以下、本発明の最良の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第一の実施の形態における携帯端末装置の斜視図である。
本発明の第一の実施の形態における携帯端末装置は、図1に示すように、箱状に形成した筐体1、2と、これらを互いに開閉可能に連結するヒンジ3とを有している。
そして、筐体を閉じた状態で、筐体1の内側になる面には、各種情報を表示する液晶表示装置などのメイン表示部4とレシーバ用の透孔5を有し、筐体を閉じた状態で筐体2の内側になる面には、多方向操作キー6、機能キー7、テンキー8などよりなる操作部9とマイク用の透孔10を有している。
図2は前記携帯端末装置の筐体1、2を閉じた状態の斜視図である。図3は前記携帯端末装置の筐体1の図2におけるA−Aの断面図である。筐体1、2は、いずれもプラスチックなどの成型体で構成されているが、筐体を閉じた状態で筐体1の外側になる面の中央部分は、透明カバー1aで覆われるように構成されている。図2、図3に示すように、透明カバー1aに対向するように、筐体1の内部に設けられたプリント基板12を設け、プリント基板12上に複数の発光素子11、例えば、複数の発光ダイオード(LED)を取り付けている。なお、透明カバー1aは発光素子11が消灯時には見えないように半透明のものである。そして、複数の発光素子11は、待ち受け時に待ち受け表示、着信時に着信表示などを表示するサブ表示部13としての機能を有している。
図4に、本実施の形態における携帯端末装置の電気的な概略構成を示すブロック図を示す。本実施の形態における携帯端末装置では、メイン表示部4、サブ表示部13、操作部9などのほかに、相手との間で無線送受信を行う無線送受信部14、相手との間で通信を行っている時に音声信号を入出力する音声信号入出力部15、マイク16、レシーバ17、相手から呼出しがあったとき、その呼出信号を出力する呼出信号出力部18、呼出音を出力するスピーカ19、呼出時に筐体1、2を振動させる振動子20、これらを総合的に制御する制御部21、電話番号や名称などを保持する電子電話帳メモリ22などを備えている。
次に図5、図6、図7を用いて、このように構成された本実施の形態における携帯端末装置について、その動作を詳細に説明する。
図5に本発明の実施の形態における携帯端末装置の動作のフローチャートを示す。本実施の形態における携帯端末装置は、先ず、待ち受け状態で着信しておらず(ステップS1)、筐体1、2が閉じた状態であるとき(ステップS2)、サブ表示部13にて、時刻、文字またはパターンなどを表示する(ステップS3)。すなわち、本実施の形態における携帯端末装置では、図示していないが、時計回路を有しており、操作部9の操作によって、サブ表示部13で時刻を表示するように設定した場合、図6のように筐体1、2が閉じた待ち受け状態でサブ表示部13が時刻を表示するように構成している。また、筐体1、2が開いた状態であるとき(ステップS2)、メイン表示部4にて、時刻などの待ち受け表示を行う(ステップS6)。この時、図示していないが、電源ボタンを押下するなどで電源OFFとなった場合(ステップ4)、携帯端末装置は終了する(ステップS5)。
次に、図5、図7を用いて、本実施の形態における携帯端末装置にて、電話通信することについて説明する。
前記携帯端末装置は無線送受信部14を通して相手と電話通信することが可能である。
ここで相手から電話があった場合には(ステップS1)、図7のフローチャートのステップS7に移り、着信信号を無線送受信部14で受信し、制御部21の制御により、呼出信号出力部18より所定の呼出信号を出力する。呼出信号出力部18から所定の呼出信号を出力すると、スピーカ19が所定の呼出音を出力し、振動子20が振動する(ステップS7)。
そして、相手から電話があった場合に筐体1、2を閉じていた場合には(ステップS8)、制御部21の制御により、サブ表示部13に相手の電話番号や相手の名称などを表示する(ステップS9)。すなわち、相手から電話があった場合に筐体1、2を閉じていた場合には、それが、図示していないが、筐体1、2を閉じているか、開いているかを検出する検出手段の出力に基づいて、制御部21が相手から電話があった状態で筐体1、2が閉じられていると判断し、制御部21の制御により、図示しない基地局を介して携帯電話通信網より送信された相手の電話番号、或いは、その電話番号を基に、電子電話帳メモリ22に登録された相手の名称などを出力し、サブ表示部13に表示する。
