JP4471360B2 - 画像形成装置におけるベルト駆動装置 - Google Patents

画像形成装置におけるベルト駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4471360B2
JP4471360B2 JP2004215528A JP2004215528A JP4471360B2 JP 4471360 B2 JP4471360 B2 JP 4471360B2 JP 2004215528 A JP2004215528 A JP 2004215528A JP 2004215528 A JP2004215528 A JP 2004215528A JP 4471360 B2 JP4471360 B2 JP 4471360B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
belt
hardness
intermediate transfer
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004215528A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006039008A (ja
Inventor
英稔 宮本
充信 本田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Mita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Mita Corp filed Critical Kyocera Mita Corp
Priority to JP2004215528A priority Critical patent/JP4471360B2/ja
Publication of JP2006039008A publication Critical patent/JP2006039008A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4471360B2 publication Critical patent/JP4471360B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Description

本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置におけるベルト駆動装置に係り、特に、感光体上に形成されたトナー画像を1次転写し、その後記録媒体に2次転写する、中間転写ベルトの駆動に適用して好適な画像形成装置におけるベルト駆動装置に関するものである。
電子写真方式を利用した複写機、カラープリンタ、カラーファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置においては、感光体上に形成されたトナー画像を1次転写し、その後記録媒体に2次転写する中間転写ベルトを用いたものが提案されている。
こういった中間転写ベルトは、モノクロ用画像形成装置だけでなく、複数の色のそれぞれに対応した現像装置を有したカラー画像形成装置においても、感光体上に形成された各色のトナー画像を重ねあわせて1次転写し、その後記録媒体に2次転写するために用いられている。
しかしながら、こういったカラー画像形成装置に用いた中間転写ベルトが斜行や蛇行、また何らかの理由によって振動したりすると、各色のトナー画像を正確に色重ねすることができずに色ズレが生じ、また、中間転写ベルトの材質や硬度、感光体上のトナー画像を中間転写ベルトに転写させる1次転写ローラ、及び記録媒体へ2次転写させるための2次転写ローラの材質や硬度などによっては、画像の中抜けが生じたりする。
こういったことに対処するため例えば特許文献1には、駆動ローラの軸方向中央部を高摩擦係数に、その両側を低摩擦係数とし、中央部の高い摩擦係数部分によって生じる強い搬送力で、ベルトが常に中央側へ寄せられる方向の移動習性を与えて蛇行や斜行を防止することが示されている。
また特許文献2には、中間転写ベルトを用いて感光体上に形成されたトナー画像を1次転写し、その後記録媒体に2次転写するカラー画像形成装置においては、各色のトナー画像が全て重ね合わされるまで2次転写手段は中間転写ベルトに非接触状態とし、その後記録媒体に2次転写するときこの2次転写手段を中間転写ベルトに接触させるが、この接触、非接触の切り替え時、中間転写ベルトに振動や速度変動を惹起し、画像の乱れが生じることがあるため、駆動ローラ、従動ローラ、2次転写ローラの硬度を異ならしめ、この振動や速度偏動を防止するようにした画像形成装置が示されている。
特開平5−134486号公報 特開2004−110056号公報
