JP4471988B2 - 回転架台の駆動制御方法 - Google Patents
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Description
(1)主駆動系の起動前に角度検出器の原点を通過させ、駆動原点の位置を検出する。
(2)主駆動系の起動前に、補助駆動系によって回転架台を回転させ、補助駆動モータの電流値の変化から回転軸周りのアンバランスモーメントを検出し、回転軸周りのバランスを調整する。
図5において、例えばアンテナ等の指向装置を有する回転構造部31が図示しない架台に搭載されて回転軸32を中心として回転する。回転軸32には回転構造部31と共に回転するギヤ33が固着されている。ギヤ33には、主駆動モータ34、減速機35、主駆動用ピニオン36を有する主駆動機構と、補助駆動モータ37、減速機38、補助駆動用ピニオン39を有する補助駆動機構が連結されている。そして、ギヤ33の回転角度を検出する角度検出器40が回転軸32に設けられており、また、補助駆動機構側にも、補助駆動用ピニオン39に、歯車を用いて構成した減速機構41を介して角度検出器42が設けられている。この減速機構41によって両角度検出器40,42の回転角度が等しくなるように構成されている。
すなわち、1つの回転軸に対して、主系(主駆動)と従系(補助駆動)の複数の駆動系を持つ場合、従系(補助駆動)の駆動が主系(主駆動)に対しては外乱となり、回転駆動における指向精度悪化の要因となるという問題点があった。
図1は実施の形態1による回転架台の駆動制御方法を説明するための機械系の主要構成を示す構成図であり、図2は図1の構成を適用した装置の一例を示す概略構成図である。また、図3は図1の制御系の説明図である。
図1において、例えば、大型パラボラアンテナや大口径の天体観測用望遠鏡等(以下これらを指向装置と呼ぶ)が搭載される回転架台は、指向装置が一体に組み込まれた回転構造部1と、回転構造部1の回転中心となる回転軸2と、回転軸2に固着されて回転軸2と共に回動するギヤ3と、ギヤ3を駆動させるために、主駆動モータ4、減速機5、主駆動用ピニオン6を有する主駆動機構7と、補助駆動モータ8、減速機9、補助駆動用ピニオン10を有する補助駆動機構11と、回転軸2に直結されてギヤ3の回転角度を検出する第1の角度検出器12と、補助駆動用ピニオン10の軸に直結されて補助駆動用ピニオン10の回転角度を検出する第2の角度検出器13とを有している。
なお、以下の説明で、主駆動機構7による駆動系統を主駆動系、補助駆動機構11による駆動系統を補助駆動系と呼ぶことにする。
水平に固定された水平架台14上に、主反射鏡15と副反射鏡16を有する鏡筒17が、その回転軸18を中心に仰角α方向に回動自在に軸支されて搭載されている。回転軸18にはセクターギヤ19が一体に連結され、このセクターギヤ19に主駆動用ピニオン20と補助駆動用ピニオン21とが噛合されており、それらのピニオンを駆動する駆動モータ(図示せず)を駆動源として、鏡筒17を仰角α方向に回動させるようになっている。また、水平架台14にはAZ回転軸22の軸周りに回転する水平回転駆動装置(図示せず)が備えられている。図1と対比したとき、回転軸18は回転軸2に,セクターギヤ19はギヤ3に、主駆動用ピニオン20は主駆動用ピニオン6に、補助駆動用ピニオン21は補助駆動用ピニオン10に対応するものである。
回転構造部1を目標方向に指向させるために、回転架台の制御装置(図示せず)の制御部に、回転構造部1に対する駆動指令値を入力する。図3において、駆動指令値が主駆動系と補助駆動系の制御部23,24に入力されると、主駆動系では、角度検出器12からの出力信号がフィードバック処理部25に入力されてフィードバックされ、制御部23で主駆動系への指令値が算出されて、主駆動系指令値として出力され、主駆動モータ4が駆動される。
ギヤ3と補助駆動用ピニオン10の速度比をn、主駆動系側の角度検出器12の出力信号から算出される角度をθm、補助駆動系側の角度検出器13の出力信号から算出される角度をθsとし、上記主駆動系側の角度θmから算出される、補助駆動系側角度の理論値をθs0とすると、θmとθs0の関係は、式(1)のようになる。
θs0=n×θm・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
θrs0=MOD(θs0,2π)・・・・・・・・・(2)
ここで、MOD(A,B)はAをBで除したあまりを返す関数である。
Δθs1=θrs0−θs・・・・・・・・・・・・・(3)
すなわち、補助駆動用ピニオン10の角度を、このΔθs1だけ補正するように制御すれば、ギヤ3と補助駆動用ピニオン10が完全に同期して駆動されることになる。但し、図4で説明したように、補助駆動系の角度検出器12は、1回転(2π)する毎に原点に戻り検出角度がリセットされるので、上記θrs0とθsのいずれかが原点を前後する場合が発生し、その場合は式(3)のみでは正確に計算できない。そこで更に、
Δθs2=(θrs0+2π)−θs・・・・・・・・(4)
Δθs3=θrs0−(θs+2π)・・・・・・・・(5)
として、式(3)〜式(5)を計算し、その絶対値が一番小さいものを補正値として採用する。
なお、補正方向は、絶対値をとる前の符号に従って、プラス方向かマイナス方向かを決めるようにする。
また、主駆動機構7は、主駆動モータ4と減速機5と主駆動用ピニオン6とで構成した場合を示したが、ピニオンとギヤの駆動によらず、例えば、主駆動機構として、ギヤに対し無接触で回転駆動させるリニアモータを設けて構成したものでも良い。
また、上記では、図2のように、指向装置を仰角方向に駆動させる回転構造部を備えた回転架台について説明したが、水平方向の方位角方向に駆動させる回転構造部を備えた回転架台、又は、仰角方向と方位角方向の両方に回転駆動させる回転構造部を備えた回転架台にも、同様に適用することができる。
3 ギヤ 4 主駆動モータ
5,9 減速機 6 主駆動用ピニオン
7 主駆動機構 8 補助駆動モータ
10 補助駆動用ピニオン 11 補助駆動機構
12 第1の角度検出器 13 第2の角度検出器
14 水平架台 15 主反射鏡
16 副反射鏡 17 鏡筒
18 回転軸 19 セクターギヤ
20 主駆動用ピニオン 21 補助駆動用ピニオン
22 AZ回転軸 23,24 制御部
25、26 フィードバック処理部。
Claims (1)
- 指向装置が搭載され仰角又は方位角方向へ回転可能な回転構造部と、
ギヤを有し前記回転構造部の回転中心に固着された回転軸と、
前記回転構造部を指令した方向に駆動させる主駆動機構と、
前記ギヤに噛み合うピニオン及びそのピニオンを駆動させる補助駆動モータを有し前記主駆動機構による駆動に先立ち前記回転構造部を駆動させて調整を行う補助駆動機構と、
を備えた回転架台の駆動制御方法において、
前記主駆動機構によって前記回転構造部を回転駆動させるとき、前記回転軸に直結した第1の角度検出器からの出力信号と、前記ピニオンの軸に直結した第2の角度検出器からの出力信号とから、前記補助駆動モータの回転を補正する補正値を算出し、前記補正値によって補正しながら前記補助駆動モータを回転させて、前記補助駆動機構の駆動力が前記主駆動機構の前記回転駆動の外乱とならないように制御することを特徴とする回転架台の駆動制御方法。
Priority Applications (1)
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JP2007087809A JP4471988B2 (ja) | 2007-03-29 | 2007-03-29 | 回転架台の駆動制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007087809A JP4471988B2 (ja) | 2007-03-29 | 2007-03-29 | 回転架台の駆動制御方法 |
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JP2008250413A JP2008250413A (ja) | 2008-10-16 |
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Family Applications (1)
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