JP4471146B2 - 直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法 - Google Patents

直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4471146B2
JP4471146B2 JP2003287851A JP2003287851A JP4471146B2 JP 4471146 B2 JP4471146 B2 JP 4471146B2 JP 2003287851 A JP2003287851 A JP 2003287851A JP 2003287851 A JP2003287851 A JP 2003287851A JP 4471146 B2 JP4471146 B2 JP 4471146B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
titanium oxide
electrode
electrode catalyst
fuel cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003287851A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005056746A (ja
Inventor
光一 小林
丞平 松田
純平 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taki Chemical Co Ltd
Original Assignee
Taki Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taki Chemical Co Ltd filed Critical Taki Chemical Co Ltd
Priority to JP2003287851A priority Critical patent/JP4471146B2/ja
Publication of JP2005056746A publication Critical patent/JP2005056746A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4471146B2 publication Critical patent/JP4471146B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Inert Electrodes (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は、直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法に関し、特に、高効率で安価な直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法に関する。
従来の石油や石炭等を原料とする内燃機関発電方式は、化学エネルギーを一度機械エネルギーに変換したのち電気エネルギーに変換するため、エネルギーの変換効率が低いだけでなく、原料燃焼時に発生する有害ガスによる大気汚染やCO2ガスによる地球温暖化等の問題があり、次世代エネルギーシステムの構築が今や必須となっている。
燃料電池は、2つの電極にそれぞれ燃料となる水素と酸素を供給し、触媒を使って反応させ、燃料の持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する電気化学的変換装置であり、高効率、低公害を併せ持つ発電システムとして近年注目されている。
この様な燃料電池は、使用される電解質等の違いによりいくつかの種類があり、燐酸型(PAFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)、固体酸化物型(SOFC)、固体高分子型(PEFC)、直接メタノール型燃料電池(DMFC)等があり、それぞれ作動温度、発電効率、生産性、サイズ等の特長を考慮し用途開発が進められている。
これらの内、PEFCは小型、軽量、扱い易さ等の特長から、自動車用、家庭用コージェネレーションシステムや電子端末機器電源等への実用化に向けた開発が進められている。
このような中で、比較的安価で取り扱いの容易なメタノールを燃料に用いる直接メタノール型燃料電池は、燃料改質器が不要であるため、電池全体の小型、軽量化が可能であり、特に、携帯用電源として注目されている。
直接メタノール型燃料電池の電極反応に関しては、以下の通りである。
CHOH+HO→CO+6H+6e(燃料極:アノード極)
3/2O2+6H+6e→3HO (空気極:カソード極)
