JP4479860B2 - 光記録ヘッド及び光記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光記録ヘッド及び光記録装置に関する。
近年は情報記録媒体の高密度化が求められ、様々な方式の記録方法が提案されている。熱アシスト磁気記録方法もそのうちの1つである。磁気記録方法においては、高密度化するために1個1個の磁区の大きさを小さくする必要があるが、データを安定して保存するためには保磁力の大きい材料の記録媒体を使わなければならない。このような記録媒体では書き込むときに強い磁界を発生させる必要があるが、小さくなった磁区に対応する小さなヘッドでは磁界の大きさに限界がある。
そこで、熱アシスト磁気記録方法では、記録時に記録媒体を局所的に加熱して磁気軟化を生じさせ、保磁力が小さくなった状態で記録し、その後に加熱を止めて自然冷却することにより、記録した磁気ビットの安定性を保証する。
熱アシスト磁気記録方法では、記録媒体の加熱を瞬間的に行うことが望ましい。また、加熱する機構と記録媒体とが接触することは許されない。このため、加熱は光の吸収を利用して行われるのが一般的であり、加熱に光を用いる方法は光アシスト式と呼ばれている。光アシスト式で高密度記録を行う場合、使用光の波長以下の微小な光スポットを必要とする。
そのため、入射光の波長以下の大きさの光学的開口から発生する近接場光(近視野光とも称する。)を利用する光ヘッドが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された光記録ヘッドは、書き込み磁極と、この書き込み磁極に隣接したコア層とクラッド層を有する導波路とを備えている。コア層には、該コア層内に光を導入する回折格子が設けられている。この回折格子に対して、例えばレーザ光を照射すると、レーザ光はコア層に結合される。コア層に結合された光は、コア層の先端部の近傍に位置する焦点に収束し、先端部から放射される光により記録媒体が加熱され、書き込み磁極により書き込みが行われる。この集光機能付きの導波路を有する素子は、導波路型ソリッド・イマージョン・ミラー(PSIM:Planar Solid Immersion Mirror)と呼ばれ、特許文献1に記載されたPSIMには上述したように回折格子が設けられている。この回折格子に入射される光量に対してPSIMで集光される光量の割合(光の利用効率)を考慮すると、回折格子への光の入射角度には適切な角度が存在する。
米国特許第6944112号明細書
しかしながら、特許文献1においては、光源からの光を回折格子に対して単に傾けて照射することが記載されているだけであり、光源からの光を回折格子に導く具体的な手法については記載されていない。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、光の利用効率を高めることができる光記録ヘッド及び光記録装置を提供することである。
上記の課題は、以下の構成により解決される。
1. 光源と、
前記光源から光学素子を介して入射した光を記録媒体に照射する光伝播素子と、を少なくとも備え、
前記光伝播素子は、導波路と該導波路に入射光を結合するための回折格子を備え、
前記光学素子からの前記回折格子への入射光は、該光学素子が有する回折格子面で回折されたものであり、
前記光源から前記光学素子に入射する光は、該光学素子が有する反射面で反射されて前記回折格子面に入射し、
前記反射面は、前記光学素子の前記光源からの入射光に対して傾斜を有するとともに固定されていない、光記録ヘッドにおいて、
温度変化による前記反射面の傾斜変化により生ずる前記回折格子面への光入射角の変化を、前記回折格子面を固定せずに、当該温度変化により生ずる該回折格子面の回折格子の周期変化による回折角度の変化で打ち消して、前記光伝播素子への入射光の入射角度の変化を抑えるように構成されたことを特徴とする光記録ヘッド。
2. 前記光学素子は、前記反射面と前記回折格子面とを除く何れかの面の少なくとも一部が温度変化による変位が拘束されるように、前記光伝播素子の回折格子に光入射可能な配置で固定されることを特徴とする前記1に記載の光記録ヘッド。
3. 前記光学素子は、自身をなす材料よりも熱膨張係数の小さい部材に固定されることを特徴とする前記2に記載の光記録ヘッド。
4. 前記光学素子をなす材料よりも熱膨張係数の小さい部材の材料は金属であり、前記光学素子の材料は樹脂であることを特徴とする前記3に記載の光記録ヘッド。
5. 前記反射面と前記回折格子面とを除く何れかの面が、前記光源から光が入射される面であることを特徴とする前記2から4の何れか一項に記載の光記録ヘッド。
6. 前記光学素子は、前記光源から光が入射される面を有する柱状部を備え、
前記反射面と前記回折格子面とを除く何れかの面が、前記柱状部の光入射面に対する側面であることを特徴とする前記2から4の何れか一項に記載の光記録ヘッド。
