JP4476794B2 - 立軸ポンプ - Google Patents

立軸ポンプ Download PDF

Info

Publication number
JP4476794B2
JP4476794B2 JP2004358841A JP2004358841A JP4476794B2 JP 4476794 B2 JP4476794 B2 JP 4476794B2 JP 2004358841 A JP2004358841 A JP 2004358841A JP 2004358841 A JP2004358841 A JP 2004358841A JP 4476794 B2 JP4476794 B2 JP 4476794B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impeller
impeller casing
pipe
conduit
pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004358841A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006161790A (ja
Inventor
義弘 内田
喜裕 山川
道雄 高嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP2004358841A priority Critical patent/JP4476794B2/ja
Publication of JP2006161790A publication Critical patent/JP2006161790A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4476794B2 publication Critical patent/JP4476794B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

本発明は、河川水や排水などの液体を揚水する立軸ポンプに関する。
一般に、立軸ポンプは、水槽上部のポンプ据付床に設置され、吊下管を介して羽根車を収容するインペラケーシングが吊り下げられる。このような立軸ポンプは、羽根車や水中軸受が水中に浸漬された状態で運転され、運転時間の経過とともにこれらの部材が徐々に摩耗する。このため、立軸ポンプの点検作業を定期的に行って羽根車や水中軸受の摩耗状況を確認し、必要に応じて補修または交換を行うことが必要となる。
しかしながら、摩耗状況を確認するためには、立軸ポンプを解体しつつ、クレーンなどにより引き上げた後、目視及び測定ゲージにより摩耗状況を点検する必要がある。このため、次のような問題が生じていた。
(1)クレーンによる引き上げ作業には、立軸ポンプを解体する作業員やクレーンオペレータが必要となり、作業費用が過大となる。
(2)摩耗状況の確認作業には、立軸ポンプの引き上げ、点検、立軸ポンプの再設置、羽根車の回転軸と駆動源の駆動軸との芯だし、試運転などの多くの作業工程が必要となるため、かなりの日数を要する。その間は立軸ポンプを運転することができないため、立軸ポンプが設置されている排水設備は、緊急の排水の要請に対応できないという状態に置かれてしまう。
(3)立軸ポンプは重量が重いため、立軸ポンプの引き上げ作業及び点検作業には危険が伴う。
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたもので、ポンプを引き上げることなく各点検部材の摩耗状況を確認することを可能とし、維持管理を容易にすることができるポンプを提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、吸込ベルマウスおよび吐出ボウルを有するインペラケーシングと、前記インペラケーシングを水槽内に吊り下げる吊下管と、前記吊下管の上端に接続される吐出曲管と、前記吐出曲管から上方に突出し、駆動源に連結される回転軸と、前記回転軸に固定され、前記インペラケーシングに収容された羽根車と、前記回転軸を回転自在に支持する水中軸受と、前記羽根車の上方に配置され、前記インペラケーシングの内周面に固定された複数のガイドベーンと、画像取得手段を前記インペラケーシング外部から前記インペラケーシング内部の前記羽根車まで案内する導管とを備え、前記羽根車は複数の羽根を有し、前記羽根の側面には、深さの異なる複数のスリットが形成されており、前記導管の一端は、前記吊下管が固定されるポンプ据付床の上方に位置し、前記導管の他端は前記羽根の側面に対向して配置されていることを特徴とする立軸ポンプである。
本発明の好ましい態様は、前記吸込ベルマウスの内周面に固定された犠牲陽極と、画像取得手段を前記インペラケーシング外部から前記インペラケーシング内部の前記犠牲陽極まで案内する第2の導管とを備え、前記犠牲陽極の側面には、深さの異なる複数のスリットが形成されており、前記第2の導管の一端は、前記ポンプ据付床の上方に位置し、前記第2の導管の他端は前記犠牲陽極の側面に対向して配置されていることを特徴とする。
本発明の他の態様は、吸込ベルマウスおよび吐出ボウルを有するインペラケーシングと、前記インペラケーシングを水槽内に吊り下げる吊下管と、前記吊下管の上端に接続される吐出曲管と、前記吐出曲管から上方に突出し、駆動源に連結される回転軸と、前記回転軸に固定され、前記インペラケーシングに収容された羽根車と、前記羽根車の上方に配置され、前記インペラケーシングの内周面に固定された複数のガイドベーンと、前記回転軸を回転自在に支持する水中軸受と、前記水中軸受と同心状に配置された環状のダミー部材と、前記吊下管が固定されるポンプ据付床の上方に配置された、内部に液体が貯留されるヘッドタンクと、前記ダミー部材と前記ヘッドタンクとを連結する連通管と、前記連通管に設けられた弁とを備え、前記ダミー部材は、前記水中軸受よりも摩耗しやすい材料から構成されており、前記連通管の一端は前記ダミー部材の内周面で開口し、前記連通管の他端は前記ヘッドタンクの底部に接続されていることを特徴とする立軸ポンプである。
本発明によれば、ポンプをクレーンなどを用いて引き上げることなく、羽根車や軸受などの水中に位置する各消耗部材の消耗状況を確認することが可能となり、ポンプの保守管理を容易にすることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1の実施形態である立軸ポンプの全体構成を示す断面図であり、図2は図1に示す立軸ポンプの要部を示す断面図である。
図1に示すように、立軸ポンプは、吸込ベルマウス1a及び吐出しボウル1bを有するインペラケーシング1と、インペラケーシング1を水槽内に吊り下げる吊下管3と、吊下管3の上端に接続される吐出曲管4と、インペラケーシング1内に収容される羽根車10と、羽根車10が固定される回転軸6とを備えている。吊下管3は、水槽上部のポンプ据付床22に形成された挿通孔24を通して下方に延び、吊下管3の上端に設けられた据付用ベース23を介してポンプ据付床22に固定される。回転軸(立軸)6は、吐出曲管4、吊下管3、及びインペラケーシング1内を通って鉛直方向に延びている。なお、インペラケーシング1及び吊下管3によりポンプケーシング2が構成される。
図2に示すように、吸込ベルマウス1aは下方を向いて開口し、吸込ベルマウス1aの上端は吐出しボウル1bの下端に固定されている。羽根車10は回転軸6の下端に固定されており、羽根車10と回転軸6とは一体的に回転するようになっている。この羽根車10は複数の羽根11を有し、羽根車10の上方(吐出側)には複数のガイドベーン14が配置されている。これらのガイドベーン14はインペラケーシング1の内周面に固定されている。図1及び図2に示すように、回転軸6は水中軸受12,15により回転自在に支持されている。水中軸受12は吐出しボウル1bに収容されており、水中軸受15は吊下管3に収容されている。水中軸受12を支持する支持部材7は保持体13の内面に固定されており、さらに、保持体13はガイドベーン14を介してインペラケーシング1に支持されている。また、水中軸受15を支持する支持部材17は、吊下管3の内周面に固定されている。水中軸受12,15は、回転軸6に滑り接触する、いわゆる滑り軸受である。
図1に示すように、回転軸6は吐出曲管4から上方に突出している。回転軸6の上端は駆動軸16に連結されており、駆動軸16は図示しない駆動源に連結されている。駆動源により回転軸6を介して羽根車10を回転させると、水槽内の水(取扱液)が吸込ベルマウス1aから吸い込まれ、吐出しボウル1b、吊下管3、吐出曲管4を通って図示しない吐出配管に移送される。なお、立軸ポンプ運転時においては、羽根車10や水中軸受12を収容するインペラケーシング1は、水面25よりも下に位置している。
吐出曲管4、吊下管3、及びインペラケーシング1の側部には、ファイバースコープ(画像取得手段)27をインペラケーシング1の内部に案内するための導管28が設けられている。図2に示すように、この導管28は吸込ベルマウス1a(または吐出ボウル1b)を貫通し、その一端28aは羽根車10に近接した位置で開口している。一方、導管28の他端(挿入口)28bは、図1に示すように、ポンプ据付床22の上方に位置している。挿入口28bからファイバースコープ27が導管28に挿入されると、ファイバースコープ27は導管28に導かれて該導管28内をインペラケーシング1に向かって進み、やがてファイバースコープ27の先端部が羽根車10の近傍の位置に達する。導管28の直径は、内部に挿入されたファイバースコープ27の動きを妨げることがないようにファイバースコープ27の直径よりもある程度大きく設定されている。
図3は図2に示す羽根の拡大斜視図である。図3に示すように、導管28の端部28aは羽根11の側面11aに対向するように配置されており、導管28によって案内されたファイバースコープ27の先端部が羽根11の側面11aに接近できるようになっている。羽根11の側面11aには深さの異なる複数の(本実施形態では3つの)スリット(穴または溝)30a,30b,30cが形成されている。これらのスリット30a,30b,30cは、側面11aの長手方向に沿って配列されている。スリット30a,30b,30cの深さd1,d2,d3は、本実施形態では、d1<d2<d3に設定され、例えば、スリット30aの深さd1は0.1mm、スリット30bの深さd2は0.2mm、スリット30cの深さd3は0.3mmである。
図4(a)乃至図4(c)はファイバースコープによって取得された画像の例を示す図である。図4(a)に示す画像では、羽根11の摩耗によってスリット30aが消えており、このことから摩耗量が0.1mm以上であることが分かる。また、図4(b)に示す画像では、スリット30a及びスリット30bが消えており、このことから摩耗量が0.2mm以上であることが分かる。さらに、図4(c)に示す画像では、摩耗の進行によって総てのスリット30a,30b,30cが消えており、このことから摩耗量が0.3mm以上であることが分かる。
このように、スリットは、羽根11の側面11aの摩耗の程度を示す目印として機能し、ファイバースコープ27を介してスリットの数を視認することによって、羽根車10(羽根11)の摩耗の程度を定量的に測定することが可能となる。そして、図4(c)に示すように、摩耗が進行して総てのスリットが消えた場合には羽根車10を補修または交換する必要があると判断することができる。なお、図5(a)に示すように、摩耗が最も進みやすい位置に複数のスリット30a,30bを偏在させてもよい。また、図5(b)に示すように、羽根11の表面または裏面に複数のスリット30a,30b,30cを設けてもよい。これらの場合でも、ファイバースコープ27を介してスリットの数を視認することによって羽根車10の摩耗の程度を定量的に測定することが可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態について図6(a)乃至図6(d)を参照して説明する。図6(a)は本発明の第2の実施形態に係る腐食対策として吸込ベルマウスに犠牲陽極となる部材を設けた立軸ポンプの吸込ベルマウスを示す断面図の一例であり、図6(b)は図6(a)のVI-VI線断面図であり、図6(c)及び図6(d)はファイバースコープから得られた画像の例を示す図である。なお、特に説明しない本実施形態の立軸ポンプの構成は上述した第1の実施形態の構成と同様であるので、その重複する説明を省略する。
図6(a)に示すように、吸込ベルマウス1aの内周面には、腐食防止用の犠牲陽極31が固定されている。この犠牲陽極31は、ポンプ本体の腐食を防止するために、電気化学反応によって意図的に腐食させるために設けられる。このため、犠牲陽極31の厚みは時間の経過とともに徐々に減少し、ある程度腐食が進んだときには、犠牲陽極31を交換することが必要となる。本実施形態では、この犠牲陽極31の消耗量(腐食量)をファイバースコープ27を用いて視認可能とするために、ファイバースコープ27を犠牲陽極31に案内するための導管28が設けられている。
導管28は、第1の実施形態と同様に、吐出曲管4、吊下管3、及びインペラケーシング1に沿って延びている(図1参照)。導管28の一端28aは、吸込ベルマウス1aの内周面に形成された切り欠き溝34に接続され、他端(挿入口)は、第1の実施形態と同様に、ポンプ据付床22の上方に位置している(図1の符号28b参照)。切り欠き溝34は半円形又は矩形の断面を有し、犠牲陽極31に隣接して形成されている。ファイバースコープ27を導管28に挿入すると、その先端部は切り欠き溝34に達し、ファイバースコープ27を通じて犠牲陽極31の側面が観察可能となる。
図6(b)に示すように、犠牲陽極31には深さの異なる複数のスリット(目印)30が形成されており、ファイバースコープ27から得られる画像には、図6(c)に示すように、深さの異なるスリット30が映し出されるようになっている。犠牲陽極31の腐食が進むに従ってスリット30の数は減少するため、ファイバースコープ27を用いてスリット30の数を視認することによって犠牲陽極31の消耗量を定量的に測定することができる。
なお、犠牲陽極31にスリット30を設けずに、摩耗の進行方向に沿って等間隔に配列される目印を切り欠き溝34(すなわち吸込ベルマウス1a)に設けてもよい。例えば、図6(d)に示すように、切り欠き溝34の断面を階段状に形成することで目印30を形成してもよい。この場合は、犠牲陽極31の表面の目印30に対する相対位置を視認することによって、犠牲陽極31の消耗量を定量的に測定することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について図7(a)及び図7(b)を参照して説明する。図7(a)は本発明の第3の実施形態に係る立軸ポンプの一部を示す拡大図であり、図7(b)は図7(a)に示すVII−VII線断面図である。なお、特に説明しない本実施形態の立軸ポンプの構成は上述した第1の実施形態の構成と同様であるので、その重複する説明を省略する。
図7(a)に示すように、支持部材7に支持された水中軸受12の下部には環状のダミー部材35が設けられている。このダミー部材35は水中軸受12と同心状に配置され、その内径及び外径は水中軸受12の内径及び外径とそれぞれ等しくなっている。ダミー部材35は水中軸受12よりも摩耗しやすい材料、例えばプラスチックなどから形成されている。ファイバースコープ27を案内するための導管28は、第1の実施形態と同様に、吐出曲管4、吊下管3、及びインペラケーシング1に沿って延びている(図1参照)。導管28はインペラケーシング1及び保持体13(図2参照)を貫通し、その一端28aはダミー部材35の下方に位置している。一方、導管28の他端(挿入口)は、第1の実施形態と同様に、ポンプ据付床22の上方に位置している(図1の符号28b参照)。導管28に挿通されたファイバースコープ27の先端部はダミー部材35に達し、ファイバースコープ27を通じてダミー部材35の下面が観察可能となっている。
水中軸受12は、回転軸6に滑り接触する滑り軸受であるため、経時的に摩耗する。このため、水中軸受12がある程度摩耗した場合には、新たな水中軸受と交換する必要が生じる。そこで、本実施形態では、水中軸受12に隣接するダミー部材35の摩耗量をファイバースコープ27を用いて視認することで、水中軸受12の摩耗量を間接的に計測するようにしている。図7(b)に示すように、ダミー部材35の下面には、複数の環状の目印30が回転軸6を中心に設けられている。これらの目印30は径方向において等間隔に配列されている。
水中軸受12が摩耗すると、回転軸6の振れにより、同時にダミー部材35が摩耗する。ダミー部材35の摩耗が進むと、目印30の数が徐々に減ってくる。従って、ファイバースコープ27を介して目印30の数を視認することによってダミー部材35の消耗量を定量的に測定することができる。本実施形態では、ダミー部材35は水中軸受12の下部に配置されているが、ダミー部材35を水中軸受12の上部に設けてもよい。この場合は、ファイバースコープ27の先端部がダミー部材35の上方に位置するように導管28が設けられる。
なお、第1の実施形態、第2の実施形態、及び第3の実施形態は適宜組み合わせることが可能である。例えば、第1の実施形態の導管と、第2の実施形態の導管の両方を設けてもよく、第3の実施形態の導管をさらに設けてもよい。このように、必要に応じて上記実施形態を適宜組み合わせることが可能である。また、上述した第1乃至第3の実施形態では、インペラケーシング1の内部の画像を取得する画像取得手段としてファイバースコープが用いられているが、先端にCCDカメラを具備した内視鏡(マイクロスコープまたはエンドスコープ)などを用いてもよい。
次に、本発明の第4の実施形態について図8(a)乃至図8(c)を参照して説明する。なお、特に説明しない本実施形態の立軸ポンプの構成は上述した第1の実施形態の構成と同様であるので、その重複する説明を省略する。
図8(a)は本発明の第4の実施形態に係る立軸ポンプの一部を示す拡大図である。図8(a)に示すように、水中軸受12の上部には環状のダミー部材38が設けられている。このダミー部材38は水中軸受12と同心状に配置され、その内径は水中軸受12の内径と等しくなっている。ダミー部材38は水中軸受12よりも摩耗しやすい材料、例えばプラスチックなどから形成されている。ポンプ据付床22(図1参照)の上方には、液体(例えば水)を貯留したヘッドタンク(容器)40が設置されている。
ヘッドタンク40は連通管41を介してダミー部材38に接続されている。連通管41は、第1の実施形態における導管28と同様に、吐出曲管4、吊下管3、及びインペラケーシング1(図1参照)に沿って延び、インペラケーシング1及び保持体13(図2参照)を貫通してダミー部材38に達している。この連通管41の一端はヘッドタンク40の底部に接続され、他端はダミー部材38の外周面に固定されている。この状態では、ヘッドタンク40と連通管41とは連通しているが、連通管41の内部の液体はダミー部材38によって堰き止められている。ダミー部材38の径方向の厚tさは、水中軸受12の交換が必要とされる摩耗量に一致するように設定されている。
水中軸受12が摩耗すると、回転軸6の振れにより、同時にダミー部材38が摩耗する。ダミー部材38の摩耗が進むと、やがてヘッドタンク40の水が連通管41から流出してインペラケーシング1内に流れ込み、これによりヘッドタンク40の水位が低下する。このヘッドタンク40はポンプ据付床22の上または上方に配置されているので、水位の低下を容易に視認することができる。そして、水位の低下を視認することにより、水中軸受12を交換する必要があると判断することができる。
図8(b)は本発明の第4の実施形態に係る立軸ポンプの一部の他の例を示す拡大図である。図8(b)に示すように、この例では、連通管41はダミー部材38を貫通し、その一端はダミー部材38の内周面で開口している。連通管41には弁43が設けられており、この弁43を開くと、ヘッドタンク40に貯留されている液体は、回転軸6とダミー部材38の内周面との隙間に流れ込むようになっている。
図8(c)は隙間と流量との関係を示すグラフである。図8(c)に示すように、隙間に流れ込む液体の流量Qは隙間の大きさGに応じて変化する。すなわち、ダミー部材38が摩耗して隙間の大きさGが増大するに従い、液体の流量Qは増加する。図8(c)に示す符号Cは、隙間の大きさGと流量Qとの関係を示す特性曲線であり、この特性曲線Cは実験または理論式により予め求められている。従って、隙間に流れ込む液体の流量(つまり単位時間当たりのヘッドタンク40の水位低下量)を計測することにより、ダミー部材38、すなわち、水中軸受12の摩耗量を把握することが可能である。例えば、設計当初の流量をQ、測定時の流量をQ´とすると、ダミー部材38(水中軸受12)の摩耗量は、特性曲線CからG´−Gとなる。なお、本実施形態では、ダミー部材38は水中軸受12の上部に設けられているが、水中軸受12の下部に設けてもよい。また、本実施形態は、上述した第1の実施形態及び/又は第2の実施形態と適宜組み合わせることが可能である。
次に、本発明の第5の実施形態について図9を参照して説明する。図9は本発明の第5の実施形態に係る立軸ポンプの一部を示す拡大図である。なお、特に説明しない本実施形態の立軸ポンプの構成は上述した第1の実施形態の構成と同様であるので、その重複する説明を省略する。
図9に示すように、水中軸受12の上部には環状のダミー部材42が設けられている。このダミー部材42は水中軸受12と同心状に配置され、その内径は水中軸受12の内径と等しくなっている。ダミー部材42は水中軸受12よりも摩耗しやすい材料、例えばプラスチックなどから形成されている。ダミー部材42の内部には、回転軸6と平行に延びる導線44が埋設されており、導線44の両端にはそれぞれ配線45が接続されている。各配線45は保持体13及びインペラケーシング1を貫通し、インペラケーシング1及び吊下管3(図1参照)に沿って上方に延びている。各配線45の端子46はポンプ据付床22(図1参照)の上方に配置されており、これらの端子46は断線検知器47に接続されている。
ダミー部材42は、該ダミー部材42の内周面と導線44との距離lが、水中軸受12の交換が必要とされる摩耗量に一致するような位置に埋設されている。ダミー部材42の摩耗が進むと、やがて回転軸6が導線44に摺接し、導線44が切断される。断線検知器47は導線44が断線したことを検知し、図示しない警報機に警報を発生させて水中軸受12の補修または交換を行う時期であることを知らせる。
なお、断線検知器47を常設せず、定期整備時に導線44が導通状態にあることを断線検知器などを用いて確認するようにしてもよい。本実施形態では、ダミー部材42は水中軸受12の上部に設けられているが、水中軸受12の下部に設けてもよい。また、本実施形態は、上述した第1の実施形態及び/又は第2の実施形態と適宜組み合わせることが可能である。なお、第3乃至第5の実施形態は、吊下管3内に配置された水中軸受15にも適用可能であることはいうまでもない。
以上述べたように、本発明によれば、羽根車や水中軸受などの消耗部材の消耗(摩耗や腐食)の程度をポンプ据付床から確認することが可能となり、ポンプの保守管理に要する労力を大幅に低減させることが可能となる。また、本発明は、立軸ポンプに限らす、横軸ポンプや斜軸ポンプにも適用することができる。
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
本発明の第1の実施形態である立軸ポンプの全体構成を示す断面図である。 図1に示す立軸ポンプの要部を示す断面図である。 図2に示す羽根の拡大斜視図である。 図4(a)乃至図4(c)はファイバースコープによって取得された画像の例を示す図である。 図5(a)及び図5(b)は図2に示す羽根の他の例を示す拡大斜視図である。 図6(a)は本発明の第2の実施形態に係る立軸ポンプの吸込ベルマウスを示す断面図であり、図6(b)は図6(a)のVI-VI線断面図であり、図6(c)及び図6(d)はファイバースコープから得られた画像の例を示す図である。 図7(a)は本発明の第3の実施形態に係る立軸ポンプの一部を示す拡大図であり、図7(b)は図7(a)に示すVII−VII線断面図である。 図8(a)は本発明の第4の実施形態に係る立軸ポンプの一部を示す拡大図であり、図8(b)は本発明の第4の実施形態に係る立軸ポンプの一部の他の例を示す拡大図であり、図8(c)は隙間と流量との関係を示すグラフである。 本発明の第5の実施形態に係る立軸ポンプの一部を示す拡大図である。
符号の説明
1 インペラケーシング
1a 吸込ベルマウス
1b 吐出しボウル
2 ポンプケーシング
3 吊下管
4 吐出曲管
6 回転軸
7,17 支持部材
10 羽根車
11 羽根
12,15 水中軸受
13 保持体
14 ガイドベーン
16 駆動軸
22 ポンプ据付床
23 据付用ベース
24 ポンプ挿通孔
25 水面
27 ファイバースコープ(画像取得手段)
28 導管
30,30a,30b,30c スリット(目印)
31 犠牲陽極
34 切り欠き溝
35,38,42 ダミー部材
40 ヘッドタンク(容器)
41 連通管
43 弁
44 導線
45 配線
46 端子
47 断線検知器

Claims (3)

  1. 吸込ベルマウスおよび吐出ボウルを有するインペラケーシングと、
    前記インペラケーシングを水槽内に吊り下げる吊下管と、
    前記吊下管の上端に接続される吐出曲管と、
    前記吐出曲管から上方に突出し、駆動源に連結される回転軸と、
    前記回転軸に固定され、前記インペラケーシングに収容された羽根車と、
    前記回転軸を回転自在に支持する水中軸受と、
    前記羽根車の上方に配置され、前記インペラケーシングの内周面に固定された複数のガイドベーンと、
    画像取得手段を前記インペラケーシング外部から前記インペラケーシング内部の前記羽根車まで案内する導管とを備え
    前記羽根車は複数の羽根を有し、前記羽根の側面には、深さの異なる複数のスリットが形成されており、
    前記導管の一端は、前記吊下管が固定されるポンプ据付床の上方に位置し、前記導管の他端は前記羽根の側面に対向して配置されていることを特徴とする立軸ポンプ。
  2. 前記吸込ベルマウスの内周面に固定された犠牲陽極と、
    画像取得手段を前記インペラケーシング外部から前記インペラケーシング内部の前記犠牲陽極まで案内する第2の導管とを備え、
    前記犠牲陽極の側面には、深さの異なる複数のスリットが形成されており、
    前記第2の導管の一端は、前記ポンプ据付床の上方に位置し、前記第2の導管の他端は前記犠牲陽極の側面に対向して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の立軸ポンプ。
  3. 吸込ベルマウスおよび吐出ボウルを有するインペラケーシングと、
    前記インペラケーシングを水槽内に吊り下げる吊下管と、
    前記吊下管の上端に接続される吐出曲管と、
    前記吐出曲管から上方に突出し、駆動源に連結される回転軸と、
    前記回転軸に固定され、前記インペラケーシングに収容された羽根車と、
    前記羽根車の上方に配置され、前記インペラケーシングの内周面に固定された複数のガイドベーンと、
    前記回転軸を回転自在に支持する水中軸受と、
    前記水中軸受と同心状に配置された環状のダミー部材と、
    前記吊下管が固定されるポンプ据付床の上方に配置された、内部に液体が貯留されるヘッドタンクと、
    前記ダミー部材と前記ヘッドタンクとを連結する連通管と、
    前記連通管に設けられた弁とを備え、
    前記ダミー部材は、前記水中軸受よりも摩耗しやすい材料から構成されており、
    前記連通管の一端は前記ダミー部材の内周面で開口し、前記連通管の他端は前記ヘッドタンクの底部に接続されていることを特徴とする立軸ポンプ。
JP2004358841A 2004-12-10 2004-12-10 立軸ポンプ Active JP4476794B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004358841A JP4476794B2 (ja) 2004-12-10 2004-12-10 立軸ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004358841A JP4476794B2 (ja) 2004-12-10 2004-12-10 立軸ポンプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006161790A JP2006161790A (ja) 2006-06-22
JP4476794B2 true JP4476794B2 (ja) 2010-06-09

Family

ID=36664064

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004358841A Active JP4476794B2 (ja) 2004-12-10 2004-12-10 立軸ポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4476794B2 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4964549B2 (ja) * 2006-09-25 2012-07-04 株式会社荏原製作所 ポンプ
JP4844380B2 (ja) * 2006-12-19 2011-12-28 株式会社日立プラントテクノロジー 立軸ポンプの内部観察装置
JP5283868B2 (ja) * 2007-08-09 2013-09-04 株式会社荏原製作所 立軸ポンプおよび立軸ポンプの点検方法
JP5243751B2 (ja) * 2007-08-10 2013-07-24 株式会社荏原製作所 立軸ポンプ及びポンプ点検方法
JP5038165B2 (ja) * 2008-01-11 2012-10-03 株式会社荏原製作所 立軸ポンプ
JP5120647B2 (ja) * 2008-10-03 2013-01-16 株式会社石垣 ポンプ内部点検装置
FR2942267B1 (fr) * 2009-02-19 2011-05-06 Turbomeca Temoin d'erosion pour roue de compresseur
JP2010248939A (ja) * 2009-04-13 2010-11-04 Ebara Corp 立軸ポンプ
JP6341702B2 (ja) * 2014-03-14 2018-06-13 株式会社荏原製作所 ポンプ、およびポンプシステム
JP6341733B2 (ja) * 2014-04-09 2018-06-13 株式会社荏原製作所 横軸ポンプの内部点検装置および内部点検方法
JP7016629B2 (ja) * 2017-07-18 2022-02-07 株式会社クボタ ポンプ装置の診断方法及びポンプ装置の診断評価装置
CN107605791A (zh) * 2017-10-16 2018-01-19 上海阿波罗机械股份有限公司 Lng接收站用的混流泵
JP7199186B2 (ja) * 2018-09-14 2023-01-05 三菱重工業株式会社 ターボ形ポンプ、ターボ形ポンプの翼端隙間計測装置及び翼端隙間計測方法
JP7388839B2 (ja) * 2019-07-22 2023-11-29 クボタ環境エンジニアリング株式会社 回転機器及び摩耗点検方法
JP7465779B2 (ja) 2020-10-08 2024-04-11 株式会社酉島製作所 ポンプの軸受診断装置及びその方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006161790A (ja) 2006-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4476794B2 (ja) 立軸ポンプ
JP4844380B2 (ja) 立軸ポンプの内部観察装置
JP4456579B2 (ja) 立軸ポンプ
JP5393750B2 (ja) ポンプ
JP2009150262A (ja) ポンプ、ポンプの状況点検確認方法及び状況点検確認装置
JP6341733B2 (ja) 横軸ポンプの内部点検装置および内部点検方法
JP5243751B2 (ja) 立軸ポンプ及びポンプ点検方法
JP4943737B2 (ja) 立軸ポンプ
JP5422314B2 (ja) 立軸ポンプおよび該立軸ポンプに用いられる水中軸受の監視方法
JP5096405B2 (ja) ポンプ装置およびポンプの振動傾向の管理方法
JP5308084B2 (ja) 立軸ポンプ
JP5283868B2 (ja) 立軸ポンプおよび立軸ポンプの点検方法
JP3184553U (ja) 水中軸受診断装置
JP2008255776A (ja) ハイドロミル用ポンプ
JP2006250005A (ja) 水中ポンプオイル監視装置
JP6827366B2 (ja) 横軸ポンプ
JP5038165B2 (ja) 立軸ポンプ
JP2021017860A (ja) 回転機器及び摩耗点検方法
JP5120647B2 (ja) ポンプ内部点検装置
JP2010248939A (ja) 立軸ポンプ
JP2016020648A (ja) 立軸ポンプ
JP2018178864A (ja) 横軸ポンプ
JP2007077862A (ja) 立軸ポンプ
CN213543734U (zh) 一种地下室基坑水位监测装置
KR101204051B1 (ko) 지하수 관정의 오염 방지 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060630

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100310

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4476794

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250