JP4473572B2 - Coumarin compounds - Google Patents

Coumarin compounds Download PDF

Info

Publication number
JP4473572B2
JP4473572B2 JP2003524995A JP2003524995A JP4473572B2 JP 4473572 B2 JP4473572 B2 JP 4473572B2 JP 2003524995 A JP2003524995 A JP 2003524995A JP 2003524995 A JP2003524995 A JP 2003524995A JP 4473572 B2 JP4473572 B2 JP 4473572B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
general formula
ring
coumarin compound
coumarin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003524995A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JPWO2003020725A1 (en
Inventor
真 皐月
貞治 菅
彬雄 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Original Assignee
Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK filed Critical Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Publication of JPWO2003020725A1 publication Critical patent/JPWO2003020725A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4473572B2 publication Critical patent/JP4473572B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D493/00Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system
    • C07D493/02Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D493/04Ortho-condensed systems
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/027Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds
    • G03F7/028Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds with photosensitivity-increasing substances, e.g. photoinitiators
    • G03F7/031Organic compounds not covered by group G03F7/029

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Description

技術分野
この発明はクマリン化合物に関するものであり、とりわけ、光吸収剤、発光剤として有用な新規なクマリン化合物に関するものである。
背景技術
情報化時代の到来に伴い、光化学的重合が多種多様の分野で頻用されるようになり、今では、その用途は、合成樹脂の分野を越えて、塗料、印刷用刷版、印刷回路、集積回路などの情報記録や電子機器の分野にまでおよぶようになった。光化学的重合は、重合性化合物を光照射によって重合させる技術であって、大別すると、重合性化合物を直接光照射し、活性化させることによって重合を開始させる光重合と、光増感剤を共存させた状態で光照射し、光増感剤の活性種を生成させることによって重合性化合物を重合させる光増感重合とがある。いずれの光化学的重合も、重合の開始及び停止が露出光源の点滅によって制御可能であり、また、露出光源の強度や波長を選択することによって重合度や重合速度を容易に制御できる特徴がある。しかも、光化学的重合は、一般に、重合開始のエネルギーが低いために、低温でも重合が可能である。印刷用刷版やホログラフィーなどの情報記録の分野においては、光化学的重合のこのような利点が買われて、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムイオンレーザー、Nd−YAGレーザーなどの第二高調波などの可視光を照射することによって重合させることのできる光重合性組成物の需要が急速に高まっている。
光重合性組成物へ配合される重合性化合物や重合開始剤は、その多くが紫外線だけを吸収することから、光重合性組成物を可視光で重合させようとすると、光増感剤が不可欠の技術要素となる。光増感剤が備えるべき特性としては、可視領域における分子吸光係数(以下、分子吸光係数を「ε」と略記することがある。)が大きいこと、諸種の重合性化合物や重合開始剤を増感し得ること、増感効率が高いこと、溶剤に対する溶解性と他の配合成分との相溶性に優れていること、そして、安定であることが挙げられる。代表的な光増感剤として、例えば、特開昭54−151024号公報に開示されたメロシアニン色素、特開昭58−29803号公報に開示されたシアニン色素、特開昭59−56403号公報に開示されたスチルベン色素、特開昭63−23901号公報に開示されたクマリン誘導体、特開昭64−33104号公報に開示されたメチレンブルー誘導体、特開平6−329654号公報に開示されたピラン誘導体などが挙げられるが、これらはいずれも一長一短があり、前述したごとき諸特性を常に発揮し得るようなものは未だ見出されていない。そこで、光化学的重合の新しい適用分野である、例えば、情報記録や電子機器の分野においては、重合性化合物、バインダー樹脂などの、用途に応じた光増感剤以外の材料を先ず選択し、次いで、多種多様の有機化合物のなかからそれらの重合性化合物や重合開始剤に適合するものを試行錯誤的に検索しているというのが現状である。
斯かる状況に鑑み、この発明の課題は、可視光を吸収する新規な有機化合物を提供することによって、光重合性組成物を調製するに当って、選択し得る光増感剤の幅を広げることを課題とする。
発明の開示
この課題を解決すべく、本発明者がクマリン化合物に着目し、鋭意研究し、検索したところ、クマリン骨格を有し、可視光を吸収し得る互いに同じか異なる2以上の原子団が、環状構造を形成しつつ、互いに結合してなるクマリン化合物は、可視領域に吸収極大を有し、可視領域における分子吸光係数が大きく、可視光を効率良く吸収することから、光化学的重合において重合性化合物や重合開始剤を増感させるための材料として極めて有用であることを見出した。加えて、斯かるクマリン化合物は可視領域に発光極大を有し、励起すると可視光を発光することから、斯かる性質を具備する有機化合物を必要とする諸分野において有利に用い得ることが判明した。
すなわち、この発明は、クマリン骨格を有し、可視光を吸収し得る互いに同じか異なる2以上の原子団が、環状構造を形成しつつ、互いに結合してなるクマリン化合物を提供することによって前記課題を解決するものである。
さらに、この発明は、斯かるクマリン化合物を含んでなる光吸収剤を提供することによって前記課題を解決するものである。
さらに、この発明は、斯かるクマリン化合物を含んでなる発光剤を提供することによって前記課題を解決するものである。
さらに、この発明は、フェノール化合物と1,3−ジケトン化合物とを反応させる工程を経由するクマリン化合物の製造方法を提供することによって前記課題を解決するものである。
発明を実施するための最良の形態
この発明の実施の形態について説明すると、既述のとおり、この発明は、クマリン骨格を有し、可視光を吸収し得る互いに同じか異なる2以上の原子団が、環状構造を形成しつつ、互いに結合してなるクマリン化合物に関するものである。この発明でいう原子団とは、クマリン骨格(ベンゾ−α−ピロンとも言い、シス型のα−ヒドロキシ桂皮酸のラクトンに当る。)を有し、かつ、各原子団がそれ自身で可視光、とりわけ、波長380乃至780nmの光を吸収し得るものを意味する。斯かる原子団は、珪素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子などのヘテロ原子を含むか含まない、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、オキシ基、メチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基、トリエチレンジオキシ基、チオ基、イミノ基、シラニレン基などの二価基により環状構造、好ましくは、四員環乃至八員環を形成しつつ、互いに結合し合って、単一分子としてのこの発明によるクマリン化合物を生成する。用途にもよるけれども、例えば、発光剤や光化学的重合、太陽電池などにおける光増感剤として用いる場合、複数の原子団として、ともにクマリン骨格を有するものの、吸収域が互いに異なるものを採用するとともに、それらの原子団を共役多重結合を有さず、原子団同士をして実質的に電子共鳴させない環状構造により連結するときには、同一分子内にありながら、各々の原子団が吸収域の異なる、互いに独立した吸光、発色団として機能できることとなり、その結果として、この発明によるクマリン化合物が光吸収剤、発光剤として作用し得る波長域を適宜に調節したり拡大することができることとなる。また、複数の原子団として、ともにクマリン骨格を有するものの、吸収域は互いに同様のものを採用する一方、それらの原子団を共役多重結合を有さず、原子団同士をして実質的に電子共鳴させない環状構造により連結するときには、クマリン化合物が吸収剤、発光剤として作用し得る波長域を調節したり拡大することはできないものの、分子内に斯かる原子団をただ一つ有するものと比較して、1分子あたりの吸光、発色能を大きくすることができる。
この発明によるクマリン化合物のより具体的な例としては、例えば、一般式1又は一般式2で表されるものが挙げられる。
一般式1:

