JP4471750B2 - コーナーキューブアレイの形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コーナーキューブアレイの形成方法に関する。
近年、マイクロレンズ、マイクロミラー、マイクロプリズムなどの、非常にサイズが小さい光学素子(マイクロ光学素子)の開発が進められており、光通信や表示装置の分野で利用されている。このようなマイクロ光学素子の実現によって、光学技術及びディスプレイ技術の分野が一段と発展・充実することが期待されている。
このような光学素子として、立方体の一隅に対応する形状を持ち、互いに直交する3面を有するコーナーキューブを規則的に配列することで得られるコーナーキューブアレイが知られている。コーナーキューブアレイは、例えば、反射型表示装置の再帰性反射板に用いられ得る。再帰性反射板とは、入射された光を複数の反射面で反射することによって入射方向にかかわらず光を元の方向に反射させる反射板をいう。
反射型表示装置の再帰性反射板などに用いられるコーナーキューブアレイは、極めて小さい(例えば100μm以下)サイズのコーナーキューブから構成されることが要求される。これは、コーナーキューブ(単位要素)のサイズが表示装置の画素よりも大きいと、再帰反射された光が所望でない画素を通過するおそれがあり、これによって混色の問題などが発生するからである。
従来、コーナーキューブアレイは切削法などを用いて機械的に作製されていたが(プレート法、ピン結束法など)、機械的にコーナーキューブを作製する方法では、上述したような微細なコーナーキューブを形成することは困難である。また、上述のような方法を用いてコーナーキューブリフレクタを作製した場合、各反射面の鏡面性が低くなり、反射面の交差部におけるコーナー曲率(R)が大きくなるため、再帰反射させる効率が低くなるという問題も生じる。
一方、特許文献1などには、光化学的な手法を用いてコーナーキューブアレイを作製する方法が記載されている。また、非特許文献1にはシリコンの選択成長を利用したコーナーキューブアレイを作製する方法が記載されている。しかしながら、これらの方法では、コーナーキューブの形状を高精度に制御することが難しく、優れた再帰反射特性を有するコーナーキューブアレイを得ることは困難である。
そこで、本発明者らは、本願と出願人が同一である特許文献2などに、結晶構造を有する基板表面に対して異方性のエッチングを行うことにより、高精度に制御された形状を有するコーナーキューブアレイを作製する方法を提案している。
エッチングによってコーナーキューブアレイを作製する場合、エッチングの終了点を迅速に検出することは極めて重要である。エッチングを終了すべき時点を超えてもエッチングを続行したり、またはエッチングを終了すべき時点の前にエッチングを停止すると、理想的なコーナーキューブアレイ形状からのずれが生じて、再帰特性を低下させる要因となるおそれがある。
ところで、エッチングの終了点を検出する一般的な手法として、以下のような2つの方法が挙げられる。
第1の手法は、被エッチング物の内部にエッチングストップ層を埋め込む方法である。例えば、硫酸と過酸化水素水との混合液をエッチング液として用いてガリウム砒素(GaAs)層をエッチングする場合、GaAs層の内部に、上記エッチング液に対してエッチング耐性を示すインジウム燐(InP)層を予め埋め込んでおく。これにより、GaAs層に対するエッチングが進んでInP層の位置まで達する時点で、エッチングを終了させることができる。
第2の手法は、エッチング工程において、被エッチング物の表面を何らかの方法で観察することにより、最適なエッチング終了点を検出する方法である。例えば、真空中でエッチングを行う場合、電子線を用いて被エッチング物の表面を観察する方法が知られている。反射光速電子線回折と呼ばれる方法では、被エッチング物の表面に対して低角で電子を入射し、反射してきた電子のパターンを蛍光スクリーンに映し出すことによって、被エッチング物の表面状態を観察できる。一方、大気圧に近い圧力雰囲気で行うドライエッチングやウェットエッチングでは、光を用いて被エッチング物表面の観察を行う方法が知られている。例えば、特許文献3には、エッチング液を被エッチング物表面に散布してエッチング処理を行う際に、被エッチング物表面の複数箇所における光反射強度の時間変化を観察する方法が開示されている。この方法は、エッチングの進行とともに被エッチング物である金属膜の光沢が失われ、反射光量が減じる現象を利用するものである。
特開平7−205322号公報 特開2003−066211号公報 特開2003−105568号公報 Applied Optics Vol.35, No19 pp3466‐3470"Precision crystal corner cube arrays for optical gratings formed by (100) silicon planes with selective epitaxial growth"
しかしながら、これらのエッチング終了点を検出する手法を、コーナーキューブアレイのような複雑な形状に加工するためのエッチングに適用することは難しい。
