JP4472479B2 - 圧電発振器、及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、通信機器や電子機器等のタイミングデバイスとして用いられる圧電発振器とその製造方法に関するものである。
従来より携帯用通信機器等のタイミングデバイスとして水晶発振器が用いられている。
かかる従来の水晶発振器としては、例えば図4に示す如く、内部に水晶振動素子が収容されている容器体23を、上面の中央域に凹部25を、下面に複数個の外部端子22を有した実装用基体21上に取着させるとともに、前記容器体21の下面と前記凹部25の内面とで囲まれる領域内に、水晶振動素子24の振動に基づいて発振出力を制御する集積回路素子26を収容させた構造のものが知られている。
なお、前記容器体23、及び前記実装用基体21は、通常アルミナセラミックス等のセラミック材料から成り、その内部、及び表面には配線導体が形成され、従来から周知のグリーンシート積層法等を採用することによって製作されている。そして、このような容器体23の下面や実装用基体21の上面には、それぞれ対応する箇所に接合電極が複数個ずつ設けられており、これらの接合電極同士を、導電性接合材を介して接合することにより容器体23が実装用基体21の上面に固定されていた。
また、前記集積回路素子26の内部には、水晶振動素子24の温度特性に応じて作成された発振特性制御データに基づいて水晶発振器の発振出力を補正するための温度補償回路が設けられており、このような発振特性制御データを集積回路素子26内のメモリに格納するために実装用基体21の外側面には特性制御データ書込端子27が設けられ、水晶発振器を組み立てた後、この特性制御データ書込端子27に発振特性制御データ書込装置のプローブ針を当てて発振特性制御データを集積回路素子26へ入力することによって発振特性制御データを集積回路素子26内のメモリに格納していた。
特開平10―98151号公報
しかしながら、上述した従来の圧電発振器においては、実装用基体21の外側面に発振特性制御データを書き込むための特性制御データ書込端子27が設けられているおり、かかる実装用基体21を製作するために、実装用基体21が切り出されるセラミック製の母基板に貫通穴を開けて、その内面に導体ペーストを塗布して焼き付けたり、更には金属メッキを施す等して膜状の特性制御データ書込端子27を被着させておく必要があり、このような複雑な加工プロセスが不可欠であることで圧電発振器の生産性を著しく低下するといった問題があった。
そこで上述の欠点を解消するために、特性制御データ書込端子27を実装用基体21の下面に配置させることが考えられる。
しかしながら、特性制御データ書込端子27を実装用基体21の下面に配置させた場合、温度補償型水晶発振器が実装されるマザーボードの配線と上述の特性制御データ書込端子27とが対向していると、マザーボードの配線と特性制御データ書込端子27との間で浮遊容量を発生することがあり、その場合、温度補償型水晶発振器が組み込まれる通信機器や電子機器の電気的特性に多大な影響を与える恐れがある上に、温度補償型水晶発振器を半田付け等によってマザーボード上に搭載した際、溶融した半田の一部が特性制御データ書込端子27に接触して短絡を起こす危険性があり、その結果、圧電発振器の取り扱いに簡便性を欠くといった問題があった。
本発明は上記の欠点を鑑み案出されたもので、従ってその目的は、取り扱いが簡便で生産性に優れた圧電発振器とその製造方法を提供することにある。
本発明の圧電発振器は、絶縁性基体の表主面に凹形状の第1の空間部と、基板の裏主面に凹形状の第2の空間部とを形成し、先の第1の空間部に圧電振動素子を搭載し、蓋体を第1の空間部の開口部上縁に載置し、取り付けて第1の空間部を気密封止し、第2の空間部には、先の圧電振動素子と電気的に接続する発振回路を組み込んだ集積回路素子、或いは集積回路素子、及び電子部品素子を搭載させて成る圧電発振器であって、前記の第2の空間部を囲繞するように壁部が形成されており、この壁部には、段差箇所が設けられ、この段差箇所には特性制御データ書込端子が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の圧電発振器の製造方法は、表主面に第1の空間部と、裏主面に第2の空間部とを形成した矩形状の発振器基板領域と前記第