JP4474941B2 - 露光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、投影露光装置に関し、例えば、X線を用いてミラープロジェクション方式によりマスク上のパターンを感光性基板上に転写するX線投影露光装置に用いて好適な投影露光装置に関するものである。
従来、半導体素子などの製造に使用される露光装置は、マスク(レチクル)上に形成された回路パターンを、投影光学系を介してウエハ等の感光性基板上に投影転写する。感光性基板上にはレジストが塗布されており、投影光学系を介した投影露光によりレジストを感光させてマスクパターンに対応したレジストパターンを得ている。
ここで、露光装置の解像力Wは、露光光の波長λと投影光学系の開口数NAとに依存し、次式で表される。
W=k×λ/NA (k;定数)
従って、露光装置の解像力を向上させるためには、露光光の波長λを短くするか、あるいは投影光学系の開口数NAを所定値以上に大きくすることが必要となる。
一般に、投影光学系の開口数NAを所定値以上に大きくすることは光学設計の観点から困難であるため、今後は露光光の短波長化が必要となる。例えば、露光光として波長が248nmのKrFエキシマレーザを用いると0.25μmの解像力が得られ、波長が193nmのArFエキシマレーザを用いると0.18μmの解像力が得られる。
また、露光光としてさらに波長の短いX線を用いた場合には、例えば波長が13nmで0.1μm以下の解像力が得られることになる。この技術は、最近ではEUV(Extreme Ultraviolet、極紫外線、軟X線)リソグラフィとも呼ばれており、従来の光リソグラフィでは実現不可能な45nm以下の解像力を有するリソグラフィ技術として期待されている。
この種のEUVリソグラフィを行うEUV露光装置においては、全ての光学素子は反射系であり、その表面にはEUV光を反射する多層膜などが施されている。EUV光用の多層膜には、Mo/Siなどが用いられているが、その反射率は概ね70%程度であり、残り30%は多層膜に吸収されて熱に変わる。そのため、各ミラーはEUV光の照射により発熱し、ミラーの熱変形(熱膨張)を引き起こして光学系の特性を劣化させる懸念がある。そのため、ミラーの熱変形を抑制するための方策や、効率よくミラーを冷却するための方策が検討されており、ミラーで熱が発生しても光学系の特性を劣化させない工夫が種々検討されている(例えば特許文献1参照)。
特開平5−190409号公報
しかしながら、上述したような従来技術は、主として熱的な定常状態における特性に対するものであって、EUV光を照射し始めた非定常状態においてはその挙動はさらに複雑であり、定常状態に到達するまでの間に光学系の特性も大きく変動すると考えられる。
従って、その間(非定常状態)に露光動作を行うと、光学系の熱的な非定常状態による特性劣化に起因して良好な像が得られない虞がある。
そこで、露光前に熱的に安定状態にしておくためにEUV光を照射して光学系を加熱する、いわゆる暖機運転を行うことも考えられるが、暖機用EUV光によりウエハが感光しないようにしなければならない。従って、ステージにウエハが搭載されていない状態で予め光源から射出するEUV光を導入することにより光学系を温めておき、その後、一旦光源の運転を停止したところでウエハをステージに搭載して準備し、再度光源の運転を開始して露光を開始する必要がある。
この場合、ウエハをステージに搭載している間にEUV光の照射を停止する時間が存在するため、この間に光学系が冷めてしまい、露光開始時には再び熱的に非定常状態に陥っているという問題が生じる。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、光学素子が熱的に安定した状態での露光処理を可能にする露光装置を提供することを目的とする。
なお、本明細書で記載する定常状態とは、光学系(光学素子)の特性変動が露光性能を劣化させない範囲(仕様範囲)に収まっている状態のことである。
上記の目的を達成するために本発明は、実施の形態を示す図1ないし図3に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の露光装置は、露光光によりパターンの像を、光学素子(CM1〜CM6)を介して基板(112)に投影する露光装置(100)であって、露光光により光学素子(CM1〜CM6)を予備加熱する際に、光学素子(CM1〜CM6)から基板(112)へ向かう露光光を遮光する遮光装置(S)を備え、前記遮光装置は、前記光学素子から前記基板へ向かう前記露光光を当該光学素子に向けて反射する反射面を有し、前記反射面は、反射率を互いに異ならせて複数設けられることを特徴とするものである。
