JP4471111B2 - アゾ化合物、その互変異性体、及び染料混合物 - Google Patents
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Description
色素は、その使用される用途によって求められる性能も多様化している。羊皮や牛革を染色する場合は、色相が鮮やかでかつ染色性が良好な色素が望まれる、服飾品では洗濯ができるように色相が鮮やかであり、かつ水溶性の小さい色素が望まれるなど、使用する用途により複数の機能を兼ね備えた色素が多くの場面で求められる。また印刷インク、昇華型熱転写材料色素、インクジェット記録用インクとして使用する場合は色相が鮮やかで、かつ様々な条件下において光堅牢性が高いことが強く望まれており、それを解決するため、様々なジアゾ化合物又はカプラーが知られている(例えば、特許文献1、2、3、4及び非特許文献1参照)。これまでに一応の改良は図ることができたものの、色相の鮮やかさ及び光堅牢性に対しての改良の問題が残されていた。
本発明におけるアゾ化合物は、下記一般式(1)で表される化合物である。
アルキル基として、具体的にはメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ターシャリーオクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基が挙げられる(但し、R 5 で表されるアルキル基では、メチル基を除く)。
R10で表されるアルキル基としては、2級又は3級のアルキル基であることが好ましい。
YがN−(R12)R13であり、Xが硫黄原子であって、R5がアルキル基の場合には、R5で表されるアルキル基の炭素数は3以上であり、好ましくは、炭素数は3〜7である。3より小さい炭素数の場合、原料の安定性の点で合成し難くなる。
R10としては、フェニル基であることがより好ましく、更に置換基を有することができる。当該置換基の位置は特に制限されないが、窒素原子に対して、オルト位及び/又はパラ位に置換基が配されることが好ましい。
アルコキシ基として、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、ノルマルプロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ノルマルブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、ターシャリーブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ターシャリーオクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、1−エチルプロピル基、2−メチル−4,4−ジメチルペンチル基が挙げられる。
アリールオキシ基として、具体的にはフェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、アントラニルオキシ基が挙げられる。
アルキルスルホニル基として、具体的にはメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ノルマルプロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ノルマルブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、ターシャリーブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、シクロペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、ヘプチルスルホニル基、オクチルスルホニル基、ターシャリーオクチルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、デシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基、オクタデシルスルホニル基が挙げられる。
アリールスルホニル基として、具体的にはフェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、アントラニルスルホニル基が挙げられる。
アルキルチオ基として、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、ノルマルプロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ノルマルブチルチオ基、イソブチルチオ基、ターシャリーブチルチオ基、ペンチルチオ基、シクロペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、ターシャリーオクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、デシルチオ基、ドデシルチオ基、オクタデシルチオ基が挙げられる。
アリールチオ基として、具体的にはフェニルチオ基、ナフチルチオ基、アントラニルチオ基が挙げられる。
アミノ基としては具体的には、1置換で例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ブチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、ベンジルアミノ基、フェニルアミノ基が好ましく、2置換で例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、フェニルメチルアミノ基が挙げられる。
アルコキシカルボニル基として、具体的にはメチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ノルマルプロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、ノルマルブチルオキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、ターシャリーブチルオキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ターシャリーオクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基として、具体的にはフェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、アントラニルオキシカルボニル基が挙げられる。
