JP4476816B2 - 光スイッチ - Google Patents

光スイッチ Download PDF

Info

Publication number
JP4476816B2
JP4476816B2 JP2005003744A JP2005003744A JP4476816B2 JP 4476816 B2 JP4476816 B2 JP 4476816B2 JP 2005003744 A JP2005003744 A JP 2005003744A JP 2005003744 A JP2005003744 A JP 2005003744A JP 4476816 B2 JP4476816 B2 JP 4476816B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
waveguide
optical switch
pin
switch according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005003744A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006194956A (ja
Inventor
健 斎藤
竜夫 八田
利治 宮原
藤田  淳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2005003744A priority Critical patent/JP4476816B2/ja
Publication of JP2006194956A publication Critical patent/JP2006194956A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4476816B2 publication Critical patent/JP4476816B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)

Description

この発明は、光通信設備において、光路の切替えに用いられる光スイッチに係る発明である。
光スイッチに関する従来の技術として、特許文献1に開示されているものがある。
特許文献1に係る光スイッチは、基本的にポリマーからなる板材のポリマーフィルム(導波路フィルム)と、駆動手段(溝部幅制御部)とを備えている。ここで、導波路フィルムには、線状に延びる導波路と、導波路を横断するように設けられた切れ目を有している。当該光スイッチでは、溝部幅制御部によって、溝部の間隔を接近・隔離させることにより、光の進路を切替える。
特許文献1に係る光スイッチでは、溝部幅制御部として、ピエゾ素子が用いられている。当該ピエゾ素子は、導波路フィルムに対して、フィルム面に垂直な方向に変位を与える。当該従来の光スイッチでは、ピエゾ素子が導波路フィルムに対して、フィルム面に垂直な方向の変位を与えていない状態では、切れ目は閉じた状態である。これに対して、フィルム面に垂直な方向の変位が与えられている状態では、切れ目は開いた状態となる。
ここで、ピエゾ素子は、200V程度の電圧が印加されると、全長の1/1000程度の変位が起こる。溝部の間隔を接近・離隔させるためには、約20μmの変位を起こす必要がある。よって、ピエゾ素子の全長は、約20mm程度であった。
特開2002−174784号公報
しかし、特許文献1に係る光スイッチでは、ピエゾ素子の高さ(約20mm)に応じて、光スイッチ自体の高さも高くなるという問題があった。
また、ピエゾ素子を用いて溝部の幅を変化させる場合には、導波路フィルム面の法線方向の変位が必要となる。そして、当該変位量は、上述の通り20μm程度とかなり小さい量である。ピエゾ素子の配設精度等を考量すると、このような小さな変位量を精度良く制御することは、非常に困難であった。
さらに、特許文献1に係る光スイッチの場合には、溝部の近接あるいは離隔状態を維持するためには、ピエゾ素子に一定値の高電圧を印加させ続ける必要がある。このように、高電圧を安定して供給することは非常に困難であった。
