JP4474649B2 - 車両用灯具 - Google Patents
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Description
上記反射面3は、光源2から後方または側方に向かって出射した光を前方に向かって反射させるように、例えば前方に向かって凹状の放物反射面として形成されている。
ここで、上記透光性材料は、例えばガラスや、ポリカーボネイト等のプラスチック材料が使用される。
従って、例えば降雪時等に、前面レンズの外面に雪が付着すると、前面レンズの熱によって溶けることになり、前面レンズに雪が堆積してしまうようなことはない。
従って、例えば降雪時等に、前面レンズ4の外面に雪が付着したとき、前面レンズ4の熱によって溶けることがなく、前面レンズ4の外面に雪が堆積してしまうことになる。このため、光源2または反射面3から前方に向かって照射される光が、前面レンズ4の外面に積もった雪により遮られてしまうことになり、前方視界に関して十分な照度を得ることができなくなってしまう。
この構成によれば、炭素系発熱体が給電により発熱し、前面レンズを加熱することになる。従って、前面レンズの温度が比較的高くなるので、例えば降雪時等に、前面レンズの外面に雪が付着すると、前面レンズの熱によって溶けることになり、前面レンズに雪が堆積してしまうようなことはない。
この車両用前照灯によれば、赤外光用半導体発光素子により前方に向かって赤外光を照射して、赤外線カメラによる所謂暗視を行なって、例えば夜間等に車両の前方を確実に観察することができるようになっている。
また、特許文献2による車両用前照灯においては、暗視用の赤外光を発生させるための赤外光用半導体発光素子により、前方に向かって暗視用の赤外光を照射するようになっているが、この赤外光用半導体発光素子は、前面レンズを加熱するためのものではなく、また前面レンズを加熱するも可能ではあるが、同様に内部に赤外光用発光素子を備えると共に、赤外光用半導体発光素子に対する給電ラインを設ける必要があり、構造が複雑になってしまう。
その際、光源から直接に出射した光、そして反射面で反射された光の一部が、前面レンズを構成する透光性材料中に含まれる希土類元素またはそのイオンに入射すると、これらの希土類元素またはそのイオンが、入射光を吸収して、赤外光を発生させる。
これにより、例えば降雪時等に、前面レンズの外面に雪が付着したとしても、付着した雪は、前面レンズの熱により溶けることになり、前面レンズの外面に雪が堆積してしまうようなことはなく、十分な照度の光が前方に向かって照射され、視界が確保され得ることになる。
これにより、光源からの可視光は、上記金属によりエネルギー変化され、上記希土類元素またはそのイオンに吸収されることより、赤外光を発生させる。従って、この赤外光により前面レンズが加熱され、この前面レンズの温度が比較的高くなる。
従って、従来のように内部に発熱体や赤外発光素子を設けることなく、簡単な構成によって、赤外光を発生させて、前面レンズを加熱することにより、降雪時等に、前面レンズの外面に付着した雪を確実に溶かして排除することが可能である。これにより、前面レンズの外面に雪が堆積してしまうようなことはなく、十分な照度の光が前方に向かって照射され、視界が確保され得ることになる。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。[実施例1]
尚、この透光性材料は、好ましくは表面のツヤや光沢を得るために、酸化亜鉛や酸化アルミニウム等を含んでいてもよい。
and Visible room temperature fluouescence induced by continuous laser excitation of new Nd3+:phosphate glasses(Journal of NON−CRYSTALLINE SOLIDS
259号(1999年刊) 23〜30頁)」から知られている。
その際、Ndイオンの含有量により、発生する赤外線の発光スペクトルが異なることが知られているが、母材となるガラス,ポリカーボネイト等のプラスチックの強度を損なわない程度の含有量とすることができる。
まず、上記文献によるNd化合物をポリカーボネイト樹脂の原料と所定割合で混合して、例えば5mmφ×8mm程度の大きさのペレットを作製する。
続いて、上述したペレットを、通常の射出成形機の原料投入口から投入する。 最後に、射出成形機により、上記前面レンズ13を成形する。
このようにして、上記前面レンズ13が製造されることになる。
そして、この赤外光が前面レンズ13に入射することにより、この前面レンズ13を加熱する。これにより、上記前面レンズ13は、温度が比較的高くなる。
[実施例2]
上記車両用灯具20は、図1に示した車両用灯具10とは、前面レンズ13を構成する透光性材料が、さらに金属またはそのイオン13bを含んでいる点でのみ異なる構成になっている。
上記金属またはそのイオン13bは、例えばEu,Tb,Sm,Ybまたはそのイオンである。
transfer in fluorophosphate glass investigated by time−resolved laser spectroscpy(PHYSICAL REVIEW VOLUME 48,NUMBER 5(1993年8月1日刊) 2941〜2947頁)」から知られている。
この可視光は、上記NdまたはNdイオン13aが赤外光を発生させ、吸収するために最適な波長域の可視光である。
従って、この赤外光が前面レンズ13に入射することにより、この前面レンズ13を加熱する。これにより、上記前面レンズ13は、温度が比較的高くなる。
また、上述した実施形態においては、車両用灯具10,20は、自動車の前照灯として構成されているが、これに限らず、例えば自動車の霧灯等の補助前照灯や自動二輪車の前照灯等の車両用灯具に本発明を適用することも可能である。
11 光源
12 反射面
13 前面レンズ
13a Ndまたはそのイオン
13b 金属またはそのイオン
Claims (5)
- 赤外光を含まない可視光を出射し、前方にほぼ水平に延びる光軸を有する光源と、
上記光源からの可視光を前方に向かって反射させる凹状の反射面と、
上記光源の前方に配置され、上記光源または反射面から前方に進む可視光の出射面を覆うように透光性材料から成る前面レンズと、を含んでいる、車両用灯具において、
上記前面レンズが、可視光を吸収して赤外光を発生させる希土類元素またはそのイオンを含む透光性材料から構成されている
ことを特徴とする、車両用灯具。 - 上記光源が、無機LEDから構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の車両用灯具。
- 上記希土類元素がNd,Er,Yb,Sm,Tb,Eu,Cr,Laの何れかであることを特徴とする、請求項1または2に記載の車両用灯具。
- 上記前面レンズを構成する透光性材料が、さらに光源からの可視光に関してエネルギー移動を発生させて、上記希土類元素またはそのイオンにより赤外光を発生させることができる波長の光に変換する金属またはそのイオンを含んでいることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の車両用灯具。
- 上記金属が、Eu,Tb,Sm,Ybの何れかであることを特徴とする、請求項4に記載の車両用灯具。
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