Figure 0004473572
一般式2:
Figure 0004473572
一般式1及び一般式2において、R乃至Rは、それぞれ独立に、水素原子又は適宜の置換基を表す。R乃至Rにおける置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−プロピニル基、イソプロペニル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、2−ペンテニル基、2−ペンテン−4−イニル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基などの脂肪族炭化水素基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基などの脂環式炭化水素基、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、キシリル基、メシチル基、o−クメニル基、m−クメニル基、p−クメニル基、ビフェニリル基などの芳香族炭化水素基、それらの組合せによる炭化水素基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基などのハロゲン基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、アリールオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのエーテル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基などのエステル基、第一級アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、ジブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ピペリジノ基、ピリジノ基、モルホリノ基などのアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、さらには、それらの組合せによる置換基が挙げられる。
一般式1及び一般式2におけるZ及びZは、クマリン骨格を有し、可視光を吸収し得る複数の原子団を互いに結合させる環状構造を表す。好ましい環状構造は、例えば、珪素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子などのヘテロ原子を含むか含まない、例えば、シクロブタジエン環、シクロペンタジエン環、シクロヘキサジエン環、シクロヘプタジエン環、シクロオクタジエン環、ジオキシン環、ジヒドロジシリン環(ジヒドロジシラベンゼン環)、ジヒドロピラジン環などの四員環乃至八員環であり、このうちで、特に好ましいのは、環状構造を形成しつつ、互いに結合する2以上の原子団をして互いに実質的に電子共鳴させない、例えば、シクロブタジエン環、シクロペンタ−1,3−ジエン環、シクロヘキサ−1,4−ジエン環、シクロヘプタ−1,4−ジエン環、シクロオクタ−1,5−ジエン環、[1,4]ジオキシン環、1,4−ジヒドロ−[1,4]ジシリン環(1,4−ジヒドロ−[1,4]ジシラベンゼン環)、1,4−ジヒドロピラジン環などの共役多重結合を有しない環状構造である。環状構造が共役多重結合を有するクマリン化合物は、各々の原子団が互いに独立した吸光、発色団として機能しないものの、その環状構造が飽和メチレン基を有しないクマリン化合物は、化学的に安定で、耐環境性が大きいことから、安定な光吸収剤や発光剤が必要とされる用途において極めて有用である。なお、斯かる環状構造は、この発明の目的を逸脱しない範囲で、例えば、メチル基、エチル基などの脂肪族炭化水素基、メトキシ基、エトキシ基などのエーテル基、フルオロ基、クロロ基などのハロゲン基、さらには、ヒドロキシ基、カルボキシ基などの置換基を1又は複数有していてもよい。
用途にもよるけれども、光吸収剤、発光剤として特に好ましいのは、クマリン骨格の7位にアミノ基を有する一般式7又は一般式8で表されるクマリン化合物であり、一般式7及び一般式8において、R、R、R乃至R及びRは、それぞれ独立に、水素原子か、あるいは、一般式1又は一般式2におけると同様の置換基を表す。R乃至R12は、それぞれ独立に、水素原子か、あるいは、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などの脂肪族炭化水素基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基などの脂環式炭化水素基、フェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基などの芳香族炭化水素基、さらには、それらの組合せによる炭化水素基を表し、斯かる炭化水素基における水素原子は、その1又は複数が、例えば、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、アリールオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのエーテル基、ヒドロキシ基、シアノ基などによって置換されていてもよい。R乃至R12における炭化水素基は、それらが結合する窒素原子を含んで、R、R、R又はRが結合する炭素原子と結合し合って、例えば、モルホリン環、ユロリジン環などの環状構造を形成していてもよく、この場合、R、R、R及び/又はRは見掛け上存在しないこととなる。なお、一般式7及び一般式8におけるZ及びZは、一般式1及び一般式2におけると同様の四員環乃至八員環を表す。
一般式7:
Figure 0004473572
一般式8:
Figure 0004473572
この発明によるクマリン化合物の具体例としては、例えば、化学式1乃至化学式31で表されるものが挙げられる。これらは、いずれも、可視領域、詳細には、波長400nm付近、通常350乃至450nmに吸収極大を有し、分子吸光係数も1×10以上、好ましくは、3×10以上と大きいことから、斯かる波長域の可視光を効率良く吸収する。また、その多くは、可視領域、詳細には、波長450nm付近、通常、400乃至500nmに螢光極大などの発光極大を有し、励起すると、紫色乃至緑色域の可視光を発光する。しかも、これらのクマリン化合物の多くは、耐熱性が大きく、加熱すると、類縁化合物とは違って、200℃以下の温度で実質的な吸発熱や重量減少を示さない。この発明によるクマリン化合物が耐熱性に優れていることには、当該クマリン化合物における環状構造が大きく貢献しているものと推定される。なお、加熱に伴う吸発熱や重量減少の有無は、例えば、汎用の示差熱量分析(以下、「DSC分析」と略記する。)によって判定することができる。
化学式1:
Figure 0004473572
化学式2:
Figure 0004473572
化学式3:
Figure 0004473572
化学式4:
Figure 0004473572
化学式5:
Figure 0004473572
化学式6:
Figure 0004473572
化学式7:
Figure 0004473572
化学式8:
Figure 0004473572
化学式9:
Figure 0004473572
化学式10:
Figure 0004473572
化学式11:
Figure 0004473572
化学式12:
Figure 0004473572
化学式13:
Figure 0004473572
化学式14:
Figure 0004473572
化学式15:
Figure 0004473572
化学式16:
Figure 0004473572
化学式17:
Figure 0004473572
化学式18:
Figure 0004473572
化学式19:
Figure 0004473572
化学式20:
Figure 0004473572
化学式21:
Figure 0004473572
化学式22:
Figure 0004473572
化学式23:
Figure 0004473572
化学式24:
Figure 0004473572
化学式25:
Figure 0004473572
化学式26:
Figure 0004473572
化学式27:
Figure 0004473572
化学式28:
Figure 0004473572
化学式29:
Figure 0004473572
化学式30:
Figure 0004473572
化学式31:
Figure 0004473572
この発明のクマリン化合物は諸種の方法で製造できるけれども、経済性を重視するのであれば、フェノール化合物と1,3−ジケトン化合物による縮合反応を利用する方法が有利である。この方法によるときには、例えば、一般式3又は一般式4で表される化合物と、一般式1又は一般式2に対応するR乃至Rを有する一般式5で表される化合物と、一般式1又は一般式2に対応するR乃至Rを有する一般式6で表される化合物とを反応させ、さらに、その後、必要に応じて、生成したクマリン化合物の環状構造における飽和メチレン基を、例えば、2,3,5,6−テトラクロロ−p−ベンゾキノン(クロラニル)、2,4−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノンなどのキノン系酸化剤、二酸化マンガン、四酢酸鉛、酢酸水銀、ヘキサシアノ鉄酸カリウム、酢酸パラジウムなどの金属酸化剤、パラジウム/鉄系、ロジウム/アルミナ系などの接触脱水素触媒の存在下で脱水素反応させることによって、この発明のクマリン化合物が好収量で生成する。
一般式3:
Figure 0004473572
一般式4:
Figure 0004473572
一般式5:
Figure 0004473572
一般式6:
Figure 0004473572
すなわち、反応容器に一般式3又は一般式4で表される化合物とともに、一般式5及び一般式6で表される化合物をそれぞれ適量とり(通常等モル前後)、必要に応じて、適宜溶剤に溶解し、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、アンモニア、トリエチルアミン、ピペリジン、ピリジン、ピロリジン、アニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリンなどの塩基性化合物、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、無水酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの酸性化合物、塩化アンモニウム、塩化亜鉛、四塩化錫、四塩化チタンなどのルイス酸性化合物などを加えた後、加熱還流などにより加熱・攪拌しながら周囲温度か周囲温度を上回る温度で反応させる。
溶剤としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジブロモエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、α−ジクロロベンゼンなどのハロゲン化物、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、イソペンチルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、2−メトキシエタノール、フェノール、ベンジルアルコール、クレゾール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリンなどのアルコール類及びフェノール類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、アニソール、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエテール、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6、メチルカルビトール、エチルカルビトールなどのエーテル類、酢酸、無水酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、無水プロピオン酸、酢酸エチル、炭酸ブチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチル燐酸トリアミド、燐酸トリメチルなどの酸及び酸誘導体、アセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類、ニトロメタン、ニトロベンゼンなどのニトロ化合物、ジメチルスルホキシド、スルホランなどの含硫化合物、水などが挙げられ、必要に応じて、これらは適宜組合せて用いられる。
溶剤を用いる場合、一般に、溶剤の量が多くなると反応の効率が低下し、反対に少なくなると、均一に加熱・攪拌するのが困難になったり、副反応が起り易くなる。したがって、溶剤の量を重量比で原料化合物全体の100倍まで、通常、5乃至50倍にするのが望ましい。原料化合物の種類や反応条件にもよるけれども、反応は10時間以内、通常、0.5乃至5時間で完結する。反応の進行は、例えば、薄層クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーなどの汎用の方法によってモニターすることができる。化学式1乃至化学式29で表されるこの発明のクマリン化合物は、この方法によるか、この方法に準じて所望量を製造することができる。また、環状構造の飽和メチレン基が脱水素された、例えば、化学式30及び化学式31で表されるこの発明のクマリン化合物は、それぞれ、化学式3、又は化学式15で表されるクマリン化合物を脱水素反応させることによって所望量を得ることができる。なお、一般式3乃至一般式6で表される化合物は、いずれも、汎用の方法によって得ることができる。なお、一般式3及び一般式4におけるX乃至Xは適宜の脱離基であり、通常、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、クロロ基、ヨード基などのハロゲン基、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基などの脂肪族カルボン酸残基又は芳香族カルボン酸残基が採用される。
斯くして得られるクマリン化合物は、用途によっては反応混合物のまま用いられることもあるけれども、通常、使用に先立って、例えば、溶解、分液、傾斜、濾過、抽出、濃縮、薄層クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、蒸留、昇華、結晶化などの類縁化合物を精製するための汎用の方法により精製され、必要に応じて、これらの方法は組合せて適用される。この発明のクマリン化合物を、例えば、色素レーザーにおけるレーザー作用物質として用いる場合には、使用に先立って、例えば、蒸留、結晶化及び/又は昇華などの方法により高度に精製しておくのが望ましい。
このうち、昇華は、1回の操作で高純度の結晶が容易に得られるうえに、操作に伴うクマリン化合物の損失が少なく、しかも、溶剤が結晶中に取り込まれることがないので、特に優れている。適用する昇華方法は、常圧昇華法であっても減圧昇華法であってもよいが、通常、後者の減圧昇華法が適用される。この発明のクマリン化合物を減圧昇華するには、例えば、適量のクマリン化合物を昇華精製装置内へ仕込み、装置内を10−2Torrを下回る減圧、好ましくは、10−3Torr以下に保ちながら、クマリン化合物が分解しないように、融点を下回るできるだけ低い温度で加熱する。昇華精製へ供するクマリン化合物の純度が比較的低い場合には、不純物が混入しないように、減圧度や加熱温度を加減することによって昇華速度を抑え、また、クマリン化合物が昇華し難い場合には、昇華精製装置内へ希ガスなどの不活性ガスを通気することによって昇華を促進する。昇華によって得られる結晶の大きさは、昇華精製装置内における凝縮面の温度を加減することによって調節することができ、凝縮面を加熱温度よりも僅かに低い温度に保ち、徐々に結晶化させると比較的大きな結晶が得られる。
この発明によるクマリン化合物の用途について説明すると、この発明のクマリン化合物は、既述のとおり、可視領域に吸収極大を有し、分子吸光係数も大きいことから、重合性化合物を可視光へ露光させることによって重合させるための材料、太陽電池を増感させるための材料、光学フィルター、光記録媒体における光吸収材料、さらには、諸種の衣料を染色するための材料として多種多様の用途を有する。とりわけ、この発明のクマリン化合物の多くは、その吸収極大波長が、例えば、アルゴンイオンレーザー、クリプトンイオンレーザーなどの気体レーザー、CdS系レーザーなどの半導体レーザー、分布帰還型若しくはブラッグ反射型Nd−YAGレーザーなどの固体レーザーをはじめとする、波長500nm付近、詳細には、450乃至550nmに発振線を有する汎用可視レーザーの発振波長に近接していることから、斯かる可視レーザーを露出光源とする光重合性組成物に光増感剤として配合することによって、ファクシミリ、複写機、プリンターなどの情報記録の分野や、フレキソ製版、グラビア製版などの印刷の分野、さらには、フォトレジストなどの印刷回路の分野において極めて有利に用いることができる。
また、この発明のクマリン化合物を、必要に応じて、紫外領域、可視領域及び/又は赤外領域の光を吸収する他の材料の1又は複数とともに、衣料一般や、衣料以外の、例えば、ドレープ、レース、ケースメント、プリント、ベネシャンブラインド、ロールスクリーン、シャッター、のれん、毛布、布団、布団地、布団カバー、シーツ、座布団、枕、枕カバー、クッション、マット、カーペット、寝袋、テント、自動車の内装材、ウインドガラス、窓ガラスなどの建寝装用品、紙おむつ、おむつカバー、眼鏡、モノクル、ローネットなどの保健用品、靴の中敷、靴の内張地、鞄地、風呂敷、傘地、パラソル、ぬいぐるみ、照明装置やブラウン管ディスプレー、液晶ディスプレー、プラズマディスプレーなどを用いる情報表示装置用のフィルター類、パネル類及びスクリーン類、サングラス、サンルーフ、電子レンジ、オーブンなどの覗き窓、さらには、これらの物品を包装、充填又は収容するための包装用材、充填用材、容器などに用いるときには、生物や物品における自然光や人工光などの環境光による障害や不都合を防止したり低減することができるだけではなく、物品の色度、色調、色彩、風合などを整えたり、物品から反射したり透過する光を所望の色バランスに整えることができる実益がある。
さらに、この発明のクマリン化合物は、可視領域に螢光極大などの発光極大を有し、励起すると可視光を発光することから、斯かる性質を具備する有機化合物を必要とする、例えば、色素レーザーにおけるレーザー作用物質としても有用である。この発明のクマリン化合物を色素レーザーに用いるときには、公知の色素系レーザー発振装置を構築する場合と同様に精製し、適宜溶剤に溶解し、必要に応じて、溶液のpHを適宜レベルに調整した後、レーザー発振装置における色素セル内へ封入する。この発明のクマリン化合物は、類縁化合物と比較して、可視領域において極めて広い波長域で増幅利得が得られるばかりか、耐熱性、耐光性が大きく、長時間用いても劣化し難い特徴がある。
この発明によるクマリン化合物の発光能を適用し得る他の用途としては、例えば、酵素反応、抗原抗体反応、細胞内外における信号伝達、蛋白質同士の複合体形成、蛋白質と核酸間又は核酸同士のハイブリダイゼーションなどの、生体起源の物質間にみられる特異的な反応を利用する定性分析、定量分析において、酵素、基質、抗原、抗体、可溶性受容体、蛋白質、糖脂質、核酸一般などを標識するための発光剤としての用途が挙げられる。この発明による標識された生体物質は、例えば、研究や診断の分野において極めて有用である。
以下、この発明の実施の形態につき、実施例に基づいて説明する。
実施例1 クマリン化合物
反応容器に酢酸30mlをとり、化学式32で表される化合物10.0gと化学式33で表される化合物5.1gとをとり、3時間加熱還流した。反応混合物を冷却した後、析出した結晶を濾取し、クロロホルム/メタノール混液を用いて再結晶したところ、化学式3で表されるこの発明のクマリン化合物の黄色結晶が2.3g得られた。
化学式32:
Figure 0004473572
化学式33:
Figure 0004473572
結晶の一部をとり、常法にしたがってジクロロメタン溶液における可視吸収スペクトル及び螢光スペクトルを測定したところ、それぞれ、波長397nm(ε=4.55×10)及び447nmに吸収極大及び螢光極大が観察された。図1に実線で示したのが、本例のクマリン化合物の可視吸収スペクトルである。さらに、常法にしたがってクロロホルム−d溶液におけるH−核磁気共鳴スペクトルを測定したところ、化学シフトδ(ppm、TMS)が1.36(12H、s)、1.59(12H、s)、1.46乃至1.86(8H、m)、3.18乃至3.29(8H、m)、3.88(4H、s)及び7.38(2H、s)の位置にピークが観察された。さらに、常法にしたがってDSC分析したところ、本例のクマリン化合物は、300℃以下の温度で、実質的な吸発熱や重量減少を示さなかった。このことは、本例のクマリン化合物の耐熱性が著しく大きいことを物語っている。
別途、本例のクマリン化合物と同様のクマリン骨格を有する、化学式34で表される類縁化合物につき、同様にして可視吸収スペクトルを測定した。類縁化合物は、図1に破線で示したとおり、波長379nm(ε=1.99×10)に吸収極大を示した。図1の可視吸収スペクトルとこれらの分子吸光係数は、本例のクマリン化合物が、化学式34で表される類縁化合物と比較して、ほぼ同様の波長域の可視光を2倍強の効率で吸収することを物語っている。また、このことは、本例のクマリン化合物においては、環状構造を形成しつつ、互いに結合し合ったクマリン骨格を有する原子団が、互いに電子共鳴することなく、各々独立した吸光、発色団として機能することを物語っている。なお、DSC分析によると、化学式34で表される類縁化合物は、160℃付近に融点を有し、200℃を越えると、重量が急激に減少した。
化学式34:
Figure 0004473572
耐熱性が大きく、可視領域に吸収極大と螢光極大を有する本例のクマリン化合物は、光吸収剤、発光剤として、光化学的重合、太陽電池、光学フィルター、染色、色素レーザー、分析をはじめとする諸分野において有用である。
実施例2 クマリン化合物
化学式32で表される化合物に代えて化学式35で表される化合物を用いた以外は実施例1におけると同様に反応させたところ、化学式1で表されるこの発明のクマリン化合物が得られた。
化学式35:
Figure 0004473572
可視領域に吸収極大と螢光極大を有する本例のクマリン化合物は、光吸収剤、発光剤として、光化学的重合、太陽電池、光学フィルター、染色、色素レーザー、分析をはじめとする諸分野において有用である。
実施例3 クマリン化合物
化学式33で表される化合物に代えて化学式36で表される化合物を用いた以外は実施例1におけると同様に反応させたところ、化学式10で表されるこの発明のクマリン化合物が得られた。
化学式36:
Figure 0004473572
可視領域に吸収極大と螢光極大を有する本例のクマリン化合物は、光吸収剤、発光剤として、光化学的重合、太陽電池、光学フィルター、染色、色素レーザー、分析をはじめとする諸分野において有用である。
実施例4 クマリン化合物
化学式32及び化学式33で表される化合物に代えて、それぞれ、化学式35及び化学式37で表される化合物を用いた以外は実施例1におけると同様に反応させたところ、化学式15で表されるこの発明のクマリン化合物が得られた。
化学式37:
Figure 0004473572
可視領域に吸収極大と螢光極大を有する本例のクマリン化合物は、光吸収剤、発光剤として、光化学的重合、太陽電池、光学フィルター、染色、色素レーザー、分析をはじめとする諸分野において有用である。
実施例5 クマリン化合物
化学式33で表される化合物に代えて化学式38で表される化合物を用いた以外は実施例1におけると同様に反応させたところ、化学式25で表されるこの発明のクマリン化合物が得られた。
化学式38:
Figure 0004473572
可視領域に吸収極大と螢光極大を有する本例のクマリン化合物は、光吸収剤、発光剤として、光化学的重合、太陽電池、光学フィルター、染色、色素レーザー、分析をはじめとする諸分野において有用である。
実施例6 クマリン化合物
化学式33で表される化合物に代えて化学式39で表される化合物を用いた以外は実施例1におけると同様に反応させたところ、化学式26で表されるこの発明のクマリン化合物が得られた。
化学式39:
Figure 0004473572
可視領域に吸収極大と螢光極大を有する本例のクマリン化合物は、光吸収剤、発光剤として、光化学的重合、太陽電池、光学フィルター、染色、色素レーザー、分析をはじめとする諸分野において有用である。
実施例7 クマリン化合物