このように、エッチングによってコーナーキューブアレイを作製する方法において、コーナーキューブアレイの形状精度を向上させるためには、エッチングの終了点を精確に検出できる新規な方法が要求されている。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、エッチングによってコーナーキューブアレイを作製する方法において、エッチングを終了すべき点を精確に検出することにある。
本発明のコーナーキューブアレイの形成方法は、(A)結晶構造を有する被エッチング層を用意する工程と、(B)前記被エッチング層上に、前記被エッチング層の材料と異なる材料を用いてコーナーキューブの配列を規定するパターンを有するマスク層を形成する工程と、(C)前記マスク層で覆われていない領域から前記被エッチング層をエッチングすることにより、コーナーキューブアレイの再帰性反射面を規定する形状を前記被エッチング層に付与する工程とを包含するコーナーキューブアレイの形成方法であって、前記工程(C)は、前記被エッチング層の前記マスク層が形成された領域と形成されていない領域とを含む領域に対して光を照射して反射光を得る工程(C1)と、前記反射光に基づいて、前記マスク層が前記被エッチング層から剥離した時点を検出する工程(C2)と、前記被エッチング層のエッチングを停止する工程(C3)とを含む。
ある好ましい実施形態において、前記工程(B)は、前記光に対して前記被エッチング層の材料の反射率と異なる反射率を有する材料を用いて前記マスク層を形成する工程を含み、前記工程(C2)は、前記反射光の強度を測定する工程を含む。
ある好ましい実施形態において、前記工程(C1)は、前記光として単色光を照射して反射光を得る工程を含み、前記工程(C2)は、前記マスク層による反射光と前記被エッチング層による反射光との干渉状態を観察する工程を含む。
ある好ましい実施形態において、前記工程(B)は、前記被エッチング層の材料の反射スペクトルと異なる反射スペクトルを有する材料を用いて前記マスク層を形成する工程を含み、前記工程(C2)は、前記反射光のスペクトルを測定する工程を含む。
前記コーナーキューブアレイは、キュービックコーナーキューブから構成されていてもよい。
前記工程(C)において、前記被エッチング層のエッチング速度は、前記被エッチング層の結晶の面方位に依存することが好ましい。
前記工程(C)は、前記被エッチング層の化学エッチングを行う工程であることが好ましい。
前記工程(C)は、エッチング液を用いて前記被エッチング層のウェットエッチングを行う工程と、前記エッチング液を流動させる工程とを含んでもよい。
ある好ましい実施形態において、前記被エッチング層は立方晶系の結晶材料からなり、前記結晶材料の{111}面と実質的に平行な表面を有する。
前記結晶材料はガリウム砒素であってもよい。
本発明のエッチング装置は、表面に所定のパターンを有するマスク層が形成された被エッチング層を、前記マスク層で覆われていない領域からエッチングする装置であって、前記被エッチング層の前記マスクが形成された領域と形成されていない領域とを含む領域に対して光を照射して反射光を形成する光照射部と、前記反射光を受け取る受光部と、前記反射光に基づいて、前記マスクが前記被エッチング層から剥離したことを検出する制御部とを備える。
ある好ましい実施形態において、前記被エッチング層をエッチングするためのエッチング液が入れられるエッチング槽と、前記被エッチング層の前記マスクが形成された領域と形成されていない領域とを含む領域を前記エッチング液と接触させる手段と、前記エッチング液を流動させる手段と、前記エッチング液の流速を制御する流速制御部とをさらに備えていてもよい。
本発明によれば、エッチングによってコーナーキューブアレイを作製する方法において、エッチング終了点を精確かつ簡便に検出できるので、形状精度の高いコーナーキューブアレイが得られる。そのようなコーナーキューブアレイは優れた再帰反射特性を有するので、表示装置の再帰性反射板などに好適に用いられ得る。
図1を参照しながら、エッチングによってコーナーキューブアレイを形成する方法の一例を説明する。
まず、図1(a)に示すように、結晶構造を有する被エッチング層1の上に、選択された領域を覆うマスク層2を形成する。被エッチング層1として、立方晶系の結晶材料(例えばGaAs)からなり、結晶材料の{111}面と実質的に平行な表面を有する単結晶基板を用いることができる。マスク層2は、コーナーキューブの配列を規定するパターンを有し、例えばレジスト材料を用いて形成されている。
続いて、被エッチング層1における結晶面に応じてエッチング速度が異なる条件のもとで、被エッチング層1のエッチングを行うと、図1(b)に示すように、被エッチング層1のうちマスク層2で覆われていない領域から異方性のエッチングが進行する。
この結果、図1(c)に示すように、被エッチング層1の表面にコーナーキューブアレイ形状3が形成される。コーナーキューブアレイ形状3は、被エッチング層1における結晶材料の(100)の3面から構成される。このとき、被エッチング層1のうちマスク層2で覆われた領域に凸部が形成されて、マスク層2と被エッチング層1の表面との接触面積が極めて小さくなるので、マスク層2が被エッチング層1の表面から剥離する。
上記方法を用いて形状精度の高いコーナーキューブアレイを形成しようとすると、エッチング工程を停止すべき時点(エッチング終了点)を高精度に検出することが重要である。本発明者らが検討を行ったところ、上記方法において、被エッチング層1の表面からマスク層2が剥離した時点で被エッチング層1にコーナーキューブアレイ形状3が形成されており、マスク層2が剥離した後もエッチングを続けると、コーナーキューブアレイ形状3の形状精度が低下していくことを見出した。