アシル基として具体的にはメチルカルボニル基、エチルカルボニル基、ノルマルプロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、ノルマルブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、ターシャリーブチルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロペンチルカルボニル基、ヘキシルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、ヘプチルカルボニル基、オクチルカルボニル基、ターシャリーオクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、デシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、オクタデシルカルボニル基、ベンゾイル基が挙げられる。
アシルアミノ基として具体的には、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ノルマルプロピルカルボニルアミノ基、イソプロピルカルボニルアミノ基、ノルマルブチルカルボニルアミノ基、イソブチルカルボニルアミノ基、ターシャリーブチルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロペンチルカルボニルアミノ基、ヘキシルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、ヘプチルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ターシャリーオクチルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、デシルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、オクタデシルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基が挙げられる。
スルホニルアミノ基として具体的にはメチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、ノルマルプロピルスルホニルアミノ基、イソプロピルスルホニルアミノ基、ノルマルブチルスルホニルアミノ基、イソブチルスルホニルアミノ基、ターシャリーブチルスルホニルアミノ基、ペンチルスルホニルアミノ基、シクロペンチルスルホニルアミノ基、ヘキシルスルホニルアミノ基、シクロヘキシルスルホニルアミノ基、ヘプチルスルホニルアミノ基、オクチルスルホニルアミノ基、ターシャリーオクチルスルホニルアミノ基、2−エチルヘキシルスルホニルアミノ基、デシルスルホニルアミノ基、ドデシルスルホニルアミノ基、オクタデシルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基が挙げられる。
カルバモイル基として具体的には、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、ノルマルプロピルカルバモイル基、イソプロピルカルバモイル基、ノルマルブチルカルバモイル基、イソブチルカルバモイル基、ターシャリーブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基、シクロペンチルオカルバモイル基、ヘキシルカルバモイル基、シクロヘキシルカルバモイル基、ヘプチルカルバモイル基、オクチルカルバモイル基、ターシャリーオクチルカルバモイル基、2−エチルヘキシルカルバモイル基、デシルカルバモイル基、ドデシルカルバモイル基、オクタデシルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基が挙げられる。
カルバモイルアミノ基として具体的には、メチルカルバモイルアミノ基、エチルカルバモイルアミノ基、ノルマルプロピルカルバモイルアミノ基、イソプロピルカルバモイルアミノ基、ノルマルブチルカルバモイルアミノ基、イソブチルカルバモイルアミノ基、ターシャリーブチルカルバモイルアミノ基、ペンチルカルバモイルアミノ基、シクロペンチルオカルバモイルアミノ基、ヘキシルカルバモイルアミノ基、シクロヘキシルカルバモイルアミノ基、ヘプチルカルバモイルアミノ基、オクチルカルバモイルアミノ基、ターシャリーオクチルカルバモイルアミノ基、2−エチルヘキシルカルバモイルアミノ基、デシルカルバモイルアミノ基、ドデシルカルバモイルアミノ基、オクタデシルカルバモイルアミノ基、フェニルカルバモイルアミノ基が挙げられる。
アルコキシカルボニルアミノ基として具体的にはトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、ノルマルプロピルオキシカルボニルアミノ基、イソプロピルオキシカルボニルアミノ基、ノルマルブチルオキシカルボニルアミノ基、イソブチルオキシカルボニルアミノ基、ターシャリーブチルオキシカルボニルアミノ基、ペンチルオキシカルボニルアミノ基、シクロペンチルオキシカルボニルアミノ基、ヘキシルオキシカルボニルアミノ基、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ基、ヘプチルオキシカルボニルアミノ基、オクチルオキシカルボニルアミノ基、ターシャリーオクチルオキシカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルアミノ基、デシルオキシカルボニルアミノ基、ドデシルオキシカルボニルアミノ基、オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、フェニルオキシカルボニルアミノ基が挙げられる。
好ましくは、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基であり、より好ましくは、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基であり、更に好ましくは、アリール基、アルコキシ基、アシル基、ハロゲン原子である。
好ましくは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基であり、より好ましくは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基であり、更に好ましくは、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、ハロゲン原子である。
特に、Xが硫黄原子でR5がアルキル基の場合には、R5で表されるアルキル基の炭素数は3以上である。
具体的には、一般式(1)においてアゾ結合に結合するヘテロ環が、イミダゾリニウム塩、オキサゾリニウム塩、チアゾリニウム塩の場合である。
R5が有する置換基がA-で示される対アニオンの代わりをしてもよく、その場合、前記アゾ化合物は分子内塩の形をとる。カルボキシルアニオン、スルホニルアニオン、チオニルアニオン、オキソニルアニオンが好ましく、カルボキシルアニオン、チオニルアニオンがより好ましく、カルボキシルアニオン、チオニルアニオンが特に好ましい。
またR6とR7、R7とR8、R8とR9が互いに連結して環を形成する場合は、飽和5〜7員環を形成することが好ましく、飽和5〜6員環がより好ましく、飽和6員環が特に好ましいが、ベンゼン環が縮環することはない。
前記一般式(1)で表されるアゾ化合物は互変異性体を有し、当該互変異性体も本発明の効果を奏する。
下記一般式(1)で表されるアゾ化合物又はその互換異性体は、アゾ色素として使用することができる。
以下に本発明にかかるアゾ化合物の具体的化合物例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
次いで本発明のアゾ化合物又は互換異性体の製造方法について説明する。
アゾ化合物の合成方法は、例えばH. Zollinger著、「Color Chemistry」1991、Weinheim, p 109など種々報告されている。中でもジアゾニウム塩とカプラー化合物を反応させ、アゾ化合物を合成する方法は汎用性があり有用である。
Bは対アニオンを表し、例えば、Cl-、Br-、PF6 -、BF4 -等を表す。BはAと同じ対アニオンであることが好ましい。
またジアゾニウム塩は光によって分解するため、反応容器として遮蔽できる容器を用いるか、暗室において反応させることが好ましい。
本発明のアゾ化合物、すなわち、前記一般式(1)で表されることを特徴とする化合物は、色相が鮮やかで良好であるとともに、光堅牢性に優れた色素であり、単独もしくは必要に応じて他の色素と併用することにより、印刷インク、昇華型熱転写材料色素、インクジェット記録用インク等に好適な染料混合物として用いることができる。
下記カプラー(b)0.8gをTHF50mLに溶解し、ついでジアゾニウム塩(a)1.5gを加えた。そこにDBU(0.35g)を添加後、室温で1時間攪拌した。反応液に水200mL、酢酸エチル200mLを加え、抽出操作を行った。有機層を濃縮後、カラムクロマトグラフィーにより精製した。化合物D−1を得た。
なお、下記反応式では、上記THFの代わりにCH3OHを、DBUの代わりにNaOCH3を用いることを示しているが、このような方法であっても同様に化合物D−1を得ることができる。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.92(s,9H),1.04(d,3H),1.10〜1.39(m,3H),1.64〜1.79(m,2H),1.82〜2.02(m,4H),2.49(t,4H),3.62(t,4H),3.70(s,6H),3.85〜4.12(m,2H),4.44(s,4H),6.45(s,1H),6.70〜6.82(m,4H),7.25〜7.40(m,5H),7.71(d,1H),7.90(d,2H)
カプラー(b)の代わりに下記カプラー(c)(1.9g)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により化合物D−2を合成した。得られた化合物D−2の1H NMRデータを以下に示す。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.92(s,9H),1.06(d,3H),1.18〜1.36(m,3H),1.60〜1.72(m,2H),1.83〜1.96(m,4H),2.22s,6H),2.26(s,6H),2.29(s,6H),2.43(t,4H),3.51(t,4H),3.65(s,6H),3.88〜4.08(m,2H),4.19(s,4H),6.35(s,1H),6.54(d,1H),6.92(s,4H),7.41(d,2H)
カプラー(b)の代わりに下記カプラー(d)(1.7g)を用いたこと、また塩基としてトリエチルアミン(1.0g)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により化合物D−3を合成した。得られた化合物D−3の1H NMRデータを以下に示す。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.94(s,9H),1.03(d,3H),1.11〜1.16(m,5H),1.82〜1.95(m,4H),2.25(s,6H),2.22(t,4H),2.56(t,4H),3.62(s,6H),3.08〜4.12(m,2H),4.29(s,4H),6.36(s,1H),6.52(d,1H),7.21〜7.36(m,8H),7.41(d,2H)
カプラー(b)の代わりに下記カプラー(e)(2.1g)を用いたこと、また塩基としてトリエチルアミン(1.0g)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により化合物D−4を合成した。得られた化合物D−4の1H NMRデータを以下に示す。
1H NMR (300MHz,CDCl3)δ0.92(s,9H),1.02(d,3H),1.06(d,12H),1.18〜1.30(m,5H),1.36(d,12H),1.81〜1.96(m,4H),2.40〜2.49(m,4H),2.94〜3.11(m,4H),3.56(t,4H),3.64(s,6H),3.80〜4.08(m,2H),4.20(s,4H),6.37(s,1H),6.48(d,1H),7.20〜7.31(m,6H),7.42(d,2H)
カプラーbの代わりに下記カプラーf(2.1g)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により化合物D−27を合成した。得られた化合物D−27の1H NMRデータを以下に示す。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.90(s,9H),1.01(d,3H),1.12〜1.34(m,5H),1.52〜1.70(m,4H),1.85〜1.97(m,4H),1.46(t,4H),3.56(t,4H),4.63(s,6),3.82(s,6H),3.87(s,6H),3.89〜4.10(m,2H),4.22(s,4H),6.19(s,1H),6.25〜6.59(m,5H),7.20〜7.24(m,4H),7.51(d,1H)
カプラーbの代わりに下記カプラーg(2.1g)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により化合物D−29を合成した。得られた化合物D−29の1H NMRデータを以下に示す。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.89(s,9H),1.00(d,3H),1.11〜1.64(m,5H),1.92(bs,4H),2.49(bs,4H),3.64(bs,10H),3.90〜4.16(m,2H),4.41(s,4H),6.52(s,1H),6.76(d,1H),7.20〜7.24(m,4H),7.31〜7.39(m,4H),7.67(d,2H)
上記カプラーcを用いて、ジアゾニウム塩aの代わりに下記ジアゾニウム塩hを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により化合物D−33を合成した。得られた化合物D−33の1H NMRデータを以下に示す。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.84(t,6H),1.20〜1.40(m,20H),1.59(bs,4H),2.23(s,12H),2.30(s,6H),3.39〜3.47(m,10H),4.21(s,4H),5.57(s,2H),6.93(s,4H)
上記カプラーcを用いて、ジアゾニウム塩aの代わりに下記ジアゾニウム塩iを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により化合物D−35を合成した。得られた化合物D−35の1H NMRデータを以下に示す。
1H NMR (300MHz,CDCl3)δ2.26(s,12H),2.31(s,6H),3.40(s,3H),4.36(s,4H),6.00(s,1H),6.21(dd,1H),6.89(s,4H),7.18(dd,4H),7.28〜7.46(m,7H)
上記カプラーcを用いて、ジアゾニウム塩aの代わりに下記ジアゾニウム塩jを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により化合物D−36を合成した。得られた化合物D−36の1H NMRデータを以下に示す。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ2.23(s,12H),2.25(s,6H),4.42(s,4H),6.71(d,2H),6.92(s,4H),7.17(d,6H),7.34〜7.42(m,6H)
上記カプラーcを用いて、ジアゾニウム塩aの代わりに下記ジアゾニウム塩kを用いたこと以外は、実施例1と同様の手法により化合物D−37を合成した。得られた化合物D−37の1H NMRデータを以下に示す。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ1.59(s,3H),2.21(s,12H),2.23(s,6H),4.39(s,4H),6.40〜6.51(m,2H),6.93(s,4H),7.11〜7.43(m,11H)
下記カプラーc(2.26g)をTHF50mLに溶解し、ついでジアゾニウム塩l(1.4g)を加えた。そこにDBU(0.7g)を添加後、氷浴中で1時間攪拌した。反応液に水200mL、酢酸エチル200mLを加え、抽出操作を行った。有機層を濃縮後、カラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物D−41を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ2.23(s,6H),2.28(s,12H),3.89(s,3H),4.58(s,4H),6.83〜6.92(m,6H),7.41(d,2H)
ジアゾニウム塩lの代わりに下記ジアゾニウム塩m(2.5g)を用いたこと以外は、実施例11と同様の手法により化合物D−42を合成した。得られた化合物D−42の1H NMRデータを以下に示す。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.82〜0.96(m,6H),1.21〜1.43(m,20H),1.65〜1.81(m,4H),2.23(s,12H),2.25(s,6H),3.96(t,2H),4.09(t,2H),4.43(s,4H),6.29〜6.38(m,2H),6.89(s,4H),7.23(d,2H)
ジアゾニウム塩lの代わりに下記ジアゾニウム塩o(2.6g)を用いたこと以外は、実施例11と同様の手法により化合物D−43を合成した。得られた化合物D−43の1H NMRデータを以下に示す。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ0.84(t,3H),0.92(t,3H),1.13〜1.36(m,2H),1.39〜1.49(m,4H),1.62〜1.78(m,2H),2.23(s,12H),2.25(s,6H),2.43(s,3),3.51(t,2H),3.77(t,2H),4.45(s,4H),5.97(s,1H),6.47(s,1H),6.89(s,4H),7.25〜7.41(m,4H)
下記比較化合物1を用いて後述の評価を行った。
下記比較化合物2を用いて後述の評価を行った。
<吸収スペクトル>
実施例1〜10と比較例1〜2のアゾ化合物のクロロホルム/メタノール(=1/1)溶液(2.0×10-5mol/L)を調整し、これを1cm四方の石英セルにとり、吸光度測定装置MPS−2400(島津製作所製)を用いて紫外可視吸収スペクトルを測定した。それにより吸収極大波長(λmax)を測定し、その波長の吸光度からモル吸光定数を算出した。また吸収スペクトルを規格化しAbs.=0.5となる波長幅(半値幅)を測定した。色相は吸収の半値幅が狭くなると、鮮やかさが増す。
実施例1〜8と比較例1〜2のアゾ化合物の酢酸ブチル溶液(2.0×10-5mol/L)を調整し、これを1cm四方の石英セルにとりキセノン光500Wランプを装着したメリーゴーランド型耐光性試験機(イーグルエンジニアリング社製)を用いてキセノン光を5時間もしくは24時間照射し、キセノン光照射後の残存率を紫外可視吸収スペクトル変化から求めた。
実施例11〜13のアゾ化合物は、測定された24時間耐光性の値が、比較例1〜2の化合物に比べ2〜3倍となっており、耐光性が良好であることがわかる。
Claims (14)
- 下記一般式(1)で表されることを特徴とするアゾ化合物又はその互変異性体。
〔式中、R1、R2、R3、R4 、R 6、R7、R8及びR9はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、カルバモイル基、カルバモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、R 5 は、炭素数2以上のアルキル基又はアリール基を表す。但し、YがN−(R12)R13で、Xが硫黄原子で、且つR5がアルキル基の場合には、R5で表されるアルキル基の炭素数は3以上である。nは1以上の整数を表す。Xは、N−R10、酸素原子又は硫黄原子を表し、R10はアルキル基又はアリール基を示す。YはO−R11、S−R11又はN−(R12)R13を表し、R11 はアルキル基又はアリール基を表し、R12及びR13はそれぞれ独立に、アルキル基又はアリール基を表す。R 1 〜R 13 で表される基におけるアルキル基部分は置換基を有していてもよく、該置換基としては、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、又はヒドロキシ基を表す。R 1 〜R 13 で表される基におけるアリール基部分は置換基を有していてもよく、該置換基としては、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、又はヒドロキシ基を表す。A-は対アニオンを表す。R1とR2、R2とR12、R12とR13、R13とR3、R3とR4は互いに連結して環を形成していてもよい。またR6とR7、R7とR8、R8とR9が互いに連結して環を形成してもよいが、ベンゼン環を形成することはない。〕 - 前記一般式(1)において、YがO−R11又はS−R11であり、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アリールアミノ基、カルバモイル基、アシルアミノ基又はアルキルチオ基であることを特徴とする請求項1に記載のアゾ化合物又はその互変異性体。
- 前記一般式(1)において、YがO−R11又はS−R11であり、XがN−R10であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアゾ化合物又はその互変異性体。
- 前記一般式(1)において、YがO−R11又はS−R11であり、R10がアルキル基又はアリール基であることを特徴とする請求項3に記載のアゾ化合物又はその互変異性体。
- 前記一般式(1)において、YがO−R11又はS−R11であり、R6、R7、R8、及びR9がすべて水素原子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアゾ化合物又はその互変異性体。
- 前記一般式(1)において、YがO−R11又はS−R11であり、nが1又は2であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のアゾ化合物又はその互変異性体。
- 前記一般式(1)において、YがO−R11又はS−R11であり、R5がアルキル基又はアリール基であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のアゾ化合物又はその互変異性体。
- 前記一般式(1)において、YがN−(R12)R13であることを特徴とする請求項1に記載のアゾ化合物又はその互変異性体。
- 前記一般式(1)において、YがN−(R12)R13であり、R1、R2、R3、及びR4は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アリールスルホニル基、アルキルチオ基又はアリールチオ基であることを特徴とする請求項1又は請求項8に記載のアゾ化合物又はその互変異性体。
- 前記一般式(1)において、YがN−(R12)R13であり、R12及びR13は、各々独立に、アルキル基又はアリール基であることを特徴とする請求項1及び請求項8〜請求項9のいずれか1項に記載のアゾ化合物又はその互変異性体。
- 前記一般式(1)において、YがN−(R12)R13であり、XがN−R10であることを特徴とする請求項1及び請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載のアゾ化合物又はその互変異性体。
- 前記一般式(1)において、YがN−(R12)R13であり、R6、R7、R8、及びR9が、すべて水素原子であることを特徴とする請求項1及び請求項8〜請求項11のいずれか1項に記載のアゾ化合物又はその互変異性体。
- 前記一般式(1)において、YがN−(R12)R13であり、nは1又は2であることを特徴とする請求項1及び請求項8〜請求項12のいずれか1項に記載のアゾ化合物又はその互変異性体。
- 請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載のアゾ化合物又はその互変異性体を含む染料混合物。
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