この様な反応に使用される電極材料には、特にアノード極におけるメタノール酸化反応を効率よく進行させるため、白金または白金とルテニウムを担持したカーボン粉体を使用するが一般的である。しかしながら、直接メタノール型燃料電池は電極表面で直接メタノールを酸化させるため、反応過程で生じるCOによって触媒表面が覆われ電極性能が低下するという触媒被毒の問題があり、この問題を回避し、メタノールを効率良く酸化させることができる触媒の開発が急務となっている。
高活性化燃料電池用電極触媒として、導電性カーボン粉末担体上にNb、Ni、Sn、Ta、Ti、およびZrの中から選択された元素とSiとを含む酸化物または水酸化物からなる化合物が被着されたPt材料からなる燃料電池用電極触媒が知られている。(例えば、特許文献1参照。)
しかしながら、このような金属酸化物または水酸化物を添加する効果は、カソード極での触媒活性金属の溶出やシンタリングを抑制する効果であり、触媒被毒の問題については解決されていない。
また別の技術として、貴金属系の金属からなる触媒と、二酸化チタンのような光を照射することにより活性化する光触媒とを備えた燃料電池用の電極に関する技術も開示されている。(例えば、特許文献2参照。)
しかし、この技術は固体高分子型燃料電池で、汎用的に使用できる電極に関する技術であって、直接メタノール型燃料電池についての記載は皆無であり、電極の触媒被毒については全く言及されていない。
この様な状況の中で、本発明者らの一人は、直接メタノール型燃料電池用触媒として、白金等の電極触媒に酸化チタンのコロイド溶液を混合し、酸化チタンを白金に担持させることによりCO被毒の問題を解消する方法を試み、その技術を開示した。(例えば、非特許文献1)
しかし、この非特許文献1に記載した酸化チタンでは、CO被毒を解消する傾向はある程度見られたものの、未だその効果が充分でなく、更なる改良が必要であった。
このように、直接メタノール型燃料電池用電極触媒として、白金触媒のCO被毒の問題を解決する方法としては、未だ優れた解決技術が見出されていないのが現状である。
特開平9−167620号公報
特開2000−243406号公報
小林光一、外3名,「直接メタノール型燃料電池用触媒の調製と評価」(第9回燃料電池シンポジウム予稿集),2002年5月15日発行,p.338−343
特開2001−206720号公報
このように、燃料電池用電極触媒の活性を向上させる方法として各種の提案はされているものの、現実では直接メタノール型燃料電池用電極触媒に要求される性能や寿命の要求度を達成するまでには至っていない。
そこで本発明者らは、比較的安価に製造可能であり、またその普及が促進されると考えられる直接メタノール型燃料電池に使用される電極触媒について、従来より問題となっていた白金等触媒へのCO被毒の問題を解決する方法について鋭意検討を重ねた。
その結果、ヒドロキシカルボン酸で分散安定化された酸化チタンゾルで白金等の電極触媒を被覆処理して得られた触媒電極が、従来技術で開示されているような酸化チタンを担持された触媒電極に較べ、格段にCO被毒の解消に効果を発現することを見出し、係る技術に基づき本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は電極触媒をヒドロキシカルボン酸から選ばれた一種以上の酸で分散安定化されたアナターゼ型結晶質酸化チタンゾルで被覆処理することを特徴とする直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法に関する。
本発明の直接メタノール型燃料電池(以下、DMFCと略記する)用電極触媒の製造方法により得られた電極は、特にアノード電極に用いる場合、白金触媒担持カーボン電極での白金表面のCO被毒を抑制し、以て効率的且つ持続的な電極反応を維持する。従って、本発明によれば、優れた電池特性を有するDMFCを提供することができる。
また、本発明によれば、白金−ルテニウム電極触媒に本発明で使用するアナターゼ型酸化チタンゾルを担持させることにより、更に上記性能を凌ぐ性能を有するDMFC用電極触媒を得ることができる。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
先ず本発明で使用するヒドロキシカルボン酸から選ばれた一種以上の酸で分散安定化されたアナターゼ型結晶質酸化チタンゾルは、結晶質の一次粒子からなる。また、ゾル粒子は動的散乱法による平均粒子径が数nmから数十nm程度であるため、無定形酸化チタンのゾルに比較して高濃度のゾルとして得られるものである。
また、酸化チタンのアナターゼ型結晶質とは、ルチル型、ブルッカイト型など酸化チタンの結晶形の一種で最も低温で生成する結晶形であり、本発明では酸化チタンゾルを乾燥し、これを粉末X線回折測定に供した時に、アナターゼ型の回折ピークが認められるアナターゼ型酸化チタンゾルを使用する。