しかしながら特許文献1に示された技術は、軸方向中央部と両端部の摩擦係数に差がありすぎてベルトの皺、波打が発生しやすく、また、長期間使用した場合、軸方向中央部の摩擦係数低下が著しくて耐久性に問題がある。さらに、ベルトスリップを防止するためにはベルトテンションを大きく設定する必要があり、ベルト駆動ローラを2次転写ローラと兼用した場合、ローラの長手方向で表面粗さが異なるため、軸方向で画像濃度が異なる転写ムラが生じる可能性がある。
また特許文献2に示された技術は、中間転写ベルトに生じる振動や速度変動を防止するため、駆動ローラ、従動ローラ、2次転写ローラの硬度を異ならしめているだけで、中間転写ベルトの斜行や蛇行を防止することについては触れられていない。
そのため本発明においては、中間転写ベルトなどの無端状ベルトを用いた画像形成装置において、中間転写ベルトの蛇行や斜行を防止して良好な画像を記録媒体に転写できるようにし、かつ、長期に使用しても駆動ローラが摩耗して駆動力が低下したりすることのない画像形成装置におけるベルト駆動装置を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明は、
電子写真方式で形成したトナー画像を1次転写し、記録媒体に2次転写する中間転写ベルトを少なくとも1以上の回転駆動ローラと従動ローラなどのローラに張架し、前記駆動ローラの回転によって前記中間ベルトを所定の経路に沿って駆動する画像形成装置におけるベルト駆動装置において、
前記駆動ローラは金属の芯体の周囲に弾性表面層を設けてなり、長手方向中央部の弾性表面層の硬度をJIS−A硬度30〜50度、両端部における弾性表面層の硬度をJIS−A硬度60度以上に形成したことを特徴とする
このようにベルト駆動装置における駆動ローラに弾性表面層を設け、その硬度を長手方向中央部より両端部を大きくすることで、駆動ローラと従動ローラに張架された中間転写ベルトは、その張力が駆動ローラの長手方向両端部側で大きく、中央部が小さくなる。そのため、中間転写ベルトは駆動ローラ中央部で僅かに沈み込み、両側から中央部に寄ろうとする力が働いて蛇行や斜行が起きにくくなると共に、中間転写ベルト自体の浪打や皺も防止される。また、このような状態でも駆動ローラの長手方向には均一に荷重(テンション)がかかり、駆動ローラの一部が摩耗するということが無いから、長期にわたって使用しても駆動力が低下するといったことはない。そのため、本発明をカラー画像形成装置の中間転写ベルトとして用いると、色ズレが生じない良好な画像が形成できる画像形成装置におけるベルト駆動装置を提供することができる。
そして前記中間転写ベルトは、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリーレンスルフィド(PAS)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルサルフィン(PES)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリフェニリンスルファィド(PPS)、熱可塑ポリイミド(TPI)のいずれかで構成することにより、駆動ローラ表面弾性層の中央部硬度を両端部硬度より小さく形成したことによる、中間転写ベルトを両側から中央部に寄せようとする力がより効果的に働き、蛇行や斜行が起きにくく、浪打や皺が起きにくい画像形成装置におけるベルト駆動装置とすることができる。
また前記駆動ローラは、前記トナー画像の記録媒体への2次転写位置に設けられ、転写ローラに対するバックアップローラとして用いると、前記したように駆動ローラ表面には弾性表面層が設けられているから、中間転写ベルトから記録媒体へトナー画像を転写するに当たり、中抜けの生じない良好な転写性を維持できる画像形成装置におけるベルト駆動装置を提供することができる。
以上記載のごとく本発明になる画像形成装置におけるベルト駆動装置は、中間転写ベルトの蛇行や斜行、及び浪打や皺が起きにくく、カラー画像形成装置の場合は色ズレのない良好な画像を中間転写ベルト上に形成し、また、駆動ローラ表面に弾性表面層を設けたことで、中抜けも生じにくい画像形成装置におけるベルト駆動装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明になる画像形成装置におけるベルト駆動装置の概略斜視図、図2は本発明のベルト駆動装置を構成する駆動ローラの構成を示した図、図3は本発明のベルト駆動装置を構成する駆動ローラ表面弾性層の厚みと硬度を変化させて蛇行や色ズレ、そして中抜けの状態を調べた結果を示した表、図4は本発明のベルト駆動装置を用いた画像形成装置の一例である。図中、同一構成要素には同一番号が付してある。