2の空間部に囲繞するように壁部が形成されており、前記壁部には、段差箇所が設けられ、前記段差箇所には前記第2の空間部に搭載する集積回路素子に電気的に接続した特性制御データ書込端子が設けられており、前記矩形状の発振器基板領域の外周に隣接して捨てしろ領域が形成されており、前記捨てしろ領域内層を通して前記特性制御データ書込端子と電気的に接続し前記捨てしろ領域の前記第2の空間部側表面に達する貫通孔が形成されており、前記発振器基板領域が複数個マトリックスに配列され一体に構成されている母基板を形成する工程Aと、前記母基板の各々の発振器基板領域の表主面に形成された前記第1の空間部に圧電振動素子を搭載し、各々の前記第1の空間部を塞ぐように蓋体を配置して前記第1の空間部を気密封止する工程Bと、前記圧電振動素子が搭載されている前記発振基板領域の裏主面に形成された前記第2の空間部に、前記圧電振動素子と電気的に接続する集積回路素子、或いは前記集積回路素子及び電子部品素子を搭載した後に、前記捨てしろ領域の前記第2の空間部側表面に達した貫通孔の露出面より前記集積回路素子に発振特性制御データを入力して前記集積回路素子内のメモリに発振特性制御データを格納する工程Cと、前記母基板を各々の前記発振器基板領域の外周に沿って切断し、各前記発振器基板領域を、各前記捨てしろ領域から切り離して複数個の圧電発振器を同時に得る工程D、とを含むことを特徴とする。
本発明の圧電発振器によれば、第2の空間部を囲繞するように壁部が形成されており、前記の壁部には段差箇所が設けられ、この段差箇所には特性制御データ書込端子が形成されていることにより、圧電発振器をマザーボード等の外部電気回路に搭載する際、両者の接合に用いられている導電性接合材の一部が前記特性制御データ書込端子に付着してショートを起こすといった不都合を発生すること無く、製品の取り扱いを簡便に成すことが出来る。
また、本発明の圧電発振器の製造方法によれば、発振特性制御データを集積回路素子に書き込むのに使用される特性制御データ書込端子を母基板の捨てしろ領域に設けておき、発振特性制御データの書き込みを完了した後、切り離すようにすることから、発振器基板領域での特性制御データ書込端子を配置させるためのスペースを最小限として、圧電発振器の全体構造を著しく小型化することが出来る。
しかもこの場合、圧電発振器の製造プロセスを簡素とする上に、個々の圧電発振器に発振特性制御データを書き込むためのソケット等の設備は一切不要であり、これによって圧電発振器の生産性を著しく高めることが出来る。
更に、本発明の圧電発振器の製造方法によれば、先の母基板は集積回路素子を搭載した後分割されるように成っており、集積回路素子の搭載時に母基板自体が集積回路素子搭載用のキャリアとして機能することから、集積回路素子搭載用のキャリアは不要であり、母基板の分割によって得られた個々の基板をキャリアに搭載するといった煩雑な作業も一切不要と成る。これによっても、圧電発振器の生産性が著しく向上されるものである。
また、更に本発明の圧電発振器の製造方法によれば、前記の基板領域に形成されている第1の特性制御データ書込端子を介して、再度集積回路素子に発振特性制御データを入力し、集積回路素子内のメモリに発振特性制御データを格納する工程を含むことにより、母基板上で発振特性制御データを入力ミス成ったものについて、分割後の個片状態と成っても再調整することが出来る為、圧電発振器の生産歩留まりを著しく改善させることが可能となる。
また、更に本発明の圧電発振器の製造方法によれば、前記の母基板の捨てしろ領域の内層に特性制御データ書込端子が設けられており、捨てしろ領域の表面には特性制御データ書込端子表面に達する貫通孔が形成されていることにより、プローブをあてる際に貫通孔がガイドラインとなる為、プローブの接触不良等を改善出来、ここでも圧電発振器の生産性を著しく向上させること可能と成る。
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図においての同一の符号は同じ対象を示すものとする。
図1は本発明の一実施形態に係る圧電発振器の概略の分解斜視図、図2は図1の圧電発振器の製造方法を示す概略の外観斜視図であり、これらの図に示す圧電発振器は、絶縁性基体の表主面に圧電振動素子としての水晶振動素子5が収容される凹部状の第1の空間と、裏主面に集積回路素子7が収容される凹部状の第2の空間とを有する構造である。