7. 前記1から6の何れか一項に記載の光記録ヘッドと、
前記記録媒体と、を備えていることを特徴とする光記録装置。
本発明によれば、温度変化によって光の偏向角が変化することを抑制でき、これにより光の利用効率を高め、安定した光記録の実現に貢献することができる。
本発明の実施の形態における光アシスト式磁気記録ヘッドを搭載した光記録装置の概略構成を示す図である。 光記録ヘッドの概略構成を示す図である。 光伝搬素子の正面図である。 光伝搬素子の断面図である。 プリズム50Aとその周辺部の断面図である。 プリズム50Bとその周辺部の断面図である。 プリズム50Cとその周辺部の断面図である。 プリズム50Dとその周辺部の断面図である。 プリズム50Aを光の入射方向から見た図である。 プラズモンアンテナの例を示す図である。 回折格子を備えたプリズムによる波長変動時の色補正を説明するための断面図である。 参考例におけるプリズム50Lとその周辺部の断面図である。 参考例における光記録ヘッドの概略構成を示す図である。
本発明の実施の形態を説明する前に、図13を用いて参考例の説明を行う。
図13は、参考例における該光記録ヘッドとその周辺部分の概略構成を示す図である。
図13において、2は記録媒体、4はトラッキング方向に回転可能に設けられたアーム5に支持されたサスペンション、3はサスペンション4の先端に取り付けられた光記録ヘッドである。アーム5には光ファイバなどの光源10とレンズ12が固定されており、光源10の光を平行光としてレンズ12より射出する。
光記録ヘッド3は、記録媒体であるディスク2に対して相対移動するスライダ30を有し、スライダ30の側面には、光源10からの光10aをディスク2に伝搬させるPSIM等の光伝搬素子20が設けられている。光10aは、光伝搬素子20が設けてあるスライダ30に対して略横方向から照射する。
光10aをディスク2に効率よく伝搬させるには、光源10からの光10aを光伝搬素子20に効率よく結合させる必要がある。光伝搬素子20の光を入射する位置には、回折格子が設けられており、回折格子に入射する光は導波路に結合される。回折格子に入射する光を効率よく導波路に結合させるには、回折格子に入射する光の入射角度を最適な所定の角度にする必要があるため、光10aの光路上にプリズム50を配置し、このプリズム50によって光10aを上記の最適な入射角度となるように偏向する。
光源10は、光ファイバの射出端部であるが、図示しない半導体レーザからの光を射出する。半導体レーザにおいて、例えば、ファブリペロー共振型は、温度変化があると所謂モードホップ現象が生じ発振波長が変化する。光伝搬素子20の回折格子に入射する光の波長が変化すると、回折角が変化するため、導波路への光結合効率が低下してしまう。光結合効率が低下しないようにするためには、光伝搬素子20の回折格子への入射角度を波長変化に応じて変えることが考えられる。
波長変化に応じて、光伝搬素子20に入射する光の入射角度を適宜変えるため、プリズム50には回折格子が設けられている。このプリズム50の回折格子に入射する光の波長が変化すると、その波長に応じて回折角度が変わり、プリズム50から射出する光の射出角度を変えることができる。これを利用して、プリズム50の波長依存する射出角度変化と光伝搬素子20の波長依存する入射角度変化とを整合させることができる。この整合により、プリズム50に入射する光は、あたかも波長変動がないかのように光伝搬素子20に結合される。
しかしながら、周囲温度が変化すると、プリズム50は、その材料の熱膨張係数に応じてその形状に変化が生じる可能性がある。プリズム50の形状が変化すると、入射する光10aに対する射出する光の偏向角が変化してしまい、光10aが光伝搬素子20に結合する効率が低下してしまうおそれがある。
以下に説明する本発明の実施の形態においては、このような参考例における課題も解決できるものとなっている。
以下、本発明の実施の形態である光アシスト式磁気記録ヘッド及び光記録装置を説明するが、本発明は該実施の形態に限られない。尚、各実施の形態の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複の説明を適宜省略する。
図1に、本発明の実施の形態における光アシスト式磁気記録ヘッドを搭載した光記録装置(例えばハードディスク装置)の概略構成を示す。この光記録装置100は、以下(1)〜(6)を筐体1の中に備えている。
(1)記録用のディスク(記録媒体)2
(2)支軸6を支点として矢印Aの方向(トラッキング方向)に回転可能に設けられたアーム5に支持されたサスペンション4
(3)アーム5に取り付けられたトラッキング用アクチュエータ7
(4)サスペンション4の先端に結合部材4aを介して取り付けられた光アシスト式磁気記録ヘッド(以下、光記録ヘッド3と称する。)
(5)ディスク2を矢印Bの方向に回転させるモータ(図示しない)
(6)トラッキング用アクチュエータ6、モータ及びディスク2に記録するために書き込み情報に応じて照射する光、磁界の発生等の光記録ヘッド3の制御を行う制御部8
光記録装置100においては、光記録ヘッド3がディスク2上で浮上しながら相対的に移動しうるように構成されている。
図2は、光記録ヘッド3の構成を側面から概念的に示している。光記録ヘッド3は、ディスク2に対する情報記録に光を利用する光記録ヘッドであって、スライダ30、光伝搬素子20、磁気記録部40、磁気再生部41及び光学素子であるプリズム50等を備えている。光伝搬素子20としては、前述したPSIMを用いている。
スライダ30は、浮上しながら磁気記録媒体であるディスク2に対して相対的に移動するが、ディスク2に付着したごみや、ディスク2に欠陥がある場合には接触する可能性がある。その場合に発生する摩耗を低減するため、スライダの材質には耐摩耗性の高い硬質の材料を用いることが望ましい。例えば、Alを含み熱膨張係数が小さいセラミック材料、例えばAlTiCやジルコニア、TiNなどを用いれば良い。また、摩耗防止処理として、スライダ30のディスク2側の面に耐摩耗性を増すために表面処理を行っても良い。例えば、DLC(Diamond Like Carbon)被膜を用いると、光の透過率も高く、ダイヤモンドに次ぐHv=3000以上の硬度が得られる。
また、スライダ30のディスク2と対向する面には、浮上特性向上のための空気ベアリング面32(ABS(Air Bearing Surface)面とも称する。)を有している。
スライダ30の浮上は、ディスク2に近接した状態で安定させる必要があり、スライダ30に浮上力を抑える圧力を適宜加える必要がある。このため、スライダ30を保持するサスペンション4は、光記録ヘッド3のトラッキングを行う機能の他、スライダ30の浮上力を抑える圧力を適宜加える機能を有している。
光源10は、光ファイバ射出端部で、光源10から射出する光を平行光とする複数枚のレンズを備えたレンズ12と共にアーム5に固定されている。尚、光源10としては、平行光を射出するレーザ素子(半導体レーザ)等を用いても構わない。
光記録ヘッド3において、ディスク2の記録面に対して略垂直で、光源10に対向するスライダ30の側面には、光伝搬素子20が備えられている。
光10aは、レンズ12からプリズム50に入射し、入射した光は、プリズム50によって光伝搬素子20に効率よく光が入射できる所定の角度に偏向される。所定の角度に偏向された光は、プリズム50から射出する光10bとして光伝搬素子20に入射し、光伝搬素子20に結合する。光伝搬素子20に結合した光は、光伝搬素子20の下端面24に進み、ディスク2の加熱のための照射光としてディスク2に向かって放射される。
下端面24からの放射光が微小な光スポットとしてディスク2に照射されると、ディスク2の照射された部分の温度が一時的に上昇してディスク2の保磁力が低下する。その保磁力の低下した状態の部分に対して、磁気記録部40により磁気情報が書き込まれる。また、ディスク2に書き込まれた磁気記録情報を読み出す磁気再生部41は、磁気記録部40の直後に設けているが、光伝搬素子20の直前に設けてもよい。
光伝搬素子20の正面図を図3、図3の軸Cにおける断面図を図4にそれぞれ模式的に示す。光伝搬素子20は、導波路を構成するコア層21と下クラッド層22及び上クラッド層23とを有し、コア層21には、プリズム50から射出する光10bをコア層21に結合させる回折格子20a(グレーティングカプラとも称する。)が形成されている。図3においては、光10bは、光スポットとして示している。導波路は、屈折率が異なる物質による複数層で構成することができ、コア層21の屈折率は、下クラッド層22及び上クラッド層23の屈折率より大きい。この屈折率差により導波路が構成され、コア層21内の光はコア層21内部に閉じ込められ、効率よく矢印25の方向に進み、下端面24に到達する。
コア層21の屈折率は、1.45から4.0程度とし、下クラッド層22及び上クラッド層23の屈折率は、1.0から2.0程度が好ましい。
コア層21は、Ta、TiO、ZnSe等で形成され、厚みは約20nmから500nmの範囲としてよく、また下クラッド層22及び上クラッド層23は、SiO、空気、Al等で形成され、厚みは約200nmから2000nmの範囲としてよい。
コア層21は、回折格子20aにより結合された光を、焦点Fに集光するため、焦点Fに向かって反射するように形成された、外周面の輪郭形状が放物線である側面26、27を備えている。図3において、放物線の左右対称の中心軸を軸C(準線(図示しない)に垂直で焦点Fを通る線)で示し、放物線の焦点を焦点Fとして示している。側面26、27には、例えば金、銀、アルミニウム等の反射物質を設けて、光反射損失をより少なくする助けとしてもよい。
また、導波路のコア層21の下端面24は、放物線の先端が切断されたような平面形状をしている。焦点Fから放射される光60は急に広がるため、下端面24の形状を平面とすることにより、ディスク2に焦点Fをより近くに配置することができるので好ましく、また、下端面24に焦点Fを形成してもよい。