まず最初に図4を用い、本発明のベルト駆動装置を用いた画像形成装置の一例の概略を説明すると、この図4に示した画像形成装置は、複数の色に対応した現像装置がロータリー型ラックに装着されたロータリー型現像装置を有し、感光体上に順次形成される各色に対応した潜像を、ロータリーの回転でそれぞれの色に対応した現像装置を感光体に対面させて現像し、形成されたトナー画像を中間転写ベルト上で色重ねして、フルカラー像として記録媒体に2次転写するようにした画像形成装置である。なお本発明は、こういったロータリー型現像装置を備えた画像形成装置だけでなく、例えば単一の感光体ドラムの周囲に各色の現像装置を設けた形式のカラー画像形成装置や、各色に対応した感光体と現像装置を有するタンデム型のカラー画像形成装置などにも適用できることは明かである。
図中1は、図示していない制御装置から送られてくる画像信号によって変調されるレーザを有し、回転するポリゴンミラーなどによってレーザ光を感光体ドラム2における軸方向に振って走査することで、感光体ドラム2上に潜像を形成するレーザスキャニングユニット、3は感光体ドラム2を均一に帯電させるための帯電ローラ、4は上記した複数の色のそれぞれに対応し、例えばイエロー41(Y)、マゼンタ42(M)、シアン43(C)、ブラック44(K)の現像装置を装着したロータリー型現像装置で、それぞれの現像装置は、イエローの現像ローラ41a、マゼンタの現像ローラ42a、シアンの現像ローラ43a、ブラックの現像ローラ44aを有している。
5は本発明になるベルト駆動装置としての中間転写ベルトユニットで、図1にその概略斜視図を示したように、中間転写ベルト50が駆動ローラ51、テンションローラ52、1次転写ローラ53、従動ローラ54などに張架され、図示していないモータからの駆動力によって駆動ローラ51が回転して中間転写ベルト50が駆動される。なお、図4において55は中間転写ベルト50上に転写されずに残ったトナーをクリーニングする中間転写ベルト用クリーニングブレードで、さらにこういった中間転写ベルト50は、一般的に蛇行防止のため、その裏面(駆動ローラに接する面)に図1に示したように、蛇行防止ガイド56が接着剤などで貼り付けられ、駆動ローラ51、テンションローラ52などには、この貼り付けられたガイド56を案内するプーリ51a、52aが設けられている。
6は、中間転写ベルト50上に全ての色のトナー画像が転写されるまで中間転写ベルト50に非接触とされ、全ての色のトナー画像が中間転写ベルト50上に転写されてフルカラートナー画像となった後、中間転写ベルト50に接触して転写バイアスを印加されて給紙カセット9から送られて来る記録媒体にこのフルカラートナー画像を転写させる2次転写ローラ、7は感光体ドラム2上に形成されて中間転写ベルト50に転写された後に残ったトナーをクリーニングするためのクリーニングブレード、8はヒートローラ81、加圧ローラ82で構成され、給紙カセット9から送られてくる記録媒体に転写されたトナー画像を定着させる定着装置、10は排出ローラ、11は排紙部である。なお、ここに示した画像形成装置では、駆動ローラ51を2次転写ローラ6に対するバックアップローラとしても用いている。
今、図示していない制御装置に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に分解された画像信号と画像形成指示が送られると、まず感光体ドラム2が帯電ローラ3で均一に帯電されると共にロータリー型現像装置4が回転し、イエローの現像装置41(Y)における現像ローラ41aが感光体ドラム2と対面する位置に回転する。その後、イエロー(Y)の画像信号がレーザスキャニングユニット1に与えられ、感光体ドラム2上にイエロー(Y)の画像信号に対応した潜像が形成されて現像がおこなわれる。形成されたイエローのトナー画像は、1次転写ローラ53に与えられた転写バイアスによって中間転写ベルト50に転写され、感光体ドラム2上に残った残トナーはクリーニングブレード7でクリーニングされる。
こうしてイエローのトナー画像が中間転写ベルト50に転写されると、図示していない制御装置は、感光体ドラム2を帯電ローラ3で均一に帯電させると共に、ロータリー型現像装置4におけるマゼンタ(M)現像装置42の現像ローラ42aが感光体ドラム2と対面する位置となるよう回転させ、マゼンタ(M)の画像信号をレーザスキャニングユニット1に与えて感光体ドラム2上に潜像を形成させる。そしてイエローの場合と同様に、この潜像を現像させて中間転写ベルト50に転写させる。
同様にしてシアン(C)、ブラック(K)のトナー画像が中間転写ベルト50に転写され、フルカラートナー画像となると、今度は2次転写ローラ6が中間転写ベルト50に接触させられると共に給紙カセット9から記録媒体が取り出され、駆動ローラ51と2次転写ローラ6とで形成される2次転写位置でこのフルカラートナー画像が記録媒体に転写される。そしてフルカラートナー画像が転写された記録媒体は、定着装置8で定着され、排出ローラ10で排紙部11に排出される。