そこで、この発明は、全体の厚さを薄くすることができ、溝部の変位量を簡単に制御することができ、また溝部の近接・離隔状態を簡単に維持することができる、光スイッチを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の光スイッチは、第一の導波路と、前記第一の導波路と交差する第二の導波路と、前記第一の導波路および前記第二の導波路と所定の角度を持って、前記第一の導波路と前記第二の導波路との交差部において形成される溝部とを、有する導波路フィルムと、前記溝部の幅方向から前記溝部に力を加えることにより、前記溝部の幅の接近および離隔を制御する、溝部幅制御部とを、備えており、前記導波路フィルムには、前記溝部を挟んで2つの穴が穿設されており、前記溝部幅制御部は、2本のピンを含んで構成されており、各前記ピンは各々前記穴に挿通されており、両前記ピン端部同士の距離を変化させることにより、前記溝部の幅の接近および離隔を行い、前記溝部の幅の接近により、前記溝部において光信号は反射されず、前記交差部において、異なる導波路間への当該光信号の進路変更は行われず、前記溝部の幅の離隔により、前記溝部において光信号は全反射され、前記交差部において、一方の導波路から他方の導波路への当該光信号の進路変更が行われる。
本発明の請求項1に記載の光スイッチは、第一の導波路と、前記第一の導波路と交差する第二の導波路と、前記第一の導波路および前記第二の導波路と所定の角度を持って、前記第一の導波路と前記第二の導波路との交差部において形成される溝部とを、有する導波路フィルムと、前記溝部の幅方向から前記溝部に力を加えることにより、前記溝部の幅の接近および離隔を制御する、溝部幅制御部とを、備えている。さらに、当該光スイッチでは、前記導波路フィルムには、前記溝部を挟んで2つの穴が穿設されており、前記溝部幅制御部は、2本のピンを含んで構成されており、各前記ピンは各々前記穴に挿通されており、両前記ピン端部同士の距離を変化させることにより、前記溝部の幅の接近および離隔を行う。ここで、前記溝部の幅の接近により、前記溝部において光信号は反射されず、前記交差部において、異なる導波路間への当該光信号の進路変更は行われず、前記溝部の幅の離隔により、前記溝部において光信号は全反射され、前記交差部において、一方の導波路から他方の導波路への当該光信号の進路変更が行われる。
したがって、薄膜フィルム面の法線方向から力を加えることにより、溝部の幅の接近・離隔を制御する手段を用いた光スイッチよりも、本発明に係る光スイッチの方が、スイッチ全体の薄膜化が可能となる。
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態1に係る光スイッチの構成を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施の形態1に係る光スイッチは、導波路フィルム1と、溝部幅制御部(ピン対2およびフィルムコイル3)とを備えている。
導波路フィルム1は、スピンコート法によって、フッ素化ポリイミド透明樹脂を薄くフィルム化することにより形成される。導波路フィルム1の膜厚は、約50μmである。
また、導波路フィルム1には、第一の導波路(コア)1aと、第一の導波路1aとマトリクス状に交差した第二の導波路(コア)1bとが形成されている。第一の導波路1aおよび第二の導波路1bは、導波路フィルム1を構成しているクラッドよりもわずかに屈折率の高い素材を、導波路フィルム1内に埋め込むことにより形成される。なお、第一の導波路1aと第二の導波路1bとの交差点のピッチは、約1mmである。
なお、図1では、交差点は4つしか明示されていないが、用途によりこれ以上の交差点を含む光スイッチであっても良い。
また、第一の導波路1aと第二の導波路1bとの交差点には、クリーブによって形成された溝部1cが存する。ここで、溝部1cは、導波路フィルム1の上面から所定の深さに渡って形成されている。また、溝部1cは、第一の導波路1aおよび第二の導波路1bと、当該溝部1cとのなす角度が、全反射条件を満たすように形成されている。
なお、溝部1cの形状は、一例として断面がV字状のものを採用しているが、以下の要件を満たすのであれば、溝部1cの断面形状は、他の断面形状であっても良い。つまり、ピン対2の先端同士が接近した場合に、溝部1cの側面同士が限りなく接近または当接し、ピン対2の先端同士が離隔した場合に、溝部1cの側面同士が離隔する状態であるものであれば、溝部1cの断面形状は任意に選択できる。
また、導波路フィルム1には、溝部1cを挟んで2つの穴1dが穿設されている。具体的に、穴1dは、溝部1cから100μm程度離れた位置に形成されている。穴1dの直径は、100μm程度である。
また、光スイッチには、溝部幅制御部が設けられている。溝部幅制御部は、溝部1cの幅方向から当該溝部1cに力を加えることにより、溝部1cの幅の接近および離隔を制御する装置である。
当該溝部幅制御部は、図1に示すように、ピン対2とフィルムコイル3とで構成されている。
