JP4475570B2 - 遠心機内蔵型分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、血液等の検体を液状成分と有形成分とに分離する遠心機と、遠心分離後の検体の一部を受けて分析処理し、検体中の所定の生化学物質の物質濃度、イオン活量等の成分を求める生化学分析装置等の分析装置とを一体に備えてなる遠心機内蔵型分析装置に関するものである。
例えば、血液分析を行う場合には、血液を真空採血管などの採血管に採取し、この採取検体を遠心機または濾過機構により、液状成分つまり血漿・血清と、有形成分つまり血餅(血球と血小板)に分離する前処理が必要とされる。
そして、上記採血管を保持したラックを装置に搭載して遠心機によって検体の遠心分離を行うとともに採血管を開封し、分離した液状成分を吸引して検査用子容器に分注する自動前処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、分析装置と遠心機を一体化し、採取した血液を収容した特殊構造の検体容器(コンテナ)を遠心機に搬入し、遠心力で血漿が検体容器の特定部位に移動し、この検体容器を遠心機から取り出して分配部の試験エレメント上に移動させ、検体容器内に加圧ノズルを差し込んで血漿を乾式分析素子に点着し、インキュベータに搬入して呈色反応を測定するように構成した遠心機内蔵型の血液アナライザが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−120476号公報 特開平5−107251号公報
上記の特許文献1の自動前処理装置のように、採取血液が入っている採血管を遠心機に直接セットして遠心分離を実施するものでは、この遠心機が大型となり、装置のコンパクト化を図る際の障害となる。
つまり、採血管に近年使用されている真空採血管を用いると、そのサイズが大きく遠心機も大型となり、また、採血管をそのまま遠心機にかけた場合、これらの採血管に収容されている検体量は一定ではなく液量変動があり、分離後の液状成分(血漿・血清)のみを吸引し有形成分を吸引しないように、ノズル機構を採血管内へ挿入する制御を行うためには、分離境界面を光学的に検出するなどの検出手段を備える必要が生じるもので、制御系も複雑となり小型簡素化が難しい。
また、特許文献2のように、真空採血管で採血した後に使用者が検体を別容器である特殊構造の検体容器(コンテナ)に手作業で一定量分注するものでは、その分注作業が煩雑で測定作業の作業性改善、処理効率の向上面で不十分なものとなり、また、汎用の採血管、チューブなどを用いずに特殊構造の検体容器を使用することから汎用性の点で不利となる。
本発明はかかる点に鑑み、遠心機を分析装置に一体に組み込む場合に、小型化を図りつつ測定作業の簡素化、自動化を実現可能にした遠心機内蔵型分析装置を提供することを目的とするものである。
本発明の遠心機内蔵型分析装置は、検体を搭載するサンプルトレイと、検体を遠心分離する遠心機と、検体を所定量分注する分注機構を備え、検体の分析処理を行う遠心機内蔵型分析装置において、
前記遠心機には前記検体が分注される円筒状の分離容器をセットし、前記分注機構は前記サンプルトレイと前記遠心機の間を移動可能であり、該分注機構により前記サンプルトレイに搭載した検体の所定量を前記遠心機の分離容器に分注し、該分離容器内で遠心分離した後の検体の一部を吸引するよう構成されてなることを特徴とするものである。
また、前記サンプルトレイの検体搭載数と、前記遠心機の分離容器セット数とを一致させることが好適である。
前記サンプルトレイには、前記検体の測定項目に対応して未使用の分析素子を隣接して搭載するのが好適である。
前記分離容器はチューブが好適に使用され、その他、所定量の検体を収容し遠心分離するのに適した汎用容器が使用される。
また、前記分注機構は液面検出を備え、それによって空検出または必要量に満たない検体分注が検出された場合、警報を発するのが好ましい。
前記分注機構は、点着部とサンプルトレイと遠心機間を同一直線上で移動するのが好適である。
本発明における分析処理は、乾式分析素子を用いた乾式方式または反応容器を用いた湿式方式のいずれを採用してもよい。
上記のような本発明によれば、検体が分注される円筒状の分離容器をセットする遠心機を備え、サンプルトレイと遠心機の間が移動可能な分注機構により、前記サンプルトレイに搭載した検体の所定量を遠心機の分離容器に分注するとともに、遠心分離した検体の一部を吸引するよう構成したことにより、遠心機には分離容器を搭載することでこの遠心機の小型化が図れる一方、サンプルトレイに搭載する採血管などの検体容器としては任意のものを使用できる。
また、分離容器に分注した一定量の検体(全血)を遠心分離するため、液状成分(血漿)と有形成分(血餅)との境界位置が推測でき、分離された液状成分のみを吸引するように制御することが境界面の検出を行うことなく容易に可能となり、遠心機および分注機構の小型化・簡素化が図れる。
また、サンプルトレイの検体搭載数と、遠心機の分離容器セット数とを一致させると、遠心前後の関係がわかりやすく、誤操作が防止できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。この実施形態では生化学分析装置による遠心機内蔵型分析装置の例であり、図1は一実施形態の生化学分析装置の概略機構を示す部分断面正面図、図2は生化学分析装置の要部機構の平面図である。
図1および図2により遠心機内蔵型生化学分析装置1の全体構成を説明する。この生化学分析装置1は、装置本体100に、サンプルトレイ2、点着部3、第1のインキュベータ4、第2のインキュベータ5、分注機構6、遠心機7、不図示の素子搬送機構、移送機構8、チップ廃却部9、素子廃却機構10などを一体に備え、血液(全血)を検体として乾式分析素子12を用いて分析するものである。
サンプルトレイ2は円形で、検体を収容した検体容器11(採血管:例えば外径13〜16mm、長さ75〜100mm)、未使用の乾式分析素子12(比色タイプの乾式分析素子および電解質タイプの乾式分析素子)を収容した素子カートリッジ13、消耗品(ノズルチップ14、希釈液容器15、混合カップ16および参照液容器17)を搭載する。なお、検体容器11は検体アダプタ18を介して搭載され、ノズルチップ14はチップラック19に多数収納されて搭載される。
点着部3は、サンプルトレイ2の中心線の延長上に配置され、搬送された乾式分析素子12に検体すなわち血液を遠心分離した液状成分(血漿・血清)の点着が行われるもので、分注機構6によって比色測定タイプの乾式分析素子12には検体を、電解質タイプの乾式分析素子12には検体と参照液を点着する。この点着部3に続いてノズルチップ14が廃却されるチップ廃却部9が配置されている。
第1のインキュベータ4は円形で、チップ廃却部9の延長位置に配置され、比色タイプの乾式分析素子12を収容して所定時間恒温保持し、その試薬と検体の特定成分との呈色反応の比色測定を行う。第2のインキュベータ5(図2参照)は、点着部3の側方における隣接位置に配設され、電解質タイプの乾式分析素子12を収容して所定時間恒温保持し、乾式イオン選択電極の2個1組からなる電極対に点着された検体中に含まれる特定イオンの活量を、参照液を用いてポテンシオメトリで電位差測定を行う。
不図示の素子搬送機構は、前記サンプルトレイ2の内部に配設され、このサンプルトレイ2の中心と第1のインキュベータ4の中心とを結び、点着部3およびチップ廃却部9を通る直線状の素子搬送経路R(図2)に沿って、乾式分析素子12をサンプルトレイ2から点着部3へ、さらに第1のインキュベータ4へ搬送する素子搬送部材(搬送バー)を備える。移送機構8は点着部3を兼ねて設置され、点着部3から第2のインキュベータ5へ、素子搬送経路Rと直交する方向に、電解質タイプの乾式分析素子12を移送する。
分注機構6は上部に配設され、昇降移動する分注ノズル45が前述の素子搬送経路Rと同一直線上を、少なくともチップ廃却部9から遠心機7まで移動し、検体(全血)の分注、検体(血漿)および参照液の点着、希釈液による検体の希釈混合を行う。分注ノズル45は、先端にノズルチップ14を装着し、該ノズルチップ14内に検体、参照液等を吸引し吐出するもので、その吸引吐出を行う不図示のシリンジ手段が付設され、使用後のノズルチップ14はチップ廃却部9で外されて落下廃却される。
遠心機7は、サンプルトレイ2の点着部3と反対側に隣接して配置され、市販の小型円筒状のチューブ(例えば外径3〜10mm、長さ30〜50mm)などによる円筒状の分離容器71がセットされ、このセットされた分離容器71に分注機構6によって検体(全血)が規定量分注され、その遠心分離を行い、分離後の液状成分(血漿・血清)が分注機構6によって点着用に吸引される。
素子廃却機構10(図2参照)は第1のインキュベータ4に付設され、測定後の比色タイプの乾式分析素子12を第1のインキュベータ4の中心部に押し出して落下廃棄する。なお、上記素子搬送機構によって廃却することもできる。また、第2のインキュベータ5で測定した後の電解質タイプの乾式分析素子12は、前記移送機構8によって廃却穴69に廃棄される。
各部の機構を具体的に説明する。まず、サンプルトレイ2は、正転方向および逆転方向に回転駆動される円盤状の回転ディスク21と、その中央部の円盤状の非回転部22とを有する。
回転ディスク21には、図2に示すように、各検体を収容した採血管等の検体容器11を検体アダプタ18を介して保持するA〜Eの5つの検体搭載部23と、これに隣接して各検体の測定項目に対応して通常複数の種類が必要とされる未使用の乾式分析素子12を積み重ねた状態で収容した素子カートリッジ13を保持する5つの素子搭載部24と、多数のノズルチップ14を保持孔に並んで収容したチップラック19を保持する2つのチップ搭載部25と、希釈液を収容した3つの希釈液容器15を保持する希釈液搭載部26と、希釈液と検体とを混合するための混合カップ16(多数のカップ状凹部が配置された成形品)を保持するカップ搭載部27とが円弧状に配置されている。
また、非回転部22には、素子搬送経路Rの延長上で分注ノズル45の移動範囲に、参照液を収容した参照液容器17を保持する筒状の参照液搭載部28を備え、この参照液搭載部28には、参照液容器17の開口部を開閉する蒸発防止蓋35(図1)が設置されている。
蒸発防止蓋35は、下端が非回転部22に揺動可能に枢支された揺動部材37に保持され、閉方向に付勢されている。揺動部材37の上端係止部37aが分注機構6の移動フレーム42の下端角部42aと当接可能であり、参照液の吸引時に近接移動した移動フレーム42により揺動部材37が開方向に揺動され、蒸発防止蓋35が参照液容器17を開口して分注ノズル45による参照液吸引が可能となる。その他の状態では蒸発防止蓋35が参照液容器17の開口部を閉塞して参照液の蒸発を防止し、その濃度変化による測定精度の低下を阻止する。
前記回転ディスク21は、外周部が支持ローラ31で支持され、中心部が不図示の支持軸に回転自在に保持されている。また、回転ディスク21の外周には、不図示のタイミングベルトが巻き掛けられ、駆動モータによって正転方向または逆転方向に回転駆動される。非回転部22は上記支持軸に回転不能に取り付けられている。
前記素子カートリッジ13は、上方から未使用の乾式分析素子12が混在状態で通常複数枚重ねられて挿入され、前記素子搭載部24に装填されると、素子搬送面と同一高さに最下端部の乾式分析素子12が位置し、最下端部の前面側には1枚の乾式分析素子12のみが通過し得る開口が、後面側には素子搬送部材が挿通可能な開口が形成されている。なお、乾式分析素子12の下面に付設されたバーコード等によるロット番号などが素子カートリッジ13の下方から読み取れるように底面に窓部が形成されている。
また、前記検体アダプタ18は筒状に形成され、上部から検体容器11が挿入される。この検体アダプタ18は、不図示の識別部を有し、検体の種類(処理情報)、検体容器11の種類(サイズ)等の情報が設定され、測定の初期時点でサンプルトレイ2の外周部に配設された識別センサ30(図2)によってその識別が読み取られ、検体の希釈の有無、血漿濾過の有無などが判別されると共に、検体容器11のサイズに伴う液面変動量が算出され、それに応じた処理制御が行われる。
遠心機7は、モータ73によって回転駆動される回転台72を備え、この回転台72には検体が分注される円筒状の分離容器71を保持する分離容器搭載部74が複数配設されている。この分離容器搭載部74は、詳細は図示してないが、遠心分離用回転時には保持した分離容器71の下端部が外周側に移動するように傾動可能に設置されている。また、回転台72にセットされる分離容器71の搭載数は、サンプルトレイ2に搭載される検体容器11の搭載数と同一であり、1対1に対応する表示A〜Eが施されている。分離容器71は使い捨てであり、オペレーターによって検体に対応してセットされる。
上記分離容器71に分注機構6の分注ノズル45によってサンプルトレイ2の検体容器11から検体(全血)が規定量分注される際には、この分注位置にある分離容器71は分注機構6の素子搬送経路Rの延長上に位置する。
そして、上記回転台72の回転駆動は、分離容器71に分注された検体の遠心分離を行うための高速回転と、分注位置に所定の分離容器搭載部74を停止させる低速回転駆動とを行うように制御される。つまり、分離容器71への検体の分注時と、遠心分離後の検体の液状成分が吸引される際に分注位置に停止される。その制御は制御ユニットにより、サンプルトレイ2、分注機構6などの作動と連係して行われる。
点着部3および移送機構8は、サンプルトレイ2と第1のインキュベータ4との間に素子搬送経路Rと直交する方向に長い支持台61を備え、その上に移動可能に摺動枠62が設置されている。この摺動枠62には、点着用開口が形成された第1素子押え63および第2素子押え64が隣接して一体に移動可能に装着されている。第1素子押え63(第2素子押え64も同様)は、支持台61に面する底面に、前記素子移動経路Rに沿って乾式分析素子12が通過する凹部を有する。また、摺動枠62は、一端部がガイドバー65に案内され、他端部側の長溝62aにピン66が係合され、さらに、ラックギヤ62bに駆動モータ68の駆動ギヤ67が噛合して移動される。支持台61には、第2のインキュベータ5および廃却穴69が設置されている。
そして、図2のように、第1素子押え63が点着部3に位置している際には、点着後の比色タイプの乾式分析素子12は素子搬送機構によって押し出されて第1のインキュベータ4に移送される。一方、電解質タイプの乾式分析素子12への点着が行われると、摺動枠62が移動されて点着後の乾式分析素子12は第1素子押え63に保持されたまま支持台61上を滑るように第2のインキュベータ5に移送され、電位差測定が行われる。その際には、第2素子押え64が点着部3(点着位置)に移動し、その後に搬送される比色タイプの乾式分析素子12に対する検体の点着および第1のインキュベータ4への搬送が可能である。第2のインキュベータ5での測定が完了すると、摺動枠62がさらに移動されて測定後の乾式分析素子12を廃却穴69に移送して落下廃却する。
なお、比色タイプの乾式分析素子12を搬送する際には第2素子押え64を点着部3に移動させておき、電解質タイプの乾式分析素子12が搬送されるときのみ、第1素子押え63を点着部3に移動させるようにしてもよい。
分注機構6(図1)は、固定フレーム40の水平ガイドレール41に、横方向に移動可能に保持された移動フレーム42を備え、この移動フレーム42に昇降移動可能に2本の分注ノズル45が設置されている。移動フレーム42には中央に縦ガイドレール43が固着され、この縦ガイドレール43の両側に2つのノズル固定台44が摺動自在に保持されている。ノズル固定台44の下部には、それぞれ分注ノズル45の上端部が固着され、上部に上方に延びる軸状部材が駆動伝達部材47に挿通されている。ノズル固定台44と駆動伝達部材47との間に介装された圧縮バネにより、ノズルチップ14の嵌合力を得るようになっている。ノズル固定台44は駆動伝達部材47と一体に上下移動可能であると共に、分注ノズル45の先端部にノズルチップ14を嵌合する際に、圧縮バネの圧縮でノズル固定台44に対して駆動伝達部材47が下降移動可能である。上記駆動伝達部材47は、上下のプーリ49に張設されたベルト50に固定され、不図示のモーターによるベルト50の走行に応じて上下移動する。なお、ベルト50の外側部位には、バランスウェイト51が取り付けられ、非駆動時の分注ノズル45の下降移動が防止される。
また、移動フレーム42は不図示のベルト駆動機構によって横方向に駆動され、2つのノズル固定台44は独自に上下移動するように、その横移動および上下移動が制御され、2つの分注ノズル45は、一体に横移動すると共に、独自に上下移動するようになっている。例えば、一方の分注ノズル45は検体用であり、他方の分注ノズル45は希釈液用および参照液用である。
特に、遠心分離後の吸引時における分注ノズル45の高さ制御は、分離容器71の上部に分離した液状成分(血漿)のみを吸引し、有形成分を吸引しないように行われる。
両分注ノズル45は棒状に形成され、内部に軸方向に延びるエア通路が設けられ、下端にはピペット状のノズルチップ14がシール状態で嵌合される。この分注ノズル45にはそれぞれ不図示のシリンジポンプ等に接続されたエア分離容器が連結され、吸引・吐出圧が供給される。また、この吸引圧力の変化に基づき検体等の液面検出が行えるようになっている。
チップ廃却部9は、搬送経路Rを上下方向に交差して設けられ、上部材81および下部材82を備える。このチップ廃却部9における支持台61には、楕円形に開口された落下口83が形成されている。上部材81は支持台61の上面に固着され、落下口83の直上部位には係合切欠き84が設けられ、下部材82は支持台61の下面に落下口83の下方を囲むように筒状に形成され、落下するノズルチップ14をガイドするようになっている。
そして、ノズルチップ14が装着されている分注ノズル45を、上部材81内に下降させてから横方向に移動させ、その係合切欠き84にノズルチップ14の上端を係合してから、分注ノズル45を上昇移動させてノズルチップ14を抜き取り、外れたノズルチップ14は落下口83を通して落下廃却される。
比色測定を行う第1のインキュベータ4は、外周部に円環状の回転部材87を備え、この回転部材87は内周下部に固着された傾斜回転筒88が下部のベアリング89に支持されて回転自在である。回転部材87の上部に上位部材90が一体に回転可能に配設されている。上位部材90の底面は平坦であり、回転部材87の上面には円周上に所定間隔で複数(図1の場合13個)の凹部が形成されて両部材87,90間にスリット状空間による素子室91が形成され、この素子室91の底面の高さは搬送面の高さと同一に設けられている。また、傾斜回転筒88の内孔は測定後の乾式分析素子12の廃却孔92に形成され、素子室91の乾式分析素子12がそのまま中心側に移動されて落下廃却される。
上位部材90には図示しない加熱手段が配設され、その温度調整によって素子室91内の乾式分析素子12を所定温度に恒温保持する。また上位部材90には素子室91に対応して乾式分析素子12のマウントを上から押えて検体の蒸発防止を行う不図示の押え部材が配設されている。上位部材90の上面には保温カバー94が配設される一方、この第1のインキュベータ4は全体が遮光カバー95によって覆われる。さらに、回転部材87の各素子室91の底面中央には測光用の開口91aが形成され、この開口91aを通して図2に示す位置に配設された測光ヘッド96による乾式分析素子12の反射光学濃度の測定が行われる。第1のインキュベータ4の回転駆動は、不図示のベルト機構により行われ、往復回転駆動される。
廃却機構10は、外周側から中心方向に素子室91内に進退移動する廃却バー101を備えている。この廃却バー101は後端部が水平方向に走行するベルト102に固定され、駆動モータ103の駆動によるベルト102の走行に応じ、素子室91から測定後の乾式分析素子12を押し出して廃却する。なお、廃却孔92の下方には測定後の乾式分析素子12を回収する回収箱が配設される。
また、イオン活量を測定する第2のインキュベータ5は、前述の摺動枠62の第1素子押え63が上位部材となり、その底部の凹部によって測定本体97の上面との間に1つの素子室が形成される。この第2のインキュベータ5には、図示しない加熱手段が配設され、その温度調整によって乾式分析素子12のイオン活量を測定する部分を所定温度に恒温加熱する。さらに、測定本体97の側辺部にはイオン活量測定のための3対の電位測定用プローブ98が出没して乾式分析素子12のイオン選択電極に接触可能に設けられている。
そして、上記のような生化学分析装置1では、各機構の作動は不図示の制御ユニットによって、そこに登録されている制御プログラムに基づいて各測定動作、および測定に基づく分析結果の演算処理が行われる。
生化学分析装置1の全体動作について説明する。まず、分析を行う前に、サンプルトレイ2の各搭載部23〜28に、各検体を収容した検体容器11、乾式分析素子12を装填した素子カートリッジ13、ノズルチップ14を収容したチップラック19、混合カップ16、希釈液容器15および参照液容器17を搭載し、さらに、遠心機7の分離容器搭載部74に空の分離容器71をセットして、測定準備を行う。
その後、分析処理をスタートする。まず、遠心機7の分離容器71に検体を分注する。そのために、サンプルトレイ2を回転させて分注機構6の分注ノズル45の下方にチップラック19のノズルチップ14を移動させ、分注ノズル45に装着する。続いて該当する検体容器11と分離容器71とが素子搬送経路Rに位置するようにサンプルトレイ2および回転台72を駆動する。検体容器11上で分注ノズル45を下降してノズルチップ14に検体を吸引し、分注ノズル45を遠心機7の分離容器71上に移動して、規定量の検体を分離容器71に分注する。
そして、遠心機7の回転台72を高速回転駆動して遠心分離を実施し、分離容器71内の検体を上部の液状成分(血漿・血清)と底部の有形成分とに分離させる。遠心分離の動作時間の設定変更が可能であり、予め検体粘度等が通常と異なるものの場合にはそれに応じて変更する。この遠心分離時間を任意にセットできることにより、使用血液の特異性にも対応でき、分離に要する時間が異なる場合に不必要に長時間の遠心分離を不要としている。
次に、サンプルトレイ2を回転させて測定する検体の素子カートリッジ13を点着部3に対応する素子取り出し位置に停止させ、乾式分析素子12を素子搬送機構によって素子カートリッジ13から取り出して点着部3に搬送する。なお、点着部3に搬送される前に、乾式分析素子12に付与された分析情報が読み取られ、その後の動作が制御される。
そして、測定項目が比色測定の場合は、第1素子押え63が点着部に位置している状態で乾式分析素子12の搬送を行う。また、分離容器71内の分離後の液状成分(血漿)を乾式分析素子12に点着するために、分注機構6の分注ノズル45に新たなノズルチップ14を装着し、遠心機7の分離容器71上に移動し分注ノズル45を下降させてノズルチップ14に検体の一部(血漿)を吸引してから、分注ノズル45を点着部3に移動して、乾式分析素子12に検体を点着する。
上記血漿を吸引する場合には、分注ノズル45の吸引高さを制御して有形成分の吸引を伴うことがないように、ノズルチップ14を分離容器71内に挿入する。この吸引高さの制御は、分離容器71に分注した検体量(血液量)が一定であることから、その成分比率の予測に応じて制御し、また、その予測成分比率の設定の変更が可能である。一定量の全血を遠心分離した後の液状成分と有形成分との比率(血餅率)は、特に人の血液検体においては、ある範囲で一定であり、それに応じて血漿量が推測でき、吸引高さの制御が行える。
すなわち人の血液中の有形成分の比率は、通常は44〜67%である。従って、分注機構6は、液状成分(血漿)の部分である上部の100−67=33%の部分と境界面との余裕を見込んだ範囲で、分注ノズル45の先端のノズルチップ14の吸引高さを制御し、分離容器71の底部に分離された有形成分(血餅)を吸引せずに液状成分のみの吸引を行う。その制御の際、検体の特異性に応じ、予測成分比率の設定を変更し、分離境界面の変動に応じて挿入高さを変更する制御が行えるようになっている。
また、血漿吸引前に、分離容器71内の液面検出を行って液量を求め、該分離容器71への検体分注量が少ない場合でもまた多い場合でも、液状成分のみ吸引するように制御する。この液面検出は、ノズルチップ14の先端よりエアを吸引するか吐出させつつ液面に接近させ、分注ノズル45の内圧変化を測定することで液面位置を検出するものである。そして、分離容器71内に規定量の検体の分注が行われていない場合でも、これに対応して、液量と予測成分比率に応じた血漿量(分離面位置)を推測し、吸引高さの制御が行える。
また、この液面検出により、検体分注が全く行えないこと、または、必要量に満たないことを、測定圧力としきい値とを比較することで検出が可能となり、この場合はアラーム等で警報を発することができる。
そして、検体が点着された比色タイプの乾式分析素子12が第1のインキュベータ4に挿入される。次に、素子室91を回転して、所定時間恒温保持した後、挿入された乾式分析素子12を順次測光ヘッド96の位置に移動させ、乾式分析素子12の反射光学濃度の測定が行われる。測定終了後、測定済みの乾式分析素子12は中心側に押し出して廃却する。測定結果を出力し、使用済みのノズルチップ14をチップ廃却部9で分注ノズル45から外して下方に落下廃却し、処理を終了する。
次いで、イオン活量の測定の場合は、電解質タイプの乾式分析素子12を点着位置へ搬送した後、まず、一方の分注ノズル45にノズルチップ14を装着し、遠心機7に移動して分離容器71より前述と同様に高さ制御して血漿を吸引する。次に、他方の分注ノズル45にノズルチップ14を装着し、参照液容器17から参照液を吸引する。次いで、一方の分注ノズル45により検体を乾式分析素子12の一方の液供給孔に点着し、さらに、他方の分注ノズル45により参照液を乾式分析素子12の他方の液供給孔に点着する。
そして、検体および参照液が点着された乾式分析素子12が、点着部3から第1素子押え63と共に摺動枠62の移動によって第2のインキュベータ5に移送され、恒温保持しつつ電位測定用プローブ98によってイオン活量の測定を行う。測定終了後、測定後の乾式分析素子12を摺動枠62の移動によって廃却穴69に移送して廃却する。そして測定結果を出力し、両方の使用済みのノズルチップ14を両分注ノズル45から外して廃却し、処理を終了する。
なお、前記サンプルトレイ2および遠心機7では、検体容器11の搭載数と、分離容器71のセット数とが1対1の関係になっているが、検体数以上の分離容器本数が遠心機7にセット可能に設置してもよく、また、1組のセットが行えるように構成して、さらに簡易構造の分析装置としてもよい。
また、検体の種類またはその測定項目が、遠心分離機能を必要としない場合には、サンプルトレイ2の検体容器11から直接検体を吸引し、乾式分析素子12に点着して分析を行うこともできる。これにより、他の遠心機を装置外で使用した検体でも分析が可能となる。
一方、遠心機7においては、分離容器71の遠心分離を繰り返して実行可能とし、一度遠心分離した検体を再度遠心分離することも行えるようになっている。これにより、検体の異常を検出した場合等に、再度遠心分離を行うことで、新たに分離容器71に検体の分注を行うことなく再分析が行える。
前述の実施形態では、乾式分析素子12を用いた乾式方式の分析装置の例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、湿式の分析装置すなわち反応容器内で試薬と検体とを混合して、両者の呈色反応に伴う測定分析を行う方式のものでもよい。
前述の実施形態では、円筒状の分離容器71として市販品のチューブを使用しているが、これに限定されるものでなく、例えば検体容器11の空容器を使用してもよい。この分離容器71の形状は、遠心分離に適し、効率のよい円筒状の容器であれば、その底部形状は円弧状、円錐状など任意でよい。
また、分離容器71の材質は、ガラス、樹脂、金属でもよく、透明・不透明のどちらでもよい。透明な分離容器71であれば、容器内の遠心分離状態を、目視またはセンサーにて確認することができ、その情報に基づいてアラーム等の制御も可能となる。
本発明の一実施形態の生化学分析装置による遠心機内蔵型分析装置の概略構成を示す部分断面正面図 図1の遠心機内蔵型分析装置の要部機構の平面図
符号の説明
1 遠心機内蔵型分析装置(生化学分析装置)
2 サンプルトレイ
3 点着部
6 分注機構
7 遠心機
11 検体容器
12 乾式分析素子
14〜17 消耗品
71 分離容器
72 回転台
73 モータ
74 分離容器搭載部

Claims (6)

  1. 検体を搭載するサンプルトレイと、検体を遠心分離する遠心機と、検体を所定量分注する分注機構を備え、検体の分析処理を行う遠心機内蔵型分析装置において、
    前記遠心機には前記検体が分注される円筒状の分離容器をセットし、前記分注機構は前記サンプルトレイと前記遠心機の間を移動可能であり、該分注機構により前記サンプルトレイに搭載した検体の所定量を前記遠心機の分離容器に分注し、該分離容器内で遠心分離した後の検体の一部を吸引するよう構成されてなることを特徴とする遠心機内蔵型分析装置。
  2. 前記サンプルトレイの検体搭載数と、前記遠心機の分離容器セット数とが一致していることを特徴とする請求項1に記載の遠心機内蔵型分析装置。
  3. 前記サンプルトレイには、前記検体の測定項目に対応して未使用の分析素子が隣接して搭載されていることを特徴とする請求項1または2に記載の遠心機内蔵型分析装置。
  4. 前記分離容器はチューブであることを特徴とする請求項1,2または3に記載の遠心機内蔵型分析装置。
  5. 前記分注機構は液面検出を備え、それによって空検出または必要量に満たない検体分注が検出された場合、警報を発することを特徴とする請求項1に記載の遠心機内蔵型分析装置。
  6. 前記分注機構は、点着部とサンプルトレイと遠心機間を同一直線上で移動することを特徴とする請求項1に記載の遠心機内蔵型分析装置。
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