反応容器にブタノール300mlをとり、化学式3で表されるクマリン化合物6.2gとクロラニル15.0gを加え、3時間加熱環流した後、溶剤を留去した。残渣をクロロホルムに溶解し、弱アルカリ水で洗浄し、傾斜により分液し、有機層を採取し、溶剤を留去した後、析出した結晶を採取し、酢酸エチルで再結晶したところ、化学式30で表されるクマリン化合物の結晶が3.5g得られた。
可視領域に吸収極大と螢光極大を有し、安定で、耐環境性が大きい本例のクマリン化合物は、光吸収剤、発光剤として、光化学的重合、太陽電池、光学フィルター、染色、色素レーザー、分析をはじめとする諸分野において有用である。
実施例8 クマリン化合物
化学式3で表されるクマリン化合物に代えて化学式15で表されるクマリン化合物を用いた以外は実施例7におけると同様に反応させたところ、化学式31で表されるクマリン化合物が得られた。
可視領域に吸収極大と螢光極大を有し、安定で、耐環境性が大きい本例のクマリン化合物は、光吸収剤、発光剤として、光化学的重合、太陽電池、光学フィルター、染色、色素レーザー、分析をはじめとする諸分野において有用である。
実施例9 クマリン化合物
実施例1乃至実施例8の方法により得た8種類のクマリン化合物のいずれかを水冷式昇華精製装置内へ仕込み、常法にしたがって、装置内を減圧に保ちながら加熱することによってそれぞれ昇華精製した。
本例のクマリン化合物は、いずれも、光吸収能、発光能を有する高純度の有機化合物を必要とする諸分野において有利に用いることができる。
なお、この発明のクマリン化合物は、構造によって仕込み条件や収率に若干の違いはあるものの、例えば、上記以外の化学式1乃至化学式31で表されるものを含めて、いずれも、実施例1乃至実施例9の方法によるか、あるいは、それらの方法に準じて所望量を製造することができる。
次に、この発明によるクマリン化合物の光増感能につき、実験に基づいて説明する。
実験例 クマリン化合物の光増感能
常法にしたがって、エチルセロソルブ900重量部に光重合性モノマーとしてペンタエリスリトールアクリレート100重量部、バインダー樹脂としてアクリル酸−メタアクリル酸共重合体100重量部、重合開始剤として3,3´,4,4´−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン8重量部をそれぞれ配合し、さらに、光増感剤として、実施例1の方法により得た化学式3で表されるこの発明のクマリン化合物を2重量部配合することによって光重合性組成物を調製した。
常法にしたがって、この組成物を表面処理した砂目立アルミ板上に均一に塗布して感光層を形成した後、酸素による重合阻害を防止すべく、感光層の表面にポリビニルアルコール層を形成した。この感光層にグレースケールを密着させて3kW超高圧水銀灯を設置し、シャープカットオフフィルター(商品名『Y47』及び『Y52』、東芝硝子株式会社製造)、干渉フィルター(商品名『KL49』及び『KL54』、東芝硝子株式会社製造)及び熱線カットフィルター(商品名『HA30』、ホーヤ株式会社製造)を組合せて得た波長532nm(Nd−YAGレーザーの第二高調波に相当)の可視光を照射した。その後、常法にしたがって、アルカリ系現像液により現像した後、式1に示す数式にステップタブレットn段目における透過率T、露出時間t及び露出強度Iをそれぞれ代入し、光硬化したステップの段数から感度を計算した。併行して、この発明によるクマリン化合物に代えて化学式34で表される類縁化合物を用いる光重合性組成物を調製し、これを上記と同様に処置して対照とした。結果を表1に示す。
式1:
E(mJ/cm)=Io(mJ/cm・秒)×Tn×t(秒)
Figure 0004473572
表1の結果に見られるとおり、実験に供したこの発明によるクマリン化合物は、光重合性組成物において、類縁化合物の3倍近くもの高感度を発揮した。この事実は、この発明によるクマリン化合物が、重合性化合物や重合開始剤を増感するための材料として有用であることを裏付けている。
産業上の利用可能性
以上説明したとおり、この発明は新規な有機化合物の創製と、その産業上有用な性質の発見に基づくものである。この発明のクマリン化合物は、可視領域に吸収極大を有し、分子吸光係数も大きいことから、光吸収剤として光化学的重合、太陽電池、光学フィルター、染色などの諸分野において有利に用いることができる。さらに、この発明のクマリン化合物は、可視領域に発光極大を有し、励起すると可視光を発光することから、発光剤として色素レーザー、分析などの諸分野において有利に用いることができる。
斯かるクマリン化合物は、フェノール化合物と1,3−ジケトン化合物とを反応させる工程を経由するこの発明の製造方法により所望量を得ることができる。
斯くも顕著な作用効果を奏するこの発明は、斯界に貢献すること誠に多大な、意義のある発明であると言える。
【図面の簡単な説明】
図1は、この発明によるクマリン化合物(実線)と類縁化合物(破線)の可視吸収スペクトルである。Technical field
The present invention relates to a coumarin compound, and more particularly to a novel coumarin compound useful as a light absorber and a luminescent agent.
Background art
With the advent of the information era, photochemical polymerization has been frequently used in a wide variety of fields. Now, its application goes beyond the field of synthetic resins to paints, printing plates, printed circuits, and integration. It has extended to the field of information recording such as circuits and electronic equipment. Photochemical polymerization is a technique for polymerizing a polymerizable compound by light irradiation. Broadly speaking, photopolymerization that initiates polymerization by direct light irradiation and activation of the polymerizable compound, and a photosensitizer There is photosensitization polymerization in which a polymerizable compound is polymerized by irradiating light in a coexisting state to generate active species of a photosensitizer. In any photochemical polymerization, the start and stop of polymerization can be controlled by blinking of the exposure light source, and the polymerization degree and polymerization rate can be easily controlled by selecting the intensity and wavelength of the exposure light source. Moreover, since photochemical polymerization generally has a low polymerization initiation energy, it can be polymerized even at low temperatures. In the field of information recording such as printing plates and holography, such advantages of photochemical polymerization have been bought, and visible light such as second harmonics such as argon ion laser, helium ion laser, and Nd-YAG laser. The demand for photopolymerizable compositions that can be polymerized by irradiating is rapidly increasing.
Since most of the polymerizable compounds and polymerization initiators blended in the photopolymerizable composition absorb only ultraviolet rays, a photosensitizer is essential when attempting to polymerize the photopolymerizable composition with visible light. It becomes a technical element. The characteristics that the photosensitizer should have include a large molecular extinction coefficient in the visible region (hereinafter, the molecular extinction coefficient may be abbreviated as “ε”), and increases the number of polymerizable compounds and polymerization initiators. It can be perceived, the sensitization efficiency is high, the solubility in a solvent and the compatibility with other compounding components are excellent, and the stability. Representative photosensitizers include, for example, merocyanine dyes disclosed in JP-A No. 54-151024, cyanine dyes disclosed in JP-A No. 58-29803, and JP-A No. 59-56403. Disclosed stilbene dyes, coumarin derivatives disclosed in JP-A-63-23901, methylene blue derivatives disclosed in JP-A-64-33104, pyran derivatives disclosed in JP-A-6-329654, etc. However, all of these have advantages and disadvantages, and no one that can always exhibit various characteristics as described above has been found. Therefore, in the field of new application of photochemical polymerization, for example, in the field of information recording and electronic equipment, a material other than a photosensitizer such as a polymerizable compound and a binder resin is first selected, and then The present situation is that a variety of organic compounds that are suitable for those polymerizable compounds and polymerization initiators are searched by trial and error.
In view of such circumstances, an object of the present invention is to provide a novel organic compound that absorbs visible light, thereby expanding the range of photosensitizers that can be selected in preparing a photopolymerizable composition. This is the issue.
Disclosure of the invention
In order to solve this problem, the present inventor paid attention to a coumarin compound, and intensively researched and searched. As a result, two or more atomic groups having a coumarin skeleton and capable of absorbing visible light have a cyclic structure. The coumarin compounds formed by bonding with each other have a maximum absorption in the visible region, a large molecular extinction coefficient in the visible region, and absorbs visible light efficiently. It has been found that it is extremely useful as a material for sensitizing a polymerization initiator. In addition, it has been found that such a coumarin compound has an emission maximum in the visible region and emits visible light when excited, and thus can be advantageously used in various fields that require an organic compound having such properties. .
That is, the present invention provides a coumarin compound in which two or more atomic groups having the coumarin skeleton and capable of absorbing visible light are bonded to each other while forming a cyclic structure. Is a solution.
Furthermore, this invention solves the said subject by providing the light absorber containing such a coumarin compound.
Furthermore, this invention solves the said subject by providing the light-emitting agent containing such a coumarin compound.
Furthermore, this invention solves the said subject by providing the manufacturing method of the coumarin compound which goes through the process of making a phenol compound and a 1, 3- diketone compound react.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The embodiment of the present invention will be described. As described above, the present invention includes a coumarin skeleton, and two or more atomic groups that are the same or different from each other capable of absorbing visible light form a cyclic structure, while forming a cyclic structure. The present invention relates to a coumarin compound formed by bonding. The atomic group in the present invention has a coumarin skeleton (also called benzo-α-pyrone, which corresponds to a cis-type α-hydroxycinnamic acid lactone), and each atomic group itself has visible light, In particular, it means one that can absorb light having a wavelength of 380 to 780 nm. Such atomic groups contain or do not contain hetero atoms such as silicon atom, nitrogen atom, oxygen atom, sulfur atom, selenium atom, tellurium atom, for example, methylene group, ethylene group, trimethylene group, tetramethylene group, oxy group , A methylenedioxy group, an ethylenedioxy group, a triethylenedioxy group, a thio group, an imino group, a silanylene group and the like to form a cyclic structure, preferably a 4-membered ring to an 8-membered ring, Combine to produce a coumarin compound according to the invention as a single molecule. Although it depends on the application, for example, when used as a photosensitizer in a luminescent agent, photochemical polymerization, solar cell, etc., it has a coumarin skeleton as a plurality of atomic groups, but adopts those having different absorption ranges. When these atomic groups are linked by a cyclic structure that does not have conjugated multiple bonds and does not cause substantial electronic resonance between the atomic groups, each atomic group has a different absorption range while being in the same molecule. As a result, the wavelength region in which the coumarin compound according to the present invention can act as a light absorber and a luminescent agent can be appropriately adjusted or expanded. In addition, although both have a coumarin skeleton as a plurality of atomic groups, the same absorption range is adopted for each atomic group, but these atomic groups do not have conjugated multiple bonds, and the atomic groups substantially form electrons. When linked by a ring structure that does not resonate, the wavelength range in which the coumarin compound can act as an absorber or luminescent agent cannot be adjusted or expanded, but compared with those having only one such atomic group in the molecule. Thus, the light absorption and coloring ability per molecule can be increased.
More specific examples of the coumarin compound according to the present invention include those represented by the general formula 1 or the general formula 2.
General formula 1:
Figure 0004473572
General formula 2:
Figure 0004473572