このようなゾルは、例えば、特許文献3に記載しているような方法で製造することができる。その製造法を例示すれば、先ず、四塩化チタン等の水溶性酸化チタン化合物を炭酸アンモニウム等のアルカリで中和分解し、含水酸化チタンゲルを得た後、これを濾過洗浄し、残存する不純物を除去する。次いで、このゲルを100℃以上の温度で水熱処理を行い、結晶子、粒子径を成長させることによりアナターゼ型結晶性酸化チタンゾルを得る。次に、これにヒドロキシカルボン酸を加えて二回目の水熱処理に供することにより本発明で使用するヒドロキシカルボン酸から選ばれた一種以上の酸で分散安定化されたアナターゼ型結晶質酸化チタンゾルを得ることができる。
このようなゾルは微細な粒子を有し、これによって比表面積が大きくなり、一般的な粉末と比較してそのゾルの有する特性をより有効に利用することができる。本発明で使用する酸化チタンゾルの平均粒子径は、5nm〜15nmの範囲のものが最も良い電極特性を発揮する。このようなゾルに代えて、例えば、酸化チタン粉末や粉砕法によって得ることができる平均粒子径が数百nmの酸化チタンのコロイド状溶液などを、本発明のような燃料電池用電極触媒に使用した場合には、白金などの貴金属とカーボンへのチタンの被覆状態が粗くなるため、電極触媒の活性が低下したり不安定な電極特性を生じるだけでなく、電極への被覆強度も低下するため、実用面でも問題がある。
このように、白金や白金とルテニウムを組み合わせた電極触媒に通常の酸化チタンを被覆処理しても触媒活性や実用面で不十分であるが、本発明で使用するヒドロキシカルボン酸で分散安定化された酸化チタンのナノ粒子が分散しているアナターゼ型酸化チタンゾルを使用し、これに電極材料を浸漬あるいはこれを電極材料にスプレー塗布し、あるいは添加、混合し、乾燥、加熱することによって電極材料を被覆処理することにより、DMFC用電極触媒としての効果、即ち触媒活性の向上とCO被毒の抑制に優れた効果が発揮される。
本発明で使用するゾルの分散安定剤は、乳酸、クエン酸、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、マンデル酸等のヒドロキシカルボン酸から選ばれた一種以上の酸であることが必要であり、その理由は定かでないが、これ以外の無機の酸である硝酸、塩酸等の鉱酸或いはカルボン酸、ポリカルボン酸等の有機酸の使用では、本発明で求めるような優れたDMFC用電極触媒の特性を得ることが出来ない。また、上記のヒドロキシカルボン酸の内、クエン酸、リンゴ酸又は酒石酸の使用が、白金等の触媒へのCO被毒の低減効果を最も良く発揮する。
また、アナターゼ型結晶質酸化チタンゾルのヒドロキシカルボン酸量に関して云えば、ヒドロキシカルボン酸量は、酸化チタン量に対して、ヒドロキシカルボン酸/酸化チタン(TiO2)モル比で0.01〜0.1の範囲であることが上記の効果を最も発揮する。
更に、本発明で使用するゾルで被覆するために使用する電極触媒としては、白金又は白金とルテニウムである。この白金とルテニウムは合金であり、そのモル比は概ね1:0.5〜1.2であるが、1:1近傍であることがCO被毒の低減への効果を最も発揮する。
本発明のDMFC用電極触媒の製造方法は、上記の様な白金触媒等の電極触媒に、予め前記のゾルを添加し被覆処理を行った後、これを一般に使用される炭素粉末等の電極材料と混合し、焼成して製造することができる。
或いは市販されている白金−導電性炭素微粉末に、本発明で使用する酸化チタンゾルを添加して充分に混合し、これを焼成して製造することもできる。
白金触媒等の電極触媒に対する酸化チタン量に関して云えば、TiO/Pt又はTiO/(Pt−Ru)として概ね10〜40質量%である。
混合方法としては、例えば、アナターゼ型酸化チタンゾルと前述の貴金属−導電性炭素粉末を直接混合しても良いし、これを超純水等に分散しスラリー状とした後混合しても良い。
次いでこの分散スラリーを乾燥、粉砕した後、窒素雰囲気下で100〜400℃程度の温度で加熱することにより本発明のDMFC用電極触媒を製造することができる。
また、上記のような被覆処理を行うに際し、アナターゼ型酸化チタンゾルの粘度調整のために、水溶性高分子などの増粘剤等を分散スラリー中に添加することもできる。
この様な増粘剤としては、多糖類やポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシドなどが例示できる。更には、アナターゼ型酸化チタンゾルを白金等の貴金属触媒に担持しやすくするために、メタノール、エタノールなどのアルコール、脂肪族系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等を使用して被覆処理を行うこともできる。
以下に、これまで述べてきた発明の詳細を具体的に例を掲げて更に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
[酸化チタンゾル被覆Pt/C触媒]
Pt/C(田中貴金属工業(株)製,比表面積329.2m/g,Pt/C=46.2/53.8(質量比))0.70gに、酸化チタンゾル(多木化学(株)製,タイノックSA-1,TiO210質量%,アナターゼ型,平均粒子径7nm,分散剤:リンゴ酸使用(リンゴ酸/TiO2モル比0.03))1.32g、超純水50gを混合し懸濁液を得た。
懸濁液中の酸化チタンゾルとPt/Cが均一に混合されるように、1時間の超音波分散処理を行った。
超音波分散処理を行った懸濁液を60℃で乾燥させた後、乾燥物を乳鉢で粉砕し、その後Nガス雰囲気下250℃で2時間焼成することにより、TiOで被覆処理されたPt/C触媒を得た。
[酸化チタンゾル被覆Pt−Ru/C触媒]
Pt−Ru/C(田中貴金属工業(株)製,比表面積329.2m/g,Pt/Ru/C=29.6/23.0/47.4(質量比))0.70gに、酸化チタンゾル(多木化学(株)製,タイノックSA-2,TiO210質量%,アナターゼ型,平均粒子径8nm,分散剤:クエン酸使用(クエン酸/TiO2モル比0.03))0.86g、超純水50gを混合し懸濁液を得た。
懸濁液中の酸化チタンゾルとPt−Ru/Cが均一に混合されるように、1時間の超音波分散処理を行った。
超音波分散処理を行った懸濁液を60℃で乾燥させた後、乾燥物を乳鉢で粉砕し、その後Nガス雰囲気下250℃で2時間焼成することにより、TiOで被覆処理されたPt−Ru/C触媒を得た。
[酸化チタンゾル被覆Pt/C触媒]
Pt/C(田中貴金属工業(株)製,比表面積329.2m/g,Pt/C=46.2/53.8(質量比))0.70gに、酸化チタンゾル(多木化学(株)製,タイノックSA-3,TiO210質量%,アナターゼ型,平均粒子径7nm,分散剤:酒石酸使用(酒石酸/TiO2モル比0.03))1.32g、超純水50gを混合し懸濁液を得た。
懸濁液中の酸化チタンゾルとPt/Cが均一に混合されるように、1時間の超音波分散処理を行った。
超音波分散処理を行った懸濁液を60℃で乾燥させた後、乾燥物を乳鉢で粉砕し、その後Nガス雰囲気下250℃で2時間焼成することにより、TiOで被覆処理されたPt/C触媒を得た。
[比較例1]
[酸化チタン非処理Pt/C触媒]
Pt/C(田中貴金属工業(株)製,比表面積329.2m/g,Pt/C=46.2/53.8(質量比))0.70gに、超純水50gを混合し実施例1と同様に1時間の超音波分散処理を行った。
超音波分散処理を行った懸濁液を60℃で乾燥させた後、乾燥物を乳鉢で粉砕し、Nガス雰囲気下250℃で2時間焼成し、Pt/C触媒を得た。
[比較例2]
[酸化チタン非処理Pt−Ru/C触媒]
Pt−Ru/C(田中貴金属工業(株)製,比表面積329.2m/g,Pt/Ru/C=29.6/23.0/47.4(質量比))0.70gに、超純水50gを混合し実施例1と同様に1時間の超音波分散処理を行った。
超音波分散処理を行った懸濁液を60℃で乾燥させた後、乾燥物を乳鉢で粉砕し、Nガス雰囲気下250℃で2時間焼成し、Pt−Ru/C触媒を得た。
[比較例3]
[酸化チタン粉末被覆Pt/C触媒]
Pt/C(田中貴金属工業(株)製,比表面積329.2m/g,Pt/C=46.2/53.8(質量比))0.70gに、酸化チタン粉末(多木化学(株)製,タイノックA-100,TiO2 84質量%,アナターゼ型,平均粒子径2μm,比表面積300m/g)0.16g、超純水50gを混合し懸濁液を得た。
懸濁液中の酸化チタン粉末とPt/Cが均一に混合されるように、1時間の超音波分散処理を行った。
超音波分散処理を行った懸濁液を60℃で乾燥させた後、乾燥物を乳鉢で粉砕し、その後Nガス雰囲気下250℃で2時間焼成することにより、TiOで被覆処理されたPt/C触媒を得た。
[比較例4]
[硝酸安定型酸化チタンゾル被覆Pt/C触媒]
Pt/C(田中貴金属工業(株)製,比表面積329.2m/g,Pt/C=46.2/53.8(質量比))0.70gに、硝酸安定型酸化チタンゾル(多木化学(株)製,タイノックI-3,TiO2 10質量%,アナターゼ型,平均粒子径12nm,分散剤:硝酸使用(硝酸/TiO2モル比0.01))1.32g、超純水50gを混合し懸濁液を得た。
懸濁液中の酸化チタンゾルとPt/Cが均一に混合されるように、1時間の超音波分散処理を行った。
超音波分散処理を行った懸濁液を60℃で乾燥させた後、乾燥物を乳鉢で粉砕し、その後Nガス雰囲気下250℃で2時間焼成することにより、TiOで被覆処理されたPt/C触媒を得た。
実施例1〜3及び比較例1〜4で得た電極触媒の各成分を表1に示した。
Figure 0004471146
[アノード電極(燃料極)の作製]
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた触媒0.20gと、5質量%Nafion溶液1.53gと超純水0.34gとを混合し、1時間攪拌することにより触媒を十分に分散させたペーストを得た。
得られたペーストを、Pt換算で0.80mg/cmとなるように、ポリテトラフルオロエチレンで撥水処理を施したカーボンペーパー上に塗布した。これを乾燥させた後、ペーパーを切断し4cm2のアノード電極を作製した。
[膜電極接合体(MEA)の作製]
上記の各アノード電極と、比較例1の触媒を用いて上記方法により作製したPt/C電極触媒をカソード電極とし、予め3%の過酸化水素水で1時間、純水で1時間、1Mの硫酸で1時間、更に純水で1時間煮沸処理を行ったNafion112膜と共に130℃、1MPaで2分間熱圧着することで膜電極接合体(MEA)を作製した。
[電極性能とDMFCの評価]
燃料として5質量%メタノール水溶液を使用し、アノードへの燃料供給量を0.8ml/min、燃料供給温度95℃とした。更に、カソードへの酸素供給量を100ml/minとし、セル温度80℃で燃料電池の運転を行った。
また、MEAの性能確認方法として、負荷変動(I−V)特性については燃料電池評価装置(Globe Tech.Inc.社製)を使用し、インピーダンス測定にはインピーダンスアナライザー(Zehner GmbH社製)を使用し、電圧0.30V、周波数50mHz〜15kHz、重畳電圧5mVの条件でインピーダンスを測定した。
実施例1〜3及び比較例1〜4で製造した電極触媒を、上記の性能評価試験に供したところ、以下のようなI−V特性とインピーダンス特性の結果が得られた。
[I−V特性]
作製した電極触媒をアノード側に用いたDMFCのI−V特性を測定した。各電極触媒を使用して測定を行った結果を図1に示した。I−V特性は電池性能を示す特性であり、I−V曲線が上になる程、電池性能が優れていることを示している。図1では触媒種だけを変えているため、I−V曲線が上になる程、触媒性能が優れていることを意味する。
測定結果から、実施例1の触媒を使用した電極と、比較例1の触媒を使用した電極を比較すると、TiOを担持した触媒は性能が向上していることが判る。また、実施例2と比較例2との対比についても同様である。
更に、実施例1の触媒を使用した電極と比較例3の触媒を使用した電極を比較すると、比較例3の電池性能の向上は殆ど認めらない。即ち、この実験は単に白金触媒をTiOで被覆処理すればよいというものではないということを示しており、本発明技術の卓越性を知ることができる。
更に、実施例1の触媒を使用した電極と比較例4の触媒を使用した電極を比較すると、同じ酸化チタンゾルであっても本発明の酸化チタンゾル(リンゴ酸安定型)は、比較例4の酸化チタンゾル(硝酸安定型)を使用した電極に較べ、格段に触媒性能が向上していることが明らかである。このことからも本発明技術の優秀性を伺い知ることができる。
尚、実施例3の触媒について測定した結果、I−V特性は、ほぼ実施例1の触媒による測定結果と同じであった。
[インピーダンス特性]
作製した電極触媒をアノード側に用いたDMFCのインピーダンス特性を測定した。インピーダンス特性は、表示法としてナイキストプロットが用いられる。ナイキストプロットでは、アーク(円弧)の半円の大きさが触媒活性の優劣を示す。そのため、半円の大きさが小さい程、触媒活性が優れていることを意味する。実施例1と比較例1、3及び4の触媒を使用して測定を行った結果を図2に示した。
測定結果から、実施例1の触媒を使用した電極と、比較例1の触媒を使用した電極を比較すると、本発明のTiOを担持した触媒は格段に触媒活性が優れていることが判る。
例えば、本発明の酸化チタンゾルを使用した電極と、比較例4の硝酸安定型酸化チタンゾルとを比較してみても、明らかに本発明の酸化チタンゾルによる触媒活性が向上していることが判る。
尚、実施例3の触媒について測定した結果、インピーダンス特性は、ほぼ実施例1の触媒による測定結果と同じであった。
実施例および比較例の触媒をアノード極に使用したDMFCの負荷変動(I−V)特性を示すグラフである。 実施例および比較例の触媒をアノード極に使用したDMFCのインピーダンス特性を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 電極触媒をヒドロキシカルボン酸から選ばれた一種以上の酸で分散安定化されたアナターゼ型結晶質酸化チタンゾルで被覆処理することを特徴とする直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法。
  2. アナターゼ型結晶質酸化チタンゾルの平均粒子径が5〜15nmの範囲である請求項1記載の直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法。