このように構成した本発明になるベルト駆動装置を備えた画像形成装置において、前記中間転写ベルト50は、導電制御された単層構成ベルト、または積層構成ベルトを用いることができ、例えばポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリーレンスルフィド(PAS)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルサルフィン(PES)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリフェニリンスルファィド(PPS)、熱可塑ポリイミド(TPI)などが用いられるが、耐熱性や機械強度などの要求から、ポリイミド(PI)が多く用いられる。本発明においては、カーボンブラックを添加した厚さ80μmの伸張性のないポリイミドフィルムを用い、トナー画像を感光体ドラム2から中間転写ベルト50に静電的に画像の乱れを起こさずに転写するため、表面抵抗率を表面側、裏側共に1×1010Ω/sqに調整した。
また、図1に51で示した駆動ローラは、図2に示したように、金属製の芯体511とその周囲に設けられた弾性表面層512とから構成され、さらにその弾性表面層512は、この駆動ローラ51の長手方向中央部の512aで示した部分(Aとした部分)の硬度をJIS−A硬度で30〜50度、両端部の512bで示した部分(Bとした部分)の硬度をJIS−A硬度で60度以上とし、中央部512aの部分の硬度を両端部の512bで示した部分の硬度より小さく形成する。
このようにベルト駆動装置5を構成すると、駆動ローラ51とテンションローラ52などに張架された中間転写ベルト50は、その張力が駆動ローラ51の長手方向両端部512bで大きく、中央部512aで小さくなる。そのため、中間転写ベルト50は駆動ローラ51の中央部512aで僅かに沈み込み、両側512bから中央部512aに寄ろうとする力が働いて、蛇行や斜行が起きにくくなると共に、中間転写ベルト50自体の浪打や皺も防止される。また、このような状態でも駆動ローラ51の長手方向には、均一に荷重(テンション)がかかり、駆動ローラ51の一部が摩耗するということが無いから、長期にわたって使用しても駆動力が低下するといったことはない。そのため、色ズレが生じない良好な画像が形成できる画像形成装置におけるベルト駆動装置を提供することができる。
なお、この駆動ローラ51における表面弾性層512の長手方向中央部の512aで示したAの部分の長さと、両端部の521bで示したBの部分の長さは、駆動ローラ51の長さをLとしたとき、
L/3 < A < 4L/5 ……… (1)
L/10 < B < L/3 ……… (2)
の範囲にあることが好ましい。この範囲を外れると、前記した中間転写ベルト50における駆動ローラ51の中央部512aでの沈み込みが無くなり、両側512bから中央部512aに寄ろうとする力の働きが弱まって、蛇行や斜行が起きやすくなる。
図3に示した表は、図4に示した画像形成装置を用い、次のような条件で駆動ローラ51における表面弾性層512(図2におけるAとBの部分)の厚さ、Aの部分512aの硬度、同じくBの部分512bの硬度を種々変更し、中間転写ベルト50の蛇行量、色ズレ、中抜けなどを調べたものである。
まず中間転写ベルト50は、ポリイミド製で内周長377mm、厚さ80μm、幅230mmで、表面抵抗率を1×1010Ω/sqに調整したベルトを用いた。そして駆動ローラ51は、金属製の芯体511に、外径20mmとなるよう導電性EPDM(体積抵抗率1×10Ωcm)を巻装し、図2に示した駆動ローラ51の軸方向長さをLとしたとき、低硬度部Aの長さを3/5*L、高硬度部Bの長さを1/5*Lとしたローラを用いた。さらにテンションローラ52は、外径30mmのアルミ製で、中間転写ベルト50のテンションを片側20Nとし、中間転写ベルト50の周速を180mm/secとなるようにした。
図3の表において、「弾性層厚み」は前記したAとBの部分における弾性層の厚み、「ゴム硬度(A)、(B)」は、AとBの部分をそれぞれ高分子計器株式会社製のマイクロゴム硬度計MD−1型で測定したJIS−A硬度、「A部長さ」及び「B部長さ」は、前記(1)、(2)式で表される駆動ローラ51の全長Lに対するA部、B部の長さをLに対する比率で表した値、「蛇行量」は前記中間転写ベルト50を用いて5分間駆動させ、横移動量(蛇行量)を測定したもので、蛇行量が50μm以下を○、50μm以上の場合を×とした。「色ズレ(横)」は2ドット細線を格子状に印字した場合の1色目と4色目の細線ズレ量を顕微鏡にて測定し、ズレ量が20μm以下なら○、20μm以上の場合を×とした。「色ズレ(縦)」は、温度32.5℃、湿度80%RHのHH環境と、温度10.0℃、湿度15%RHのLL環境において、10mm間隔で2ドット細線を格子状に印字し、線間隔のズレ量を顕微鏡にて測定して、HHとLL環境のそれぞれにおける、線間隔の差が20μm以下なら○、20μm以上の場合を×とした。「中抜け」は1mm幅の縦線(中間転写ベルト50の搬送方向)における中抜けレベルを目視判定し、中抜けが生じた場合に×を付してある。
