JP4482207B2 - 口呼吸防止具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は免疫病等の原因になるといわれている口呼吸を防止する口呼吸防止具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、口呼吸を防止して、鼻呼吸により呼吸をできるようにするものが存在していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
人体には、人類にほぼ特有の直立二歩行と発語という行動様式によって生じる身体上の構造欠陥があり、この構造欠陥による障害が呼吸気道系と重力に対応する筋肉骨格系に発症する。
本願発明者は、上記の身体上の構造欠陥について長年研究を重ねている者であるが、口を気道として呼吸する口呼吸が可能なのは、哺乳動物では人類のみで、この口呼吸により種々の免疫病が発症することが明らかになった。
すなわち、口呼吸を続けていると空気と一緒に細菌やウイルスが吸い込まれ、これら細菌やウイルスが咽頭の周辺にある扁桃リンパ輪を直撃する一方、鼻を使わないために、鼻の奥にある扁桃リンパ組織にカビが生えたような状態となり、この結果、体内に病気を引き込むことになって、風邪や花粉症、アトピー性皮膚炎などの免疫病を発症させるばかりでなく、さらに重篤な場合は、白血病や膠原病、関節リュウマチ、あるいは偏頭痛などを引き起こすこともあるという欠点があった。
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、上下の歯の外周部を覆うように取付けて、口呼吸できないようにして、本来の鼻呼吸をさせることにより、免疫病等の発症を未然に防止することができる口呼吸防止具を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は上下の歯の外周部を覆うように取付けることができる可撓性材製の弧状の前庭プレートと、この前庭プレートの背面ほぼ中央部に薄肉部を介して一体形成されたほぼ半円弧形状で舌を口腔から突き出すのを防止するとともに、舌を上部に位置させることができる舌ストッパー片と、前記前庭プレートの前面ほぼ中央部に前方へ突出するように一体形成されたガイド片とで口呼吸防止具を構成している。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0008】
図1ないし図7に示す本発明の第1の実施の形態において、1は本発明の口呼吸をできないようにして鼻呼吸させることができる口呼吸防止具で、この口呼吸防止具1は上下の歯2、3の外周部を覆うように取付けることができる、人体に無害のポリエチレン、シリコーン、軟質レジン等の可撓性合成樹脂材製の弧状で中央部が小幅寸法となるように形成された前庭プレート4と、この前庭プレート4の背面ほぼ中央部に薄肉部5を介して一体形成された、ほぼ半円弧形状で舌6を口腔から突き出すのを防止することができる薄肉状の舌ストッパー片7と、前記前庭プレート4の前面ほぼ中央部に前方へ突出するように一体形成された、取付け時に指先でつかむことができるガイド片8とで構成されている。
【0009】
上記構成の口呼吸防止具1はガイド片8を持って口を開き、舌ストッパー片7を舌6の下部に位置するように口の中に入れるとともに、前庭プレート4を上下部の歯2、3の外周部を覆うように位置させて、上下部の歯2、3で舌ストッパー片7の根元部分を噛んだ状態で使用する。
このような取付け状態では口呼吸を行なおうとしても、前庭プレート4で口の開口部がふさがれた状態となり、口呼吸が阻止され、鼻呼吸をせざるを得なくなる。
【0010】
【発明の異なる実施の形態】
次に、図8ないし図24に示す本発明の異なる実施の形態につき説明する。なお、これらの本発明の異なる実施の形態の説明に当って、前記本発明の第1の実施の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0011】
図8ないし図11に示す本発明の第2の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、前庭プレート4Aに所定間隔で該前庭プレート4Aを上下の歯2、3の外周部を容易に覆うように回動させることができる複数個のギャザー9を形成するとともに、舌ストッパー片7Aに舌が下部に入り込むのを阻止する複数個、本発明の実施の形態では3個の突起部10、10、10を形成した点で、このように構成した口呼吸防止具1Aにしても、前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【0012】
図12ないし図14に示す本発明の第3の実施の形態において、前記本発明の第2の実施の形態と主に異なる点は、犬歯部位を透孔11、11となるように形成した舌ストッパー片7Bを用いた点で、このように形成された舌ストッパー片7Bを用いて構成された口呼吸防止具1Bは、前記本発明の第2の実施の形態と同様な作用効果が得られるとともに、使用時に犬歯で舌ストッパー片7Bを損傷させることがなく、長期間使用することができる。
【0013】
図15および図16に示す本発明の第4の実施の形態において、前記本発明の第3の実施の形態と主に異なる点は、奥歯部位をジャバラ状12、12に形成した舌ストッパー片7Cを用いた点で、このように形成された舌ストッパー片7Cを用いて構成した口呼吸防止具1Cにしても、前記本発明の第3の実施の形態と同様な作用効果が得られるとともに、奥歯によって舌ストッパー片7Cが損傷するのを効率よく防止することができる。
【0014】
図17ないし図19に示す本発明の第5の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、前庭プレート4の前面ほぼ中央部に、棒状のガイド片8Aを形成するとともに、該前庭プレート4の背面ほぼ中央部に金属材、合成樹脂材等の複数個、本発明の実施の形態では上端部に2個の紐13、13を介して、弧状の方形状の舌ストッパー片7Dを接続した点で、このように構成した口呼吸防止具1Dにしてもよい。
【0015】