サブ表示部13での表示は、制御部21の制御により、複数の発光素子11をそれぞれ選択的に駆動し、発光素子11で任意の文字、数字、記号、パターンなどを表示する駆動手段(図示せず)を用いて、複数の発光素子11の中の必要な発光素子11のみを発光させることにより行う。このようにして、必要な発光素子11のみを発光させると、その必要な発光素子11からの光が透明カバー1aを通して筐体1の外部に放出されるため、放出された光によって相手の電話番号、氏名などの情報を容易に認識することができる。
なお、この場合、上記必要な発光素子11を予め定めた一定時間間隔で点滅させることも可能であり、このように点滅させた場合には、着信をより明確に表示することができる。
以上、このようにして、相手からの呼出しを感知したのち、筐体1、2を開くと(ステップS10)、サブ表示部13の表示が消えてサブ表示部13に表示していた相手の電話番号、氏名などをそれぞれメイン表示部4に表示する(ステップS11)。そして、この状態で、操作部9を用いて、相手からの呼出に対し応答するための操作を行うと(ステップS12)、制御部21の制御により、呼出音出力部18からの出力を停止し、呼出音を消し、振動を停止し、更に、制御部21の制御により、無線送受信部14、音声信号入出力15を通しての相手との通話回路が形成し、マイク16、レシーバ17を用いて相手と通話状態になる。
相手から電話があった場合に筐体1、2を既に開いていた場合には(ステップS8)、それを制御部21で判断し、制御部21の制御により、相手の電話番号、氏名などの情報を直接メイン表示部4に表示する(ステップS15)。したがって、この場合には、メイン表示部4で相手の電話番号、氏名などを確認し、応答操作すれば、同様に、マイク16、レシーバ17を用いて相手と通話可能な状態になる。
したがって、筐体1、2が互いに閉じられた状態で相手から電話があった場合には、サブ表示部13の表示が、制御部21の制御により、時刻や文字、パターンの表示から相手の電話番号、氏名などの表示に自動的に切り替えられる。
相手と通話状態になった後、機能キー7の一つである終話キーを操作することや、相手が通話を終了することにより、通話終了となり(ステップ14)、待ち受け状態に戻る(ステップS1)。
相手に電話をする場合には、筐体1、2を開き、操作部9を用いて相手の電話番号を入力する、或いは、電子電話帳メモリ22より相手の電話番号を呼出して、メイン表示部4に相手の電話番号を表示する。そして、この状態で機能キー7の一つである発信キーを操作する。発信キーを操作すると、メイン表示部4に表示された相手の電話番号が、制御部21の制御により、無線送受信部14を通して図示しない基地局を介して携帯電話通信網に送信を行い、相手が呼出される。相手が応答すれば、その情報が携帯電話通信網から送信され、それを無線送受信部14で受信し、制御部21の制御により、マイク16、レシーバ17を通して相手と通話することができるようになる。
また、本実施の形態では、サブ表示部13の表示を、操作部9の操作によって予め設定することにより、電光表示板のように、一辺から他辺にそれぞれ流れるように表示することが可能である。したがって、このように設定した場合には、表示そのものをサブ表示部13一杯に大きく表示して流れるように表示することができ、時刻や電話番号、氏名などを誤りなく正確に確認することが可能になる。
また、サブ表示部13の表示を、操作部9の操作によって、予め設定することにより、文字、数字、パターンなど表示するのに装置の発光素子の数を変えずに、発光を行う発光素子の数を変更することが出来る。これにより、文字、数字、パターンなどを小さく表示し、発光素子に複数行や複数文字分表示を行うことや、文字、数字、記号、パターンなどを発光素子全体でするように大きく表示することが可能であり、表示する情報の大きさを任意に変更することが出来る。
そして、本実施の形態によれば、着信時にサブ表示部13で相手の電話番号、氏名などを浮き上がるように表示でき、別個に着信表示用の発光ダイオードを設けることなく、着信を容易に検知することができると言う効果を有する。
以上、説明したように、本実施の形態では、筐体を閉じた状態で筐体1の外側になる面に透明カバー1aを有し、この透明カバー1aと筐体1の間に、多数の発光素子をマトリックス状に配置してサブ表示部13を構成しており、サブ表示部13を任意に大きく形成することが可能であり、表示される文字、数字、パターンなどを流れるように表示することも可能であり、文字、数字、パターンなどは透明カバー1aを通して浮き上がるように表示され、非常にユニークで見やすいと言う利点を有する。