前記の絶縁性基体1は、例えばガラス−セラミック、アルミナセラミックス等のセラミック材料から成る基板2と、42アロイやコバール,リン青銅等の金属から成るシールリング3と、このシールリング3と同様の金属から成る蓋体4とから成り、前記の基板2の上面にシールリング3を取着させ、その上面に蓋体4を載置して固定させることによって絶縁基体1が構成され、シールリング3の内側に位置する基板2の上面に水晶振動素子5が実装される。
前記の絶縁性基体1は、その内部に、具体的には基板2の表主面とシールリング3の内面と蓋体4の下面とで囲まれる第1の空間内に水晶振動素子5を収容して気密封止するものであり、基板2の上面には水晶振動素子5の振動電極に接続される一対の搭載パッド等が、基板2の下面には後述するスペーサ部材13に接続される複数個の接合電極がそれぞれ設けられ、これらのパッド等は基板表面の配線導体や基板内部に埋設されているビアホール導体等を介して、対応するもの同士、相互に電気的に接続されている。
なお、前記の絶縁性基体1の基板2はガラス−セラミック等のセラミック材料から成る場合、例えばセラミック材料粉末に適当な有機溶剤等を添加して混合して得たセラミックグリーンシートの表面等に配線導体となる導体ペーストを従来から周知のスクリーン印刷等によって塗布するとともに、これを複数枚積層してプレス成形した後、高温で焼成することによって製作される。
また、前記の絶縁性基体1のシールリング3、及び蓋体4は従来から周知の金属加工法を採用し、42アロイ等の金属を所定形状に成形することによって製作され、得られたシールリング3を基板2の上面に予め被着させておいた導体層にロウ付けし、続いて水晶振動素子5を導電性接着剤を用いて基板2の上面に実装して固定した後、上述の蓋体4を従来から周知の抵抗溶接等によってシールリング3の上面に接合することによって絶縁性基体1が組み立てられる。このようにシールリング3と蓋体4とを抵抗溶接によって接合する場合、シールリング3や蓋体4の表面には予めNiメッキ層やAuメッキ層等が被着される。
一方、前記の絶縁性基体1の内部に収容される水晶振動素子5は、所定の結晶軸でカットした水晶片の両主面に一対の振動電極を被着して形成して成り、外部からの変動電圧が一対の振動電極を介して水晶片に印加されると、水晶片は所定の周波数で厚みすべり振動を起こす。
前記の水晶振動素子5は、一対の振動電極を導電性接着剤を介して基板上面の対応する搭載パッドに電気的に接続させることによって基板2の上面に搭載され、これによって水晶振動素子5と絶縁基体1との電気的接続、及び機械的接続が同時に成される。
ここで絶縁基体1の蓋体4を、絶縁性基体1の配線導体を介して絶縁性基体下面に配されるグランド端子用の外部端子9に接続させておけば、その使用時に蓋体4がアースされることによりシールド機能が付与され、水晶振動素子5や後述する集積回路素子7を外部からの不要な電気的作用から良好に保護することができる。従って、蓋体4は絶縁性基体1の配線導体を介してグランド端子用の外部端子9に接続させておくことが好ましい。
また、前記の絶縁性基体1の裏面の壁部には4つの外部端子9(電源電圧端子、グランド端子、発振出力端子、発振制御端子の4つ)が設けられており、これらの外部端子9は、圧電発振器をマザーボード等の外部電気回路に搭載する際、半田付け等によって外部電気回路の回路配線と電気的に接続されることと成る。
ここで、4個の外部端子9のうちグランド端子と発振出力端子を近接させて配置するようにすれば、発振出力端子より出力される発振信号にノイズが干渉するのを有効に防止することが出来る。従って、グランド端子と発振出力端子は近接させて配置することが好ましい。
更に、上述した絶縁性基体1は基板2の裏主面と壁部6の内面とで囲まれる第2の空間内の中央域に複数個の電極パッドが被着して形成されており、これら電極パッドの形成領域に上述した集積回路素子7が搭載される。
前記の集積回路素子7としては、例えば下面に絶縁性基体1の電極パッドと1対1に対応する複数個の接続パッドを有した矩形状のフリップチップ型IC等が用いられ、その下面の回路形成面には、周囲の温度状態を検知するサーミスタといった感温素子や、水晶振動素子5の温度特性を補償する発振特性制御データを格納するためのメモリ、発振特性制御データに基づいて水晶振動素子5の振動特性を温度変化に応じて補正する温度補償回路、この温度補償回路に接続されて所定の発振出力を生成する発振回路等が設けられ、先の発振回路で生成された発振出力は外部に出力された後に、例えばクロック信号等の基準信号として利用される。