その結果であるが、まず駆動ローラ51における弾性層の厚みは、実施例1乃至7からわかるように、0.12mmから1.00mmの間では問題が生ぜず、その範囲を超えた比較例6の0.08mm、比較例7の1.2mmでは、蛇行や色ズレ(横、縦)、中抜けが生じている。
まず弾性層の厚みが0.08mmの比較例6であるが、これは弾性層512の厚みが薄すぎ、弾性層としての役目を果たしていないと考えられる。すなわち前記したように、この弾性層の厚みが一定以上あると、駆動ローラ51におけるA部とB部の硬度の違いによって中間転写ベルト50が駆動ローラ51の中央部512aで沈み込み、両側の512b部から中央部512aに中間転写ベルト50を寄せようとする力が働くが、この弾性層512の厚みが薄すぎるとA部とB部の硬度差による中間転写ベルト50の中央部へ寄せる力が生ぜず、蛇行や斜行が起きやすくなるものと考えられる。
また、前記したように駆動ローラ51は、2次転写ローラ6に対するバックアップローラとしても用いられているが、この表面弾性層512の厚さが薄いと、前記した金属製の芯体511の硬度がそのまま中間転写ベルト50にかかり、中間転写ベルト50が伸張性のないベルトであることと相俟って、中間転写ベルト50上に転写されたトナーを包み込みながら記録媒体に転写させることができず、細線のトナーの盛り上がったところで応力がかかりすぎて中抜けが生じるものと考えられる。通常中抜け防止には、弾性ベルトや柔らかいバックアップローラ用いてトナーを包み込んだり、多少線速差を付けてやったりするが、本発明では中間転写ベルト50として伸張性の無い樹脂ベルトを用いているため薄肉化し、かつ、バックアップローラとしての駆動ローラ51に弾性層512を設けたものであるが、比較例6ではこの弾性層512の厚さが薄すぎて効果が出なくなったと考えられる。
次に弾性層の厚みが1.2mmの比較例7であるが、これは弾性層512の厚みが厚すぎ、外径精度が出にくくなって色ズレが生じているものと考えられる。ゴム硬度の柔らかいものは駆動がかかるときにベルトの線速度が安定しなくなるが、弾性層512の厚みが大きい場合も同様であり、厚みが大きくなると見かけ上柔らかくなって製造上どうしても厚みの振れが大きくなる。また、この表を作成するための実験では、前記したように温度や湿度の環境も変動させて色ズレを評価しているが、温度32.5℃、湿度80%RHのHH環境では、弾性層512の外径が膨張し、駆動ローラ51自体の外径に変動が生じて搬送方向にずれ、さらに、中間転写ベルト50の周速が変わって色ズレを起こしていることも考えられる。
そのため弾性層512の厚さは、0.10μm以上1.0μm以下であることが好ましい。
次に、弾性層512の厚さが上記100μm以上1000μm以下の範囲に入っている比較例4、5であるが、比較例4ではAの部分の硬度がBの部分の硬度より大きく、比較例5ではそれが等しくなっている。この場合は、前記した中間転写ベルト50における駆動ローラ51の中央部512aの沈み込みが生ぜず、従って、両端部の512bから中央部512aに寄ろうとする力が働かずに、蛇行や斜行が起きているものと考えられる。
次に比較例1、2、3であるが、この比較例も弾性層512の厚さが前記100μm以上1000μm以下の範囲に入っている、しかしながら比較例3では、低硬度とした中央部512aの硬度が18で非常に柔らかく、縦方向の色ズレが起こっている。硬度が30以下と柔らかい場合、ローラ製造時に研磨が難しく(事実上研磨できない)、寸法精度が出しにくいと共に、前記したようにゴム硬度の柔らかいものは駆動がかかるときにベルトの線速度が安定しなくなり、縦方向の色ズレが生じているものと考えられる。
比較例2では、低硬度部512a(A)の部分の硬度が25と柔らかく、比較例3の場合と同様駆動ローラ51の製造時に研磨が難しくて寸法精度が出しにくいということと、両端部の高硬度の部分512bにおける硬度も50と比較的柔らかく、前記したような中間転写ベルト50の両側512bから中央部512aに寄ろうとする力が働かず、蛇行や斜行、及び色ズレが起きているものと考えられる。
最後の比較例1は、低硬度とした中央部512aの硬度が60と高く、中間転写ベルト50における駆動ローラ51の中央部512aの沈み込みが少なく、従って、両側512bから中央部512aに寄ろうとする力の働きが小さくなって、蛇行や斜行が起きているものと考えられる。
それに対して実施例1から7は、低硬度とした中央部512aの硬度が30から50、高硬度とした両端部512bの部分における硬度が60以上で、この範囲では蛇行、色ズレ(横、縦)、中抜けのいずれも問題ないことがわかる。
