を不活性ガス雰囲気に置くことができる。そのため、支燃性又は可燃性を有する充填ガスが充填された容器であっても、そこに封板を溶接することが可能となる。また、充填ガスが注入される場所(空間及び容器)の容積は確定しているので、正確な質量の充填が可能となる。更に、工程数が少なく、超高圧ガスを短時間でしかも大量に処理できるため、製品のコストを低減することができる。更にまた、溶接を不活性ガス雰囲気の中で行うため、酸化やその他反応がおこらず高品質な溶接面と強度が確保できる。
【004
請求項2によれば、充填ガスを容器内部に注入する際の抵抗を低減し、効率よく注入することができる。
【004
請求項3によれば溶接を短時間で容易に行うことができる。また、開口部全周を均一に溶接することができ、シール性を高めることができる。
【0042
請求項4によれば、充填ガスによる溶接時の事故を未然に防止できる。
【0043
請求項5によれば、高純度のガスを充填することができる。
【0044
請求項6によれば、コンプレッサー等の装置で充填するよりも、充填作業を速やかに行うことができる。
【0045
請求項による、本発明にかかる充填口構造によれば、支燃性又は可燃性を有する充填ガスが充填された容器であっても、まず金属パッキンの変形を利用した仮の密封を行うことにより、開口部周辺の充填ガスを取り除き封板を溶接することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法に使用する高圧ガス充填装置及び充填口構造の具体例を、同充填口構造を有する容器が同充填装置に設置された状態で示し、(a)は容器を含めた同充填装置の概観を示す図、(b)は同充填口構造を拡大して示す正断面図である。
【図2】 同充填口構造に使用される封板の底面図である。
【図3】 同充填口構造におけるガス充填間隙が金属パッキンの変形によって塞がれた状態を示し、(a)は容器を含めた同充填装置の概観を示す図、(b)は同充填口構造を拡大して示す正断面図である。
【図4】 同充填装置の安全確保用設備を説明するブロック図である。
【符号の説明】
1 高圧ガス充填装置
2 保持手段
3 支持手段
4 空間
5 封止手段
6 不活性ガス供給手段
7 充填ガス供給手段
8 排気口
9a、9b、12 開閉弁
10 溶接用電源
11 真空引き手段
13、14 電極
15 バッファ容器
16 挿入口
17 シール部材
18 濃度分析計
20 封板
21 天板
21a 鍔
22 脚部
23 本体
24 突起
30 容器
31 開口部
32 底部
33 首部
40 金属パッキン
41 内径
S ガス充填間隙
X 軸線

Claims (7)

  1. 天板(21)と、該天板(21)の外周に鍔(21a)を残して該天板(21)の裏面から突出する筒状の脚部(22)とからなる本体(23)を有し、該本体(23)の高圧ガスを充填する容器(30)の開口部(31)に面する部分にガス充填間隙(S)を形成する突起(24)を備える封板(20)を使用し、
    該脚部(22)の外径より大きい内径(41)を有する環状で該突起(24)より軟質の金属パッキン(40)を該封板(20)に介装し、該開口部(31)を該封板(20)及び該金属パッキン(40)とともに気密の空間(4)で包囲し、
    該空間(4)及び該容器(30)の内部に支燃性又は可燃性を有する充填ガスを圧入し、
    該開口部(31)に対し該空間(4)内で進退する封止手段(5)により該封板(20)を該開口部(31)に圧着させて該容器(30)を密封状態とし、
    該空間(4)の内部を不活性ガスで置換した後、該封板(20)を該容器(30)に溶接することを特徴とする高圧ガスの充填方法。
  2. 該金属パッキン(40)は、少なくとも一つの鋭角を有する断面形状をなし、該内周(41)は該鋭角の頂部が連続して形成されたもので、該突起(24)は該脚部(22)の外周に形成されており、該突起(24)を該内周(41)に当接させることにより該脚部(22)表面と該金属パッキン(40)との間に該ガス充填間隙(S)を形成する請求項1に記載の高圧ガスの充填方法。
  3. 該容器(30)の底部(32)を通電可能な状態で支持し、該封止手段(5)を溶接用電源(10)に接続し、該封板(20)を該開口部(31)に抵抗溶接する請求項1又は2に記載の高圧ガスの充填方法。
  4. 該溶接用電源(10)を、該空間(4)に接続された該充填ガスの濃度分析計(18)により、該濃度分析計(18)の計測値が閾値以下に移動した場合にON制御する請求項3に記載の高圧ガスの充填方法。
  5. 該充填ガスを該空間(4)及び該容器(30)の内部に注入する前に、該空間(4)の内部を真空引きする請求項1〜4のいずれか一つの項に記載の高圧ガスの充填方法。
  6. 該充填ガスを、該空間(4)及び該容器(30)の内部に注入する前に、バッファ容器(15)に貯蔵しておく請求項1〜5のいずれか一つの項に記載の高圧ガスの充填方法。
  7. 天板(21)と、該天板(21)の外周に鍔(21a)を残して該天板(21)の裏面に突出する筒状の脚部(22)とからなる本体(23)を有し、該本体(23)の高圧ガスを充填する容器(30)の開口部(31)に面する部分に突起(24)を備える封板(20)に、該脚部(22)外径より大きい内径(41)を有する環状で該突起(24)より軟質の金属パッキン(40)が介装され、該本体(23)と該金属パッキン(40)との間に該突起(24)を介してガス充填間隙(S)が形成されることを特徴とする充填口構造。
JP2002364524A 2002-12-17 2002-12-17 高圧ガスの充填方法及びその方法に使用する装置の充填口構造 Expired - Lifetime JP4482272B2 (ja)

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