なお、前記集積回路素子7は、その下面に設けた接続パッドを絶縁性基体上面の対応する電極パッドに半田や金バンプ等の導電性接合材を介して個々に接合させることによって集積回路素子7が絶縁性基体1に取着され、これによって集積回路素子7内の電子回路が絶縁性基体の配線導体等を介して水晶振動素子5や外部端子9等に電気的に接続される。
そして、先に述べた絶縁性基体1の壁部6に形成された段差箇所に集積回路素子7に発振特性制御データを書き込むための特性制御データ書込端子10が複数個、介在されている。
これらの特性制御データ書込端子10は、絶縁性基体1の壁部6に形成された段差箇所に並設されており、絶縁性基体1の配線導体等を介して集積回路素子7に電気的に接続されている。従って、圧電発振器を組み立てた後、これらの特性制御データ書込端子10に下方より発振特性制御データ書込装置のプローブ針を当て、水晶振動素子5の温度特性に応じた発振特性制御データを書き込むことによって集積回路素子7のメモリ内に発振特性制御データが格納される。
また、更に上述した集積回路素子7は、例えばエポキシ樹脂等から成る樹脂材12によって封止されており、前記樹脂材が壁部に形成された段差箇所に被着しないように形成されている。
かくして上述した圧電発振器は、マザーボード等の外部配線基板上に半田付け等によって搭載され、集積回路素子7の温度補償回路によって発振出力を補正しながら、水晶振動素子5の共振周波数に応じた所定の発振信号を出力することによって温度補償型水晶発振器として機能する。
またこの場合、圧電発振器を半田付け等によってマザーボード上に搭載する際に、特性制御データ書込端子10が壁部6の段差箇所8に形成されていることから、溶融した半田の一部が特性制御データ書込端子10に接触して短絡を起こさず、圧電発振器の取り扱いが著しく簡便なものと成るといった利点もある。
次に図2の(a)乃至(d)を用いて、上述した圧電発振器の製造方法について説明する。
(工程A)まず、図2の(a)に示すように絶縁性基体1の表主面に凹形状の第1の空間部と、先の絶縁性基体の裏主面に凹形状の第2の空間部とを形成し、前記第2の空間に形成されている壁部6の段差箇所8に設けられている特性制御データ書込端子10を有する発振器基板領域と、複数個の第2の特性制御データ書込端子10を有する捨てしろ領域とを相互に隣接させて、これらをマトリックス状に配置した母基板13を準備する。
このような母基板13は、ガラス−セラミック等のセラミック材料から成る場合、例えばセラミック材料粉末に適当な有機溶剤等を添加して混合して得たセラミックグリーンシートの表面等に配線導体となる導体ペーストを従来から周知のスクリーン印刷等によって塗布するとともに、これを複数枚積層してプレス成形した後に高温で焼成することによって製作される。
前記の母基板13の捨てしろ領域の内層に特性制御データ書込端子10に電気的に接続し捨てしろ領域の第2の空間部側表面に達する貫通孔11が形成されている。
(工程B)次に、図2の(b)に示すように、前記母基板13の各発振器基板領域の表主面に形成されている第1の空間に水晶振動素子5が収容されており、裏主面に形成されている第2の空間には集積回路素子7を搭載する。前記の第1の空間には、先に述べたように、基板2とシールリング3と蓋体4とで構成されており、その内部に水晶振動素子5を収容している。
例えば、得られた基板2の上面に水晶振動素子5を搭載する。このとき、水晶振動素子5の振動電極と基板上面の搭載パッドとは導電性接合材を介して電気的かつ機械的に接続される。そして、基板2の上面に水晶振動素子5を囲繞するようにしてシールリング3を載置して固定し、かかるシールリング3の上面に蓋体4を従来から周知の抵抗溶接等によって接合することにより絶縁基体1が組み立てられる。
なお、シールリング3、及び蓋体4は従来から周知の金属加工法を採用し、42アロイ等の金属を所定形状に成形することによって製作され、前記シールリング3は、基板2の上面に予め被着させておいた導体層にロウ付けすることによって基板2に固定される。また上述のように、シールリング3と蓋体4とを抵抗溶接によって接合する場合、シールリング3や蓋体4の表面には予めNiメッキ層やAuメッキ層等が被着される。