なお、本実施の形態では、発光素子11として発光ダイオードを用いたが、有機EL等、その他の発光素子を用いても良い。発光素子として有機ELを用いれば、小型化及びコスト削減が可能となる。また、本実施の形態では、単に発光素子を用いると説明しただけであるが、これらは、色の三原色をそれぞれ発光する発光素子であってもよい。色の三原色をそれぞれ発光する発光素子の場合、それらを組み合わせてカラー表示可能なサブ表示部とすることも可能である。発光素子として有機ELを用いる場合、有機ELの複数画素をひとまとめにしてLED1画素相当の大きさの一表示領域とし、一表示領域単位で発光制御する。これにより、画素のサイズを拡大して表示を行うことができる。
また、本実施の形態では、筐体を閉じた状態で筐体1の外側になる面の中央部分に透明カバー1aを設け、この透明カバー1aと筐体1の間に、多数の発光素子をマトリックス状に配置しているが、透明カバー1aは、筐体を閉じた状態で筐体1の外側になる面の中央部分に限らず、他の部分でもよく、また、筐体を閉じた状態で、筐体1、2の外側になる面の全面であっても良い。また透明カバー1aの透明の程度は発光素子の光が外から見えればよく、透明であってもよい。そして、透明カバー1aの色は、透明カバー1a以外の部分の色と互いに異なっても良いが、同色であっても良い。同色の場合には、文字、数字、パターンなどを表示していない場合に単なる筐体と見え、デザイン的にシンプルであり、文字、数字、パターンなどが表示された場合に初めて表示部分であることに気づくといった従来の携帯端末の液晶表示装置とは違ったユニークさを演出することができる。
(実施の形態2)
本発明の第二の実施の形態に係る携帯端末装置について説明する。本発明の第二の実施の形態の携帯端末装置では電子メール機能を持たせ、電子メールの着信状態を表示するようにしている。例えばメールを受信した時には、図8のように封筒のパターンを表示することができる。なお、図8では封筒のパターンの輪郭部分を消灯とし、その他の部分を点灯して表示している。そのため、すでに述べられたカラー表示可能な発光素子を使用すると、いろいろな色の表示を行うことが可能である。
また筐体1、2を開放した状態においてインターネット、ゲーム、カメラ、その他、適宜行えるように構成しても良い。そして電子メール、インターネットなどで入手した情報やゲームなどを、それぞれ操作部9の操作に応じて、サブ表示部13で表示し、使用できるように構成すれば、更にユニークな携帯端末装置とすることが可能である。
(実施の形態3)
図9は、本発明の第三の実施の形態における携帯端末装置の斜視図である。本発明の第三の実施の形態の携帯端末装置ではオーディオCDを再生する機能を持ち、サブ表示部13に、装置の状態や、挿入したCDの情報などを表示する。例えばオーディオCDを再生中の時には、図10のようにメイン表示部4で演奏時間の情報を表示し、サブ表示部13にて再生中であることを示す情報を表示する。このため、複数の情報を表示することが可能である。
(実施の形態4)
次に、本発明の第四の実施の形態における携帯電話装置について説明する。本実施の形態の携帯電話装置は、図1に示す携帯端末装置と同様の構成を有する。以下、図1に示す携帯端末装置と異なる点を中心に説明する。本実施の形態の携帯電話装置は、図1の携帯端末装置の構成に加え、電話やメールの着信、通信等のイベントを検知する手段と、イベントと各表示データとの対応を示すテーブルとを備える。そして、本実施の形態の制御部21(発光素子駆動手段)は、テーブルを参照して、検知したイベントに対応する表示データに基づいて、後述するエモーションエリア32にマトリックス表示を行う。
図11(a)は、本実施の形態の携帯電話装置の折り畳んだ状態の外観を示す。本実施の形態の携帯電話装置のサブ表示部13は、折り畳んだ状態で視認可能なように、携帯電話装置の外側表面の中央部に配置される。
図11(b)は、サブ表示部13の構成を示す。本実施の形態のサブ表示部13は、情報エリア31とエモーションエリア32に分けて表示が行われる。情報エリア31は、時計表示および携帯電話装置の状態表示等、従来と同様に液晶表示装置による情報表示を行う。状態表示としては、アンテナ感度、電池残量、発信者名前、不在着信有り、メール有りの表示等を行う。
エモーションエリア32は、大型の7×7ドットマトリックス表示が可能で、後述するように、操作部9のテンキー8および機能キー7から所定のフォーマットを入力することにより、自分の好みのオリジナルドットパターンを表示することができる。