コア層21の焦点F又はその近傍に、近接場光発生用のプラズモンアンテナ24dが配置されている。プラズモンアンテナ24dの形状の具体例を図10に示す。
図10において、(a)は三角形の平板状金属薄膜(材料例:アルミニウム、金、銀等)からなるプラズモンアンテナ24d、(b)はボウタイ型の平板状金属薄膜(材料例:アルミニウム、金、銀等)からなるプラズモンアンテナ24dであり、何れも曲率半径20nm以下の頂点Pを有するアンテナからなっている。また、(c)は開口を有する平板状金属薄膜(材料例:アルミニウム、金、銀等)からなるプラズモンアンテナ24dであり、曲率半径20nm以下の頂点Pを有するアンテナからなっている。
これらのプラズモンアンテナ24dに光が作用すると、その頂点P近辺に近接場光が発生して、非常に小さいスポットサイズの光を用いた記録又は再生を行うことが可能となる。つまり、コア層21の焦点F又はその近傍にプラズモンアンテナ24dを設けることにより局所プラズモンを発生させれば、焦点に形成された光スポットのサイズをより小さくすることができ、高密度記録に有利となる。尚、焦点Fにプラズモンアンテナ24dの頂点Pが位置することが好ましい。
回折格子20aから入射し導波路に光結合される光10bに関して、コア層21の導波モードの有効屈折率と回折格子20aの周期から、最も光結合効率の良い回折格子20aへの最適入射角度が決定される。最適入射角度は、入射光の波長にも依存し、波長λ1時の入射角度θ11、波長λ2時の入射角度θ12として図4に示す。図4中、符号Zは、回折格子20aの光入射面における法線を示し、以降の図中においても同じ法線を示す。ここで、
λ1>λ2・・・・・(1)
とした場合、
θ11<θ12・・・(2)
となる。これは、波長が大きくなると回折角度が大きくなるため、回折格子20aへの最適入射角度は小さくなるからである。
回折格子20aの周期は、光結合効率を考慮すると2、3次光が発生する程度の大きさを利用するのが好ましく、ほぼ波長の0.5倍〜5倍程度である。この場合、ある波長における入射角度許容範囲は、光結合効率の低下を考慮すると、±0.1度程度とすることが望ましい。
一方、光源10から発する光としてファブリペロータイプの半導体レーザからの光を使う場合、温度が高くなると光の波長が大きくなる。使用する温度帯が0℃〜60℃とし、半導体レーザからの光の波長変動が±10nm程度発生するとした場合、上記の最適入射角度は0.3度程度変化し、上記の入射角度許容範囲を上回る。
波長変動により最適入射角度の変動が入射角度許容範囲を上回ると、例えば機械的な変動による回折格子20aとこれを照射する光10bとの位置関係の変動が発生しなくても、光結合効率が低下してしまう。これを改善するためには、波長変化に応じて、回折格子20aへの入射角度を変化させる必要があり、このためプリズム50には回折格子が設けられている。
光源10からの光10aを偏向し、光伝搬素子20に結合する光10bを射出するプリズムを総称して符号50で示す。また、プリズム50の具体例として、図5から図8に、それぞれプリズム50A、50B、50C、50D及びその周辺部の断面を示す。
プリズム50A、50B、50C、50Dは、例えば、熱可塑性樹脂を材料として射出成形法やプレス成形法により形成することができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ZEONEX(登録商標)480R(屈折率1.525、日本ゼオン(株)製)、PMMA(ポリメチルメタクリレート、例えば、スミペックス(登録商標)MGSS、屈折率1.49、住友化学(株)製)、PC(ポリカーボネート、例えば、パンライト(登録商標)AD5503、屈折率1.585、帝人化成(株)製)等が挙げられる。また、ガラスを材料として、プレス成形法により形成することもできる。
ここで、プリズム50Aと同じ形状であるが、熱膨張係数がゼロの理想のプリズム50Kにおける色補正に関して、その断面を示す図11を用いて説明する。尚、熱膨張係数をゼロとするプリズム50Kを用いて説明した内容は、以降のプリズム50L、プリズム50Aから50Dに関する説明において、温度上昇前の状態を説明するものとなる。
プリズム50Kの面S3はブレーズド形状の反射型回折格子となっている。反射させるためにAlやAgなどの金属反射膜、誘電体多層膜が設けてある。プリズム50Kに入射する光10aは、面S2で反射され、略垂直に反射型回折格子がある面S3に入射する。面S3に入射した光は、回折され面S2から射出される。面S1に入射する光10aの波長が式(1)を満足する波長λ1、λ2とすると、回折角αは、
α21>α22・・・(3)
となる。このため、光伝搬素子20の回折格子20aへの入射角度は、
θ21<θ22・・・(4)
となる。
上記より、面S3の反射型回折格子の周期を調整することで、光伝搬素子20の回折格子20aの波長に依存する入射角度の関係を示す式(2)を打ち消すこと(色補正)が可能である。すなわち、波長λ1の時θ11=θ21、波長λ2の時θ12=θ22となるように面S3に備える反射型回折格子の周期、回折格子20aの格子の周期の少なくとも一方を調整し設定することができる。
しかしながら、プリズム50は、実際には熱膨張係数はゼロでないガラスや樹脂等で形成され、その材料の熱膨張係数により、周囲温度に応じてその形状が変化する。
参考例として、図13で示すサスペンション4に接着剤55で固定されたプリズム50Lの周辺部分の断面を図12に示す。図12中のプリズム50Lは、プリズム50Aと同じ形状である。
図12において、例えばステンレス等の金属製のサスペンション4の下面4dに接着剤55を介して樹脂製のプリズム50Lが固定されている。周囲温度の上昇前の形状を破線で示し、上昇後の形状を実線で示している。回折格子が設けてある面S3は、樹脂より熱膨張係数が小さい金属製のサスペンション4に固定されているため、温度上昇により問題となる程の形状変位はない。実際には温度上昇による形状変位は、実線で示す以外の箇所でも生じるが、説明を容易にするため、特徴的な形状変位を単純化して示している。以降の説明でも、周囲温度の上昇前の形状を破線で示し、上昇後の形状を実線で示し、上記と同様に単純化して示している。
図12に示すように、温度が上昇すると、面S3は固定され形状変位がないが、プリズム50Lは膨張し、点線から実線で示すように、反射面である面S2の傾斜が大きくなって、入射角が小さくなる。このため、面S1から入射する光10aは、面S2で反射される角度が変化し、温度上昇前は回折格子面に対し略垂直(ゼロ)であった入射角が、温度上昇後はβ10に変化する。面S3の回折格子の格子間ピッチは変化しないため、回折角αは図11で示した値と同じで、変化しない。すなわち、α31=α21、α32=α22となる。よって、回折格子による0次光方向Rが温度上昇前と比較してβ10傾くことにより、光伝搬素子20への波長λ1、λ2に対するそれぞれの入射角度θ31、θ32は温度上昇前に比較して大きくなってしまう。すなわち、θ31>θ21、θ32>θ22となる。この入射角度θ31、θ32が温度上昇前に比較して大きくなることは、光10aの特定波長に対するものではなく、プリズム50Lに入射する光10aの全ての波長に適応される。この結果、光源からの光10aは、プリズム50Lで色補正がなされているにもかかわらず、光伝搬素子20への入射角度が最適な角度からずれ、光結合効率が低下してしまい、安定した光記録ができなくなるおそれがある。
本実施の形態は、回折格子を備えたプリズムを、光伝搬素子20への入射角度が最適な角度からずれないように、サスペンション4に固定する方法を鋭意検討した結果得られたものである。
図5に示すプリズム50Aは、光10aが面S1に入射し、入射した光は反射面である面S2で反射され、反射された光は回折格子(反射型回折格子)が設けられた回折格子面である面S3で回折され、面S2から射出される。面S2から射出される光10bは、光伝搬素子20に光を結合する回折格子20aに所定の入射角で入射し、導波光に変換されて図4の下方(矢印25方向)に伝播する。
回折角αは波長λ1、λ2の関係を示す式(1)より、
α51>α52・・・(5)
となる。このため、回折格子20aへの入射角度は、
θ51<θ52・・・(6)
となる。プリズム50Aの面S3に設ける回折格子の周期を調整することで、式(2)で示した回折格子20aの入射角度の波長依存性を打ち消すことができる。
更に、プリズム50Aから射出する光10bの偏向角が温度変化によるずれが生じないようにするため、図5に示すように、サスペンション4が備える固定部材である固定板42に面S1を接着剤等で固定する。具体的には、サスペンション4の一部に切れ目を入れて折り曲げて固定板42とし、これにプリズム50Aの面S1を固定する。尚、固定板42をサスペンション4に固定された別部材としても良い。この例では、固定板42は、光10aの光軸と垂直な面を有する金属板となっている。面S3とサスペンション4の下面4dとは触れる程度に接触している状態となっており、面S3はサスペンション4には固定されていない。従って、プリズム50Aは、サスペンション4に対して、面S1のみが温度変化による変位を拘束するように固定され、回折格子面である面S3及び反射面である面S2は、固定されず、温度変化による変位が自在にできる状態である。
面S1が固定される固定板42には、プリズム50Aに光10aの光束がケラレ無く通過できる開口が設けられている。固定板42に固定されたプリズム50Aを、固定板42側から見た様子を図9に示す。
固定板42は、光10aが通過する開口43を備える枠形状であり、温度変化による面S1の変位をできるだけ抑えるように、開口43以外は面S1の露出部分がないようにして、面S1をできるだけ固定板42に固定するのが好ましい。面S1の変位をできるだけ抑えることにより、変位自在な状態の反射面や回折格子面の変位効果を十分に得ることができる。
固定板42をなす材料の熱膨張係数は、面S1の形状変位をできるだけ抑えるため、プリズム50Aをなす材料の熱膨張係数より小さいことが好ましく、また、固定板42は、樹脂より剛性の高いことが好ましい。これらより、固定板42の材料をステンレス等の金属が好ましく、また、板厚を厚くしたり、例えば面S1が固定される固定面の両縁を固定面に対して略直角に折り曲げる等の構造を配慮したりすることにより剛性を高めるようにしても良い。固定板42の剛性を高くすることにより、プリズム50Aの熱膨張による、固定板42の変形、プリズム50の固定面である面S1が光軸に対して傾くこと等を抑えることができる。尚、固定板42自体の傾きを抑えるため、固定板42をサスペンション4に対し剛性を高くして固定することが好ましい。
上記の様にプリズム50Aは、入射面である面S1が固定板42に固定され、回折格子を備える面S3、反射面である面S2は、固定されていない。この状態で、周囲温度が上昇した場合、固定板42の熱膨張係数がプリズム50Aの熱膨張係数未満であれば、プリズム50Aは、図5の温度上昇前を示す点線から温度上昇後を示す実線のように、光10aの光軸方向に伸びるようにその形状に変位が生じ、図12に示すように光10aの光軸に垂直な方向には伸びない。このため、反射面である面S2は、図12の場合と異なり、傾斜が小さくなって、光10aの入射角が大きくなり、温度上昇前は回折格子を備える面S3に対し略垂直であった入射角は、図12の場合と逆方向に角度β5に変化する。これにより回折格子による0次光方向Rが温度上昇前と比較してβ5傾く。この変化は、光伝搬素子20への入射角度θ51、θ52を小さくする。
一方、回折格子を備える面S3は、膨張してサスペンション4の下面4dに沿って格子ピッチ方向に伸びることにより回折格子の周期が増大し、回折角度αは減少する。すなわち、α51<α21、α52<α22となり、光伝搬素子20への入射角度θ51、θ52を大きくする。
よって、面S2の傾斜変化分と面S3の回折格子の周期変化分は、光伝搬素子20への入射角度の変化への影響を互いに打ち消しあう関係とすることができる。
従って、温度変化による光伝搬素子20への入射角度において、面S2の傾斜変化分と面S3の回折格子の周期変化分とが互いに丁度打ち消すように設定することにより、プリズム50Aにおける偏向角が温度変化によらず変動しないようにすることができる。このため、光伝搬素子20への入射角度θ51、θ52は温度変化により変化せず、θ51=θ21、θ52=θ22とすることができ、この結果、光伝搬素子20への光結合は安定し、光記録ヘッド3は光記録を安定して行うことができる。
また、プリズム50をなす材料を選定する際、できるだけ小さい熱膨張係数の材料を選定するといった特別な配慮が不要となるため、材料の選択幅が広くなり、設計や製造に有益である。
図6のプリズム50Bは、反射型回折格子を備えたプリズムの別の具体例である。プリズム50Bは、光10aが面S1に入射し、入射した光は面S2で反射され、反射された光は回折格子(反射型回折格子)が設けられた面S3で回折され、面S2から射出される。面S2から射出される光10bは、光伝搬素子20の回折格子20aに所定の入射角で入射し、導波光に変換されて図4の下方(矢印25方向)に伝播する。
プリズム50Bは、入射面である面S1にてプリズム50Aと同様に固定板42に固定されている。回折格子面である面S3とサスペンション4との間は、面S3が熱膨張により伸びて変位する場合でもサスペンション4に触れない様に間隙を設けてある。
上記の様にプリズム50Bは、入射面である面S1が固定板42に固定され、回折格子面である面S3及び反射面である面S2は、固定されず、温度変化による変位が自在にできる状態である。この状態で、周囲温度が上昇した場合、固定部材の熱膨張係数がプリズム50Bの熱膨張係数未満であれば、プリズム50Bは、図6の温度上昇前を示す点線から温度上昇後を示す実線のように、光10aの光軸方向に、サスペンション4側に傾いて伸びるようにその形状に変位が生じる。
このため、反射面である面S2は、図5の場合と異なり、傾斜が大きくなって、光10aの入射角が小さくなり、温度上昇前は回折格子面である面S3に対し略垂直であった入射角は、図5の場合と逆方向に変化する。この変化は、光伝搬素子20への入射角度θ51、θ52を大きくする。
回折格子を備える面S3は、熱膨張により格子ピッチ方向に伸びると伴に、サスペンション4側に倒れるため、面S2で反射される光10aが入射する回折格子面である面S3が図6に示すように紙面に向かって反時計方向に傾くことになる。この変化は、光伝搬素子20への入射角度θ51、θ52を小さくする。尚、この傾いた回折格子面である面S3に対する面S2からの反射光の入射角度をβ6で示している。
