JP4478902B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技機に関し、不用意な球抜き動作を禁止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技媒体として遊技球を用いる遊技機では遊技をスムーズに行うため、遊技場関係者(以下「係員」と呼ぶ。)が遊技場の閉店時間に遊技機の点検や調整等を行なっている。例えば、遊技機に設けられている機構や部品の作動状態を点検したり、不具合が発生した機構や部品について調整や修理を行う。このことは遊技場に設置されている古い遊技機を新しい遊技機に交換する場合でも同様である。こうした点検,調整,修理等を行うにあたっては、遊技機内に存在する遊技球の排出を必要とする場合がある。
また、遊技機内には遊技球を誘導する誘導路が設けられており、当該誘導路に遊技球以外の異物が混入して球詰まりが発生する場合がある。当該球詰まりが発生すると、賞球の払い出しや遊技球の貸し出し等が行えなくなってしまう。かかる球詰まりを解消するためには誘導路に混入した異物を取り除く必要があるが、この際にも遊技機内に存在する遊技球の排出を必要とする場合がある。
【0003】
上記のように遊技機内に存在する遊技球の排出を必要とする事態に備えて、遊技機には球抜手段を設けている。球抜手段は作動スイッチによって直接作動するようになっており、その作動スイッチは遊技機の前面側に開口された球抜穴から指令部材(例えば特定形状の棒材)で操作できるようになっている。
そして遊技機内に存在する遊技球を排出する必要性が生ずると、係員は指令部材で作動スイッチを操作して遊技球を排出した後、点検,調整,修理等の適切な措置を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、係員以外の者(例えば遊技者)が遊技中に適当な物を用いて作動スイッチを操作し、遊技機内に存在する遊技球を排出してしまうことがある。また、異物の混入は遊技中でも発生し得るため、係員が指令部材で作動スイッチを操作して遊技機内に存在する遊技球を排出し、異物を取り除かなければならないことがある。これらの場合において、従来の遊技機では作動スイッチが操作されると遊技中であってもすぐに球抜手段が作動して球抜き動作が行われ、現在の遊技情報は意味のないものとなってしまう。その結果、遊技者にとっては入賞に対する賞球の払い出しが直ちに行われなかったり、大当たり遊技が継続できなる可能性があった。また、遊技場にとっては球抜き動作の直前に行われた遊技に関する所要データ(例えば補給球数や遊技に使用した球数等)を消失していたため、当該遊技機の遊技状態を正確に把握することができなかった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、不用意な球抜き動作の指令があっても、球抜き動作を禁止できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段1】
課題を解決するための手段1は、請求項1に記載した通りである。
ここで、請求項1に記載した用語の「球抜き動作の指令」には、ボタンやスイッチ等による球抜き動作の指示や、所定部材を用いて行う球抜き動作の操作等のように、おおよそ球抜き動作を行わせるための全ての行為を含む。当該解釈は他の請求項および発明の詳細な説明についても同様である。
【0006】
当該手段1によれば、球抜部は球抜き動作の指令を受けて球抜き動作を行うが、球抜禁止部が球抜き動作を禁止する。そのため、球抜部が不用意な球抜き動作の指令を受けた場合であっても、球抜き動作が行われない。こうして球抜き動作が禁止されるので遊技が中断せず、遊技者にとっては入賞に対する賞球の払い出しが行われなかったり、大当たり遊技が継続できなくなることもない。遊技場にとっては遊技に関する所要データが消失することもないので、当該遊技機の遊技状態を正確に把握することができる。
【0007】
【課題を解決するための手段2】
課題を解決するための手段2は、請求項2に記載した通りである。
ここで、請求項2に記載した用語の「所要の条件を満たす間」には、遊技制御手段に電源を供給する間,遊技制御手段が遊技の制御を行なっている間などがある。当該解釈は他の請求項および発明の詳細な説明についても同様である。
【0008】
当該手段2によれば、遊技制御手段が所要の条件を満たす間は球抜禁止手段が球抜手段による球抜き動作を禁止する。そのため、球抜手段が不用意な球抜き動作の指令を受けた場合であっても、球抜き動作が行われない。こうして球抜き動作が禁止されるので遊技が中断せず、遊技者にとっては入賞に対する賞球の払い出しが行われなかったり、大当たり遊技が継続できなくなることもない。遊技場にとっては遊技に関する所要データが消失することもないので、当該遊技機の遊技状態を正確に把握することができる。
【0009】
【課題を解決するための手段3】
課題を解決するための手段3は、請求項3に記載した通りである。
当該手段3によれば、球抜禁止手段は第1電源供給部とは別個に設けた第2電源供給部である。この第2電源供給部は第1電源供給部から分配された電源を遊技制御手段に供給するが、遊技制御手段に供給する電源を遮断すると遊技が停止するために球抜き動作を行なっても問題は生じない。しかし、遊技制御手段に電源を供給している間に不用意な球抜き動作を行うと遊技者や遊技場が不利益を被る場合があるので、この間は球抜禁止手段が球抜き動作を禁止する。こうすれば、球抜手段が不用意な球抜き動作の指令を受けた場合であっても、球抜き動作が行われない。したがって、簡単な構成で発明を実現することができるので、発明を実現するためのコストを低く抑えることができる。
【0010】
【課題を解決するための手段4】