従って、駆動ローラ51の表面弾性層512の厚さは、前記したように100μm以上1000μm以下であることが好ましく、また、長手方向中央部の512aで示した部分(Aとした部分)の硬度はJIS−A硬度で30から50、両端部の521bで示した部分(Bとした部分)の硬度はJIS−A硬度で60以上とすることが好ましいことがわかる。なお、現状ではJIS−A硬度で95を超えるような表面弾性層は製造することができない。
以上種々述べてきたように本発明によれば、ベルト駆動装置5における駆動ローラ51に弾性表面層512を設け、その硬度を長手方向中央部より両端部を大きくすることで、駆動ローラ51と従動ローラ52に張架された中間転写ベルト50は、その張力が駆動ローラ51の長手方向両端部側512bで大きく、中央部512aが小さくなる。そのため、中間転写ベルト50は駆動ローラ51中央部512aで僅かに沈み込み、両側512bから中央部512aに寄ろうとする力が働いて蛇行や斜行が起きにくくなると共に、中間転写ベルト50自体の浪打や皺も防止される。また、このような状態でも駆動ローラ51の長手方向には均一に荷重(テンション)がかかり、駆動ローラ51の一部が摩耗するということが無いから、長期にわたって使用しても駆動力が低下するといったことはない。そのため、本発明をカラー画像形成装置の中間転写ベルト50として用いると、色ズレが生じない良好な画像が形成できる画像形成装置におけるベルト駆動装置5を提供することができる。
そして前記中間転写ベルト50は、伸張性のない材料で形成することにより、駆動ローラ51表面弾性層512の中央部512a硬度を両端部512b硬度より小さく形成したことによる、中間転写ベルト50を両側から中央部に寄せようとする力がより効果的に働き、蛇行や斜行が起きにくく、浪打や皺が起きにくい画像形成装置におけるベルト駆動装置とすることができる。
また前記駆動ローラ51は、前記トナー画像の記録媒体への2次転写位置に設けられ、転写ローラ6に対するバックアップローラとして用いると、前記したように駆動ローラ51の表面には弾性表面層512が設けられているから、中間転写ベルト50から記録媒体へトナー画像を転写するに当たり、中抜けの生じない良好な転写性を維持できる画像形成装置におけるベルト駆動装置5を提供することができる。
本発明のベルト駆動装置は、中間転写ベルトの蛇行や斜行、及び浪打や皺が起きにくく、カラー画像形成装置の場合は色ズレのない良好な画像を中間転写ベルト上に形成し、また、中抜けも生じにくい画像形成装置におけるベルト駆動装置を提供することができる。
本発明になる画像形成装置におけるベルト駆動装置の概略斜視図である。 本発明のベルト駆動装置を構成する駆動ローラの構成を示した図である。 本発明のベルト駆動装置を構成する駆動ローラ表面弾性層の厚みと硬度を変化させて蛇行や色ズレ、そして中抜けの状態を調べた結果を示した表である。 本発明のベルト駆動装置を用いた画像形成装置の一例である。
符号の説明
51 駆動ローラ
511 芯体
512a 中央部の低硬度部
512b 両端の高硬度部

Claims (3)

  1. 電子写真方式で形成したトナー画像を1次転写し、記録媒体に2次転写する中間転写ベルトを少なくとも1以上の回転駆動ローラと従動ローラなどのローラに張架し、前記駆動ローラの回転によって前記中間ベルトを所定の経路に沿って駆動する画像形成装置におけるベルト駆動装置において、
    前記駆動ローラは金属の芯体の周囲に弾性表面層を設けてなり、長手方向中央部の弾性表面層の硬度をJIS−A硬度30〜50度、両端部における弾性表面層の硬度をJIS−A硬度60度以上に形成したことを特徴とする画像形成装置におけるベルト駆動装置。
  2. 前記中間転写ベルトは、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリーレンスルフィド(PAS)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルサルフィン(PES)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリフェニリンスルファィド(PPS)、熱可塑ポリイミド(TPI)のいずれかで構成されたことを特徴とする請求項1に記載した画像形成装置におけるベルト駆動装置。
  3. 前記駆動ローラは、前記トナー画像の記録媒体への2次転写位置に設けられ、転写ローラに対するバックアップローラとして用いることを特徴とする請求項1に記載した画像形成装置におけるベルト駆動装置。