  3. アナターゼ型結晶質酸化チタンゾルのヒドロキシカルボン酸量が、酸化チタン量に対して、ヒドロキシカルボン酸/酸化チタン(TiO2)モル比で0.01〜0.1の範囲である請求項1又は2記載の直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法。
  4. ヒドロキシカルボン酸がクエン酸、リンゴ酸又は酒石酸である請求項1、2又は3記載の直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法。
  5. 電極触媒がアノード電極用触媒である請求項1〜4のいずれか1項記載の直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法。
  6. 電極触媒が白金又は白金とルテニウムである請求項1〜5のいずれか1項記載の直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法。


JP2003287851A 2003-08-06 2003-08-06 直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法 Expired - Lifetime JP4471146B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003287851A JP4471146B2 (ja) 2003-08-06 2003-08-06 直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003287851A JP4471146B2 (ja) 2003-08-06 2003-08-06 直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005056746A JP2005056746A (ja) 2005-03-03
JP4471146B2 true JP4471146B2 (ja) 2010-06-02

Family

ID=34366714

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003287851A Expired - Lifetime JP4471146B2 (ja) 2003-08-06 2003-08-06 直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4471146B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006126349A1 (ja) * 2005-05-25 2006-11-30 Nissan Motor Co., Ltd. 燃料電池用電極材料及び燃料電池
JP2007213859A (ja) * 2006-02-07 2007-08-23 Tokyo Institute Of Technology 酸化物複合材料、その製造方法および酸化還元電極
JP2008181696A (ja) * 2007-01-23 2008-08-07 Asahi Glass Co Ltd 燃料電池用触媒およびその製造方法
US7763565B2 (en) * 2007-08-31 2010-07-27 Millennium Inorganic Chemicals, Inc. Transparent, stable titanium dioxide sols
JP2012252865A (ja) * 2011-06-02 2012-12-20 Nippon Steel & Sumitomo Metal 電極材料及び燃料電池
JP2013059741A (ja) * 2011-09-14 2013-04-04 Toyota Motor Corp 触媒担持担体とその製作方法
EP2954578B1 (en) * 2013-01-08 2023-06-21 Audi AG Fuel cell catalyst treatment
JP6295993B2 (ja) * 2015-04-13 2018-03-20 トヨタ自動車株式会社 燃料電池用電極の製造方法
US10411268B2 (en) * 2016-06-03 2019-09-10 Nissan Motor Co., Ltd. Electrode catalyst, method for producing the same, and electrode catalyst layer using electrode catalyst
CN110190310B (zh) * 2019-05-16 2022-08-12 华南理工大学 一种提升燃料电池催化剂及膜电极耐久性的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005056746A (ja) 2005-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Cruz et al. Nanosized Pt/IrO2 electrocatalyst prepared by modified polyol method for application as dual function oxygen electrode in unitized regenerative fuel cells
CN1874841B (zh) 水电解用贵金属氧化物催化剂
JP4901143B2 (ja) 電極触媒、燃料極用電極、燃料電池装置及び電極触媒製造方法
JP2004146223A (ja) 燃料電池用負極触媒
JPWO2009060582A1 (ja) 燃料電池用電極材料の製造方法及び燃料電池用電極材料並びに該燃料電池電極材料を用いた燃料電池
EP3006106B1 (en) Catalyst particles, support-type catalyst particles, and use thereof
Wang et al. Monodisperse Pt nanoparticles anchored on N-doped black TiO2 as high performance bifunctional electrocatalyst
CN111266110B (zh) 一种以过渡金属掺杂氧化钛为载体的水电解制氢用阳极催化剂及其制备方法
JP2006210135A (ja) 触媒電極材料、触媒電極、及びこれらの製造方法、電極触媒用の担体材料、並びに電気化学デバイス
JP2010102889A (ja) 燃料電池用電極触媒
JP2010272248A (ja) 固体高分子形燃料電池用高電位安定担体および電極触媒
JP4471146B2 (ja) 直接メタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法
JPWO2009028408A1 (ja) 電極触媒層、膜電極接合体および燃料電池
CN107732262B (zh) 一种抗毒化Pt基纳米催化剂及其制备方法和应用
JP4999418B2 (ja) 燃料直接型燃料電池用電極触媒およびこれを用いた燃料直接型燃料電池、ならびに電子機器
Habibi et al. Electrooxidation of formic acid and formaldehyde on the Fe3O4@ Pt core-shell nanoparticles/carbon-ceramic electrode
CN101694880A (zh) 一种燃料电池电极催化剂
Armstrong et al. Nanoscale titania ceramic composite supports for PEM fuel cells
Yavari et al. SrFeO3-δ assisting with Pd nanoparticles on the performance of alcohols catalytic oxidation
JPWO2009060777A1 (ja) 電極触媒及びそれを用いた正極用酸素還元電極
JP2007273161A (ja) 固体高分子形燃料電池用電極触媒粉末の製造方法
JPWO2019177060A1 (ja) 燃料電池用電極触媒及びそれを用いた燃料電池
JP2006294601A (ja) 燃料電池用電極触媒
KR102385067B1 (ko) 산소발생반응용 코발트 촉매 및 제조방법
CN114606532A (zh) 一种固体电解质水电解膜电极及其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050930

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081003

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100224

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100224

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4471146

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160312

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term