従って、本発明の露光装置では、露光前に露光光によって光学素子(CM1〜CM6)を予備加熱することによって、光学素子(CM1〜CM6)が熱的に定常状態(安定状態)となった後に露光処理を実施することができる。予備加熱時には光学素子(CM1〜CM6)に照射された露光光が光学素子(CM1〜CM6)から基板(112)へ向けて出射されるが、遮光装置(S)により遮光されるため基板(112)を感光させることがない。そのため、本発明では、基板(112)をステージに搭載する際に光学素子に対する露光光の照射を停止させる必要がないため、光学素子(CM1〜CM6)が冷めてしまい再度熱的に非定常状態に陥ってしまうことを回避できる。
また、本発明では、遮光装置が光学素子から基板へ向かう露光光を光学素子に向けて反射する反射面を有する構成も好適に採用できる。
この場合、反射面(R12)からの反射光によっても光学素子(CM1〜CM6)を加熱できるため、予備加熱に要する時間を短くしてスループットを向上させることが可能になる。
また、反射率を互いに異ならせて反射面(R11、R12)を複数設ける構成を採用した場合、予備加熱の初期には高反射率の反射面(R12)で露光光を反射させることにより予備加熱時間の短縮化に寄与し、予備加熱の終盤には低反射率(例えば反射率ゼロ)の反射面(R11)を用いることで、露光時により近い状態で光学素子(CM1〜CM6)に露光光を照射することができ、より定常状態に近い状態に近づけることが可能になる。
さらに、予備加熱時に、光学素子(CM1〜CM6)の加熱状態に基づいて光学素子に対する露光光の照射量を調整する調整装置(CONT)を有する構成も好適である。
この場合も、予備加熱の初期には光学素子に対する露光光の照射量を(露光時よりも)多くすることにより予備加熱時間の短縮化に寄与し、予備加熱の終盤には照射量を減らして露光時と同等とすることで、露光時により近い状態で光学素子(CM1〜CM6)に露光光を照射することができ、より定常状態に近い状態に近づけることが可能になる。この場合、遮光装置(S)に、光学素子(CM1〜CM6)から基板(112)へ向かう露光光の光量を検出する検出装置(S11、S12)が設けられることが好ましい。
なお、本発明をわかりやすく説明するために、一実施例を示す図面の符号に対応付けて説明したが、本発明が実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
本発明では、光学素子を定常状態とした後に露光処理を実施できるため、安定した良好なパターン像を基板上に転写することが可能になる。
以下、本発明の露光装置の実施の形態を、図1ないし図4を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
この図に示すEUV露光装置(露光装置)100は、EUV光発生装置(レーザープラズマ光源)101を備えている。このEUV光発生装置101は、球状の真空容器102を備えており、この真空容器102の内部は、図示しない真空ポンプで排気(真空吸引)されている。
真空容器102内の図中上側には、多層膜放物面ミラー104が反射面104aを図中下方(+Z方向)に向けて設置されている。
真空容器102の図中右方(+Y方向)には、レンズ106が配置されており、このレンズの右方には図示しないレーザー光源が配置されている。このレーザー光源は、−Y方向に向けてパルスレーザー光105を放出する。このパルスレーザー光105は、レンズ106によって多層膜放物面ミラー104の焦点位置に集光する。この焦点位置には、ノズル先端から噴き出すキセノン(Xe)ガスが供給されており、集光されたパルスレーザー光105が噴き出したキセノンガス(標的材料103)に照射されるとプラズマ107が生成される。このプラズマ107は、13nm付近の波長帯のEUV光(露光光)108を放射する。
真空容器102の下部には、可視光をカット(遮光)するEUV光フィルター109が設けられている。EUV光108は、多層膜放物面ミラー104によって+Z方向に反射されてEUV光フィルター109を通過し、露光チャンバ110に導かれる。このとき、EUV光108の可視光帯域のスペクトルがカットされる。
なお、本実施の形態においては、標的材料としてキセノンガスを用いているが、キセノンクラスターや液滴等でもよく、ズズ(Sn)等の物質であってもよい。またEUV光発生装置101としてレーザープラズマ光源を用いているが、放電プラズマ光源を採用することもできる。放電プラズマ光源とは、パルス高電圧の放電により標的材料をプラズマ化し、このプラズマからEUV光を放射させるものである。
EUV光発生装置101の図中下方には、露光チャンバ110が設置されている。露光チャンバ110の内部には、照明光学系113が配置されている。照明光学系113は、コンデンサ系の反射鏡、フライアイ光学系の反射鏡等で構成されており(図では簡略化して示されている)、EUV光発生装置101から入射したEUV光108を円弧状に成形し、図中左方(−Y方向)に向けて照射する。
照明光学系113の左方には、反射鏡115が配置されている。この反射鏡115は、円形の凹面鏡であり、反射面115aが図中右方(+Y方向)に向くように、図示しない保持部材により垂直に(Z軸に平行に)保持されている。反射鏡115の図中右方には、光路折り曲げ反射鏡116が配置されている。この光路折り曲げ反射鏡116の図中上方には、反射型マスク111が反射面111aが下向き(+Z方向)になるように水平(XY平面に平行)に配置されている。照明光学系113から放出されたEUV光は、反射鏡115により反射集光された後に、光路折り曲げ反射鏡116を介して、反射型マスク111の反射面111aに達する。
反射鏡115、116は、反射面が高精度に加工された熱変形の少ない低熱膨張ガラス製の基板から構成されている。反射鏡115の反射面115aには、EUV光発生装置101の多層膜放物面ミラー104の反射面104aと同様に、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)とが交互に積層されたMo/Si多層膜が形成されている。
なお、波長が10〜15nmのEUV光を用いる場合には、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)等の物質と、シリコン(Si)、ベリリウム(Be)、4ホウ化炭素(BC)等の物質とを組み合わせた多層膜であってもよい。
反射型マスク111の反射面111aにも多層膜からなる反射膜が形成されている。反射型マスク111の反射膜には、ウエハ(基板)112に転写するパターンに応じたマスクパターンが形成されている。反射型マスク111は、図中上方に図示されたマスクステージ117に取り付けられている。マスクステージ117は、少なくともY方向に移動可能であり、光路折り曲げ反射鏡116で反射されたEUV光は、反射型マスク111上で順次走査される。
反射型マスク111の図中下方には、上から順に投影光学系114、ウエハ(感光性樹脂を塗布した基板)112がそれぞれ配置されている。ウエハ112は、露光面112aが図中上方(−Z方向)を向くように、XYZ方向に移動可能なウエハステージ118上に固定されている。反射型マスク111によって反射されたEUV光は、投影光学系114により所定の縮小倍率(例えば1/4)に縮小されてウエハ112上に結像し、マスク111上のパターンがウエハ112上に転写される。
図2は、6枚の反射鏡で構成された投影光学系114を示す図である。
この図に示す投影光学系114は、6枚の反射鏡(光学素子)CM1〜CM6を備えており、反射型マスク111で反射されたEUV光をウエハ112に投影する。上流側(反射型マスク111に近い側)の4枚の反射鏡CM1〜CM4は、マスク111上のマスクパターンの中間像を形成する第1反射結像光学系G1を構成し、下流側(ウエハ112に近い側)の2つの反射鏡CM5、CM6は、マスクパターンの中間像をウエハ112上に縮小投影する第2反射結像光学系G2を構成している。
マスク111で反射されたEUV光は、第1凹面反射鏡CM1の反射面R1で反射されて、第2凹面反射鏡CM2の反射面R2で反射される。反射面R2で反射されたEUV光は、開口絞りASを通過して、第3凸面反射鏡CM3の反射面R3及び第4凹面反射鏡CM4の反射面R4で順次反射された後、マスクパターンの中間像を形成する。そして、第1反射結像光学系G1を介して形成されたマスクパターンの中間像からのEUV光は、第5凸面反射鏡CM5の反射面R5及び第6凹面反射鏡CM6の反射面R6で順次反射された後、ウエハ112上にマスクパターンの縮小像を形成する。
すなわち、本実施の形態においてEUV光は、多層膜放物面ミラー104、EUV光フィルター109、照明光学系113の反射鏡、反射鏡115、116、CM1〜CM6等の光学素子(以下、単に光学素子と称する)を介してウエハ112上にパターン像を形成する。
