JP7142455B2 - 樹脂用比重分別装置及び樹脂用比重分別方法 - Google Patents

樹脂用比重分別装置及び樹脂用比重分別方法 Download PDF

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Description

本発明は、湿式比重選別の技術に係り、詳しくは槽に投入された異なる比重の樹脂片と水とを含む分別媒体における樹脂片を、比重毎に分別する樹脂用比重分別装置及び樹脂用比重分別方法に関する。
従来、例えば、廃品家電機器に使用されている樹脂へのリサイクルを実施する場合には、手動で工具等を用いて解体できる部分が限られている。このため、小さな部品、或いは複雑な構成の部品については、機器機械を用いて破砕し、金属、樹脂等を選別した上、リサイクル材とする必要がある。
こうした場合、各材料が破砕されて混合された状態となり、その状態でそれぞれの材料を分別することが要求されるため、高度な選別技術が必要とされる。このうち、金属については、比重、電気的・磁気的な力を作用させることにより、比較的容易に選別を行うことができる。ところが、破砕されて混合された樹脂については、電気的・磁気的な力を作用させての選別を実施できない。
そこで、樹脂の選別については、個々の樹脂片毎に近赤外分光等を用いて組成を調べて分別する手法、或いは、樹脂片の比重、静電気の帯電量等の相違により分別する手法が実施されている。後者の手法は、前者の手法と比べ、短時間で大量に処理を実施できるという利点がある。
例えば、比重が1より大きく、水に沈む樹脂片を比重毎に分別するためには、湿式比重選別と呼ばれる手法を適用することができる。この湿式比重選別は、比重の大きい樹脂片程、水中での沈降速度が速いことを利用したものである。具体的に云えば、槽内の水の動きとして、脈動する水中に比重の異なる樹脂片を混合させて投入すると、比重の大きい樹脂片の層が沈降して下方より順次形成されるため、比重毎に分別することができる。因みに、分別対象である樹脂片のサイズは、概ね5~10mmである。
樹脂の選別を比重で2種に分別する場合に関連する周知技術として、可変波形型空気動ジグ(例えば、非特許文献1参照)が挙げられる。この可変波形型空気動ジグでは、比重の異なる樹脂片と水とを含む分別媒体を槽に投入しておき、ベッドと呼ばれる比重の大きい樹脂片の層の厚さが一定になるように、ベッド高さ発信器でベッドの高さをモニタしながら、スライドゲートを調整する。このとき、比重の小さい樹脂片は、水の上下の脈動により、一定方向に水と一緒に流れ出る。比重の小さい樹脂片は、一定方向に流れ出たところで回収される。尚、流れ出た水は、循環されて槽に戻される。
この可変波形型空気動ジグによれば、一定方向に緩やかな水流が形成される。このため、水流の上流側より投入された樹脂片は、水流の下流側に徐々に移動しながら、比重毎に上下に分かれて、分別が行われることになる。
永田エンジニアリング株式会社「可変波形型空気動ジグ」資料番号:11‐011(改訂2011.11)
上記比重選別機能を持つ非特許文献1に係る可変波形型空気動ジグでは、比重の大きい樹脂片の層の厚さが、ベッド高さ発信器とスライドゲートとによって制御されている。これに対し、比重の小さい樹脂片の層の厚さは、制御されていない。
こうした場合、槽に投入される破砕された異なる比重の樹脂片について、比重の小さい樹脂片の割合が多い場合には、スライドゲートの付近で比重の小さい樹脂片が溜まることになる。これにより、比重の大きい樹脂片の層は、薄くなり、分別される比重の重い樹脂片に対して、比重の小さい樹脂片が混じる。このため、分別精度が下がってしまうという問題が生じる。
これに対し、槽に投入される破砕された異なる比重の樹脂片について、比重の小さい樹脂片の割合が少ない場合には、比重の小さい樹脂片の層が十分に形成されない。これにより、干渉沈降が生じず、比重の大きい樹脂片の一部が、比重の小さい樹脂片の回収される側に流れ出す。このため、分別精度が下がってしまうという問題が生じる。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、槽に投入される異なる比重の樹脂片について、比重が大きい樹脂片と比重が小さい樹脂片との比率が変動しても、精度良く分別を実施できる樹脂用比重分別装置及び樹脂用比重分別方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の樹脂用比重分別装置は、水よりも比重が大きくて異なる比重の樹脂片を混合した混合樹脂片が投入される槽と、槽の高さ方向で水を脈動させる脈動発生装置と、槽の内部で比重別に樹脂片が槽の高さ方向に離間して設けられた複数の排出口側に移動するに伴い、水の中に沈降して形成される層の界面の高さを検出する検出装置と、検出装置による検出結果に基づいて、槽の内部における脈動を制御する制御装置と、を備え、脈動の制御によって、複数の排出口から樹脂片を分別して排出し、回収可能とする構成であって、混合樹脂片は、第1樹脂片と第2樹脂片とからなり、第2樹脂片の比重は、第1樹脂片の比重よりも大きく、検出装置は、第1検出装置と第2検出装置とを有し、第1検出装置は、槽の高さの上側に位置される第1樹脂片の層の上面と、水の領域との間の界面である第1界面の高さを検出し、第2検出装置は、槽の高さの下側に位置される第2樹脂片の層の上面と、第1樹脂片との間の界面である第2界面の高さを検出し、制御装置は、第1検出装置及び第2検出装置の検出結果に基づいて、脈動の制御として、脈動発生装置による水の脈動と、槽の複数の排出口のうちの下方側の排出口に設けられた排出機構による第2樹脂片の排出量と、混合樹脂片の投入速度と、における少なくとも一つを制御する。