絶縁性基体の裏主面に形成されている第2の空間の中央域には集積回路素子7が搭載される。この集積回路素子7としては、例えば下面に絶縁性基体1の第2の空間に形成されている電極パッドと1対1に対応する複数個の接続パッドを有した矩形状のフリップチップ型IC等が用いられ、その下面の回路形成面には、周囲の温度状態を検知するサーミスタといった感温素子、水晶振動素子5の温度特性を補償する発振特性制御データを格納するためのメモリ、発振特性制御データに基づいて水晶振動素子5の振動特性を温度変化に応じて補正する温度補償回路、この温度補償回路に接続されて所定の発振出力を生成する発振回路等が設けられ、発振回路で生成された発振出力は外部に出力された後、例えばクロック信号等の基準信号として利用されることと成る。
なお、前記集積回路素子7はその下面に設けた接続パッドを絶縁性基体上面の対応する電極パッドに半田や金バンプ等の導電性接合材を介して個々に接合させることによって集積回路素子7が絶縁性基体1に取着され、これによって集積回路素子7内の電子回路が容絶縁性基体1の配線導体等を介して水晶振動素子5や外部端子9等に電気的に接続される。
また、かかる工程Bにおいては、前記の母基板13を形成する各発振器基板領域Aに集積回路素子7を搭載することによって、前記の段差箇所8の特性制御データ書込端子10と、捨てしろ領域に形成されている第2の空間部側表面の貫通孔11の露出面が、発振器基板領域、及び母基板13の内部に形成した配線導体を介して電気的に接続されることと成る。
(工程C)次に、図2の(c)に示すように、母基板13の捨てしろ領域に設けられた複数個の第2の空間部側表面の貫通孔11の露出面を介して各発振器基板領域内の集積回路素子7に発振特性制御データを入力し、集積回路素子7内のメモリに発振特性制御データを格納する。
このような発振特性制御データの書込作業は、発振特性制御データ書込装置のプローブ針を特性制御データ書込端子10に当てて、水晶振動素子5の温度特性に応じて作成された発振特性制御データを集積回路素子7の温度補償回路内に設けられているメモリに入力し、これを記憶させることによって行なわれる。なお、ここで集積回路素子7に書き込まれる発振特性制御データは、水晶振動素子5毎の温度特性バラツキを補正するためのものであり、その圧電発振器に使用される水晶振動素子5の温度特性を事前に測定しておくことにより得られるものである。
(工程D)次に、図2の(d)に示すように、前記母基板13を各発振器基板領域の外周に沿って切断することにより、各基板領域を捨てしろ領域より切り離す。前記の母基板13の切断は従来から周知のダイシング等によって行なわれ、かかる切断工程を経て母基板13が個々の基板領域毎に分割される。これにより、絶縁性基体1の裏主面に集積回路素子7を取着させて成る複数個の圧電発振器が同時に得られる。
最後に、前記絶縁性基体1に形成されている特性制御データ書込端子10を介して再度集積回路素子7に発振特性制御データを入力し、集積回路素子7内のメモリに発振特性制御データを格納することにより、母基板13上で発振特性制御データを入力ミスなったものについて、分割後の個片状態と成っても再調整することが出来る為、圧電発振器の生産歩留まりを著しく改善させることが可能と成る。
また、図3に示すように、工程Aの際に前記の母基板13の捨てしろ領域の内層に特性制御データ書込端子10と電気的に接続された導通パターンが設けられており、捨てしろ領域の表面には、特性制御データ書込端子10の導通が表面に達する貫通孔11の露出面が形成されていることにより、プローブをあてる際に、貫通孔11の露出面がガイドラインとなる為、プローブの接触不良等を改善出来、生産性を向上させることが可能と成る。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能であることは言うまでも無い。
上述した実施形態においては、絶縁性基体の蓋体4をシールリング3を介して基板2に接合させるようにしたが、これに代えて基板2の上面に接合用のメタライズパターンを形成しておき、このメタライズパターンに対して蓋体4をダイレクトに溶接するようにしても構わず、この場合においても本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでも無い。
また、更に上述した実施形態においては、例えばシールリング3を用いて蓋体4を絶縁基体1上に取り付けるようにしているが、これに代えて容器体上面のAu−Sn等の接合用導体に対して蓋体4を直接、接合することにより蓋体4を絶縁基体1上に取り付けるようにしても構わず、この場合も本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでも無い。
更にまた、上述した実施形態においては、絶縁基体1の基板上面に直接シールリング3を取着させるようにしたが、これに代えて、基板2の上面に基板2と同材質のセラミック材料等から成る枠体を一体的に取着させた上、この枠体の上面にシールリング3を取着させるようにしても構わない。
また、更に上述した実施形態において、壁部間に位置する前記絶縁性基体1の上面にノイズ除去用のチップ状コンデンサ等を配置させても構わず、この場合も本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでも無い。
本発明の一実施形態に係る圧電発振器の概略の分解斜視図である。 (a)乃至(d)は本発明の圧電発振器の製造方法を説明するための概略の圧電発振器の外観斜視図である。 (a)は本発明の圧電発振器の製造方法に用いられる母基板を一主面側である集積回路素子側より見た概略の斜視図であり、また(b)は(a)の母基板のなかで内層面の部分だけを見た概略の斜視図である。ここで(a)は母基板を一主面側である集積回路素子側より見た概略の外観斜視図である。 従来の圧電発振器の概略の分解斜視図である。
符号の説明
1・・・絶縁性基体
2・・・基板
3・・・シールリング
4・・・蓋体
5・・・水晶振動素子
6・・・壁部
7・・・集積回路素子
8・・・段差箇所
9・・・外部端子
10・・特性制御データ書込端子
11・・貫通孔
12・・樹脂材
13・・母基板

Claims (2)

  1. 絶縁性基体の表主面に凹形状の第1の空間部と、該絶縁性基体の裏主面に凹形状の第2の空間部とを形成し、該第1の空間部に圧電振動素子を搭載し、蓋体を該第1の空間部の開口部上縁に載置して取り付けて第1の空間部を気密封止し、第2の空間部には、該圧電振動素子と電気的に接続する発振回路を組み込んだ集積回路素子、或いは該集積回路素子、及び電子部品素子を搭載させて成る圧電発振器であって、

    前記第2の空間部を囲繞するように壁部が形成されており、前記壁部には段差箇所が設けられ、前記段差箇所には特性制御データ書込端子が形成されていることを特徴とする圧電発振器。
  2. 表主面に第1の空間部と、裏主面に第2の空間部とを形成した矩形状の発振器基板領域と前記第2の空間部に囲繞するように壁部が形成されており、前記壁部には、段差箇所が設けられ、前記段差箇所には前記第2の空間部に搭載する集積回路素子に電気的に接続した特性制御データ書込端子が設けられており、前記矩形状の発振器基板領域の外周に隣接して捨てしろ領域が形成されており、前記捨てしろ領域内層を通して前記特性制御データ書込端子と電気的に接続し前記捨てしろ領域の前記第2の空間部側表面に達する貫通孔が形成されており、前記発振器基板領域が複数個マトリックスに配列され一体に構成されている母基板を形成する工程Aと、

    前記母基板の各々の発振器基板領域の表主面に形成された前記第1の空間部に圧電振動素子を搭載し、各々の前記第1の空間部を塞ぐように蓋体を配置して前記第1の空間部を気密封止する工程Bと、

    前記圧電振動素子が搭載されている前記発振基板領域の裏主面に形成された前記第2の空間部に、前記圧電振動素子と電気的に接続する集積回路素子、或いは前記集積回路素子及び電子部品素子を搭載した後に、前記捨てしろ領域の前記第2の空間部側表面に達した貫通孔の露出面より前記集積回路素子に発振特性制御データを入力して前記集積回路素子内のメモリに発振特性制御データを格納する工程Cと、

    前記母基板を各々の前記発振器基板領域の外周に沿って切断し、各前記発振器基板領域を、各前記捨てしろ領域から切り離して複数個の圧電発振器を同時に得る工程D、とを含むことを特徴とする圧電発振器の製造方法。
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