また、本実施の形態では、投影光学系114から出射したEUV光、すなわち第6凹面反射鏡CM6からウエハ112へ向かうEUV光を遮光及び非遮光を自在に切り替える遮光シャッタ(遮光装置)Sが設けられている(図1参照)。遮光シャッタSは、XY平面に沿って配置されたEUV光吸収の強いNi(ニッケル)やCr(クロム)等のメンブレンや金属板等の薄板形状を呈しており、一端側(図1では−Y方向側)において回転軸1によって支持されている。回転軸1は投影光学系114(の鏡筒)にZ軸周りに回転自在に支持されている。そして、遮光シャッタSは、制御装置(調整装置)CONTの制御下で回転軸1が回転することにより、EUV光の光路に進出して遮光する位置(図1に示す位置)と、EUV光の光路から退避する位置(図2に示す位置)との間を移動する。
上記の構成の露光装置においては、運転開始前にウエハ112をウエハステージ118に搭載し、露光開始位置へ移動させる間に、回転軸1を駆動して遮光シャッタSを遮光位置に進出させた状態(閉状態)でEUV光発生装置101から投影光学系114内にEUV光を導入する。これにより、投影光学系114の直下にウエハ112が位置している場合であっても、当該ウエハ112にEUV光が照射されることなく、上記の光学素子に対してEUV光を照射して予備加熱する、いわゆる暖機運転を実施できる。
そして、これらの光学素子が熱的な定常状態(安定状態)となるまでに必要なEUV光の照射時間を予め実験やシミュレーション等で求めておき、この必要照射時間に達するまで暖機運転を実施する。ウエハ112の準備が完了してウエハ112が露光開始位置へ移動し、且つ暖機運転を所定時間実施して、光学素子が定常状態となったら、回転軸1を駆動して遮光シャッタSをEUV光の光路から退避させる(開状態)ことにより、マスク111に形成されたパターン像をウエハ112上に投影する。
また、ウエハ112に対する露光処理が終了すると、遮光シャッタSを閉状態とした後に、露光が終了したウエハを搬出し、次に露光処理を施すウエハをウエハステージ118に搭載して露光処理のための準備を行う。この間、光学素子へのEUV光照射は継続して行われているため、光学素子の熱的定常状態は維持される。そして、次処理のウエハの準備が整ったところで、遮光シャッタSを開状態として、パターン像をウエハ上に投影する。
また、EUV露光装置100あるいは露光処理に関して軽微なトラブルが発生して一時的にレーザー光源あるいはEUV光発生装置101が停止した場合、短時間であっても光学素子は徐々に冷めてしまうが、露光処理を再開するにあたっては、遮光シャッタSを閉状態としてウエハへのEUV光の照射を阻止させた状態でレーザー光源あるいはEUV光発生装置101を再始動させる。そして、定常状態となるまで、光学素子にEUV光を照射する(暖機運転する)。
このように、本実施の形態では、ウエハ112へ向かうEUV光を遮光シャッタSにより遮光できるので、暖機運転を停止させることなく、光学素子を定常状態とした後にウエハ112に対する露光処理を実施できる。そのため、従来のように、特に露光処理の初期に光学素子が非定常状態のときに処理を開始することがなくなり、安定した良好なパターン像をウエハ112上に転写することが可能になる。
(第2実施形態)
続いて、本発明の露光装置の第2実施形態について図3を参照して説明する。
第2実施形態では、遮光シャッタの構成が上記第1実施形態と異なっている。
以下、詳細に説明する。
図3は、第2実施形態における遮光シャッタを示す外観斜視図である。
この図に示す遮光シャッタSは、上面(投影光学系114と対向する面)Sfに反射率の異なる反射面R11、R12を有している。より詳細には、遮光シャッタSは反射率がほぼゼロの素材で形成されており、この素材が露出する箇所が反射面R11となっている。そして、上面Sfの一部は、多層膜が形成され、相対的に反射率の高い反射面R12となっており、投影光学系114から出射したEUV光を投影光学系114に向けて、より詳細には第6凹面反射鏡CM6に向けて反射する構成となっている。反射面R12は、遮光シャッタSに対するEUV光の照明領域Aよりも大きな範囲に形成されている。
また、反射面R11、R12のそれぞれには、当該反射面R11、R12をEUV光の光路に位置させたときの照明領域A、A内にEUV光の光量を検出する光電センサ(検出装置)S11、S12が設けられている。光電センサS11、S12の検出結果は、制御装置CONTに出力される。
上記の構成のEUV露光装置100においては、暖機運転を行う際には遮光シャッタSの反射面R12をEUV光の光路上に位置させることにより、投影光学系114の第6凹面反射鏡CM6で反射して出射したEUV光を第6凹面反射鏡CM6に向けて反射させ、この反射光で光学素子を照射することができる。そのため、光学素子に対するEUV光の照射量を増加させることができ、光学素子が定常状態へ到達するまでの暖機運転の時間を短くすることができ、スループットを向上させることが可能になる。
また、露光開始直前まで反射面R12からの反射光で光学素子を照射した場合、温めすぎて非定常状態になる可能性がある。そのため、本実施の形態では、反射面R12からの反射光を用いて暖機運転を実施し、光学素子が定常状態に達したら制御装置CONTが回転軸1を駆動して遮光シャッタSを回転させ、反射率がほぼゼロの反射面R11をEUV光の光路に位置させる。つまり、本実施の形態では、光学素子の加熱状態に基づいて反射面R11、R12の使用を切り替えて光学素子に対するEUV光の照射量を調整する。
これにより、反射面R11の反射光による光学素子への照射がなくなるため、過度な加熱を防止して光学素子の定常状態を維持することが可能になる。
また、本実施の形態では、予め暖機運転に必要なEUV光の積算照射量を露光実験やシミュレーション等で求めておき、実際の暖機運転時には制御装置CONTが光電センサS12で検出される照射量を積算し、積算した値が求めておいた積算照射量に達したところで、または達する直前で調整装置として回転軸1を駆動して反射面R11をEUV光の光路に位置させる手順も採用可能である。
この場合、暖機運転をより高精度に管理することが可能になり、常に定常状態での露光処理を実施することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施の形態では、光学素子に対する照射時間により暖機運転状態を調整する構成としたが、これに限定されるものではなく、光学素子に対する照度(照射エネルギー)を変えることで暖機運転状態を調整する構成としてもよい。また、照度を調整して光学素子の暖機運転を実施する場合、暖機運転が露光処理以外(例えばウエハ交換)の処理時間内で終了するように、初期段階では大きな照度で光学素子を照射し、その後整定のために露光処理時と同等の照度で光学素子を照射することが好ましい。
また、上記実施の形態では、遮光シャッタSがZ軸周りに回転することで、EUV光を遮光または遮光解除する構成としたが、この他に遮光シャッタがスライドする構成や、虹彩絞りを用いる構成であってもよい。さらに、マスクのパターン形状に応じて遮光シャッタによる遮光領域の形状を調整し、マスクとウエハとの走査移動と同期して移動させれば、遮光シャッタをマスクに対する照明領域を設定するための移動ブラインドとして用いることも可能である。
また、光学素子を温める手段として他の手段を併用することも可能である。
また、上記実施の形態では、ウエハへ向かうEUV光を遮光する遮光装置を投影光学系とウエハとの間に配置する構成としたが、これに限定されるものではなく、投影光学系内に設けてもよい。また、遮光装置としてシャッタを設けたが、光学素子、例えば第6凹面反射鏡CM6を移動自在な構成としておき、暖機運転を実施する際には、ウエハに向かう方向とは異なる方向にEUV光を反射させるように反射鏡CM6を駆動する構成としてもよい。
なお、上記各実施形態の基板としては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置100としては、マスク111と基板112とを同期移動してマスク111のパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスク111と基板112とを静止した状態でマスク111のパターンを一括露光し、基板112を順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。また、本発明は基板112上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報などに開示されているツインステージ型の露光装置にも適用できる。
露光装置100の種類としては、基板112に半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