In general formula 1 and general formula 2, R 1 To R 8 Each independently represents a hydrogen atom or an appropriate substituent. R 1 To R 8 Examples of the substituent in the group include methyl group, ethyl group, propyl group, isopropyl group, 1-propenyl group, 2-propenyl group, 2-propynyl group, isopropenyl group, butyl group, isobutyl group, sec-butyl group, tert-butyl group, 2-butenyl group, 1,3-butadienyl group, pentyl group, isopentyl group, neopentyl group, tert-pentyl group, 2-pentenyl group, 2-pentene-4-ynyl group, hexyl group, isohexyl group , Aliphatic hydrocarbon groups such as heptyl group, octyl group, nonyl group, decyl group, dodecyl group, alicyclic hydrocarbon groups such as cyclopropyl group, cyclobutyl group, cyclopentyl group, cyclohexyl group, cyclohexenyl group, phenyl group , O-tolyl group, m-tolyl group, p-tolyl group, xylyl group, mesityl group, o- Aromatic hydrocarbon groups such as menyl group, m-cumenyl group, p-cumenyl group and biphenylyl group, hydrocarbon groups by their combination, halogen groups such as fluoro group, chloro group, bromo group and iodo group, methoxy group, Ethoxy group, propoxy group, isopropoxy group, aryloxy group, butoxy group, isobutoxy group, sec-butoxy group, tert-butoxy group, pentyloxy group, isopentyloxy group, hexyloxy group, phenoxy group, benzyloxy group, etc. Ether group of methoxycarbonyl group, ethoxycarbonyl group, propoxycarbonyl group, acetoxy group, benzoyloxy group, primary amino group, methylamino group, dimethylamino group, ethylamino group, diethylamino group, propylamino Group, dipropylamino group, iso Amino groups such as propylamino group, diisopropylamino group, butylamino group, dibutylamino group, isobutylamino group, sec-butylamino group, tert-butylamino group, pentylamino group, piperidino group, pyridino group, morpholino group, hydroxy group , A carboxy group, a cyano group, a nitro group, and a substituent group thereof.
Z in general formula 1 and general formula 2 1 And Z 2 Represents a cyclic structure in which a plurality of atomic groups having a coumarin skeleton and capable of absorbing visible light are bonded to each other. Preferred cyclic structures include or do not contain heteroatoms such as silicon atom, nitrogen atom, oxygen atom, sulfur atom, selenium atom and tellurium atom, for example, cyclobutadiene ring, cyclopentadiene ring, cyclohexadiene ring, cyclohepta. It is a 4-membered to 8-membered ring such as a diene ring, cyclooctadiene ring, dioxin ring, dihydrodisiline ring (dihydrodisilabenzene ring), dihydropyrazine ring, and among these, a cyclic structure is particularly preferable. While forming, two or more atomic groups bonded to each other do not substantially resonate with each other, for example, cyclobutadiene ring, cyclopenta-1,3-diene ring, cyclohexa-1,4-diene ring, cyclohepta-1 , 4-diene ring, cycloocta-1,5-diene ring, [1,4] dioxin ring, 1,4-dihydro- 1,4] Jishirin ring (1,4-dihydro - [l, 4] Jishirabenzen ring), a cyclic structure having no conjugated multiple bond such as 1,4-dihydro-pyrazine ring. A coumarin compound having a conjugated multiple bond in the cyclic structure does not function as a light-absorbing or chromophore in which each atomic group is independent, but a coumarin compound in which the cyclic structure does not have a saturated methylene group is chemically stable and resistant. Due to its large environmental properties, it is extremely useful in applications where a stable light absorber or luminescent agent is required. In addition, such a cyclic structure is within a range not departing from the object of the present invention, for example, an aliphatic hydrocarbon group such as a methyl group or an ethyl group, an ether group such as a methoxy group or an ethoxy group, a fluoro group, or a chloro group. You may have 1 or more substituents, such as a halogen group and also a hydroxy group and a carboxy group.
Although it depends on the use, a coumarin compound represented by general formula 7 or general formula 8 having an amino group at the 7-position of the coumarin skeleton is particularly preferable as a light absorber or luminescent agent. 8, R 1 , R 2 , R 4 To R 6 And R 8 Each independently represents a hydrogen atom or the same substituent as in formula 1 or formula 2. R 9 To R 12 Are each independently a hydrogen atom or, for example, methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, isobutyl, sec-butyl, tert-butyl, pentyl, isopentyl, neopentyl , Tert-pentyl group, hexyl group, isohexyl group, heptyl group, octyl group, nonyl group, decyl group and other aliphatic hydrocarbon groups, cyclopropyl group, cyclobutyl group, cyclopentyl group, cyclohexyl group, cyclohexenyl group and other fats It represents an aromatic hydrocarbon group such as a cyclic hydrocarbon group, a phenyl group, a biphenylyl group, a naphthyl group, or a combination thereof, and one or more of the hydrogen atoms in such a hydrocarbon group are For example, methoxy group, trifluoromethoxy group, ethoxy group, propoxy group, Ether group such as sopropoxy group, aryloxy group, butoxy group, isobutoxy group, sec-butoxy group, tert-butoxy group, pentyloxy group, isopentyloxy group, hexyloxy group, phenoxy group, benzyloxy group, hydroxy group, It may be substituted with a cyano group or the like. R 9 To R 12 The hydrocarbon groups in include the nitrogen atom to which they are attached and R 2 , R 4 , R 6 Or R 8 May combine with the carbon atom to which is bonded to form, for example, a cyclic structure such as a morpholine ring or a urolidine ring. 2 , R 4 , R 6 And / or R 8 Apparently does not exist. In addition, Z in the general formula 7 and the general formula 8 1 And Z 2 Represents the same 4-membered to 8-membered ring as in General Formula 1 and General Formula 2.
General formula 7:
Figure 0004473572
General formula 8:
Figure 0004473572
Specific examples of the coumarin compound according to the present invention include those represented by chemical formulas 1 to 31. Each of these has an absorption maximum in the visible region, specifically, near a wavelength of 400 nm, usually 350 to 450 nm, and a molecular extinction coefficient of 1 × 10 6. 4 Or more, preferably 3 × 10 4 Since it is large as described above, visible light in such a wavelength range is efficiently absorbed. Many of them have a light emission maximum such as a fluorescence maximum in the visible region, specifically in the vicinity of a wavelength of 450 nm, usually 400 to 500 nm. When excited, they emit visible light in the purple to green range. In addition, many of these coumarin compounds have high heat resistance, and when heated, unlike related compounds, they do not exhibit substantial endothermic heat generation or weight loss at temperatures of 200 ° C. or lower. It is presumed that the cyclic structure in the coumarin compound greatly contributes to the excellent heat resistance of the coumarin compound according to the present invention. The presence / absence of heat absorption / exotherm and weight reduction accompanying heating can be determined by, for example, general-purpose differential calorimetry (hereinafter abbreviated as “DSC analysis”).
Chemical formula 1:
Figure 0004473572
Chemical formula 2:
Figure 0004473572
Chemical formula 3:
Figure 0004473572
Chemical formula 4:
Figure 0004473572
Chemical formula 5:
Figure 0004473572
Chemical formula 6:
Figure 0004473572
Chemical formula 7:
Figure 0004473572
Chemical formula 8:
Figure 0004473572
Chemical formula 9:
Figure 0004473572
Chemical formula 10:
Figure 0004473572
Chemical formula 11:
Figure 0004473572
Chemical formula 12:
Figure 0004473572
Chemical formula 13:
Figure 0004473572
Chemical formula 14:
Figure 0004473572
Chemical formula 15:
Figure 0004473572
Chemical formula 16:
Figure 0004473572
Chemical formula 17:
Figure 0004473572
Chemical formula 18:
Figure 0004473572
Chemical formula 19:
Figure 0004473572
Chemical formula 20:
Figure 0004473572
Chemical formula 21:
Figure 0004473572
Chemical formula 22:
Figure 0004473572
Chemical formula 23:
Figure 0004473572
Chemical formula 24:
Figure 0004473572
Chemical formula 25:
Figure 0004473572
Chemical formula 26:
Figure 0004473572
Chemical formula 27:
Figure 0004473572
Chemical formula 28:
Figure 0004473572
Chemical formula 29:
Figure 0004473572
Chemical formula 30:
Figure 0004473572
Chemical formula 31:
Figure 0004473572
Although the coumarin compound of the present invention can be produced by various methods, a method using a condensation reaction between a phenol compound and a 1,3-diketone compound is advantageous if importance is attached to economy. When this method is used, for example, a compound represented by general formula 3 or general formula 4 and R corresponding to general formula 1 or general formula 2 are used. 1 To R 4 A compound represented by the general formula 5 having R and R corresponding to the general formula 1 or 2 5 To R 8 And a saturated methylene group in the cyclic structure of the produced coumarin compound, if necessary, for example, 2,3,5,6-tetrachloro- quinone-based oxidants such as p-benzoquinone (chloranil) and 2,4-dichloro-5,6-dicyanobenzoquinone, metal oxides such as manganese dioxide, lead tetraacetate, mercury acetate, potassium hexacyanoferrate, palladium acetate, palladium The coumarin compound of the present invention is produced in a good yield by carrying out the dehydrogenation reaction in the presence of a catalytic dehydrogenation catalyst such as an iron / iron type or rhodium / alumina type.
General formula 3:
Figure 0004473572
General formula 4:
Figure 0004473572
General formula 5:
Figure 0004473572
General formula 6:
Figure 0004473572
That is, an appropriate amount of each of the compounds represented by the general formula 5 and the general formula 6 is taken together with the compound represented by the general formula 3 or 4 in the reaction vessel (usually about equimolar amount), and the solvent is appropriately used as necessary. Dissolved, for example, sodium hydroxide, potassium hydroxide, sodium carbonate, potassium carbonate, sodium bicarbonate, sodium acetate, ammonia, triethylamine, piperidine, pyridine, pyrrolidine, aniline, N, N-dimethylaniline, N, N-diethyl Basic compounds such as aniline, acidic compounds such as hydrochloric acid, sulfuric acid, nitric acid, acetic acid, acetic anhydride, trifluoroacetic acid, p-toluenesulfonic acid, methanesulfonic acid, trifluoroacetic acid, ammonium chloride, zinc chloride, tin tetrachloride, After adding a Lewis acid compound such as titanium tetrachloride, heat and agitate by heating under reflux. It is reacted at a temperature above ambient temperature or ambient temperature with.
Examples of the solvent include hydrocarbons such as pentane, hexane, cyclohexane, octane, benzene, toluene, xylene, carbon tetrachloride, chloroform, 1,2-dichloroethane, 1,2-dibromoethane, trichloroethylene, tetrachloroethylene, chlorobenzene, Halogens such as bromobenzene and α-dichlorobenzene, methanol, ethanol, 1-propanol, 2-propanol, 1-butanol, 2-butanol, isobutyl alcohol, isopentyl alcohol, cyclohexanol, ethylene glycol, propylene glycol, 2- Alcohols and phenols such as methoxyethanol, phenol, benzyl alcohol, cresol, diethylene glycol, triethylene glycol, glycerin, die Ethers such as ruether, diisopropyl ether, tetrahydrofuran, tetrahydropyran, 1,4-dioxane, anisole, 1,2-dimethoxyethane, diethylene glycol dimethyl ether, dicyclohexyl-18-crown-6, methyl carbitol, ethyl carbitol, Acetic acid, acetic anhydride, trichloroacetic acid, trifluoroacetic acid, propionic anhydride, ethyl acetate, butyl carbonate, ethylene carbonate, propylene carbonate, formamide, N-methylformamide, N, N-dimethylformamide, N-methylacetamide, N, N -Acids and acid derivatives such as dimethylacetamide, hexamethylphosphoric triamide, trimethyl phosphate, nitriles such as acetonitrile, propionitrile, succinonitrile, benzonitrile, nitromes Examples thereof include nitro compounds such as tan and nitrobenzene, sulfur-containing compounds such as dimethyl sulfoxide and sulfolane, water, and the like, and these are used in combination as necessary.
