JP4481629B2 - 比重選別方法 - Google Patents

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Description

この発明は、一般廃棄物、産業廃棄物、及び家電リサイクル処理等に使用される比重選別方法に係り、特にシュレッダーダストなどの多種混在物を分別回収して再利用を図る廃プラスチック等の比重選別方法に関する。
多量に排出される廃棄物の中でもプラスチック系の廃棄物は増加の一途をたどっており、その処理対策に苦慮する現状にある。特に廃棄されるOA機器や家庭電化製品には、廃棄製品の一体破砕前の解体処理では十分に分離できない様々な種類のプラスチックが使用されており、これらのプラスチックは一体破砕後にいわゆるシュレッダーダストとなり、再利用する手立てが少ないために、焼却あるいは埋立られる等、循環型社会形成のための大きな障害となっている。
OA機器や家庭電化製品で使用されるプラスチックは、3大汎用プラスチックであるポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)が中心であり、電線被覆材などの塩化ビニル(PVC)や絶縁機能材料であるフェノール(PF)やポリブチレンテレフタレート(PBT)、難燃機能を付与した難燃PSや難燃ABSなどを含むため、上記シュレッダーダストはこれらプラスチックの混合品であるとともにウレタンなどの軽質物や微少な金属片など前工程で十分に回収されなかった異物類を含む。
上記シュレッダーダストから量的な確保が可能で、再使用が容易なPP、PS、及びABSを選別するためには、夫々の比重がPP(約0.9)、PS(約1.05)、ABS(約1.05)であり、これ以外の樹脂や金属の比重が1.1を上回ることが多く、比重による選別が効果的であり、又、ウレタン(比重約0.6〜0.7)などの軽質物も比重による選別除去が好適に使用できる。
しかし選別されたプラスチック類が、夫々PP、ABS、PSに分けられた後に、再成形しリサイクルされる場合には、いずれのプラスチックも他のプラスチックが混入すると著しい物性(強度や伸び等)の低下が生じる場合が多く、これら廃プラスチックの選別は非常に高精度な品位が求められる。
そこで、このような廃プラスチックを選別する方法として、例えば、特許文献1で示される浮沈選別方法や特許文献2で示される液体サイクロン(登録商標)による方法などが提案され、一部で実用化されている。又、例えば、非特許文献1にはジグ選別の方法が記載されている。
浮沈選別法は、水等の液体媒体中に破砕されたプラスチックを分散させ、媒体よりも比重の小さなプラスチックと、それよりも比重の大きなプラスチックを簡易に分離できる方法である。液体媒体を水、塩水、塩素化有機溶剤など比重の異なる、いわゆる重液を使用し、或いは微小なフェロシリコンなどの固形物を分散させた、いわゆる擬重液を使用することによって、様々な比重を持つ破砕プラスチックを簡易に選別することができる(例えば、特許文献1参照)。
液体サイクロン(登録商標)による方法は、円筒状容器内で液体媒体とともに破砕プラスチックを円周流動させ、遠心力により液体媒体よりも比重の大きな粒子とそれより比重の小さい粒子を、上記浮沈選別よりも効率的に選別することができる。上記浮沈選別と同様に液体媒体の比重を適正に選定することにより、様々な比重での選別が可能である(例えば、特許文献2参照)。
又、ジグ選別の方法は、スクリーン上に破砕された混合プラスチックを配置し、スクリーン下部から媒体流などで上下運動を与えることにより、比重による初期沈降速度差を利用し夫々のプラスチック種毎に成層させることによって選別する。この方法は、湿式でも乾式でも実施可能であるが、破砕された混合プラスチックの比重差や大きさのばらつきなどを考慮すると、媒体との比重差が小さい湿式を使用すれば高精度な選別が実現できる(例えば、非特許文献1参照)。
特開昭56−56246号公報 国際公開WO98/41374 「廃棄物・リサイクル事典」産調出版 1995年
しかし、浮沈選別では水等の液体媒体とともに空気が選別精度に影響するため、たとえ脱泡装置や攪拌装置を備えたとしても、その選別精度を高めることが難しい。すなわちプラスチック類は本来親水性が低く、一旦空気に触れると表面張力により水よりも比重の大きなPSやABSでも容易には沈降せず、又、水中にあっても微少な泡と接触しやすくPS、ABSでも浮上又は中間に漂う様な挙動を示す場合が多い。
一方、液体サイクロン(登録商標)による方法では、空気に触れさせずに媒体中でのみ比重分別が進行するため空気による選別精度の劣化は生じにくい。
しかし浮沈、液体サイクロン(登録商標)いずれの方法でも、多種類の材料が混在する異種混合破砕プラスチックを選別するには、様々な比重液を使用する装置を多段に構成する必要がある。最も汎用性の高いPP、PSの2種類のプラスチックを選別回収する場合にも、
(1)軽比重液を使用したウレタンなどの軽質物の除去
(2)PPの回収
(3)PSの回収
と3段の選別槽が必要になる。
上記(1)の軽比重液を使用した軽質物の除去を実施する場合には、アルコールなどの軽比重液が利用できるが、可燃性の高い炭化水素類では実操業上の安全確保に大きな問題があり、不燃の軽比重液としては適当な媒体が存在しない。
上記(2)PPの回収には水等の汎用の媒体が利用でき、上記(3)PS/ABSの回収には比重1.1程度の媒体があれば良く、例えば塩水などが利用できる。しかし多段であるために、前工程の媒体の持ち込み汚染や媒体の温度等による媒体の比重変動があり、安定した選別操業を実現するには多大な労力を伴う。
一方、前述の如くジグ選別機では、湿式の方法を用いれば高い選別精度を実現することができる。ジグ装置の特徴として、媒体に沈むものであれば特殊な比重液を使用しなくとも様々な比重の粒子を成層選別できるため、比重液の安定性を確保するために格別の対応をする必要が無いなど外乱に強い選別装置を実現できる。
しかし前述の(1)から(3)のようなプラスチックの回収を実施する場合には、(3)PS/ABSの回収は容易に実現できるものの、特に(1)軽質物の除去を実現するためには適当な媒体が存在しない。
以上の各選別方法、装置の特徴を生かして上記(1)から(3)の選別を実現する組合せを考えると、(2)の選別には水を利用した液体サイクロン(登録商標)を利用し、(3)の選別にはジグを利用することで容易に実現が可能ながら、(1)の選別は実現不可能であり、又、過大な設備投資が必要となるなど実現には大きな課題がある。
以上のような選別精度以外の実操業上の問題点として、湿式選別を実施したときの廃水処理に係わる設備が過大となり、操業費用を著しく上昇させることが挙げられる。
従来の比重選別の方法においても、廃水処理に係わる費用低減のため通常は水等の媒体を循環利用するが、被選別粒子の汚れが媒体中に流出し蓄積することになるため、媒体の比重が変動しがちであり、又、媒体中に蓄積した汚染物により被選別粒子が逆汚染させることにもなるため、種類毎に選別されても十分な機能を発揮できない低レベルの材料としてしか利用されない。
OA機器や家庭電化製品のシュレッダーダストについては、長期間使用されたのちに破砕された残渣であるため、泥汚れや埃の類、洗剤滓、食物、カビなどが汚染物として挙げられる。これら以外に一部の部品、例えば接点金属や可溶栓、リレー等には水銀やカドミウム等有害重金属等が使用されており、これら部品は必ずしも一体破砕前に取り外すことができないものもあるため、シュレッダーダスト中に含まれてしまう。
従って、選別操業上の作業環境の問題、被選別材料の清浄度や特性維持の問題、さらには環境への影響などを考慮すると十分な廃水処理が必要不可欠となり、リサイクル材料のコストを低減できない大きな要因となっている。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、多種類の比重液を使用する必要が無く、高比重物から低比重物まで同一の方法、装置で高精度な廃プラスチック類の選別が可能であり、さらに多種類の材料を同時選別可能な比重選別方法を提供することを目的とする。
さらにリサイクルされた材料の清浄度が高く、加えて、水を媒体にした時の廃水処理費用を著しく低減する比重選別方法を提供することを目的とする。
この発明に係る比重選別方法は、媒体中で被選別粒子を強制的に沈降させた後に浮上させる行為を繰り返すことによって、被選別粒子を比重毎に浮上側に成層させ選別することを特徴とする。
この発明に係る比重選別方法は、媒体中で被選別粒子を強制的に沈降させた後に浮上させる行為を繰り返すことによって、被選別粒子を比重毎に浮上側に成層させ選別するので精度の高い比重選別を提供できる。
実施の形態1.
本実施の形態では、手操作で本発明の浮上成層選別を実施検証した。媒体には水を使用し、被選別粒子には粒子径4mm前後のPP粒子13と軽質物12(ウレタン粒子)を混合させたものを用いた。スクリーン11には目開き1mmのSUS製メッシュをハンドルユニット17に固定して用いた。
図1は実施の形態1を示す図で、被選別粒子の成層状態を示す図である。実際の操作を図1に従って説明する。スクリーン容器15内に被選別粒子(PP粒子13と軽質物12の混合物)を入れ、水16を蓄えた水槽14内に挿入した。ハンドルユニット17を持って、
(1)スクリーン容器15を水中に保持し、
(2)約50mm下方に移動させた後、素早く元の位置に戻し、被選別粒子がスクリーン11下に浮上しきるまで保持した。これを数回繰り返すことによって、
(3)被選別粒子の成層状態が観察された。
一般に水等の媒体中で浮上または沈降している粒子には、重力、浮力及び抗力が働く。
M(dv/dt)=Mg−Mg(ρL/ρs)−Cd(A・ρL・v/2)(1)
ここで、Mは粒子の質量、dv/dtは粒子の加速度、gは重力加速度、ρLは媒体の比重、ρsは粒子の比重、Cdは抗力係数、Aは粒子の沈降又は浮上方向の投影面積、vは沈降又は浮上速度である。
沈降又は浮上初期においては、速度が0であるため抗力項は無視できるので、(1)式は、(2)式のように整理できる。
dv/dt=g(1−ρL/ρs) (2)
本実施の形態では、PP粒子13の比重、軽質物12の比重とも媒体である水の比重よりも小さいため、(2)式の右辺は負の値となり、いずれの粒子も浮上方向の加速度を持つことになるが、この加速度は粒子の比重によって異なるので比重による浮上速度差が生じることになる。一方、浮上が開始されると(1)式の抗力項(第3項)が無視できなくなり、速度の上昇とともに抗力が増加し、いずれは力が釣り合い、一定の速度で浮上することとなる。
(1)式の右辺の抗力項(第3項)は、粒子の投影断面積に比例するため、粒子の大きさや形状により異なることになる。しかし浮上開始時には比重に大きく依存して速度が決められるため、多数の粒子が競争浮上しスクリーン下で堆積する場合には、浮上と停止を繰り返せば、粒子の大きさや形状の影響が小さくなり、比重に従った成層状態を作り出すことができる。
この考え方は沈降現象でも同様に示すことができ、従来からジグ選別装置の成層原理として説明されてきた。本発明者はジグで説明されてきた繰返し沈降による成層現象を、浮上側にもあてはめ、本実施の形態によって実際に被選別粒子を比重毎に成層させることができることを検証した。
しかも浮上側で成層選別が実施可能であれば、これまでジグ選別装置では非実用的な軽質溶剤等を使用しなければ選別不可能であった軽質粒子を選別可能となり、例えば最も汎用的なプラスチックであるPPを、混合破砕粒子の中から高精度かつ容易に分別しリサイクルすることが可能となる。
実施の形態2.
実施の形態2では、家電の破砕物から生じるシュレッダーダストを、塩水を媒体として浮上成層選別を行った。図2は実施の形態2を示す図で、比重選別装置模式図である。以下、図2に従って説明する。
家電破砕物から生じるシュレッダーダストは、冷蔵庫から発生するウレタンなどの軽質物12、洗濯機の外装や冷蔵庫の内部部品等のPP粒子13、エアコンの室内機ボディなどのPS粒子21及び電装品回りの重質プラスチックや微少な被覆電線、アルミ箔、銅線などの重質物22を含む。これらから量的に採取が可能で、高純度で分別できれば再利用の可能性が高い、PP粒子13及びPS粒子21を取り出す。
シュレッダーダストは6mmアンダー4mmアッパーに粉砕、調整し、媒体には比重1.1に調整した塩水24を用いた。又、媒体内で被選別粒子を強制沈降、浮上させるにはスクリーン11を上下動作させることによって行った。媒体中に被選別粒子を供給するために供給口23にはスクリューコンベアーを用いた。
媒体比重は1.1であるため、重質物22は、被選別粒子を媒体中に供給した時点で沈降し装置の下部排出口26から排出される。重質物22の中には供給時に空気などを巻き込み浮上するものも認められたが、スクリーン11での上下運動の際攪拌され空気と分離し沈降することが確認された。単純な浮沈選別とは異なり、直接媒体中に被選別粒子を供給し、上下に攪拌されるので、浮沈の分離精度も著しく向上する。
浮上した軽質物12、PP粒子13、PS粒子21の混合物はスクリーン11下で強制沈降、浮上を繰り返すうちに成層され、最も高い位置に層を作る軽質物12が上部前排出口27より排出される。残りのPP粒子13及びPS粒子21は堰構造を乗り越え2段目のスクリーンに移動する。
2段目のスクリーンでも上記と同様に残りの粒子が成層され、PP粒子13が上部後排出口28から排出され、最後にPS粒子21が堰構造を乗り越え最終排出口29から排出される。
本実施の形態の方法によれば、単一の装置で4種類の異種混合破砕物を高精度に選別することができる。数種の比重液を用いて浮沈又は液体サイクロン(登録商標)を用いる方法に比べて、危険な可燃性溶剤を使用する必要が無く、又、媒体として使用する比重液が1種類のみなので、他の選別槽からの汚染などによる比重変動を回避でき、容易な選別操業を実現することが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態3では、上下2枚のスクリーン11間に被選別粒子を供給し、上側スクリーン11直下と下側スクリーン11上で同時に被選別粒子を成層させ選別した。図3は実施の形態3を示す図で、比重選別装置模式図である。
水槽内部に目開き1mmのスクリーン11が上下2枚設置されており、水槽下部の上下水流発生装置31は空気ポンプ32、空気タンク33から空気を圧送、排出することにより、上下水流を発生させる。
被選別粒子は実施の形態2と同様の6mmアンダー4mmアッパーに破砕した家電シュレッダーダストであり、媒体は水34である。
予め粒子混合タンク35で家電シュレッダーダストと媒体である水34とを混合し、供給ポンプ36で選別水槽に供給する。選別水槽内で水34より比重の小さいPP粒子13と軽質物12が浮上し上側スクリーン直下に堆積する。一方水34より比重の大きなPS粒子21と重質物22は沈降し下側スクリーン上に堆積する。
夫々の粒子は上下水流発生装置31により上下に動かされ、上部スクリーン直下ではPP粒子13と軽質物12が強制沈降、浮上を繰返し成層される。同時に下側スクリーン上ではPS粒子21と重質物22が強制浮上、沈降を繰返し、一般のジグ選別機と同様の作用を受けて成層される。
成層された上下の堆積層は比重位置検出装置37で制御されながら、夫々上下の堰を境に選別される。尚、比重位置検出装置37は一般のジグ選別機で使用されているフロート方式の検出装置が使用可能である。
実施の形態3の方法によれば、実施の形態2と同様に1つの選別装置で4種類の異種混合破砕物を高精度に選別可能である。しかも本方法によれば、媒体として水が使用できるので、媒体の比重管理がさらに容易となり、又、設備の塩害対策や選別された粒子の再洗浄なども不要となるため、さらに安定した高精度な選別作業が実現可能となる。
本実施の形態を実施する場合には、成層される粒子の厚さによっては上下水流の圧力損失が異常に大きくなり、強制沈降又は強制浮上させる十分な流速が確保できないことがある。この場合、成層させる厚さを被選別物の供給量や供給水量などを調整することにより制御可能であり、さらにバイパス機構を設けるなどすれば容易に対応可能である。
実施の形態4.