基板ステージ118やマスクステージ117にリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージ117、118は、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
各ステージ117、118の駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニットと、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージ117、118を駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージ117、118に接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージ117、118の移動面側に設ければよい。
基板ステージ118の移動により発生する反力は、投影光学系114に伝わらないように、特開平8−166475号公報(USP 5,528,118)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
マスクステージ117の移動により発生する反力は、投影光学系114に伝わらないように、特開平8−330224号公報(USP 5,874,820)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。また、特開平8−63231号公報(USP 6,255,796)に記載されているように運動量保存則を用いて反力を処理してもよい。
本願実施形態の露光装置100は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図4に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置100によりマスクのパターンを基板に露光する露光処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
本発明の一実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。 6枚の反射鏡で構成された投影光学系を示す図である。 第2実施形態に係る遮光シャッタを示す外観斜視図である。 半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
CM1〜CM6 反射鏡(光学素子)
CONT 制御装置(調整装置)
S 遮光シャッタ(遮光装置)
S11、S12 光電センサ(検出装置)
R11、R12 反射面
100 EUV露光装置(露光装置)
104 多層膜放物面ミラー(光学素子)
108 EUV光(露光光)
109 EUV光フィルター(光学素子)
112 ウエハ(基板)
114 投影光学系
115、116 反射鏡(光学素子)
CM1 第1凹面反射鏡(光学素子)
CM2 第2凹面反射鏡(光学素子)
CM3 第3凸面反射鏡(光学素子)
CM4 第4凹面反射鏡(光学素子)
CM5 第5凸面反射鏡(光学素子)
CM6 第6凹面反射鏡(光学素子)

Claims (5)

  1. 露光光によりパターンの像を、光学素子を介して基板に投影する露光装置であって、
    前記露光光により前記光学素子を予備加熱する際に、前記光学素子から前記基板へ向かう前記露光光を遮光する遮光装置を備え、
    前記遮光装置は、前記光学素子から前記基板へ向かう前記露光光を当該光学素子に向けて反射する反射面を有し、
    前記反射面は、反射率を互いに異ならせて複数設けられることを特徴とする露光装置。
  2. 請求項記載の露光装置において、
    前記予備加熱時に、前記光学素子の加熱状態に基づいて前記光学素子に対する前記露光光の照射量を調整する調整装置を有することを特徴とする露光装置。
  3. 請求項記載の露光装置において、
    前記遮光装置には、前記光学素子から前記基板へ向かう前記露光光の光量を検出する検出装置が設けられることを特徴とする露光装置。
  4. 請求項1からのいずれかに記載の露光装置において、
    前記露光光がX線であることを特徴とする露光装置。
  5. 請求項記載の露光装置において、
    前記光学素子は、マスクのパターンを前記基板に結像させるための複数の反射鏡を含み、
    前記遮光装置は、光路に沿って最も前記基板に近い反射鏡と前記基板との間に配置されることを特徴とする露光装置。
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