ピン対2は、ピンセット形状であり(つまり、2本のピンの一端同士が接続されている)、各ピンは、導波路フィルム1に穿設された穴1dに各々挿通され、嵌合保持されている。ここで、ピン対2は、穴1dと隙間無く挿通されている。また、ピン対2は、例えば鉄系の磁性材料である。具体的に、一本の線材を磁化した後、折り曲げることによって、ピンセット形状のピン対2が製造される。
両ピンの先端部同士(接続されていない他端間)の距離を変化させることにより、溝部1cの幅の接近および離隔を制御している。
また、各ピンの他端には、磁性を持たせるため、磁性材によりコーティング(ピンの先端部の黒の部分であり、以下磁性材コーティング2aと称する)されている。なお、一方のピンの磁性材コーティング2aがN極(または、S極)なら、これに対面する他方のピンの磁性材コーティング2aは、S極(または、N極)である。
次に、フィルムコイル3は、上記両ピンの磁性材コーティング2a間に配設されている。フィルムコイル3は、2枚の絶縁フィルムと、当該絶縁フィルムにより挟持されている、メタルコイルパターン(以下、電磁コイルと称する)とで構成されている。ここで、絶縁フィルムは、ポリイミド製であり、その膜厚は、約25μmである。
なお、電磁コイルには、二つの電極(陽極と陰極)3aが接続されている。当該電極3a間に電圧を印加することにより、電磁コイル3に電流が流れ、磁場が発生する。
ここで、図2は、ピン対2と導波路フィルム1の各寸法の一例を示した図である。図2に示す例では、導波路フィルム1の膜厚は50μmである。また、導波路フィルム1からピン対2の磁性コーティング2a側の先端までの距離は、1mmであり、導波路フィルム1からピン対2の接続部までの距離は、4mmである。
図1に示すように、導波路フィルム1には、穴1dの近傍に、応力開放穴1eが穿設されている。当該応力開放穴1eは、上記ピン対2を構成する各ピン他端同士の距離を変化させた場合に生じる、導波路フィルム1内の応力を開放するための穴である。
応力開放穴1eは、3つの部分から構成されている。第一の部分1eαは、溝部1cの形成方向と略平行に穿設された、線状の部分である。また、第二の部分1eβは、第一の部分1eαの一端から延設されており、第一の導波路1aと略平行に穿設されている。また、第三の部分1eγは、第一の部分1eαの他端から延設されており、第二の導波路1bと略平行に穿設されている。
なお、上記応力開放穴1eは、エキシマレーザ等を用いて加工することにより、導波路フィルム1に穿設される。
次に、本実施の形態1に係る光スイッチのスイッチ動作について説明する。
上記構成の光スイッチにおいて、第一の光ファイバ10から光信号が入射されてきたとする。当該光信号は、最初の導波路の交差点(第一の交差点と称する)に到達するまで、第二の導波路1b内を伝播する。
ここで、上記第一の交差点において形成されている溝部1cの幅が、図3に示すように、近接しているとする(以下、閉状態と称する)。当該閉状態は、次のようにして達成される。つまり、ピン対2の磁性コーティング2a部分同士がお互いに引き寄せ合うことができる方向の磁場を、フィルムコイル3において発生されるために、フィルムコイル3に所定のパルス状の電流を流す。
例えば、図3に示すように、ピン対2の左側のピンの磁性コーティング2aがN極で、右側のピンの磁性コーティング2aがS極であるとする。この場合、閉状態とするためには、フィルムコイル3の左側にS極、右側にN極が発生するようなパルス状の電流を、当該フィルムコイル3に流す。
上記電流が流されると、ピン対2を構成する両ピンは、フィルムコイル3に向かって移動し始める。そして、両ピン間の距離が所定の距離に達すると、両磁性コーティング2aが同士が、磁性コーティング2aにより形成される磁場の影響も受け始める。つまり、両ピン間において、磁性コーティング2aが形成する磁性による、引力をも働き始める。
したがって、フィルムコイル3に流れる電流をその後止めたとしても、前記引力により、両ピンは、フィルムコイル3を介して当接される。また、引力に基づいてピンの形状が曲がる際、ピンの所定の位置(支点)を基準にして曲がる。
上記両ピンの当接により、溝部1cに当該溝部1cの幅方向(特に、溝部1cの幅を狭める方向)からの力が加わる。そして、溝部1cの幅が接近する(閉状態)。
ここで、ピンの支点が、ピン先端部(磁性コーティング2a)よりも導波路フィルム1に近い場合には、ピン先端部の大きな変位により、溝部1cの幅の小さな変化を制御することができる。なお、導波路フィルム1に穿設されている穴1dの径とピン対2のピン径とがほぼ同一の場合には、導波路フィルム1の膜厚のほぼ中心付近がピンの支点となる。
なお、一度閉状態となると、他に両ピンを引き離す力が働かない限り、磁性コーティング2aが形成する磁力により、当該閉状態は維持される。
さて、上記第一の交差点に形成されている溝部1cが閉状態である場合において、当該第一の交差点に光信号が到達する。すると、当該光信号は、そのまま直進する(つまり、第二の導波路1b内を伝播し続ける)。これは、溝部1cが閉状態であると、光信号が溝部1cにおいて反射されることが無いからである。
そして、他の交差点においても、光信号が反射されないなら、当該光信号は、第二の光ファイバ20から出力される。
さて次に、引き続き光信号が第一の光ファイバ10から第二の導波路1bに向けて入力されて来たとする。
ところで、今回は、上記第一の交差点において形成されている溝部1cの幅が、図4に示すように、離隔している(以下、開状態と称する)場合について説明する。上記閉状態を開状態とするには、以下のようにする。
つまり、上記閉状態において、ピン対2の磁性コーティング2a部分同士がお互いに引き離し合うことができる方向の磁場がフィルムコイル3において発生されるようなパルス状の電流を、当該フィルムコイル3に流す。
例えば、図4に示すように、ピン対2の左側のピンの磁性コーティング2aがN極で、右側のピンの磁性コーティング2aがS極であるとする。この場合、開状態とするためには、フィルムコイル3の左側にN極、右側にS極が発生するようなパルス状の電流を、当該フィルムコイル3に流す。
上記電流が流されると、ピン対2を構成する両ピンは、フィルムコイル3から遠ざかる方向に移動し始める。そして、両ピン間の距離が所定の距離に達すると、磁性コーティング2aにより形成される磁力よりも、ピン対2の曲がりに対する復元力の方が大きくなる。上記復元力の方が大きくなると、フィルムコイル3に流れる電流をその後止めたとしても、当該復元力により、両ピンは離隔される。
このように、ピン対2の復元力により、両ピンが離隔されると、溝部1cに当該溝部1cの幅方向(特に、溝部1cの幅が広がる方向)からの力が加わる。そして、溝部1cの幅が離隔する(開状態)。
ここで、ピンの支点が、ピン先端部(磁性コーティング2a)よりも導波路フィルム1に近い場合には、ピン先端部の大きな変位により、溝部1cの幅の小さな変化を制御することができる。なお、導波路フィルム1に穿設されている穴1dの径とピン対2のピン径とがほぼ同一の場合には、導波路フィルム1の膜厚のほぼ中心付近がピンの支点となる。
なお、一度開状態となると、他に両ピンを近づける力が働かない限り、ピン対2の復元力により、当該開状態は維持される。
さて、上記第一の交差点に形成されている溝部1cが開状態である場合において、当該第一の交差点に光信号が到達する。すると、当該光信号は、溝部1cにおいて、全反射される。その結果、光信号は、第二の導波路1bから第一の導波路1aへと進路を変える。その後、他の交差点において、光信号が反射されないなら、当該光信号は、第三の光ファイバ30から出力される。
以上の光スイッチの動作により、光信号の進路の切替えを行うことができる。
本実施の形態1に係る光スイッチでは、溝部1cに当該溝部1cの幅方向からの力を加えることにより、溝部1cの幅の接近・離隔を制御する溝部幅制御部を備えている。この場合、溝部1cに加えられる力の発生源は、導波路フィルム1と同一面内に存することも可能となる。
したがって、薄膜フィルム1面の法線方向から力を加えることにより、溝部1cの幅の接近・離隔を制御する手段を採用した特許文献1に係る光スイッチ(つまり、導波路フィルム1と異なる面内に力の発生源が存する技術)よりも、本実施の形態1に係る光スイッチの方が、スイッチ全体の薄膜化が可能となる。
例えば、溝部幅制御部として、てこの原理を採用した場合には、図2の例に示すように、光スイッチ全体の厚さは約5mm程度である(特許文献1に係る光スイッチでは、上述の通り約20mm以上)。
また、本実施の形態1に係る光スイッチでは、導波路フィルム1に穿設された穴1dにピン対2を挿通した、溝部幅制御部を採用している。当該溝部幅制御部は、導波路フィルム1のほぼ中心を支点とした、てこの原理を応用している。
したがって、ピン対2の磁性コーティング2a部分の大きな変位量により、溝部1cの小さな幅の近接・離隔を制御することができ、より高精度に、溝部1cの幅を変動させることができる。また、てこの原理を応用しているので、磁性コーティング2aにおける小さな力で、溝部1cにおいて、大きな変位力を得ることができる。
さらに、本実施の形態1に係る光スイッチでは、導波路フィルム1において、導波路フィルム1に生じる応力を開放する応力開放穴1eが穿設されている。よって、上記構成のように、当該応力開放穴1eを穴1dの近傍に設けることにより、ピン対2の変位に伴って生じる導波路フィルム1内の応力を開放することができる。
したがって、より小さい力でスイッチング動作を行うことができる。また、導波路フィルム1内に応力を残存することを抑制できるので、導波路フィルム1が有する光信号伝播機能の信頼性を維持することができる。
また、応力開放穴1eの第一の部分1eαは、溝部1cの形成方向と略平行に穿設された線状である。
したがって、応力を開放させるために必要な、導波路フィルム1内の面積を節約することができる。これにより、応力開放穴1eを設けたとしても、光スイッチ全体の面積を増大させることを抑制できる。
また、応力開放穴1eは、上記構成の第二の部分1eβと第三の部分1eγとを有している。
したがって、応力開放穴1eの端部において集中発生する応力を、第一、二の導波路1a,1b方向に逃すことができる。よって、第一、二の導波路1a,1bに応力がかかることを抑制でき、当該導波路1a,1bが有する導波路特性に及ぼす影響を、最小限に抑えることができる。
また、本実施の形態1に係る光スイッチは、先端部に磁性(磁性コーティング2a)を有するピン対2を備えている。
したがって、一度当接した両ピンは、外から外力が加わらない限り、離隔することは無い。つまり、簡単な機構により、溝部1cの閉状態を維持することができる。また、両ピンの当接後は、フィルムコイル3への電流供給を止めても、当該閉状態は維持されるので、低消費電力化できるという効果も奏する。
また、本実施の形態1に係る光スイッチは、溝部幅制御部として、両ピンの先端部間に配設されたフィルムコイル(電磁コイル)3をさらに備えている。
したがって、当該フィルムコイル3に所定の電流を流すことにより、スイッチ動作の際のピン対2の初期駆動力を一時的に与えることができる。つまり、簡便な電磁力機構により、溝部1cの開閉状態の初期駆動力を得ることができる。
また、フィルムコイル3を構成する電磁コイル(メタルコイルパターン)は、ポリイミド等の絶縁フィルムにより挟持されている。
したがって、電磁コイル(メタルコイルパターン)の腐食を防止することができる。また、強度の弱い電磁コイルの強固に保持することができる。さらに、前記腐食防止等の目的のために膜厚の薄い絶縁フィルムを採用しているので、フィルムコイル3の膜厚を±0.5μm程度の精度で均一化することができる。これにより、全てのピン対2において、ピンからフィルムコイル3までのギャップ間隔を、±0.5μm程度の精度で揃えることができる。よって、全てのピン対2において、スイッチング動作に必要なフィルムコイル3に流す電流の電流値を一定にすることができ、駆動電流値のバラツキを抑えることができる。
また、本実施の形態1に係る光スイッチを構成するピン対2は、ピンの一端同士が接続されており、ピン対2はピンセット状になっている。
したがって、溝部1cの幅を変化させるためには、ピン対2の接続されていない側(磁性コーティング2a側)のみ駆動させれば良い。よって、フィルムコイル3のような駆動素子は、一個のみを配設すれば足りる。つまり、両ピンの両端部にフィルムコイル3のような駆動素子を設ける必要は無い。これにより、光スイッチ全体の小型化・低コスト化が可能となる。
また、各ピンの一端同士が束縛されていない場合には、閉状態動作の際にピン対2において、ネジレが発生することもある。このようなネジレがピン対2で発生した場合には、閉状態の溝部1cにおいて、導波路同士の接続でズレが生じる。導波路同士の接続ズレが生じると、そこで光の損失が発生してしまう。
しかし、上記したように、各ピンは一端同士が束縛されているので、ピン対2の自由度を制限することができる。よって、ピン対2のネジレの発生を防止することができる。したがって、閉状態の溝部1cにおいて、導波路同士の接続でズレが生じず、光の損失を防止することができる。
<実施の形態2>
本実施の形態2に係る光スイッチと実施の形態1に係る光スイッチとは、ピン対2の構成において、相違する。他の構成は、両実施の形態で同じなので、ここでの説明は省略する。図5は、本実施の形態2に係る光スイッチのピン対2付近の構成を示す、拡大断面図である。
本実施の形態2に係る光スイッチでは、ピン対2自体は、磁性材では無く、ガラスファイバ材である。つまり、2本のガラスファイバ材により、ピン対2は構成されている。当該ピン対2は、実施の形態1のように、端部同士が接続されることは無く、各ピンは、導波路フィルム1に穿設された穴1dに挿通され、嵌合保持されている。なお、各ピンの径と穴1dの径とは、ほぼ同じである。
さらに、図5に示すように、導波路フィルム1と当接する部分(より詳しくは、導波路フィルム1に穿設されている穴1dの接する部分)を除いて、各ピンは、磁性材によりコーティングされている(以下、当該コーティングされている部分を磁性コーティング2aと称する)。
つまり、各ピンは、導波路フィルム1に穿設されている穴1dの接する部分は、ガラスファイバであり、導波路フィルム1を境として、2箇所の磁性コーティング2aを有する。そして、各磁性コーティング2aは、N、S極を有している。
ここで、ピン対2において、相互に対面する部分の磁極は、異なっている。例えば、図5では、導波路フィルム1より上側において、右側のピンの先端はS極であるが、対面する左側のピンの先端はN極である。
なお、図5に示すように、実施の形態1と同様に、フィルムコイル3は、導波路フィルム1より上側のピン対2先端部間に配設されている。
本実施の形態2に係る光スイッチのスイッチング動作は、実施の形態1と同様である。
つまり、フィルムコイル3に所定のパルス電流を流し、当該フィルムコイル3に、磁場を発生させる。そして、当該発生した磁場の方向に応じて、ピン対2がフィルムコイル3に対して接近または離隔する。
ピン対2の先端部がフィルムコイル3に接近すると、溝部1cは閉状態となり、ピン対2がフィルムコイル3から離隔すると、溝部1cは開状態となる。
なお、ピン対2の先端部がフィルムコイル3に接近し、導波路フィルム1上方において両ピン同士が一度接続すると、磁性コーティング2aが形成する磁力により、他に外力が働かない限り、フィルムコイル3に流れる電流を止めても、溝部1cの閉状態は維持される。
これに対して、ピン対2の先端部がフィルムコイル3から離隔すると、導波路フィルム1下方側のピン対2の端部同士が、磁性コーティング2aが形成する磁力により、接続する。そして、一度接続すると、他に外力が働かない限り、フィルムコイル3に流れる電流を止めても、溝部1cの開状態は維持される。
本実施の形態2に係る光スイッチは、以上のように構成されているので、実施の形態1に係る光スイッチが有する効果と同一の効果を有する。
さらに、本実施の形態2に係る光スイッチでは、導波路フィルム1に穿設されている穴1dと接する部分のピン対2は、表面が滑らかなガラスファイバである。
したがって、光スイッチのスイッチング動作を繰り返し行ったとしても、導波路フィルム1のピン対2と接する部分における磨耗等を、最小限に抑えることができる。
なお、図5に示すように、ピン対2の導波路フィルム1下方の各端部同士は、接続していない(つまり、ピンセット形状では無い)。しかし、実施の形態1で述べたように、ピン対2のネジレの観点から、両ピンの一方端同士を接続する(つまりピンセット形状である)方が望ましい。
この場合、図5において、導波路フィルム1より下方に形成されているピン対2の磁性コーティング2aは不要であり、端部同士は接続される。
<実施の形態3>
本実施の形態3に係る光スイッチは、実施の形態2に係る光スイッチとほぼ同じであるが、以下の点において相違する。つまり、本実施の形態3に係る光スイッチでは、溝部幅制御部の一部として、電磁コイル(フィルムコイル3)では無くて、圧電素子が配設されている。図6は、本実施の形態3に係る光スイッチのピン対2付近の構成を示す、拡大断面図である。
図6に示すように、圧電素子50は、両ピンの先端部間に配設されている。ここで、圧電素子50は、所定の周波数において共振する。また、図6に示すように、圧電素子50は、導波路フィルム1の上方および下方の両方において、配設されている。他の構成は、両実施の形態で同じなので、ここでの説明は省略する。
次に、本実施の形態3に係る光スイッチのスイッチング動作について説明する。ここで、導波路フィルム1の下方において、両ピンの端部同士が、圧電素子50を介して、磁力により引き寄せ合っているとする。
当該状態において、導波路フィルム1の下方に配設されている圧電素子50に、微弱な、所定の周波数の交流電圧を印加して圧電素子50を振動させる。
当該交流電圧の周波数が、圧電素子50の振動の振幅を増大させる共振の条件を満たすものであれば、当該圧電素子50の大きな振幅の振動により、導波路フィルム1の下方の両ピンの接続が解消され、さらに遠ざかる。
そうすると、導波路フィルム1の上方の両ピン同士が、圧電素子50を介して、磁力により引き寄せ合う。つまり、溝部1cの閉状態が達成される。
これに対して、溝部1cを開状態にする場合には、上記閉状態において、導波路フィルム1上方に配設されている圧電素子50に微弱な、所定の周波数の交流電圧を印加して圧電素子50を振動させる。
当該交流電圧の周波数が、圧電素子50の振動の振幅を増大させる共振の条件を満たすものであれば、当該圧電素子50の大きな振幅の振動により、導波路フィルム1の上方の両ピンの接続が解消され、さらに遠ざかる。
そうすると、導波路フィルム1の下方の両ピン同士が、圧電素子50を介して、磁力により引き寄せ合う。つまり、溝部1cの開状態が達成される。
なお、所定の周波数において共振する圧電素子50として、例えば圧電ブザーを採用することができる。
このように、本実施の形態3に係る光スイッチでは、溝部幅制御部の一部として、電磁コイル(フィルムコイル3)では無くて、圧電素子50が配設されている。
したがって、圧電素子50に印加する電力は微小で済むので、微小な電力でスイッチング動作可能な光スイッチを提供することができる。
実施の形態1に係る光スイッチの構成を示す斜視図である。 導波路フィルム1に配設されたピン対2を示す拡大断面図である。 溝部の閉状態を示す拡大断面図である。 溝部の開状態を示す拡大断面図である。 導波路フィルム1に配設されたピン対2付近を示す拡大断面図である。 導波路フィルム1に配設されたピン対2付近を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 導波路フィルム、2 ピン対、3 フィルムコイル、50 圧電素子、1a 第一の導波路、1b 第二の導波路、1c 溝部、1d 穴、1e 応力開放穴、1eα 第一の部分、1eβ 第二の部分、1eγ 第三の部分、2a 磁性コーティング、3a 電極。

Claims (10)

  1. 第一の導波路と、前記第一の導波路と交差する第二の導波路と、前記第一の導波路および前記第二の導波路と所定の角度を持って、前記第一の導波路と前記第二の導波路との交差部において形成される溝部とを、有する導波路フィルムと、
    前記溝部の幅方向から前記溝部に力を加えることにより、前記溝部の幅の接近および離隔を制御する、溝部幅制御部とを、備えており、
    前記導波路フィルムには、
    前記溝部を挟んで2つの穴が穿設されており、
    前記溝部幅制御部は、
    2本のピンを含んで構成されており、各前記ピンは各々前記穴に挿通されており、
    両前記ピン端部同士の距離を変化させることにより、前記溝部の幅の接近および離隔を行い、
    前記溝部の幅の接近により、前記溝部において光信号は反射されず、前記交差部において、異なる導波路間への当該光信号の進路変更は行われず、
    前記溝部の幅の離隔により、前記溝部において光信号は全反射され、前記交差部において、一方の導波路から他方の導波路への当該光信号の進路変更が行われる、
    ことを特徴とする光スイッチ。
  2. 前記導波路フィルムには、前記穴の近傍において、前記導波路フィルムに生じる応力を開放する応力開放穴が穿設されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光スイッチ。
  3. 前記応力開放穴は、
    前記溝部の形成方向と略平行に穿設された、線状穴である第一の部分を有している、
    ことを特徴とする請求項2に記載の光スイッチ。
  4. 前記応力開放穴は、
    前記第一の部分の一端から延設されており、前記第一の導波路と略平行に穿設された第二の部分と、
    前記第一の部分の他端から延設されており、前記第二の導波路と略平行に穿設された第三の部分とを、さらに備えている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の光スイッチ。
  5. 各前記ピンの先端部は、磁性を有しており、
    一方の前記ピンの第一の磁極を有する部分に対面する、他方の前記ピンの部分は、第二の磁極を有している、
    ことを特徴とする請求項に記載の光スイッチ。
  6. 前記溝部幅制御部は、
    両前記ピンの先端部間に配設される電磁コイルを、さらに備えている、
    ことを特徴とする請求項に記載の光スイッチ。
  7. 前記電磁コイルは、絶縁フィルムにより挟持されている、
    ことを特徴とする請求項6に記載の光スイッチ。
  8. 前記溝部幅制御部は、
    両前記ピンの先端部間に配設される、所定の周波数において共振する圧電素子を、さらに備えている、
    ことを特徴とする請求項に記載の光スイッチ。
  9. 前記ピンの一方端同士は、接続されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の光スイッチ。
  10. 前記穴と接する部分の前記ピンは、ガラスファイバである、
    ことを特徴とする請求項に記載の光スイッチ。
JP2005003744A 2005-01-11 2005-01-11 光スイッチ Active JP4476816B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005003744A JP4476816B2 (ja) 2005-01-11 2005-01-11 光スイッチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005003744A JP4476816B2 (ja) 2005-01-11 2005-01-11 光スイッチ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006194956A JP2006194956A (ja) 2006-07-27
JP4476816B2 true JP4476816B2 (ja) 2010-06-09

Family

ID=36801107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005003744A Active JP4476816B2 (ja) 2005-01-11 2005-01-11 光スイッチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4476816B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5072450B2 (ja) * 2007-06-27 2012-11-14 三菱電機株式会社 光スイッチ
JP5036513B2 (ja) * 2007-12-03 2012-09-26 三菱電機株式会社 スイッチクロスポイント及び光切替装置
JP4937180B2 (ja) * 2008-04-16 2012-05-23 三菱電機株式会社 光スイッチ
CN107678096B (zh) * 2016-08-01 2019-11-29 华为技术有限公司 光开关和光交换系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006194956A (ja) 2006-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4476816B2 (ja) 光スイッチ
JP2004046059A (ja) 光スイッチとその製造方法
JP2003525462A (ja) 光ファイバスイッチング素子
Ji et al. Electromagnetic 2/spl times/2 MEMS optical switch
Chollet et al. Compact evanescent optical switch and attenuator with electromechanical actuation
JP2015155998A (ja) 光ファイバ切替装置および光ファイバ切替方法
JP3571645B2 (ja) 光スイッチおよびその製造方法
JP2019180148A (ja) アクチュエータ
Iyer et al. A two-dimensional optical cross-connect with integrated waveguides and surface micromachined crossbar switches
JP2006340531A (ja) アクチュエータ
JP2005037940A (ja) 可変光減衰器
JP3568120B2 (ja) 光路切替装置
JP5309297B2 (ja) 光導波路デバイス及びその製造方法
US7082251B2 (en) Optical device
WO2002103432A1 (fr) Commutateur optique
JP2001235690A (ja) 光スイッチ
JP2006187060A (ja) マイクロアクチュエータ及びその製造方法、並びに、光学装置及び光スイッチ
JP4479538B2 (ja) 光デバイス及びその製造方法
JP4763667B2 (ja) 光伝送媒体固定用の溝及び光デバイス
JP3457218B2 (ja) 光スイッチ
JP2004053816A (ja) 光スイッチ
JP4111194B2 (ja) 光スイッチ及びその導波路製造方法
JP2001235691A (ja) 光スイッチ
JP2004233497A (ja) 光スイッチとその製造方法
JP2005141103A (ja) 光スイッチ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071214

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100309

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100310

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3