そこで、本発明によるコーナーキューブアレイの形成方法は、エッチング工程においてエッチングマスクが剥離した時点を検出し、その時点でエッチングを停止することを特徴としている。
以下、本発明におけるエッチング工程をより具体的に説明する。
図1に示す方法と同様に、被エッチング層1の表面にマスク層2を形成した後、被エッチング層1のエッチングを行う。エッチングを行っている間、被エッチング層1におけるマスク層2が形成された領域と形成されていない領域とを含む領域に光を照射し、その反射光に基づいて、マスク層2が被エッチング層1から剥離した時点を検出する。この時点でエッチングを停止することによって、被エッチング層1にコーナーキューブアレイ形状3を付与する。
本発明における「被エッチング層」は、結晶構造を有していればよいが、好ましくは、立方晶系の結晶材料からなる単結晶基板(以下、「立方晶単結晶基板」と呼ぶ場合もある)である。立方晶単結晶基板として、例えば閃亜鉛構造を有する化合物半導体(GaAsなど)から形成した基板やダイヤモンド構造を有する結晶材料(ゲルマニウム結晶など)から形成した基板を用いることができる。そのような立方晶単結晶基板は、結晶材料の{111}面と実質的に平行な表面を有することが好ましい。ここで、「結晶材料の{111}面と実質的に平行な表面を有する基板」は、結晶材料の{111}面に対して平行な表面を有する基板だけでなく、0°〜10°傾いた表面を有する基板を含むものとする。
また、「コーナーキューブアレイ形状」とは、コーナーキューブアレイの再帰性反射面を規定する形状であればよい。エッチングによってコーナーキューブアレイ形状が付与された被エッチング層は、そのままコーナーキューブアレイとして再帰性反射板等に用いられてもよいし、コーナーキューブアレイを転写によって作製するための原盤として用いられてもよい。また、コーナーキューブアレイ形状が付与された被エッチング層の表面に反射金属層を形成することによって、コーナーキューブアレイを形成してもよい。
なお、本明細書において、「コーナーキューブアレイ」とは、互いに直交する3面からなるコーナーキューブを配列した構造を有していればよく、例えば三角錐形状の凹部を配列した構造を有していてもよい。好ましくは、コーナーキューブを構成するそれぞれの面が正方形であるキュービックコーナーキューブを配列した構造を有する。このようなコーナーキューブアレイ(キュービックコーナーキューブアレイ)は、特に高い再帰反射特性を実現し得るので有利である。
以下、図面を参照しながら、本発明におけるエッチング終了点の検出方法をより具体的に説明する。ここでは、3つの検出方法(第1検出方法〜第3検出方法)を例に説明する。
第1検出方法では、被エッチング層とマスク層との反射率の差を利用して、マスク層が被エッチング層から剥離する時点、すなわちエッチング終了すべき点を検出する。
図2(a)および(b)は、第1検出方法を説明するための図である。図2(a)に示すように、被エッチング物100は、結晶構造を有する被エッチング層1と、被エッチング層1の表面における選択された領域を覆うように形成されたマスク層2とを有している。マスク層2は、形成しようとするコーナーキューブアレイ形状に対応する形状にパターニングされている。被エッチング層1のエッチングを行う間、被エッチング物100におけるマスク層2が形成された表面に光10を入射し、その反射光の強度を観測する。
第1検出方法では、被エッチング層1の光10に対する反射率とマスク層2の光10に対する反射率とは異なっている。例えば、被エッチング層1の材料として、比較的反射率の低い材料を用い、マスク層2の材料として、被エッチング層1の材料における反射率よりも高い反射率を有する材料を用いる。
光10として、被エッチング層1の反射率とマスク層2の反射率との差が大きくなるような波長の光を選択することが好ましい。なお、被エッチング層1の材料およびマスク層2の材料の組み合わせによっては、入射する光10として白色光を用いてもよい。また、光10は、被エッチング層1の表面に対して垂直に入射するように設定されていてもよいし、所定の角度で入射するように設定されていてもよい。ただし、エッチングを開始する際に、被エッチング層1の表面のうちマスク層2で覆われていない領域だけでなく、マスク層2の表面にも光10を入射させる必要がある。
エッチングが進行すると、図2(b)に示すように、被エッチング層1にコーナーキューブアレイ形状3が形成されて、マスク層2と被エッチング層1との接触面積が減少し、ついにはマスク層2が被エッチング層1の表面から剥離する。マスク層2が剥離すると、光10は被エッチング層1の表面のみで反射することになる。その結果、反射光強度は急激に変化するので、この点を検出する。この例では、マスク層2の材料の反射率が被エッチング層1の材料の反射率よりも高いので、反射光強度が急激に低下する点を検出する。
第1検出方法における反射光強度の観測例を図3に示す。図3の縦軸は反射光の強度(A.U.:任意単位)であり、横軸はエッチング時間(秒)である。上述したように、反射光の強度が急激に低下する点e1がマスクの剥離した時点であり、点e1を検知した後、速やかにエッチングを終了することが好ましい。
なお、被エッチング層1の材料によっては、被エッチング層1の形状による再帰反射特性の変化を利用してもよい。再帰反射特性を利用する場合について、以下に具体的に説明する。
エッチング中に被エッチング層1の表面に対して斜め方向から光10を入射すると、コーナーキューブアレイ形状が形成される前の被エッチング層1は再帰反射特性を示さないため、反射光の大部分は光10の入射方向に戻らない。エッチングが進んで、被エッチング層1からコーナーキューブアレイ形状3が形成され、それと同時にマスク層2が剥離すると、光10はコーナーキューブアレイ形状3で再帰性反射されるので、光10の入射方向に反射する光の量(強度)が急激に増加する。この点を検知した後、速やかにエッチングを終了する。
次に、第2検出方法について説明する。この検出方法では、被エッチング層による反射光とマスク層による反射光との干渉を利用する。
図4(a)および(b)は、第2検出方法を説明するための図である。図4(a)に示すように、第1検出方法の場合と同様に、被エッチング層1の表面における選択された領域を覆うようにマスク層2を形成し、被エッチング層1のエッチングを行う。エッチングの間、被エッチング物100におけるマスク層2が形成された表面に光10を入射し、反射光強度を観測する。第2検出方法では、光10として単色光を用いる。
光10の被エッチング層1の表面に対する入射角度や、観測する反射光の角度は、マスク層2の表面で反射される光と被エッチング層1に形成される凹部の底面で反射される光とを同時に観測できるように設定されていればよい。好ましくは、被エッチング層1の表面に対して垂直に光10を入射させ、垂直方向に反射した光の強度を観測する。ここで、「被エッチング層1に形成される凹部の底面」とは、被エッチング層1のエッチングによって、被エッチング層1のうちマスク層2で覆われていない領域を中心として形成される凹部の底面1sをいい、この底面1sは、典型的には、エッチングを行う前の被エッチング層1の表面に略平行である。エッチングの進行とともに、底面1sのレベルは低下し、かつ底面1sの面積は減少する。
形成しようとするコーナーキューブアレイ形状におけるコーナーキューブのピッチが十分小さい(例えば50μm以下)場合、被エッチング物100に光10を入射すると、マスク層2の表面で反射した光と被エッチング層1における凹部の底面1sで反射した光との間で干渉が生じる。これは、マスク層2の表面の高さ(レベル)h2は一定であるが(エッチング時間を「t」とすると、dh2/dt=0)、被エッチング層1の凹部の底面1sのレベルh1はエッチングが進行するに従って低くなる(dh1/dt<0)からである。干渉状態は、光路差の変化に起因して周期的に変化するので、反射光の強度は、被エッチング層1の底面1sのレベルh1が入射した光10の波長λの1/2の長さだけ変化する時間を1周期として振動する。
エッチングが進行し、図4(b)に示すように、被エッチング層1にコーナーキューブアレイ形状3が形成されて、マスク層2が被エッチング層1の表面から剥離すると、上記のような反射光強度の周期的な振動が生じなくなる。マスク層2の剥離によって周期的な振動が生じなくなる理由は、被エッチング層1の表面のうちマスク層2で覆われていた領域(以下、「領域1m」とする)のレベルも、エッチングの進行に従って、底面1sのレベルが低下する速度と略同じ速度で低下するので、領域1mおよび底面1sで反射した光の間で干渉が生じなくなるからである。
第2検出方法における反射光強度の観測例を図5に示す。図5の縦軸は反射光の強度(A.U.)であり、横軸はエッチング時間(秒)である。反射光強度の周期的な振動が生じなくなる点e2がマスク層2の剥離した時点であり、点e2を検知すると速やかにエッチングを停止させることが好ましい。なお、図5に示す反射光強度は、エッチングの進行に従って減少しているが、これは、エッチングが進むにつれて、被エッチング層1における底面1sの面積、すなわち光10を正反射する領域の面積が減少し、正反射率が減少するためである。
次に、第3検出方法について説明する。この検出方法では、被エッチング層で反射した光とマスク層で反射した光との波長の差を利用する。従って、被エッチング層およびマスク層でそれぞれ反射した光のスペクトルが互いに異なるように、被エッチング層およびマスク層の材料を選択する必要がある。
第3検出方法においても、前述の他の検出方法の場合と同様に、被エッチング層の表面における選択された領域を覆うようにマスク層を形成し、被エッチング層のエッチングを行う。エッチングの間、被エッチング物におけるマスク層が形成された表面に白色光を入射し、反射光のスペクトルを測定する。
第3検出方法における反射光スペクトルの測定例を図6(a)および(b)に示す。エッチングを開始する時の反射光のスペクトルは、図6(a)に示すように、マスク層で反射した光によるピークP1と被エッチング層で反射した光によるピークP2とを有する。これに対し、エッチングが進行してマスク層が被エッチング層から剥離すると、図6(b)に示すように、反射光のスペクトルのピークは被エッチング層で反射した光によるピークP2のみとなる。従って、反射光のスペクトルが急激に変化する点を検出し、速やかにエッチングを停止させることが好ましい。
本発明では、上述した何れかの1つの検出方法を用いてもよいし、2以上の検出方法を組み合わせて用いてもよい。また、本発明におけるエッチングは、化学エッチングであればよく、エッチングガスを用いるドライエッチングであってもよいし、エッチング液を用いるウェットエッチングであってもよい。
以下、図面を参照しながら、本発明におけるエッチングに用いられるエッチング装置の構成例を説明する。以下に説明するエッチング装置は、上記の何れの検出方法を用いたエッチングにも使用できる。
図7は、ドライエッチング装置におけるチャンバ11の構成を示す図である。チャンバ11には、被エッチング物100、被エッチング物100に光を入射するための光照射部13、および被エッチング物100で反射された光を受光する受光部15が配置されている。被エッチング物100は、被エッチング層1と、その表面に形成されたマスク層2とを有している。被エッチング物100におけるマスク層2が形成された表面に、エッチングガスを接触させることにより、被エッチング層1のエッチングを行う。
図7に示す構成では、光照射部13からの光を被エッチング物100の表面に斜めから入射するが、被エッチング物100の表面と垂直に光を入射してもよく、その場合、受光部15は被エッチング物100で垂直に反射する光を受光できるように配置される。
図8は、ウェットエッチング装置におけるエッチング槽21の構成を説明するための上面図である。エッチング槽21には、被エッチング物100、被エッチング物100に光を入射するための光照射部13、および被エッチング物100で反射された光を受光する受光部15が配置されている。被エッチング物100は、被エッチング層1と、その表面に形成されたマスク層2とを有している。被エッチング物100におけるマスク層2が形成された表面を、エッチング液と接触させることにより、被エッチング層1のエッチングを行う。光照射部13からの光が被エッチング物100の表面に入射する角度は特に限定されないが、例えば略90度である。図8に示す構成では、光照射部13は、被エッチング物100の表面に対して垂直に光を入射するように設置され、受光部15は光照射部13と略同じ位置に設置されている。なお、光照射部13および受光部15は、エッチング液中に設けられてもよいし、一方もしくは両方がエッチング液と接しない位置に設けられていてもよい。
図7および図8に示す何れの構成においても、光照射部13は、被エッチング物100におけるマスク層2が形成された表面に光を入射するように配置されている。光照射部13から出射された光は、被エッチング物100の表面における複数箇所に入射することが好ましい。被エッチング物100の表面において、光の入射位置は特に限定されず、ランダムに選択されてよい。ただし、被エッチング物100の表面のうち、マスク層2が形成された領域と形成されていない領域とを含む領域を光で照射する必要がある。典型的には、被エッチング物100の表面に形成される光のスポット径は、形成しようとするコーナーキューブアレイのピッチの2倍以上となる。
また、受光部15は、被エッチング物100の表面で反射された光を受光できるに配置され、典型的には、光照射部13からの光が被エッチング物100におけるマスク層で正反射される方向に配置される。ただし、第1検出方法のうちコーナーキューブ形状の再帰反射特性を利用してエッチング終了点を検出する方法を用いる場合には、受光部15は、光の入射方向にかかわらず、光の入射方向に戻ってくる反射光を受光できるように配置される。
また、図示しない測定部において、受光部15で受け取られた光の強度を測定し、強度の時間変化を記録する。さらに、図示しない制御部において、記録された反射光強度の測定結果に基づいて、マスク層が剥離したことを検出する。マスク層の剥離が検出されると、被エッチング層のエッチングを停止する。
ここで、エッチングにより除去された被エッチング層1の材料や剥離したマスク層2は、反射光強度の測定に影響を与えないように、光照射部13および受光部15と被エッチング物100の表面との間から確実に排除されることが望ましい。
図7に示す構成のエッチング装置においては、除去された被エッチング層1の材料や剥離したマスク層2などを、ガスフローによってチャンバ11から排出したり、チャンバ11における反射光強度測定に影響を与えない場所に電気的に集じんしてもよい。
一方、図8に示す構成のエッチング装置においては、エッチング槽内部でエッチング液を流動させると、除去された被エッチング層1の材料や剥離したマスク層2を反射光強度測定に影響を与えない場所に移動させたり、エッチング槽21から排出させることができるので有利である。エッチング液の流動は、例えば、エッチング槽21にエッチング液の供給口および排出口を設け、供給口からエッチング槽21に流入したエッチング液を、被エッチング物100と接触させた後、排出口からエッチング槽21の外に流出させることによって行うことができる。流出させたエッチング液は、フィルタリングした後、再びエッチング槽21に供給してもよい。
エッチング槽内部でエッチング液を流動させる場合、エッチング槽内部におけるエッチング液の流速を制御することが好ましい。エッチング終了点に近づくと、エッチング液の流速を増大させることにより、剥離したマスク層2が被エッチング層1の表面に再付着したり、被エッチング層1と受光部15との間に浮遊して反射光強度の測定に影響を与えることを防止できるので、より確実にエッチング終了点を検出できる。
図7または図8に示す構成を有するエッチング装置を用いると、第1〜第3検出方法のうち2以上の検出方法を同時に実施することもできる。例えば、第1および第2検出方法を実施しようとする場合、被エッチング層1の材料として反射率の低い材料を用い、マスク層2の材料として、被エッチング層1の材料よりも高い反射率を有する材料を用いる。反射光強度の測定には、被エッチング層1の反射率とマスク層2の反射率との差が大きくなるような波長を有する単色光を利用する。光照射部13は、そのような単色光を被エッチング物100の表面に垂直に入射するように設置され、また、受光部15は、被エッチング物100の表面で垂直方向に反射した光を受光するように設置される。受光した光の強度の時間変化を測定し、エッチング終了点として、強度が急激に低下し、および/または、強度の周期的な干渉が生じなくなる点を検出することができる。
なお、第1検出方法と第3検出方法とを同時に実施する場合には、光照射部13から特定の波長を有する単色光と白色光とを被エッチング物100の表面に出射し、その反射光のスペクトルの時間変化を観察することにより、マスク層2の材料特性に起因するスペクトルのピークが生じなくなり、および/または、反射光のうち上記特定の波長を有する光の強度が急激に変化する点を検出することができる。
(実施形態1)
以下、図面を参照しながら、本発明による実施形態を説明する。本実施形態では、GaAs結晶から形成される基板を用い、この基板に対してウェットエッチングを行うことによって、互いに直交する3つの{100}面から構成されるコーナーキューブアレイを作製する。ウェットエッチングの終了点は、上述した第1および第2検出方法を併用することによって検出する。
まず、図9(a)に示すように、表面が{111}B面と実質的に平行であるGaAs基板31を用意する。なお、ガリウムが形成する{111}面が{111}A面であり、砒素が形成する{111}面が{111}B面である。この基板31の表面は、鏡面に仕上げられる。
次に、図9(b)に示すように、基板表面上に、スピンコート法によって厚さが約1μmのポジ型フォトレジスト膜32’を形成する。フォトレジスト膜32’の材料として、例えば波長が670nmの単色光に対して50%の反射率を有するレジスト材料を用いる。なお、この単色光に対するGaAsの反射率は30%程度である。
フォトレジスト膜32’を約100度で30分間プリベークした後、フォトレジスト膜32’の上にフォトマスクを配置して露光を行う。
露光後、フォトレジスト膜32’を現像することによって、図9(c)に示すように、基板31の上にはパターニングされたレジスト層32が形成される。レジスト層32は、基板31の選択された領域を覆う複数のマスク部32aと、基板31の表面を露出する複数の開口部32bとを有する。なお、本明細書において、レジスト層32のうち、複数のマスク部32aから構成される層をマスク層と呼んでいる。
本実施形態におけるレジスト層32の平面形状を図10に示す。レジスト層32は、正三角形のマスク部32aおよび開口部32bを有し、これらの領域32a、32bは三角形の辺方向のそれぞれにおいて互いに逆向きに交互に配列されている。また、これらの領域32a、32bを規定する正三角形の何れかの一辺が、GaAs結晶の<01−1>方向と平行になるように基板31の上に配置されている。なお、本実施形態では、マスク部32aや開口部32bを規定する正三角形の一辺の長さ(マスク層2のピッチPm)は約10μmとする。
本実施形態では、レジスト層32におけるマスク部32aおよび開口部32bの配列パターンに応じて、形成されるコーナーキューブのサイズ(配列ピッチ)が制御され得る。より具体的には、形成されるコーナーキューブのサイズは、レジスト層32のピッチPm(ここでは約10μm)と略同等のサイズとなる。
次に、エッチング液を用いて基板31のウェットエッチングを行う。エッチング液としては、例えば、NH4OH:H22:H2O=1:2:7の混合液を使用することができ、エッチング液の温度は約20度とする。
本実施形態におけるウェットエッチングは、例えば図11に示すようなエッチング装置200を用いて行うことができる。エッチング装置200は、エッチング槽42と、エッチング液46をエッチング槽42に供給するための送水管48と、エッチング液46をエッチング槽42から排出するための排水管50とを有している。エッチング槽42にはエッチング液46が保持されており、エッチング液46の中に、被エッチング物である基板31が固定される。また、エッチング槽42の内部には光観察装置44が設置されている。光観察装置44は、基板31のエッチングしようとする表面に対して光を照射する光照射部、その反射光を受け取るための受光部、受光した光の強度を測定する測定部などを有している。エッチング槽内のエッチング液46は、排水管50または上抜きするためのオーバーフロー槽52によってエッチング槽42から排出された後、フィルタ55でフィルタリングされて再び送水管48からエッチング槽42に戻される。また、送水管48にはバルブ56が設けられ、排水管50および送水管48の間にはポンプ54が設けられており、バルブ56およびポンプ54によってエッチング槽内部におけるエッチング液46の流速(流量)を制御することができる。また、エッチングによって除去される基板31の材料や、基板31から剥離するマスク部32aは、その比重により、排水管50あるいはオーバーフロー槽52を介してエッチング槽42から排出された後、フィルタ55で除去される。
レジスト層32が形成された基板31をエッチング装置200のエッチング槽42に固定して、基板31のエッチングを行うと、図9(d)に示すように、基板31における開口部32bによって露出されている領域からエッチングが進む。本実施形態では、ガリウム砒素結晶の{100}面((100)面、(010)面、および(001)面)は、他の結晶面に比べてエッチングされにくいため、この{100}面が露出するように異方性のエッチングが進行する。
エッチングの間、光観察装置44を用いて、基板31のうちレジスト層32が形成された表面の状態を観察する。観察は、図9(d)に示すように、波長が670nmの単色光34を基板31の表面に垂直に入射し、基板31の表面に垂直方向に反射した光の強度を測定することによって行う。
反射光強度の測定結果を図12に示す。図12からわかるように、エッチングを開始すると、反射光強度の周期的な振動が見られる。振動の一周期は、基板31に形成される凹部の底面が、エッチングにより335nm深くなる時間を示している。エッチングが進むと、反射光強度が急激に落ち込むとともに、反射光強度の振動も生じなくなるので(図12に示す点e3)、この点で基板31をエッチング液46から引き上げる。
なお、エッチング終了点付近で、エッチング槽42におけるエッチング液46の流速を増大させることが好ましい。これによって、基板31から剥離したマスク部32aが基板31に再付着したり、基板31や光観察装置44の近傍に浮遊して反射光強度の測定を妨げることを防止できる。
この後、基板31に対して約10分間の超音波洗浄を行って、基板31の上に残存する不要なマスク部32aを除去する。さらに、エタノールで置換し、約10分間の純水流水洗浄を行う。このようにして、図9(e)に示すように、基板31の表面にコーナーキューブアレイ形状3が形成される。
本発明によるコーナーキューブアレイの形成方法は、上記の方法に限定されない。上記方法では被エッチング層としてGaAs基板31を用いているが、本発明における被エッチング層は他の立方晶系の結晶材料からなる単結晶基板であってもよい。さらに、被エッチング層は、非晶質や多結晶の材料からなる支持基板の上に形成された層であってもよく、平板状のものだけでなく、平坦な表面を含む限り種々の立体形状を有し得る。
また、レジスト層32のパターンも図10に示すパターンに限らない。ただし、コーナーキューブアレイを好適に作製するためには、レジスト層32のマスク部32aにおける所定の点(例えば重心位置)が、ハニカム格子点上に配列されることが望ましい。ここでハニカム格子点とは、合同な正六角形を隙間なく敷きつめた場合における、各正六角形の頂点と各正六角形の重心点とに対応する点を指す。あるいは、第1の方向に延びる等間隔(所定間隔)の複数の平行線と、上記第1の方向とは60°異なる第2の方向に延びる、等間隔かつ上記所定間隔と同一の間隔の複数の平行線との交点に対応する点を指す。また、レジスト層32のマスク部32aは、好適には、三角形または六角形などの3回の回転対称形状を有している。
本発明で得られるコーナーキューブアレイにおけるコーナーキューブのサイズ(コーナーキューブの配列ピッチ)は、コーナーキューブアレイの用途によっても異なるので特に限定されないが、コーナーキューブアレイを反射型液晶表示装置の再帰性反射板として用いる場合、例えば2μm以上50μm以下である。
本発明によれば、エッチング処理によってコーナーキューブアレイを作製する方法において、エッチングの終了点を高精度に検出することができるので、形状精度の高いコーナーキューブアレイを提供できる。このようなコーナーキューブアレイは、優れた再帰反射特性を有するので、表示装置の再帰性反射板などに好適に用いられ得る。
また、本発明によれば、形状精度の高いコーナーキューブアレイを簡便に作製できるエッチング装置を提供できる。
(a)〜(c)はコーナーキューブアレイを作製する方法を説明するための工程断面図である。 (a)および(b)は、本発明における第1検出方法を説明するための断面模式図である。 本発明における第1検出方法を用いた場合の反射光強度の測定結果を例示するグラフである。 (a)および(b)は、本発明における第2検出方法を説明するための断面模式図である。 本発明における第2検出方法を用いた場合の反射光強度の測定結果を例示するグラフである。 (a)および(b)は、本発明における第3検出方法を用いた場合の反射光スペクトルの測定結果を例示するグラフである。 本発明で用いられるドライエッチング装置におけるチャンバの構成を説明するための図である。 本発明で用いられるウェットエッチング装置におけるエッチング槽の構成を説明するための上面図である。 (a)〜(e)は、本発明による実施形態のコーナーキューブアレイの形成方法を説明するための断面工程図である。 本発明による実施形態におけるレジスト層の形状を示す図である。 本発明による実施形態のコーナーキューブアレイの作製方法で用いるエッチング装置の構成を説明するための図である。 本発明による実施形態における反射光強度の測定結果を例示するグラフである。
符号の説明
1 基板
2 マスク層
3 コーナーキューブアレイ形状
31 基板(GaAs基板)
32’ レジスト膜
32 レジスト層
32a マスク部
32b 開口部
33 コーナーキューブアレイ形状
34 光(単色光)

Claims (12)