図20に示す本発明の第6の実施の形態において、前記本発明の第5の実施の形態と主に異なる点は、2個の紐13、13を舌ストッパー片7Dの下端部に取付けた点で、このように構成した口呼吸防止具1Eにしても、前記本発明の第5の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【0016】
図21に示す本発明の第7の実施の形態において、前記本発明の第6の実施の形態と主に異なる点は、舌ストッパー片7Dを前庭プレート4の背面ほぼ中央部の2個の紐13、13と、前庭プレート4の両端部の中央部と舌ストッパー片7Dの両側下端部とを接続する2個の紐14、14とで接続した点で、このように構成した口呼吸防止具1Fにしても、前記本発明の第6の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【0017】
図22に示す本発明の第8の実施の形態において、前記本発明の第5の実施の形態と主に異なる点は、鼻孔に挿入することにより鼻孔を拡大して鼻呼吸を容易にするための鼻孔拡大装置15を紐16を介してガイド片8Aに取付けた点で、このように構成した口呼吸防止具1Gにしてもよい。
【0018】
図23および図24に示す本発明の第9の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、前庭プレート4の前面ほぼ中央部に誤飲防止用の紐17を取付けることができる透孔18が形成されたガイド片8Bを形成した点で、このように構成した口呼吸防止具1Hにしてもよい。
【0019】
なお、前記本発明の各実施の形態では前庭プレートを人体に無害の可撓性合成樹脂材で形成したものについて説明したが、本発明はこれに限らず、抗菌性合成樹脂材やキシリトールを含有あるいは付着させた合成樹脂材を用いてもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0021】
(1)上下の歯の外周部を覆うように取付けることができる可撓性材製の弧状の前庭プレートと、この前庭プレートの背面ほぼ中央部に薄肉部を介して一体形成されたほぼ半円弧形状で舌を口腔から突き出すのを防止するとともに、舌を上部に位置させることができる舌ストッパー片と、前記前庭プレートの前面ほぼ中央部に前方へ突出するように一体形成されたガイド片とからなるので、上下の歯の外周部を覆うように取付けることにより、口の開口部が覆われ、口呼吸が阻止され、自動的に鼻呼吸を行なうことができる。
したがって、口呼吸する習癖が是正されて、呼吸を鼻呼吸により行なうようになるので、口呼吸により空気と一緒に細菌やウイルスが吸い込まれることによって生じていた風邪や花粉症、アトピー性皮膚炎などの免疫病を発症させるおそれがなくなるばかりでなく、口呼吸に起因すると考えられる顔や背骨などのゆがみを防止できる。
【0022】
(2)前記(1)によって、構造が簡単であるので、容易に製造することができるとともに、使用も、前庭プレートが上下の歯の外周部を覆うように位置させるだけでよく、容易に取付けて使用することができる。
【0023】
(3)前記(1)によって、舌ストッパー片によって舌を口腔から突き出すのを効率よく阻止できる。
したがって、舌の押し圧によって前歯が出っ歯状態になるのを確実に阻止することができる。
【0024】
(4)前記(1)によって、取付け時にガイド片をつまんで容易に取付けることができるとともに、口の中での上下移動をガイド片で阻止することができる。
【0025】
(5)請求項2も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の使用状態の縦断面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の使用状態の横断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の平面図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の正面図。
【図5】本発明の第1の実施の形態の背面図。
【図6】本発明の第1の実施の形態の側面図。
【図7】図3の7−7線に沿う断面図。
【図8】本発明の第2の実施の形態の平面図。
【図9】本発明の第2の実施の形態の正面図。
【図10】本発明の第2の実施の形態の背面図。
【図11】図8の11−11線に沿う断面図。
【図12】本発明の第3の実施の形態の平面図。
【図13】図12の13−13線に沿う断面図。
【図14】本発明の第3の実施の形態の背面図。
【図15】本発明の第4の実施の形態の平面図。
【図16】本発明の第4の実施の形態の背面図。
【図17】本発明の第5の実施の形態の横断面図。
【図18】本発明の第5の実施の形態の縦断面図。
【図19】本発明の第5の実施の形態の斜視図。
【図20】本発明の第6の実施の形態の斜視図。
【図21】本発明の第7の実施の形態の斜視図。
【図22】本発明の第8の実施の形態の斜視図。
【図23】本発明の第9の実施の形態の平面図。
【図24】本発明の第9の実施の形態の正面図。
【符号の説明】
1、1A〜1H:口呼吸防止具、
2:上の歯、 3:下の歯、
4、4A:前庭プレート、5:薄肉部、
6:舌、
7、7A〜7D:舌ストッパー片、
8、8A、8B:ガイド片、
9:ギャザー、 10:突起部、
11:透孔、 12:ジャバラ状、
13:紐、 14:紐、
15:鼻孔拡大装置、 16:紐、
17:紐、 18:透孔。
Claims (2)
- 上下の歯の外周部を覆うように取付けることができる可撓性材製の弧状の前庭プレートと、この前庭プレートの背面ほぼ中央部に薄肉部を介して一体形成されたほぼ半円弧形状で舌を口腔から突き出すのを防止するとともに、舌を上部に位置させることができる舌ストッパー片と、前記前庭プレートの前面ほぼ中央部に前方へ突出するように一体形成されたガイド片とからなることを特徴とする口呼吸防止具。
- 前庭プレートには所定間隔で該前庭プレートを上下の歯の外周部を容易に覆うように回動させることができる複数個のギャザーが形成されていることを特徴とする請求項1記載の口呼吸防止具。
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