エモーションエリア32は、例えば、7×7ドットの発光ダイオードにより構成される。この発光ダイオードは、輝度の強弱を制御することによって、ホタルのような点灯形態、視認性を高めた点灯形態、あるいは残像現象を利用した点灯形態をとることができる。また、3色発光ダイオードにより、カラフルなイメージを表現することができる。
また、図12(a)に示すように、サブ表示部13を覆う透明カバー(ジャケット)1aとの連携を行うことにより、発光ダイオードの発光色のフィルタリング、発光形状のフィルタリング、ジャケットの柄と光の動きの組み合わせを自由に選択することができる。
また、着信時に、ジャケットあるいは他の表面(パネル)の種類によって発光ダイオードの色や形、動きを変化させることもできる。例えば、パネルが黒色の場合は、インテリジェンスを表わすような落ち着いた動きとし、パネルがオレンジ色の場合は、ドットの動きを早くしてアクティブな感じを表わし、パネルが白い場合は、色や動きをキュートな感じにすることもできる。
また、本実施の形態の携帯電話装置は、エモーションエリア32の表示データのフォーマットを決めることにより、操作部9のテンキー8および機能キー7から自分の好みのオリジナルドットパターンを入力することができる。さらに、パーソナルコンピュータ(PC)、他の携帯電話装置、インターネット・サイト(ウェブ)のコンテンツからフォーマット化されたドットパターン・データを自由に転送することもできる。
この場合、ドットパターンのデータ量は少ないため、一旦データを携帯電話装置に保存することなく直接再生することができるので、フォーマット化されたドットパターン表示データをメールに添付して送信し、受信した携帯電話装置で、メール本文を読む前に、ドットパターンを見ることができる。この動作については後述する。また、そのドットパターンは送信者が容易に作成することができるので、メール本文だけでは伝えることができない感情や雰囲気を自由に表現することができる。
このようにエモーションエリア32には、携帯電話装置の持ち主が自由にオリジナルパターンを表示することができるので、その携帯電話装置に対する愛着につながるような表示を行うことができる。例えば、感性の表現として、送信相手にメールが着信した時に、メール本文に使われている絵文字に応じてその携帯電話装置のサブ表示部13を点滅させる形態が可能になる。すなわち、このメールの取り込みに応じて、図12(b)に示すように、49マスの発光ダイオードを全点灯させる。あるいは、図13(a)に示すように、封筒の輪郭を表わすメールマークが浮き出るように点灯させることもできる。
また、メールの発信者が、フォーマットに従って操作部9からテーブルに関する所定の設定をすることにより、メールの内容に連動させて喜怒哀楽の感情を表現することができる。例えば、喜びを表わす場合は、メールマークが飛び跳ねるように動き、怒っている気持ちを表わしたい場合は、メールマークが赤く発光して弾けるように動くようにしてもよい。また、哀しい気分を表現するために、メールマークが崩れ落ちるように動き、楽しい気分の時は、メールマークが黄色に発光するようにしてもよい。
また、待ち受け期間に、エモーションエリア32にアニメーションを表示する「待受ドットアニメ」をオリジナル作成することができる。すなわち、エフェクトテンプレートを利用して7×7マスの静止ドット画を作成することにより、スイング、フェードアウトなどのアニメーションを簡単に作成することができる。また、このようなアニメーションを所定のサイトからダウンロードすることも可能である。
また、電話あるいはメールが着信した時に表示する「着信ドットアニメ」をオリジナルに作成することもできる。例えば、図13(b)は、電話が着信した時のハートマーク(静止ドット画)を示す。このハートマークを、エフェクトテンプレートを利用して作成し、スイング、フェードアウトなどの動作をさせることにより、電話が着信した時の期待感を演出することができる。この場合のアニメーションデータも所定のサイトからダウンロードすることができる。
また、エモーションエリア32にオリジナルパターンを表示することにより、携帯電話装置にペット感覚あるいは感情移入を行うような演出をすることもできる。すなわち、情報エリア31に表示されるアンテナ感度等の状態表示をパラメーターとしたテーブル(状態表示と各表示データとの対応を示すテーブル)を備えることにより、「感情」表現を演出することができる。
例えば、情報エリア31にはアンテナ感度が表示されるが、その表示は小さくあまり目立たないが、図14(a)に示すように、エモーションエリア32に大きくアイコン表示して視認性を向上することができる。特に、通信圏外あるいは電池残量が少なくなった場合等に、エモーションエリア32で大きく表示することにより、その旨をユーザーに確実に伝えることができる。
また、テーブルの設定により、携帯電話装置の使用時には、エモーションエリア32の発光ダイオードを微小時間間隔で順次点滅させることにより、使用中を連想させる流れるようなイメージを表示することができる。さらに、発信/通話/基地局サーチ/センター問合せ/情報取得/非接触IC/顔認証/音楽再生/音声認識等の携帯電話装置の使用形態に応じて、それらの機能の使用中を表示することにより、携帯電話装置への愛着を高める演出を行うこともでき、また使用時の躍動感を表現することもできる。
例えば、通話中に、図14(b)に示すように、エモーションエリア32の1ドットが不規則に動いたり、声の大きさによってそのスピードが変化したり、電波状況によって光の強さが変化したり、通話時間によってドットの数を増加させるようにしてもよい。
また、待ち受け時には、エモーションエリア32の4マスの点灯などでハードビートや鼓動を表現し、携帯電話装置にペット感覚を持てるような演出をすることができる。なお、待ち受け時の点灯は、待受時間の関係からOFF機能が必要である。また、携帯電話装置の使用を終了する場合、例えば、通話、サイトの閲覧、カメラ使用等の使用形態に応じて、携帯電話装置を閉じた時に異なる表示をさせてもよい。
また、時刻及び日付と各表示データとの対応を示すテーブルを備えることにより、使用環境に応じた気配りを表現することができる。例えば、定期的な時刻表示を行う場合、図15(a)に示すように、鳩時計風に定期的にエモーションエリア32で時刻表示を行い、リラックスした雰囲気を演出することができる。また、時間確認はサイドボタンを押して確認するようにしてもよく、夜の時間帯では、所定時間毎に表示して、さりげなく時間の経過を知らせるようにしてもよい。
また、3色発光ダイオードを使用して季節感を表現するために、携帯電話装置のカレンダー機能と連動して、夏は青く、冬はオレンジ色に点灯し季節感にあった演出を行うことができる。また、情報表示として、例えば、図15(b)に示すように、天気予報サイトから入手した天気予報を、傘マーク、太陽マークなどで表示し、楽しい気分を演出することができる。
このように本実施の形態の携帯電話装置は、エモーションエリア32において7×7ドットマトリックス動画表示を行うことができる。また、エモーションエリア32に表示させるデータをフォーマット化することにより、オリジナルデザインの表示データを作成、修正、蓄積および転送することができる。
本実施の形態の携帯電話装置では、上記の機能を、携帯電話装置の内部メモリに格納したプログラムに従って制御部21が実行する。制御部21は、メイン表示部4およびサブ表示部13に含まれる複数の発光素子をそれぞれ選択的に駆動させ、所定の情報を表示させる発光素子駆動機能、エモーションエリア32の7×7ドットマトリックス表示をフォーマット化表示データに変換する機能、フォーマット化表示データから7×7ドットマトリックス表示に変換する機能及び携帯電話装置の操作部9でフォーマット化表示データを作成する機能を有する。
また、制御部21は、フォーマット化表示データを携帯電話装置の内部メモリに読み出し/書き込みする機能、携帯電話装置の送受信機能を使いフォーマット化表示データをウェブから入手する機能、携帯電話装置の送受信機能を使いフォーマット化表示データを携帯電話装置同士で転送する機能及びフォーマット化表示データを携帯電話装置の外部メモリに読み出し/書き込みする機能を有する。
さらに、制御部21は、パーソナルコンピュータで作成したフォーマット化表示データをマトリックス表示データに変換する機能、携帯電話装置の外部I/F(USB、IrDA等)でフォーマット化表示データを転送する機能、メール送信時(音声通話発信時)に送られるメール情報に表示情報を添付し、この情報から着信時にエモーションエリア32で事前に表示する機能及び携帯電話装置に備え付けられた外部センサー(マイク、カメラ、無線受信部等)で所定のイベントを検出した時に、エモーションエリア32で7×7ドットマトリックス表示を行う機能を有する。
図16は、本実施の形態の携帯電話装置において、サブ表示部13のエモーションエリア32にマトリックス表示するための背面ディスプレイ動画情報フォーマットの1例を示す。図16(a)は、動画全体への指定情報のフォーマットであり、表示コマ数(繰り返し)情報、表示条件等を指定する。
図16(b)は、表示コマ毎の情報であり、ドットパターン情報、表示時間情報、輝度情報、色情報が含まれる。
図17は、本実施の形態の携帯電話装置において、内部メモリまたは外部メモリ(メモリカード等)にサブ表示データを修正して保存する動作を示すフローチャートである。
内部メモリまたは外部メモリにサブ表示データを修正して保存する場合、制御部21は、まず、サブ表示データが内部メモリに格納されているかどうかを判断する(ステップS21)。その結果、サブ表示データが内部メモリに格納されている場合は、内部メモリよりサブ表示データを読み出し(ステップS22)、サブ表示データが外部メモリに格納されている場合は、外部メモリよりサブ表示データを読み出す(ステップS23)。
次に、サブ表示データを修正するかどうかを判断し(ステップS24)、修正する場合は、サブ表示データを修正する(ステップS25)。そして、携帯電話装置の画面でサブ表示データのシュミレーション表示を行い(ステップS26)、修正完了かどうか判断する(ステップS27)。
次に、修正したサブ表示データを内部メモリに格納するかどうかを判断し(ステップS28)、内部メモリに格納する場合は、サブ表示データを内部メモリに書き込む(ステップS29)。また、外部メモリに格納する場合は、サブ表示データを外部メモリに書き込む(ステップS30)。
図18は、本実施の形態の携帯電話装置において、メール着信時に発信者のサブ表示情報により自動再生表示を行う動作を示すフローチャートである。本実施の形態の携帯電話装置において、メールが着信した場合は(ステップS31)、そのメールに添付ファイルが有るかどうかを判断し(ステップS32)、添付ファイルが有る場合は、拡張子がサブ表示データかどうか判断する(ステップS33)。
拡張子がサブ表示データの場合は、サブ表示データを内部サブ表示エリアに書き込み(ステップS34)、メール着信時のサブ表示処理を行う(ステップS35)。一方、ステップS33において、拡張子がサブ表示データでない場合は、一般添付ファイルとしてメール添付ファイルエリアに書き込み(ステップS36)、携帯電話装置に備えられたメール着信時のサブ表示処理を行う(ステップS37)。なお、ステップS32において、添付ファイルがないと判断された場合も、携帯電話装置に備えられたメール着信時のサブ表示処理を行う(ステップS37)。次に、着信メール内容の読み出し処理を行い(ステップS38)、処理を終了する。
このように本実施の形態の携帯電話装置によれば、サブ表示部13の一部で複数の発光素子11による動画表示を行うことにより、視覚効果の高い表示が可能となる。また、創造的で自由な表示(表現)が可能となる。また、この表示データをフォーマット化することにより、オリジナルデザインの表示データを作成、修正、蓄積、転送することが可能となり、表示する時間、場所の制約がなくなり多くの場所、時間で表示が可能となる。また、自分の感性、気持ち、センスなどを簡単にオリジナルで自作することができ、自由に携帯電話装置の背面ディスプレイに表示させることができる。
また、本実施の形態の携帯電話装置によれば、表示データをフォーマット化することにより、携帯電話装置あるいはパーソナルコンピュータ(PC)で作成、修正が可能となり、ウェブ・コンテンツからダウンロードが可能となる。また、PCや他の携帯電話装置から転送が可能となり、メモリカード等の外部メモリからも転送が可能となりオリジナルな表示データを自由に取り扱うことが可能となる。
したがって、他人が作ったマトリックス動画表示をいろいろな手段で入手し、さらに自分で修正をすることによりオリジナルなマトリックス動画表示を簡単に作成することができ、自由に携帯電話装置の背面ディスプレイに表示させることができる。
また、本実施の形態の携帯電話装置によれば、メールの送信時に、表示データをメール本体に添付して送信し、着信タイミングで表示することにより、受信者がメールを読む前に、携帯電話装置の背面ディスプレイに表示データを表示させ発信者の気持ちや感性等を事前に受信者に理解してもらうことができる。
また、本実施の形態の携帯電話装置によれば、外部センサー(マイク、カメラ、無線受信部等)の検知出力と各表示データとの対応を示すテーブルを備えることにより、外部センサーと連動させて外部センサーが所定のイベントを検出したときに、オリジナルな表示をさせることができる。したがって、携帯電話装置に装備されている各種センサーと連動させて所定の変化に合わせて好みの表示を行うことにより、あたかも携帯電話装置が生き物のように反応させて背面ディスプレイに表示させることができる。