In the case of using a solvent, generally, when the amount of the solvent increases, the efficiency of the reaction decreases. On the other hand, when the amount of the solvent decreases, it becomes difficult to uniformly heat and stir or a side reaction tends to occur. Therefore, it is desirable that the amount of the solvent is up to 100 times the weight of the raw material compound, usually 5 to 50 times. Although depending on the type of raw material compound and reaction conditions, the reaction is completed within 10 hours, usually 0.5 to 5 hours. The progress of the reaction can be monitored by a general method such as thin layer chromatography, gas chromatography, high performance liquid chromatography and the like. The coumarin compound of the present invention represented by Chemical Formula 1 to Chemical Formula 29 can be produced in a desired amount by this method or according to this method. The saturated methylene group having a cyclic structure is dehydrogenated. For example, the coumarin compound of the present invention represented by the chemical formula 30 and the chemical formula 31 is dehydrogenated to the coumarin compound represented by the chemical formula 3 or the chemical formula 15, respectively. The desired amount can be obtained. Any of the compounds represented by general formulas 3 to 6 can be obtained by a general-purpose method. X in general formula 3 and general formula 4 1 To X 4 Is an appropriate leaving group, and usually an alkoxy group such as a methoxy group or an ethoxy group, a halogen group such as a chloro group or an iodo group, an aliphatic carboxylic acid residue or an aromatic carboxylic acid such as an acetoxy group or a benzoyloxy group Residues are employed.
Although the coumarin compound thus obtained may be used as the reaction mixture depending on the application, it is usually prior to use, for example, dissolution, separation, decantation, filtration, extraction, concentration, thin layer chromatography, It refine | purifies by the general purpose method for purifying related compounds, such as a gas chromatography, a high performance liquid chromatography, distillation, sublimation, crystallization, and these methods are applied in combination as needed. When the coumarin compound of the present invention is used as, for example, a laser active substance in a dye laser, it is desirable to highly purify it by a method such as distillation, crystallization and / or sublimation before use.
Among these, sublimation is particularly excellent because high-purity crystals can be easily obtained by a single operation, and there is little loss of coumarin compounds accompanying the operation, and the solvent is not taken into the crystals. Yes. The sublimation method to be applied may be a normal pressure sublimation method or a reduced pressure sublimation method, but the latter reduced pressure sublimation method is usually applied. In order to sublimate the coumarin compound of the present invention under reduced pressure, for example, an appropriate amount of coumarin compound is charged into a sublimation purification apparatus, -2 Reduced pressure below Torr, preferably 10 -3 Heating is performed at a temperature as low as possible below the melting point so as not to decompose the coumarin compound while maintaining the pressure below Torr. When the purity of the coumarin compound to be subjected to sublimation purification is relatively low, the sublimation rate is suppressed by adjusting the degree of vacuum and heating temperature so that impurities are not mixed, and when the coumarin compound is difficult to sublimate, Sublimation is promoted by passing an inert gas such as a rare gas into the sublimation purification apparatus. The size of the crystals obtained by sublimation can be adjusted by adjusting the temperature of the condensation surface in the sublimation purification apparatus. When the condensation surface is kept at a temperature slightly lower than the heating temperature and gradually crystallized, Relatively large crystals are obtained.
The use of the coumarin compound according to the present invention will be explained. As described above, the coumarin compound of the present invention has an absorption maximum in the visible region and a large molecular extinction coefficient, so that the polymerizable compound is exposed to visible light. It has a wide variety of uses as a material for polymerizing, a material for sensitizing a solar cell, an optical filter, a light absorbing material in an optical recording medium, and a material for dyeing various types of clothing. In particular, many of the coumarin compounds of the present invention have an absorption maximum wavelength of, for example, a gas laser such as an argon ion laser or a krypton ion laser, a semiconductor laser such as a CdS laser, a distributed feedback type or a Bragg reflection type Nd-YAG laser. Since it is close to the oscillation wavelength of a general-purpose visible laser having an oscillation line at 450 to 550 nm, including a solid-state laser such as a solid-state laser, photopolymerization using such a visible laser as an exposure light source Incorporated as a photosensitizer into a photosensitive composition, the field of information recording such as facsimiles, copiers and printers, the field of printing such as flexographic and gravure plates, and the field of printed circuits such as photoresists Can be used very advantageously.
In addition, the coumarin compound of the present invention is optionally used in combination with one or more of other materials that absorb light in the ultraviolet region, visible region, and / or infrared region, as well as general clothing other than clothing, such as drape. Lace, casement, print, venetian blind, roll screen, shutter, goodwill, blanket, duvet, duvet cover, bedsheet, cushion, pillowcase, pillowcase, cushion, mat, carpet, sleeping bag, tent, automotive Interior materials, bedding products such as window glass and window glass, paper diapers, diaper covers, health supplies such as eyeglasses, monocles, ronet, shoe insoles, shoe linings, saddles, furoshiki, umbrellas, Filters for information display devices using parasols, stuffed animals, lighting devices, cathode ray tube displays, liquid crystal displays, plasma displays, etc. , Panels and screens, sunglasses, sunroofs, microwave ovens, ovens and other viewing windows, as well as packaging materials, filling materials, containers, etc. Not only can prevent or reduce obstacles and inconveniences caused by environmental light such as natural light and artificial light in the article, but also adjust the chromaticity, color tone, color, and texture of the article, and reflect or transmit light from the article. There is an actual advantage that can be adjusted to a desired color balance.
Furthermore, since the coumarin compound of the present invention has a light emission maximum such as a fluorescence maximum in the visible region and emits visible light when excited, an organic compound having such properties is required. For example, a dye laser It is also useful as a laser active substance. When the coumarin compound of the present invention is used in a dye laser, it is purified in the same manner as in the case of constructing a known dye-based laser oscillation device, dissolved in a solvent as appropriate, and the pH of the solution is adjusted to an appropriate level as necessary. And encapsulating in a dye cell in a laser oscillation device. The coumarin compound of the present invention has not only an amplification gain in an extremely wide wavelength region in the visible region but also a large heat resistance and light resistance, and has a feature that it is not easily deteriorated even when used for a long time as compared with the related compound.
Other uses to which the luminescent ability of the coumarin compound according to the present invention can be applied include, for example, enzyme reaction, antigen-antibody reaction, signal transmission inside and outside cells, formation of complex between proteins, hybridization between protein and nucleic acid, or between nucleic acids For labeling enzymes, substrates, antigens, antibodies, soluble receptors, proteins, glycolipids, nucleic acids in general, etc. in qualitative analysis and quantitative analysis using specific reactions between substances of biological origin, etc. The use as a luminescent agent is mentioned. The labeled biological material according to the present invention is extremely useful, for example, in the field of research and diagnosis.
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described based on examples.
Example 1 Coumarin Compound
30 ml of acetic acid was placed in a reaction vessel, 10.0 g of the compound represented by Chemical Formula 32 and 5.1 g of the compound represented by Chemical Formula 33 were taken and heated to reflux for 3 hours. After cooling the reaction mixture, the precipitated crystals were collected by filtration and recrystallized using a chloroform / methanol mixture, whereby 2.3 g of yellow crystals of the coumarin compound of the present invention represented by Chemical Formula 3 were obtained.
Chemical formula 32:
Figure 0004473572
Chemical formula 33:
Figure 0004473572
A portion of the crystal was taken and the visible absorption spectrum and the fluorescence spectrum in a dichloromethane solution were measured according to a conventional method. The wavelength was 397 nm (ε = 4.55 × 10 6 4 ) And 447 nm, an absorption maximum and a fluorescence maximum were observed. A solid line in FIG. 1 shows a visible absorption spectrum of the coumarin compound of this example. Furthermore, in a chloroform-d solution according to a conventional method 1 When the H-nuclear magnetic resonance spectrum was measured, the chemical shift δ (ppm, TMS) was 1.36 (12H, s), 1.59 (12H, s), 1.46 to 1.86 (8H, m). Peaks were observed at positions 3.18 to 3.29 (8H, m), 3.88 (4H, s) and 7.38 (2H, s). Furthermore, when the DSC analysis was performed according to a conventional method, the coumarin compound of this example did not show substantial endothermic heat generation or weight loss at a temperature of 300 ° C. or lower. This indicates that the heat resistance of the coumarin compound of this example is remarkably high.