本具体例では、入射角度θ51、θ52における、面S2の傾きによる変化分より面S3の傾きによる変化分が勝る様に設定している。すなわち、面S2の傾きの変化量より面S3の傾きの変化量を大きくしている。よって、面S2と面S3の傾きの変化は、結果として、光伝搬素子20への入射角度θ61、θ62を小さくする。
面S3の回折格子は、膨張して格子ピッチ方向に伸びることにより回折格子の周期が増大し、回折角度αは減少する。すなわち、α61<α21、α62<α22となり、光伝搬素子20への入射角度θ61、θ62を大きくする。
よって、面S2と面S3の傾斜変化分と回折格子の周期変化分は、光伝搬素子20への入射角度の変化への影響を互いに打ち消しあう関係とすることができる。
従って、温度変化による光伝搬素子20への入射角度において、面S2と面S3の傾斜変化分と面S3の回折格子の周期変化分とが互いに丁度打ち消すように設定することにより、プリズム50Bにおける偏向角が温度変化によらず変動しないようにすることができる。このため、光伝搬素子20への入射角度θ61、θ62は温度変化により変化せず、θ61=θ21、θ62=θ22とすることができ、この結果、光伝搬素子20への光結合は安定し、光記録ヘッド3は光記録を安定して行うことができる。
図7のプリズム50Cは、透過型回折格子を備えたプリズムの別の具体例である。プリズム50Cは、光10aが面S1に入射し、入射した光は面S2で反射され、反射された光は回折格子(透過型回折格子)が設けられた面S3で回折され射出される。面S3から射出される光10bは、光伝搬素子20の回折格子20aに所定の入射角で入射し、導波光に変換されて図4の下方(矢印25方向)に伝播する。
プリズム50Cは、入射面である面S1にてプリズム50Aと同様に固定板42に固定されている。また、回折格子を備えた面S3と対向する面S4がサスペンション4の下面4dに固定されている。
上記の様にプリズム50Cは、入射面である面S1が固定板42に固定され、面S4がサスペンション4に固定され、回折格子面である面S3及び反射面である面S2は、固定されず、温度変化による変位が自在にできる状態である。この状態で、周囲温度が上昇した場合、固定部材及びサスペンション4の熱膨張係数がプリズム50Cの熱膨張係数よりも小さければ、プリズム50Cは、図7の温度上昇前を示す点線から温度上昇後を示す実線のように、光10aの光軸方向に伸びるようにその形状に変位が生じる。
このため、反射面である面S2は、傾斜が大きくなって、回折格子面である面S3への入射角度が角度β7だけ小さくなる。この変化は、光伝搬素子20への入射角度θ71、θ72を小さくする。
面S3の回折格子は、膨張して格子ピッチ方向に伸びることにより回折格子の周期が増大し、回折角度αは減少する。すなわち、α71<α21、α72<α22となり、光伝搬素子20への入射角度θ71、θ72を大きくする。
よって、面S2の傾斜変化分と面S3の回折格子の周期変化分は、光伝搬素子20への入射角度の変化への影響を互いに打ち消しあう関係とすることができる。
従って、温度変化による光伝搬素子20への入射角度において、面S2の傾斜変化分と面S3の回折格子の周期変化分とが互いに丁度打ち消すように設定することにより、プリズム50Cにおける偏向角が温度変化によらず変動しないようにすることができる。このため、光伝搬素子20への入射角度θ71、θ72は温度変化により変化せず、θ71=θ21、θ72=θ22とすることができ、この結果、光伝搬素子20への光結合は安定し、光記録ヘッド3は光記録を安定して行うことができる。
図8(a)に示すプリズム50Dは、図5に示したプリズム50Aに、プリズム50Aの面S1と同じ断面形状(四角形)部分が光10aの入射方向に伸びた柱状部50D−1が付加された形状である。光10aが面S1に入射し、入射した光10aは柱状部50D−1を透過し、光路上の後ろにある面S2で反射され、反射された光は面S3に設けられた回折格子(反射型回折格子)で回折され、面S2から射出される。面S2から射出される光10bは、光伝搬素子20の回折格子20aに所定の入射角で入射し、導波光に変換されて図4の下方(矢印25方向)に伝播する。
上記のプリズム50Dは、柱状部50D−1の側面で、光10aが偏向される偏向面(図8(a)中、紙面に対し平行な面)に対して垂直な面S3の回折格子が設けられていない部分の面S3−1が、この場合の固定部材であるサスペンション4の下面4dに固定されている。面S3の回折格子面及び反射面である面S2は、固定されず、温度変化による変位が自在にできる状態である。
図8(b)は、プリズム50Dを光10aが入射する側から見た様子を示す。図8(b)に示すように、柱状部50D−1の周囲は、プリズム50Dをなす材料より熱膨張係数の小さい、例えばサスペンション4と同じ材料のステンレス等の金属の枠体44が柱状部50D−1に接した状態で被われている。これにより、柱状部50D−1の熱膨張を抑えることができる。尚、柱状部50D−1と枠体44との間を接着剤等によって固定しても構わない。
この状態で、周囲温度が上昇した場合、サスペンション4の熱膨張係数がプリズム50Dの熱膨張係数未満であれば、プリズム50Dは、図8(a)の温度上昇前を示す点線から温度上昇後を示す実線のように、光軸方向に伸びるように形状に変位が生じる。このため、反射面である面S2は、傾斜が小さくなって、光10aの入射角が大きくなり、温度上昇前は面S3の回折格子に対し略垂直であった入射角は角度β8に変化する。この変化は、光伝搬素子20への入射角度θ81、θ82を小さくする。
面S3の回折格子は、膨張してサスペンション4の下面4dに沿って格子ピッチ方向に伸びることにより回折格子の周期が増大し、回折角度αは減少する。すなわち、α81<α21、α82<α22となり、光伝搬素子20への入射角度θ81、θ82を大きくする。
よって、面S2の傾斜変化分と面S3の回折格子の周期変化分は、光伝搬素子20への入射角度の変化への影響を互いに打ち消しあう関係とすることができる。
従って、温度変化による光伝搬素子20への入射角度において、面S2の傾斜変化分と面S3の回折格子の周期変化分とが互いに丁度打ち消すように設定することにより、プリズム50Dにおける偏向角が温度変化によらず変動しないようにすることができる。このため、光伝搬素子20への入射角度θ81、θ82は温度変化により変化せず、θ81=θ21、θ82=θ22とすることができ、この結果、光伝搬素子20への光結合は安定し、光記録ヘッド3は光記録を安定して行うことができる。
以上説明してきた実施の形態は、光アシスト磁気記録ヘッド、及び光アシスト磁気記録装置に関するものであるが、該実施の形態の要部構成を、記録媒体を光記録ディスクとした光記録ヘッド、光記録装置に利用することも可能である。この場合は、スライダ30に設けた磁気記録部40、磁気再生部41は不要である。
1 筐体
2 ディスク
3 光記録ヘッド
4 サスペンション
5 アーム
10 光源
10a、10b 光
12 レンズ
20 光伝搬素子
21 コア層
22 下クラッド層
23 上クラッド層
24 下端面
24d プラズモンアンテナ
26、27 側面
20a 回折格子
30 スライダ
32 空気ベアリング面
40 磁気記録部
41 磁気再生部
42 固定板
50、50A、50B、50C、50D、50K、50L プリズム
100 光記録装置
C 軸
F 焦点
R 0次光方向

Claims (7)

  1. 光源と、
    前記光源から光学素子を介して入射した光を記録媒体に照射する光伝播素子と、を少なくとも備え、
    前記光伝播素子は、導波路と該導波路に入射光を結合するための回折格子を備え、
    前記光学素子からの前記回折格子への入射光は、該光学素子が有する回折格子面で回折されたものであり、
    前記光源から前記光学素子に入射する光は、該光学素子が有する反射面で反射されて前記回折格子面に入射し、
    前記反射面は、前記光学素子の前記光源からの入射光に対して傾斜を有するとともに固定されていない、光記録ヘッドにおいて、
    温度変化による前記反射面の傾斜変化により生ずる前記回折格子面への光入射角の変化を、前記回折格子面を固定せずに、当該温度変化により生ずる該回折格子面の回折格子の周期変化による回折角度の変化で打ち消して、前記光伝播素子への入射光の入射角度の変化を抑えるように構成されたことを特徴とする光記録ヘッド。
  2. 前記光学素子は、前記反射面と前記回折格子面とを除く何れかの面の少なくとも一部が温度変化による変位が拘束されるように、前記光伝播素子の回折格子に光入射可能な配置で固定されることを特徴とする請求項1に記載の光記録ヘッド。
  3. 前記光学素子は、自身をなす材料よりも熱膨張係数の小さい部材に固定されることを特徴とする請求項2に記載の光記録ヘッド。
  4. 前記光学素子をなす材料よりも熱膨張係数の小さい部材の材料は金属であり、前記光学素子の材料は樹脂であることを特徴とする請求項3に記載の光記録ヘッド。
  5. 前記反射面と前記回折格子面とを除く何れかの面が、前記光源から光が入射される面であることを特徴とする請求項2から4の何れか一項に記載の光記録ヘッド。
  6. 前記光学素子は、前記光源から光が入射される面を有する柱状部を備え、
    前記反射面と前記回折格子面とを除く何れかの面が、前記柱状部の光入射面に対する側面であることを特徴とする請求項2から4の何れか一項に記載の光記録ヘッド。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載の光記録ヘッドと、
    前記記録媒体と、を備えていることを特徴とする光記録装置。
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