また、上記目的を達成するために、本発明の樹脂用比重分別方法は、水よりも比重が大きくて異なる比重の樹脂片が混合された混合樹脂片を槽に投入し、脈動発生装置により槽の高さ方向で水を脈動させる状況下において、槽の内部で比重別に樹脂片が槽の高さ方向に離間して設けられた複数の排出口側に移動するに伴い、水の中に沈降して形成される層の界面の高さを検出装置で検出した結果に基づいて、制御装置が槽の内部における脈動を制御することによって、複数の排出口から樹脂片を分別して排出し、回収可能とする方法であって、検出装置によって、樹脂片のうち、槽の高さの上側に位置される比重の小さい第1樹脂片の層の上面を示す第1界面の高さを検出する工程と、検出装置によって、樹脂片のうち、槽の高さの下側に位置される比重の大きい第2樹脂片の層の上面を示す第2界面の高さを検出する工程と、制御装置によって、各工程で得られた検出結果に基づいて、脈動の制御として、脈動発生装置による水の脈動と、槽の複数の排出口のうちの下方側の排出口に設けられた排出機構による第2樹脂片の排出量と、混合樹脂片の投入速度と、における少なくとも一つを制御する工程と、を有する。
本発明によれば、上記構成又は方法により、槽に投入される異なる比重の樹脂片について、比重が大きい樹脂片と比重が小さい樹脂片との比率が変動しても、精度良く分別を実施できるようになる。
本発明の実施の形態1に係る樹脂用比重分別装置の全体的構成を示した概略図である。 図1に示す樹脂用比重分別装置に備えられる第1検出装置の細部構成を示す側面図である。 図1に示す樹脂用比重分別装置における制御装置に係る各部の動作処理の推移を示すシーケンス図である。 本発明の実施の形態3に係る樹脂用比重分別装置に備えられる槽と第1検出装置及び第2検出装置の一部とを上面方向から示した図である。 図4に示す槽と第1検出装置及び第2検出装置の一部とを横方向から示した図である。 図5に示す槽と第1検出装置及び第2検出装置の一部との一変形例を横方向から示した図である。 図5に示す槽と第1検出装置及び第2検出装置の一部との別変形例を横方向から示した図である。
以下、本発明の樹脂用比重分別装置及び樹脂用比重分別方法に係る幾つかの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る樹脂用比重分別装置の全体的構成を示した概略図である。
図1を参照すれば、この樹脂用比重分別装置1は、水よりも比重が大きくて異なる比重の樹脂片を混合した混合樹脂片が投入される槽2と、槽2の高さ方向で水を脈動させる脈動発生装置7と、を備える。即ち、ここでの槽2の内部には、混合樹脂片と水とが混合された分別用混合体Mが存在する。混合樹脂片は、比重の小さい第1樹脂片と、この第1樹脂片よりも比重の大きい第2樹脂片と、が材料として混合されたものである。また、槽2内には、混合樹脂片を溜めるための底部を成すように、多数の孔が形成された鋼板製のメッシュ6が設けられている。分別対象の樹脂片のサイズは、小さくて5mm位である。このため、メッシュ6の孔径は、それ未満であれば良い。
この樹脂用比重分別装置1において、分別用混合体Mは、槽2の内部で比重別に樹脂片が槽2の高さ方向に離間して設けられた排出口Em1、Em2側に移動するに伴い、比重の大きい第2樹脂片がメッシュ6上に沈降し、これによって、第2樹脂片の層M3が成層される。また、第2樹脂片の層M3上には、比重の小さい第1樹脂片の層M2が成層される。この結果、分別用混合体Mでは、混合樹脂片が第1樹脂片の層M2と、第2樹脂片の層M3と、に分けられる状態となる他、第1樹脂片の層M2上に樹脂のない水の領域M1が存在する。
樹脂用比重分別装置1は、槽2の内部で比重別に、樹脂片が水の中に沈降して形成される第1樹脂片の層M2、第2樹脂片の層M3の界面の高さを検出する検出装置と、槽2の高さ方向に離間して設けられた回収器19、20と、を備える。検出装置については、樹脂片のうち、槽2の高さの上側に位置される第1樹脂片の層M2の上面を示す第1界面の高さを検出する第1検出装置11と、槽2の高さの下側に位置される第2樹脂片の層M3の上面を示す第2界面の高さを検出する第2検出装置12と、を有する。回収器19、20は、排出口Em1、Em2から排出される第1樹脂片、第2樹脂片を比重別にそれぞれ回収する。
因みに、回収器19、20の内部についても、分別された樹脂片を比重別に溜めるための多数の孔が形成された鋼板製のメッシュ21、22が設けられている。槽2内に設けられたメッシュ6、並びに回収器19、20に設けられたメッシュ21、22の孔径は、何れも小さいサイズの樹脂片を通過させない程度に設定されている。排出口Em1は、槽2の高さ方向の上側に位置され、第1樹脂片を水と一緒に排出する役割を担う。排出口Em2は、槽2の高さ方向の下側に位置され、第2樹脂片を水と一緒に排出する役割を担う。但し、排出口Em2からは、水を一緒に排出させない構造にもできる。この点については、後文で詳述する。また、排出口Em2内には、排出機構としてのロータリーバルブ3が備えられている。ロータリーバルブ3は、制御装置13に接続されている。
樹脂用比重分別装置1は、回収器19、20を通して、第1樹脂片と第2樹脂片との排出時に混入した水を抽出後に貯える貯水槽18と、貯水槽18に貯溜された水を汲み上げて槽2へ循環させて供給する容量式のポンプ17と、を備える。このポンプ17は、水循環供給装置8を構成する。即ち、貯水槽18には、樹脂片の分別後の排出時に混入される水が、回収器19、20のメッシュ21、22を通して抽出された後、貯められる。
樹脂用比重分別装置1は、混合樹脂片が溜められ、混合樹脂片を槽2へ投入する混合樹脂片投入装置4を備える。また、樹脂用比重分別装置1は、第1検出装置11、第2検出装置12の検出の結果に基づいて、槽2の内部における脈動を制御する制御装置13を備える。
脈動発生装置7は、配管30、ピストン14、駆動モータ15、及び位置センサ16を備えて構成される。配管30は、槽2の底部に連通するように屈曲して形成されている。ピストン14は、配管30の開放端側の大径部分30aに挿入されて、鉛直方向に上下動する。駆動モータ15は、制御装置13からの指示に従って、ピストン14を駆動する。位置センサ16は、ピストン14の位置情報を検出して制御装置13へ送出する。駆動モータ15の駆動軸には、その一端側にピストン14が結合され、その他端側に位置センサ16が取り付けられている。この脈動発生装置7では、ピストン14が配管30の大径部分30aで上下動することにより、槽2の高さ方向で水の脈動が発生する。
水循環供給装置8は、ポンプ17の吸い込み側に取り付けられた配管40を含んでおり、その配管40の先端が貯水槽18内の底部側へ配置される。また、水循環供給装置8は、ポンプ17の吐き出し側に取り付けられた配管41も含んでおり、その配管41先端が槽2の開口上方の一端側、即ち、混合樹脂片投入装置4の投入管に接近した分別用混合体Mの流れ出し開始側に配置されている。
第1検出装置11は、本体から延在する支持棒の先端にフロートF1が取り付けられた構成であり、槽2の内部に溜められた分別用混合体M中の第1樹脂片の層M2の上面を示す第1界面の高さを検出する。因みに、界面とは、広義な意味では、槽2の内部の分別用混合体Mにおいて、異なる材質の境界面を示すものである。但し、ここでは第1樹脂片の層M2の上面を検出対象とする。このため、フロートF1が分別用混合体M中の水の領域M1と第1樹脂片の層M2の上面との界面を含む位置に配置されている。それ故、第1検出装置11は、樹脂上面の高さセンサと呼ばれても良い。
第2検出装置12は、本体から延在する支持棒の先端にフロートF2が取り付けられた構成であり、分別用混合体M中の第2樹脂片の層M3の上面を示す第2界面の高さを検出する。このため、フロートF2が第2樹脂片の層M3と第1樹脂片の層M2との界面を含む位置に配置されている。それ故、第2検出装置12は、樹脂界面の高さセンサと呼ばれても良い。
樹脂用比重分別装置1では、位置センサ16で検出されたピストン14の位置情報と第1検出装置11及び第2検出装置12の検出結果とを、用いて制御装置13が槽2の内部における脈動を制御する。具体的に云えば、制御装置13は、駆動モータ15の駆動量、ロータリーバルブ3の排出量、混合樹脂片投入装置4による槽2の内部への混合樹脂片の投入速度を指示する。尚、駆動モータ15の駆動量は、脈動発生装置7による水の脈動に関連する。ロータリーバルブ3の排出量は、第2樹脂片の排出量に関連する。更に、水循環供給装置8におけるポンプ17の吸い込み量に係る流入速度の指示を加えても良い。因みに、脈動の制御とは、槽2の中の水の動きに関連する物理的要素を示すものである。即ち、脈動の物理量である周期・振幅・波形に加え、これらに影響する混合樹脂片投入装置4から槽2の内部に投入される混合樹脂片の投入速度、循環する水量に係る流入速度等を含むものである。
この脈動の制御によって、分別用混合体Mを槽2の高さ方向である上下の脈動方向Pに脈動させる分別時に、槽2の高さ方向に離間して設けられた排出口Em1、Em2から、第1樹脂片、第2樹脂片を分別して排出できる。この結果、排出口Em1から第1樹脂片を回収器19で回収し、排出口Em2から第2樹脂片を回収器20で回収することができる。
因みに、周知の空気圧によって水の脈動を行う手法によれば、分別用混合体Mに含まれる水の中に孔を通して空気圧が加えられることになる。このため、水の中に空気が過剰に溶け込み、その過剰に溶け込んだ空気が樹脂片の表面で気泡となって付着する。この結果、気泡の付着した樹脂片が浮き上がる場合があるため、好ましくない。そうした点で、水の脈動をピストン14の動きで発生させる本実施の形態1の手法の方が望ましい。
実施の形態1に係る樹脂用比重分別装置1では、槽2の高さ方向である脈動方向Pで分別用混合体Mに脈動が加えられることにより、水及び第1樹脂片が排出口Em1から排出される。排出された水及び第1樹脂片は、回収器19に入ると、メッシュ21上で第1樹脂片のみが溜められる。排出された水は、メッシュ21の孔を通過した後、先端が貯水槽18上に延在するように配置された配管を通り、一旦貯水槽18に溜められる。
貯水槽18の水は、ポンプ17によって、汲み上げられてから配管40、41を通って再び槽2へ戻される。一定速度で水を貯水槽18から槽2に供給する場合、水の脈動の1周期の間に供給される水量と同量の水が、排出口Em1から排出される。槽2に供給される水の位置が、排出口Em1と反対側にあるため、分別用混合体Mに含まれる水は、上下の脈動方向Pに加え、図1中の左側から右側への緩やかな流れを生じる。尚、貯水槽18及び槽2で使用する水を更新するため、加水器を備えて一定流量の新しい水の投入と同量の排水とを行うようにしても良い。
混合樹脂片投入装置4には、振動型のフィーダー等を用い、一定速度で槽2内に混合樹脂片を投入することが望ましい。この混合樹脂片投入装置4によって、槽2に投入された混合樹脂片には、脈動が加えられる。これにより、第1樹脂片が上方へ、第2樹脂片が下方へと分けられる。また、左側から右側への緩やかな水の流れにより、混合樹脂片は左側から右側へ緩やかに移動する。このように、一定方向に緩やかな水流が形成されるため、一定方向における上流側より投入された混合樹脂片は、下流側に徐々に移動しながら、比重毎に上下に分かれて、第1樹脂片と第2樹脂片との分別が行われることになる。
尚、図1では、便宜上、混合樹脂片投入装置4の直下より第1樹脂片の層M2と、第2樹脂片の層M3とを、分離して描いている。しかし、実際には、混合樹脂片投入装置4の直下では、第1樹脂片と第2樹脂片とが混ざった状態であり、排出口Em1に向かうに従って、分離されるものである。第1樹脂片の層M2の上面(第1界面の高さ)は、第1検出装置11で検出される。また、第2樹脂片の層M3の上面(第2界面の高さ)は、第2検出装置12で検出される。但し、分別用混合体Mに脈動が加えられることによって、第1樹脂片の層M2の上面の第1界面の高さと、第2樹脂片の層M3の上面の第2界面の高さとは、変動する。そこで、実施の形態1で示す上面、界面とは、脈動が下限状態になり、第1樹脂片及び第2樹脂片の全てが水中に沈んだタイミングで層が形成された状態での上面、界面を意味するものとする。
図2は、実施の形態1に係る樹脂用比重分別装置1に備えられる第1検出装置11の細部構成を示す側面図である。
図2を参照すれば、第1検出装置11は、槽2上に固定される保持部11aと、保持部11aに固定された変位センサ11b、通し穴Hを有する一対の支持片11d、11eと、を備える。また、第1検出装置11は、通し穴Hを貫通した支持棒11fと、支持棒11fの一端側に取り付けられた反射板11cと、支持棒11fの他端側に取り付けられたフロートF1と、を有して構成される。
支持棒11fは、槽2の高さ方向の上下に移動可能となっている。支持棒11f及び反射板11cの重量とフロートF1の水中での浮力との関係により、フロートF1の材質、サイズを調整する。即ち、フロートF1は、水に沈むが、第1樹脂片の層M2の上面に浮くように、材質、サイズが設定される。このとき、微調整を行う場合には、例えば、支持棒11fにおける反射板11cの下部に調整用の錘を付ければ良い。変位センサ11bには、例えば、レーザ式変位センサを用いれば良い。
第1検出装置11では、変位センサ11bから出射されたレーザ光が反射板11cで反射され、その反射光が変位センサ11bに入射されることにより、変位センサ11b及び反射板11cの間の距離を測定する。この測定された距離より、フロートF1の位置、即ち、フロートF1の高さが判る。第2検出装置12の場合も、同様な構成であり、フロートF2が第2樹脂片の層M3と第1樹脂片層M2との間の界面に浮くように、調整を行えば良い。
第2検出装置12により検出された、第2樹脂片の層M3の上面(第2界面の高さ)を示す検出信号は、制御装置13に入力される。制御装置13は、第2樹脂片の層M3の上面の高さが、予め定めた規定の高さaを越えると、ロータリーバルブ3を駆動させる。これにより、ロータリーバルブ3が回転し、第2樹脂片が、排出口Em2から排出され、回収器20のメッシュ22上で回収される。尚、ロータリーバルブ3は、モータ稼働式であるとする。同時に、排出口Em2から排出された水は、回収器20のメッシュ22の孔を通過し、配管に案内されて貯水槽18に入る。これらの第2検出装置12、及びロータリーバルブ3の動作は、後文で詳述する。
図1では、便宜上、第2樹脂片及び水が排出口Em2に備えられたロータリーバルブ3から回収器20に矢印で示した直線状に移動するように描いている。しかし、ロータリーバルブ3の密閉性が十分でなく、水漏れを生じる場合には、対策が必要になる。例えば、こうした場合、排出用の配管の一部を分別用混合体Mの表面の水面より高くすれば、水漏れを防止することができる。この構造の場合、排出口Em2から水が排出されなくなる。そこで、こうした構造の場合には、配管中にスクリュー搬送機を入れておき、第2樹脂片を汲み上げるようにすれば、第2樹脂片を円滑に排出することができる。
混合樹脂片投入装置4により混合樹脂片の投入が続き、第1樹脂片の層M2の上面の高さが或る程度高くなると、排出口Em1から水と一緒に第1樹脂片が排出され始める。排出された第1樹脂片及び水は、回収器19に入ると、第1樹脂片のみがメッシュ21上に溜められる。同時に、排出口Em1から排出された水は、回収器19のメッシュ21の孔を通過し、配管に案内されて貯水槽18に入る。
第1検出装置11により出された、第1樹脂片の層M2の上面(第1界面の高さ)を示す検出信号は、制御装置13に入力される。投入される第1樹脂片の量が、排出口Em1から排出される第1樹脂片の量より多い場合、第1樹脂片の層M2の上面の高さが高くなる。制御装置13は、第1樹脂片の層M2の上面の高さが、予め定めた規定の高さaを越えると、流水量を増加させる指令信号をポンプ17に出力する。ポンプ17が制御装置13の指令に従って、流水量を増加させると、排出口Em1から放出される水が増える。これに伴って、一緒に排出される第1樹脂片の量も増加する。第1樹脂片の排出口Em1からの放出、第1検出装置11、及びポンプ17の動作については、後文で詳述する。
図3は、実施の形態1に係る樹脂用比重分別装置1における制御装置13に係る各部の動作処理の推移を示すシーケンス図である。即ち、図3のシーケンスでは、脈動発生装置7に備えられる位置センサ16からの位置情報に基づいて、測定開始される第1検出装置11及びポンプ17の動作と、第2検出装置12及びロータリーバルブ3の動作との関係とを示している。但し、ポンプ17は、初期的に予め定めた流量Qaで水を流し、ロータリーバルブ3は、初期時に停止されているものとする。
図3を参照すれば、位置センサ16では、水を脈動させるためのピストン14の高さ位置を検出している。脈動発生装置7では、周期的に移動するピストン14の動きに対応して水の脈動を発生する。そこで、制御装置13では、位置センサ16からの高さ位置の検出結果に基づいて、ピストン14が基準となる位置に戻ってから、水の脈動で浮遊した第1樹脂片及び第2樹脂片の全てが沈むまでの時間τを予め測定しておく。制御装置13は、ピストン14が基準となる位置に戻ってから、時間τ後に、測定開始を指示する信号を、第1検出装置11及び第2検出装置12にそれぞれ送信する。図3中の「par」は、破線で上下に区切られた動作を平行して行うことを示している。
測定開始の信号を受信した第1検出装置11は,フロートF1の高さを測定する。フロートF1の高さの信号は、制御装置13に送られ、予め定めた規定の高さ101a、及び規定の高さ101bと比較される。規定の高さ101a、101bの大小関係は、101a<101bである。
フロートF1の高さが規定の高さ101a以下の場合には、ポンプ17の流量を、初期と同じ流量Qaにする。フロートF1の高さが、規定の高さ101aと、規定の高さ101bとの間の場合には、ポンプ17の流量を予め定めた流量Qbにする。フロートF1の高さが、規定の高さ101bを超える場合には、ポンプ17の流量を予め定めた流量Qcにする。但し、流量Qa、Qb、Qcの値の大小関係は、Qa<Qb<Qcである。
第1樹脂片の層M2の上面が高い程、水流を増やすように制御する。その結果、脈動により水面が上がった場合に、排出口Em1から一度に排出される水量が増える。同時に、第1樹脂片の排出量も増える。これにより、第1樹脂片の層M2の上面の高さが一定になるように制御できる。尚、図3中の「alt」は、破線で区切られた内容を場合分けして実施することを示している。
測定開始の信号を受信した第2検出装置12は、フロートF2の高さを測定する。フロートF2の高さの信号は、制御装置13に送られ、予め定めた規定の高さ100a、及び規定の高さ100bと比較される。規定の高さ100a、100bの大小関係は、100a<100bである。フロートF2の高さが100a以下の場合には、ロータリーバルブ3の回転を停止する。因みに、ここでの停止とは、停止したままの状態を含む。
フロートF2の高さが、規定の高さ100aと、規定の高さ100bとの間の場合は、ロータリーバルブ3の回転速度を予め定めた値の回転速度Raにする。フロートF2の高さが、規定の高さ100bを超える場合には、ロータリーバルブ3の回転速度を予め定めておいた値の回転速度Rbにする。Ra、Rbの大小関係は、Ra<Rbである。ここで、ロータリーバルブ103の回転を連続的ではなく、回転速度を一定にして間欠動作させて第2樹脂片の排出速度を変えても良い。但し、この場合には、フロートF2の高さが高くなるに従い、間欠時間を短くする。
第1樹脂片の層M2の厚さと、第2樹脂片の層M3の厚さと、の制御を多段化することにより、一層きめ細やかな制御が可能になる。尚、上述したフロートF2の規定の高さ100aは、ロータリーバルブ3から第1樹脂片の層M2の第1樹脂片が排出されない高さに設定する。ロータリーバルブ3は、非特許文献1に開示されているスライドゲートでも良いが、非特許文献1に開示されている排出部に設置されたスターホイルに該当する構成とした方がより望ましい。その理由は、ロータリーバルブの回転速度、連続動作・間欠動作により、第2樹脂片の排出速度を制御できるためである。因みに、スライドゲートで排出量を制御するためには、ゲート高さを変えることになるが、ゲートを最上まで開放した場合には、第1樹脂片が混ざり込む可能性が増え、分別精度が低下してしまう虞がある。
貯水槽18から槽2へ戻す水量の調整には、容量式のポンプ17の代わりに、ターボ型ポンプを用いても良い。この場合、ターボ型ポンプの回転速度を変えても、同様の制御を行うことできる。或いは、回転速度を一定にしたままで、配管途中に、流量調整用バルブを設ける構成にしても良い。この場合、制御装置13からの指令信号で流量調整用バルブを調整することにより、水量の調整が可能となる。更に、ターボ型ポンプと吸水側の配管、或いはターボ型ポンプと排水側の配管を複数本に分け、各々制御装置13からの指令信号で開閉動作可能なバルブを備えるようにしても良い。この場合、バルブを開けた配管の本数を変えることにより、流量を制御することができる。
因みに、実施の形態1の水循環供給装置8に適用した容量式のポンプ17であっても、ピストンポンプのように、流量が大きく変動するタイプのポンプは、流量の変動が水の脈動に悪影響を与える場合があるため、使用を避ける方が望ましい。
実施の形態1に係る樹脂用比重分別装置1では、制御装置13が位置センサ16からの位置情報と第1検出装置11及び第2検出装置12からの検出結果とを用いる。これらの情報に基づいて、脈動発生装置7による水の脈動と、槽2の下方側の排出口Em2に設けられたロータリーバルブ3による第2樹脂片の排出量と、混合樹脂片投入装置4から投入される混合樹脂片の投入速度と、を制御することを基本的機能とする。これにより、槽2に投入される混合樹脂片について、第1樹脂片と第2樹脂片との比率が変動しても、常に精度良く分別を実施できる。
尚、実施の形態1において、制御装置13は、水循環供給装置8のポンプ17による貯水槽18から槽2へ水を供給するときの流入速度を制御する機能を併用しても良い。この場合、制御装置13による上述した脈動の制御は、水の脈動と、第2樹脂片の排出量と、混合樹脂片の投入速度と、水の供給時の流入速度と、の制御を示すことになる。但し、これらの項目における少なくとも一つを制御するようにしても良い。
次に、このような構成の樹脂用比重分別装置1に係る樹脂用比重分別方法を説明する。
但し、樹脂用比重分別装置1の機能構成上、以下の要件を満たすことを前提とする。槽2の内部に、混合樹脂片の投入前に予め適量の水を溜められている事。また、槽2に混合樹脂片投入装置4から混合樹脂片が投入される事。更に、脈動発生装置7により槽2の高さ方向で水を脈動させる事である。因みに、ポンプ17によって、貯水槽18から槽2に水が供給される事を加えても良い。このような状況下で、分別を開始するものである。槽2の中には、一定方向に緩やかな水流が形成されるため、一定方向における上流側より投入された混合樹脂片は、下流側に徐々に移動しながら、比重毎に上下に分かれて、第1樹脂片と第2樹脂片との分別が行われることになる。
そこで、槽2の内部で比重別に樹脂片が槽2の高さ方向に離間して設けられた複数の排出口Em1、Em2側に移動するに伴い、水の中に沈降して形成される層の界面の高さを検出装置で検出した結果に基づいて、制御装置13が槽2の内部における脈動を制御することが前提上の基本事項となる。これによって、複数の排出口Em1、Em2から第1樹脂片、第2樹脂片を分別して排出し、回収可能とすることが可能になる。因みに、第2樹脂片には、例えば、重プラスチックが挙げられる。
そして、本発明の樹脂用比重分別方法は、分別中に、検出装置の第1検出装置11によって、槽2の高さの上側に位置される第1樹脂片の層M2の上面を示す第1界面の高さを検出する工程を有する。また、検出装置の第2検出装置12によって、槽2の界面の高さの下側に位置される第2樹脂片の層M3の上面を示す第2界面の高さを検出する工程を有する。更に、制御装置13によって、各工程で得られた検出結果に基づいて、脈動の制御として、脈動発生装置7による水の脈動と、槽2の下方側の排出口Em2に設けられたロータリーバルブ3による第2樹脂片の排出量と、混合樹脂片投入装置4から投入される混合樹脂片の投入速度と、における少なくとも一つを制御する工程を有する。
第1検出装置11で得られた第1樹脂片の層M2の上面の第1界面の高さにより、比重の小さい樹脂片の第1界面の高さを一定に保つことができる。また、第2検出装置12で得られた第2樹脂片の層M3の上面の第2界面の高さにより、比重の大きい第2樹脂片の第2界面の高さを一定に保つことができる。この結果、槽2に投入される異なる比重の樹脂片が混ざった混合樹脂片について、第1樹脂片と第2樹脂片との割合が変動しても、常に分別精度を下げずに分別することができる。この事は、従来得られなかった顕著な効果を奏するものと云える。
実施の形態2.
実施の形態1の樹脂用比重分別装置1では、制御装置13の指示により、脈動発生装置7による水の脈動と、ロータリーバルブ3による第2樹脂片の排出量と、混合樹脂片投入装置4から投入される混合樹脂片の投入速度と、を制御した。また、水循環供給装置8の容量式のポンプ17で槽2に供給する水の流入速度の制御を併用し、第1樹脂片の層M2の厚みを制御する場合を説明した。実施の形態2の樹脂用比重分別装置は、第1樹脂片の層M2の厚みを制御するために、制御装置13の指示により、混合樹脂片投入装置4による混合樹脂片の投入速度の制御内容を変更することにより、同等の作用効果を維持できるようにした具体例である。
ここでの適用条件は、第1検出装置11の検出の結果として、第1樹脂片の層M2の上面(第1界面の高さ)が、規定の高さ101aを越え、且つ規定の高さ101b以下であることを検出した場合である。こうした場合、制御装置13は、混合樹脂片投入装置4から投入する混合樹脂片の投入速度を遅くする。
第1樹脂片が投入されてから、排出されるまでの平均時間をtとする。混合樹脂片の投入速度を遅くした後に平均時間tが経過した後、第1樹脂片の層M2の上面(第1界面の高さ)の高さが、規定の高さ101a以下の場合には、投入速度を元に戻す。一方、平均時間tの経過後、第1樹脂片の層M2の上面の高さが、規定の高さ101bを超えた場合には、更に投入速度を遅くする。第1樹脂片の層M2の上面の高さが、規定の高さ101aを越え、規定の高さ101b以下の場合には、投入速度を変えずにそのまま維持する。
これらの操作により、第1樹脂片の層M2の厚みを制御する。例えば、混合樹脂片投入装置4に振動フィーダーを用いると、その振動の強弱を変えることにより、投入速度を変更することが可能となるため、好適である。
実施の形態3.
第1樹脂片の層M2、第2樹脂片の層M3についての界面の高さ、上面の高さを検出するためには、他の手法もある。図4は、実施の形態3に係る樹脂用比重分別装置に備えられる槽2を上面方向から示した図である。図5は、同じ槽2を横方向から示した図である。実施の形態3に係る樹脂用比重分別装置は、槽2と、第1検出装置11及び第2検出装置12の一部であるフロートF1、F2の調整及び配置と、を工夫したものである。
図4を参照すれば、実施の形態3に係る樹脂用比重分別装置では、混合樹脂片の投入・排出側とならない槽2の両側面に、各々一対のガイド23、24を槽の高さ方向に渡って2つ設けている。一対のガイド23内には、槽2の内幅の長さを持つフロートF1が挿入され、一対のガイド24内には、槽2の内幅の長さを持つフロートF2が挿入されている。フロートF1、F2の形状は、何れについても、引っ掛かりの少ない円筒形とすることが望ましい。槽2の両側面のガイド23、24が取り付けられた位置には、槽2の高さ方向に延在して透明窓W1、W2が各々設けられている。
図5を参照すれば、フロートF1、F2は、2つの透明窓W1、W2を通して、それぞれ視認可能となっている。フロートF1の比重は、第1樹脂片の比重と、水の比重との中間である。フロートF2の比重は、第1樹脂片の比重と、第2樹脂片の比重との中間である。フロートF1は、第1樹脂片の層M2の上面に位置する。フロートF2は、第2樹脂片の層M3の上面に位置する。尚、実施の形態3に係る樹脂用比重分別装置は、実施の形態1の構成に加え、槽2内に水を供給する加水器5を備えている。
フロートF1、F2の各々端面の位置を、透明窓W1、W2を通して、図4に示すカメラ25を用いて光学的に検出することができる。これにより、第1樹脂片の層M2の上面、及び第2樹脂片の層M3の上面を検出することができる。フロートF1、F2の端面は、光学的に検出し易いように、例えば、水色、ピンク、黄、緑、赤等のリサイクル樹脂には含まれない鮮明な色とすることが望ましい。
フロートF1、F2は、比重が既知の材料で作製することにより、比重の調整が不要になる。また、フロートF1、F2の径を小さくすれば、それらの周辺での水の乱れを抑制でき、分別への悪影響を防止することができる。更に、カメラ25を設置した槽2の反対側の面にも、透明窓W1、W2に対向するように別なカメラを設置しても良い。こうした場合、2台のカメラを用いて、第1樹脂片の層M2の傾き、及び第2樹脂片の層M3の傾き、を検出することができる。水流の片寄り、メッシュ6の詰まり等により、第1樹脂片の層M2、第2樹脂片の層M3に傾きが生じると、分別精度が低下する。こうした傾きをチェックし、樹脂用比重分別装置のメンテナンスを行えば、分別精度の低下を未然に防止できる。
因みに、上記構成では、2つのガイド23、24に対して、それぞれフロートF1、F2を入れた場合を説明した。これに代えて、図6の一変形例に示すように、1つのガイドに比重の大きいフロートF2を下にし、比重の小さいフロートF1を上側に入れるようにし、槽2に設けた1つの透明窓W3から視認する構成にしても、同様の効果が得られる。
更に、図7の別変形例に示すように、第1樹脂片の比重と、第2樹脂片の比重との中間の比重を持つフロートF3のみを入れて、槽2に設けた1つの透明窓W3から視認する構成にしても良い。こうした場合、第1樹脂片の上面を、光学的に動画から画像認識して、水と樹脂界面とを検出することができる。このとき、槽2の内側にライトを設置すると、水の領域は、明度が高く、樹脂片の領域は、影になるため、明度が低くなる。この結果、一層樹脂片の上面を検出し易くなる。
実施の形態4.
実施の形態4の樹脂用比重分別装置は、実施の形態3で説明した槽2の内側に設置したライトの波長領域を選定したものである。第1樹脂片の層M2の上面の高さは、槽2の上面より水を通して光学的に検出することも可能である。波長が長い方が水中の微粒子による散乱が小さいが、近赤外、赤外領域の光は、水を透過することができない。従って、ライトで照射する照射光には、可視光を用い、特に600~800nm付近の波長光を用いることが望ましい。
実施の形態5.
上記実施の形態1、実施の形態3、実施の形態4の樹脂用比重分別装置では、第1樹脂片の層M2の高さの制御について説明した。実施の形態5の樹脂用比重分別装置は、制御装置13によって、第1検出装置11で得られた第1樹脂片の層M2の上面の第1界面の高さと第2検出装置12で得られた第2樹脂片の層M3の上面の第2界面の高さとの差分値を演算する。そして、この差分値に応じて、混合樹脂片投入装置4による槽2へ投入する混合樹脂片の投入速度を制御するものである。
具体的に云えば、第1検出装置11で検出された第1樹脂片の層M2の上面の第1界面の高さから第2検出装置12で検出された第2樹脂片の層M3の上面の第2界面の高さを引いて得られる、第1樹脂片の層M2の厚みについて、同様の制御を行う。これにより、第2樹脂片の層M3の厚みの影響を受けずに、第1樹脂片の厚みを制御できる。このため、フィードバックのタイミングと過剰応答とにより生じる、予期せぬ異常な周期変動を抑制することができる。
1 樹脂用比重分別装置、2 槽、3 ロータリーバルブ(排出機構)、4 混合樹脂片投入装置、5 加水器、6 メッシュ、7 脈動発生装置、8 水循環供給装置、11 第1検出装置、11a 保持部、11b 変位センサ、11c 反射板、11d、11e 支持片、11f 支持棒、12 第2検出装置、13 制御装置、14 ピストン、15 駆動モータ、16 位置センサ、17 ポンプ、18 貯水槽、19、20 回収器、21、22 メッシュ、23、24 ガイド、25 カメラ、30 配管、30a 大径部分、40、41 配管、Em1、Em2 排出口、F1~F3 フロート、H 通し穴、M 分別用混合体、M1 水の領域、M2 第1樹脂片の層、M3 第2樹脂片の層、P 脈動方向、W1~W3 透明窓。

Claims (5)

  1. 水よりも比重が大きくて異なる比重の樹脂片を混合した混合樹脂片が投入される槽と、 前記槽の高さ方向で水を脈動させる脈動発生装置と、
    前記槽の内部で比重別に前記樹脂片が当該槽の高さ方向に離間して設けられた複数の排出口側に移動するに伴い、前記水の中に沈降して形成される層の界面の高さを検出する検出装置と、
    前記検出装置による検出結果に基づいて、前記槽の内部における脈動を制御する制御装置と、を備え、
    前記脈動の制御によって、前記複数の排出口から前記樹脂片を分別して排出し、回収可能とする樹脂用比重分別装置であって、
    前記混合樹脂片は、第1樹脂片と第2樹脂片とからなり
    前記第2樹脂片の比重は、前記第1樹脂片の比重よりも大きく、
    前記検出装置は、第1検出装置と第2検出装置とを有し、
    前記第1検出装置は、前記槽の高さの上側に位置される前記第1樹脂片の層の上面と、前記水の領域との間の界面である第1界面の高さを検出し、
    前記第2検出装置は、前記槽の高さの下側に位置される前記第2樹脂片の層の上面と、前記第1樹脂片との間の界面である第2界面の高さを検出し、
    前記制御装置は、前記第1検出装置及び前記第2検出装置の検出結果に基づいて、前記脈動の制御として、前記脈動発生装置による前記水の脈動と、前記槽の前記複数の排出口のうちの下方側の排出口に設けられた排出機構による前記第2樹脂片の排出量と、前記混合樹脂片の投入速度と、における少なくとも一つを制御する
    樹脂用比重分別装置。
  2. 前記複数の排出口から排出される前記第1樹脂片と前記第2樹脂片とを比重別にそれぞれ回収する複数の回収器と、
    前記複数の回収器を通して、前記第1樹脂片の排出時に混入した前記水を抽出後に貯える貯水槽と、
    前記貯水槽に貯えられた前記水を汲み上げて前記槽へ循環させて供給する水循環供給装置と、
    前記混合樹脂片が溜められて、前記槽の内部へ当該混合樹脂片を投入する混合樹脂片投入装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記水循環供給装置により前記貯水槽から前記槽へ前記水を供給するときの流入速度を制御する
    請求項1に記載の樹脂用比重分別装置。
  3. 前記制御装置は、前記第1検出装置で得られた前記第1樹脂片の層の上面の前記第1界面の高さと前記第2検出装置で得られた前記第2樹脂片の層の上面の前記第2界面の高さとの差分値を演算し、
    当該差分値に基づいて、前記混合樹脂片投入装置により前記槽へ投入する前記混合樹脂片の投入速度を制御する
    請求項2に記載の樹脂用比重分別装置。
  4. 前記第1検出装置及び前記第2検出装置の少なくとも一方には、前記槽の高さ方向のみに移動可能なフロートが設けられ、
    前記フロートは、前記槽の高さ方向に延在して設けられた窓を通して視認可能である
    請求項1~3の何れか1項に記載の樹脂用比重分別装置。
  5. 水よりも比重が大きくて異なる比重の樹脂片が混合された混合樹脂片を槽に投入し、脈動発生装置により当該槽の高さ方向で水を脈動させる状況下において、当該槽の内部で比重別に当該樹脂片が当該槽の高さ方向に離間して設けられた複数の排出口側に移動するに伴い、当該水の中に沈降して形成される層の界面の高さを検出装置で検出した結果に基づいて、制御装置が当該槽の内部における脈動を制御することによって、当該複数の排出口から当該樹脂片を分別して排出し、回収可能とする樹脂用比重分別方法であって、
    前記検出装置によって、前記樹脂片のうち、前記槽の高さの上側に位置される比重の小さい第1樹脂片の層の上面を示す第1界面の高さを検出する工程と、
    前記検出装置によって、前記樹脂片のうち、前記槽の高さの下側に位置される比重の大きい第2樹脂片の層の上面を示す第2界面の高さを検出する工程と、
    前記制御装置によって、前記各工程で得られた検出結果に基づいて、前記脈動の制御として、前記脈動発生装置による前記水の脈動と、前記槽の前記複数の排出口のうちの下方側の排出口に設けられた排出機構による前記第2樹脂片の排出量と、前記混合樹脂片の投入速度と、における少なくとも一つを制御する工程と、
    を有する樹脂用比重分別方法。
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