Separately, a visible absorption spectrum was measured in the same manner for a similar compound represented by Chemical Formula 34 having the same coumarin skeleton as the coumarin compound of this example. The analogous compound has a wavelength of 379 nm (ε = 1.99 × 10 6) as shown by the broken line in FIG. 4 ) Shows the absorption maximum. The visible absorption spectrum of FIG. 1 and these molecular extinction coefficients indicate that the coumarin compound of this example absorbs visible light in almost the same wavelength range with a little more than twice the efficiency compared to the related compound represented by Chemical Formula 34. Tells you to do. In addition, this indicates that in the coumarin compound of this example, the atomic groups having coumarin skeletons bonded to each other while forming a cyclic structure function as independent light absorption and chromophores without electronic resonance with each other. Tells you to do. According to DSC analysis, the related compound represented by Chemical Formula 34 had a melting point in the vicinity of 160 ° C., and when it exceeded 200 ° C., the weight decreased rapidly.
Chemical formula 34:
Figure 0004473572
The coumarin compound of this example, which has high heat resistance and has an absorption maximum and fluorescence maximum in the visible region, includes photochemical polymerization, solar cells, optical filters, dyeing, dye laser, analysis, etc. as a light absorber and luminescent agent. It is useful in various fields.
Example 2 Coumarin Compound
When the reaction was carried out in the same manner as in Example 1 except that the compound represented by the chemical formula 35 was used instead of the compound represented by the chemical formula 32, a coumarin compound of the present invention represented by the chemical formula 1 was obtained.
Chemical formula 35:
Figure 0004473572
The coumarin compound of this example having an absorption maximum and a fluorescence maximum in the visible region is useful in various fields including photochemical polymerization, solar cells, optical filters, dyeing, dye laser, and analysis as a light absorber and luminescent agent. It is.
Example 3 Coumarin Compound
When the reaction was carried out in the same manner as in Example 1 except that the compound represented by Chemical Formula 36 was used instead of the compound represented by Chemical Formula 33, a coumarin compound of the present invention represented by Chemical Formula 10 was obtained.
Chemical formula 36:
Figure 0004473572
The coumarin compound of this example having an absorption maximum and a fluorescence maximum in the visible region is useful in various fields including photochemical polymerization, solar cells, optical filters, dyeing, dye laser, and analysis as a light absorber and luminescent agent. It is.
Example 4 Coumarin Compound
In place of the compound represented by Chemical Formula 32 and Chemical Formula 33, the reaction was carried out in the same manner as in Example 1 except that the compounds represented by Chemical Formula 35 and Chemical Formula 37 were used. The inventive coumarin compound was obtained.
Chemical formula 37:
Figure 0004473572
The coumarin compound of this example having an absorption maximum and a fluorescence maximum in the visible region is useful in various fields including photochemical polymerization, solar cells, optical filters, dyeing, dye laser, and analysis as a light absorber and luminescent agent. It is.
Example 5 Coumarin Compound
When the reaction was carried out in the same manner as in Example 1 except that the compound represented by the chemical formula 38 was used instead of the compound represented by the chemical formula 33, a coumarin compound of the present invention represented by the chemical formula 25 was obtained.
Chemical formula 38:
Figure 0004473572
The coumarin compound of this example having an absorption maximum and a fluorescence maximum in the visible region is useful in various fields including photochemical polymerization, solar cells, optical filters, dyeing, dye laser, and analysis as a light absorber and luminescent agent. It is.
Example 6 Coumarin Compound
When the reaction was carried out in the same manner as in Example 1 except that the compound represented by Chemical Formula 39 was used instead of the compound represented by Chemical Formula 33, a coumarin compound of the present invention represented by Chemical Formula 26 was obtained.
Chemical formula 39:
Figure 0004473572
The coumarin compound of this example having an absorption maximum and a fluorescence maximum in the visible region is useful in various fields including photochemical polymerization, solar cells, optical filters, dyeing, dye laser, and analysis as a light absorber and luminescent agent. It is.
Example 7 Coumarin Compound
To the reaction vessel, 300 ml of butanol was added, 6.2 g of a coumarin compound represented by the chemical formula 3 and 15.0 g of chloranil were added and heated under reflux for 3 hours, and then the solvent was distilled off. The residue was dissolved in chloroform, washed with weak alkaline water, separated by decantation, the organic layer was collected, the solvent was distilled off, and the precipitated crystals were collected and recrystallized with ethyl acetate. As a result, 3.5 g of a coumarin compound crystal was obtained.
The coumarin compound of this example, which has absorption maximum and fluorescence maximum in the visible region, is stable and has high environmental resistance, is a photochemical polymerization, solar cell, optical filter, dyeing, dye laser as a light absorber and luminescent agent. It is useful in various fields including analysis.
Example 8 Coumarin Compound
When the reaction was carried out in the same manner as in Example 7 except that the coumarin compound represented by Chemical Formula 15 was used instead of the coumarin compound represented by Chemical Formula 3, a coumarin compound represented by Chemical Formula 31 was obtained.
The coumarin compound of this example, which has absorption maximum and fluorescence maximum in the visible region, is stable and has high environmental resistance, is a photochemical polymerization, solar cell, optical filter, dyeing, dye laser as a light absorber and luminescent agent. It is useful in various fields including analysis.
Example 9 Coumarin Compound
Any one of the eight types of coumarin compounds obtained by the methods of Examples 1 to 8 was charged into a water-cooled sublimation purification apparatus and sublimated and purified by heating while maintaining the interior of the apparatus at a reduced pressure according to a conventional method. .
Any of the coumarin compounds of this example can be advantageously used in various fields that require a high-purity organic compound having light absorption ability and light emission ability.
In addition, although the coumarin compound of this invention has some differences in preparation conditions and yield depending on the structure, for example, those including those represented by chemical formula 1 to chemical formula 31 other than those described above are all examples 1 to A desired amount can be produced by the method of Example 9 or according to those methods.
Next, the photosensitizing ability of the coumarin compound according to the present invention will be described based on experiments.
Experimental example Photosensitizing ability of coumarin compounds
According to a conventional method, 900 parts by weight of ethyl cellosolve, 100 parts by weight of pentaerythritol acrylate as a photopolymerizable monomer, 100 parts by weight of an acrylic acid-methacrylic acid copolymer as a binder resin, and 3,3 ′, 4, as a polymerization initiator 8 parts by weight of 4′-tetra (tert-butylperoxycarbonyl) benzophenone was blended, and 2 coumarin compounds of the present invention represented by the chemical formula 3 obtained by the method of Example 1 were used as photosensitizers. A photopolymerizable composition was prepared by blending parts by weight.
According to a conventional method, this composition is uniformly applied onto a surface-treated grained aluminum plate to form a photosensitive layer, and then a polyvinyl alcohol layer is formed on the surface of the photosensitive layer to prevent polymerization inhibition by oxygen. did. A 3kW ultra-high pressure mercury lamp is installed with this gray scale in close contact with the photosensitive layer, sharp cut-off filters (trade names “Y47” and “Y52” manufactured by Toshiba Glass Co., Ltd.), interference filters (trade names “KL49” and “ KL54 ”(manufactured by Toshiba Glass Co., Ltd.) and heat ray cut filter (trade name“ HA30 ”, manufactured by Hoya Co., Ltd.) are used to irradiate visible light with a wavelength of 532 nm (corresponding to the second harmonic of the Nd-YAG laser) did. Then, after developing with an alkaline developer according to a conventional method, the transmittance T at the nth step of the step tablet is expressed by the formula shown in Formula 1. n , Exposure time t and exposure intensity I 0 Was substituted, and the sensitivity was calculated from the number of steps of the photocured step. In parallel, a photopolymerizable composition using an analogous compound represented by Chemical Formula 34 instead of the coumarin compound according to the present invention was prepared, and this was treated in the same manner as above to serve as a control. The results are shown in Table 1.
Formula 1:
E (mJ / cm 2 ) = Io (mJ / cm 2 ・ Second) × Tn × t (second)
Figure 0004473572
As can be seen from the results in Table 1, the coumarin compound according to the present invention subjected to the experiment exhibited a sensitivity nearly three times as high as that of the related compound in the photopolymerizable composition. This fact confirms that the coumarin compound according to the present invention is useful as a material for sensitizing a polymerizable compound and a polymerization initiator.
Industrial applicability
As described above, the present invention is based on the creation of a novel organic compound and the discovery of industrially useful properties. Since the coumarin compound of the present invention has an absorption maximum in the visible region and a large molecular extinction coefficient, it can be advantageously used as a light absorber in various fields such as photochemical polymerization, solar cells, optical filters, and dyeing. . Furthermore, since the coumarin compound of the present invention has an emission maximum in the visible region and emits visible light when excited, it can be advantageously used as a luminescent agent in various fields such as dye laser and analysis.
Such a coumarin compound can be obtained in a desired amount by the production method of the present invention through a step of reacting a phenol compound and a 1,3-diketone compound.
It can be said that this invention having such remarkable effects is a very significant invention that contributes to the world.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a visible absorption spectrum of a coumarin compound (solid line) and an analogous compound (dashed line) according to the present invention.

Claims (6)

一般式7又は一般式8のいずれかで表されるクマリン化合物。
一般式7:
Figure 0004473572
一般式8:
Figure 0004473572
(一般式7おいて、
は、水素原子、tert−ブチル基、フェニル基、又はメトキシ基を、R は、水素原子又はtert−ブチル基を、R 、R 、R 及びR は、水素原子を、 は、シクロペンタジエン環、シクロヘキサジエン環、シクロオクタジエン環、シクロオクタテトラエン環、ベンゼン環、1,4−ジヒドロ−[1,4]ジシラベンゼン環、ジオキシン環、又は1,4−ジメチル−ジヒドロピラジン環を表す。乃至R12は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基ペンチル基ヘキシル基ヘプチル基、オクチル基フェニル基、又はブトキシエチル基を表す。乃至R12におけるメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、又はオクチル基は、それらが結合する窒素原子を含んで、R、R、R又はRが結合する炭素原子と結合し合ってユロリジン環を形成していてもよく、この場合、R、R、R及び/又はRは見掛け上存在しないこととな
一般式8において、
及びR は、それぞれ独立に、水素原子又はシアノ基を、R 、R 、R 及びR は、水素原子を、Z は、シクロペンタジエン環又はシクロヘキサジエン環を表す。R 乃至R 12 は、エチル基を表す。R 乃至R 12 におけるエチル基は、それらが結合する窒素原子を含んで、R 、R 、R 又はR が結合する炭素原子と結合し合ってユロリジン環を形成していてもよく、この場合、R 、R 、R 及び/又はR は見掛け上存在しないこととなる。
A coumarin compound represented by either general formula 7 or general formula 8.
General formula 7:
Figure 0004473572
General formula 8:
Figure 0004473572
(Oite to general formula 7,
R 1 represents a hydrogen atom, a tert-butyl group, a phenyl group, or a methoxy group, R 5 represents a hydrogen atom or a tert-butyl group, R 2 , R 4 , R 6, and R 8 represent a hydrogen atom, Z 1 is a cyclopentadiene ring, cyclohexadiene ring, cyclooctadiene ring, cyclooctatetraene ring, benzene ring, 1,4-dihydro- [1,4] disilabenzene ring, dioxin ring, or 1,4-dimethyl- to table a dihydro pyrazine ring. R 9 to R 12 each independently to the table a hydrogen atom, a methyl group, an ethyl group, a propyl group, a butyl group, a pentyl group, a hexyl group, a heptyl group, an octyl group, a phenyl group, or a butoxy group. The methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, pentyl group, hexyl group, heptyl group, or octyl group in R 9 to R 12 includes a nitrogen atom to which they are bonded, and R 2 , R 4 , R 6 or are bound together with the carbon atom to which R 8 is attached may form a Yurorijin ring, in this case, R 2, R 4, R 6 and / or R 8 is that do with the absence apparently.
In general formula 8,
R 1 and R 5 each independently represents a hydrogen atom or a cyano group, R 2 , R 4 , R 6 and R 8 each represents a hydrogen atom, and Z 2 represents a cyclopentadiene ring or a cyclohexadiene ring. R 9 to R 12 represent an ethyl group. The ethyl group in R 9 to R 12 may include a nitrogen atom to which they are bonded, and may be bonded to a carbon atom to which R 2 , R 4 , R 6 or R 8 is bonded to form a urolidine ring. In this case, R 2 , R 4 , R 6 and / or R 8 are apparently absent. )
請求項1に記載のクマリン化合物を含んでなる光吸収剤。 A light absorber comprising the coumarin compound according to claim 1 . 光増感剤としての請求項2に記載の光吸収剤。Light absorbing agent according to claim 2 as a photosensitizer. 請求項1に記載のクマリン化合物を含んでなる発光剤。 A luminescent agent comprising the coumarin compound according to claim 1 . 一般式3又は一般式4で表される化合物と、一般式5で表される化合物と、一般式6で表される化合物とを反応させる工程を経由する請求項1に記載のクマリン化合物の製造方法。
一般式3:
Figure 0004473572
一般式4:
Figure 0004473572
一般式5:
Figure 0004473572
一般式6:
Figure 0004473572
(一般式3及び一般式4において、X乃至Xは、メトキシ基、エトキシ基、クロロ基、ヨード基、アセトキシ基、及びベンゾイルオキシ基から選ばれる脱離基を表す。一般式5におけるR、R及びR、及び、一般式6におけるR、R及びRは、それぞれ独立に、一般式7及び一般式8に対応するR、R、R、R、R及びRを表す。また、一般式5におけるRは一般式7又は一般式8に対応するR及びR10を有するアミノ基を表し、一般式6におけるRは一般式7又は一般式8に対応するR11及びR12を有するアミノ基を表す。)
The production of a coumarin compound according to claim 1 , wherein the compound represented by General Formula 3 or 4 is reacted with the compound represented by General Formula 5 and the compound represented by General Formula 6. Method.
General formula 3:
Figure 0004473572
General formula 4:
Figure 0004473572
General formula 5:
Figure 0004473572
General formula 6:
Figure 0004473572
(In the formula 3 and formula 4, X 1 to X 4 are a methoxy group, an ethoxy group, a chloro group, iodo group, an acetoxy group, and represents a leaving group selected from benzoyloxy group. R in the general formula 5 1 , R 2 and R 4 , and R 5 , R 6 and R 8 in General Formula 6, each independently represent R 1 , R 2 , R 4 , R 5 , corresponding to General Formula 7 and General Formula 8, R 6 and R 8 represent R 3 in General Formula 5 represents an amino group having R 9 and R 10 corresponding to General Formula 7 or General Formula 8, and R 7 in General Formula 6 represents General Formula 7 or Represents an amino group having R 11 and R 12 corresponding to the general formula 8.
クマリン化合物の環状構造における飽和メチレン基を、キノン系酸化剤、金属酸化剤、パラジウム/鉄系接触脱水素触媒、又はロジウム/アルミナ系接触脱水素触媒の存在下で脱水素する工程を更に含んでなる請求項5に記載のクマリン化合物の製造方法。Further comprising dehydrogenating the saturated methylene group in the cyclic structure of the coumarin compound in the presence of a quinone-based oxidant, a metal oxidant, a palladium / iron-based catalytic dehydrogenation catalyst, or a rhodium / alumina-based catalytic dehydrogenation catalyst. A method for producing a coumarin compound according to claim 5 .
JP2003524995A 2001-08-31 2002-08-13 Coumarin compounds Expired - Fee Related JP4473572B2 (en)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001263069 2001-08-31
JP2001263069 2001-08-31
PCT/JP2002/008258 WO2003020725A1 (en) 2001-08-31 2002-08-13 Coumarin compounds

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2003020725A1 JPWO2003020725A1 (en) 2004-12-16
JP4473572B2 true JP4473572B2 (en) 2010-06-02

Family

ID=19089883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003524995A Expired - Fee Related JP4473572B2 (en) 2001-08-31 2002-08-13 Coumarin compounds

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4473572B2 (en)
WO (1) WO2003020725A1 (en)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005309046A (en) * 2004-04-21 2005-11-04 Konica Minolta Medical & Graphic Inc Photoinitiator composition, photosensitive lithographic printing plate material, and method for manufacturing lithographic printing plate
CN115960110B (en) * 2023-01-31 2024-04-12 山西大学 Efficient photodynamic photosensitizer and preparation method and application thereof

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3554363B2 (en) * 1994-05-26 2004-08-18 株式会社林原生物化学研究所 Ketocoumarin derivatives and sensitizing dyes for photopolymers comprising such derivatives
JP3512243B2 (en) * 1994-09-29 2004-03-29 三井化学株式会社 Bis (3-coumaryl) thioketone compound and use thereof
JP3883219B2 (en) * 1995-06-15 2007-02-21 三井化学株式会社 Biscumarin compound and visible light photosensitive resin composition using the same
JPH09208574A (en) * 1996-02-08 1997-08-12 Mitsui Toatsu Chem Inc Biscoumarin compound and its use
US5753511A (en) * 1996-05-06 1998-05-19 Lion Laboratories, Inc. Automated fingerprint methods and chemistry for product authentication and monitoring
JPH107432A (en) * 1996-06-25 1998-01-13 Toray Ind Inc Photosensitive paste
EP1073897A4 (en) * 1998-03-20 2006-10-25 Univ Maryland Lifetime-based sensing of sodium and potassium
WO2000014515A1 (en) * 1998-09-08 2000-03-16 University Of Maryland At Baltimore Low frequency modulation sensors using nanosecond fluorophores
JP3470631B2 (en) * 1999-03-01 2003-11-25 富士電機株式会社 Method for manufacturing fluorescence conversion filter and organic EL device
JP2000328039A (en) * 1999-05-19 2000-11-28 Hayashibara Biochem Lab Inc Light absorber

Also Published As

Publication number Publication date
WO2003020725A1 (en) 2003-03-13
JPWO2003020725A1 (en) 2004-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7415016B2 (en) Boron-containing cyclic releasing compound and color conversion film containing the compound
JP5803025B2 (en) Photochromic molecule
EP0530369A1 (en) Crystal comprising indolinospirobenzothiopyran derivative and ring-opening isomer thereof
JP4473572B2 (en) Coumarin compounds
KR20010006744A (en) 4-Cyanocoumarin Derivatives
US7521567B2 (en) Amine compound and uses thereof
WO2005083011A1 (en) Cyanine dyestuff
TWI273127B (en) Coumarin compound
JP4897145B2 (en) Optical functional materials
WO2006046416A1 (en) Arylsilane compound and use thereof
JP2002234892A (en) Pyran derivative
JP4202025B2 (en) Coumarin derivative
JP7435960B2 (en) optical upconversion materials
JP2006193573A (en) Metal complex phosphor for use in white, light emitting diode (led)
JP4500018B2 (en) Amine compounds
JP4982642B2 (en) Coumarin derivatives
JP5299717B2 (en) Optical functional materials
WO2015199141A1 (en) Coumalin-based condensed ring compound exhibiting luminescence/semiconductor properties, and method for manufacturing same
JP2003002861A (en) Enone compound
JP4817197B2 (en) Method for producing cyclopentanone compound
JP2004002285A (en) Coumarin compound
JP2005255773A (en) Metal complex phosphor
JP2004323394A (en) Cyclopentanone comound
CN108484588B (en) Barbituric acid derivative of disubstituted thiophene and preparation method thereof
JP2002114773A (en) Novel red light-emitting compound

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090421

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090622

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20091030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091228

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100212

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100305

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140312

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees