JP4476580B2 - 給電装置および給電方法 - Google Patents

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Description

本発明は、交流電源と負荷機器との間に接続される、たとえば無停電電源装置などの給電装置および給電方法に関する。
特許文献1には、交流電源と負荷との間に接続される給電装置の一種である無停電電源装置が開示されている。この無停電電源装置は、交流電源に接続される第2の変換器と、第2の変換器を制御する第2の制御回路と、第2の変換器と負荷との間に接続される第1の変換器と、第1の変換器を制御する第1の制御回路と、第2の変換器と第1の変換器との間に接続されるコンデンサと、を有する。
第2の制御回路は、基準正弦波発生器と、減算器と、三角波発生器と、コンパレータと、波形整形回路と、を有する。基準正弦波発生器は、電源の電圧に同期して電源と同一周波数(50Hz又は60Hz)の基準正弦波電圧を発生する。減算器は、基準正弦波電圧と出力検出電圧との誤差電圧を発生する。三角波発生器は、三角波電圧を発生する。コンパレータは、誤差電圧と三角波電圧とを比較してPWM(パルス幅変調)波形から成る2値の出力を発生する。コンパレータの出力は、波形整形回路を介して第2の変換器のインバータ用スイッチの制御に使用される。
このPWM波形から成る2値の出力に基づいて、第2の変換器は、第2の制御回路による制御に基づいてコンデンサの直流電圧を調整し、コンデンサを定電圧に充電する。第1の変換器は、第1の制御回路による制御に基づいて、コンデンサの直流電圧から交流電圧を生成する。この交流電圧による交流電力が負荷へ供給される。
特開2000−60026号公報(発明の実施の形態、図1、図6)
特許文献1に従来の無停電電源装置の例が記載されるように、従来の給電装置では、第2の制御回路は、第2の変換器の出力電圧である出力検出電圧が変化すると、その変化に応じたPWM波形から成る2値の出力を第2の変換器へ出力することで、第2の変換器と第1の変換器との間のコンデンサの充電電圧を安定化させている。
ところで、無停電電源装置などの給電装置は、それに使用するトランジスタなどの部品が定格電力に応じて選択されるため、その定格電力の大きさに応じて製品化が図られている。ユーザは、電源のバックアップを図りたい負荷機器の定格電力に基づいて、その負荷機器の定格電力に応じた無停電電源装置を選択することになる。
そして、そのような電源のバックアップを図りたい負荷機器として、レーザプリンタなどの負荷機器である場合もある。このようなレーザプリンタは、たとえば定着ヒータが起動するときなどにおいて、数十ミリ秒程度の期間で瞬間的に、レーザプリンタ自体の定格消費電力の3,4倍もの電力を消費する。
しかしながら、従来の無停電電源装置などの給電装置では、上述のコンデンサの充電電圧を安定化させるために、たとえばインパルス的なノイズ成分が出力検出電圧に含まれたとしても、これに応じてコンデンサの充電電圧を急激に変化させるように制御してしまわないように、第2の制御回路の応答特性は、設定されている。そして、この応答特性は、負荷の消費電力が、無停電電源装置の定格電力の範囲内で変動することを前提として設定されている。そのため、負荷機器の消費電力が、無停電電源装置の定格電力の3,4倍程度までに瞬間的に変化し、その結果として第2の変換器の出力電圧が急激に且つ大きく低下した場合には、第2の制御回路はそれに追従することができない。また、第2の変換器の出力電圧が急激に且つ大きく低下してしまうことで、極端な場合には、第1の変換器は、所望の交流電圧を生成することができなくなってしまう。
そのため、レーザプリンタなどの負荷機器の電源をバックアップするために、その機器の定格消費電力に見合った定格電力の従来の無停電電源装置を選択したとしても、その従来の無停電電源装置では、負荷機器に対して、それが正常に動作し続けるように交流電圧の交流電力を供給し続けることが困難である。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、負荷機器の消費電力が、給電装置の定格電力よりも大きな電力へ変化したとしても、その負荷機器に対して、それが正常に動作し続けることができる交流電圧の交流電力を供給し続けることができる給電装置および給電方法を得ることを目的とする。
本発明に係る給電装置は、第一の交流電圧を有する交流電力が入力される入力端子と、入力コイルおよびトランジスタを有し、第一の交流電圧を直流電圧へ変換する交直変換回路と、直流電圧を第二の交流電圧へ変換する直交変換回路と、第二の交流電圧による交流電力を出力する出力端子と、直流電圧を検出直流電圧として検出する検出器と、トランジスタへ検出直流電圧に応じたパルス幅のパルスからなるゲート信号を出力するとともに、検出直流電圧が所定の最低閾値電圧以下になったら、トランジスタをオン状態にする期間が検出直流電圧に基づくトランジスタのオン状態の期間よりも長くなるように、ゲート信号の各パルスのパルス幅を切り替える制御手段と、を有するものである。
この構成を採用すれば、制御手段は、検出直流電圧が所定の最低閾値電圧以下になったら、トランジスタをオン状態にする期間が検出直流電圧に基づくトランジスタのオン状態の期間よりも長くなるように、ゲート信号の各パルスのパルス幅を切り替える。したがって、交直変換回路は、検出直流電圧に応じたパルス幅のパルスからなるゲート信号をトランジスタへ出力し続けている場合に比べて、より多くの電力を、直流電圧へ変換する。
その結果、本発明に係る給電装置では、負荷機器の消費電力が、給電装置の定格電力よりも大きな電力へ変化したとしても、それに起因する直流電圧の変化を抑制することができ、負荷機器に対して、それが正常に動作し続けることができる第二の交流電圧の交流電力を供給し続けることができる。
本発明に係る給電装置および本発明に係る他の給電装置は、上述した構成に加えて、制御手段が、電流指令に応じた振幅の正弦波にしたがってパルス幅を制御し、検出直流電圧あるいは検出交流電圧のピーク電圧が所定の最低閾値電圧以下になったら、トランジスタをオン状態にする期間が最大の電流指令に対応した期間となるように、ゲート信号の各パルスのパルス幅を切り替え、且つ、交流電圧の1周期以上且つ5周期以下に相当する所定の期間が経過したら、ゲート信号の各パルスのパルス幅を、検出直流電圧あるいは検出交流電圧に応じたパルス幅のパルスからなるゲート信号に戻すものである。
この構成を採用すれば、数十ミリ秒程度の期間で瞬間的に、それ自体の定格消費電力の3,4倍もの電力を消費するレーザプリンタを負荷機器として接続したとしても、それが正常に動作し続けることができる交流電圧の交流電力を供給し続けることができる。
本発明に係る給電装置および本発明に係る他の給電装置は、上述した構成に加えて、最低閾値電圧は、入力電圧のピーク電圧よりも高い電圧であるものである。
この構成を採用すれば、直流電圧あるいは第二の交流電圧のピーク電圧は、入力電圧のピーク電圧よりも高い電圧に維持されるように制御される。したがって、直流電圧あるいは第二の交流電圧のピーク電圧が、入力電圧のピーク電圧よりも低い電圧になった場合に、入力端子から交直変換回路あるいは第一の交交変換回路を介して無制御に流れてしまう電流を抑制することができる。なお、このように入力端子から交直変換回路あるいは第一の交交変換回路を介して無制御に流れてしまう電流は、ピークチャージ電流と呼ばれている。
本発明に係る給電装置は、上述した構成に加えて、制御手段が、検出直流電圧を、デジタル値へ変換するADコンバータと、検出直流電圧の目標値である目標直流電圧値を記憶する目標直流電圧レジスタと、目標直流電圧値に対する検出直流電圧のデジタル値の誤差値を演算する誤差演算器と、誤差値に応じた電流指令値を生成する電流指令生成器と、所定の固定電流指令値を記憶する固定電流指令レジスタと、誤差値に応じた電流指令値および固定電流指令値の中の一方を選択するセレクタと、セレクタにより選択された電流指令値に基づいて、ゲート信号の各パルスを生成する瞬時制御部と、最低閾値電圧値を記憶する最低閾値電圧レジスタと、検出直流電圧の値が最低閾値電圧値以下になったら、切換信号を出力する切換判定器と、を有し、固定電流指令値が、検出直流電圧が最低閾値電圧である場合に電流指令生成器が生成する電流指令値よりも大きな電流指令値であり、セレクタは、切換信号が入力されている期間は、固定電流指令値を選択し、それ以外の期間は、誤差値に応じた電流指令値を選択するものである。
この構成を採用すれば、検出直流電圧の値が所定の最低閾値電圧値以下になったら、トランジスタをオン状態にする期間が検出直流電圧の値に基づくトランジスタのオン状態の期間よりも長くなるように、ゲート信号の各パルスのパルス幅を切り替えることができる。
本発明に係る給電方法は、第一の交流電圧を有する交流電力を、交直変換回路のトランジスタへパルスからなるゲート信号を出力することで直流電圧へ変換し、その直流電圧を直交変換回路で第二の交流電圧へ変換し、この第二の交流電圧による交流電力を負荷機器へ供給する給電方法であって、直流電圧を検出直流電圧として検出するステップと、検出直流電圧と予め登録されている最低閾値電圧とを比較するステップと、検出直流電圧が最低閾値電圧以下になったら、トランジスタをオン状態にする期間が、検出直流電圧に基づくトランジスタのオン状態の期間よりも長くなるように、ゲート信号の各パルスのパルス幅を切り替えるステップと、を有するものである。
この方法を採用すれば、検出直流電圧が所定の最低閾値電圧以下になったら、トランジスタをオン状態にする期間が検出直流電圧に基づくトランジスタのオン状態の期間よりも長くなるように、ゲート信号の各パルスのパルス幅は切り替わる。したがって、検出直流電圧に応じたパルス幅のパルスからなるゲート信号をトランジスタへ出力し続けている場合に比べて、より多くの電力を、直流電圧へ変換する。その結果、負荷機器の消費電力が、給電装置の定格電力よりも大きな電力へ変化したとしても、それに起因する直流電圧の変化を抑制することができ、負荷機器に対して、それが正常に動作し続けることができる第二の交流電圧の交流電力を供給し続けることができる。
本発明では、負荷機器の消費電力が、給電装置の定格電力よりも大きな電力へ変化したとしても、その負荷機器に対して、それが正常に動作し続けることができる交流電圧の交流電力を供給し続けることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態に係る給電装置および給電方法を、図面に基づいて説明する。なお、給電装置は、無停電電源装置を例に説明し、給電方法は、無停電電源装置の動作を例に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る無停電電源装置1およびその無停電電源装置1に接続されている装置を示す接続図である。
無停電電源装置1は、一対の入力端子2,3を有する。一対の入力端子2,3には、商用交流電源などの交流電源装置4が接続されている。商用交流電源は、たとえば50Hzや60Hzなどの所定の周波数にて振動する交流電圧の交流電力を出力する。また、商用交流電源は、たとえば実効値が約100Vの交流電圧の交流電力を出力する。一対の入力端子2,3には、この交流電圧を有する交流電力が、第一の交流電圧として入力される。
一対の入力端子2,3の中の一方の入力端子2は、交直変換回路としてのコンバータ回路11に接続されている。一対の入力端子2,3の中の他方の入力端子3は、無停電電源装置1のグランド8に接続されている。
コンバータ回路11は、入力コイル41と、トランジスタとしての第一トランジスタ42と、トランジスタとしての第二トランジスタ43と、第一ダイオード44と、第二ダイオード45と、を有する。第一トランジスタ42および第二トランジスタ43には、たとえば数十アンペア程度の電流をコレクタ−エミッタ間に流すことが可能なトランジスタを使用する。このような大電流を流すことができるトランジスタとしては、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、サイリスタ、FET(Field Effect Transistor)などがある。また、第一ダイオード44および第二ダイオード45には、たとえば数十アンペア程度の電流をアノードからカソードに流すことが可能なダイオードを使用する。
入力コイル41の一端は、一方の入力端子2に接続されている。入力コイル41の他端は、第一トランジスタ42のエミッタと、第二トランジスタ43のコレクタとに接続されている。第一ダイオード44のアノードは、第一トランジスタ42のエミッタに接続され、第一ダイオード44のカソードは、第一トランジスタ42のコレクタに接続されている。第二ダイオード45のアノードは、第二トランジスタ43のエミッタに接続され、第二ダイオード45のカソードは、第二トランジスタ43のコレクタに接続されている。
コンバータ回路11の第一トランジスタ42のコレクタは、一対のレール配線12,14の中のプラスレール配線12に接続されている。プラスレール配線12は、プラスコンデンサ13の一端に接続されている。プラスコンデンサ13の他端は、グランド8に接続されている。第二トランジスタ43のエミッタは、マイナスレール配線14に接続されている。マイナスレール配線14は、マイナスコンデンサ15の一端に接続されている。マイナスコンデンサ15の他端は、グランド8に接続されている。
また、プラスレール配線12およびマイナスレール配線14は、充放電回路16に接続されている。充放電回路16は、図示外の充放電用のトランジスタを有する。また、充放電回路16は、バッテリ17に接続されている。
さらに、プラスレール配線12およびマイナスレール配線14は、直交変換回路としてのインバータ回路18に接続されている。インバータ回路18は、第三トランジスタ51と、第四トランジスタ52と、第三ダイオード53と、第四ダイオード54と、を有する。第三トランジスタ51および第四トランジスタ52には、たとえば数十アンペア程度の電流をコレクタ−エミッタ間に流すことが可能なトランジスタを使用する。また、第三ダイオード53および第四ダイオード54には、たとえば数十アンペア程度の電流をアノードからカソードに流すことが可能なダイオードを使用する。
第三トランジスタ51のコレクタは、プラスレール配線12に接続されている。第三トランジスタ51のエミッタは、第四トランジスタ52のコレクタに接続されている。第四トランジスタ52のエミッタは、マイナスレール配線14に接続されている。第三ダイオード53のアノードは、第三トランジスタ51のエミッタに接続され、第三ダイオード53のカソードは、第三トランジスタ51のコレクタに接続されている。第四ダイオード54のアノードは、第四トランジスタ52のエミッタに接続され、第四ダイオード54のカソードは、第四トランジスタ52のコレクタに接続されている。
インバータ回路18の第三トランジスタ51のエミッタおよび第三ダイオード53のアノードは、ローパスフィルタ回路19に接続されている。ローパスフィルタ回路19は、出力コイル61と、出力コンデンサ62と、を有する。出力コイル61には、数十アンペア程度の電流を低抵抗にて流すことができる太い配線のコイルを使用する。出力コンデンサ62には、大容量のものを使用する。
なお、ローパスフィルタ回路19は、出力コイル61のインダクタンス値と、出力コンデンサ62のキャパシタンス値とによって決まるカットオフ周波数を有する。そして、このカットオフ周波数以上の周波数の信号成分を、カットオフ周波数以下の周波数の信号成分に比べて大きく減衰させる特性を有する。この無停電電源装置1には、50Hzや60Hzなどの周波数の交流電圧の交流電力が一対の入力端子2,3に入力され、且つ、一対の出力端子5,6には、50Hzや60Hzなどの周波数の交流電圧の交流電力で動作する負荷機器7が接続されている。したがって、たとえば、50Hzあるいは60Hz以上の周波数成分を減衰させる特性となるように、出力コイル61のインダクタンス値と、出力コンデンサ62のキャパシタンス値とを決定すればよい。
出力コイル61の一端は、インバータ回路18の第三トランジスタ51のエミッタに接続されている。出力コイル61の他端は、出力コンデンサ62の一端に接続されている。出力コンデンサ62の他端は、グランド8に接続されている。
ローパスフィルタ回路19の出力コイル61の他端は、切替回路20に接続される。切替回路20は、第一開閉器71と、第二開閉器72と、を有する。第一開閉器71および第二開閉器72は、たとえば、固定接点と、この固定接点に対して接離するように可動する可動接点と、を有する機械式の開閉器で構成することができる。第一開閉器71および第二開閉器72として使用することができる開閉器としては、他にもたとえば、トランジスタなどの半導体スイッチがある。
第一開閉器71の固定接点は、一方の入力端子2に接続されている。第一開閉器71の可動接点は、一対の出力端子5,6の中の一方の出力端子5に接続されている。一対の出力端子5,6の中の他方の出力端子6は、グランド8に接続されている。第二開閉器72の固定接点は、ローパスフィルタ回路19の出力コイル61の他端に接続されている。第二開閉器72の可動接点は、一対の出力端子5,6の中の一方の出力端子5に接続されている。なお、これらの固定接点と可動接点とは、それらの接続先が互いに入れ替わってもよい。
一対の出力端子5,6には、コンピュータ、レーザプリンタなどの負荷機器7が接続されている。負荷機器7は、たとえば50Hzや60Hzなどの所定の周波数の正弦波波形の交流電圧の交流電力が供給されることで、動作することができる。
以上のように、この実施の形態に係る無停電電源装置1は、一対の入力端子2,3と一対の出力端子5,6との間に、コンバータ回路11、一対のレール配線12,14、プラスコンデンサ13、マイナスコンデンサ15、充放電回路16、バッテリ17、インバータ回路18、ローパスフィルタ回路19、切替回路20が接続されている。これらの回路によって、無停電電源装置1内の電力供給経路が構成されている。これらの電力供給経路の回路には、たとえば数十アンペアなどのように、負荷機器7の消費電力に見合った電流あるいはそれ以上の電流が流れることになる。
また、この実施の形態に係る無停電電源装置1は、入力電圧検出器21と、入力電流検出器22と、プラスレール電圧を検出直流電圧として検出する検出器としてのプラスレール電圧検出器23と、マイナスレール電圧を検出直流電圧として検出する検出器としてのマイナスレール電圧検出器24と、バッテリ電圧検出器25と、出力電圧検出器26と、を有する。
入力電圧検出器21は、他方の入力端子3の電圧レベル(=グランド8の電圧レベル)を基準として一方の入力端子2の電圧を検出し、その検出電圧の大きさに応じたレベルの電圧を検出入力電圧として出力する。他方の入力端子3に対して一方の入力端子2の電圧が大きくなるほど、入力電圧検出器21が出力する検出入力電圧も大きくなる。
入力電流検出器22は、一方の入力端子2と入力コイル41との間に流れる電流を検出コイルなどで検出し、その電流にて検出コイルに励起される電圧を入力電流の検出電圧として出力する。一方の入力端子2から入力コイル41へ流れる電流が大きくなるほど、入力電流検出器22が出力する入力電流の検出電圧も大きくなる。
プラスレール電圧検出器23は、グランド8の電圧レベルを基準として、プラスレール配線12の電圧を検出し、その検出電圧の大きさに応じたレベルの電圧を検出プラスレール電圧として出力する。プラスレール配線12の電圧が大きくなるほど、プラスレール電圧検出器23が出力する検出プラスレール電圧も大きくなる。
マイナスレール電圧検出器24は、マイナスレール配線14の電圧を基準として、グランド8の電圧レベルを検出し、その検出電圧の大きさに応じたレベルの電圧を検出マイナスレール電圧として出力する。マイナスレール配線14の電圧の絶対値が大きくなるほど、マイナスレール電圧検出器24が出力する検出マイナスレール電圧も大きくなる。
バッテリ電圧検出器25は、バッテリ17の充電電圧を検出し、その検出電圧の大きさに応じたレベルの電圧を検出バッテリ電圧として出力する。バッテリ17の充電電圧が大きくなるほど、バッテリ電圧検出器25が出力する検出バッテリ電圧も大きくなる。
出力電圧検出器26は、グランド8を基準として、ローパスフィルタ回路19と切替回路20との間の電圧を検出し、その検出電圧の大きさに応じたレベルの電圧を検出出力電圧として出力する。
これら入力電圧検出器21、入力電流検出器22、プラスレール電圧検出器23、マイナスレール電圧検出器24、バッテリ電圧検出器25、出力電圧検出器26は、DSP(Digital Signal Processor:デジタル信号処理装置)27に接続されている。DSP27は、マイクロプロセッサの一種であり、デジタル信号処理によって各種の制御信号を生成するものである。
DSP27は、検出入力電圧を周期的にサンプリングして検出入力電圧のデジタル値を生成する第一ADコンバータ32と、入力電流の検出電圧を周期的にサンプリングして入力電流の検出電圧のデジタル値を生成する第二ADコンバータ33と、検出プラスレール電圧を周期的にサンプリングして検出プラスレール電圧のデジタル値を生成する第三ADコンバータ34と、検出マイナスレール電圧を周期的にサンプリングして検出マイナスレール電圧のデジタル値を生成する第四ADコンバータ35と、検出バッテリ電圧を周期的にサンプリングして検出バッテリ電圧のデジタル値を生成する第五ADコンバータ36と、検出出力電圧を周期的にサンプリングして検出出力電圧のデジタル値を生成する第六ADコンバータ37と、を有する。なお、第三ADコンバータ34は、検出プラスレール電圧を検出直流電圧としてデジタル値へ変換するADコンバータである。第四ADコンバータ35は、検出マイナスレール電圧を検出直流電圧としてデジタル値へ変換するADコンバータである。
また、このDSP27は、制御手段としてのコンバータ制御部28と、充放電制御部29と、インバータ制御部30と、モード制御部31と、を有する。これらコンバータ制御部28、充放電制御部29、インバータ制御部30およびモード制御部31は、DSP27の図示外のマイクロプロセッサが、DSP27の図示外のメモリに記憶されている制御プログラムを実行することで、DSP27に実現されている。
図2は、図1中のコンバータ制御部28およびその周辺部を示す詳細なブロック図である。コンバータ制御部28は、実効制御部28Aと、瞬時制御部28Bと、を有する。
実効制御部28Aは、プラスフィルタ81と、マイナスフィルタ82と、加算器83および二分の一アンプ84からなる平均値演算器と、目標直流電圧レジスタとしての目標レール電圧レジスタ85と、誤差値を演算する誤差演算器としての実効減算器86と、電圧補償演算器87と、リミッタ88と、固定電流指令レジスタ89と、セレクタ90と、切換判定器91と、を有する。なお、電圧補償演算器87およびリミッタ88は、誤差値に応じた電流指令値を生成する電流指令値生成器として機能する。
プラスフィルタ81は、第三ADコンバータ34が出力する検出プラスレール電圧のノイズ成分を除去する。マイナスフィルタ82は、第四ADコンバータ35が出力する検出マイナスレール電圧のノイズ成分を除去する。加算器83は、フィルタリングされた検出プラスレール電圧と、フィルタリングされた検出マイナスレール電圧とを加算する。二分の一アンプ84は、加算器83の演算結果を半分に除算する。したがって、二分の一アンプ84は、検出プラスレール電圧と、検出マイナスレール電圧との平均値(以下、レール電圧の平均値と記載する。)を出力することになる。なお、プラスフィルタ81およびマイナスフィルタ82は、無くてもよい。
目標レール電圧レジスタ85には、レール電圧の平均値の目標値である目標レール電圧が記憶されている。実効減算器86は、目標レール電圧からレール電圧の平均値を減算する。したがって、実効減算器86は、目標レール電圧に対するレール電圧の平均値の差分電圧値(誤差値)を出力することになる。電圧補償演算器87は、この差分電圧値に応じた電圧補償値を一次IIR(Infinite−duration Impulse Response)フィルタ演算処理にて演算する。リミッタ88は、電圧補償演算器87の演算結果である電圧補償値がマイナスの値である場合には、電圧補償値を「0」に置き換える。
固定電流指令レジスタ89には、所定の電流指令値が記憶されている。この電流指令値は、電圧補償演算器87が出力する最大の電圧補償値あるいはそれ以上の値の電圧補償値になっている。また、この固定電流指令レジスタ89の電流指令値は、特定の負荷機器の定格消費電力に応じた値としてもよい。以下、この固定電流指令レジスタ89に記憶されている電流指令値を、固定電流指令値と記載する。
切換判定器91は、最低閾値電圧レジスタ92と、第一切換減算器93と、第二切換減算器94と、論理和演算器95と、ホールド用のバッファ96と、を有する。最低閾値電圧レジスタ92は、最低閾値電圧値を記憶する。最低閾値電圧値は、一対の入力端子2,3に入力される入力電圧のピーク電圧よりも高い電圧の値としている。
第一切換減算器93は、最低閾値電圧値から検出プラスレール電圧の値を減算する。第二切換減算器94は、最低閾値電圧値から検出マイナスレール電圧の値を減算する。論理和演算器95は、第一切換減算器93の演算結果の値および第二切換減算器94の演算結果の値の中の少なくとも一方がプラスの値である場合には、その出力をハイレベルにして、切換信号を出力する。ホールド用のバッファ96は、入力電圧の1周期に相当する期間毎に、そのときに論理和演算器95の出力レベルと同じレベルの信号を出力する。
したがって、切換判定器91は、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧の中のいずれか一方の電圧が、所定の最低閾値電圧値以下になったら、切換信号を出力する。この切替信号は、検出入力電圧に基づいて判断される入力電圧の1周期に相当する期間の整数倍の期間、ハイレベルとなる。
セレクタ90は、切換判定器91からの切替信号を、検出入力電圧に基づいて判断される入力電圧の1周期の所定のタイミングで、切換判定器91から切替信号が出力されているか否かを確認する。そして、セレクタ90は、切換判定器91からの切換信号が入力されないときは、リミッタ88から出力される電流指令値を選択し、切換信号が入力されるときには、固定電流指令レジスタ89に記憶されている固定電流指令値を選択する。なお、セレクタ90が切換判定器91から切替信号が出力されているか否かを確認するタイミングは、たとえば、検出入力電圧に基づいて判断される入力電圧がマイナスからプラスへ変化するゼロクロスのタイミングとすればよい。
瞬時制御部28Bは、正規化回路101と、増幅器102と、瞬時乗算器103と、瞬時減算器104と、電流補償演算器105と、瞬時加算器106と、コンバータ三角波発生器107と、コンバータ比較器108と、を有する。
正規化回路101は、第一ADコンバータ32が出力する検出入力電圧を、正規化する。増幅器102は、この正規化された検出入力電圧を所定の倍率で増幅する。
瞬時乗算器103は、実効制御部28Aのセレクタ90が検出入力電圧に基づいて判断される入力電圧の1周期に相当する期間毎に選択した電流指令値に、正規化された検出入力電圧の値を乗算する。瞬時減算器104は、瞬時乗算器103の出力から、第二ADコンバータ33の入力電流の検出電圧の値を減算する。電流補償演算器105は、瞬時減算器104の出力に応じた瞬時電流補償値を演算する。瞬時加算器106は、増幅器102から出力される値に、瞬時電流補償値を加算する。コンバータ三角波発生器107は、三角波の波形にしたがった波形データを発生する。コンバータ比較器108は、瞬時加算器106から出力される値と、そのときの波形データの値とを比較し、その比較結果に応じたパルス幅のパルスを出力する。
なお、これら一連の実効制御部28Aおよび瞬時制御部28Bによるデジタル演算処理は、商用交流電力の交流電圧の周期よりも短い所定の周期毎に、繰り返して実行される。たとえば400k〜1MHz程度の周波数の1周期毎に繰り返して実行される。したがって、商用交流電力の交流電圧の1周期の間に、コンバータ制御部28は、複数のパルスからなる、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御用のゲート信号を出力することになる。このPWM制御用のゲート信号では、上述する周期毎に各パルスのパルス幅が制御されている。なお、上述する周期毎にパルスの有無を制御してもよい。パルスが出力されている期間において、ゲート信号はハイレベルとなり、パルスとパルスとの間の期間において、ゲート信号はローレベルとなる。このゲート信号は、コンバータ回路11の第一トランジスタ42のゲートと、第一反転回路39とに入力される。第一反転回路39は、ハイレベルが入力されるとローレベルを出力し、ローレベルが入力されるとハイレベルを出力する。したがって、第一反転回路39は、ゲート信号のハイレベルとローレベルとを反転したゲート信号を出力する。この反転されたゲート信号は、コンバータ回路11の第二トランジスタ43のゲートに入力する。
また、DPS27における充放電制御部29は、充電用のゲート信号および放電用のゲート信号を出力する。これらのゲート信号は、充放電回路16の充放電用のトランジスタのゲートに入力する。
図3は、図1中のインバータ制御部30およびその周辺部を示す詳細なブロック図である。インバータ制御部30は、実効値演算器112と、目標出力電圧レジスタ113と、インバータ減算器114と、インバータ実効補償器124と、目標電圧振幅指令レジスタ120と、補償加算器121と、理想正弦波発生回路122と、インバータ乗算器115と、インバータ第二減算器123と、インバータ瞬時補償器117と、インバータ三角波発生器118と、インバータ比較器119と、を有する。
実効値演算器112は、第六ADコンバータ37が出力する検出出力電圧の実効値を演算する。目標出力電圧レジスタ113には、検出出力電圧の実効値の目標値である、目標出力電圧値が記憶されている。インバータ減算器114は、目標出力電圧値から、検出出力電圧の実効値を減算する。したがって、インバータ減算器114は、検出出力電圧の実効値の、目標出力電圧値に対する差分電圧値を出力することになる。インバータ実効補償器124は、インバータ減算器114の出力に応じた実効補償値を演算する。
目標電圧振幅指令レジスタ120には、検出出力電圧の瞬時値の最大値である目標出力電圧振幅値が記憶されている。補償加算器121は、この電圧振幅指令に、インバータ実効補償器124から出力される実効補償値を加算する。
理想正弦波発生回路122は、振幅が「1」である正弦波を、入力電圧の周波数と略同じ周波数あるいは定格周波数にて出力する。なお、この理想正弦波発生回路122から出力される正弦波の周期は、検出入力電圧の周期と同期をとるようにしてもよい。インバータ乗算器115は、理想正弦波発生回路122から出力される正弦波と、補償加算器121の出力とを乗算する。インバータ第二減算器123は、インバータ乗算器115の出力から、第六ADコンバータ37の検出出力電圧(瞬時値)を減算する。インバータ瞬時補償器117は、インバータ第二減算器123の出力に応じた瞬時補償値を演算する。インバータ三角波発生器118は、三角波の波形にしたがった波形データを発生する。インバータ比較器119は、インバータ瞬時補償器117から出力される値と、波形データとを比較し、その比較結果に応じたパルス幅のパルスを出力する。
なお、これら一連のインバータ制御部30によるデジタル演算処理は、商用交流電力の交流電圧の周期よりも短い所定の周期毎に、たとえば400k〜1MHz程度の周波数の1周期毎に繰り返して実行される。したがって、商用交流電力の交流電圧の1周期の間に、インバータ制御部30は、複数のパルスからなる、PWM制御用のゲート信号を出力することになる。このPWM制御用のゲート信号では、上述する周期毎に各パルスのパルス幅が制御されている。なお、上述する周期毎にパルスの有無を制御してもよい。パルスが出力されている期間において、ゲート信号はハイレベルとなり、パルスとパルスとの間の期間において、ゲート信号はローレベルとなる。このゲート信号は、インバータ回路18の第三トランジスタ51のゲートと、第二反転回路40とに入力される。第二反転回路40は、このゲート信号のハイレベルとローレベルとを反転したゲート信号を出力する。この反転されたゲート信号は、インバータ回路18の第四トランジスタ52のゲートに入力される。
また、DPS27におけるモード制御部31は、これらコンバータ制御部28、充放電制御部29およびインバータ制御部30それぞれへ、起動信号および停止信号を出力する。また、モード制御部31は、切替回路20へ切替信号を出力する。コンバータ制御部28、充放電制御部29およびインバータ制御部30はそれぞれ、起動信号が入力されると、ゲート信号の出力を開始し、停止信号が入力されると、ゲート信号の出力を停止する。
次に、無停電電源装置1の動作について説明する。
無停電電源装置1の一対の入力端子2,3に交流電源装置4が接続されているとともに、一対の出力端子5,6に負荷機器7が接続されると、DSP27は、制御プログラムを実行する。これにより、コンバータ制御部28、充放電制御部29、インバータ制御部30およびモード制御部31が実現される。
なお、この起動時には、コンバータ制御部28、充放電制御部29およびインバータ制御部30には、モード制御部31からの起動信号が入力されていないので、ゲート信号を出力しない。また、切替回路20には、モード制御部31からの切替信号が入力されていないので、第一開閉器71は開き、第二開閉器72は閉じている。第二開閉器72が閉じることで、ローパスフィルタ回路19が、一方の出力端子5に接続される。
モード制御部31は、検出バッテリ電圧を参照し、検出バッテリ電圧が所望の閾値電圧以上であると、充放電制御部29へ放電のための起動信号を出力する。充放電制御部29は、放電用のゲート信号を、充放電回路16の充放電用のトランジスタのゲートへ出力する。充放電用のトランジスタは、放電用のゲート信号のハイレベルが入力されるとオン状態となり、そのローレベルが入力されるとオフ状態となる、スイッチング動作をする。これにより、バッテリ17の蓄電電圧に基づく放電電圧は、充放電回路16からプラスレール配線12およびマイナスレール配線14へ出力される。プラスコンデンサ13およびマイナスコンデンサ15は、この放電電圧に充電される。
また、充放電制御部29は、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧の値を読み取り、検出プラスレール電圧と検出マイナスレール電圧との平均値と、所定の目標レール電圧とを比較する。そして、充放電制御部29は、目標レール電圧よりも平均値が低い場合には、放電用のゲート信号に含まれるパルスのパルス幅を広げ、目標レール電圧よりも平均値が高い場合には、放電用のゲート信号に含まれるパルスのパルス幅を狭める。これにより、充放電回路16が出力する放電電圧によって、プラスレール配線12の電圧は、目標レール電圧に制御され、マイナスレール配線14の電圧の大きさは、目標レール電圧に制御される。
充放電制御部29へ放電のための起動信号を出力した後、モード制御部31は、検出入力電圧を参照し、検出入力電圧に基づいて、一対の入力端子2,3に供給されている交流電力が正常であると判断すると、コンバータ制御部28へ起動信号を出力する。
コンバータ制御部28の実効制御部28Aでは、検出プラスレール電圧と検出マイナスレール電圧との平均値が演算され、目標レール電圧からレール電圧の平均値を減算して、差分電圧値が演算される。そして、実効制御部28Aの電圧補償演算器87は、この差分電圧値に応じた電圧補償値を演算する。リミッタ88は、電圧補償値がプラスの値である場合にはそのまま出力し、マイナスの値である場合には電圧補償値を「0」に置き換えて出力する。検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧が共に最低閾値電圧よりも大きい場合には、切換判定器91は切換信号を出力しないので、リミッタ88の出力がセレクタ90によって選択される。
コンバータ制御部28の瞬時乗算器103は、リミッタ88から出力される電流指令値に、正規化された検出入力電圧を乗算する。これは、瞬時指令値となる。瞬時減算器104は、瞬時乗算器103の出力から、第二ADコンバータ33の検出電流値を減算し、電流補償演算器105は、瞬時減算器104の出力に応じた瞬時電流補償値を演算する。したがって、電流補償演算器105は、検出電流値が瞬時指令値となるように、瞬時電流指令値を演算することになる。
瞬時加算器106は、増幅器102の出力に、瞬時電流補償値を加算する。コンバータ比較器108は、瞬時加算器106の出力と、コンバータ三角波発生器107からの波形データとを比較し、その比較結果に応じたパルス幅のパルスを出力する。
したがって、コンバータ比較器108から出力される各パルスのパルス幅は、検出入力電圧が正の期間においては、増幅器102の出力とコンバータ三角波発生器107からの波形データとを比較した場合のパルス幅を基本とし、その基本のパルス幅を、瞬時電流補償値の大きさに応じた分だけ減少させたパルス幅となる。逆に、検出入力電圧が負の期間においては、コンバータ比較器108から出力される各パルスのパルス幅は、増幅器102の出力とコンバータ三角波発生器107からの波形データとを比較した場合のパルス幅を基本とし、その基本のパルス幅を、瞬時電流補償値の大きさに応じた分だけ増加させたパルス幅となる。
コンバータ制御部28は、このようにして所定の周期毎にPWM制御されたパルス列で構成されるゲート信号を、コンバータ回路11の第一トランジスタ42へ出力する。また、第一反転回路39は、反転したゲート信号を、コンバータ回路11の第二トランジスタ43へ出力する。
第一トランジスタ42および第二トランジスタ43は、スイッチング動作をする。第二トランジスタ43がスイッチング動作することで、入力コイル41には電気エネルギーが蓄積され、この蓄積されたエネルギーが、第一ダイオード44を介してプラスレール配線12へ供給される。これにより、プラスコンデンサ13は、一対の入力端子1,2に入力される入力電圧の振幅よりも大きなプラスの電圧に充電される。また、第一トランジスタ42がスイッチング動作することで、入力コイル41には電気エネルギーが蓄積され、この蓄積されたエネルギーが第二ダイオード45を介してマイナスレール配線14へ供給される。これにより、マイナスコンデンサ15は、一対の入力端子1,2に入力される入力電圧の振幅よりも絶対値が大きいマイナスの電圧に充電される。
また、コンバータ制御部28は、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧の値を読み取り、レール電圧の平均値、所定の目標レール電圧とを比較する。そして、コンバータ制御部28は、目標レール電圧よりもこの平均値が低い場合には、入力電圧の正の半周期においては、第一トランジスタ42へのゲート信号のオンデューティ比を減少させるとともに、第二トランジスタ43へのゲート信号のオンデューティ比を増加させる。また、目標レール電圧よりもこの平均値が低い場合には、入力電圧の負の半周期においては、第一トランジスタ42へのゲート信号のオンデューティ比を増加させるとともに、第二トランジスタ43へのゲート信号のオンデューティ比を減少させる。逆に、コンバータ制御部28は、目標レール電圧よりもこの平均値が高い場合には、入力電圧の正の半周期においては、第一トランジスタ42へのゲート信号のオンデューティ比を増加させるとともに、第二トランジスタ43へのゲート信号のオンデューティ比を減少させる。また、目標レール電圧よりもこの平均値が高い場合には、入力電圧の負の半周期においては、第一トランジスタ42へのゲート信号のオンデューティ比を減少させるとともに、第二トランジスタ43へのゲート信号のオンデューティ比を増加させる。これにより、コンバータ回路11が出力する交直変換電圧に基づいて、プラスレール配線12の電圧は、直流電圧としての目標レール電圧に制御され、マイナスレール配線14の電圧の大きさは、直流電圧としての目標レール電圧に制御される。
また、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧の中の少なくとも一方の電圧が、所定の最低閾値電圧以下になったら、コンバータ制御部28の切換判定器91は、切換信号を出力する。これにより、セレクタ90は、固定電流指令レジスタ89に記憶されている固定電流指令値を選択する。固定電流指令値は、電圧補償演算器87が出力する最大の電圧補償値あるいはそれ以上の値の電圧補償値である。したがって、瞬時乗算器103が出力する瞬時指令値は、不連続的に大きな値へ変化し、電流補償演算器105が出力する瞬時電流指令値も、不連続的に大きな値へ変化する。
このように瞬時電流指令値が不連続的に大きな値へ変化すると、検出入力電圧が正の期間においては、コンバータ比較器108から出力される正パルスのパルス幅は、増幅器102の出力値とコンバータ三角波発生器107の波形データとを比較した場合のパルス幅の最大値以上のパルス幅となり、検出入力電圧が負の期間においては、負パルスのパルス幅は、増幅器102の出力値とコンバータ三角波発生器107の波形データとを比較した場合のパルス幅の最大値以上のパルス幅となる。
その結果、コンバータ回路11の第一トランジスタ42および第二トランジスタ43は、オン状態となる期間が最大の電流指令に対応した期間となり、コンバータ回路11が供給することができる最大の電力が、プラスレール配線12およびマイナスレール配線14に供給されることになる。
その後、セレクタ90の切替動作から、検出入力電圧に基づいて判断される入力電圧の3周期分の時間(入力電圧の周波数が50Hzであるとすると約60ミリ秒、60Hzであるとすると約50ミリ秒)が経過したら、コンバータ制御部28の切換判定器91は、切換信号の出力を停止する。セレクタ90は、リミッタ88が出力する電流指令値を選択する。これにより、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧に基づくゲート信号がコンバータ回路11に供給され、通常の制御状態に復帰する。
なお、検出バッテリ電圧が所望の閾値電圧よりも小さい場合には、モード制御部31は、充放電制御部29へ放電のための起動信号を出力することなく、検出入力電圧を参照する。また、モード制御部31は、入力電圧の1周期に相当する期間毎に、検出入力電圧を参照する。一対の入力端子2,3へ供給されている交流電力が正常であると判断しない場合には、正常であると判断するまで、モード制御部31は、コンバータ制御部28へ起動信号を出力しない。このとき、充放電制御部29へ放電のための起動信号を出力している場合には、充放電制御部29へ停止信号を出力する。さらに、コンバータ制御部28へ起動信号を出力した後は、モード制御部31は、充放電制御部29へ停止信号を出力する。
また、充放電制御部29は、検出バッテリ電圧が所望の閾値電圧よりも小さい場合には、放電のためのゲート信号を出力しない。
充放電制御部29へ放電のための起動信号を出力した後、あるいは、コンバータ制御部28へ起動信号を出力した後、モード制御部31は、インバータ制御部30へ起動信号を出力する。
インバータ制御部30の実効値演算器112は、検出出力電圧の実効値を演算する。インバータ減算器114は、目標出力電圧レジスタ113に記憶されている目標出力電圧値から検出出力電圧の実効値を減算して、差分電圧値を演算し、インバータ実効補償器124は、インバータ減算器114の出力に応じた実効補償値を演算し、補償加算器121は、目標電圧振幅指令レジスタ120の電圧振幅指令に、インバータ実効補償器124が出力する実効補償値を加算する。インバータ乗算器115は、理想正弦波発生回路122の出力と、補償加算器121の出力とを乗算し、インバータ第二減算器123は、インバータ乗算器115の出力から、第六ADコンバータ37の検出出力電圧(瞬時値)を減算し、インバータ瞬時補償器117は、インバータ第二減算器123からの値に応じた瞬時補償値を演算する。そして、インバータ比較器119は、インバータ瞬時補償器117からの値と、インバータ三角波発生器118からの波形データとを比較し、その比較結果に応じたパルス幅のパルスを出力する。
このようにインバータ制御部30は、デジタル信号処理によって、所定の周期毎にPWM制御されたパルス列で構成されるゲート信号を、インバータ回路18の第三トランジスタ51へ出力する。また、第二反転回路40は、反転したゲート信号を、インバータ回路18の第四トランジスタ52へ出力する。
第三トランジスタ51および第四トランジスタ52は、スイッチング動作をする。ゲート信号によって第三トランジスタ51がオン状態になることで、プラスレール配線12がローパスフィルタ回路19に接続される。反転されたゲート信号によって第四トランジスタ52がオン状態になることで、マイナスレール配線14がローパスフィルタ回路19に接続される。
インバータ制御部30は、検出出力電圧を参照して、第三トランジスタ51がオン状態になる期間と、第四トランジスタ52がオン状態になる期間と、を制御する。
具体的にはたとえば、インバータ制御部30は、検出出力電圧がプラスの電圧となる期間においては、第三トランジスタ51がオン状態になるトータルの期間が、第四トランジスタ52がオン状態になるトータルの期間よりも長くなるように制御し、検出入力電圧がマイナスの電圧となる期間においては、第四トランジスタ52がオン状態になるトータルの期間が、第三トランジスタ51がオン状態になるトータルの期間よりも長くなるように制御する。
また、インバータ制御部30は、検出出力電圧を参照して、検出出力電圧と所定の目標値とを比較する。そして、インバータ制御部30は、目標値よりも検出出力電圧が低い場合には、検出出力電圧の正の半周期においては、第三トランジスタ51のオンデューティ比を増加させるとともに、第四トランジスタ52のオンデューティ比を減少させる。また、インバータ制御部30は、目標値よりも検出出力電圧が低い場合には、検出出力電圧の負の半周期においては、第三トランジスタ51のオンデューティ比を減少させるとともに、第四トランジスタ52のオンデューティ比を増加させる。逆に、インバータ制御部30は、目標値よりも検出出力電圧が高い場合には、検出出力電圧の正の半周期においては、第三トランジスタ51のオンデューティ比を減少させるとともに、第四トランジスタ52のオンデューティ比を増加させる。また、インバータ制御部30は、目標値よりも検出出力電圧が高い場合には、検出出力電圧の負の半周期においては、第三トランジスタ51のオンデューティ比を増加させるとともに、第四トランジスタ52のオンデューティ比を減少させる。
このようなゲート信号が第三トランジスタ51のゲートに供給され、且つ、反転されたゲート信号が第四トランジスタ52のゲートに供給されることで、インバータ回路18は、検出出力電圧がプラスの電圧となる期間には、トータルとしてプラスとなる電圧をローパスフィルタ回路19へ供給し、検出入力電圧がマイナスの電圧となる期間には、トータルとしてマイナスとなる電圧をローパスフィルタ回路19へ供給する。ローパスフィルタ回路19は、このインバータ回路18から供給される第二の交流電圧としての交流電圧の高調波成分を除去する。
したがって、ローパスフィルタ回路19は、検出入力電圧の周波数と同一の周波数および目標出力電圧の振幅を有する交流電圧を出力することになる。この交流電圧による交流電力が、一対の出力端子5,6を介して負荷機器7へ供給される。負荷機器7は、この交流電力で動作することができる。
インバータ制御部30へ起動信号を出力した後、モード制御部31は、検出入力電圧を監視し、検出バッテリ電圧を監視する。
そして、検出入力電圧の値に基づいて入力電力が正常な状態ではないと判断すると、モード制御部31は、充放電制御部29へ放電のための起動信号を出力するとともに、コンバータ制御部28へ停止信号を出力する。これにより、プラスレール配線12とマイナスレール配線14との電位差は、充放電回路16からの放電電圧となる。その結果、入力電力が正常な状態ではない状態であっても、このプラスレール配線12とマイナスレール配線14との電位差が維持されて、インバータ回路18は、負荷機器7へ交流電力を供給することができる。
その後、入力電力が正常な状態に復帰したと判断すると、モード制御部31は、コンバータ制御部28へ起動信号を出力するとともに、充放電回路16へ停止信号を出力する。これにより、プラスレール配線12とマイナスレール配線14との電位差は、コンバータ制御部28が出力する交直変換電圧に制御される。
また、検出バッテリ電圧が所定の目標バッテリ電圧値よりも低くなると、モード制御部31は、充放電制御部29へ充電のための起動信号を出力する。充放電制御部29は、充電用のゲート信号を、充放電回路16の充放電用のトランジスタのゲートへ出力する。充放電回路16は、プラスレール配線12とマイナスレール配線14との電位差に基づいて、バッテリ17へ充電電圧を出力する。この充電電圧によって、バッテリ17は目標バッテリ電圧まで充電される。
このように、この実施の形態に係る無停電電源装置1では、バッテリ17の充電電圧を目標バッテリ電圧値に制御するとともに、入力電力が正常な状態ではないときにはこのバッテリ17の蓄電電力を負荷機器7へ供給する。その結果、負荷機器7は、交流電源装置4から供給される交流電力が正常な状態でなくなったとしても、バッテリ17の蓄電電力に基づいて継続して動作し続けることができる。
なお、検出バッテリ電圧値が所望の閾値電圧よりも小さい場合、モード制御部31は、切替回路20へ切替信号を出力するようにしてもよい。これにより、第一開閉器71を閉じ、第二開閉器72を開くことができる。第一開閉器71が閉じることで、一方の入力端子2が一方の出力端子5に接続される。これにより、一対の入力端子2,3に入力される交流電力は、直接に一対の出力端子5,6から負荷機器7へ供給される。
以上のように、この実施の形態に係る無停電電源装置1では、コンバータ制御部28は、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧の中のいずれか一方が最低閾値電圧値以下になったら、第一トランジスタ42および第三トランジスタ43をオン状態にする期間が最大の電流指令に対応した期間となるように、ゲート信号の各パルスのパルス幅を切り替える。したがって、コンバータ回路11は、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧の平均値に応じたパルス幅のパルスからなるゲート信号が、第一トランジスタ42および第三トランジスタ43へ出力され続けている場合に比べて、より多くの交流電力を、直流電圧の電力へ変換する。
その結果、この実施の形態に係る無停電電源装置1では、負荷機器7の消費電力が、無停電電源装置1の定格電力よりも大きな電力へ変化したとしても、それに起因するプラスレール電圧およびマイナスレール電圧の低下を抑制することができ、負荷機器7に対して、それが正常に動作し続けることができる交流電圧の交流電力を供給し続けることができる。
特に、この実施の形態に係る無停電電源装置では、コンバータ制御部28は、電流指令に応じた振幅の正弦波にしたがってパルス幅を制御し、入力電圧の1周期に相当する期間毎に、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧の中のいずれか一方が所定の最低閾値電圧値以下になったら、第一トランジスタ42および第三トランジスタ43をオン状態にする期間が最大の電流指令に対応した期間となるように、これらへのゲート信号の各パルスのパルス幅を切り替え、且つ、入力電圧の3周期に相当する期間が経過したら、そのゲート信号の各パルスのパルス幅を、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧の平均値に応じたパルス幅のパルスからなるゲート信号に戻している。そのため、この実施の形態に係る無停電電源装置は、数十ミリ秒程度の期間で瞬間的に、それ自体の定格消費電力の3,4倍もの電力を消費するレーザプリンタを負荷機器7として接続したとしても、それが正常に動作し続けることができる交流電圧の交流電力を供給し続けることができる。
また、この実施の形態に係る無停電電源装置では、最低閾値電圧値は、一対の入力端子2,3に入力される入力電圧のピーク電圧よりも高い電圧になっている。そして、検出プラスレール電圧あるいは検出マイナスレール電圧が、この最低閾値電圧値以下になると、コンバータ制御部28は、第一トランジスタ42および第三トランジスタ43をオン状態にする期間が最大の電流指令に対応した期間となるように、これらへのゲート信号の各パルスのパルス幅を切り替える。そのため、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧は、入力電圧のピーク電圧よりも高い電圧に維持されるように制御される。したがって、コンバータ回路11の第一ダイオード44あるいは第二ダイオード45を介して、一方の入力端子2から一対のレール配線12,14へ無制御に流れてしまうピークチャージ電流の発生を効果的に抑制することができる。
以上の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
上記実施の形態では、コンバータ制御部28は、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧の中のいずれか一方が最低閾値電圧値以下になったら、第一トランジスタ42および第三トランジスタ43をオン状態にする期間が最大の電流指令に対応した期間となるように、ゲート信号の各パルスのパルス幅を切り替える。この他にもたとえば、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧の中のいずれか一方が最低閾値電圧値以下になったら、コンバータ制御部28は、第一トランジスタ42および第三トランジスタ43をオン状態にする期間が、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧の平均値に基づくオン状態の期間よりも長くなるように、ゲート信号の各パルスのパルス幅を電圧の降下量に応じたパルス幅としてもよい。
上記実施の形態では、コンバータ制御部28は、入力電圧の3周期に相当する期間が経過したら、そのゲート信号の各パルスのパルス幅を、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧の平均値に応じたパルス幅のパルスからなるゲート信号に戻している。この他にもたとえば、レーザプリンタが定格消費電力の3,4倍もの電力を消費する期間は数十ミリ秒程度の期間なので、交流電圧の1周期(入力電圧の周波数が50Hzであるとすると約20ミリ秒、60Hzであるとすると約16.7ミリ秒)以上、5周期(入力電圧の周波数が50Hzであるとすると約100ミリ秒、60Hzであるとすると約83.3ミリ秒)以下に相当する期間が経過したらパルス幅を戻すようにしてもよい。さらにたとえば、コンバータ制御部28の切換判定器91は、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧が共に最低閾値電圧値よりも上昇したら、切換信号の出力を停止するようにしてもよい。
上記実施の形態では、固定電流指令レジスタ89には、電圧補償演算器87が出力する最大の電圧補償値あるいはそれ以上の値の電圧補償値が固定電流指令値として記憶されている。この他にもたとえば、固定電流指令レジスタ89には、検出プラスレール電圧および検出マイナスレール電圧の平均値が最低閾値電圧である場合に、電圧補償演算器87が演算する電流指令値よりも大きな電流指令値を記憶させてもよい。
上記実施の形態に係る無停電電源装置は、一対の入力端子2,3に交流電圧を有する第一の交流電力が入力され、コンバータ回路11がこの第一の交流電圧を直流電圧へ変換し、インバータ回路18がこの直流電圧を第二の交流電圧へ変換し、この第二の交流電圧を一対の出力端子5,6から出力している。この他にもたとえば、一対の入力端子2,3に交流電圧を有する第一の交流電力が入力され、入力コイルおよびトランジスタを有する第一の交交変換回路が第一の交流電圧を第二の交流電圧へ変換し、第二の交交変換回路が第二の交流電圧を第三の交流電圧へ変換し、この第三の交流電圧を一対の出力端子5,6から出力する無停電電源装置にも、本発明を適用することができる。
この変形例に係る無停電電源装置では、たとえば、第二の交流電圧を検出交流電圧として検出器で検出するとともに、第一の交交変換回路へゲート信号を出力する制御手段が、第一の交交変換回路のトランジスタへ検出交流電圧に応じたパルス幅のパルスからなるゲート信号を出力するとともに、検出交流電圧のピーク電圧が所定の最低閾値電圧以下になったら、トランジスタをオン状態にする期間が検出直流電圧に基づくトランジスタのオン状態の期間よりも長くなるように、ゲート信号の各パルスのパルス幅を切り替えるようにすればよい。これにより、第一の交交変換回路は、検出交流電圧に応じたパルス幅のパルスからなるゲート信号をトランジスタへ出力し続けている場合に比べて、より多くの電力を、第二の交流電圧へ変換することができる。
その結果、この変形例に係る無停電電源装置は、負荷機器の消費電力が、給電装置の定格電力よりも大きな電力へ変化したとしても、それに起因する第二の交流電圧の変化を抑制することができ、負荷機器に対して、それが正常に動作し続けることができる第三の交流電圧の交流電力を供給し続けることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る無停電電源装置およびその無停電電源装置に接続されている装置を示す接続図である。 図2は、図1中のコンバータ制御部およびその周辺部を示す詳細なブロック図である。 図3は、図1中のインバータ制御部およびその周辺部を示す詳細なブロック図である。
符号の説明
1 無停電電源装置(給電装置)
2 一方の入力端子(入力端子)
3 他方の入力端子(入力端子)
5 一方の出力端子(出力端子)
6 他方の出力端子(出力端子)
11 コンバータ回路(交直変換回路)
18 インバータ回路(直交変換回路)
23 プラスレール電圧検出器(検出器)
24 マイナスレール電圧検出器(検出器)
28 コンバータ制御部(制御手段)
28B 瞬時制御部
34 第三ADコンバータ(ADコンバータ)
35 第四ADコンバータ(ADコンバータ)
41 入力コイル
42 第一トランジスタ(トランジスタ)
43 第二トランジスタ(トランジスタ)
85 目標レール電圧レジスタ(目標直流電圧レジスタ)
86 実効減算器(誤差演算器)
87 電圧補償演算器(電流指令生成器の一部)
88 リミッタ(電流指令生成器の一部)
89 固定電流指令レジスタ
90 セレクタ
91 切換判定器
92 最低閾値電圧レジスタ

Claims (5)

  1. 第一の交流電圧を有する交流電力が入力される入力端子と、
    入力コイルおよびトランジスタを有し、上記第一の交流電圧を直流電圧へ変換する交直変換回路と、
    上記直流電圧を第二の交流電圧へ変換する直交変換回路と、
    上記第二の交流電圧による交流電力を出力する出力端子と、
    上記直流電圧を検出直流電圧として検出する検出器と、
    上記トランジスタへ上記検出直流電圧に応じたパルス幅のパルスからなるゲート信号を出力するとともに、上記検出直流電圧が所定の最低閾値電圧以下になったら、上記トランジスタをオン状態にする期間が上記検出直流電圧に基づく上記トランジスタのオン状態の期間よりも長くなるように、上記ゲート信号の各パルスのパルス幅を切り替える制御手段と、を有することを特徴とする給電装置。
  2. 前記制御手段は、
    電流指令に応じた振幅の正弦波にしたがってパルス幅を制御し、
    前記検出直流電圧あるいは前記検出交流電圧のピーク電圧が所定の最低閾値電圧以下になったら、前記トランジスタをオン状態にする期間が最大の電流指令に対応した期間となるように、前記ゲート信号の各パルスのパルス幅を切り替え、且つ、
    前記交流電圧の1周期以上且つ5周期以下に相当する所定の期間が経過したら、前記ゲート信号の各パルスのパルス幅を、前記検出直流電圧あるいは前記検出交流電圧に応じたパルス幅のパルスからなるゲート信号に戻すことを特徴とする請求項記載の給電装置。
  3. 前記最低閾値電圧は、前記入力電圧のピーク電圧よりも高い電圧であることを特徴とする請求項1または2記載の給電装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記検出直流電圧を、デジタル値へ変換するADコンバータと、
    上記検出直流電圧の目標値である目標直流電圧値を記憶する目標直流電圧レジスタと、
    上記目標直流電圧値に対する上記検出直流電圧のデジタル値の誤差値を演算する誤差演算器と、
    上記誤差値に応じた電流指令値を生成する電流指令生成器と、
    所定の固定電流指令値を記憶する固定電流指令レジスタと、
    上記誤差値に応じた電流指令値および上記固定電流指令値の中の一方を選択するセレクタと、
    上記セレクタにより選択された電流指令値に基づいて、前記ゲート信号の各パルスを生成する瞬時制御部と、
    前記最低閾値電圧値を記憶する最低閾値電圧レジスタと、
    上記検出直流電圧の値が上記最低閾値電圧値以下になったら、切換信号を出力する切換判定器と、を有し、
    上記固定電流指令値は、前記検出直流電圧が上記最低閾値電圧である場合に上記電流指令生成器が生成する上記電流指令値よりも大きな電流指令値であり、
    上記セレクタは、上記切換信号が入力されている期間は、上記固定電流指令値を選択し、それ以外の期間は、上記誤差値に応じた電流指令値を選択することを特徴とする請求項1記載の給電装置。
  5. 第一の交流電圧を有する交流電力を、交直変換回路のトランジスタへパルスからなるゲート信号を出力することで直流電圧へ変換し、その直流電圧を直交変換回路で第二の交流電圧へ変換し、この第二の交流電圧による交流電力を負荷機器へ供給する給電方法であって、
    上記直流電圧を検出直流電圧として検出するステップと、
    上記検出直流電圧と予め登録されている最低閾値電圧とを比較するステップと、
    上記検出直流電圧が上記最低閾値電圧以下になったら、上記トランジスタをオン状態にする期間が、上記検出直流電圧に基づく上記トランジスタのオン状態の期間よりも長くなるように、上記ゲート信号の各パルスのパルス幅を切り替えるステップと、を有することを特徴とする給電方法。
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