課題を解決するための手段4は、請求項4に記載した通りである。
当該手段4によれば、球抜禁止手段は第2電源供給部が遊技制御手段に電源を供給している間には球抜手段による球抜き動作を禁止するとともに、第2電源供給部が遊技制御手段に電源を供給していない間には発射装置による遊技球の発射を禁止する。遊技制御手段は電源が供給されなければ遊技を制御することができないので、発射装置で遊技球を発射して入賞させても賞球が払い出されない。そこで球抜禁止手段が発射装置による遊技球の発射を禁止することにより、無駄な発射(すなわち打ち損じ)がなくなる。したがって、持ち球の減少を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔実施の形態1〕
まず、実施の形態1はソフトウェア的に球抜き動作を禁止する態様であって、図1から図11までを参照しながら説明する。これらの図に記載した要素について、同一の要素には同一の符号を付している。また、用語を簡略化するために、「遊技制御手段が所要の条件を満たす間」を単に「条件成立期間」と呼ぶ。
【0012】
はじめに、本発明の概要を示した図1を参照しながら説明する。図1に示す遊技機は、遊技機における遊技の制御を行う遊技制御手段4と、当該遊技機内に存在する遊技球を排出する球抜き動作の指令を受けると球抜き動作を行う球抜手段8と、条件成立期間内は球抜手段8による球抜き動作を禁止する球抜禁止手段2とを有する。ここで、球抜き動作とは遊技機内(具体的には遊技球Bを誘導する誘導路6等)に存在する遊技球Bを排出する動作である。この場合、全ての遊技球Bを排出する態様に限らず、多数の遊技球Bを排出して少数の遊技球Bが残ってしまう態様も含む。なお、球抜禁止手段2は「球抜禁止部」に相当し、球抜手段8は「球抜部」に相当する。
【0013】
上記のように構成された遊技機によれば、球抜手段8は球抜き動作の指令を受けると球抜き動作を行うが、条件成立期間内は球抜禁止手段2によって球抜き動作が禁止される。すなわち、条件成立期間内では球抜手段8が球抜き動作の指令を受けた場合でも球抜き動作を行わない。こうして球抜き動作が禁止されるので遊技が中断せず、遊技者にとっては入賞に対する賞球の払い出しが行われなかったり、大当たり遊技が継続できなくなることもない。遊技場にとっては遊技に関する所要データが消失することもないので、当該遊技機の遊技状態を正確に把握することができる。したがって、条件成立期間内に不用意な球抜き動作の指令があっても、遊技者は遊技による利益を損なうことがなく、遊技場側は遊技機の遊技状態を正確に把握することができる。
【0014】
次に、遊技機の一つであるパチンコ機に本発明を適用した例について説明する。図2,図3はいずれもパチンコ機10の外観を示す図であって、図2(A)には正面図を、図2(B)には右側面図を、図3には背面図をそれぞれ示す。
図2(A)に示すパチンコ機10の正面側には、レール30で囲まれた遊技領域で遊技を行う遊技盤12、パチンコ球を発射するハンドル20、賞球を含むパチンコ球を一時的に貯留する上皿26や下皿22、タバコの吸い殻等を入れる灰皿24、ガラス枠16および/または前枠32を施錠/解錠する鍵部材18、球抜き動作の指令をするために指令部材48を差し込む操作孔28などを備える。遊技盤12には図示しないが釘,風車,図柄表示器(例えば図柄等の画像を表示する液晶表示器),役物装置,ゲート,入賞口,スピーカなどの部品を適宜に設ける。図2(B)に示す前枠32は木枠34に対して開閉可能に設ける。操作孔28はパチンコ機10の正面側から背面側まで貫いており、当該操作孔28の先端部付近には球抜スイッチ42を配置する。指令部材48を操作孔28に差し込んで操作された球抜スイッチ42は、球抜き動作の指令を検出して球抜信号を出力する。当該球抜スイッチ42には例えばマイクロスイッチを用いるが、近接センサや光センサ等のような他種のセンサを用いてもよい。
【0015】
図2(B)に示すパチンコ機10の背面側には、搬送されてきたパチンコ球を一時的に蓄える球タンク36、遊技盤12に対して着脱可能に設けられメイン制御基板40や枠制御基板44等を取り付ける機構板(ベース板)38、上記ハンドル20を操作してパチンコ球を発射する発射装置46などを備える。
図3に示す機構板38には、パチンコ機10に備えられた各種装置に電源を供給する配電盤50、球タンク36から出たパチンコ球を供給通路54に誘導する誘導レール66、誘導レール66上で積み重なるパチンコ球をほぼ平らにならす球ならし片68、誘導レール66上の球切れを検出する球切センサ72、供給通路54から供給されたパチンコ球を賞球通路74または排出通路62に振り分ける切替弁60、賞球通路74に設けられておりパチンコ球をカウントして賞球として払い出す払出装置76、払出装置76から実際に払い出されたパチンコ球を検出する払出センサ78などを備える。誘導レール66,供給通路54,払出装置76は、いずれも通常図面に向かって前後方向に複数列(例えば二列)設けられている。供給通路54側における誘導レール66の先端部には検出片70を設け、その検出片70にパチンコ球が乗っていなければ球切センサ72がオンになって球切れを検出するように構成している。
なお、請求項に記載した用語との関係では、メイン制御基板40は「遊技制御手段」に相当し、枠制御基板44および切替弁60は「球抜手段」や「球抜部」に相当する。
【0016】
配電盤50には、外部電源に接続する電源ケーブル52や、パチンコ機10全体に対して電源を供給または遮断する電源スイッチSW4、メイン制御基板40に対して電源スイッチSW4から分配された電源を供給または遮断する電源スイッチSW2などを備える。図11(A)および図11(B)で詳細に示すように、連結部材58は切替弁60を押さえ付け可能な弁係合部59を一体に形成し、その一端部は支軸P6を中心に自由回転させ、他端部はソレノイド56の進退部材57に連結する。切替弁60は支軸P8を中心に自由回転する。そして、ソレノイド56の進退部材57に連結された連結部材58の弁係合部59は、進退部材57の進退位置によって切替弁60を押さえ付けたり、押さえ付けなかったりするように構成している。
上記構成によって、通常ソレノイド56は非励磁状態にあり、連結部材58の弁係合部59により切替弁60は賞球位置に維持されているので、供給通路54から供給されたパチンコ球Baは賞球通路74に流れる(図11(A)参照)。一方、ソレノイド56を励磁すると進退部材57が図面上方向に引かれ、連結部材58の弁係合部59は切替弁60との係合から外れる。すると切替弁60はフリーになり、パチンコ球Baの流圧によって排出位置に切り替わる。こうして、供給通路54から供給されたパチンコ球Baは排出通路62に流れる(図11(B)参照)。この構成によれば、ソレノイド56を図6に示す枠制御基板44に接続して制御することにより、切替弁60を賞球位置または排出位置に切り替えることができる。
【0017】
次に、メイン制御基板40,枠制御基板44などの関係について、図4,図5を参照して説明する。これらの図は信号伝達方法を簡単に表したものであり、図4には賞球を払い出す状態を、図5には球抜き動作を行う状態をそれぞれ示す。
図4に示すように、メイン制御基板40と枠制御基板44との間が電気的に接続され、さらに枠制御基板44と払出装置76との間が電気的に接続されている。メイン制御基板40には外部電源64から電源スイッチSW4および電源スイッチSW2を介して電源を供給し、枠制御基板44には外部電源64から電源スイッチSW4および分岐点P4を介して電源を供給する。なお、メイン制御基板40と枠制御基板44とには別個の外部電源からそれぞれ電源を供給するようにしてもよい。遊技中にメイン制御基板40が入賞を検出すると、賞球の払い出しを行うために枠制御基板44に対して賞球指令(賞球数のデータを含む)を伝達する。賞球指令の伝達を受けた枠制御基板44は賞球数に対応して賞球を払い出すように払出信号を払出装置76に送る。そして、払出信号を受けた払出装置76は供給されたパチンコ球Baをカウントしながら賞球数だけ払い出す。賞球通路74に設けられた払出センサ78は実際に払い出された賞球としてのパチンコ球Baを検出し、検出信号として枠制御基板44に送る。検出信号を受けた枠制御基板44は実際に払い出したパチンコ球Baの個数をカウントし、そのカウント値が賞球数に達するまで払い出しを継続する。なお、払出センサ78から出力される検出信号はメイン制御基板40も受けており、払い出し状態を監視する。
【0018】
一方、球抜スイッチ42から出力された球抜信号を受けた枠制御基板44は、球抜き動作を行う前に分岐点P2の電位を検査(計測)する。分岐点P2は電源スイッチSW2とメイン制御基板40との間にある。
図4に示すように外部電源64から電源がメイン制御基板40に供給されている状態、すなわち電源スイッチSW2がオンになっている状態では球抜き動作が禁止されていると枠制御基板44は判断し、球抜き動作を行わない。ここで、外部電源64としては直流電源(DC)または交流電源(AC)がある。
また、図5に示すように外部電源64から電源がメイン制御基板40に供給されずに遮断されている状態、すなわち電源スイッチSW2がオフになっている状態では球抜き動作が許可されていると枠制御基板44は判断する。よって、枠制御基板44は球抜き動作を行うために、切替弁60を図5に示す排出位置に切り替えるとともに、払出装置76には停止信号(あるいは無信号)を伝達して払出装置76を作動させない。こうすれば、供給されたパチンコ球Baは切替弁60によって排出通路62に振り分けられてパチンコ機10から排出されるので、球抜き動作を行うことができる。
【0019】
次に、メイン制御基板40と枠制御基板44とにかかる具体的な構成例について、図6を参照して説明する。
図6において、メイン制御基板40はCPU(プロセッサ)100を中心として構成されており、遊技制御プログラムや大当たり値などの遊技に関するデータを格納するROM102、各種乱数等のデータや検出信号などを一時的に格納するRAM112、球抜スイッチ42や払出センサ78等からの検出信号を入力する入力処理回路104、ランプ類14等の表示制御を行う表示制御回路106、枠制御基板44やホールコンピュータ80との間で通信を行う通信制御回路114などを備える。これらのCPU100やROM102,RAM112,入力処理回路104,表示制御回路106,通信制御回路114はバス110によって相互に接続されている。ホールコンピュータ80はメイン制御基板40と同様にCPUを中心に構成されており、ホール(遊技場)を運営するために用いられる。すなわちホールコンピュータ80は、パチンコ機やスロットマシン,貸出機,照明機器等の装置や機器を総括して制御する。
【0020】
また、枠制御基板44はメイン制御基板40と同様にCPU200を中心として構成されており、枠制御プログラムや所定のデータを格納するROM202、賞球数等の各種データや指令信号などを一時的に格納するRAM212、メイン制御基板40(必要に応じてホールコンピュータ80)との間で通信を行う通信制御回路204、メイン制御基板40から出力された賞球指令や未払いの賞球数などを記憶するバックアップメモリ206、払出装置76などのようにパチンコ機10に備えている各種作動装置への駆動信号を出力する出力処理回路214、払出センサ78等からの検出信号を入力する入力処理回路216、分岐点P2の電位を検出する電位センサ218などを備える。これらのCPU200やROM202,RAM212,通信制御回路204,バックアップメモリ206,出力処理回路214,入力処理回路216,電位センサ218はバス210によって相互に接続されている。
【0021】
上記のように構成されたパチンコ機10において、本発明を実現するためにメイン制御基板40や枠制御基板44で行う処理手順について図7から図11までを参照して説明する。ここで、図7には球抜き実行処理の内容を、図8には払出中断処理の内容を、図9には排出処理の内容を、図10には払出開始処理の内容それぞれフローチャートで示す。これらの各処理は、いずれも図6に示すCPU200が枠制御プログラムを実行することによってそれぞれ実現される。これらの処理は該当する処理に応じたタイミング(例えば4ミリ秒ごとの周期)で実行される。また、図11は図3の部分拡大図であって、図11(A)には賞球の払い出し状態を、図11(B)には球抜き動作状態をそれぞれ示す。
【0022】
まず図7に示す球抜き実行処理では、球抜スイッチ42から球抜信号を受信すると(ステップS10のYES)、メイン制御基板40に電源が供給されているか否かを判別する(ステップS12)。具体的には、図6に示す電位センサ218によって分岐点P2を計測した電位が所定電位(例えば5ボルト)に達していればメイン制御基板40に電源が供給されていると判別し、所定電位に達していなければメイン制御基板40に電源が供給されていないと判別する。もし、メイン制御基板40に電源が供給されているならば(YES)、球抜き動作が禁止されていると解釈してそのまま球抜き実行処理を終了する。すなわち、球抜スイッチ42によって球抜き動作の指令があったとしても球抜き動作が行われない。
【0023】
一方、メイン制御基板40に電源が供給されていなければ(ステップS12のNO)、発射装置46を一時停止し(ステップS14)、図8に示す払出中断処理を行う(ステップS16)。図8に移って払出中断処理では、まず球貸し処理中か否かを判別し(ステップS30)、球貸し処理中であれば球貸し処理を終了するまで待機する(ステップS32)。球貸し処理を終了した後、賞球処理中か否かを判別し(ステップS34)、賞球処理中であれば未払いの賞球数すなわち未払い個数をバックアップメモリ206に記憶して賞球処理を中断する(ステップS36)。賞球処理中か否かは、メイン制御基板40が枠制御基板44に賞球指令を伝達した後、払出センサ78から出力される検出信号を所定期間内に受けなかったか否かによって判断することができる。
図7に戻って払出中断処理を終えると、図9に示す排出処理を行う(ステップS18)。図9に移って排出処理は球抜き動作を行う処理であり、切替弁60を排出位置に切り替えた後(ステップS40)、球抜き期間を経過するまで待機する(ステップS44)。この球抜き期間中には、図11(B)に示すようにパチンコ球Baは排出通路62を通って排出される。そして球抜き期間を経過すると(ステップS44のYES)、切替弁60を賞球位置に切り替えて(ステップS66)、排出処理を終了する。
【0024】
再び図7に戻って排出処理による球抜き動作を終えると、発射装置46の作動を開始または再開し(ステップS20)、図10に示す払出再開処理を行う(ステップS22)。図10に移って払出再開処理では、上記ステップS36で記憶した未払い個数が1個以上であれば(ステップS50のYES)、当該未払い個数について賞球を払い出す(ステップS52)。一方、上記ステップS36で記憶した未払い個数が0個であれば(ステップS50のNO)、何もしない。こうして中断していた賞球処理が再開され、全ての賞球を払い出すことができる。そのため、球抜き動作の指令をする直前に入賞していた場合であっても、対応する賞球を確実に払い出すことができる。そのため、遊技者の利益を確実に確保することができる。そして払出再開処理を終えると、さらに図7に示す球抜き実行処理をも終了する。
【0025】
上記実施の形態1によれば、まず請求項1に対応し、枠制御基板44および切替弁60(球抜部)は球抜き動作の指令を受けて球抜き動作を行うが、メイン制御基板40に電源を供給しているときは図7に示すステップS12(球抜禁止部)によって球抜き動作を禁止する。そのため、枠制御基板44が不用意な球抜き動作の指令を受けた場合であっても、球抜き動作が行われない。こうして球抜き動作が禁止されるので遊技が中断せず、遊技者にとっては入賞に対する賞球の払い出しが行われなかったり、大当たり遊技が継続できなくなることもない。遊技場にとっては遊技に関する所要データが消失することもないので、パチンコ機10(遊技機)の遊技状態を正確に把握することができる。
また請求項2に対応し、メイン制御基板40(遊技制御手段)が電源の供給を受けている間(所要の条件を満たす間)は図7に示すステップS12(球抜禁止手段)によって枠制御基板44および切替弁60による球抜き動作を禁止する。そのため、枠制御基板44および切替弁60が不用意な球抜き動作の指令を受けた場合であっても、球抜き動作が行われない。こうして球抜き動作が禁止されるので遊技が中断せず、遊技者にとっては入賞に対する賞球の払い出しが行われなかったり、大当たり遊技が継続できなくなることもない。遊技場にとっては遊技に関する所要データが消失することもないので、パチンコ機10の遊技状態を正確に把握することができる。
【0026】
さらに請求項3に対応し、球抜禁止手段は電源スイッチSW4(第1電源供給部)とは別個に設けた電源スイッチSW2(第2電源供給部)である。この電源スイッチSW2は電源スイッチSW4を通じて分配された電源をメイン制御基板40に供給するが、メイン制御基板40に供給する電源を遮断すると遊技が停止するために球抜き動作を行なっても問題は生じない。しかし、メイン制御基板40に電源を供給している間に不用意な球抜き動作を行うと遊技者や遊技場が不利益を被る場合があるので、この間は電源スイッチSW2によって球抜き動作を禁止する。こうすれば、枠制御基板44および切替弁60が不用意な球抜き動作の指令を受けた場合であっても、球抜き動作が行われない。したがって、簡単な構成で発明を実現することができるので、発明を実現するためのコストを低く抑えることができる。
そして請求項4に対応し、電源スイッチSW2はメイン制御基板40に電源を供給している間には枠制御基板44および切替弁60による球抜き動作を禁止するとともに、メイン制御基板40に電源を供給していない間には発射装置46によるパチンコ球Baの発射を禁止する(図7に示すステップS14)。メイン制御基板40は電源が供給されなければ遊技を制御することができないので、発射装置46でパチンコ球Baを発射して入賞させても賞球が払い出されない。そこで電源スイッチSW2が発射装置46によるパチンコ球Baの発射を禁止することにより、無駄な発射(すなわち打ち損じ)がなくなる。したがって、持ち球の減少を防止することができる。
【0027】
なお上記実施の形態1では、球抜き動作が終了するタイミングを球抜き期間の経過とした(図9に示すステップS44)。この形態に代えて、球抜き動作が終了したタイミングを図12に示す排出処理によって実行してもよい。図12に示す排出処理は図9と同じく球抜き動作を行う処理であって、図9に示す要素と同一の要素には同一の符号を付している。この例では図6に示す枠制御基板44に、CPU200から指令を受けて計時機能を実行し期間管理を行うタイマー208が必要になる。
図12において、切替弁60を球抜き位置に切り替えた後(ステップS40)、球抜き終了判定期間(例えば3秒間)をタイマー208に設定して当該タイマー208を作動させ始める(ステップS45)。球抜き終了判定期間内に球抜スイッチ42がオフになっても(ステップS46のYES)、球抜き終了判定期間を経過するまで待機する(ステップS47)。したがって、球抜き動作が終了するタイミングは球抜スイッチ42がオフになっており、かつ球抜き終了判定期間を経過したことである。こうすれば例え球抜き動作中に球抜スイッチ42がオフになっても、球抜き動作が途中で終わらずにパチンコ機10内に存在するパチンコ球Baを確実に排出させることができる。
球抜き動作が終了する他のタイミングとしては、図3に示す球切センサ72が球切れを検出したとき、パチンコ機10に設けられたリセットスイッチがオンになったとき等がある。これらの場合であっても、パチンコ機10内に存在するパチンコ球Baを確実に排出させることができる。
【0028】
〔実施の形態2〕
次に実施の形態2は、ハードウェア的に球抜き動作を禁止する態様であって、図13から図14までを参照しながら説明する。これらの図に記載した要素について、同一の要素には同一の符号を付している。なお、パチンコ機10の構成等はほぼ同様であるので、説明を簡単にするために実施の形態2では実施の形態1と異なる点について説明する。そのため、図2〜図11に記載した要素と同一の要素には同一の符号を付す。
【0029】
次に、図13には図3の部分拡大図であって賞球の払い出し状態を示し、正面図を図13(A)に、縦断面図を図13(B)にそれぞれ示す。手動操作具84は、電源スイッチSW2の作動子82に係合するスイッチ係合部83と、係員等が操作する手動操作部88と、切替弁60を押さえ付け可能な弁係合部59とを一体に形成している。手動操作部88の先端部はカバー体94を貫通して露出しており、当該手動操作部88はカバー体94の案内孔86に沿って図13(A)の図面左右方向にスライド可能になっている。スイッチ係合部83は作動子82を保持するので、係員等が手動操作部88を操作すると作動子82を操作することになって電源スイッチSW2をオン/オフできる。例えば、手動操作部88を図13(A)に示す賞球位置に切り替えると電源スイッチSW2がオンになり、同じく図14(A)に示す排出位置に切り替えると電源スイッチSW2がオフになる。
また、切替弁60にはストッパ90を一体に形成するとともに、当該ストッパ90に係合可能なストッパ係合部91を有するレバー(クランク)92をカバー体94に設ける。レバー92はカバー体94に対して支軸P10を中心に回転可能に設ける。そして、レバー92の一端部にはストッパ90と係合可能なストッパ係合部91を一体に形成し、支軸P10と反対側の他端部は遊技盤12に接続したバネ96によって所定方向(図13(B)の例では図面右方向)に付勢する。この構成では、バネ96によってストッパ係合部91が切替弁60側(図13(B)における図面左側)に付勢されることになる。ストッパ係合部91はストッパ90と係合し続けるので、手動操作部88を操作して図14(A)に示す排出位置に切り替えても切替弁60は図13(A)に示す状態を維持する。したがって、手動操作部88を不用意に操作しても球抜き動作を行うことがない。
【0030】
そして、遊技盤12には操作孔12aを貫通させて設け、この操作孔12aには指令部材98を抜き差しすることができる。遊技盤12における操作孔12aの位置は、図14(B)に示すように指令部材98を操作孔12aに差し込むと、指令部材98の先端がレバー92に当たるような位置である。そして、指令部材98の先端をレバー92に当てて操作する(回転させる)と、ストッパ係合部91はストッパ90との係合を解除する。
ここで、手動操作部88を図13(A)に示す賞球位置に切り替えてある場合には手動操作具84の弁係合部59が切替弁60を押さえ続けるので、ストッパ係合部91がストッパ90との係合を解除しても球抜き動作を行わない。一方、手動操作部88を図14(A)に示す排出位置に切り替えてある場合には手動操作具84の弁係合部59が切替弁60を押さえ付けないので、ストッパ係合部91がストッパ90との係合を解除することにより球抜き動作を行う。すなわち、手動操作部88を排出位置に切り替え、かつ指令部材98でレバー92を操作した場合に限って球抜き動作を行うことができる。したがって、指令部材98でレバー92を不用意に操作しても球抜き動作を行うことがない。
【0031】
次に、球抜き動作の終えた後の作動について説明する。指令部材98を操作孔12aに差し込んでいないときは、レバー92のストッパ係合部91はバネ96によって切替弁60に当接した状態になる。ストッパ90は、図13(B),図14(B)に示すようにストッパ係合部91が当接する部位の一部をスロープ状に形成している。そして、供給通路54から供給されるパチンコ球Baがなくなると球抜き動作を終え、切替弁60は自重によって図14(A)に示す位置から図13(A)に示す位置に戻ろうとする。このとき切替弁60が移動することにより、ストッパ係合部91は切替弁60の壁面やストッパ90のスロープ部に当接しながら相対的に移動し、最終的には図13(B)に示すようにストッパ係合部91がストッパ90に係合した状態になる。なお、バネ96の弾性力(付勢力)はストッパ係合部91が上記のように移動できるように調整する必要がある。
係員等は球抜き動作を指令するとき、最初に指令部材98を操作孔12aに差し込んでレバー92を操作すればよく、球抜き動作を終えると自動的にストッパ係合部91がストッパ90に係合して切替弁60をロックする。したがって、球抜き動作の指令が簡単に行える。
【0032】
上記実施の形態2によれば請求項1に対応し、球抜き動作の指令を受けると球抜き動作を行う切替弁60,レバー92(球抜部)と、当該切替弁60,レバー92が球抜き動作の指令を受けた場合であっても、球抜き動作を禁止する手動操作具84(球抜禁止部)とを有する。そのため、特にレバー92が不用意に操作されて球抜き動作の指令を受けた場合であっても、球抜き動作が行われない。こうして球抜き動作が禁止されるので遊技が中断せず、遊技者にとっては入賞に対する賞球の払い出しが行われなかったり、大当たり遊技が継続できなくなることもない。遊技場にとっては遊技に関する所要データが消失することもないので、パチンコ機10の遊技状態を正確に把握することができる。
また請求項2に対応し、メイン制御基板40(遊技制御手段)が電源の供給を受けている間、すなわち手動操作部88を賞球位置に切り替えている間(所要の条件を満たす間)は弁係合部59が切替弁60を押さえ付けて球抜き動作を禁止する。そのため、レバー92が不用意に操作されて球抜き動作の指令を受けた場合であっても、球抜き動作が行われない。こうして球抜き動作が禁止されるので遊技が中断せず、遊技者にとっては入賞に対する賞球の払い出しが行われなかったり、大当たり遊技が継続できなくなることもない。遊技場にとっては遊技に関する所要データが消失することもないので、パチンコ機10の遊技状態を正確に把握することができる。
さらに請求項3との関係では実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0033】
〔他の実施の形態〕
上述したパチンコ機10(遊技機)において、他の部分の構造,形状,大きさ,材質,配置および動作条件等については、上記実施の形態に限定されるものでない。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
(1)上記各実施の形態では、パチンコ機10に本発明を適用した。この形態に代えて、球抜スイッチ42等の指令検出器と、メイン制御基板40等の遊技制御手段と、枠制御基板44および払出装置76等とを有する他の遊技機についても同様に本発明を適用することができる。他の遊技機としては、パチンコ機以外の遊技機(例えばアレンジボール機やテレビゲーム機)などがある。これらの遊技機で不用意な球抜き動作の指令があっても球抜き動作が禁止されるので、遊技者は遊技による利益を損なうことがなく、遊技場側は遊技機の遊技状態を把握することができる。
【0034】
(2)上記実施の形態2では、手動操作部88を排出位置に切り替え、かつ指令部材98でレバー92を操作した場合に限って球抜き動作を行うことができるように構成した(図13,図14参照)。この形態に代えて、球抜き動作を禁止する場合には、レバー92を操作できないように構成してもよい。具体的には、球抜き動作の指令を行うために操作するレバー92(球抜操作器)と、レバー92の操作を禁止するシャッター(操作禁止器)と、レバー92を操作できた場合にのみ球抜き動作を行う切替弁60(球抜手段)とを備える。
例えば、図13,図14に示す手動操作具84の手動操作部88を操作すると連動して操作孔12aを開閉するシャッターを設ける。この場合、手動操作部88を操作して図13(A)に示す賞球位置に切り替えてある場合には、上記シャッターが操作孔12aを閉じて指令部材98を差し込めないようにする。一方、手動操作部88を図14(A)に示す排出位置に切り替えてある場合には、上記シャッターは操作孔12aを開けて指令部材98を差し込められるようにする。こうすればレバー92のストッパ係合部91によってストッパ90を係合することもなく、指令部材98によってレバー92を操作することができない。したがって、不用意な球抜き動作の指令を未然に防止することができるので、遊技者は遊技による利益を損なうことがなく、遊技場側は遊技機の遊技状態を把握することができる。
【0035】
(3)図15に示すように、遊技機内に存在する遊技球を排出する球抜き動作の指令を検出して球抜信号を出力する球抜指令手段M2と、球抜き動作を禁止する指令を検出して禁止信号を出力する球抜禁止手段M4と、球抜指令手段M2から出力された球抜信号を受けて球抜き動作を行うが、球抜禁止手段M4から禁止信号を受けたときには球抜き動作を行わない球抜手段M8とを備える遊技機としてもよい。球抜指令手段M2は、実施の形態1では球抜スイッチ42が、実施の形態2ではレバー92がそれぞれ相当する。球抜禁止手段M4は、実施の形態1では電源スイッチSW2が、実施の形態2では電源スイッチSW2および手動操作具84がそれぞれ相当する。球抜手段M8は、実施の形態1では枠制御基板44および切替弁60が、実施の形態2では切替弁60,レバー92がそれぞれ相当する。この構成では、球抜禁止手段M4によって球抜き動作を禁止する指令を検出すると、球抜手段M8は球抜き動作を行わない。したがって、不用意に球抜指令手段M2を操作等したとしても、球抜禁止手段M4によって球抜き動作を禁止することができる。こうして球抜き動作が禁止されるので遊技が中断せず、遊技者にとっては入賞に対する賞球の払い出しが行われなかったり、大当たり遊技が継続できなくなることもない。遊技場側にとっては遊技に関する所要データが消失することもないので、遊技機の遊技状態を正確に把握することができる。
【0036】
(4)上記各実施の形態では、払出装置76の上方に切替弁60を設けて、供給されたパチンコ球Baを賞球通路74または排出通路62に振り分けた(図11,図13,図14参照)。この形態に限らず、払出装置76の下方に切替弁60を設けるとともに、当該切替弁60をソレノイド56で作動させるように構成してもよい。この場合、払出装置76はカウントしながらパチンコ球Baを賞球として払い出し、球抜き動作の際にはカウントせずにパチンコ球Baを送り出す必要がある。こうして払出装置76の下方に切替弁60を設けた場合であっても、一定の場合に球抜き動作を禁止することができるので、遊技状態を維持するとともに上記所要データの消失等を未然に防止することができる。
【0037】
(5)実施の形態1では指令部材48を操作孔28に差し込んで球抜スイッチ42を操作し(図2(B)参照)、実施の形態2では指令部材98を操作孔12aに差し込んでレバー92を操作してそれぞれ球抜き動作の指令を行うように構成した(図13(B),図14(B)参照)。これらの形態に代えて、他の構成で球抜スイッチ42やレバー92を操作して球抜き動作の指令を行えるようにしてもよい。例えば、鍵部材18に球抜スイッチ42やレバー92を組み込み、専用キーを鍵部材18に差し込んで所定位置まで回すと初めて球抜き動作の指令を行えるようにする。こうすれば球抜き動作の指令を行う際に手間がかからない。
また、操作孔12a,28を設けることなく球抜スイッチ42やレバー92をパチンコ機10の背面側に設け、鍵部材18で前枠32を開けなければ操作できないように構成してもよい。こうすれば、球抜き動作の指令を行う際に手間がかかるが、遊技者等による不正な操作をより確実に防止することができる。
【0038】
(6)上記実施の形態1では球抜禁止手段として電源スイッチSW2を設け、電源スイッチSW2をオフにするとメイン制御基板40をオフにし、メイン制御基板40のオン/オフ状態を電位センサ218で計測し、メイン制御基板40がオフと判別したときにのみ球抜き動作を許可する構成とした。この構成に代えて、図6に示すホールコンピュータ80の信号に基づいて作動する球抜禁止手段をパチンコ機10に備えてもよい。この球抜禁止手段の具体例を以下に説明する。
(6a)係員によってパチンコ機10の正面側から球抜スイッチ42が押されたことを検出した枠制御基板44は、ホールコンピュータ80から送信される球抜許可信号または球抜禁止信号を受けるとともに、必要に応じて発射装置46の作動状態を検査する。この場合、ホールコンピュータ80から球抜許可信号を受けると(さらには発射装置46が作動していない状態のとき)、球抜き動作を実行する。
(6b)係員によってパチンコ機10の正面側から球抜スイッチ42が押されたことを検出した枠制御基板44は、ホールコンピュータ80に対して球抜確認信号を送る。当該球抜確認信号を受けたホールコンピュータ80は、球抜許可信号または球抜禁止信号をパチンコ機10に返信する。この場合、ホールコンピュータ80から球抜許可信号を受けると、必要に応じて発射装置46の作動状態を検査し、発射装置46が作動していない状態のときに球抜き動作を実行する。
上記(6a)および/または(6b)を実施すれば、球抜スイッチ42が不用意に押されたとしても、ホールコンピュータ80からの信号(さらには発射装置46の作動状態)によっては球抜き動作が実行されない。したがって、遊技者等のいたずらによる被害を防止することができるとともに、1台ずつパチンコ機10のガラス枠16および/または前枠32を解錠する必要がないので球抜き動作を複数台のパチンコ機10で実行することもできる。
【0039】
(7)上記実施の形態1では、ソレノイド56によって切替弁60を作動させた(図11参照)。この形態に代えて、モータ(例えばパルスモータ)や電磁誘導等のような他のアクチュエータによって切替弁60を作動させてもよい。この場合であっても、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(8)上記実施の形態1では、メイン制御基板40に電源を供給しているか否かによって球抜き動作を禁止するか否かを決定した(図7に示すステップS12)。この形態に代えて、メイン制御基板40がパチンコ遊技の制御を行なっているか否かによって決定してもよい。この場合には、球抜き動作の指令を行なっても禁止されてパチンコ遊技が中断しないので、遊技者は遊技による利益を損なうことがない。その他、大当たり遊技状態等のように他の条件を満たすか否かによって決定するようにしてもよい。この場合にも遊技者は遊技による利益を損なうことがない。
【0040】
【他の発明の態様】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この実施の形態には特許請求の範囲に記載した発明の態様のみならず他の発明の態様を有するものである。この発明の態様を以下に列挙するとともに、必要に応じて関連説明を行う。
【0041】
〔態様1〕 遊技機内に存在する遊技球を排出する球抜き動作の指令を行うために操作する球抜操作器と、
球抜操作器の操作を禁止する操作禁止器と、
操作禁止器を操作できた場合にのみ球抜き動作を行う球抜手段とを有する遊技機。
〔態様1の関連説明〕 本態様によれば、操作禁止器が操作されると球抜手段は球抜き動作を行う。しかし、操作禁止器によって球抜操作器の操作を禁止すると、球抜操作器で球抜き動作の指令を行うこと自体ができなくなる。こうして球抜き動作が禁止されるので遊技が中断せず、遊技者にとっては入賞に対する賞球の払い出しが行われなかったり、大当たり遊技が継続できなくなることもない。遊技場にとっては遊技に関する所要データが消失することもないので、当該遊技機の遊技状態を正確に把握することができる。
【0042】
〔態様2〕 遊技機内に存在する遊技球を排出する球抜き動作の指令を検出して球抜信号を出力する球抜指令手段と、
球抜き動作を禁止する指令を検出して禁止信号を出力する球抜禁止手段と、
球抜指令手段から出力された球抜信号を受けて球抜き動作を行うが、球抜禁止手段から禁止信号を受けたときには球抜き動作を行わない球抜手段と、
を有する遊技機。
〔態様2の関連説明〕 本態様によれば、球抜指令手段によって球抜き動作の指令を検出すると、球抜手段は球抜き動作を行う。しかし、球抜禁止手段によって球抜き動作を禁止する指令を検出していると、球抜手段は球抜き動作を行わない。したがって、不用意に球抜指令手段を操作したとしても、球抜禁止手段によって球抜き動作を禁止することができる。こうして球抜き動作が禁止されるので遊技が中断せず、遊技者にとっては入賞に対する賞球の払い出しが行われなかったり、大当たり遊技が継続できなくなることもない。遊技場にとっては遊技に関する所要データが消失することもないので、当該遊技機の遊技状態を正確に把握することができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、球抜部が不用意な球抜き動作の指令を受けた場合であっても、球抜禁止部が球抜き動作を禁止するために球抜き動作が行われない。したがって、不用意な球抜き動作の指令があっても、遊技者は遊技による利益を損なうことがなく、遊技場側は遊技機の遊技状態を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を示す図である。
【図2】パチンコ機の外観を示す正面図と右側面図である。
【図3】パチンコ機の外観を示す背面図である。
【図4】賞球を払い出す状態における信号伝達方法を簡単に表した図である。
【図5】球抜き動作を行う状態における信号伝達方法を簡単に表した図である。
【図6】メイン制御基板と枠制御基板とにかかる具体的な構成例を示す図である。
【図7】球抜き実行処理を示すフローチャートである。
【図8】払出中断処理を示すフローチャートである。
【図9】排出処理を示すフローチャートである。
【図10】払出開始処理を示すフローチャートである。
【図11】図3の部分拡大図であり、賞球の払い出し状態と球抜き動作状態を示す。
【図12】排出処理を示すフローチャートである。
【図13】実施の形態2による賞球の払い出し状態を示す図である。
【図14】実施の形態2による球抜き動作状態を示す図である。
【図15】他の発明の概要を示す図である。
【符号の説明】
2 球抜禁止手段
4 遊技制御手段
6 誘導路
8 球抜手段
10 パチンコ機(遊技機)
12 遊技盤
40 メイン制御基板(遊技制御手段)
42 球抜スイッチ
44 枠制御基板(球抜手段,球抜部)
50 配電盤
54 供給通路(誘導路)
60 切替弁(球抜手段,球抜部)
62 排出通路
64 外部電源
74 賞球通路
76 払出装置
SW2 電源スイッチ(第2電源供給部,球抜禁止部,球抜禁止手段)
SW4 電源スイッチ(第1電源供給部)

Claims (2)

  1. 遊技機であって、
    遊技の制御を行う遊技制御手段と、
    遊技機に対して電源を供給する電源供給と、
    前記電源供給部から分配された電源を前記遊技制御手段に対して供給する状態と、前記電源供給部から分配された電源を前記遊技制御手段から遮断する状態とを切換可能な電源スイッチと、
    遊技機内に存在する遊技球を排出する球抜き動作を行う球抜手段と、
    遊技球を払い出す賞球払い出し動作を行う払出手段と、
    前記球抜き動作の指令に応じて前記球抜手段に前記球抜き動作を実行させるとともに、賞球指令に応じて前記払出手段に前記賞球払い出し動作を実行させる手段であって、前記電源スイッチを介さずに電源が供給されている遊技球動作制御手段と、
    前記遊技制御手段に対する電源の供給の有無を判定する判定手段と、
    前記判定手段により、前記遊技制御手段に対して電源が供給されていると判定されたときには前記球抜手段による球抜き動作を禁止し、前記遊技制御手段に対して電源が供給されていないと判定されたときには前記球抜手段による球抜き動作を許容する、球抜動作制限手段と、
    を備える遊技機。
  2. 請求項に記載された遊技機は、さらに、
    遊技球を発射する手段であって、前記電源スイッチを介さずに電源が供給されている発射手段と、
    前記判定手段により、前記遊技制御手段に対して電源が供給されていると判定されたときには前記発射手段による遊技球の発射を許容し、前記遊技制御手段に対して電源が供給されていないと判定されたときには前記発射手段による遊技球の発射を禁止する、発射手段制限手段と、
    を備える遊技機。
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