上記実施の形態2や実施の形態3では、単一の比重液のみを使用するため、比重液同士の汚染による比重変動などは生じないが、被選別粒子であるシュレッダーダストは製品時の泥汚れ、埃汚れなどで汚染されており、これら汚染物による比重液の比重変動は回避できない。又、これら汚染物は被選別粒子の見かけ比重を変化させるため、選別精度にも悪影響を与える。
実施の形態4ではこれらシュレッダーダスト中の汚染物の混入を排除し、より高精度な比重選別を可能とするために、前工程で被選別粒子を湿式洗浄した。さらに本システムで生じる廃水の処理費用を最小化しつつ、被選別粒子の清浄度を確保するための水循環システムを構成した。
図4は実施の形態4を示す図で、比重選別システム模式図である。比重選別システムを図4に従って説明する。被選別粒子はOA機器及び家庭電化製品のシュレッダーダストであり、比重選別を行う比重液は水である。
被選別粒子はストッカー42に蓄えられ、一定速度で湿式洗浄機41に供給される。ここで、本実施の形態では、粒子と水を混合摩擦させて洗浄する摩擦洗浄機を使用した。本洗浄装置は十分な粒子洗浄が可能であれば、例えば湿式の破砕機などを利用しても良い。湿式洗浄機41には被選別粒子とともに洗浄給水43が供給され、上部から洗浄された被選別粒子が排出され、下部より洗浄排水45が排水される。
洗浄された被選別粒子は粒子混合タンク35に供給され、上記実施の形態3で説明した通りの比重選別装置47で材料毎選別される。比重選別装置47から夫々の材料が排出されるときには比重液である水も同時に比重槽排水46として排水されるが、この水は循環ポンプ48によって粒子混合タンク35に戻される。このとき一部の排水は洗浄戻し水50として前工程の洗浄給水43に加えられる。一方、粒子混合タンク35には、新水51が加えられており、比重選別装置内の水は常に清浄な状態に保たれる。
湿式洗浄機41からの洗浄排水45はフィルターユニット52で濃縮処理され、清浄化した水は洗浄給水43となる。逆に濃縮水49は高濃度の汚染分を含む廃水として廃水処理される。
実施の形態4では、フィルターユニット52としてクロスフロータイプの濾過装置に0.1μmのマイクロフィルターを使用したので、処理水の外観は無色透明なものが得られた。又、このフィルターユニット52によって洗浄排水45は約10分の1まで濃縮することができた。
本方法によれば、予め被選別粒子を洗浄するので、被選別粒子の見かけ比重の変動による選別精度の悪化が無く、さらに廃水処理される廃水量を著しく低減できる一方で、比重選別で使用される比重水44の清浄度も維持でき、合わせて比重液は被選別粒子の仕上げ洗浄効果をもっているため、選別された各材料の清浄度も非常に高いものとなり、要求特性の高い材料へのリサイクルをも可能とすることができる。
前述の如くOA機器や家庭電化製品シュレッダーダストは、泥、埃、洗剤滓、食物、カビなどで汚染されており、さらに微量の有害な重金属なども含む。これらは湿式洗浄機41で洗浄給水43に溶解、分散されて被洗浄粒子は清浄化されるが、上記汚染物の内、水に溶解する成分についてはフィルターユニット52では処理されないため、洗浄給水43内に蓄積し、この成分が溶け込んだ洗浄水が再度供給されることになる。
しかし、水の分散効果及び、比重選別装置47の比重液による仕上げ洗浄効果により、選別された材料が十分リサイクルできる清浄度であることを、選別物の機械物性や有害重金属の分析などによって確認した。
尚、本発明は、以上述べた実施の形態において説明し、かつ図面に示した比重選別方法や比重選別システムに限定されるものでは無く、例えば浮沈選別や液体サイクロン(登録商標)と組み合わせて、水浮上物のみを浮上成層選別することや、比重選別システムにおいては前工程で湿式破砕機による洗浄を行うことや、フィルターユニット52を吸引濾過方式とするなど、その要旨を脱し得ない範囲で種種変形して実施することができる。
実施の形態1での被選別粒子の成層状態である。 実施の形態2の比重選別装置模式図である。 実施の形態3の比重選別装置模式図である。 実施の形態4の比重選別システム模式図である。
符号の説明
11 スクリーン、12 軽質物、13 PP粒子、14 水槽、15 スクリーン容器、16 水、17 ハンドルユニット、21 PS粒子、22 重質物、23 供給口、24 塩水、25 スクリーン駆動装置、26 下部排出口、27 上部前排出口、28 上部後排出口、29 最終排出口、31 上下水流発生装置、32 空気ポンプ、33 空気タンク、34 水、35 粒子混合タンク、36 供給ポンプ、37 比重位置検出装置、38 粒子排出装置、41 湿式洗浄機、42 ストッカー、43 洗浄給水、44 比重水、45 洗浄排水、46 比重槽排水、47 比重選別装置、48 循環ポンプ、49 濃縮水、50 洗浄戻し水、51 新水、52 フィルターユニット。

Claims (7)

  1. 被選別粒子よりも比重の大きな媒体中に、前記被選別粒子の大きさよりも目開きの小さなスクリーンを配置し、前記スクリーン下に前記被選別粒子を配置し、前記スクリーンを断続的に上下動作させるか、あるいは断続的に前記媒体に上下流を発生させることによって前記被選別粒子を強制沈降、浮上させ、前記スクリーン下に前記被選別粒子を比重毎に成層させ選別することを特徴とする比重選別方法。
  2. 前記被選別粒子が多数種類の材料の混合物であり、前記被選別粒子を前記媒体中に供給した時点で先ず前記媒体より比重の大きい前記被選別粒子を下部から排出し、前記媒体より比重の小さい浮上した混合物をスクリーン下で強制沈降、浮上を繰り返して成層して最も軽い前記被選別粒子を排出し、他の浮上した混合物を次のスクリーンに移動させて、同様にスクリーン下で強制沈降、浮上を繰り返して成層して上層の前記被選別粒子を排出し、これを繰り返すことで選別することを特徴とする請求項記載の比重選別方法。
  3. 前記被選別粒子がシュレッダーダストであり、前記媒体として塩水を用いることを特徴とする請求項記載の比重選別方法。
  4. 被選別粒子が多数種類の材料の混合物であり、媒体中に前記被選別粒子の大きさよりも目開きの小さなスクリーンを上下に2枚配置し、被選別粒子を前記スクリーン間に導入するとともに、断続的な前記媒体の上下流、あるいは断続的な前記スクリーンの上下動作により、上側のスクリーン直下に前記媒体よりも比重の小さな前記被選別粒子を比重毎に成層させ、下側のスクリーン上に前記媒体よりも比重の大きな被選別粒子を比重毎に成層選別させることを特徴とする比重選別方法。
  5. 前記被選別粒子がシュレッダーダストであり、前記媒体に水を用いることを特徴とする請求項記載の比重選別方法。
  6. 前記被選別粒子を比重選別する前工程で、前記被選別粒子を洗浄する工程を備えることを特徴とする請求項記載の比重選別方法。
  7. 比重選別の媒体を水とし、選別工程の水を循環利用する際、一定量の排水を前工程の湿式洗浄工程での洗浄水として利用し、前記湿式洗浄工程での洗浄排水にフィルター処理を施し洗浄水として再利用することを特徴とする請求項記載の比重選別方法。
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