  1. (A)結晶構造を有する被エッチング層を用意する工程と、
    (B)前記被エッチング層上に、前記被エッチング層の材料と異なる材料を用いてコーナーキューブの配列を規定するパターンを有するマスク層を形成する工程と、
    (C)前記マスク層で覆われていない領域から前記被エッチング層をエッチングすることにより、前記マスク層をエッチングすることなく、コーナーキューブアレイの再帰性反射面を規定する形状を前記被エッチング層に付与する工程と
    を包含するコーナーキューブアレイの形成方法であって、
    前記工程(C)は、
    エッチング槽内で、エッチング液を流動させながら、前記被エッチング層のウェットエッチングを行う工程と、
    前記被エッチング層の前記マスク層が形成された領域と形成されていない領域とを含む領域に対して光を照射して反射光を得る工程(C1)と、
    前記ウェットエッチングの終期に、前記マスク層が前記被エッチング層から剥離すると、前記エッチング液の流動により、前記エッチング槽内で、前記被エッチング層から剥離した前記マスク層を、前記反射光の測定に影響を与えない位置に移動させる工程(C2)と、
    前記反射光に基づいて、前記被エッチング層から剥離した前記マスク層が、前記反射光の測定に影響を与えない位置に移動した時点を検出する工程(C3)と、
    前記工程(C3)の検出結果に基づいて、前記被エッチング層のエッチングを停止する工程(C4)と
    を含むコーナーキューブアレイの形成方法。
  2. 前記工程(C2)は、前記ウェットエッチングを停止する時点が近づくと、前記エッチング液の流動速度を増大させる工程を含む請求項1に記載のコーナーキューブアレイの形成方法。
  3. 前記工程(C)の前記被エッチング層のウェットエッチングを行う工程は、前記エッチング液を、前記エッチング槽内で前記被エッチング層と接触させた後、前記エッチング槽の外部に流出させ、その後、再び前記エッチング槽内に供給する工程(C5)を含む請求項1または2に記載のコーナーキューブアレイの形成方法。
  4. 前記工程(C5)は、前記エッチング槽の外部に流出させた前記エッチング液から、前記剥離したマスク層を取り除く工程を含む請求項3に記載のコーナーキューブアレイの形成方法。
  5. 前記工程(B)は、前記光に対して前記被エッチング層の材料の反射率と異なる反射率を有する材料を用いて前記マスク層を形成する工程を含み、
    前記工程(C3)は、前記反射光の強度を測定する工程を含む請求項1から4のいずれかに記載のコーナーキューブアレイの形成方法。
  6. 前記工程(C1)は、前記光として単色光を照射して反射光を得る工程を含み、
    前記工程(C3)は、前記マスク層による反射光と前記被エッチング層による反射光との干渉状態を観察する工程を含む請求項1から5のいずれかに記載のコーナーキューブアレイの形成方法。
  7. 前記工程(B)は、前記被エッチング層の材料の反射スペクトルと異なる反射スペクトルを有する材料を用いて前記マスク層を形成する工程を含み、
    前記工程(C3)は、前記反射光のスペクトルを測定する工程を含む請求項1から5のいずれかに記載のコーナーキューブアレイの形成方法。
  8. 前記工程(C)の前記被エッチング層のウェットエッチングを行う工程において、前記被エッチング層のエッチング速度は、前記被エッチング層の結晶の面方位に依存する請求項1から7のいずれかに記載のコーナーキューブアレイの形成方法。
  9. 前記被エッチング層は立方晶系の結晶材料からなり、前記結晶材料の{111}面と実質的に平行な表面を有する請求項1から8のいずれかに記載のコーナーキューブアレイの形成方法。
  10. 表面に所定のパターンを有するマスク層が形成された被エッチング層を、前記マスク層で覆われていない領域からエッチングする装置であって、
    前記被エッチング層をエッチングするためのエッチング液を収容するエッチング槽と、
    前記被エッチング層の前記マスク層が形成された領域と形成されていない領域とを含む領域を前記エッチング液と接触させる手段と、
    前記被エッチング層の前記マスク層が形成された領域と形成されていない領域とを含む領域に対して光を照射して反射光を形成する光照射部と、
    前記反射光を受け取る受光部と、
    前記エッチング液を流動させることにより、前記エッチング槽内で、前記被エッチング層から剥離したマスク層を、前記被エッチング層と前記受光部との間から移動させる手段と、
    前記エッチング液の流速を制御する流速制御部と、
    前記反射光に基づいて、前記マスク層が前記被エッチング層から剥離したことを検出する制御部とを備えたエッチング装置。
  11. 前記流速制御部は、前記被エッチング層のエッチングを停止する時点が近づくと、前記エッチング液の流動速度を増大させる請求項10に記載のエッチング装置。
  12. 前記エッチング槽から前記エッチング液を流出させる排出口と、
    前記流出させたエッチング液から、前記剥離したマスク層を取り除くフィルタ部と、
    前記フィルタ部を通過した前記エッチング液を前記エッチング槽に供給する供給口とをさらに有する請求項10または11に記載のエッチング装置。
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