JP2004215528A 2004-07-23 2004-07-23 画像形成装置におけるベルト駆動装置 Expired - Fee Related JP4471360B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004215528A JP4471360B2 (ja) 2004-07-23 2004-07-23 画像形成装置におけるベルト駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004215528A JP4471360B2 (ja) 2004-07-23 2004-07-23 画像形成装置におけるベルト駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006039008A JP2006039008A (ja) 2006-02-09
JP4471360B2 true JP4471360B2 (ja) 2010-06-02

Family

ID=35904095

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004215528A Expired - Fee Related JP4471360B2 (ja) 2004-07-23 2004-07-23 画像形成装置におけるベルト駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4471360B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008292555A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
CN114763832A (zh) * 2021-01-15 2022-07-19 株式会社捷太格特 带齿的滑轮

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006039008A (ja) 2006-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5017684B2 (ja) ベルト装置および画像形成装置
JP4674265B2 (ja) 画像形成装置
KR101169847B1 (ko) 벨트 부재 반송 디바이스 및 그것을 구비한 화상 형성 장치
KR101300267B1 (ko) 클리닝 장치 및 이것을 이용한 화상 형성 장치
JP2006071968A (ja) 画像形成装置
US8731449B2 (en) Image forming apparatus with urging member with projected portion to urge sheet against transfer belt
JP2005275303A (ja) 画像形成装置、及び画像形成装置用ベルト体の厚み管理方法
JP5006014B2 (ja) ベルト用ローラ、ベルト駆動装置、および画像形成装置
JP6643012B2 (ja) ベルト搬送装置及び画像形成装置
JP4471360B2 (ja) 画像形成装置におけるベルト駆動装置
JP4524164B2 (ja) 画像形成装置
US6625410B2 (en) Image forming apparatus
JP2002023509A (ja) 中間転写ベルトおよび画像形成装置
JP2004198557A (ja) 画像形成装置、および像坦持体の保持方法
JP2009014956A (ja) 画像形成装置
US6957034B2 (en) Image forming apparatus having intermediate transfer belt and primary transfer roller
JP2005309181A (ja) 中間転写ユニット
JP6961375B2 (ja) 画像形成装置
JP4039025B2 (ja) 中間転写装置
JP2005128243A (ja) 画像形成装置
JP4487606B2 (ja) ベルト搬送装置、及び、画像形成装置
JP2005107053A (ja) カラ−画像形成装置
JP3181088B2 (ja) 転写ベルト付き画像形成装置
JP2009204995A (ja) 画像形成装置
JP2005344750A (ja) ベルト駆動装置及び該ベルト駆動装置を用いた電子写真装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100205

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100301

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4471360

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees