JP4481237B2 - トナー用バインダー樹脂及びトナー - Google Patents
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0≦(ビニル樹脂(B)の軟化温度)−(ポリエステル樹脂(A)の軟化温度)≦40(℃) ・・・(1)
これらの中では、特に好ましくはペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンである。これらは、それぞれ単独で使用されてもよく、複数組み合わせて使用されてもよい。
SP値=(ΔE/V)1/2 ・・・・(2)
5≦(ビニル樹脂(B)の軟化温度)−(ポリエステル樹脂(A)の軟化温度)≦35(℃)
・・・(3)
上述のポリエステル樹脂(A)、ビニル樹脂(B)を含有するバインダー樹脂、離型剤、着色剤、荷電制御剤、流動改質剤、及び必要に応じ磁性体等を混合した後、2軸押出機等で溶融混練し、粗粉砕、微粉砕、分級を行い、必要に応じて無機粒子の外添処理等を行って製造することができる。また、上記工程において、微粉砕から分級の間でトナー粒子を球形にする等の処理を行ってもよい。
磁性1成分トナーとして用いる場合にはトナー中には磁性体が含有される。磁性体としては、例えば、フェライト、マグネタイト等をはじめとする、鉄、コバルト、ニッケル等を含む強磁性の合金が挙げられる。また化合物や強磁性元素を含まないが、適当に熱処理することによって強磁性を表すようになる合金、例えば、マンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−スズ等のマンガンと銅とを含む所謂ホイスラー合金、二酸化クロム等が挙げられる。磁性体の濃度は、トナー中に3〜70質量%の範囲で使用することが好ましく、より好ましくは3〜60質量%、特に好ましくは3〜50質量%である。磁性体の使用量を3質量%以上とすることによってトナーの帯電量が充分なレベルとなる傾向にあり、70質量%以下とすることによってトナーの定着性や粉砕性が良好となる傾向にある。
(1)Tg
示差走差熱量計を用いて、昇温速度5℃/分で測定した時のチャートのベースラインとガラス転移温度近傍にある吸熱カーブの接線との交点の温度をTgとした。
(2)軟化温度
島津製作所(株)製フローテスターCFT−500を用い、1mmφ×10mmのノズルにより、荷重294N(30Kgf)、昇温速度3℃/分の等速昇温下で測定した時、サンプル1.0g中の1/2が流出したときの温度を軟化温度とした。
(3)THF不溶分
内径3.5cmの円筒状のガラスろ過器1GP100(柴田化学社製)に、セライト545(キシダ化学社製)を約2g入れ、セライト545の層の高さが変化しなくなるまで、ガラスろ過器をコルク台に軽くたたきつけた。この操作を4回繰り返して、セライト545の層の高さがフィルター面から2cmとなるように、ガラスろ過器へセライト545を充填した。このセライト545が充填されたガラスろ過器を105℃で3時間以上乾燥させて、その重さを秤量した(Yg)。次いで、サンプル約0.5gを三角フラスコ内に入れて精秤し(Xg)、次いでTHF50mlを加え、70℃のウォーターバスにて3時間加熱してサンプルを溶解させた。この溶液を上記セライト545が充填されたガラスろ過器へ投入し、吸引ろ過した。THF不溶分を捕捉したガラスろ過器を80℃で3時間以上乾燥させて、その重さを秤量し(Zg)、以下の式に従って、THF不溶分を算出した。
THF不溶分=(Z−Y)/X ×100 (質量%)
定着部を取り除いたプリンター(カシオ計算機(株)製 SPEEDIA N4−614)を用いて、0.5mg/cm2のトナー濃度にて4.5cm×15cmの未定着のテストパターン画像を印刷した。次いでこの画像に対し、速度、温度の変更が可能で、且つシリコーンオイルが塗布されていない定着ローラーを有する定着装置を用いて定着させた。即ち、定着ローラーの速度を30mm/sec及び100mm/secの2条件とし、定着温度を170℃から5℃づつ上昇させて定着した際に、定着ローラーにトナーが移行する最低温度をホットオフセット発生温度と定め、以下の基準を用いて耐ホットオフセット性を判断した。
◎(良好) :ホットオフセット発生温度200℃以上
○(使用可能) :ホットオフセット発生温度180℃以上200℃未満
×(劣る) :ホットオフセット発生温度180℃未満
耐ホットオフセット性の評価設備を用い、定着ローラーの速度を100mm/sec、温度を150℃に設定して定着させた画像を、JIS512の砂消しゴムにて9回擦り、試験前後の画像濃度をマクベス社製画像濃度計にて測定し、定着率を下式で算出し、以下の基準により評価した。
定着率=(試験後の画像濃度)/(試験前の画像濃度)×100 (%)
◎(良好):定着率80%以上
○(使用可能):定着率75%以上80%未満
×(劣る) :定着率75%未満又は150℃でオフセットが発生したため評価不可
表1に示す仕込み組成の単量体と、全酸成分に対して2000ppmの三酸化アンチモンを蒸留塔備え付けの反応容器に投入した。次いで、反応容器中の攪拌翼の回転数を120rpmに保ち、昇温を開始し、反応系内の温度が265℃になるように加熱し、この温度を保持した。反応系から水が留出してエステル化反応が開始し、水の留出がなくなったところで、反応を終了した。次いで、反応系内の温度を下げて235℃に保ち、反応容器内を約40分かけて減圧し、真空度を133Paとし、反応系からジオール成分を留出させながら縮合反応を行った。縮合反応においては、反応系の粘度上昇とともに系内に窒素を加えて徐々に常圧に戻すことによって反応速度を制御した。また予め樹脂の軟化温度と攪拌翼のトルクとの相関関係を求めておき、攪拌翼のトルク値が、所望の軟化温度の樹脂に対応する値に到達した時点で縮合反応を終了した。反応終了後、直ちに反応系を常圧に戻して加熱を停止し、反応容器を窒素で加圧して約40分かけて反応物を取り出し、ポリエステル樹脂A1〜A3を得た。
このようにして得られたポリエステル樹脂A1〜A3を液体ガスクロマトグラフィーにより組成分析した結果、表1に示す樹脂組成となっていた。また、得られた樹脂の特性値を同じく表1に示す。
部分鹸化ポリビニルアルコール(日本合成化学工業社製「ゴーセノールGH−23」)0.2質量%を脱イオン水200質量%に溶解し、重合装置内に投入した。撹拌翼の回転数を350rpmとし、表2に示す仕込み組成の単量体、架橋剤及び開始剤を重合装置内に投入した。次いで、重合系を密閉とし、約40分かけて130℃まで昇温し、2時間保持して懸濁重合を実施した。その後、室温まで冷却し、十分水洗した後脱水し、50℃の乾燥機で24時間以上乾燥してビニル樹脂B1、B3及びB4を得た。樹脂の特性値を表2に示す。
表2に示す仕込み組成の単量体並びに開始剤を重合装置内に投入すること、及び非密閉系で約30分かけて85℃まで昇温すること以外はビニル樹脂B1と同様にしてビニル樹脂B2、B5及びB6を得た。樹脂の特性値を表2に示す。
上記で得られた樹脂を用いて、それぞれトナーを製造した。表3及び表4に示す比率のバインダー樹脂を93質量%、キナクリドン顔料(クラリアント社製HOSTAPARM PINK E、C.I.番号:Pigment Red 122)を3質量%、カルナウバワックス1号(東洋ペトロライト社製)3質量%、負帯電性の荷電制御剤(オリエント化学社製E−84)1質量%を使用し、ヘンシェルミキサーで室温にて5分間混合した。次いで、得られた混合物を2軸混練機で溶融混練した。溶融混練は内温を樹脂の軟化温度に設定して行った。混練後、冷却してトナー魂を得、ジェットミル微粉砕機で10μm以下に微粉砕し、分級機にて3μm以下の微粒子を除去して粒径を整えた。得られた微粉末100質量部に対して、0.25質量部のシリカ(日本アエロジル社製R−972)を加え、ヘンシェルミキサーで混合して最終的にトナーを得た。
得られたトナーについての評価結果を表3及び表4に示す。
実施例1〜5のトナーは定着性を大きく犠牲にすることなく耐ホットオフセット性が飛躍的に向上している。特に、式(3)の条件を満たし、且つビニル樹脂の混合比率が20質量%以上となっている実施例1、2及び4は、耐ホットオフセット性向上効果が特に顕著であり、低速機に相当する30mm/secの定着条件でも耐ホットオフセット性が良好である。
SP値が低いビニル樹脂B5を含有する比較例4は、100mm/secの定着条件では耐ホットオフセット性は良好であるが、30mm/secの定着条件では耐ホットオフセット性は不良である。
Tgの高いビニル樹脂B6を含有する比較例5は、30mm/secの定着条件でも耐ホットオフセット性は良好となっているが、定着性が悪化している。
THF不溶分の少ないポリエステル樹脂A2を含有する比較例6は、30mm/secの条件での耐ホットオフセット性は不十分である。
3官能以上のモノマーを使用しないポリエステル樹脂A3を含有し、更にビニル樹脂の軟化温度がポリエステル樹脂の軟化温度より45℃高い比較例7は、30mm/secの条件、100mm/secの条件とも耐ホットオフセット性が不十分であり、また、定着可能な温度幅が極めて狭く、定着性の評価に値しない。
Claims (2)
- ポリエステル樹脂中の全酸成分単量体単位100モル部に対して0.5〜30モル部の3価以上の多価カルボン酸成分単量体単位及び/又は3価以上の多価アルコール単位を含有し、テトラヒドロフラン不溶分が0.5質量%以上で、軟化温度が120〜200℃であるポリエステル樹脂(A)と、ガラス転移温度が65℃以下で溶解度パラメータが9.5以上であるビニル樹脂(B)とを含有し、両樹脂の軟化温度が下記式(1)を満足するトナー用バインダー樹脂。
0≦(ビニル樹脂(B)の軟化温度)−(ポリエステル樹脂(A)の軟化温度)≦40(℃) ・・・(1) - 請求項1記載のトナー用バインダー樹脂を含有するトナー。
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